JP6427383B2 - 樹脂組成物、硬化レリーフパターンの製造方法、及び半導体装置 - Google Patents

樹脂組成物、硬化レリーフパターンの製造方法、及び半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば電子部品の絶縁材料、半導体装置におけるパッシベーション膜、バッファーコート膜、及び層間絶縁膜等のレリーフパターンの形成に用いられる樹脂組成物、それを用いた硬化レリーフパターンの製造方法、及び半導体装置に関するものである。
従来、電子部品の絶縁材料、及び半導体装置のパッシベーション膜、表面保護膜、層間絶縁膜等には、優れた耐熱性、電気特性、及び機械特性を併せ持つポリイミド樹脂が用いられている。このポリイミド樹脂の中でも、感光性ポリイミド前駆体の形で提供されるものは、該前駆体の塗布、露光、現像、及びキュアによる熱イミド化処理によって、耐熱性のレリーフパターン皮膜を容易に形成することができる。このような感光性ポリイミド前駆体は、従来の非感光型ポリイミドに比べて、大幅な工程短縮を可能にするという特徴を有している。
近年は、集積度及び機能の向上、並びにチップサイズの矮小化の観点から、半導体装置のプリント配線基板への実装方法が変化している。従来の金属ピン及び鉛−錫共晶ハンダによる実装方法から、より高い密度の実装が可能なBGA(ボールグリップドアレイ)、CSP(チップサイズパッケージング)等の構造が用いられるようになってきている。これらの構造においては、ポリイミド皮膜が直接ハンダバンプに接触する。このようなバンプ構造における皮膜には、高い耐熱性及び耐薬品性が要求される。
そこで、ポリイミド前駆体を含む組成物に熱架橋剤を添加することによって、ポリイミド皮膜の耐熱性を向上させる方法が開示されている(特許文献1参照)。
ところで、近年の半導体工程においては、ウェハサイズの大型化に伴い、ステッパー露光時間が長くなってきている。これに伴い、露光工程における歩留まりを向上する観点から、感光性材料の高感度化が要求されている。また、再配線工程においては、シリコン基材のみならず、銅等からなる配線層に対しての密着性が要求されている。高感度化のための手法としては、一般的に開始剤及び増感剤の化学構造による改善方法が用いられているが、これらの成分の添加によって下地に対する密着性が低下する場合があり、優れた密着性と高い光感度とが両立された樹脂組成物の開発が望まれている。
特開2003−287889号公報
本発明の目的は、基材に対する密着性に優れるとともに、感光性樹脂組成物として適用される場合には、高い光感度を示す樹脂組成物を提供することである。
本発明は、更に、前記感光性樹脂組成物を用いて樹脂パターンを形成する硬化レリーフパターンの製造方法、及び半導体装置を提供することも目的とする。
本発明者らは、特定のアミド構造を有する化合物を用いることにより、光感度が高く、かつ基材に対する密着性に優れた感光性樹脂組成物を得られることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] (A)アルカリ可溶性樹脂、及び側鎖に重合性基を有する樹脂から成る群より選ばれる少なくとも1種の樹脂:100質量部、並びに
(B)下記一般式(1):
Figure 0006427383
{式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素1〜5のアルキル基であり、
及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基であり、ただしこの炭化水素基は、エーテル結合を有してもよく、RとRとが結合して環構造を形成してもよい。}で表されるアミド化合物:0.001〜1質量部
を含有することを特徴とする、樹脂組成物。
[2] 前記(A)成分が下記一般式(2):
Figure 0006427383
{一般式(2)中、Xは4価の有機基であり、
は2価の有機基であり、
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、ラジカル重合し得る1価の有機基、炭素数5〜30の1価の有機基、又は炭素数1〜4の飽和脂肪族基である。}で表される繰り返し単位を有するポリイミド前駆体である、[1]に記載の樹脂組成物。
[3] 上記一般式(2)におけるR及びRが、それぞれ独立に、水素原子、下記一般式(3):
Figure 0006427383
{式(3)中、R、R10及びR11は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜3の1価の有機基であり、そしてmは2〜10の整数である。}で表される1価の有機基、又は下記一般式(4):
−R12 (4)
{式(4)中、R12は、ヘテロ原子を有していてもよい炭素数5〜30の脂肪族基、及び炭素数6〜30の芳香族基から選択される1価の基である。}で表される1価の有機基であり、そして
及びRの全てに対する、上記一般式(3)で表される1価の有機基及び上記一般式(4)で表される1価の有機基の合計の割合が80モル%以上であり、かつ
及びRの全てに対する、上記一般式(4)で表される1価の有機基の割合が20モル%〜80モル%である、[2]に記載の樹脂組成物。
[4] 上記一般式(2)におけるR及びRが、それぞれ独立に、水素原子、下記一般式(3):
Figure 0006427383
{式(3)中、R、R10及びR11は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜3の1価の有機基であり、そしてmは2〜10の整数である。}で表される1価の有機基、又は炭素数1〜4の飽和脂肪族基であり、但し、R及びRの両者が同時に水素原子であることはない、[2]に記載の樹脂組成物。
[5] 前記(B)成分がN,N−ジメチル−3−(ジメチルアミノ)プロパンアミドである、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[6] (C)感光剤を更に含有し、感光性である、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[7] 以下の工程:
(1)基板上に、[6]に記載の感光性樹脂組成物を塗布して前記基板上に感光性樹脂層を形成する塗布工程と、
(2)前記感光性樹脂層を露光する露光工程と、
(3)前記露光後の感光性樹脂層を現像してレリーフパターンを形成する現像工程と、
(4)前記レリーフパターンを加熱処理することによって硬化レリーフパターンを形成する加熱工程と
を含むことを特徴とする、硬化レリーフパターンの製造方法。
[8] [7]に記載の方法によって得られる硬化レリーフパターンを有して成ることを特徴とする、半導体装置。
本発明によると、基材に対する密着性に優れた樹脂組成物を得ることができる。該樹脂組成物を感光性樹脂組成物として適用した場合には、優れた密着性を維持しつつ、高い高感度を示す。
本発明によって更に、前記感光性樹脂組成物を用いて樹脂パターンを形成する硬化レリーフパターンの製造方法、及び半導体装置が提供される。
本発明の実施形態について、以下に具体的に説明する。本明細書を通じ、一般式において同一符号で表されている構造が分子中に複数存在する場合には、これらは互いに同一であっても異なっていてもよい。
<樹脂組成物>
本実施形態の樹脂組成物は、(A)アルカリ可溶性樹脂、及び側鎖に重合性基を有する樹脂から成る群より選ばれる少なくとも1種の樹脂、並びに(B)下記一般式(1):
Figure 0006427383
{式(1)中、R及びRは、それぞれ、炭素1〜5のアルキル基であり、
及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基であり、ただしこの炭化水素基は、エーテル結合を有してもよく、RとRとが結合して環構造を形成してもよい。}で表されるアミド化合物を必須成分として含有する。
[(A)樹脂]
本実施形態に用いられる(A)樹脂について説明する。
本実施形態における(A)樹脂は、アルカリ可溶性樹脂、及び側鎖に重合性基を有する樹脂から成る群より選ばれる少なくとも1種の樹脂である。
(A)樹脂は、例えばポリアミド酸、ポリアミド酸エステル等のポリイミド前駆体;
ポリヒドロキシアミド、ポリアミノアミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンズチアゾール等のポリオキサゾール前駆体等
から成る群より選ばれる少なくとも1種の樹脂を含有することが好ましい。本実施形態における(A)樹脂は、上記から選ばれる少なくとも1種の樹脂を、全樹脂に対して、60質量%以上含有することが好ましく、80質量%以上含有することがより好ましい。本実施形態における(A)樹脂は、上記から選ばれる少なくとも1種の樹脂を100質量%含んでいてもよいし、必要に応じて他の樹脂を含んでいてもよい。
これら樹脂の重量平均分子量は、熱処理後の耐熱性及び機械特性の観点から、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算値として、1,000以上であることが好ましく、5,000以上がより好ましい。この重量平均分子量の上限は、100,000以下であることが好ましい。本実施形態の樹脂組成物を感光性樹脂組成物とする場合には、現像液に対する溶解性の観点から、(A)樹脂の重量平均分子量は50,000以下がより好ましい。
本実施形態における(A)樹脂は、レリーフパターンを形成させるためには感光性樹脂であることが望ましい。感光性樹脂は、これを後述の(C)感光剤とともに使用することによって感光性樹脂組成物とすることができ、その後の現像工程において溶解又は未溶解の現像を引き起こす樹脂である。感光性樹脂としては、側鎖に重合性基を含有する樹脂であることが好ましい。このような感光性樹脂は、感光性樹脂組成物が有すべき所望の特性及び用途に応じて、適宜に選択できる。
本実施形態における樹脂(A)の主骨格を構成する樹脂種は、前述の樹脂群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。この中でも、熱処理後の樹脂が耐熱性及び機械特性に優れることから、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル、ポリアミド、ポリベンゾオキサゾール前駆体、及びポリイミドから成る群より選ばれる少なくとも1種の樹脂がより好ましく、特に好ましくはポリイミド前駆体であるポリアミド酸及びポリアミド酸エステルから成る群より選ばれる少なくとも1種の樹脂である。
本発明の感光性樹脂組成物において、耐熱性及び感光性の観点から最も好ましい(A)樹脂は、下記一般式(2):
Figure 0006427383
{一般式(2)中、Xは4価の有機基であり、
は2価の有機基であり、
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、ラジカル重合し得る1価の有機基、炭素数5〜30の1価の有機基、又は炭素数1〜4の飽和脂肪族基である。}
で表わされる構造を有するポリイミド前駆体である。上記一般式(2)で表されるポリイミド前駆体は、例えば200℃以上の加熱による環化処理を施すことによって、ポリイミドに変換される。
上記一般式(2)におけるR及びRのラジカル重合し得る1価の有機基としては、下記一般式(3):
Figure 0006427383
{式(3)中、R、R10及びR11は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜3の1価の有機基であり、そしてmは2〜10の整数である。}で表される1価の有機基であることが好ましい。
上記一般式(3)におけるR10及びR11としては、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基であることが好ましく、感光特性の観点から水素原子であることが好ましい。Rは水素原子又はメチル基であることが好ましい。また、mは、感光特性の観点から、2以上10以下の整数であることが好ましく、より好ましくは2以上4以下の整数である。
上記一般式(2)におけるR及びRの、炭素数5〜30の1価の有機基としては、下記一般式(4):
−R12 (4)
{式(4)中、R12は、ヘテロ原子を有していてもよい炭素数5〜30の脂肪族基、又は炭素数6〜30の芳香族基から選択される1価の基である。}で表される1価の有機基であることが好ましい。
上記一般式(4)におけるR12のヘテロ原子を有していてもよい炭素数5〜30の脂肪族基としては、例えばイソペンチル基、ブトキシメチル基、ブチルスルフィドメチレン基、ブチルアミノメチレン基等の他;ヘテロ原子として酸素原子、窒素原子、硫黄原子、又はリン原子を含有する脂肪族基を挙げることができる。R12の炭素数6〜30の芳香族としては、例えばフェニル基、ベンジル基、ナフチル基等を挙げることができる。
上記一般式(2)におけるR及びRの炭素数1〜4の飽和脂肪族基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の第一級炭化水素基;
イソブチル基等の第二級炭化水素基;
t−ブチル基等の第三級炭化水素基等を挙げることができる。
上記一般式(2)におけるR及びRとして、特に好ましくは、それぞれ独立に、
水素原子、上記一般式(3)で表される1価の有機基、又は上記一般式(4)で表される1価の有機基であり、そして
及びRの全てに対する、上記一般式(3)で表される1価の有機基及び上記一般式(4)で表される1価の有機基の合計の割合が80モル%以上であり、かつ
及びRの全てに対する、上記一般式(4)で表される1価の有機基の割合が20モル%〜80モル%である場合;又は、
水素原子、上記一般式(3)で表される1価の有機基、又は炭素数1〜4の飽和脂肪族基であり、但し、R及びRの両者が同時に水素原子であることはない場合
である。
このような(A)樹脂は、例えば200℃以上の加熱処理を施すことにより、環化してポリイミドに変換されるポリイミド前駆体として好適に働く。
上記一般式(2)中、Xで表される4価の有機基は、耐熱性と感光特性とを両立するとの観点から、好ましくは炭素数6〜40の有機基であり、更に好ましくは、−COOR基及び−CONH−基のうちの一方が同一の芳香環に結合し、両者が互いにオルト位置にあり、かつ
−COOR基と−CONH−基のうちの他方が同一の芳香環に結合し、両者が互いにオルト位置にある、4価の芳香族基であるか、或いは
4価の脂環式脂肪族基である。前者の場合、−COOR基が結合している芳香環と、−COOR基が結合している芳香環とは、同一の芳香環であってもよいし、異なる芳香環であってもよい。この文脈における芳香環は、ベンゼン環であることが好ましい。
で表される4価の有機基として、更に好ましくは、下記式:
Figure 0006427383
のそれぞれで表される構造が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、Xの構造は、1種でも2種以上の組み合わせでも構わない。これらの構造を有するX基は、耐熱性と感光特性とを両立するという点で好ましい。
上記一般式(2)中、Yで表される2価の有機基は、耐熱性と感光特性とを両立するとの観点から、好ましくは炭素数6〜40の芳香族基であり、例えば、下記式:
Figure 0006427383
Figure 0006427383
{上記式中、Aは、それぞれ独立に、メチル基(−CH)、エチル基(−C)、プロピル基(−C)又はブチル基(−C)である。}のそれぞれで表される構造が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、Yの構造は、1種でも2種以上の組み合わせでも構わない。上記式で表される構造を有するY基は、耐熱性と感光特性とを両立するという点で好ましい。
(A)樹脂としてポリイミド前駆体を用いる場合、該樹脂にラジカル重合し得る1価の有機基を付与する方式としては、エステル結合型とイオン結合型とが挙げられる。前者は、ポリイミド前駆体の側鎖にエステル結合によってラジカル重合し得る1価の有機基を導入する方法である。後者は、カルボキシル基を有する樹脂と、アミノ基を有するラジカル重合性化合物(例えばアミノ基を有する(メタ)アクリレート化合物)との反応により、カルボキシル基とアミノ基とのイオン結合を介して、ポリイミド前駆体の側鎖にラジカル重合し得る1価の有機基を導入する方法である。これらのうち、エステル結合型が好ましい。
[ポリイミド前駆体の調製方法]
上記エステル結合型のポリイミド前駆体の調製は、例えば
先ず、所望の4価の有機基Xを有するテトラカルボン酸二無水物と、ラジカル重合性基(例えば不飽和二重結合)を有するアルコール類とを反応させて、部分的にエステル化したテトラカルボン酸(以下、アシッド/エステル体ともいう)を調製した後、これと、所望の2価の有機基Yを有するジアミン類とをアミド重縮合させることにより得られる。上記ラジカル重合性基(例えば不飽和二重結合)を有するアルコール類とともに、任意に飽和脂肪族アルコール類を併用してもよい。
(アシッド/エステル体の調製)
本実施形態において、エステル結合型のポリイミド前駆体を調製するために好適に用いられる、4価の有機基Xを有するテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、無水ピロメリット酸、ジフェニルエーテル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、ジフェニルスルホン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、ジフェニルメタン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−無水フタル酸)プロパン、2,2−ビス(3,4−無水フタル酸)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。また、これらは単独で用いることができるのは勿論のこと、2種以上を混合して用いてもよい。
本実施形態において、エステル結合型のポリイミド前駆体を調製するために好適に用いられる、ラジカル重合性基を有するアルコール類としては、例えば、2−アクリロイルオキシエチルアルコール、1−アクリロイルオキシ−3−プロピルアルコール、2−アクリルアミドエチルアルコール、メチロールビニルケトン、2−ヒドロキシエチルビニルケトン、2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−t−ブトキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−シクロヘキシルオキシプロピルアクリレート、2−メタクリロイルオキシエチルアルコール、1−メタクリロイルオキシ−3−プロピルアルコール、2−メタクリルアミドエチルアルコール、2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−t−ブトキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−シクロヘキシルオキシプロピルメタクリレート等を挙げることができる。
上記ラジカル重合性基を有するアルコール類とともに、任意的に使用できる飽和脂肪族アルコール類としては、炭素数1〜4の飽和脂肪族アルコールが好ましい。その具体例としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール等を挙げることができる。これら飽和脂肪族アルコール類の使用量は、ラジカル重合性基を有するアルコール類及び飽和脂肪族アルコール類の合計に対して、80モル%以下とすることが好ましく、50モル%以下とすることがより好ましい。
アルコール類の使用量としては、4価の有機基Xを有するテトラカルボン酸二無水物1モルに対するアルコール類の合計使用量として、0.1〜5モルとすることが好ましく、1〜3モルとすることがより好ましい。
上記の好適なテトラカルボン酸二無水物と上記のアルコール類とを、好ましくはピリジン等の塩基性触媒の存在下、好ましくは適当な反応溶媒中、温度20〜50℃において4〜10時間撹拌、混合することにより、酸無水物のエステル化反応が進行し、所望のアシッド/エステル体を得ることができる。
上記反応溶媒としては、原料のテトラカルボン酸二無水物及びアルコール類、並びに生成物であるアシッド/エステル体を完全に溶解するものが好ましい。より好ましくは、更に、該アシッド/エステル体とジアミンとのアミド重縮合生成物である(A)樹脂も完全に溶解する溶媒である。例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ケトン類、エステル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類等が挙げられる。これらの具体例としては、
ケトン類として、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等を;
エステル類として、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル等を;
ラクトン類として、例えば、γ−ブチロラクトン等を;
エーテル類として、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン等を;
ハロゲン化炭化水素類として、例えば、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等を;
炭化水素類として、例えばヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等を、
それぞれ挙げることができる。これらは必要に応じて、単独で用いても2種以上混合して用いてもよい。
(ポリイミド前駆体の調製)
上記アシッド/エステル体(典型的には上記反応溶媒中に溶解された溶液状態にある)に、好ましくは氷冷下、適当な脱水縮合剤を投入混合してアシッド/エステル体をポリ酸無水物とする。次いでこれに、本実施形態で好適に用いられる2価の有機基Yを有するジアミン類を別途溶媒に溶解又は分散させたものを滴下投入し、両者をアミド重縮合させることにより、目的のポリイミド前駆体を得ることができる。
上記脱水縮合剤としては、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン、1,1−カルボニルジオキシ−ジ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、N,N’−ジスクシンイミジルカーボネートが挙げられる。脱水縮合剤の使用量は、アシッド/エステル体の1モルに対して、0.1〜10モルとすることが好ましく、1〜5モルとすることがより好ましい。
アシッド/エステル体と脱水縮合剤との反応は、例えば−50〜50℃、好ましくは−20〜30℃において、例えば1分〜24時間、好ましくは5分〜18時間行われる。
以上のようにして、中間体であるポリ酸無水化物が得られる。
本実施形態において好適に用いられる2価の有機基Yを有するジアミン類としては、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノビフェニル、3,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、4,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、9,10−ビス(4−アミノフェニル)アントラセン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン、オルト−トリジンスルホン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン等;
及びこれらのベンゼン環上の水素原子の一部が、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ハロゲン原子等で置換されたもの;
並びにこれらの混合物等が挙げられる。前記置換体の具体例としては、例えば3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル等;及びこれらの混合物等が挙げられる。ジアミン類は、上記の例示に限定されるものではない。
また、本実施形態における樹脂組成物を基板上に塗布することによって基板上に形成される樹脂層と各種基板との間の密着性を向上することを目的として、(A)樹脂の調製に際して、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラフェニルジシロキサン等のジアミノシロキサン類を共重合することもできる。これらジアミノシロキサン類の使用量は、2価の有機基Yを含むジアミン類及びジアミノシロキサン類の合計に対して、80モル%以下とすることが好ましく、50モル%以下とすることがより好ましい。
ジアミン類の使用量としては、ポリ酸無水化物を原料のアシッド/エステル体に換算した量の1モルに対するジアミン類の合計使用量として、0.5〜2モルとすることが好ましく、0.8〜1.6モルとすることがより好ましい。
ポリ酸無水化物とジアミン類とのアミド重縮合反応は、例えば−50〜100℃、好ましくは−20〜80℃において、例えば1分〜48時間、好ましくは5分〜24時間行われる。
アミド重縮合反応終了後、当該反応液中に共存している脱水縮合剤の吸水副生物を必要に応じて濾別した後、重合体成分を含有する溶液に適当な貧溶媒(例えば水、脂肪族低級アルコール、その混合液等)を投入して重合体成分を析出させ、更に必要に応じて再溶解及び再沈析出操作等の操作を繰り返して重合体を精製した後、真空乾燥を行うことにより、目的のポリイミド前駆体を単離する。精製度を向上させるために、陰イオン及び/又は陽イオン交換樹脂を適当な有機溶媒で膨潤させて充填したカラムに、この重合体の溶液を通し、イオン性不純物を除去してもよい。
エステル結合型のポリイミド前駆体の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算重量平均分子量として測定した場合に、1,000〜100,000であることが好ましく、5,000〜50,000であることがより好ましい。重量平均分子量が1,000以上である場合、機械物性が良好であり、100,000以下である場合、現像液への分散性が良好で、レリーフパターンの解像性能が良好である。ゲルパーミエーションクロマトグラフィーの展開溶媒としては、テトラヒドロフラン又はN−メチル−2−ピロリドンが推奨される。分子量は標準単分散ポリスチレンを用いて作成した検量線から求める。標準単分散ポリスチレンとしては、昭和電工社製 有機溶媒系標準試料 STANDARD SM−105から選ぶことが推奨される。
[(B)アミド化合物]
本実施形態に用いられる(B)アミド化合物について説明する。
(B)アミド化合物は下記一般式(1):
Figure 0006427383
{式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素1〜5のアルキル基であり、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基であり、ただしこの炭化水素基はエーテル結合を有してもよく、RとRとが結合して環構造を形成してもよい。}で表される化合物である。
本実施形態の樹脂組成物は、このような(B)アミド化合物を用いることにより、感光性の樹脂組成物として適用した時に、光感度を高くすることができる。
一般的に、ラジカル反応の架橋によるレリーフパターンの形成においては、ラジカル開始剤と増感剤との組み合わせによって光感度の調整をすることができる。増感剤としては、吸光によって基底状態から一重項励起状態となった後、速やかに三重項励起状態にエネルギー移動をすることにより、反応を促進するものが知られている。例えばミヒラーズケトンである。本実施形態における(B)アミド化合物は、半導体の製造工程において用いられる露光源の水銀ランプの波長にほとんど吸収がないため、該化合物の添加によって樹脂組成物の光感度が高くなるメカニズムは不明である。しかし、(B)アミド化合物は、後述の(C)感光剤によって発生したラジカルが失活するのを防ぐことにより、増感剤の役割を果たしていると考えられる。
また、(B)アミド化合物を用いることにより、基材に対する密着性に優れる樹脂組成物を得ることができる。(B)アミド化合物によって密着性が向上するメカニズムは定かではないが、(B)アミド化合物のアミド基が、樹脂及び基板(特に銅)の双方と反応することにより、基材と樹脂との密着性が向上するものと推察される。
(B)アミド化合物の具体例としては、例えば、3−(ジメチルアミノ)プロパンアミド、3−(ジエチルアミノ)プロパンアミド、3−(ジプロピルアミノ)プロパンアミド、3−(ジブチルアミノ)プロパンアミド、3−(エチルメチルアミノ)プロパンアミド、3−(メチルプロピルアミノ)プロパンアミド、3−(メチルブチルアミノ)プロパンアミド、3−(エチルプロピルアミノ)プロパンアミド、N−メチル−3−(ジメチルアミノ)プロパンアミド、N−メチル−3−(ジエチルアミノ)プロパンアミド、N−メチル−3−(ジプロピルアミノ)プロパンアミド、N−メチル−3−(ジブチルアミノ)プロパンアミド、N−メチル−3−(エチルメチルアミノ)プロパンアミド、N−メチル−3−(メチルプロピルアミノ)プロパンアミド、N−メチル−3−(メチルブチルアミノ)プロパンアミド、N−メチル−3−(エチルプロピルアミノ)プロパンアミド、N−エチル−3−(ジメチルアミノ)プロパンアミド、N−エチル−3−(ジエチルアミノ)プロパンアミド、N−エチル−3−(ジプロピルアミノ)プロパンアミド、N−エチル−3−(ジブチルアミノ)プロパンアミド、N−エチル−3−(エチルメチルアミノ)プロパンアミド、N−エチル−3−(メチルプロピルアミノ)プロパンアミド、N−エチル−3−(メチルブチルアミノ)プロパンアミド、N−エチル−3−(エチルプロピルアミノ)プロパンアミド、N,N−ジメチル−3−(ジメチルアミノ)プロパンアミド、N,N−ジメチル−3−(ジエチルアミノ)プロパンアミド、
N,N−ジメチル−3−(ジプロピルアミノ)プロパンアミド、N,N−ジメチル−3−(ジブチルアミノ)プロパンアミド、N,N−ジメチル−3−(エチルメチルアミノ)プロパンアミド、N,N−ジメチル−3−(メチルプロピルアミノ)プロパンアミド、N,N−ジメチル−3−(メチルブチルアミノ)プロパンアミド、N,N−ジメチル−3−(エチルプロピルアミノ)プロパンアミド、N,N−ジエチル−3−(ジメチルアミノ)プロパンアミド、N,N−ジエチル−3−(ジエチルアミノ)プロパンアミド、N,N−ジエチル−3−(ジプロピルアミノ)プロパンアミド、N,N−ジエチル−3−(ジブチルアミノ)プロパンアミド、N,N−ジエチル−3−(エチルメチルアミノ)プロパンアミド、N,N−ジエチル−3−(メチルプロピルアミノ)プロパンアミド、N,N−ジエチル−3−(メチルブチルアミノ)プロパンアミド、N,N−ジエチル−3−(エチルプロピルアミノ)プロパンアミド、3−(ジメチルアミノ)−1−(1−ピロリジニル)−1−プロパノン、3−(ジメチルアミノ)−1−(1−ピペリジニル)−1−プロパノン、3−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォニリル)−1−プロパノン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらの使用にあたっては、1種単独で使用しても2種以上の混合物として使用しても構わない。上記の中では、レリーフパターンの現像後の密着性の観点からN,N−ジメチル−3−(ジメチルアミノ)プロパンアミドが特に好ましい。
(B)アミド化合物の配合量は、組成物の暗反応を抑止する観点から(A)樹脂100質量部に対し、0.001〜1質量部であり、好ましくは0.01〜0.8質量部であり、より好ましくは0.01〜0.5質量部である。
[(C)感光剤]
本実施形態の樹脂組成物は、(C)感光剤を配合することにより、感光性樹脂組成物として機能する。
本実施形態の樹脂組成物に用いられる(C)感光剤について説明する。
(C)感光剤としては、UV硬化用の光重合開始剤として従来用いられている化合物を任意に選択して使用することができる。(C)感光剤として好適に使用できる化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン等のベンゾフェノン誘導体;
2,2’−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のアセトフェノン誘導体;
チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン等のチオキサントン誘導体;
ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール等のベンジル誘導体;
ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾイン誘導体;
1−フェニル−1,2−ブタンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシプロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム等のオキシム類;
N−フェニルグリシン等のN−アリールグリシン類;
ベンゾイルパークロライド等の過酸化物類;
芳香族ビイミダゾール類等が好ましく挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの使用にあたっては、1種単独で使用しても2種以上の混合物として使用しても構わない。上記の光重合開始剤の中では、特に光感度の点で、オキシム類がより好ましい。
(C)感光剤の配合量は、(A)樹脂100質量部に対し、0.1〜20質量部であることが好ましく、光感度特性の観点から2〜15質量部がより好ましい。(C)感光剤を(A)樹脂100質量部に対して1質量部以上配合することにより光感度に優れることとなり、20質量部以下の配合量とすることにより厚膜硬化性に優れることとなる。
[(D)その他成分]
本実施形態における樹脂組成物は、上記(A)〜(C)成分以外の成分を更に含有してもよい。本実施形態における樹脂組成物は、典型的には、上記各成分及び必要に応じて更に使用される任意成分を、適当な溶剤に溶解してワニス状にした樹脂組成物として使用される。そのため、(D)その他成分としては、溶剤を挙げることができる他、例えば(A)樹脂以外の樹脂、シラン化合物、増感剤、光重合性の不飽和結合を有するモノマー、接着助剤、熱重合禁止剤、架橋剤、アゾール化合物、ヒンダードフェノール化合物等を挙げることができる。
前記溶剤としては、例えば極性の有機溶剤、アルコール類等を挙げることができる。
本実施形態の樹脂組成物における溶剤としては、(A)樹脂の中でも特にポリイミド前駆体に対する溶解性の点から、極性の有機溶剤を用いることが好ましい。具体的には、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、シクロペンタノン、γ−ブチロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン等が挙げられる。これらは単独又は2種以上の組合せで用いることができる。
樹脂組成物の保存安定性を向上させる観点から、溶剤は、アルコール類を含むことが好ましい。好適に使用できるアルコール類は、典型的には、分子内にアルコール性水酸基を持ち、オレフィン系二重結合を有さないアルコールであり、具体的な例としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等のアルキルアルコール類;
乳酸エチル等の乳酸エステル類;
プロピレングリコール−1−メチルエーテル、プロピレングリコール−2−メチルエーテル、プロピレングリコール−1−エチルエーテル、プロピレングリコール−2−エチルエーテル、プロピレングリコール−1−(n−プロピル)エーテル、プロピレングリコール−2−(n−プロピル)エーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;
エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル等のモノアルコール類;
2−ヒドロキシイソ酪酸エステル類;
エチレングリコール、プロピレングリコール等のジアルコール類
等を挙げることができる。これらの中では、乳酸エステル類、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類、2−ヒドロキシイソ酪酸エステル類、及びエチルアルコールから選択される1種以上が好ましく、特に乳酸エチル、プロピレングリコール−1−メチルエーテル、プロピレングリコール−1−エチルエーテル、及びプロピレングリコール−1−(n−プロピル)エーテルから選択される1種以上がより好ましい。
上記溶剤は、樹脂組成物の所望の塗布膜厚及び粘度に応じて、(A)樹脂100質量部に対し、例えば30〜1,500質量部の範囲、好ましくは100〜1,000質量部の範囲で用いることができる。溶剤が、オレフィン系二重結合を有さないアルコールを含有する場合、全溶剤中に占める、オレフィン系二重結合を有さないアルコールの含量は、5〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜30質量%である。オレフィン系二重結合を有さないアルコールの上記含量が5質量%以上の場合、樹脂組成物の保存安定性が良好になり、50質量%以下の場合、(A)樹脂の溶解性が良好になる。
本実施形態における樹脂組成物は、上述した(A)樹脂以外の樹脂成分を更に含有してもよい。含有できる樹脂成分としては、ポリイミド、ポリオキサゾール、ポリオキサゾール前駆体、フェノール樹脂、ポリアミド、エポキシ樹脂、シロキサン樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。これらの樹脂成分の配合量は、(A)樹脂100質量部に対して、好ましくは20質量部以下の範囲である。
本実施形態における樹脂組成物は、形成される皮膜の密着性を更に向上するために、シラン化合物を含有することができる。このシラン化合物は、アルコキシシリル基を含む有機化合物であれば特に制限されるものではない。例えば、下記式:
Figure 0006427383
のそれぞれで表される化合物、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−トリメトキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−ジエトキシメトキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−エトキシジメトキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−ジエトキシプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−エトキシジプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−ジメトキシプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−メトキシジプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−トリメトキシシリルエチル)ウレア、N−(3−エトキシジメトキシシリルエチル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−エトキシジプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−ジメトキシプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−メトキシジプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−トリメトキシシリルブチル)ウレア、N−(3−トリエトキシシリルブチル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルブチル)ウレア等を挙げることができ、これらのうちから選択される1種以上を使用することが好ましい。
本実施形態におけるシラン化合物の配合量は、(A)樹脂100質量部に対して、好ましくは10質量部以下の範囲であり、更に好ましくは8質量部以下の範囲である。
本実施形態の樹脂組成物には、光感度を向上させるために増感剤を任意に配合することができる。該増感剤としては、例えば、ミヒラーズケトン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,5−ビス(4’−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタン、2,6−ビス(4’−ジエチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4’−ジエチルアミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベンジリデンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニルビフェニレン)−ベンゾチアゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)ベンゾチアゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4’−ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3−ビス(4’−ジエチルアミノベンザル)アセトン、3,3’−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−アセチル−7−ジメチルアミノクマリン、3−エトキシカルボニル−7−ジメチルアミノクマリン、3−ベンジロキシカルボニル−7−ジメチルアミノクマリン、3−メトキシカルボニル−7−ジエチルアミノクマリン、3−エトキシカルボニル−7−ジエチルアミノクマリン、N−フェニル−N’−エチルエタノールアミン、N−フェニルジエタノールアミン、N−p−トリルジエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、4−モルホリノベンゾフェノン、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、2−メルカプトベンズイミダゾール、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズチアゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ナフト(1,2−d)チアゾール、2−(p−ジメチルアミノベンゾイル)スチレン等が挙げられる。これらは単独で又は例えば2〜5種類の組合せで用いることができる。
樹脂組成物が増感剤を含有する場合の配合量は、(A)樹脂100質量部に対し、0.1〜25質量部であることが好ましい。
また、レリーフパターンの解像性を向上させるために、光重合性の不飽和結合を有するモノマーを任意に配合することができる。このようなモノマーとしては、光重合開始剤によりラジカル重合反応する(メタ)アクリル化合物が好ましく、特に以下に限定されるものではないが、例えば、ジエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレートをはじめとする、エチレングリコール又はポリエチレングリコールのモノ又はジ(メタ)アクリレート;
プロピレングリコール又はポリプロピレングリコールのモノ又はジ(メタ)アクリレート;
グリセロールのモノ、ジ又はトリ(メタ)アクリレート;
シクロヘキサンジ(メタ)アクリレート;
1,4−ブタンジオールのジ(メタ)アクリレート;
1,6−ヘキサンジオールのジ(メタ)アクリレート;
ネオペンチルグリコールのジ(メタ)アクリレート;
ビスフェノールAのモノ又はジ(メタ)アクリレート;
ベンゼントリメタクリレート;
イソボルニル(メタ)アクリレート;
(メタ)アクリルアミド及びその誘導体;
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート;
グリセロールのジ又はトリ(メタ)アクリレート;
ペンタエリスリトールのジ、トリ、又はテトラ(メタ)アクリレート;
並びにこれら化合物のエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド付加物等の化合物を挙げることができる。
本実施形態の樹脂組成物が、レリーフパターンの解像性を向上させるための上記の光重合性の不飽和結合を有するモノマーを含有する場合の配合量は、(A)樹脂100質量部に対し、1〜50質量部であることが好ましい。
また、本発明のネガ型感光性樹脂組成物を用いて形成される膜と基材との接着性向上のために接着助剤を任意に配合することができる。接着助剤としては、例えば、γ−アミノプロピルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ジメトキシメチル−3−ピペリジノプロピルシラン、ジエトキシ−3−グリシドキシプロピルメチルシラン、N−(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)スクシンイミド、N−〔3−(トリエトキシシリル)プロピル〕フタルアミド酸、ベンゾフェノン−3,3’−ビス(N−〔3−トリエトキシシリル〕プロピルアミド)−4,4’−ジカルボン酸、ベンゼン−1,4−ビス(N−〔3−トリエトキシシリル〕プロピルアミド)−2,5−ジカルボン酸、3−(トリエトキシシリル)プロピルスクシニックアンハイドライド、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤の他;
アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート等のアルミニウム系接着助剤等が挙げられる。
これらの接着助剤のうちでは、接着力の点からシランカップリング剤を用いることがより好ましい。本実施形態における樹脂組成物が接着助剤を含有する場合の配合量は、(A)ア樹脂100質量部に対し、0.5〜25質量部の範囲が好ましい。
本実施形態の樹脂組成物が、特に溶剤を含む溶液の状態で保存される場合に、該樹脂組成物の粘度及び光感度の安定性を向上させるために、熱重合禁止剤を任意に配合することができる。熱重合禁止剤としては、例えば、ヒドロキノン、N−ニトロソジフェニルアミン、p−tert−ブチルカテコール、フェノチアジン、N−フェニルナフチルアミン、エチレンジアミン四酢酸、1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、2,6−ジ−tert−ブチル−p−メチルフェノール、5−ニトロソ−8−ヒドロキシキノリン、1−ニトロソ−2−ナフトール、2−ニトロソ−1−ナフトール、2−ニトロソ−5−(N−エチル−N−スルフォプロピルアミノ)フェノール、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアンモニウム塩、N−ニトロソ−N(1−ナフチル)ヒドロキシルアミンアンモニウム塩等が用いられる。
本実施形態の樹脂組成物に配合する場合の熱重合禁止剤の配合量としては、(A)樹脂100質量部に対し、0.005〜12質量部の範囲が好ましい。
本実施形態の樹脂組成物には、架橋剤を任意に配合できる。
架橋剤は、本実施形態の樹脂組成物を用いて形成されたレリーフパターンを加熱硬化する際に、(A)樹脂を架橋し得るか、又は架橋剤自身が架橋ネットワークを形成し得る機能を有することが好ましい。架橋剤は、ネガ型感光性樹脂組成物から形成された硬化膜の耐熱性及び耐薬品性を更に強化することができる。
このような架橋剤としては、アミノ樹脂及びその誘導体が好適に用いられ、中でも、尿素樹脂、グリコール尿素樹脂、ヒドロキシエチレン尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、及びこれらの誘導体が好適に用いられる。特に好ましくは、アルコキシメチル化尿素化合物及びアルコキシメチル化メラミン化合物である。その具体例としては、例えばMX−290(日本カーバイド社製)、UFR−65(日本サイテック社製)、MW−390(日本カーバイド社製)等が挙げられる。
耐熱性及び耐薬品性以外の諸性能との兼ね合いで、本実施形態における樹脂組成物が架橋剤を含有する場合の配合量は、(A)樹脂100質量部に対し、0.5〜20質量部であることが好ましく、より好ましくは2〜10質量部である。該配合量が0.5質量部以上である場合、良好な耐熱性及び耐薬品性が発現し、一方、20質量部以下である場合、保存安定性に優れる。
本実施形態の樹脂組成物を適用する基板が、例えば銅又は銅合金からなる基板である場合には、銅表面の変色を抑制するために、アゾール化合物を任意に配合することができる。アゾール化合物としては、例えば、1H−トリアゾール、5−メチル−1H−トリアゾール、5−エチル−1H−トリアゾール、4,5−ジメチル−1H−トリアゾール、5−フェニル−1H−トリアゾール、4−t−ブチル−5−フェニル−1H−トリアゾール、5−ヒドロキシフェニル−1H−トリアゾール、フェニルトリアゾール、p−エトキシフェニルトリアゾール、5−フェニル−1−(2−ジメチルアミノエチル)トリアゾール、5−ベンジル−1H−トリアゾール、ヒドロキシフェニルトリアゾール、1,5−ジメチルトリアゾール、4,5−ジエチル−1H−トリアゾール、1H−ベンゾトリアゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α―ジメチルベンジル)フェニル]−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、5−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、4−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、4−カルボキシ−1H−ベンゾトリアゾール、5−カルボキシ−1H−ベンゾトリアゾール、1H−テトラゾール、5−メチル−1H−テトラゾール、5−フェニル−1H−テトラゾール、5−アミノ−1H−テトラゾール、1−メチル−1H−テトラゾール等が挙げられる。特に好ましくは、トリルトリアゾール、5−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、及び4−メチル−1H−ベンゾトリアゾールから選ばれる1種以上である。これらアゾール化合物は、1種で用いても2種以上の混合物として用いても構わない。
本実施形態における樹脂組成物が上記アゾール化合物を含有する場合の配合量は、(A)樹脂100質量部に対し、0.1〜20質量部であることが好ましく、光感度特性の観点から0.5〜5質量部がより好ましい。アゾール化合物の(A)樹脂100質量部に対する配合量が0.1質量部以上である場合、本実施形態の樹脂組成物を銅又は銅合金の上に形成した場合に、銅又は銅合金表面の変色が抑制され、一方、10質量部以下である場合、樹脂組成物の優れた光感度が維持されることとなる。
銅表面の変色を抑制するために、前記のアゾール化合物に代えて、或いは前記のアゾール化合物とともに、ヒンダードフェノール化合物を任意に配合することができる。ヒンダードフェノール化合物としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,5−ジ−t−ブチル−ハイドロキノン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4、4’−メチレンビス(2、6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、N,N’ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,3,5−トリス(3−ヒドロキシ−2,6−ジメチル−4−イソプロピルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、
1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス(4−s−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス[4−(1−エチルプロピル)−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス[4−トリエチルメチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス(3−ヒドロキシ−2,6−ジメチル−4−フェニルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,5,6−トリメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−5−エチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−6−エチル−3−ヒドロキシ−2−メチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、
1,3,5−トリス(4−t−ブチル−6−エチル−3−ヒドロキシ−2,5−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−5,6−ジエチル−3−ヒドロキシ−2−メチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2−メチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,5−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−5‐エチル−3−ヒドロキシ−2−メチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン等が挙げられるが、これに限定されるものではない。これらの中でも、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン等が特に好ましい。
ヒンダードフェノール化合物の配合量は、(A)樹脂100質量部に対し、0.1〜20質量部であることが好ましく、光感度特性の観点から0.5〜10質量部であることがより好ましい。ヒンダードフェノール化合物の(A)樹脂100質量部に対する配合量が0.1質量部以上である場合、例えば銅又は銅合金の上に本実施形態の樹脂組成物を形成した場合に、銅又は銅合金の変色・腐食が防止され、一方、20質量部以下である場合、樹脂組成物の優れた光感度が維持される。
<硬化レリーフパターンの製造方法及び半導体装置>
本発明はまた、硬化レリーフパターンの製造方法も提供するものである。
本実施形態において硬化レリーフパターンを形成するには、
(A)樹脂がその側鎖にラジカル重合し得る1価の有機基を含有する樹脂である場合、及び
樹脂組成物が架橋剤を含有するものである場合
のうちの少なくとも一方を満足する樹脂組成物を使用することが好ましい。前者の場合、特に好ましくは、前記(A)成分が上記一般式(2)で表される繰り返し単位を有するポリイミド前駆体であり、該式(2)中のR及びRのうちの少なくとも一部がラジカル重合し得る1価の有機基である場合である。
このような樹脂組成物は、ネガ型の感光性樹脂組成物として機能し、効果レリーフパターンを容易かつ効率的に製造することが可能となる。
上記いずれの場合も、該樹脂組成物は更に(C)感光剤を含有することが好ましい。
本実施形態において、硬化レリーフパターンは、例えば以下の工程:
(1)基板上に、上述した本実施形態のネガ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布して前記基板上に感光性樹脂層を形成する塗布工程と、
(2)前記感光性樹脂層を露光する露光工程と、
(3)前記露光後の感光性樹脂層を現像してレリーフパターンを形成する現像工程と、
(4)前記レリーフパターンを加熱処理することによって硬化レリーフパターンを形成する加熱工程と
を含む、硬化レリーフパターンの製造方法によって製造することができる。
以下、各工程の典型的な態様について説明する。
(1)塗布工程
本工程では、ネガ型感光性樹脂組成物を基材上に塗布し、必要に応じてその後乾燥させて感光性樹脂層を形成する。
基板としては、例えばシリコン、窒化シリコン、酸化シリコン、アルミ、ニッケル、チタン、銅、銅合金等から成る基板を使用することができる。
塗布方法としては、従来から感光性樹脂組成物の塗布に用いられていた方法を用いることができる。例えば、スピンコーター、バーコーター、ブレードコーター、カーテンコーター、スクリーン印刷機等で塗布する方法、スプレーコーターで噴霧塗布する方法等である。
必要に応じて、感光性樹脂層を乾燥させることができる。乾燥方法としては、例えば、風乾、オーブン又はホットプレートによる加熱乾燥、真空乾燥等の方法が用いられる。また、使用する樹脂組成物中に含有される(A)樹脂がポリイミド前駆体(ポリアミド酸エステル)からなる場合には、上記塗膜の乾燥は、該ポリイミド前駆体のイミド化が起こらないような条件で行うことが望ましい。具体的には、風乾又は加熱乾燥を行う場合、20℃〜140℃において、1分〜1時間の条件で乾燥を行うことができる。
以上により基板上に感光性樹脂層を形成できる。
(2)露光工程
本工程では、上記で形成した感光性樹脂層を露光する。露光装置としては、例えば、コンタクトアライナー、ミラープロジェクション、ステッパー等が用いられる。パターンを有するフォトマスク又はレチクルを介して、又は直接に露光することができる。露光に使用する光線は、例えば紫外線等である。
露光後、光感度の向上等の目的で、必要に応じて、任意の温度及び時間の組合せによる露光後ベーク(PEB)及び/又は現像前ベークを施してもよい。ベーク条件は、温度として40〜120℃、時間として10秒〜240秒の範囲が好ましいが、本実施形態におけるネガ型感光性樹脂組成物の諸特性を阻害するものでない限り、この範囲に限られない。
(3)現像工程
本工程では、露光後の感光性樹脂層のうち未露光部を現像除去する。露光(照射)後の感光性樹脂層を現像する現像方法としては、従来知られているフォトレジストの現像方法を選択して使用することができる。例えば、回転スプレー法、パドル法、超音波処理を伴う浸漬法等である。また、現像の後、レリーフパターンの形状を調整する等の目的で、必要に応じて任意の温度及び時間の組合せによる現像後ベークを施してもよい。現像後ベークの温度は、例えば30〜180℃とすることができ、時間は例えば1〜30分とすることができる。
現像に使用される現像液としては、感光性樹脂組成物に対する良溶媒、又は該良溶媒と貧溶媒との組合せが好ましい。良溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン等が好ましく;
貧溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、乳酸エチル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート及び水等が好ましい。良溶媒と貧溶媒とを混合して用いる場合には、ネガ型感光性樹脂組成物中の(A)樹脂の溶解性に応じて、良溶媒に対する貧溶媒の割合を調整することが好ましい。また、各溶媒を2種以上、例えば数種類組合せて用いることもできる。
(4)加熱工程
本工程では、上記現像により得られたレリーフパターンを加熱して感光成分を希散させる。更に、使用する樹脂組成物中に含有される(A)樹脂がポリイミド前駆体からなる場合には、本工程において該樹脂をイミド化させることによって、ポリイミドからなる硬化レリーフパターンに変換することができる。
加熱硬化の方法としては、ホットプレートによるもの、オーブンを用いるもの、温度プログラムを設定できる昇温式オーブンを用いるもの等種々の方法を選ぶことができる。加熱は、例えば200℃〜400℃において30分〜5時間の条件で行うことができる。加熱硬化の際の雰囲気気体としては、空気を用いてもよいし、窒素、アルゴン等の不活性ガスを用いてもよい。
<半導体装置>
本発明はまた、上述した本実施形態の硬化レリーフパターンの製造方法により得られる硬化レリーフパターンを有して成る半導体装置を提供する。
上記の半導体装置は、例えば、半導体素子である基材と、該基材上に上述した硬化レリーフパターンの製造方法により形成された硬化レリーフパターンとを有する半導体装置であることができる。
上記半導体装置は、例えば、基材として半導体素子を用い、上述した硬化レリーフパターンの製造方法を工程の一部として含む方法によって製造することができる。本実施形態の半導体装置は、上記硬化レリーフパターンの製造方法で形成される硬化レリーフパターンを、例えば、表面保護膜、層間絶縁膜、再配線用絶縁膜、フリップチップ装置用保護膜、バンプ構造を有する半導体装置の保護膜等として形成し、公知の半導体装置の製造方法と組合せることにより、製造することができる。
本実施形態の樹脂組成物は、上記のような半導体装置への適用の他、例えば、多層回路の層間絶縁、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜等の用途にも有用である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。実施例、比較例、及び製造例においては、感光性樹脂組成物の物性を以下の方法に従って測定及び評価した。
(1)重量平均分子量
各感光性樹脂の重量平均分子量(Mw)をゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(標準ポリスチレン換算)で測定した。測定に用いたカラムは昭和電工社製 商標名 Shodex 805M/806M直列であり、
標準単分散ポリスチレンとしては、昭和電工(株)製Shodex STANDARD SM−105を選び、
展開溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドンであり、
検出器は昭和電工製 商標名 Shodex RI−930を使用した。
(2)光感度評価(実施例6〜10並びに比較例2及び3)
感光性樹脂としてポリイミド前駆体を用いたネガ型感光性樹脂組成物を6インチシリコンウエハーにスピン塗布した後、100℃において4分間加熱・乾燥して10μm厚の塗膜を形成した。この塗膜に、テストパターン付レチクルを介して、i線ステッパーNSR2005i8A(ニコン社製)により、露光量を50〜600mJ/cmエネルギーの範囲で変量して照射し、露光した。露光後の塗膜につき、現像機(D−SPIN636型、日本国、大日本スクリーン製造社製)を用いてシクロペンタノンによりスプレー現像した後、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートでリンスして未露光部を現像除去し、ポリイミド前駆体のレリーフパターンを得た。次いで、このレリーフパターンを形成したウエハーを昇温プログラム式キュア炉(VF−2000型、日本国、光洋リンドバーグ社製)内に設置し、窒素雰囲気下、350℃において2時間加熱処理することにより、5μm厚のポリイミドの硬化レリーフパターンを得た。硬化レリーフパターンの膜厚測定は、Tencor P−15型段差計(ケーエルエーテンコール社製)を用いて行った。
得られたパターンについて、光学顕微鏡下でパターン形状及びパターン部の幅を観察した。10μmパターンの開口部の面積が、対応するパターンマスク開口面積の1/2以上であり、かつ剥がれがない場合を「良好」とし、
開口部の面積が対応するパターンマスク開口面積の1/2未満である場合、又は剥がれがある場合を「不良」とした。
この時、「良好」なパターンが得られる最小露光量を光感度とした。
(3)基材との密着性評価
感光性樹脂組成物を銅基板上にスピン塗布し、100℃において4分間加熱・乾燥して10μm厚の感光性樹脂層の塗膜を形成した。この塗膜を形成した銅基板を、昇温プログラム式キュア炉(VF−2000型、日本国、光洋リンドバーグ社製)内に設置し、窒素雰囲気下、200℃において1時間、続いて250℃において2時間加熱処理(キュア)することにより、5μm厚の硬化樹脂塗膜を得た。
キュア後の膜について、JIS K 5600−5−6規格のクロスカット法に準じて、銅基板/硬化樹脂塗膜間の接着特性を以下の基準に基づき、評価した。
「極めて良好」:基板に接着している硬化樹脂塗膜の格子数が100であった場合
「良好」:基板に接着している硬化樹脂塗膜の格子数が80〜99であった場合
「可」:基板に接着している硬化樹脂塗膜の格子数が50〜79であった場合
「不良」:基板に接着している硬化樹脂塗膜の格子数が20〜49であった場合
「極めて不良」:基板に接着している硬化樹脂塗膜の格子数が20未満であった場合
<製造例1>((A)樹脂(樹脂(A1))の合成)
4,4’−オキシジフタル酸二無水物(ODPA)155.1gを2リットル容量のセパラブルフラスコに入れた。次いで、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)131.2g及びγ―ブチロラクトン400mlを加え、室温下で攪拌しながらピリジン81.5gを加えて、反応混合物を得た。
この反応混合物を、反応による発熱の終了後に室温まで放冷し、更に16時間静置した。
次に、氷冷下において前記反応混合物を撹拌しながら、ここに、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)206.3gをγ−ブチロラクトン180mlに溶解した溶液を40分かけて加え、続いて4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DADPE)93.0gをγ−ブチロラクトン350mlに懸濁したものを60分かけて加えた。更に室温で2時間攪拌を継続し、エチルアルコール30mlを加えて1時間攪拌した後、γ−ブチロラクトン400mlを加えた。
この反応混合物に生じた沈殿物を濾別して取り除き、反応液を得た。
得られた反応液を3リットルのエチルアルコールに投入して、粗ポリマーからなる沈殿物を生成させた。生成した粗ポリマーを濾取し、テトラヒドロフラン1.5リットルに溶解して粗ポリマー溶液を得た。得られた粗ポリマー溶液を28リットルの水に滴下してポリマーを沈殿させ、得られた沈殿物を濾取した後、真空乾燥することにより、ポリイミド前駆体である樹脂(A1)を粉末として得た。
この樹脂(A1)の分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(標準ポリスチレン換算)で測定したところ、重量平均分子量(Mw)は20,000であった。
<製造例2>((A)樹脂の合成)
前述の製造例1において、4,4’−オキシジフタル酸二無水物155.1gに代えて3,3’4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物147.1gを用いた以外は、製造例1に記載の方法と同様にして反応を行い、樹脂(A2)を得た。
この樹脂(A2)の分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(標準ポリスチレン換算)で測定したところ、重量平均分子量(Mw)は22,000であった。
<実施例1>
前述の製造例で得た樹脂(A1)及び樹脂(A2)を用いて、以下の方法で感光性樹脂組成物を調製し、調製した組成物の評価を行った。(A)樹脂としての樹脂(A1)50g及び樹脂(A2)B50g、並びに(B)アミド化合物としてのN,N−ジメチル−3−(ジメチルアミノ)プロパンアミド0.001gを、溶剤としてのN−メチル−2−ピロリドン199.999g中に溶解し、樹脂組成物とした。
この樹脂組成物を用いて、前述の方法に従って基材との密着性を評価したところ、密着性は「可」であった。
<実施例2〜5及び比較例1>
上記実施例1において、(B)アミド化合物としてのN,N−ジメチル−3−(ジメチルアミノ)プロパンアミド、及び溶剤としてのN−メチル−2−ピロリドンの配合量を、それぞれ表1に記載の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物を調製した。
比較例1においては、(B)アミド化合物を使用しなかった。
これらの組成物をそれぞれ用いて、前述の方法に従って基材との密着性を評価した。評価結果は表1に示した。
<実施例6〜10及び比較例2>
上記実施例1〜5及び比較例1の樹脂組成物に、それぞれ、(C)感光剤としての1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)−オキシム6gを更に添加することにより、ネガ型感光性樹脂組成物を調製した。
これらの樹脂組成物をそれぞれ用いて、前述の方法に従って、光感度、及び基材との密着性を評価した。評価結果は表1に示した。
<比較例3>
比較例2の樹脂組成物に、(B)アミド化合物としてのN,N−ジメチル−3−(ジメチルアミノ)プロパンアミド2gを更に添加することにより、ネガ型感光性樹脂組成物を調製した。
この組成物を用いて、前述の方法に従って光感度の評価を試みたが10μmパターンが開口せず、評価ができなかった。塗膜がゲル化したためと考えられる。
また該組成物を用いて、前述の方法に従って基材との密着性を測定したところ、密着性は「極めて良好」であった。
Figure 0006427383
上記表において、上向きの矢印は、当該欄に該当する配合成分の種類及び量が上欄と同じであることを示す。また、「−」は、当該欄に相当する成分を配合しなかったことを示す。
各成分の略称は、それぞれ、以下の意味である。
A1:樹脂(A1)
A2:樹脂(A2)
B1:N,N−ジメチル−3−(ジメチルアミノ)プロパンアミド
C1:1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)−オキシム
D1:N−メチル−2−ピロリドン
本発明の樹脂組成物は、例えば半導体装置、多層配線基板等の電気・電子材料の製造に有用な感光性材料の分野で好適に利用できる。

Claims (7)

  1. (A)下記一般式(2):
    Figure 0006427383
    {一般式(2)中、X は4価の有機基であり、
    は2価の有機基であり、
    及びR は、それぞれ独立に、水素原子、ラジカル重合し得る1価の有機基、炭素数5〜30の1価の有機基、又は炭素数1〜4の飽和脂肪族基である。}で表される繰り返し単位を有するポリイミド前駆体:100質量部、並びに
    (B)下記一般式(1):
    Figure 0006427383
    {式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素1〜5のアルキル基であり、
    及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基であり、ただしこの炭化水素基は、エーテル結合を有してもよく、RとRとが結合して環構造を形成してもよい。}で表されるアミド化合物:0.001〜1質量部
    を含有することを特徴とする、樹脂組成物。
  2. 上記一般式(2)におけるR及びRが、それぞれ独立に、水素原子、下記一般式(3):
    Figure 0006427383
    {式(3)中、R、R10及びR11は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜3の1価の有機基であり、そしてmは2〜10の整数である。}で表される1価の有機基、又は下記一般式(4):
    −R12 (4)
    {式(4)中、R12は、ヘテロ原子を有していてもよい炭素数5〜30の脂肪族基、及び炭素数6〜30の芳香族基から選択される1価の基である。}で表される1価の有機基であり、そして
    及びRの全てに対する、上記一般式(3)で表される1価の有機基及び上記一般式(4)で表される1価の有機基の合計の割合が80モル%以上であり、かつ
    及びRの全てに対する、上記一般式(4)で表される1価の有機基の割合が20モル%〜80モル%である、請求項に記載の樹脂組成物。
  3. 上記一般式(2)におけるR及びRが、それぞれ独立に、水素原子、下記一般式(3):
    Figure 0006427383
    {式(3)中、R、R10及びR11は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜3の1価の有機基であり、そしてmは2〜10の整数である。}で表される1価の有機基、又は炭素数1〜4の飽和脂肪族基であり、但し、R及びRの両者が同時に水素原子であることはない、請求項に記載の樹脂組成物。
  4. 前記(B)成分がN,N−ジメチル−3−(ジメチルアミノ)プロパンアミドである、請求項1〜のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  5. (C)感光剤を更に含有し、感光性である、請求項1〜のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  6. 以下の工程:
    (1)基板上に、請求項に記載の感光性樹脂組成物を塗布して前記基板上に感光性樹脂層を形成する塗布工程と、
    (2)前記感光性樹脂層を露光する露光工程と、
    (3)前記露光後の感光性樹脂層を現像してレリーフパターンを形成する現像工程と、
    (4)前記レリーフパターンを加熱処理することによって硬化レリーフパターンを形成する加熱工程と
    を含むことを特徴とする、硬化レリーフパターンの製造方法。
  7. 請求項に記載の方法によって得られる硬化レリーフパターンを有して成ることを特徴とする、半導体装置。
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