JPH11116794A - Icトレー成形用樹脂組成物 - Google Patents

Icトレー成形用樹脂組成物

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JPH11116794A
JPH11116794A JP28387697A JP28387697A JPH11116794A JP H11116794 A JPH11116794 A JP H11116794A JP 28387697 A JP28387697 A JP 28387697A JP 28387697 A JP28387697 A JP 28387697A JP H11116794 A JPH11116794 A JP H11116794A
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polystyrene
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JP28387697A
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Takashi Sanada
隆 眞田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリフェニレンエーテル樹脂とシンジオタク
チック構造を有するポリスチレン樹脂に導電性粒子およ
び導電性ファイバーを混入して成形品の表面抵抗を下げ
て導電性を付与することにより、高耐熱、高流動性で比
較的低温にて成形可能となり、この結果成形時のガスの
発生を低く押さえて金型汚染性が少ないICトレー成形
用樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (a)ポリフェニレンエーテルとシンジ
オタクチック構造を有するポリスチレンの重量比が99
/1〜10/90である混合物100重量部、(b)ジ
ブチルフタレート吸油量が70ml/100g以上であ
るカーボンブラックもしくは体積抵抗が10E0Ω・c
m以下であるカーボンファイバーから選ばれた少なくと
も1種を5〜35重量部、および(c)シンジオタクチ
ック構造を有さないポリスチレン0〜30重量部、
(d)ゴム様物質0〜50重量部、(e)ポリオレフィ
ン樹脂0〜20重量部、(f)非導電性無機フィラー0
〜30重量部からなることを特徴とするICトレー成形
用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯電防止性または
導電性、加工性、耐熱性に優れ、さらに成形時に金型汚
染性の少ないICトレー成形用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンエーテル樹脂は機械的性
質、耐熱性、寸法安定性などの諸特性に優れた熱可塑性
樹脂である。しかし、ポリフェニレンエーテル樹脂単独
では衝撃特性、耐溶剤性が著しく悪く、また、その溶融
粘度が高いため加工性が悪い。そのためポリフェニレン
エーテル樹脂に相溶性のあるポリスチレン系樹脂を加
え、流動性を改良しているがポリスチレン系樹脂を多く
加えると耐熱性の低下が著しい。また流動性改良剤を混
合し、流動性を改良するといった検討も為されている
が、射出成形時ガスの発生が多く、金型汚染等課題があ
る。特に高耐熱性のポリフェニレンエーテル樹脂組成物
の射出成形温度は、一般に300℃〜350℃と非常に
高く、このため成形時に樹脂の分解物や揮発成分に起因
するガスの発生が多い。このガスにより、連続成形した
際、金型汚染が著しく実用上大きな問題がある。またポ
リフェニレンエーテル樹脂組成物の多くは非導電性であ
るため、本用途のようにICトレーとして使用する際は
ICを静電気による破壊から守るために、導電性粒子、
フレーク、ファイバー、特に導電性カーボンブラックや
カーボンファイバーを混入して導電性を付与している。
電気・電子分野においては、高耐熱性、寸法安定性を有
し、かつ帯電防止性や導電性を有し生産性の優れたIC
トレーの開発要求が最近高まって来た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、ポリフェニレンエーテル樹脂とシンジオタ
クチック構造を有するポリスチレン樹脂に導電性粒子お
よび導電性ファイバーを混入して成形品の表面抵抗を下
げて導電性を付与し、高耐熱、高流動性で金型汚染性の
少ない樹脂組成物を提供する点に存するものである。
【0004】
【課題を解決するため手段】本発明者らは、ポリフェニ
レンエーテル樹脂とシンジオタクチック構造を有するポ
リスチレン樹脂に導電性粒子および導電性ファイバーを
混入して成形品の表面抵抗を下げて導電性を付与するこ
とにより、高耐熱、高流動性で成形温度を低く押さえる
ことによる金型汚染性が少ない樹脂組成物によって、高
い生産性での成形が行えると考えるに至った。
【0005】すなわち、本発明は、(a)ポリフェニレ
ンエーテルとシンジオタクチック構造を有するポリスチ
レンの重量比が99/1〜10/90である混合物10
0重量部、(b)ジブチルフタレート吸油量が70ml
/100g以上であるカーボンブラックもしくは体積抵
抗が10E0Ω・cm以下であるカーボンファイバーか
ら選ばれた少なくとも1種を5〜35重量部、および
(c)シンジオタクチック構造を有さないポリスチレン
0〜30重量部、(d)ゴム様物質0〜50重量部、
(e)ポリオレフィン樹脂0〜20重量部、(f)非導
電性無機フィラー0〜30重量部からなることを特徴と
するICトレー成形用樹脂組成物に係るものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる成分(a)ポ
リフェニレンエーテルとは、下記一般式(式中、R1
2、R3、R4およびR5は水素、ハロゲン原子、炭化水
素基もしくは置換炭化水素基から選ばれたものであり、
そのうち、必ず1個は水素原子である。)で示されるフ
ェノール化合物の一種または二種以上を酸化カップリン
グ触媒を用い、酸素または酸素含有ガスで酸化重合せし
めて得られる重合体である。
【0007】上記一般式に於けるR1、R2、R3、R4
よびR5の具体例としては、水素、塩素、臭素、フッ
素、ヨウ素、メチル、エチル、n−またはiso−プロ
ピル、pri−、sec−またはt−ブチル、クロロエ
チル、ヒドロキシエチル、フェニルエチル、ベンジル、
ヒドロキシメチル、カルボキシエチル、メトキシカルボ
ニルエチル、シアノエチル、フェニル、クロロフェニ
ル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、エチルフェニ
ル、アリルなどが挙げられる。
【0008】上記一般式の具体例としては、フェノー
ル、o−、m−、またはp−クレゾール、2,6−、
2,5−、2,4−または3,5−ジメチルフェノー
ル、2−メチル−6−フエニルフェノール、2,6−ジ
フェニルフェノール、2,6−ジエチルフェノール、2
−メチル−6−エチルフェノール、2,3,5−、2,
3,6−または2,4,6−トリメチルフェノール、3
−メチル−6−t−ブチルフェノール、チモール、2−
メチル−6−アリルフェノールなどが挙げられる。
【0009】さらに、上記一般式以外のフェノール化合
物、例えば、ビスフェノール−A、テトラブロモビスフ
ェノール−A、レゾルシン、ハイドロキノン、ノボラッ
ク樹脂のような多価ヒドロキシ芳香族化合物と、上記一
般式で示されるフェノール化合物との共重合もよい。こ
れらの化合物の中で好ましいものとしては、2,6−ジ
メチルフェノールまたは2,6−ジフェニルフェノール
の単独重合体および大量部の2,6−キシレノールと小
量部の3−メチル−6−t−ブチルフェノールまたは
2,3,6−トリメチルフェノールの共重合体が挙げら
れる。フェノール化合物を酸化重合せしめる際に用いら
れる酸化カップリング触媒は、特に制限されるものでは
なく、重合能を有する如何なる触媒でも使用できる。
【0010】さらに、本発明におけるポリフェニレンエ
ーテルは、前述のポリフェニレンエーテルに、スチレン
系化合物がグラフトされたもの、あるいは、他の重合体
がグラフトしているものも含まれる。スチレン系化合物
として例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、ビニルトルエン、クロルスチレンなどが
あげられる。
【0011】また上記ポリフェニレンエーテルの好まし
い分子量の範囲は、その尺度として25℃クロロホルム
を用いて測定した極限粘度の値で示すと0.3〜0.7
5dl/gの範囲、好ましくは0.35〜0.5dl/
gの範囲、さらに好ましくは0.35〜0.48dl/
gの範囲である。これより小さい値では組成物の機械的
強度が低く、またこれより大きい値では組成物の成形加
工性が低下するため好ましくない。
【0012】成分(a)のシンジオタクチック構造を有
するポリスチレンとは、立体化学構造が主としてシンジ
オタクチック構造、すなわち炭素−炭素結合から形成さ
れる主鎖に対して側鎖であるフェニル基や置換フェニル
基が交互に反対方向に位置する立体構造を有するものの
ことであり、そのタクティシティーは同位体炭素による
核磁気共鳴法(13C−NMR法)により定量される。13
C−NMR法により測定されるタクティシティーは、連
続する複数個の構成単位の存在割合、例えば2個の場合
はダイアッド、3個の場合はトリアッド、5個の場合は
ペンタッドによって示すことができるが、本発明に言う
シンジオタクチック構造を有するポリスチレンとは、通
常はダイアッドで85%以上若しくはペンタッド(ラセ
ミペンタッド)で35%以上、好ましくは50%以上の
シンジオタクティシティーを有するポリスチレン、ポリ
(アルキルスチレン)、ポリ(ハロゲン化スチレン)、
ポリ(アルコキシスチレン)、ポリ(安息香酸エステル
スチレン)及びこれらの混合物、あるいはこれらを主成
分とする共重合体を指称する。なお、ここでポリ(アル
キルスチレン)としては、ポリ(メチルスチレン)、ポ
リ(エチルスチレン)、ポリ(イソプロピルスチレ
ン)、ポリ(ターシャリーブチルスチレン)などがあ
り、ポリ(ハロゲン化スチレン)としては、ポリ(クロ
ロスチレン),ポリ(ブロモスチレン)などがある。ま
た、ポリ(アルコキシスチレン)としては、ポリ(メト
キシスチレン)、ポリ(エトキシスチレン)などがあ
る。
【0013】また、このシンジオタクチック構造を有す
ポリスチレン(以下、単にSPSと称することがある)
は、分子量や分子量分布については、特に制限はない
が、分子量3万以上、好ましくは5〜200万のものが
用いられる。また、残留しているスチレンモノマーの量
が5000ppm以下であることが望ましい。なおこの
スチレン系重合体は、融点が260〜270℃であっ
て、従来のアタクチック構造のスチレン系重合体に比べ
て耐熱性、耐溶剤性が格段に優れている。本発明におい
ては、この(a)成分のSPSは一種用いてもよく、二
種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0014】ポリフェニレンエーテルとシンジオタクチ
ック構造を有するポリスチレンの混合比率の範囲は重量
比では99/1〜10/90である。該重量比の好まし
い範囲は、95/5〜15/85の範囲であり、さらに
好ましくは90/10〜20/80の範囲である。これ
よりポリフェニレンエーテルの比率が低いと組成物の加
工性は向上するが、成形物の変形が著しいため好ましく
ない。
【0015】本発明に使用される成分(b)のカーボン
ブラックとは、着色用やゴム補強、導電性付与に用いら
れるカーボンブラックをいう。しかし、カーボンブラッ
クの添加量に対し効率よく導電性を付与するためには、
カーボンブラックのジブチルフタレート吸油量が70m
l/100g以上であることが必要である。ここでいう
ジブチルフタレート吸油量とは、ASTM D2414
に定められた方法で測定した値である。好ましいジブチ
ルフタレート吸油量は、100ml/100g以上60
0ml/100g以下である。さらに好ましいジブチル
テレフタレート吸油量は、150ml/100g以上5
50ml/100g以下である。特に好ましいカーボン
ブラックとしては、例えばアセチレンガスを熱分解して
得られるアセチレンブラックや、原油を原料にファーネ
ス式不完全燃焼によって製造されるケッチェンブラック
等が挙げられる。これらのカーボンブラックは少量の添
加で効率よく導電性を向上させることができる。
【0016】本発明に使用される成分(b)のカーボン
ファイバーとは、樹脂補強や導電性付与に用いられるカ
ーボンファイバーをいう。しかし、カーボンファイバー
の添加量に対し効率よく導電性を付与するためには、カ
ーボンファイバーの体積抵抗が10E0Ω・cm以下で
あることが必要である。好ましい体積抵抗は、10E−
1Ω・cm以下である、さらに好ましい体積抵抗は10
E−2Ω・cm以下である。
【0017】カーボンファイバーの材質、形状等につい
ては特に規定は無いが、通常用いられているパン系カー
ボンファイバーあるいはピッチ系カーボンファイバー等
のチョップドファイバーが好ましい。収束剤等について
も特に規定は無い。
【0018】カーボンブラックあるいはカーボンファイ
バーの添加量としては成分(a)100重量部に対し、
5〜35重量部、好ましくは5〜33重量部、特に好ま
しくは8〜30重量部である。添加量が5重量部未満で
は組成物の帯電防止性、導電性が十分でなく、35重量
部を越えると組成物の混練時の加工性が低下し混練が均
一に行えなかったりする。
【0019】(c)成分として、シンジオタクチック構
造を有さないポリスチレンを用いてもよい。スチレン系
樹脂とは、具体的にはスチレン、α−メチルスチレン、
p−メチルスチレン等から選ばれた一種または複数種の
重合単位からなる重合体であり、具体的にはポリスチレ
ン、ゴム補強ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、
ポリp−メチルスチレン、スチレン−アクリロニトリル
共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体等が挙げられ
る。
【0020】本発明において、耐衝撃強度を向上させる
ため、成分(d)ゴム様物質を用いてもよい。ゴム様物
質とは、室温で弾性体である天然及び合成の重合体材料
をいう。特に好ましいゴムとしては、エチレン−プロピ
レン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン
共重合ゴム、エチレン−ブテン−1共重合ゴム、ポリブ
タジエン、スチレン−ブタジエンブロック共重合ゴム、
スチレン−ブタジエン共重合ゴム、部分水添スチレン−
ブタジエン−スチレンブロック共重合ゴム、スチレン−
イソプレンブロック共重合ゴム、部分水添スチレン−イ
ソプレンブロック共重合ゴム、ポリウレタンゴム、スチ
レングラフト−エチレン−プロピレン−非共役ジエン共
重合ゴム、スチレン−グラフト−エチレン−プロピレン
共重合ゴム、スチレン/アクリロニトリル−グラフト−
エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合ゴム、スチ
レン/アクリロニトリル−グラフト−エチレン−プロピ
レン共重合ゴム、スチレン/メチルメタアクリレート−
グラフト−エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合
ゴム、スチレン/メチルメタアクリレート−グラフト−
エチレン−プロピレン共重合ゴム等、あるいはこれらの
混合物が用いられる。また、他の酸もしくはエポキシな
どを含む官能性単量体により変性した変性ゴムを用いて
もよい。ゴム様物質の添加量としては、成分(a)10
0重量部に対して0〜50重量部、好ましくは2〜48
重量部の範囲である。50重量部を越えると耐熱性及び
加工性が低下する。
【0021】本発明において、該樹脂組成物に加工性を
向上させるためにポリオレフィン樹脂(f)を添加して
もよい。適当なポリオレフィン樹脂としては、例えば低
密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度
ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリ4メチルペンテ
ン−1等が挙げられる。中でも低密度ポリエチレン及び
直鎖状低密度ポリエチレンが特に好ましい。ポリオレフ
ィン樹脂の添加量としては、成分(a)100重量部に
対して0〜20重量部、好ましくは1〜15重量部の範
囲である。20重量部を越えると加工性は向上するもの
の、成形品のゲート付近で層剥離の問題が生じ好ましく
ない。
【0022】更に本発明において、該樹脂組成物に剛性
の向上や耐熱性の改良あるいは寸法安定性の向上を目的
として非導電性無機フィラー(g)を添加してもよい。
【0023】非導電性無機フィラーとしては、例えばガ
ラス繊維、シリカアルミナ、炭酸カルシウム、タルク、
マイカ、クレー、カオリン、硫酸マグネシウム、ウォラ
ストナイト、TiO2、ZnOおよびSb23のような
無機充填剤を用いることができる。非導電性無機フィラ
ーの添加量としては、成分(a)100重量部に対して
0〜30重量部、好ましくは1〜25重量部の範囲であ
る。30重量部を越えると耐熱性は向上するものの衝撃
性が低下し好ましくない。
【0024】なお、本発明の組成物にさらに慣用の添加
剤、例えば顔料、難燃剤、可塑剤、酸化防止剤及び耐候
剤等を添加してもよい。
【0025】本発明のICトレー成形用樹脂組成物は、
前記(a)、(b)成分を、または必要に応じて
(a)、(b)成分に(c)、(d)、(e)、(f)
または(g)成分を添加して、公知の方法で配合し、溶
融混練して得られるが、その際の混合手段としては慣用
の混合手段で混合することができる。このために押出
機、ニーダー、ロールミキサー及びバンバリーミキサー
等が使用出来る。
【0026】
【実施例】以下に示される方法により、本発明は実施が
可能であるが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0027】PPE:ポリフェニレンエーテル系樹脂
YPX100F、三菱瓦斯化学(株)製SPS :シンジオタクチック構造を有するポリスチレン 例えば2リットルの反応容器に、精製スチレン1.0リッ
トル、トリエチルアルミニウム1ミリモルを加え、80
℃に加熱したのち、予備混合触媒〔ペンタメチルシクロ
ペンタジエニルチタントリメトキシド90マイクロモ
ル、ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ボレート90マイクロモル、トルエン29.
1ミリモル、トリイソブチルアルミニウム1.8ミリモ
ル〕16.5ミリリットルを添加し、80℃で5時間重
合を行うことによって得られるSPSMSEPD :参考例1に示すスチレン/メチルメタアク
リレート−グラフト−エチレン−プロピレン−非共役ジ
エン共重合ゴムカーボンブラック :デンカブラック(電気化学工業株式
会社製 アセチレンブラック) (非導電性無機フィラー)タルク :5000S 林化成社製
【0028】参考例1 ゴム様物質として、スチレン/メチルメタアクリレート
−グラフト−エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重
合ゴムを下記の方法で製造した。攪拌機を備えた5lオ
ートクレーブに分散剤として旭電化株式会社製プルロニ
ックF68 6gを溶解した純水2200ml及び3〜
6mm角に細断したエスプレンE502(プロピレン含
量44重量部、ヨウ素価8.5、120℃におけるムー
ニー粘度63)を300g仕込み、攪拌して懸濁させ
た。次いで重合開始剤としてt−ブチルパーオキシピバ
レート9g及びP−ベンゾキノン0.18g、単量体と
してスチレン、メチルメタクリレートを各々101g、
19gを加え、直ちにオートクレーブを30℃に予め昇
温しておいたオイルバス中に入れて昇温を開始する。1
分間に約1℃の割合で110℃まで昇温し、そのまま3
0分間温度を110℃に保ち、重合反応を行った。生成
した粒状のグラフト物は水洗後95℃で真空乾燥し、ス
チレン/メチルメタアクリレート−グラフト−エチレン
−プロピレン−非共役ジエン共重合ゴム(MSEPD
M)を得た。
【0029】下記組成比で各成分をブレンドした後、二
軸混練機(例えばTEM−50A東芝機械製 50mm
の二軸押出機)で溶融混練しペレット化する。このペレ
ットを用いて射出成形によってICトレーを成形する
際、従来より約20℃低い温度で同等の耐熱性のICト
レーが成形できるために従来毎日金型のメンテナンスが
必要であったが本発明の樹脂組成物の使用により、3日
に1回程度と格段と生産性が向上できと考えるに至っ
た。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ポリフェニレンエーテル樹脂とシンジオタクチック構造
を有するポリスチレン樹脂に導電性粒子および導電性フ
ァイバーを混入して成形品の表面抵抗を下げて導電性を
付与することにより、高耐熱、高流動性で比較的低温に
て成形可能となり、この結果成形時のガスの発生を低く
押さえて金型汚染性が少ないICトレー成形用樹脂組成
物によって、成形時に高い生産性が獲得できるとの結論
に達した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C08L 71/12 25:04 21:00 23:00)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリフェニレンエーテルとシンジ
    オタクチック構造を有するポリスチレンの重量比が99
    /1〜10/90である混合物100重量部、(b)ジ
    ブチルフタレート吸油量が70ml/100g以上であ
    るカーボンブラックもしくは体積抵抗が10E0Ω・c
    m以下であるカーボンファイバーから選ばれた少なくと
    も1種を5〜35重量部、および(c)シンジオタクチ
    ック構造を有さないポリスチレン0〜30重量部、
    (d)ゴム様物質0〜50重量部、(e)ポリオレフィ
    ン樹脂0〜20重量部、(f)非導電性無機フィラー0
    〜30重量部からなることを特徴とするICトレー成形
    用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 成分(a)ポリフェニレンエーテルの極
    限粘度が0.3〜0.75dl/gである請求項1記載
    の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 成分(c)シンジオタクチック構造を有
    さないポリスチレンが、スチレンホモポリマー及び/又
    はゴム補強ポリスチレンである請求項1記載の樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 成分(e)ポリオレフィン樹脂が低密度
    ポリエチレンまたは直鎖状低密度ポリエチレンである請
    求項1記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 成分(f)非導電性無機フィラーが、タ
    ルクまたはマイカの中から選ばれる少なくとも一種の非
    導電性無機フィラーである請求項1記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のうちの一の請求項に記載
    の樹脂組成物により成形されたICトレー成形品。
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