JP4046563B2 - 高耐熱性感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術的分野】
本発明は、電子部品の絶縁材料や半導体装置におけるパッシベーション膜、バッファーコート膜、層間絶縁膜などの耐熱性レリーフパターンの形成に用いられる感光性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子部品の絶縁材料や、半導体装置のパッシベーション膜、表面保護膜、層間絶縁膜などには、優れた耐熱性と電気特性、機械特性を併せ持つポリイミド樹脂が用いられている。このポリイミド樹脂の中でも、感光性ポリイミド前駆体組成物の形で供されるものの場合、これを塗布し、露光し、現像し、熱イミド化処理等を施すことにより、耐熱性のレリーフパターン皮膜を容易に形成させることができる。このような感光性ポリイミド前駆体組成物は、旧来の非感光型ポリイミドを用いる場合に比べて、大幅な工程短縮が可能となる特徴を有している。
【0003】
しかしながら、上記の感光性ポリイミド前駆体組成物を用いる場合、その現像工程においては、現像液としてピロリドン類やケトン類などの多量の有機溶剤を用いる必要があり、安全性および近年の環境問題への関心の高まりから、脱有機溶剤対策が求められてきている。これを受け、最近になって、上記材料分野では、フォトレジストと同様に、希薄アルカリ水溶液で現像可能な耐熱性感光性樹脂材料の提案が各種なされている。
【0004】
中でもアルカリ水溶液に可溶なヒドロキシポリアミド、例えば、ポリベンズオキサゾール前駆体を利用する方法が、近年注目されている。このようなものとしては、例えば、当該樹脂とキノンジアジドなどの光活性成分とを混合して、ポジ型感光性材料として用いる方法(特公平1−46862号公報、特開昭63−96162号公報など)や、当該樹脂のフェノール性水酸基の一部に光重合性の不飽和二重結合を有する基を導入し、これと光重合性の不飽和二重結合を有する化合物、光重合開始剤などを混合してネガ型感光性材料として用いる方法(特開2002−12665号公報)などが知られている。
【0005】
このような方法によると、現像後のパターン形成が容易で、かつ組成物の保存安定性も良好であり、また当該前駆体を加熱硬化させたポリベンズオキサゾール皮膜は、ポリイミドと同等の熱硬化膜特性を有していることなどから、有機溶剤現像型ポリイミド前駆体の有望な代替材料として注目されている。
一方で、上記材料が用いられる半導体装置のパッケージング方法の変遷も著しい。近年は集積度や機能の向上とチップサイズ矮小化の観点から、パッケージを多層配線化する傾向が著しく、当該構造の形成過程でポリイミドやポリベンズオキサゾール皮膜が晒される条件も、以前に増して多様化しており、強酸、強塩基などに対する、より一層の耐薬品性が要求されている。
【0006】
また、同様の理由から、半導体装置のプリント配線基板への実装方法も、従来の金属ピンと鉛−錫共晶ハンダによる実装方法から、より高密度実装が可能なBGA(ボールグリッドアレイ)、CSP(チップサイズパッケージング)など、ポリイミドやポリベンズオキサゾール皮膜が、直接ハンダバンプに接触する構造へと変化しつつある。用いられるハンダも、環境負荷低減の目的で、鉛フリーの高融点ハンダに置き換わりつつあり、またバンプ用ハンダは、基板実装用のものより、更に高融点のものを用いるのが一般的である。
つまり、ポリイミドやポリベンズオキサゾール皮膜が、ハンダバンプのリフロー工程などにおいて、フラックスに接触しつつ、これまでにない高温に晒されることとなり、より一層の耐熱性、高温耐フラックス性が要求されるようになってきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、加熱硬化後に極めて高い耐熱性、耐薬品性を有するレリーフパターンを基材上に形成する方法、及びそのために使用される高性能な感光性樹脂組成物を提供することである。また、該方法、または該感光性樹脂組成物を用いる半導体装置の製法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、熱架橋剤、すなわち、パターン形成後のポリアミド皮膜を200℃以上で加熱してポリイミド、またはポリベンズオキサゾール骨格構造へ変換させる際に、同時にこれを分子間架橋し得るか、もしくはそれ自身が架橋ネットワークを形成しうる化合物を、本発明に用いられる特定の感光性樹脂組成物中に添加することにより、前述の課題を高いレベルで解決できることを見出し、本発明をなすに至った。
【0009】
すなわち、本願は、以下の発明を提供する。
(I) (A)下記式(1)で表される構造単位を有する、ポリベンズオキサゾール前駆体、または、下記式(3)で表される構造単位を有する、ポリイミド前駆体からなる光重合性の不飽和結合を有するポリアミド:100質量部、
(B)光重合性の不飽和二重結合を有するモノマー:1〜50質量部、
(C)光重合開始剤:1〜20質量部、
(D)熱架橋剤:5〜30質量部、
を含有する感光性樹脂組成物。
【0010】
【化11】
(式中、X1 は2価の芳香族基、Y1 は4価の芳香族基、であり、nは2〜150の整数である。R1 、R2 は、それぞれ独立に、水素原子または下記式(2)で表される光重合性の不飽和二重結合を有する一価の有機基であり、(R1 +R2 )=100モル%とした場合、(R1 +R2 )のうち、10モル%以上、50モル%以下が、下記式(2)で表される、光重合性の不飽和二重結合を有する一価の有機基である。
【0011】
【化12】
但し、R3 は水素原子または炭素数1〜3の有機基であり、R4 、R5 は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜3の有機基、mは2〜10の整数である。)
【0012】
【化13】
(式中、X2 は4価の芳香族基であって、−COOR6 基および−COOR7基と−CONH−基とは互いにオルト位置にある。Y2 は2価の芳香族基であり、pは2〜150の整数である。R6 とR7 は、それぞれ独立に、水素原子または下記式(4)で表される光重合性の不飽和二重結合を有する一価の有機基、または炭素数1〜4の脂肪族基であるが、全てが水素原子であることはない。
【0013】
【化14】
但し、R8 は水素原子または炭素数1〜3の有機基であり、R9 、R10は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜3の有機基、qは2〜10の整数である。)
【0014】
(II) (D)熱架橋剤として、その基本単位構造が下記式(5)〜(9)で表されるアミノ樹脂およびその誘導体を、それぞれ単独で、もしくは複数を混合して用いることを特徴とする、上記(I)に記載の感光性樹脂組成物。
【化15】
【0015】
【化16】
【0016】
【化17】
【0017】
【化18】
【0018】
【化19】
(式中、R11〜R30は、それぞれ独立に、水素原子または下記式(10)で表される一価の有機基である。
【0019】
【化20】
但し、各々の式において、R11〜R30全てが水素原子であることはない。また、Zは、水素原子または炭素数1〜4の脂肪族基であるが、全てが水素原子であることはない。)
【0020】
(III) (D)熱架橋剤が、重合度が1.0以上、2.2以下であるメラミン樹脂およびその誘導体であることを特徴とする、上記(I)又は(II)に記載の感光性樹脂組成物。
(IV) (D)熱架橋剤が、ヘキサメトキシメチル化メラミンであることを特徴とする、上記(I)又は(II)に記載の感光性樹脂組成物。
【0021】
(V) (1)上記(I)〜(IV)のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を基材に塗布し、
(2)この塗膜に、パターニングマスクを介して活性光線を照射、露光し、
(3)現像液を用いて塗膜の未露光部を溶解除去してレリーフパターンを形成し、
(4)200℃以上の条件で塗膜を加熱し、変成硬化させることによって、耐熱性、耐薬品性のレリーフパターンを形成する方法。
(VI) 上記(V)に記載のレリーフパターン形成方法を包含する半導体装置の製造方法。
(VII) 上記(I)〜(IV)のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明について、以下に具体的に説明する。
本発明の感光性樹脂組成物は、必須成分として、以下の4成分を含んでなる。
A成分:光重合性の不飽和二重結合基を有するポリアミド。
B成分:光重合性の不飽和二重結合基を有するモノマー。
C成分:光重合開始剤。
D成分:熱架橋剤。
【0023】
このうち、まず、前記化学式(1)または(2)で表されるA成分について説明する。
<A成分>
本発明の感光性樹脂組成物における樹脂成分は、上記化学式(1)または(3)で表される構造単位を有するポリアミドであり、200℃以上で加熱環化処理を施すことにより、ポリベンズオキサゾールまたはポリイミドに変換されるものである。特に、上記化学式(1)において、その水酸基が、部分的に光重合性の不飽和二重結合を含有する基で置き換えられた、次に示すような構造を持つ場合が有用である。
【0024】
【化21】
(式中X1 は2価の芳香族基、Y1 は4価の芳香族基である。nは2ないし150の整数である。R1 、R2 はそれぞれ独立に、水素原子または下記化学式(2)で表される不飽和二重結合を有する一価の有機基であり、(R1 +R2 )=100モル%とした場合、(R1 +R2 )のうち、10モル%以上、50モル%以下が、下記式(2)で表される、光重合性の不飽和二重結合を有する一価の有機基である。
【0025】
【化22】
但し、R3 は水素原子または炭素数1〜3の有機基であり、R4 、R5 はそれぞれ独立に水素または炭素数1〜3の有機基である。mは2〜10の整数である。)
【0026】
上記化学式(1)中、X1 で示される2価の芳香族基としては、以下の構造が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【化23】
【0027】
同じく上記化学式(1)中、Y1 で示される4価の芳香族基としては、以下の構造が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【化24】
本発明の、上記化学式(1)で表されるポリベンズオキサゾール前駆体は、まず、2価の芳香族基X1 を含む芳香族ジカルボン酸またはその誘導体と、4価の芳香族基Y1 を含むビス−(o−アミノフェノール)類とのアミド重縮合体(ベースポリマー)を調製し、次いで、その水酸基の一部に、光重合性の不飽和二重結合を有する基を導入することによって得られる。
【0028】
(ベースポリマーの調製)
本発明で好適に用いられる、2価の芳香族基X1 を含むジカルボン酸及びその誘導体としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、4, 4' −ジフェニルエーテルジカルボン酸、3, 4' −ジフェニルエーテルジカルボン酸、3, 3' −ジフェニルエーテルジカルボン酸、4, 4' −ビフェニルジカルボン酸、3, 4' −ビフェニルジカルボン酸、3, 3' −ビフェニルジカルボン酸、4, 4' −ベンゾフェノンジカルボン酸、3, 4' −ベンゾフェノンジカルボン酸、3, 3' −ベンゾフェノンジカルボン酸、4, 4' −ヘキサフルオロイソプロピリデン二安息香酸、4, 4' −ジカルボキシジフェニルアミド、1, 4−フェニレンジエタン酸、1, 1−ビス(4−カルボキシフェニル)−1−フェニル−2, 2, 2−トリフルオロエタン、ビス(4−カルボキシフェニル)スルフィド、ビス(4−カルボキシフェニル)テトラフェニルジシロキサン、ビス(4−カルボキシフェニル)テトラメチルジシロキサン、ビス(4−カルボキシフェニル)スルホン、ビス(4−カルボキシフェニル)メタン、5−tert−ブチルイソフタル酸、5−ブロモイソフタル酸、5−フルオロイソフタル酸、5−クロロイソフタル酸、2, 2−ビス−(p−カルボキシフェニル)プロパン、4, 4' −(p−フェニレンジオキシ)二安息香酸、2, 6−ナフタレンジカルボン酸、もしくはこれらの酸クロライド体、およびヒドロキシベンズトリアゾール等との活性エステル体などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。また、これらのものは単独あるいは混合して用いてもよい。
【0029】
また、本発明で好適に用いられる、4価の芳香族基Y1 を含むビス(o−アミノフェノール)としては、例えば、3, 3, −ジヒドロキシベンジジン、3, 3' −ジアミノ−4, 4' −ジヒドロキシビフェニル、3, 3' −ジヒドロキシ−4, 4' −ジアミノジフェニルスルホン、ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2, 2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2, 2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2, 2−ビス−(3−ヒドロキシ−4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス−(3−ヒドロキシ−4−アミノフェニル)メタン、2, 2−ビス−(3−ヒドロキシ−4−アミノフェニル)プロパン、3, 3' −ジヒドロキシ−4, 4' −ジアミノベンゾフェノン、3, 3' −ジヒドロキシ−4, 4' −ジアミノジフェニルエーテル、4, 4' −ジヒドロキシ−3, 3' −ジアミノジフェニエーテル、3, 3' −ジヒドロキシ−4, 4' −ジアミノビフェニル、3, 3' −ジアミノ−4, 4' −ジヒドロキシビフェニル、2, 5−ジヒドロキシ−1, 4−ジアミノベンゼン、4, 6−ジアミノレゾルシノール、およびその混合物などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0030】
また、基板との密着性の向上を目的に、ビス−(o−アミノフェノール)と共に、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラフェニルジシロキサン等のジアミノシロキサン類を共重合することもできる。
芳香族ジカルボン酸ジクロライドや芳香族ジカルボン酸の活性エステル体を用いる場合、適当な溶媒中でピリジン等の塩基性化合物の存在下で、ビス−(o−アミノフェノール)と混合することにより、ベースポリマーを得ることができる。
【0031】
しかし、芳香族ジカルボン酸を用いる場合は、適当な縮合剤が必要となる。このような縮合剤としては、公知の脱水縮合剤を用いることができ、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1, 2−ジヒドロキノリン、1, 1' −カルボニルジオキシ−ジ−1, 2, 3−ベンゾトリアゾール、N, N' −ジスクシンイミジルカーボネート、亜リン酸エステル等を挙げることができる。このうち、ジシクロヘキシルカルボジイミドを用いる場合には、1−ヒドロキシ−1, 2, 3−ベンゾトリアゾールと共用することが好ましい。
【0032】
反応溶媒としては、生成するベースポリマーを完全に溶解するものが好ましく、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ガンマブチロラクトン等が挙げられる。
他にも、ケトン類、エステル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類として、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。これらは、必要に応じて、単独でも混合して用いることもできる。
【0033】
原料として芳香族ジカルボン酸ジクロライドを用いる場合は、その分解失活を抑制するため、上記の中でも、特にグリコールエーテル系などの、無極性の溶媒に溶解し、反応に供するのが好ましい。
反応終了後、当該反応液を、水または水と脂肪族低級アルコールの混合液などの、ベースポリマーの貧溶媒中に投入し、これを分散析出させ、更に再沈を繰り返すことなどによって精製し、真空乾燥を行い、ベースポリマーを単離する。
精製度を更に向上させるために、陰陽両イオン交換樹脂を適当な有機溶媒で膨潤させて充填したカラムなどにこのベースポリマー溶液を通し、イオン性不純物を除去してもよい。
【0034】
(光重合性の不飽和二重結合を有する基の導入)
本発明のA成分のうち、上記化学式(1)で示される、光重合性の不飽和二重結合基を有するポリアミドは、上記反応により得られたベースポリマーを、有機溶媒等に再溶解し、下記化学式(11)で表される、光重合性の不飽和二重結合を含むイソシアネート化合物と反応させることによって得られる。
【化25】
(式中、R31は、水素原子及または炭素数1〜3の脂肪族基、R31、R32は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜3の脂肪族基、rは2〜10の整数である。)
【0035】
上記化学式(11)で表される光重合性の不飽和二重結合を含むイソシアネート化合物としては、例えば、イソシアナトエチルアクリレート、イソシアナトプロピルアクリレート、イソシアナトブチルアクリレート、イソシアナトペンチルアクリレート、イソシアナトヘキシルアクリレート、イソシアナトオクチルアクリレート、イソシアナトデシルアクリレート、イソシアナトオクタデシルアクリレート、イソシアナトエチルメタクリレート、イソシアナトプロピルメタクリレート、イソシアナトブチルメタクリレート、イソシアナトペンチルメタクリレート、イソシアナトヘキシルメタクリレート、イソシアナトオクチルメタクリレート、イソシアナトデシルメタクリレート、イソシアナトオクタデシルメタクリレート、イソシアナトエチルクロトネート、イソシアナトプロピルクロトネート、イソシアナトブチルクロトネート、イソシアナトペンチルクロトネ−ト、イソシアナトヘキシルクロトネート等が挙げられ、好ましくは2−イソシアナトエチルメタクリレートが用いられる。
【0036】
ベースポリマーと当該イソシアネート化合物との反応は、通常、0〜100℃、好ましくは20〜70℃の温度条件下で行われ、触媒としてトリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、キヌクリジン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンのようなアミン類、又はジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテートなどのような錫化合物を用いると、反応はより容易になる。
【0037】
反応に用いる有機溶媒としては、イソシアネート基に不活性で、かつベースポリマーや反応生成物を含む溶存成分を完全に溶解する溶媒が好ましく、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ガンマブチロラクトン等が挙げられる。他にも、ケトン類、エステル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類として、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等も使用することができる。これらは必要に応じて、単独でも、混合して用いることもできる。
【0038】
この反応生成物は、そのまま本発明の感光性樹脂組成物に供することができるが、必要に応じて、水又は水と脂肪族低級アルコールの混合液などの、生成した重合体成分の貧溶媒中に投入し、分散析出させ、更に再沈を繰り返すことによって精製し、乾燥して使用することもできる。
光重合性の不飽和二重結合を含むイソシアネート化合物の、ベースポリマーへの導入率は、ベースポリマーの水酸基のモル数に対し、10モル%以上、50モル%以下であることが肝要である。
【0039】
当該イソシアネート化合物の導入率がベースポリマーの水酸基のモル数に対し10モル%未満だと、光重合時の架橋密度が少な過ぎるため、光感度が低く、よってパターンの膨潤が生じやすく、実用的なレリーフパターンを得ることが難しい。同様に、導入率が50モル%を超えると、骨格中のフェノール性水酸基濃度が過度に減少するため、得られるポリアミド重合体のアルカリ水溶液現像液に対する溶解性が極端に低くなり、現像後に未露光部の溶け残りが生じやすく、実用的ではない。
当該イソシアネート化合物は活性が高いため、反応溶液中に溶存する水分を介して、それ自身が一部二量化する反応が避けられない。よって、実際の反応における当該イソシアネート化合物の仕込み量は、目標とする導入率よりも若干多めにする必要があり、ベースポリマーの水酸基のモル数に対し、10〜80モル%とすることが好ましい。
【0040】
更に、本発明のA成分としては、下記式(3)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体も有用である。
【化26】
(式中、X2 は4価の芳香族基であって、−COOR6 基および−COOR7 基と−CONH−基とは互いにオルト位置にある。Y2 は2価の芳香族基であり、pは2〜150の整数である。R6 とR7 は、それぞれ独立に、水素原子または下記式(4)で表される光重合性の不飽和二重結合を有する一価の有機基、または炭素数1〜4の飽和脂肪族基であるが、全てが水素原子であることはない。
【0041】
【化27】
但し、R8 は水素原子または炭素数1〜3の有機基であり、R9 、R10は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜3の有機基、qは2〜10の整数である。)
【0042】
上記化学式(3)中、X2 で表される4価の芳香族基の例としては、以下の構造が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【化28】
【0043】
上記化学式(3)中、Y2 で表される2価の芳香族基の例としては、以下の構造が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【化29】
【0044】
【化30】
本発明の、上記化学式(3)で表されるポリイミド前駆体は、まず、4価の芳香族基X2 を含む芳香族テトラカルボン酸二無水物と、光重合性の不飽和二重結合を有するアルコール類および/または炭素数1〜4の飽和脂肪族アルコール類を反応させて、ハーフアシッド/ハーフエステル体を調整した後、これと2価の芳香族基Y2 を含む芳香族ジアミン類との間でアミド重縮合させることにより得られる。
【0045】
(ハーフアシッド/ハーフエステル体の調製)
本発明で好適に用いられる、4価の芳香族基X2 を含むテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、無水ピロメリット酸、ジフェニルエーテル−3,3' ,4,4' −テトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノン−3,3' ,4,4' −テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−3,3' ,4,4' −テトラカルボン酸二無水物、ジフェニルスルホン−3,3' ,4,4' −テトラカルボン酸二無水物、ジフェニルメタン−3,3' ,4,4' −テトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−無水フタル酸)プロパン、2,2−ビス(3,4−無水フタル酸)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。また、これらは単独で用いることが出来るのは勿論のこと、2種以上を混合して用いてもよい。
【0046】
本発明で好適に用いられる、光重合性の不飽和二重結合を有するアルコール類としては、例えば、2−アクリロイルオキシエチルアルコール、1−アクリロイルオキシ−3−プロピルアルコール、2−アクリルアミドエチルアルコール、メチロールビニルケトン、2−ヒドロキシエチルビニルケトン、2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−t−ブトキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−シクロヘキシルオキシプロピルアクリレート、2−メタクリロイルオキシエチルアルコール、1−メタクリロイルオキシ−3−プロピルアルコール、2−メタクリルアミドエチルアルコール、メチロールビニルケトン、2−ヒドロキシエチルビニルケトン、2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−t−ブトキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−シクロヘキシルオキシプロピルメタクリレートなどを挙げることができる。
【0047】
上記アルコール類に、炭素数1〜4の飽和脂肪族アルコール、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノールなどを一部混合して用いることもできる。
上記本発明に好適な芳香族酸二無水物とアルコール類とを、ピリジンなどの塩基性触媒の存在下、適当な溶媒中で撹拌溶解、混合することにより、酸無水物のエステル化反応が進行し、所望のハーフアシッド/ハーフエステル体を得ることができる。
反応溶媒としては、ハーフアシッド/ハーフエステル体、およびこれとジアミン成分とのアミド重縮合生成物であるポリイミド前駆体を完全に溶解するものが好ましく、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ガンマブチロラクトン等が挙げられる。
【0048】
他にも、ケトン類、エステル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類として、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。これらは必要に応じて、単独でも混合して用いることもできる。
【0049】
(ポリイミド前駆体の調整)
上記ハーフアシッド/ハーフエステル体溶液に、氷冷下、適当な脱水縮合剤、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1, 2−ジヒドロキノリン、1, 1' −カルボニルジオキシ−ジ−1, 2, 3−ベンゾトリアゾール、N, N' −ジスクシンイミジルカーボネートなどを投入混合し、ハーフアシッド/ハーフエステル体をポリ酸無水物とした後に、本発明で好適に用いられる、2価の芳香族基Y1 を含むジアミン類を、別途溶媒に溶解または分散させておいたものを滴下投入し、アミド重縮合させることにより、目的のポリイミド前駆体を得ることが出来る。
【0050】
本発明で好適に用いられる、2価の芳香族基Y1 を含むジアミン類としては、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4' −ジアミノジフェニルエーテル、3,4' −ジアミノジフェニルエーテル、3,3' −ジアミノジフェニルエーテル、4,4' −ジアミノジフェニルスルフィド、3,4' −ジアミノジフェニルスルフィド、3,3' −ジアミノジフェニルスルフィド、4,4' −ジアミノジフェニルスルホン、3,4' −ジアミノジフェニルスルホン、3,3' −ジアミノジフェニルスルホン、4,4' −ジアミノビフェニル、3,4' −ジアミノビフェニル、3,3' −ジアミノビフェニル、4,4' −ジアミノベンゾフェノン、3,4' −ジアミノベンゾフェノン、3,3' −ジアミノベンゾフェノン、4,4' −ジアミノジフェニルメタン、3,4' −ジアミノジフェニルメタン、3,3' −ジアミノジフェニルメタン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、4,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、9,10−ビス(4−アミノフェニル)アントラセン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン、オルト−トリジンスルホン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、およびこれらのベンゼン環上の水素原子の一部が、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ハロゲンなどで置換されたもの、例えば3,3' −ジメチル−4,4' −ジアミノビフェニル、2,2' −ジメチル−4,4' −ジアミノビフェニル、3,3' −ジメチル−4,4' −ジアミノジフェニルメタン、2,2' −ジメチル−4,4' −ジアミノジフェニルメタン、3,3' −ジメチトキシ−4,4' −ジアミノビフェニル、3,3' −ジジクロロ−4,4' −ジアミノビフェニル、およびその混合物などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0051】
また、各種基板との密着性の向上を目的に、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラフェニルジシロキサン等のジアミノシロキサン類を共重合することもできる。
反応終了後、当該反応液中に共存している脱水縮合剤の吸水副生物を、必要に応じて濾別した後、水または脂肪族低級アルコール、またはその混合液などの、得られた重合体成分の貧溶媒を投入し、重合体成分を析出させ、更に再溶解、再沈析出操作などを繰り返すことによって精製し、真空乾燥を行い、目的のポリイミド前駆体成分を単離する。
精製度を更に向上させるために、陰陽イオン交換樹脂を適当な有機溶媒で膨潤させて充填したカラムに、この重合体の溶液を通し、イオン性不純物を除去してもよい。
【0052】
次に、光重合性の不飽和二重結合基を有するモノマー、B成分について説明する。
<B成分>
本発明の感光性樹脂組成物の(B)成分として用いられる、光重合性の不飽和二重結合基を有するモノマーとしては、光重合開始剤により重合可能な(メタ)アクリル化合物が好ましく、例えば、ポリエチレングリコールジアクリレート(各エチレングリコールユニットの数2〜20)、ポリエチレングリコールジメタクリレート(各エチレングリコールユニットの数2〜20)、ポリ(1,2−プロピレングリコール)ジアクリレート、ポリ(1,2−プロピレングリコール)ジメタクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、グリセロールジアクリレート、グリセロールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、メチレンビスアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、エチレングリコールジグリシジルエーテル- メタクリル酸付加物、グリセロールジグリシジルエーテル−アクリル酸付加物、ビスフェノールAジグリシジルエーテル−アクリル酸付加物、ビスフェノールAジグリシジルエーテル−メタクリル酸付加物、N,N' −ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)尿素などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらの使用にあたっては、必要に応じて、単独でも2種以上を混合して用いてもかまわない。
【0053】
その添加量は、本発明のA成分に対して、1〜50質量部とするのが好ましい。ただし、本発明のA成分がポリベンズオキサゾール前駆体の場合は、10〜50質量部、好ましくは20〜50質量部、より好ましくは30〜45質量部である。また、本発明のA成分がポリイミド前駆体の場合は、1〜50質量部、好ましくは1〜20質量部、より好ましくは1〜10質量部である。これは、添加量が1質量部を下回ると、光重合時の架橋密度が少な過ぎるために、光感度が低く、よって現像後のパターンの膨潤が激しく、実用的なレリ−フパターンを得ることが難しいためであり、また、添加量が50質量部を上回ると、逆に光重合時の架橋密度が高くなり過ぎるため、露光に際して、基板面からの散乱光による未露光部への影響が大きくなり、未露光部に現像後残滓が生じやすく、好ましくないためである。
【0054】
次に、光重合開始剤C成分について説明する。
<C成分>
本発明の感光性樹脂組成物の(C)成分として用いられる光重合開始剤としては、例えば、
(a)ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4' −メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノンなどのベンゾフェノン誘導体、
(b)2,2' −ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどのアセトフェノン誘導体、
(c)チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントンなどのチオキサントン誘導体、
(d)ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタールなどのベンジル誘導体、
(e)ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテルなどのベンゾイン誘導体、
(f)1−フェニル−1,2−ブタンジオン−2−(o- メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシプロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシムなどのオキシム類、
などが好ましく挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらの使用にあたっては、単独でも2種以上の混合物でもかまわない。
【0055】
上記した光重合開始剤の中では、特に光感度の点で、(f)のオキシム類が、より好ましい。
その添加量は、本発明のA成分に対して、1〜20質量部、好ましくは2〜10質量部、より好ましくは4〜8質量部である。これは、添加量が1質量部を下回る場合、露光に際して、光ラジカル重合が充分に進行するだけのラジカルが供給されないため、光感度が低く、よって現像後のパターンの膨潤が激しく、実用的なレリ−フパターンを得ることが難しいためであり、また、逆に添加量が20質量部を上回ると、塗膜表面付近での露光光線の吸収が大きくなりすぎるため、基板面付近まで露光光線が到達せず、よって光架橋が膜厚方向で不均一となり、やはり実用的なレリ−フパターンを得ることが難しいためである。
【0056】
つぎに、D成分の熱架橋剤について説明する。
<D成分>
本発明に用いられるD成分の熱架橋剤は、前述A成分の加熱環化処理の際に、同時にA成分を架橋しうるか、もしくはそれ自身が架橋ネットワークを形成しうる化合物であり、アミノ樹脂またはその誘導体が好適に用いられる。
中でも、その基本単位構造が、下記化学式(5)〜(9)で表される、尿素樹脂、グリコール尿素樹脂、ヒドロキシエチレン尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、及びこれらの誘導体が好適に用いられ、これらを本発明の感光性樹脂組成物に用いた場合、加熱硬化処理後のポリベンズオキサゾールおよびポリミド皮膜は、従来にない優れた耐熱性、耐薬品性、高温耐フラックス性を発現する。
【0057】
【化31】
【0058】
【化32】
【0059】
【化33】
【0060】
【化34】
【0061】
【化35】
(式中、R11〜R30は、それぞれ独立に、水素原子または下記式(10)で表される一価の有機基である。
【0062】
【化36】
但し、各々の式において、R11〜R30全てが水素原子であることはない。また、Zは、水素原子または炭素数1〜4の脂肪族基であるが、全てが水素原子であることはない。)
【0063】
上記アミノ樹脂およびその誘導体の中でも、特に、メラミン樹脂およびその誘導体を用いると、本発明の効果が最大限に発揮され、さらに好ましい。
上記式(5)〜(9)中のR11〜R30は、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基のいずれかを示すが、全てが水素原子であるもの、すなわち尿素、グリコール尿素、ヒドロキシエチレン尿素、メラミン、ベンゾグアナミンそのものは、本発明における当該化合物の「熱架橋」効果が期待できない。「熱架橋」効果が期待できるのは、当該部位の少なくとも2箇所以上が、ヒドロキシメチル基および/またはアルコキシメチル基で置換されたものであり、この置換の程度が高いほど、本発明のポリアミドおよびその熱変成体であるポリベンズオキサゾールまたはポリイミドの分子間架橋効率を高くすることができる。
【0064】
また、ヒドロキシメチル基で置換されたものとアルコキシメチル基で置換されたものを比較すると、アルコキシメチル基で置換されたものの方が自己縮合性が低く、よって本発明の感光性樹脂組成物の保存安定性を高める事ができ、より好ましい。
このアルコキシメチル基としては、具体的にはメトキシメチル基、エトキシメチル基、n−プロポキシメチル基、iso−プロポキシメチル基、n−ブトキシメチル基、tert−ブトキシメチル基などが好適例として挙げられるが、これに限定されるものではない。
また、このアルコキシメチル基置換部位は、上記好適例のうちのいずれか一種類のみの構造であってもよいし、複数種が混在する形であってもよいが、安定性や架橋効率を考慮すると、上記化学式(10)のZが、より低分子量であるものが好ましく、よって上記化学式(5)〜(9)中のR11〜R30は、メトキシメチル基である場合が、本発明の目的に最も合致する。
【0065】
本発明で好適に用いられるアミノ樹脂およびその誘導体は、重合度が1.0である場合は、すなわち上記化学式(5)〜(9)で示される基本単位構造そのものである。また重合度が1.0を上回るものは、通常、上記化学式(5)〜(9)の窒素原子の一部が、−CH2 −、もしくは −CH2 −O−CH2 − 構造を介して、隣接する基本単位構造の窒素原子と連結している、二量体以上の複数成分からなる重合体成分と、基本単位構造そのものである単量体成分との混合体で得られ、その重合度は、通常、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)のピーク面積比による加重平均重合度で表される。
【0066】
本発明においては、好適に用いられる上述のアミノ樹脂の重合度(GPCピーク面積比加重平均重合度)が1.0を上回るものは、当該重合度の単一成分のみで構成されるものであってもよいし、単量体成分と二量体以上の複数の重合体成分の混合体であっても構わないが、その重合度(GPCピーク面積比加重平均重合度)は、1.0以上、2.2以下であることが好ましい。
これは、アミノ樹脂の重合度が高いほど、本発明の感光性樹脂組成物中において、その主成分であるポリアミドとの相溶性が低下するため、それ自身が凝集しやすく、同時にアミノ樹脂間の自己縮合も起こりやすくなるためであり、その重合度が2.2を上回ると、アミノ樹脂成分が析出したり、組成物の保存安定性が低下する傾向が顕著になるためである。
【0067】
また、その添加量は、本発明のポリアミドA成分に対して、5〜30質量部、好ましくは5〜20質量部、より好ましくは8〜15質量部である。これは、添加量が5質量部を下回ると、本発明の諸効果、すなわちポリベンズオキサゾールまたはポリイミド皮膜の耐熱性、耐薬品性の向上効果が極めて薄くなるためであり、添加量が30質量部を上回ると、本発明の諸効果は充分であるものの、感光性樹脂組成物中において、それ自身が凝集しやすく、同時にアミノ樹脂間の自己縮合も起こりやすくなるため、アミノ樹脂成分が析出したり、組成物の保存安定性が低下する傾向が顕著になるためである。
【0068】
以上4種類の成分以外にも、本発明の感光性樹脂組成物には、所望に応じ、光感度向上のための増感剤を添加することができる。このような増感剤としては、例えば、ミヒラーズケトン、4,4' −ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,5−ビス(4' −ジエチルアミノベンジリデン)シクロペンタノン、2,6−ビス(4' −ジエチルアミノベンジリデン)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4' −ジメチルアミノベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2,6−ビス(4' −ジエチルアミノベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、4,4' −ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4' −ビス(ジエチルアミノ)カルコン、2−(4' −ジメチルアミノシンナミリデン)インダノン、2−(4' −ジメチルアミノベンジリデン)インダノン、2−(p−4' −ジメチルアミノビフェニル)ベンゾチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノベンジリデン)アセトン、1,3−ビス(4−ジエチルアミノベンジリデン)アセトン、3,3' −カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−アセチル−7−ジメチルアミノクマリン、3−エトキシカルボニル−7−ジメチルアミノクマリン、3−ベンジロキシカルボニル−7−ジメチルアミノクマリン、3−メトキシカルボニル−7−ジエチルアミノクマリン、3−エトキシカルボニル−7−ジエチルアミノクマリン、N−フェニル−N−エチルエタノールアミン、N−フェニルジエタノールアミン、N−p −トリルジエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、4−モルホリノベンゾフェノン、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、2−メルカプトベンズイミダゾール、1−フェニル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、1−シクロヘキシル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、1−(tert−ブチル)−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズチアゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ナフト(1,2−p)チアゾール、2−(p−ジメチルアミノベンゾイル)スチレンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、使用にあたっては、単独でも2種以上の混合物でもかまわない。その添加量は、他の添加剤成分量との兼ね合いもあるが、ポリアミド成分に対して15質量部以下であることが好ましい。
【0069】
また、感光性樹脂組成物のワニスを形成させるために、希釈溶剤を用いてもよいが、このような溶剤成分として、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピリジン、ガンマブチロラクトン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。使用にあたっては、単独でも2種以上の混合物でもかまわない。
【0070】
本発明の感光性樹脂組成物には、所望に応じ保存時の組成物溶液の粘度や光感度の安定性を向上させるために重合禁止剤を添加することができる。このような重合禁止剤としては、例えば、ヒドロキノン、N−ニトロソジフェニルアミン、p−tert−ブチルカテコール、フェノチアジン、N−フェニルナフチルアミン、エチレンジアミン四酢酸、1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、2,6−ジ−tert−ブチル−p−メチルフェノール、5−ニトロソ−8−ヒドロキシキノリン、1−ニトロソ−2−ナフトール、2−ニトロソ−1−ナフトール、2−ニトロソ−5−(N−エチル−N−スルフォプロピルアミノ)フェノール、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシアミンアンモニウム塩、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアンモニウム塩、N−ニトロソ−N−(1−ナフチル)ヒドロキシルアミンアンモニウム塩、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−tert−ブチル)フェニルメタンなどを用いることができるが、これらに限定されるものではない。その添加量は、本発明のポリアミド成分に対して、5質量部以下であることが好ましい。添加量が5 質量部を上回ると、本来期待すべき光架橋反応そのものを阻害し、光感度の低下を引き起こす懸念があるためである。
以上の他にも、本発明の感光性樹脂組成物には、散乱光吸収剤や塗膜平滑性付与剤、シランカップリング剤などをはじめ、本発明の感光性樹脂組成物の諸特性を特に阻害するものでない限り、必要に応じて、種々の添加剤を適宜配合することが出来る。
【0071】
本発明の感光性樹脂組成物の使用例を以下に示す。
まず該組成物を適当な基材、例えばシリコンウェハー、セラミック、アルミ基板などに塗布する。塗布方法としては、スピンコーター、スプレーコーター、浸漬、印刷、ブレードコーター、ロールコーティング等が利用できる。80〜120℃でプリベークして塗膜を乾燥後、コンタクトアライナー、ミラープロジェクション、ステッパー等の露光投影装置を用いて、所望のフォトマスクを介して化学線を照射する。
化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線などが利用できるが、本発明においては、200〜500nmの波長のものを用いるのが好ましい。パターンの解像度及び取扱い性の点で、その光源波長は、特にUV−i線(365nm)が好ましく、露光投影装置としてはステッパーが好ましい。
この後、光感度の向上などの目的で、必要に応じて、任意の温度、時間の組み合わせ(好ましくは温度40℃〜120℃、時間10秒〜240秒)による露光後ベーク(PEB)や、現像前ベークを施しても良い。
【0072】
次に現像が行われるが、浸漬法、パドル法、回転スプレー法等の方法から選択して行うことが出来る。現像液としては、塗膜が本発明のアルカリ可溶性のポリベンズオキサゾール前駆体組成物からなる場合には、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の有機アミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等の4級アンモニウム塩類等の水溶液、およびこれらに、必要に応じてメタノール、エタノール等の水溶性有機溶媒や界面活性剤などを適当量添加したものを使用することが出来る。
【0073】
塗膜が本発明のポリイミド前駆体組成物からなる場合には、現像液としては、その良溶媒を単独で、もしくは良溶媒と貧溶媒を適宜混合して用いることが出来る。良溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ガンマブチロラクトン、α−アセチル−ガンマブチロラクトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどが、貧溶媒としては、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルおよび水などが用いられる。良溶媒と貧溶媒を混合して用いる場合、その混合比率は、使用するポリイミド前駆体組成物塗膜の溶解性や、使用する現像方法に応じて調整される。
【0074】
現像終了後、リンス液により洗浄を行い、現像液を除去することにより、パターニング塗膜が得られる。リンス液としては、蒸留水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、トルエン、キシレン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル等を単独または適宜混合して用いたり、また段階的に組み合わせて用いることもできる。
このようにして得られたポリアミドのパターニング塗膜は、200℃以上に加熱し、脱水環化反応を進行させることにより、耐熱性や耐薬品性に富んだポリベンズオキサゾール皮膜またはポリイミド皮膜に変換される。このような加熱環化反応は、ホットプレート、イナートオーブン、温度プログラムを設定できる昇温式オーブンなどを用いて行うことが出来る。加熱環化させる際の雰囲気気体としては空気を用いてもよく、窒素、アルゴン等の不活性ガスを用いてもよい。
上述のポリアミドを含有する感光性樹脂組成物によって、半導体装置を製造できる。また、上述のポリベンズオキサゾール皮膜またはポリイミド皮膜によるレリーフパターン形成方法を用いて、半導体装置が製造できる。
【0075】
以下、実施例により本発明の実施形態の例を詳細に説明する。
【参考例1】
(ポリベンズオキサゾール前駆体PBO−1の合成)
容量2Lのセパラブルフラスコ中で、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)436g、ピリジン13.45g(0.17mol)、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(6FAP)124.53g(0.34mol)を室温(24℃)で混合攪拌し、溶解させた。これに、別途ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)248g中にジフェニルエーテル−4,4' −ジカルボニルジクロリド(DEDC)82.63g(0.28mol)を溶解させたものを、滴下漏斗より滴下した。この際、15〜20℃の水浴でセパラブルフラスコを冷却した。滴下に要した時間は20分、反応液温は最高で30℃であった。
滴下終了から1時間撹拌放置し、その後、反応液を5Lの水に高速攪拌下で滴下し、生成した重合体を分散析出させ、これを回収し、適宜水洗、脱水の後に真空乾燥を施し、アミノ基を両末端に有するポリベンズオキサゾール前駆体を得た。このポリマーのポリスチレン換算GPC重量平均分子量(THF溶媒)は10300、残溶媒率は13.95%、収率は86.51%であった。
【0076】
(感光性ポリベンズオキサゾール前駆体PSP−1の合成)
上記で得られたPBO−1の乾燥粉体100gを容量1Lのセパラブルフラスラスコに入れ、ガンマブチロラクトン(GBL)400gを加えて再溶解し、ジブチルスズジラウレート0.85gを加え、オイルバスにて50℃に加温した。これに、別途GBL51gに2−イソシアナトエチルメタクリレート16.94g(0.109mol。これは、PBO−1の収率および当該反応への使用量から算出して、PBO−1の全水酸基の35モル%に相当する)を溶解したものを15分かけて滴下した。
滴下終了後、50℃にて4時間撹拌した。4時間後、この反応液をイオン交換水4Lに滴下し、その際析出する重合体を分離、洗浄した後、50℃にて24時間真空乾燥を施すことにより、光重合性の不飽和二重結合を有する感光性ポリベンズオキサゾール前駆体PSP−1を得た。
【0077】
この反応では、イソシアネートはポリマー末端のアミノ基と優勢に反応しつつも、ポリマー骨格中の水酸基とも反応するため、ポリマー末端部ではウレア結合、骨格中の水酸基部分の一部ではウレタン結合を介してメタクリレート基が導入された構造になっている。
このポリマーの1H−NMRスペクトルを測定し、骨格の繰り返し単位部分の芳香環上の水素原子に由来する積分強度の和と、導入されたメタクリレート基の炭素−炭素二重結合の先端部分の水素原子2個に由来する積分強度との比率より、骨格全体に対するメタクリレート基の導入率を算出することができる。本例の場合、メタクリレート基の導入率は、骨格中の全水酸基に対して28.6%と算出された。
【0078】
【参考例2】
(感光性ポリベンズオキサゾール前駆体PSP−2の合成)
参考例1で得られたPBO−1の乾燥粉体100gを容量1Lのセパラブルフラスコに入れ、ガンマブチロラクトン(GBL)400gを加えて再溶解し、ジブチルスズジラウレート1.57gを加え、オイルバスにて50℃に加温した。これに、別途GBL94gに2−イソシアナトエチルメタクリレート31.35g(0.202mol。これは、PBO−1の収率および当該反応への使用量から算出して、PBO−1の全水酸基の65モル%に相当する)を溶解したものを30分かけて滴下した。
滴下終了後、50℃にて4時間撹拌した。4時間後、この反応液をイオン交換水4Lに滴下し、その際析出する重合体を分離、洗浄した後、50℃にて24時間真空乾燥を施すことにより、感光性ポリベンズオキサゾール前駆体PSP−2を得た。
参考例1と同様の手法で算出したメタクリレート基の導入率は、骨格中の全水酸基に対して55.3%であった。
【0079】
【参考例3】
(感光性ポリベンズオキサゾール前駆体PSP−3の合成)
参考例1で得られたPBO−1の乾燥粉体100gを容量1Lのセパラブルフラスコに入れ、ガンマブチロラクトン(GBL)400gを加えて再溶解し、ジブチルスズジラウレート0.24gを加え、オイルバスにて50℃に加温した。これに、別途GBL15gに2−イソシアナトエチルメタクリレート4.81g(0.031mol。これは、PBO−1の収率および当該反応への使用量から算出して、PBO−1の全水酸基の10モル%に相当する)を溶解したものを10分かけて滴下した。この反応液をイオン交換水4Lに滴下し、その際析出する重合体を分離、洗浄した後、50℃にて24時間真空乾燥を施すことにより、感光性ポリベンズオキサゾール前駆体PSP−3を得た。
参考例1と同様の手法で算出したメタクリレート基の導入率は、骨格中の全水酸基に対して8.3%であった。
【0080】
【参考例4】
(感光性ポリイミド前駆体PSP−4の合成)
容量5Lのセパラブルフラスコに、ジフェニルエーテル−3,3' ,4,4' −テトラカルボン酸二無水物310.22g(1.00mol)、2−メタクリロイルオキシエチルアルコール270.69g(2.08mol)、ピリジン158.2g(2.00mol)、GBL1000gを投入、混合し、常温で16時間撹拌放置した。これに、ジシクロヘキシルカルボジイミド400.28g(1.94mol)をGBL400gに溶解希釈したものを、氷冷下、30分ほどかけて滴下投入し、続いて4,4' −ジアミノジフェニルエーテル185.97g(0.93mol)をGBL650gに分散させたものを、60分ほどかけて加えた。氷冷のまま3時間撹拌し、その後エタノールを50g加え、氷冷バスを取り外し、更に1時間撹拌放置した。上記プロセスで析出してきた固形分を加圧濾別した後、反応液を40Lのエタノールに滴下投入し、その際析出する重合体を分離、洗浄し、50℃で24時間真空乾燥することにより、感光性ポリイミド前駆体PSP−4を得た。ポリスチレン換算GPC重量平均分子量(THF溶媒)は22000であった。
【0081】
(感光性樹脂組成物の調製)
【実施例1】
感光性ポリベンズオキサゾール前駆体(PSP−1)100質量部に、テトラエチレングリコールジメタクリレート16質量部、N,N' −ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)尿素16質量部、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム6質量部、アミノ樹脂としてメトキシメチル化メラミン樹脂(三和ケミカル社製、商標名ニカラック、品番MW−30HM、重合度1.01)10質量部、1−フェニル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール2質量部、4,4' −ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン1質量部、N−ニトロソジフェニルアミン0.1質量部を加え、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)220質量部に溶解させ、ワニス状の感光性樹脂組成物を得た。
【0082】
【実施例2】
感光性ポリベンズオキサゾール前駆体(PSP−1)100質量部に、テトラエチレングリコールジメタクリレート16質量部、N,N' −ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)尿素16質量部、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム6質量部、アミノ樹脂としてメトキシメチル化メラミン樹脂(三和ケミカル社製、商標名ニカラック、品番MW−30HM、重合度1.01)10質量部、ミヒラーズケトン2質量部、N−ニトロソジフェニルアミン0.1質量部を加え、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)220質量部に溶解させ、ワニス状の感光性樹脂組成物を得た。
【実施例3〜10】、【比較例1〜3】
アミノ樹脂とその添加量を、表1の如く用いる以外は、実施例2と同様にして、ワニス状の感光性樹脂組成物を得た。
【0083】
【実施例11】
感光性ポリイミド前駆体(PSP−4)100質量部に、テトラエチレングリコールジメタクリレート4質量部、1 ,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム4質量部、アミノ樹脂としてメトキシメチル化メラミン樹脂(三和ケミカル社製、商標名ニカラック、品番MW−30HM、重合度1.01)10質量部、1−フェニル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール2質量部、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アニリン4質量部、N−ニトロソジフェニルアミン0.05質量部を加え、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)150質量部に溶解させ、ワニス状の感光性樹脂組成物を得た。
【実施例12〜13】、【比較例9〜11】
アミノ樹脂とその添加量を、表1の如く用いる以外は、実施例11と同様にして、ワニス状の感光性樹脂組成物を得た。
【0084】
【表1】
【0085】
【比較例4〜8】
本発明のA成分、B成分、C成分である、それぞれ感光性ポリアミド、光重合性の不飽和結合基を有する化合物、光重合開始剤、およびその添加量を、表2の如く用いる以外は、実施例2と同様にして、ワニス状の感光性樹脂組成物を得た。
【0086】
【表2】
【0087】
(ポリアミド塗膜の作製とリソグラフィー評価)
以上、本発明の実施例、比較例で得られたワニス状組成物を、予め3−アミノプロピルトリエトキシシランで前処理しておいた5インチシリコンウェハー上に、スピンコーター(東京エレクトロン製、型式名クリーントラックマーク7)を用いて塗布し、95℃で3分間プリベークし、初期膜厚10ミクロンの塗膜を得た。
この塗膜に、i線ステッパー露光機(ニコン製、型式名NSR2005i8A)により、評価用フォトマスクを通して、露光量を50〜500mJ/cm2 の範囲で段階的にに変化させて露光した。露光終了から60秒後、ホットプレートを用いて、70℃で90秒間の露光後ベーク(PEB)を施した。
【0088】
その後、実施例1〜10、比較例1〜8に関しては、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(クラリアントジャパン製、品番AZ300MIF)を用いて、未露光部が完全に溶解消失するまでの時間に1.4を乗じた時間のパドル現像を施し、引き続き純水で20秒間リンスし、ネガ型のパターン付き塗膜を得た。
また実施例11〜13、比較例9〜11に関しては、ガンマブチロラクトンとキシレンの50/50(v/v%)混合溶媒を用いて、未露光部が完全に溶解消失するまでの時間に1.4を乗じた時間の回転スプレー現像を施し、引き続きイソプロパノールで20秒間リンスし、ネガ型のパターン付き塗膜を得た。
得られたパターン付き塗膜を光学顕微鏡下で観察し、膨潤のないシャープなパターンが得られる最低露光量(感度)、最低露光量照射時におけるバイアホール(矩形の現像溶出部)の解像度(解像度)、現像後の凝集析出分や残滓の有無などを評価した。また露光量150mJ/cm2 のパターンにおける現像前と現像後の膜厚を計測し、その変化率(現像残膜率)を算出した。結果を表3に示す。
【0089】
(耐熱性の評価)
本発明の実施例、比較例の各ワニスを、上述のリソグラフィー評価と同様にして、5インチシリコンウェハー上に塗布、プリベークした後、縦型キュア炉(光洋リンドバーグ製、形式名VF−2000B)を用いて、窒素雰囲気下、350℃で2時間の加熱硬化処理を施し、硬化後膜厚5μmのポリベンズオキサゾールおよびポリイミド皮膜を作製した。この皮膜を、ダイシングソー(ディスコ製、型式名DAD−2H/6T)を用いて3.0mm幅にカットし、フッ化水素酸水溶液に浸漬してシリコンウェハー上から剥離し、短冊状のフィルムサンプルとした。
このフィルムサンプルのガラス転移温度(Tg)を、熱機械分析装置(島津製作所製、形式名TMA−50)を用いて測定し、ポリベンズオキサゾールおよびポリイミド皮膜の耐熱性の指標とした。測定条件は、試料長10mm、定荷重200g/mm2 、測定温度範囲25℃〜450℃、昇温速度10℃/min、窒素雰囲気である。結果を表4に示す。
【0090】
(耐薬品性の評価)
上述のリソグラフィー評価で得られたパターン付き塗膜を、前出の縦型キュア炉にセットし、窒素雰囲気下、350℃で2時間の加熱硬化処理を施し、硬化後膜厚5μmのパターン付きポリベンズオキサゾールおよびポリイミド皮膜を作製した。これを、85℃に加熱したレジスト剥離液(東京応化工業製、品番105)に1時間浸漬した。これを冷却後、水洗、乾燥させ、光学顕微鏡で観察してパターンのダメージ、主にクラックやしわなどの発生の有無を評価した。
また、薬品浸漬前後の膜厚を測定し、その変化率(膜厚変化率)を算出した。結果を表4に示す。
【0091】
(高温耐フラックス性の評価)
耐薬品性の評価と同様のパターン付きポリベンズオキサゾールおよびポリイミド皮膜を作製し、フラックス(日本アルファメタルズ製、商標名ソルボンド、品番R5003)をスピンコート(500回転で20秒間)した。これを、メッシュベルト式連続焼成炉(光洋リンドバーグ製、形式名6841−20AMC−36)を用いた、模擬的なハンダリフロー条件で、窒素雰囲気下、ピーク温度380℃まで加熱した。
この際、評価の客観性を確保する上で重要なのは、昇温速度、ピーク温度付近での滞留時間、冷却速度などの温度プロファイルの規格であるが、これは、半導体装置の評価方法に関する、米国半導体業界団体の標準規格であるIPC/JEDEC J−STD−020Aの7.6項記載のハンダリフロー条件に準拠する形で、ハンダ融点を高温の310℃と仮定し、規格化した。
上記模擬リフロー処理後の皮膜をキシレンに10分間、次いで2−プロパノ−ルに10分間浸漬静置してフラックスを除去し、乾燥させた後、光学顕微鏡下で観察してパターンのダメージ、主にクラックやしわの発生の有無を評価した。
また、一連の処理前後の膜厚を測定し、その変化率(膜厚変化率)=(処理後の膜厚/処理前の膜厚)×100(%)を算出した。結果を表4に示す。
【0092】
【表3】
【0093】
【表4】
【0094】
比較例1および比較例9は、本発明の要件のうち、アミノ樹脂が含まれない場合であるが、これと比較して、本発明の実施例の場合、優れたリソグラフィー特性と高い耐熱性、耐薬品性が、極めて高いレベルで両立されており、高精細で、かつ高温に晒される半導体装置の製造プロセスにも、充分対応できる材料といえる。
比較例2〜3および比較例10〜11は、アミノ樹脂の添加量が、本発明の好適範囲よりも少な過ぎるか、もしくは多すぎる場合である。少なすぎる(比較例2、10)と、耐熱性、耐薬品性が不充分であり、逆に多すぎる(比較例3、11)と、耐熱性、耐薬品性は充分であるものの、現像後の残滓の発生が激しく、いずれの場合も本発明の実施例には及ばない。
【0095】
比較例4〜5は、本発明のA成分であるポリアミドにおける、光重合性の不飽和結合基の導入率が、本発明の好適範囲よりも少なすぎるか、もしくは多すぎる場合である。
また、比較例6は、本発明のB成分である光重合性不飽和結合を含むモノマーの添加量が、本発明の好適範囲よりも多すぎる場合である。
更に、比較例7〜8は、本発明のC成分である光重合開始剤の添加量が、本発明の好適範囲よりも少なすぎるか、もしくは多すぎる場合である。いづれの場合も、充分なリソグラフィー特性が確保できておらず、本発明の実施例には及ばない。
【0096】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によって提供される感光性樹脂組成物は、アルカリ現像ネガ型の優れたリソグラフィー特性を有しており、同時にこの感光性樹脂組成物の塗膜を加熱硬化させて得られるポリベンズオキサゾールまたはポリミイド皮膜は、極めて高い耐熱性、耐薬品性を備えているため、近年の半導体装置製造プロセス上の高い要求を、充分満足しうるものである。
従って、本発明により、加熱硬化後に極めて高い耐熱性、耐薬品性を有するレリーフパターンを基材上に形成する方法、及びそのために使用される高性能な感光性樹脂組成物を提供することができる。また、該方法、または該感光性樹脂組成物を用いる半導体装置の製法を提供することができる。
Claims (7)
- (A)下記式(1)で表される構造単位を有する、ポリベンズオキサゾール前駆体、または、下記式(3)で表される構造単位を有する、ポリイミド前駆体からなる光重合性の不飽和結合を有するポリアミド:100質量部、
(B)光重合性の不飽和二重結合を有するモノマー:1〜50質量部、
(C)光重合開始剤:1〜20質量部、
(D)熱架橋剤:5〜30質量部、
を含有する感光性樹脂組成物。
- (D)熱架橋剤が、重合度が1.0以上、2.2以下であるメラミン樹脂およびその誘導体であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
- (D)熱架橋剤が、ヘキサメトキシメチル化メラミンであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
- (1)請求項1〜4のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を基材に塗布し、
(2)この塗膜に、パターニングマスクを介して活性光線を照射、露光し、
(3)現像液を用いて塗膜の未露光部を溶解除去してレリーフパターンを形成し、
(4)200℃以上の条件で塗膜を加熱し、変成硬化させることによって、耐熱性、耐薬品性のレリーフパターンを形成する方法。 - 請求項5に記載のレリーフパターン形成方法を包含する半導体装置の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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