JP4062061B2 - 変速機の変速操作装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、変速機の変速操作装置に関し、特に、シフトレバーがマニュアル操作される際に変速操作基板のゲートに嵌挿されて揺動してシフトポジションを切換える変速機の変速操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の変速機は、変速操作基板にゲートを形成し、ゲートに嵌挿したシフトレバーをゲートのシフト路に沿って揺動操作することで複数のシフトポジションに切換え移動し、シフトレバーと連動する変速機側の変速比を切換えるように構成される。このような変速機、特に自動変速装置の場合、複数のシフトポジション、例えば、P(パーキング)、R(リバース)、N(ニュートラル)、D(ドライブ)、L(ロー)が設けられ、これらの内、シフトレバーの位置に応じて自動変速機側はそのシフトポジションに応じた自動変速を行なうように駆動する。
【0003】
このような、自動変速装置で用いる変速操作装置は、例えば図6(a),(b),(c)に示すように、車室前部に配備するインストルメントパネル100より後方に突出し形成されるコンソールボックス110に収容される。この変速操作装置120は変速操作ブラケット130を車体基部に固定し、変速操作ブラケット130にピボット枢支部140を介しシフトレバー150を支持する。シフトレバー150は後方に向けて下方傾斜する変速操作基板160のゲート170に沿って前後方向Xや、或いはこれに加えて車幅方向Yにも揺動可能となるように支持される。
【0004】
なお、図6(d)に示すように、変速操作基板160をコンソールボックス110の開口111に嵌合した上で、変速操作基板160と変速操作ブラケット130とを複数の連結ブラケット180を介し連結することで開口111に支持するような構成を採るものもある。
図6(c)に示すゲート170の場合、第1シフト路r1と第3シフト路r3と第5シフト路r5が前後方向Xに、第2シフト路r2と第4シフト路r4と第6シフト路r6が車幅方向Yに形成されており、これらシフト路上に前後方向Xに、R(リバース)、N(ニュートラル)、D(ドライブ)、L(ロー)が設けられる。これら変速段を切換える場合、運転者はシフトレバー150を前後方向Xと車幅方向Yとに方向転換しつつ揺動切換えすることより、シフトポジションの選択切換えを確認し易く、しかも、変速操作フィーリングが向上する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図6(c)に示すゲート170に沿ってシフトレバー150が操作される場合、第1シフト路r1のD(ドライブ)より、N(ニュートラル)を介し第2シフト路r2を経て第3シフト路r3のR(リバース)に向けて切換え操作するとする。
この場合、第1シフト路r1と第2シフト路r2及び第2シフト路r2と第3シフト路r3との間に直角に方向変換する操作個所があるが、この内、第1シフト路r1より第2シフト路r2に方向変換する場合、シフトレバーは第1シフト路r1の方向より斜め方向に押圧力P0を受ける傾向にある。
【0006】
即ち、図6(b)に示すように、運転者Mとコンソールボックス110上の変速操作装置120との車幅方向Yでの相対位置が異なる。このため、押圧力P0は前後方向分力P1と車幅方向分力P2となってゲートのシフト路の溝縁に加わる。しかもシフトレバーは通常断面が円形のシャフトであり、第1シフト路r1より第2シフト路r2に屈曲するエッジ部分が操作容易化のため多少アール状に形成されている。このため、同位置の通過時に車幅方向分力P2によりシフトレバーがアール状部分に沿って方向変換することとなり易い。このため、シフトレバーは一旦N(ニュートラル)に切り換わることなく、この車幅方向分力P2によりN(ニュートラル)位置を飛び越えてR(リバース)位置に近いリバース近傍位置R’にまで直接切り換わった上でR(リバース)に切り換わるという誤操作が成される場合があり、運転者に変速操作での不安感を与える場合があり、改善が望まれている。
【0007】
本発明は、以上のような課題に基づきなされたもので、運転者と変速操作装置との車幅方向での相対位置が異なるとしても、運転者に変速操作で意図しない変速段に切り換わるのを確実に防止でき、変速時の不安感を与えることのない変速機の変速操作装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1の発明は、車両に搭載された自動変速機の変速比を切換えるシフトレバーと、上記車両に固定され、上記シフトレバーを揺動可能に支持するシフトレバー支持部材と、上記車両又は上記シフトレバー支持部材に対して上記車両の前後方向前端より後端が低くなるよう固定され旦つ上記シフトレバーが揺動可能に嵌挿されるゲートを有する変速操作基板と、を備え、同ゲートは、上記自動変速機を自動変速させるドライブレンジとしての第1のシフトポジションが設けられた第1シフト路と、同第1シフト路から屈曲して延び、上記自動変速機を中立とするニュートラルレンジとしての第2のシフトポジションが設けられた第2シフト路と、同第2シフト路から屈曲して延び、上記自動変速機を後退状態とさせるリバースレンジとしての第3のシフトポジションが設けられた第3シフト路と、が形成され、上記シフトレバーは、少なくとも上記ドライブレンジから上記ニュートラルレンジの範囲で上記ゲートと対向する第1部位の断面が矩形に形成され、上記第3のシフトポジションで上記ゲートと対向する第2部位の断面が円形に形成されたことを特徴とする。
【0009】
このように、シフトレバーの矩形断面の第1部位がドライブレンジが設けられた第1シフト路及びニュートラルレンジが設けられた第2シフト路を移動時にこれらの各溝縁部により両側より面接触状態で挟持されるようになり、第1シフト路より屈曲して形成される第2シフト路を経てリバースレンジが設けられた第3シフト路へシフトレバーが操作される場合、意識的にレバーを第1シフト路より第2シフト路、第3シフト路へと順次直角方向に方向転換して切換え操作しないとポジションチェンジできないため、特に、この第1部位が第1シフト路より第3シフト路への切換え操作時に第2シフト路のニュートラルレンジを素通りするという誤操作を防止でき、レバーの切換え操作の確実性が確保される。しかも、変速操作基板が後方側に向け傾斜するので、シフトレバーのゲートより上方への突出し長さが第1シフトポジションより第3シフトポジション以降のシフトポジション側で短くなるようにでき、即ち、第3シフトポジション以降のシフトポジション側では第1部位がゲート下方にずれ、これに代えて円形断面の第2軸部が対向し、操作性を重視できる。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1記載の変速機の変速操作装置において、上記第1部位の軸方向長さは、上記ゲート深さより短く形成されていることを特徴とする。
【0012】
このように、ゲートの第1シフト路における溝深さより第1部位の長さが小さいので、第1部位がゲート内に収容され、外部に突出せず、見栄えが良く商品性が向上する。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の変速機の変速操作装置において、上記ゲートは、上記ドライブレンジとしての第1のシフトポジションより延出形成され、手動変速可能とするマニュアル変速用シフト路を備え、上記シフトレバーが同マニュアル変速用シフト路にあるとき、上記シフトレバーの上記第2部位が上記マニュアル変速用シフト路と対向することを特徴とする。
【0013】
このように、シフトレバーの円形断面の第2部位がマニュアル変速用シフト路と対向するので、同マニュアル変速用シフト路でシフトレバーをスムーズに変速操作することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1(a)に示す変速機の変速操作装置1は、図示しない車両の車室Rに配備され、車両の不図示のエンジンルームに配備される自動変速機を運転席で遠隔操作するように構成される。
ここで、不図示の自動変速機は例えば、複数の遊星歯車機構、同遊星歯車機構の要素の回転を規制するクラッチやブレーキなどの断続機構、同断続機構に対して油の流入、流出を制御するコントロールバルブなどから構成されている。
変速操作装置1は、自動変速モードと、マニュアル操作式のシフトレバー2の如く手首を前後に回動するといった操作で変速が可能な手動変速モードとが選択的に構成される。
【0015】
変速操作装置1は車室R前部のインストルメントパネル3より後方に突出し形成される中央膨出部4に収容される。
変速操作装置1は箱型のフレーム4を車体基部に固定し、フレーム5はピボット枢支部6を介しシフトレバー2を支持する。ここで、フレーム5及びピボット枢支部6はシフトレバー支持部材10を成している。図2に示すように、ピボット枢支部6は前後方向Xに延びる下ピン7に回動可能に支持される下筒部8と、下筒部8に固着されて車幅方向Y(紙面垂直方向)に延びる上筒部9と、上筒部9に嵌挿される上ピン11とで形成される。上ピン11にはシフトレバー2の下端が溶着される。
【0016】
このため、シフトレバー2は上ピン11中心に前後方向Xに揺動でき、下ピン7中心に車幅方向Yに揺動できる。シフトレバー2の上端にはノブ12が固着され、ノブ12と下ピン対向部との間の中間部が、中央膨出部4の基部に支持された変速操作基板13のゲート14に嵌挿される。
なお、箱型のフレーム5には不図示のディテント機構が配設される。このディテント機構は、シフトレバー2の前後方向Xであるシフト方向の位置ずれを規制するもので、フレーム5側の不図示の位置決め板に形成され、複数のシフトポジション、即ち、P(パーキング)、R(リバース)、N(ニュートラル)、D(ドライブ)の各位置に対応する複数の凹部と、これら凹部に弾性的に付勢され、これらに順次噛み合うシフトレバー2側の不図示のローラ部材とから成るという周知の構成を採る。
【0017】
ここで、変速操作基板13は、図1(a)、図2に示すように、前後方向Xおける前端より後端が低くなる状態でインストルメントパネル3の膨出部4(車体側)の開口401に嵌合され、開口周縁部に直接接合される。なお、図1(b)に示すように、変速操作基板13を膨出部4の開口401に嵌合した上で、変速操作基板13とフレーム5側とを複数のブラケット131を介し連結することで開口401部位に支持するような構成を採ることもでき、この場合、フレーム5と変速操作基板13との相対位置、即ち、シフトレバー2とゲート14との相対位置のずれを抑制できる。
【0018】
図2、3に示すように、シフトレバー2を揺動可能に嵌挿するゲート14は前後方向Xに延設される部位である第1シフト路r1と第3シフト路r3と第5シフト路r5と、車幅方向Yに延設される第2シフト路r2と第4シフト路r4と第6シフト路r6とを交互に形成している。ここで、第1シフト路r1には第1のシフトポジションとしてのD(ドライブ)が設けられ、第1シフト路r1から第2シフト路r2が屈曲して延出形成される。第2シフト路r2には第2のシフトポジションとしてのN(ニュートラル)が設けられ、第2シフト路r2から第3シフト路r3が屈曲して延出形成される。第3シフト路r3には第3のシフトポジションとしてのR(リバース)が設けられ、第3シフト路r3から第4シフト路r4、第5シフト路r5及び第6シフト路r6が順次屈曲して連続形成される。
【0019】
即ち、これらシフト路上に前方より後方に向けてP(パーキング)、R(リバース)、N(ニュートラル)、D(ドライブ)が設けられている。
更に、D(ドライブ)位置より車幅方向YにT型路15が延出形成される。T型路15はその前後分岐路151にシフトアップ用検知位置u(図3において左端の+符号位置)とシフトダウン用検知位置d(図3において右端の−符号位置)を設けている。シフトアップ用検知位置uとシフトダウン用検知位置dに選択的にシフトレバー2が達すると、シフトレバー2は不図示のシフトアップスイッチ(+スイッチ)とシフトダウンスイッチ(−スイッチ)とを選択的にオンできる。
【0020】
ここではシフトレバー2を手動変速用の前後分岐路151に移してから、同シフトレバー2を手動による回動操作でシフトアップ側あるいはシフトダウン側へ回動操作することにより、マニュアル操作式のシフトレバー2と同様の感覚で、変速段をD(ドライブ)での現変速段よりシフトアップ側あるいはシフトダウン側に変速できるようにしている。
図2に示すように、変速操作基板13は前後方向Xおける前端より後端が低くなる状態で配設され、その下方のフレーム5に支持されるピボット枢支部6は傾斜する変速操作基板13のほぼ中央直下位置に配備されるというレイアウト構成を採る。
【0021】
このため、ピボット枢支部6に揺動可能に支持されたシフトレバー2は第1シフト路r1のD(ドライブ)やN(ニュートラル)の位置と対向している場合、図2に示すようにゲート14より上方への突出し長さh1が比較的大きく、第3シフト路r3乃至第5シフト路r5及びT型路15の前後分岐路151側ではゲート14より上方への突出し長さh2が比較的短くなるようにできる。
【0022】
ここで、シフトレバー2はその長手方向での中間部が、図5(a)に示すような矩形断面の第1部位17として形成される。第1部位17は第1シフトポジションとしてのD(ドライブ)でゲート14の第1シフト路r1と対向するよう形成される。しかも、シフトレバー2はその第1部位17の上側部分が円形断面の第2部位18に形成される。第2部位18は第3シフトポジションとしてのR(リバース)で第3シフト路r3と対向し、それ以降のシフトポジションであるP(パーキング)で対向する部位、更にT型路15の前後分岐路151側と対向するよう形成される。
【0023】
なお、第1部位17は矩形断面に代えて第1シフト路r1にのみ面接触で挟持され、第2シフト路r2では緩い円弧面gが点接触するように構成しても良い。この場合も矩形断面の場合とほぼ同様の作用効果が得られる。
即ち、シフトレバー2は前後方向Xへの揺動域のうち、D(ドライブ)よりリバース前位置R’の間の揺動域L1で矩形断面の第1部位17の両側面が第1シフト路r1、第2シフト路r2、第3シフト路r3の両溝縁に面接触の状態でずれ規制を受けつつ揺動することとなる。
【0024】
ここで、第1部位17の軸方向の長さa1は、ゲート14の溝深さt1より短く形成される。このように、ゲート14の第1シフト路r1における溝深さt1より第1部位17の長さa1が小さいので、第1部位17がゲート14の第1シフト路r1と対向する際に、第1シフト路r1内に収容され、外部に突出せず、変速操作装置1の見栄えが良く、商品性が向上する。
【0025】
ところで、第1シフト路r1より直角方向に方向転換して第2シフト路r2に進む場合、矩形断面の第1部位17の両側面が車幅方向Yより面接触で挟持される状態より、第1部位17の両側面が前後方向Xより面接触で挟持される状態に切り換わる。このことより、矩形断面の第1部位17は第1シフト路r1と第2シフト路r2の交差位置にあるN(ニュートラル)位置に確実に達してから他方のシフト路に直角に確実に方向転換して揺動する必要がある。
【0026】
このように、矩形断面の第1部位17は第1シフト路r1と第2シフト路r2に面接触する必要上交差位置にあるN(ニュートラル)位置に確実に達することとなり、矩形断面の第1部位17がずれ規制機能を十分に発揮できる。この場合、第1シフト路r1と第2シフト路r2の交差する部位におけるエッジ形状部eは完全な直角エッジでも良いが、操作性を考慮して、図3に破線で示すように、誤操作を防止できる範囲でアールを付けても良い。
【0027】
しかも、変速操作基板13が後方に向けて低くなる傾斜状態に配設され、その直下にピボット枢支部6が配備されるというレイアウトのため、シフトレバー2は第1シフト路r1のD(ドライブ)やN(ニュートラル)の位置と対向している場合、図2に示すようにゲート14より上方への突出し長さh1が比較的大きく、その状態で矩形断面の第1部位17が第1シフト路r1のD、Nレンジと対向してこの状態でずれ規制機能を発揮できる。
【0028】
一方、図3に示すように、第3シフト路r3乃至第5シフト路r5側のR(リバース)やP(パーキング)位置、及びT型路15の前後分岐路151側と対向している場合、ゲート14より上方への突出し長さh2が比較的小さく、その状態では第1部位17がゲート14の下方に退却し、円形断面の第2部位18が対向し、この状態では第2部位18は点接触で溝縁に摺接し、変速操作時の摺動抵抗を低減し、レバー変速操作性を確保できる。
【0029】
このような変速操作装置1の作動を説明する。始めに、シフトレバー2がP(パーキング)にあるとする。ここで図示しないキーインタロック機構が解除され、図示しないブレーキペダルが踏み込まれと、これに応じて図示しない変速制御部がシフトロックを解除する。すなわち、図示しないシフトロックピンがロック解除作動し、シフトレバー2が回動変位可能に保持される。更に、不図示のディテント機構の働きでPポジションにシフトレバーが保持される。
次いで、シフトレバー2を回動操作して、シフトレバー2をゲートに沿って揺動することでP(パーキング)、R(リバース)、N(ニュートラル)、D(ドライブ)の範囲で切換え操作され、この際、ポジションが変わる都度、不図示のディテント機構の働きでシフト用の節度感を生じさせる。
【0030】
シフトレバー2がDポジションに達すると、自動変速機の本体側は自動変速モードのDレンジに切り換わり、ここで自動変速機はアクセル開度、走行速度などといった各種車両走行情報にしたがって制御される。しかも、D(ドライブ)位置より車幅方向Yに揺動されT型路15に達すると、その前後分岐路151の中間位置で現変速比を維持し、そこからシフトレバー2を手動による回動操作でシフトアップ用検知位置uとシフトダウン用検知位置dに操作されることで、変速段をD(ドライブ)での現変速段よりシフトアップ側あるいはシフトダウン側に変速でき、D(ドライブ)フィーリングを向上でき、しかも変速操作フィーリングが向上する。
【0031】
更に、第1シフト路r1より直角方向に方向転換して第2シフト路r2に進む場合、即ち、車両の走行より停車し、速やかに後退走行するような場合、D(ドライブ)よりN(ニュートラル)を経てR(リバース)に変速操作する。
この際、たとえば運転者がシフトレバー2を前後方向Xより確実に直角方向に方向転換して車幅方向Yに揺動操作する意思が薄れて斜め方向の押圧操作をしたとしても、矩形断面の第1部位17の両側面が車幅方向Yより面接触で挟持される状態より、第1部位17の両側面が前後方向Xより面接触で挟持される状態に切り換わることより、矩形断面の第1部位17は第1シフト路r1と第2シフト路r2の交差位置にあるN(ニュートラル)位置に確実に達してから他方の第2シフト路r2に直角に方向転換し、その上で再度前後方向Xに方向転換してR(リバース)位置に揺動操作されることとなる。
【0032】
このため、従来の変速操作装置1のように、D(ドライブ)よりN(ニュートラル)を飛び越してR(リバース)に直接変速操作され、乗員に変速操作時の不安感を与えることが無く、切換え操作の確実性が確保される。しかも、変速操作基板13が後方側に向け傾斜するので、R(リバース:第3シフトポジション)以降のR(リバース)側のシフトポジションでは第1部位17がゲート14下方にずれ、ゲート14には第2部位18が対向し、変速摺動抵抗を低減して操作性を重視できる。
更に、図1、2の変速操作装置1ではゲート14の第1シフト路r1における溝深さt1より第1部位17の長さa1が小さいので、第1部位17がゲート14内に確実に収容され、外部に突出せず、見栄えが良く商品性が向上する。
【0033】
上述のところにおいて、シフトレバー2の第1部位17はDレンジよりリバース前位置R’の間の揺動域L1で第1シフト路r1に矩形断面を対向させていたが(図3参照)、これに代えて図4(a)に示すように変速操作装置1のゲート14aを形成しても良い。
この第2実施形態では、シフトレバー2の矩形断面の第1部位17がDレンジよりR(リバース:第3シフトポジション)間の揺動域L1’でゲート14aの第1乃至第3シフト路r1、r2、r3に矩形断面を対向させるように構成される。この場合、R(リバース)よりP(パーキング)に向け第5、第6シフト路r5、r6に切換える領域L2’で第1部位17が対向し、切換え操作の確実性が確保される。
更に、図4(b)に示すように変速操作装置1のゲート14bを形成しても良い。
【0034】
この第3実施形態では、ゲート14bが前後方向X2に延設される第1、第3、第5、第7の各シフト路r1、r3、r5,r7と、車幅方向Yに延設される第2、第4、第6、第8の各シフト路r2、r4、r6、r8とが交互に順次連続して形成される。ここで第1、第2、第3の各シフト路r1、r2、r3を順次直角に方向転換することでD(ドライブ)よりN(ニュートラル)に切換えでき、第4、第5の各シフト路r4、r5に順次直角に方向転換することでN(ニュートラル)よりR(リバース)に切換えできる。ここで、D(ドライブ)よりR(リバース)の揺動範囲Laで第1部位17の矩形断面を対向させ、矩形断面の第1部位17の両側面を第1、乃至第5の各シフト路の両溝縁により面接触で挟持でき、変速操作時の誤操作を防止でき、特に、D(ドライブ)よりN(ニュートラル)位置への切換えにおいて必ず方向転換操作が2度繰り返されるため、N(ニュートラル)を飛び越してR(リバース)に直接変速されることを確実に防止できる。この場合も、R(リバース)よりP(パーキング)に向け第6乃至第8シフト路r6、r7、r8に切換える領域Lbで第2部位18が対向し、変速摺動抵抗を低減して操作性を重視できる。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明は、シフトレバーの矩形断面の第1部位がドライブレンジが設けられた第1シフト路及びニュートラルレンジが設けられた第2シフト路を移動時にこれらの各溝縁部により両側より面接触状態で挟持されるようになり、第1シフト路より屈曲して形成される第2シフト路を経てリバースレンジが設けられた第3シフト路へシフトレバーが操作される場合、意識的にレバーを第1シフト路より第2シフト路、第3シフト路へと順次直角方向に方向転換して切換え操作しないとポジションチェンジできないため、特に、この第1部位が第1シフト路より第3シフト路への切換え操作時に第2シフト路のニュートラルレンジを素通りするという誤操作を防止でき、レバーの切換え操作の確実性が確保される。しかも、変速操作基板が後方側に向け傾斜するので、シフトレバーのゲートより上方への突出し長さが第1シフトポジションより第3シフトポジション以降のシフトポジション側で短くなるようにでき、即ち、第3シフトポジション以降のシフトポジション側では第1部位がゲート下方にずれ、これに代えて円形断面の第2軸部が対向し、操作性を重視できる。
【0037】
請求項2の発明は、ゲートの第1シフト路における溝深さより第1部位の長さが小さいので、第1部位がゲート内に収容され、外部に突出せず、見栄えが良く商品性が向上する。
【0038】
請求項3の発明は、シフトレバーの円形断面の第2部位がマニュアル変速用シフト路と対向するので、同マニュアル変速用シフト路でシフトレバーをスムーズに変速操作することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての変速機の変速操作装置を備えるインストルメントパネルの概略側面図で、(a)は第1実施形態例を、(b)は第2実施形態例を示す。
【図2】図1の変速操作装置の要部拡大側断面図である。
【図3】図1の変速操作装置の変速操作板のゲートの拡大平面図である。
【図4】図1の変速操作装置の変速操作板のゲートに代えて採用可能なゲートの平面図で、(a)は第2実施形態、(b)は第3実施形態で用いるゲートの平面図である。
【図5】図1の変速操作装置のシフトレバーの断面形状の説明図で、(a)は第1実施形態、(b)は第2実施形態を示す。
【図6】一般的な変速操作装置を示し、(a)は概略側面図、(b)は概略平面図、(c)は変速操作板の平面図、(d)は他の一般的な変速操作装置を示す。
【符号の説明】
1 変速操作装置
2 シフトレバー
6 ピボット枢支部(レバー枢支部)
13 変速操作基板
14 ゲート
17 第1部位
18 第2部位
h1、h2 突出し長さ
r1 第1シフト路
r2 第2シフト路
r3 第3シフト路
X 車体前後方向
Claims (3)
- 車両に搭載された自動変速機の変速比を切換えるシフトレバーと、
上記車両に固定され、上記シフトレバーを揺動可能に支持するシフトレバー支持部材と、
上記車両又は上記シフトレバー支持部材に対して上記車両の前後方向前端より後端が低くなるよう固定され旦つ上記シフトレバーが揺動可能に嵌挿されるゲートを有する変速操作基板と、
を備え、
同ゲートは、
上記自動変速機を自動変速させるドライブレンジとしての第1のシフトポジションが設けられた第1シフト路と、
同第1シフト路から屈曲して延び、上記自動変速機を中立とするニュートラルレンジとしての第2のシフトポジションが設けられた第2シフト路と、
同第2シフト路から屈曲して延び、上記自動変速機を後退状態とさせるリバースレンジとしての第3のシフトポジションが設けられた第3シフト路と、
が形成され、
上記シフトレバーは、
少なくとも上記ドライブレンジから上記ニュートラルレンジの範囲で上記ゲートと対向する第1部位の断面が矩形に形成され、
上記第3のシフトポジションで上記ゲートと対向する第2部位の断面が円形に形成されたことを特徴とする変速機の変速操作装置。 - 請求項1記載の変速機の変速操作装置において、
上記第1部位の軸方向長さは、上記ゲート深さより短く形成されていることを特徴とする変速機の変速操作装置。 - 請求項1又は2記載の変速機の変速操作装置において、
上記ゲートは、上記ドライブレンジとしての第1のシフトポジションより延出形成され、手動変速可能とするマニュアル変速用シフト路を備え、
上記シフトレバーが同マニュアル変速用シフト路にあるとき、上記シフトレバーの上記第2部位が上記マニュアル変速用シフト路と対向することを特徴とする変速機の変速操作装置。
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