JP4078463B2 - ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物 - Google Patents

ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物に関するものである。更に詳しくは、本発明は、耐衝撃性、剛性、耐熱性及び成形加工性に優れ、かつコンパウンド時において弱い混練強度でも水素添加されたアルケニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体の分散性に優れ、よって外観に優れた成形体を得ることができるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリフェニレンエーテル系樹脂は、機械的特性、電気的特性、耐熱性に優れ、吸水性が低く、かつ寸法安定性に優れるものの、成形加工性や耐衝撃性に劣る欠点を有するため、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレンとブレンドすることにより、成形加工性や、耐衝撃性の問題点を改良し、たとえば、工業部品、電気・電子部品、事務機器ハウジング、自動車部品、精密部品などの樹脂成形体として広く利用されている。しかしながら、このポリフェニレンエーテルとハイインパクトポリスチレンからなる、古典的なポリフェニレンエーテル系樹脂組成物は、耐衝撃強度が充分でなく、高い耐衝撃強度が要求される用途には不適であった。この欠点を改良するために、水素添加されたスチレン− ブタジエンブロック共重合体を添加する技術が特開昭50−71742号公報に開示されている。しかしながら、アルケニル芳香族ブロックの分子量が低いブロック共重合体では、耐衝撃強度の改良効果が十分でない。また、アルケニル芳香族ブロックの分子量が高いブロック共重合体では耐衝撃強度の改良効果は充分であるが、高分子量であるがために溶融粘度が高くなり、良好な分散をさせるためには、高い剪断強度を印加せねばならず、混練時の樹脂温度が高くなり、ポリフェニレンエーテル系樹脂の劣化が起こる。ポリフェニレンエーテル系樹脂の劣化を抑制するために、混練強度を弱くすると、ブロック共重合体の分散不良が起こり、成形品の外観不良の原因となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
かかる状況に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、耐衝撃性、剛性、耐熱性及び成形加工性に優れ、かつコンパウンド時において弱い混練強度でも水素添加されたアルケニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体の分散性に優れ、よって外観に優れた成形体を得ることができるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を提供する点に存するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討の結果、ポリフェニレンエーテル系樹脂の耐衝撃強度を水素添加されたアルケニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体で改良する場合に、特定のアルケニル芳香族ブロックの分子量を有するアルケニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体を用いることにより、耐衝撃強度とブロック共重合体の分散性のバランスが優れた組成物が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0005】
すなわち、本発明は、
下記(A)〜(C)を含有し、(A)/(B)の重量比が10/90〜90/10であり、(A)及び(B)の合計量100重量部あたりの(C)の含有量が1〜60重量部であるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物に関するものである。
(A):ポリフェニレンエーテル系樹脂
(B):ポリスチレン系樹脂
(C):アルケニル芳香族ブロックAと、水素添加された共役ジエンブロックBのA−B−Aのトリブロック構造を有する水素添加されたアルケニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体であり、前記アルケニル芳香族ブロックAの数平均分子量が20000〜27000であり、前記共役ジエンブロックBの数平均分子量が80000〜125000である
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の成分(A)は、ポリフェニレンエーテル系樹脂である。
(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂とは、下記一般式(式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基もしくは置換炭化水素基から選ばれたものであり、そのうち、必ず1個は水素原子である。)で示されるフェノール化合物の一種又は二種以上を酸化カップリング触媒を用い、酸素又は酸素含有ガスで酸化重合せしめて得られる(共)重合体である。
Figure 0004078463
【0007】
上記一般式におけるR1、R2、R3、R4及びR5の具体例としては、水素、塩素、臭素、フッ素、ヨウ素、メチル、エチル、n−又はiso−プロピル、pri−、sec−又はt−ブチル、クロロエチル、ヒドロキシエチル、フェニルエチル、ベンジル、ヒドロキシメチル、カルボキシエチル、メトキシカルボニルエチル、シアノエチル、フェニル、クロロフェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、エチルフェニル、アリルなどがあげられる。上記一般式の具体例としては、フェノール、o−、m−又はp−クレゾール、2,6−、2,5−、2,4−又は3,5−ジメチルフェノール、2−メチル−6−フェニルフェノール、2,6−ジフェニルフェノール、2,6−ジエチルフェノール、2−メチル−6−エチルフェノール、2,3,5−、2,3,6−又は2,4,6−トリメチルフェノール、3−メチル−6−t−ブチルフェノール、チモール、2−メチル−6−アリルフェノールなどがあげられる。さらに、上記一般式以外のフェノール化合物、例えば、ビスフェノール−A、テトラブロモビスフェノール−A、レゾルシン、ハイドロキノン、ノボラック樹脂のような多価ヒドロキシ芳香族化合物と、上記一般式で示されるフェノール化合物とを共重合体の原料としてもよい。これらの化合物の中では、2,6−ジメチルフェノール、2,6−ジフェニルフェノール、3−メチル−6−t−ブチルフェノール及び2,3,6−トリメチルフェノールが好ましい。
【0008】
フェノール化合物を酸化重合せしめる際に用いる酸化カップリング触媒は、特に限定されるものではなく、重合能を有する如何なる触媒でも使用できる。
かかるポリフェニレンエーテル系樹脂の製造法は、例えば米国特許第3306874号公報、同第3306875号公報及び同第3257357号公報の各明細書、並びに特公昭52−17880号公報、特開昭50−51197号公報及び特開平1−304119号公報等に記載されている。
【0009】
本発明における(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂の具体例としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ブチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジプロペニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジラウリル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジメトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジエトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メトキシ−6−エトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−エチル−6−ステアリルオキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−エトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−クロロ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(3−メチル−6−t−ブチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,5−ジブロモ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジベンジル−1,4−フェニレンエーテル)及びこれらの重合体を構成する繰り返し単位の複数種を含む各種共重合体をあげることができる。共重合体の中には2,3,6−トリメチルフェノール、2,3,5,6−テトラメチルフェノール等の多置換フェノールと2,6−ジメチルフェノールとの共重合体等も含む。これらポリフェニレンエーテル系樹脂のうちで好ましいものはポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)及び2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体である。
【0010】
本発明に使用することができるポリフェニレンエーテル系樹脂の分子量は、目的によってその好適な範囲が異なるため一概にその範囲は定められないが、一般に30℃のクロロホルム中で測定した極限粘度で表わして0.1〜0.7dl/g、好ましくは0.4〜0.6dl/g、更に好ましくは0.45〜0.6dl/gである。
【0011】
本発明で用いるポリフェニレンエーテル系樹脂は、上記重合体、共重合体に対し、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン及びクロルスチレン等のスチレン系化合物をグラフトさせて変性した共重合体でもよい。
【0012】
本発明の成分(B)は、ポリスチレン系樹脂である。
【0013】
(B)ポリスチレン系樹脂とはアルケニル芳香族化合物の単独重合物あるいは、アルケニル芳香族化合物と共重合可能な単量体を含有したものがあげられる。前記アルケニル芳香族化合物の例としては、スチレン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、α−メチルスチレン−p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどの核アルキル置換スチレン、o−クロルスチレン、m−クロルスチレン、p−クロルスチレン、p−ブロモスチレン、ジクロルスチレン、ジブロモスチレン,トリクロルスチレン、トリブロモスチレンなどの核ハロゲン化スチレンなどがあげられるが、この中でスチレン、α−メチルスチレンが好ましい。
【0014】
また、ビニル芳香族化合物と共重合可能な単量体の例としては、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル、フマロニトリル、マレオニトリルなどのシアン化ビニルや、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、メタクリル酸、アクリル酸、無水マレイン酸などがあげられるが、この中でもアクリロニトリルが好ましい。
【0015】
本発明の成分(C)は、アルケニル芳香族ブロックの数平均分子量が16000〜27000である水素添加されたアルケニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体である。
【0016】
上記のアルケニル芳香族化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−tert―ブチルスチレン、ジフェニルスチレン等のうちから1種又は2種以上が選択でき、とくにスチレンが好ましい。また、共役ジエン化合物としては、たとえば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等のうちから一種又は2種以上が選ばれ特にブタジエン、イソプレン及びこれらの組み合わせが好ましい。
【0017】
(C)のアルケニル芳香族ブロックAと水素添加ジエンブロックBとの組み合わせに関しては、耐衝撃性改良の観点から、A−B−Aのトリブロック構造を有するものである。
【0018】
(C)のアルケニル芳香族ブロックの数平均分子量は、16000〜27000であり、好ましくは、20000〜27000であり、更に好ましくは22000〜27000である。該数平均分子量が過小の場合、ブロック共重合体とポリフェニレンエーテル系樹脂の相溶性が乏しくなり、耐衝撃強度の改良効果が乏しくなる。一方、該数平均分子量が過大な場合、ブロック共重合体の溶融粘度が高くなり、コンパウンド時に十分な分散を図るためには、混練強度を強くする必要が有り、この場合、樹脂温度の上昇を招き、ポリフェニレンエーテル系樹脂のゲル化が進行しやすくなり、成形時の表面外観悪化の原因となる。
【0019】
(C)の共役ジエンブロックの数平均分子量は20000〜140000であることが好ましく、更に好ましくは40000〜130000であり、最も好ましくは80000〜125000である。該数平均分子量が過小であると耐衝撃性に劣る場合があり、一方該数平均分子量が過大であると成形品の外観に劣る場合がある。
【0020】
なお、(C)のアルケニル芳香族ブロックの数平均分子及び(C)の共役ジエンブロックの数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、ポリスチレン換算法にて測定される。
【0021】
(C)において、アルケニル芳香族化合物/共役ジエン化合物の重量比は20/80〜60/40であることが好ましく、更に好ましくは25/75〜45/55であり、最も好ましくは25/75〜35/65である。アルケニル芳香族化合物の割合が過小であると、(C)における共役ジエンブロックの分子量が大きくなり、(C)の溶融粘度が高くなり、コンパウンド時に十分な分散を図るためには、混練強度を強くする必要があり、この場合、樹脂温度の上昇を招き、ポリフェニレンエーテル系樹脂のゲル化が進行しやすくなり、成形時の表面外観悪化の原因となる。一方、アルケニル芳香族化合物の割合が過大であると、耐衝撃強度を改良するためには、多量のブロック共重合体を添加せねばならず、耐熱性、剛性と耐衝撃性の物性バランスが悪くなる。また、経済的にも不利である。
【0022】
本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物における(A)/(B)の重量比は10/90〜90/10であり、好ましくは15/85〜90/10である。(A)が過少((B)が過多)であると耐熱性に劣り、一方(A)が過多((B)が過少)であると成形加工性に劣る。
【0023】
本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物における(C)の含有量は、(A)及び(B)の合計量100重量部あたり1〜60重量部であり、好ましくは5〜55重量部である。(C)が過少であると耐衝撃性に劣り、一方(C)が過多であると剛性に劣る。
【0024】
本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を得るには、たとえば(A)〜(C)の成分を溶融混練すればよい。溶融混練方法の一例としては、押出機等を用いて溶融混練する方法があげられるが、一般に行われている混練方法であれば特に制限を受けない。フィード方法は、材料を一括で投入する方法、材料の一部をサイドフィードする方法、予備混練物をフィードする方法が考えられるがいずれの方法でもかまわない。混練温度はPPEのガラス転移点(約210℃)以上であればよいが、好ましくは220〜350℃、より好ましくは230〜320℃の範囲である。
【0025】
本発明では、必須成分である(A)〜(C)のほかに、本発明の特徴及び効果を損わない範囲で,必要に応じて他の付加的成分、例えば酸化防止剤、耐候性改良剤、ポリオレフィン用造核剤、スリップ剤、無機又は有機の充填剤や補強剤(ガラス繊維、カーボン繊維、ウィスカー、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム、ワラストナイト等)、難燃剤、難燃助剤、可塑剤、各種着色剤、帯電防止剤、離型剤等を添加してもかまわない。
【0026】
本発明の樹脂組成物の成形方法は射出成形、押出成形、圧縮成形、中空成形など、一般に行われている成形方法であれば特に問題はなく、得られる樹脂組成物の形状は何等限定されるものではなく、成形方法による制約を受けることはない。
【0027】
本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂は、たとえば工業部品、電気・電子部品、事務機器ハウジング、自動車部品、精密部品などの樹脂成形体として広く利用され得る。
【0028】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0029】
以下に実施例及び比較例で使用した略号の意味を示す。
(1)ポリフェニレンエーテル系樹脂(PPE−1)
クロロホルム溶媒中、30℃で測定した極限粘度が0.46dl/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)
(2)ポリスチレン系樹脂(HIPS−1)
ハイインパクトポリスチレンM584(住友化学製)
【0030】
次に実施例における物性値等の評価方法を以下に示す
アイゾット衝撃強度
JIS K7110に規定された方法による。試験片の厚みは、3.2mmであり、ノッチ付きの衝撃強度を評価する。測定温度は、−30℃である。−30℃の恒温槽で2時間状態調節を行った後に測定を行った。
曲げ弾性率
JIS K7203に準じ、曲げ弾性率を測定した。
ブロック共重合体の分散性(成形体の表面外観)
製造されたペレットをΦ25mmの単軸押出機にて、0.5mm厚のシートを作製し、シート表面の凹凸を目視で観察した。ブロック共重合体の分散が良好でシート表面に凹凸が見られないものを○、ブロック共重合体の分散が悪くシート表面に凹凸が見られるものを×とした。
【0031】
実施例1
ブロック共重合体として、スチレンブロックの数平均分子量25500でありスチレンブロックと水添イソプレンブロックの比が30/70である水添されたスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体((株)クラレ社製 SEPTON4044)を用いた。
【0032】
PPE−1 32重量%とHIPS−1 68重量%の合計量100重量部に対して、ゴム−1を20重量部の割合で混合した。スクリュー径が80mmの二軸押出機にて、シリンダー温度240℃、スクリュー回転数180回転の条件で溶融混錬し、押出したストランドをペレットとして得た。ここで得たペレットをシリンダー温度を280℃に設定した射出成形機に供給して、金型温度80℃の条件でテストピースを作製し、アイゾット衝撃強度を測定した。また、25mmの押出機にて、0.5mm厚のシートを作製し、表面の凹凸状態を観察した。結果を表1に示すが、高い衝撃強度を示し、また、シート外観も良好であった。
【0033】
実施例2
ブロック共重合体として、スチレンブロックの数平均分子量23000であり、スチレンブロックと水添されたブタジエンブロックの比が29/71である水添されたスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(シェル(株)社製KRATON G1654)を用いた以外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示すが、高い衝撃強度を示し、また、シート外観も良好であった。
【0034】
比較例1
ブロック共重合体として、スチレンブロックの数平均分子量30000であり、スチレンブロックと水添されたイソプレンブロックの比が30/70である水添されたスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体((株)クラレ社製SEPTON4055)を用いた以外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示すが、耐衝撃強度は良好であったが、シート外観が不良であった。
【0035】
比較例2
ブロック共重合体として、スチレンブロックの数平均分子量33000であり、スチレンブロックと水添ブタジエンブロックの比が33/67である水添されたスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(シェル(株)社製 KRATON G1651)を用いた以外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示すが、耐衝撃強度は良好であったが、シート外観が不良であった。
【0036】
比較例3
ブロック共重合体として、スチレンブロックの数平均分子量15000であり、スチレンブロックと水添イソプレンブロックの比が30/70である水添されたスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体((株)クラレ社製 SEPTON4044)を用いた以外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示すが、シート外観は良好であったが、耐衝撃強度が低かった。
【0037】
比較例4
ブロック共重合体として、スチレンブロックの数平均分子量14500であり、スチレンブロックと水添されたブタジエンブロックの比が29/71である水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体((株)クラレ社製 SEPTON8004)を用いた以外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示すが、シート外観は良好であったが、耐衝撃強度が低かった
【0038】
【表1】
Figure 0004078463
【0039】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明により、耐衝撃性、剛性、耐熱性及び成形加工性に優れ、かつコンパウンド時において弱い混練強度でも水素添加されたアルケニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体の分散性に優れ、よって外観に優れた成形体を得ることができるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を提供することができた。

Claims (1)

  1. 下記(A)〜(C)を含有し、(A)/(B)の重量比が10/90〜90/10であり、(A)及び(B)の合計量100重量部あたりの(C)の含有量が1〜60重量部であるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物。
    (A):ポリフェニレンエーテル系樹脂
    (B):ポリスチレン系樹脂
    (C):アルケニル芳香族ブロックAと、水素添加された共役ジエンブロックBのA−B−Aのトリブロック構造を有する水素添加されたアルケニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体であり、前記アルケニル芳香族ブロックAの数平均分子量が20000〜27000であり、前記共役ジエンブロックBの数平均分子量が80000〜125000である
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