JP4043823B2 - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関(以下、エンジンという)の吸気バルブまたは排気バルブのうち、いずれか一方若しくは両方の開閉タイミングを制御するバルブタイミング調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
バルブタイミング調整装置としては種々のものが提案されている。多くのバルブタイミング調整装置は、内側に複数の油圧室を形成する扇状のシューを有するケースと、このケースのシュー間に形成された複数の油圧室を進角側油圧室と遅角側油圧室とに区画する複数のベーンを有するロータとを備えている。このバルブタイミング調整装置では、油圧室にオイルポンプからの油圧をオイルコントロールバルブ(以下、OCVという)で給排制御してロータを所定角度動作させることで、カムシャフトの位相を可変制御し、バルブの開閉タイミングを運転条件に応じて最適に変更することが可能である。また、ロータとケースとをエンジン始動時に基準位置に係止しておくためのロック機構を有している場合が多い。
【0003】
ところで、このような構成のバルブタイミング調整装置では、第1に、エンジン始動時等、油圧が十分に確保されていない運転領域で、上記ロック機構により、ケースに一体に固定されクランクシャフトと同期回転するハウジングにロータを確実に拘束しておく必要がある。これは、油圧が不十分な時に、ロータがハウジングに拘束されていないと、動作角度範囲内でケースに対してロータがばたついてしまい、異音が発生したり、タイミングが取れないためにエンジンの始動性が悪化することがあるためである。
【0004】
第2に、運転状態に応じてバルブタイミングを変化させる時には、油圧力によりケースに対してロータを相対的に回動させるが、このときには上記ロック機構は確実に解除されていることが必要である。これは、ロック機構が解除されていないとロータの回動に伴い、ロータとロック機構との間でこじれが発生し、ロータを所定角度に回動させることができず、所望のバルブタイミングに調整できないばかりか、このような現象が長く続くと、ロック機構の耐久性にも影響を及ぼすおそれがあるからである。
【0005】
このような2つの制御を確実に行うために、従来からバルブタイミング調整装置に対して様々な工夫がなされている。例えば、ロック機構は油圧力により解除されるように構成されているが、エンジン始動時の異音を防止するために、この解除油圧を高く設定することが提案されている。しかし、エンジン毎に油圧性能(最高油圧や油圧の立ち上がり方)などが異なるため、エンジン毎にその油圧性能に応じて解除油圧を設定する必要があり、コスト高の要因となってしまう。また、バルブタイミング変更時のロック機構解除性の向上を図るため、ロック機構の構成部品の形状を変更して解除し易くしたり、さらには装置の制御方法の工夫等が考えられているが、いずれの場合も、構成部品の耐久性を向上させなければならず、制御ロジックの複雑化などを招くなど、対策としては好ましくない。
【0006】
図11は特開平2000−170508号公報に開示された従来のバルブタイミング調整装置における油圧伝達通路の構成を示す概略模式図である。図において30は可変バルブタイミング機構であり、31a,31b,31cおよび31dはそれぞれ、カムシャフト(図示せず)の端部に固定された内部ロータ(図示せず)をクランクシャフト(図示せず)と同期回転するスプロケット(図示せず)に対して進角側に相対回動させる進角側圧力室であり、32は内部ロータ(図示せず)をスプロケット(図示せず)に対して遅角側に相対回動させる遅角側圧力室であり、33は内部ロータ(図示せず)とスプロケット(図示せず)との相対回動を規制するロック機構である。ロック機構33はスプロケット(図示せず)に形成されたロック穴33aと、このロック穴33aに嵌入可能なロックピン33bと、このロックピン33bをロック穴33aに向けて常に付勢するコイルばね33cとから概略構成されている。このロック機構33におけるロック穴33aとロックピン33bとの間にはロック解除用圧力室34が形成されている。
【0007】
オイルパン35内の作動油はオイルポンプ36により吸引され、油圧供給路37を介して油圧調整弁38に送り出される。油圧調整弁38には、進角側圧力室31a,31b,31cおよび31dに油圧を伝達する進角側油通路39と、遅角側圧力室32に油圧を伝達する遅角側油通路40と、オイルパン35に作動油を還流するドレン通路41とが連結されている。進角側圧力室31aと油圧調整弁38との間に配設された1つの進角側油通路39の途中には、上記ロック機構33が設けられている。油圧調整弁38は電子制御装置42からの指令に基づいて油圧供給路37と進角側油通路39または遅角側油通路40への油路、進角側油通路39または遅角側油通路40からドレン通路41への油路を適宜切り替えることにより、内部ロータ(図示せず)とスプロケット(図示せず)との相対角度を維持、変更してバルブタイミングを制御するものである。
【0008】
次に動作について説明する。
電子制御装置42からの指令に基づいて油圧調整弁38は油圧供給路37と進角側油通路39とを連通させて進角側圧力室31a,31b,31cおよび31dに油圧供給を行う。この際、進角側圧力室31aへの油圧供給はロック解除用圧力室34を経由して行われる。これにより、内部ロータ(図示せず)とスプロケット(図示せず)とが相対回動する前に、確実にロックピン33bがロック穴33aから抜けてロック機構33が解除されるので、内部ロータ(図示せず)とロック機構33との間でこじれが発生しない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のバルブタイミング調整装置は上述の構成を有しているので、エンジン油圧と、内部ロータ(図示せず)の動作最低油圧、装置発生トルク、さらにはロック機構33のコイルばね33cの荷重等、多くの要素とを関係付けて、最適条件を設定する必要があり、エンジン毎に再設定する必要もあり、装置の設計自由度が限られてくるという弊害があった。
【0010】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、確実なロック性と安定したロック解除性を併せ持ち、エンジンの多様性にも対応するロック機構を備えたバルブタイミング調整装置を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るバルブタイミング調整装置は、内燃機関のクランクシャフトと同期回転すると共に内側に複数のシューを有する第1の回転体と、前記内燃機関の吸気または排気カムシャフトの一端部に固定され前記第1の回転体内に相対回動可能に配設されると共に前記第1の回転体の前記シュー間に形成された油圧室を進角側油圧室と遅角側油圧室とに区画する複数のベーンとを有する第2の回転体と、前記第1の回転体および前記第2の回転体のうち、いずれか一方の回転体に形成された嵌合穴と、他方の回転体に形成された収容穴内に摺動可能に収納され前記第2の回転体が前記第1の回転体に対する基準位置にあるときに前記嵌合穴に係合して前記第1の回転体と前記第2の回転体との相対回動を規制するロック部材と、該ロック部材を前記嵌合穴に向けて付勢する付勢手段と、該付勢手段の付勢力に抗して前記ロック部材を前記嵌合穴から抜く油圧を、複数ある前記進角側油圧室へオイルを供給する複数ある第1の油通路および前記遅角側油圧室へオイル供給する複数ある第2の油通路のうち、いずれか一方の内燃機関始動時供給側とは別の油通路から受けるロック解除油圧室と、を備え、前記複数ある第1の油通路の1つとロック解除油圧室とを連通する第1連通路と、第1の回転体と第2の回転体の相対回動がロック部材の係止により基準位置で規制されているときにロック解除油圧室と一方の内燃機関始動時供給側とは別の油圧室との連通をロック部材により制限し、かつ前記基準位置以外で前記第1の回転体と前記第2の回転体との相対回動規制が解除されているときにロック解除油圧室と一方の油圧室とを連通する第2連通路を有し、ロック解除油圧室を経由して一方の油圧室に連通可能な第1の油通路以外の第1の油通路は、前記第1の回転体と前記第2の回転体との相対回動が前記ロック部材の係止により前記基準位置で規制されているときに前記第2の回転体により一方の油圧室との連通が制限され、かつ、前記基準位置以外で一方の油圧室に油圧を供給するように構成したバルブタイミング調整装置。
【0013】
この発明に係るバルブタイミング調整装置は、第1の回転体と第2の回転体との相対回動が基準位置で規制されているときに閉塞された第1の油通路を、ロック部材と嵌合穴とのクリアランスにより生じるピンがた角度以上に第2の回転体が回動したときに前記第1の油通路の油圧供給先の油圧室に連通可能とするように構成したものである。
【0014】
この発明に係るバルブタイミング調整装置は、ロック部材が嵌合穴に係合しているときに限り、第2の通路の油圧供給先の1つの油圧室と前記ロック部材の後背空間に形成された背圧室とを連通する蓄圧油通路と、前記背圧室と装置外部とを常に連通しかつ前記蓄圧油通路の通路断面積より小さい通路断面積を有するドレン通路とをさらに備えたものである。
【0015】
この発明に係るバルブタイミング調整装置は、蓄圧油通路により、ロック部材が嵌合穴から抜けた解除状態で、第2の通路の油圧供給先の1つの油圧室と、収容穴と前記ロック部材との間に形成されるロック解除保持油圧室とを連通するように構成したものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるバルブタイミング調整装置における第2の回転体が第1の回転体に対して最も遅角側の位置(以下、最遅角位置という)にロックされた状態を示す横断面図であり、図2は図1のA−A線縦断面図であり、図3は図1および図2に示したバルブタイミング調整装置における第2の回転体が第1の回転体に対して最も進角側の位置(以下、最進角位置という)に移動した状態を示す横断面図である。図4は図1に示したバルブタイミング調整装置の要部を拡大して示す横断面図であり、図5は図4のB−B線縦断面図である。図6は図3に示したバルブタイミング調整装置の要部を拡大して示す横断面図であり、図7は図6のC−C線縦断面図である。
【0017】
図において1はエンジン(図示せず)のクランクシャフト(図示せず)からの回転駆動力を吸気側カムシャフト若しくは排気側カムシャフト(いずれも図示せず。以下、カムシャフトという)に、タイミングチェーン(図示せず)を介して伝達するためのチェーンスプロケット部1aと、カムシャフトを回転可能に支持するカムシャフト軸受部1bと、後述のロータを摺動可能に支持するロータ摺動面1cとを一体的に有するハウジング(第1の回転体)である。エンジンの回転駆動力はハウジング1を介してバルブタイミング調整装置およびこのバルブタイミング調整装置にボルト(図示せず)で締結されたカムシャフト(図示せず)に伝達されることで、バルブタイミング調整装置およびカムシャフト(図示せず)はそれぞれクランクシャフト(図示せず)の回転に同期して回転可能となっている。
【0018】
2はハウジング1に位置決め固定されたケース(第1の回転体)である。ケース2の内周部には径方向内方に向けて突出し複数(この実施の形態1では4つ)の油圧室を形成するための4つのシュー2a,2b,2cおよび2dが設けられている。
【0019】
3はカムシャフト(図示せず)の端部にボルト(図示せず)で締結固定されたロータ(第2の回転体)である。ロータ3は中央に位置するボス部3aとこのボス部3aの外周部から径方向外方に突出しケース2のシュー2a,2b,2cおよび2dにより形成された4つの油圧室を4つの進角側油圧室4a,4b,4cおよび4dと4つの遅角側油圧室5a,5b,5cおよび5dとに区画する4つのベーン3b,3c,3dおよび3eとから概略構成されている。
【0020】
ケース2のシュー2a,2b,2cおよび2dの各先端部およびロータ3のベーン3b,3c,3dおよび3eの各先端部には装置軸方向(縦方向。以下、軸方向という)に沿って凹部6が形成されており、この凹部6内には進角側油圧室4a,4b,4cおよび4dとこれらに隣接する遅角側油圧室5a,5b,5cおよび5dとの間の油流動を防止し、各油圧室内の圧力を保持するシール手段7が装着されている。シール手段7は樹脂製のシール部材7aとこのシール部材7aを油圧室の内壁に押圧する板ばね7bとから概略構成されている。
【0021】
進角側油圧室4a,4b,4cおよび4dと遅角側油圧室5a,5b,5cおよび5dはケース2およびロータ3の両軸方向端面のうち、ハウジング1とは反対側の軸方向端面に配設されたカバー(第1の回転体)8により封止されている。このカバー8は、ハウジング1およびケース2と共に複数のボルト9で締結されて第1の回転体を構成している。
【0022】
また、ハウジング1内には、カムシャフト軸受部1bからロータ摺動面1cに向けて斜めに貫通する4つの進角側油通路10a,10b,10cおよび10dが設けられている。進角側油通路10a,10b,10cおよび10dは、OCV(図示せず)の切替により、オイルポンプ(図示せず)からの進角側油圧室4a,4b,4cおよび4dへの油圧の供給またはその逆経路による油圧の排出を行う際に用いられる。進角側油圧室4a,4b,4cおよび4dに対して油圧が供給されると、第1の回転体に対して第2の回転体としてのロータ3を進角側、即ちカムシャフト(図示せず)の回転方向と順方向に所定の角度だけ回動させてカムシャフト(図示せず)の位相を変更することができる。
【0023】
一方、ロータ3のボス部3a内には装置径方向(横方向。以下、径方向という)に貫通する4つの遅角側油通路11a,11b,11cおよび11dが設けられている。遅角側油通路11a,11b,11cおよび11dは、OCV(図示せず)の切替により、オイルポンプ(図示せず)からの遅角側油圧室5a,5b,5cおよび5dへの油圧の供給またはその逆経路による油圧の排出を行う際に用いられる。遅角側油圧室5に対して油圧が供給されると、第1の回転体に対して第2の回転体としてのロータ3を遅角側、即ちカムシャフト(図示せず)の回転方向と逆方向に所定の角度だけ回動させてカムシャフト(図示せず)の位相を変更することができる。
【0024】
ケース2の1つのシュー2a内には径方向に貫通する収容穴12が形成されている。収容穴12はシュー2aの内側から前方小径部12aと中径部12bと後方大径部12cとから概略構成されている。収容穴12内には径方向に摺動可能にロック部材13が挿入されている。ロック部材13は収容穴12の前方小径部12aの内周面に摺動可能な外周部を有する先端小径部13aと収容穴12の中径部12bの内周面に摺動可能な外周部を有する中段部13bと収容穴12の後方大径部12cの内周面に摺動可能な外周部を有する後端大径部13cとこの後端大径部13cの後端に形成された後端凹部13dとから概略構成されている。また、収容穴12の後方大径部12c内の最外部にはロック部材13の飛び出しを防止するストッパ部材14がピン15により固定されている。ストッパ部材14とロック部材13の後端凹部13dとの間にはロック部材13を径方向内方に常に付勢するスプリング16が配設されている。
【0025】
ロータ3のボス部3aの外周部にはロック部材13の前端小径部13aの嵌合を受け入れる嵌合穴17が形成されている。嵌合穴17の内径寸法とロック部材13の外径寸法との間にはロック部材13がスプリング16の付勢力により前進して嵌合穴17内に円滑に嵌合可能となるように所定のクリアランス(ピンがた)が設定されている。なお、この実施の形態1では、第2の回転体としてのロータ3が第1の回転体としてのケース2に対して最遅角位置となるように嵌合穴17の位置が決められている。
【0026】
この実施の形態1では、進角側油通路10aが常にケース2のシュー2aに対向するように構成されている。また、ロータ3がケース2に対して最遅角位置にあり、かつロック部材13と嵌合穴17との間に設定されたピンがたに基づくピンがた角度(図示せず)未満だけロータ3が振れ動作しているときに限り、残りの進角側油通路10b,10cおよび10dがロータ3のベーン3c,3dおよび3eにより進角側油圧室4b,4cおよび4dとの連通が完全に制限、即ち閉塞されると共に、ロック部材13が嵌合穴17から抜けて第2の回転体としてのロータ3と第1の回転体との相対回動規制が解除され、ロータ3がピンがた角度(図示せず)以上に回動したときに上記閉塞状態が解除され、進角側油通路10b,10cおよび10dがそれぞれ対応する進角側油圧室4b,4cおよび4dに連通するように構成されている。
【0027】
18はロック部材13の先端小径部13aと中段部13bとで構成された段差部と収容穴12との間に形成される第1ロック解除油圧室であり、19はロック部材13の先端小径部13aと嵌合穴17との間に形成される第2ロック解除油圧室である。20はケース2のシュー2aをハウジング1側の軸方向端面から収容穴12まで貫通して形成された第1連通路である。第1連通路20は、内燃機関始動時にOCVの通路切替えにより供給される側(遅角側)とは別の進角側油通路10aと第1ロック解除油圧室18とを常に連通するように構成されている。21はケース2のシュー2aを収容穴12からカバー8側の軸方向端面まで貫通しさらにシュー2aのカバー8側の軸方向端面に沿って進角側油圧室4aまで延在して形成された第2連通路である。第2連通路21はロック部材13が嵌合穴17に嵌合して第2の回転体としてのロータ3と第1の回転体との相対回動が規制されているときにはロック部材13の中段部13bの外周面で閉塞されると共に、相対回動規制が解除されているときには第1ロック解除油圧室18と進角側油圧室4aとを連通するように構成されている。
【0028】
第1ロック解除油圧室18および第2ロック解除油圧室19は、進角側油通路10aから供給された油圧により第1連通路20を介してロック部材13に対して径方向外方に働く解除力を作用させ、スプリング16の付勢力に抗してロック部材13を解除する油圧室としての役割をもつ。なお、第1連通路20および第2連通路21の通路断面積は進角側油通路10a,10b,10cおよび10dの通路断面積と同等若しくはそれ以上になるように形成されている。
【0029】
22は収容穴12の後方大径部12cとロック部材13の中段部13bとの間に形成されるロック解除保持油圧室である。ロック解除保持油圧室22は、第2の回転体としてのロータ3と第1の回転体との相対回動規制が解除された状態で遅角側油圧室5aの油圧が供給されることで解除状態を保持するように構成されている。23はケース2のシュー2aの収容穴12内であってロック部材13の後背空間に形成された背圧室24からシュー2aのカバー8側の軸方向端面まで貫通しさらにシュー2aのカバー8側の軸方向端面に沿って遅角側油圧室5aまで延在して形成された蓄圧油通路である。蓄圧油通路23は、ロック部材13が嵌合穴17に嵌合して第2の回転体としてのロータ3と第1の回転体との相対回動が規制されているときには遅角側油圧室5aと背圧室24とを連通すると共に、相対回動規制が解除されているときには遅角側油圧室5aとロック解除保持油圧室22とを連通する。25はストッパ部材14の中央に形成され背圧室24内の油を適度に装置外部に排出するドレン通路である。蓄圧油通路23の通路断面積はドレン通路25の通路断面積よりも大きくなるように設定されている。これにより、背圧室24は蓄圧油通路23とドレン通路25との通路径差から油圧を蓄えることが可能となるため、ロック部材13に対して嵌合穴17に向けて径方向内方に働く付勢力を発生するように構成されている。
【0030】
次に動作について説明する。
バルブタイミング調整装置の制御パターンとしては、第1の回転体に対する第2の回転体としてのロータ3の基準位置である最遅角位置から進角側へロータ3を回動させる進角モードと、逆にある位置から遅角側へロータ3を戻すように回動させる遅角モードと、最遅角位置および最進角位置以外の中間位置にロータを保持しておく中間保持モードがある。
【0031】
エンジン停止状態からエンジンを始動すると、クランクシャフト(図示せず)の回転駆動力がタイミングチェーン(図示せず)を介してハウジング1に伝達され、最初にハウジング1とケース2とが一体に回転する。次に、ロック部材13が嵌合穴17に嵌合してロック状態にあるときにはロータ3を介してカムシャフト(図示せず)も一体となってクランクシャフト(図示せず)と同期して回転する。また、初期状態としてロック部材13が嵌合穴17から抜けてロック解除されてロータ3が最遅角位置以外の位置にあるときでも、ケース2が回転することで、ロータ3が相対的に遅角側へ回動し、最遅角位置でロータ3のベーン3dがケース2のシュー2cに当接したときにロック部材13はスプリング16の付勢力により嵌合穴17に嵌合する。これにより、カムシャフト(図示せず)も第1の回転体および第2の回転体と一体化してクランクシャフト(図示せず)と同期して回転する。このクランキング区間中にエンジンは着火され、完爆と同時に、エンジン回転数は2000rpm程度まで急激に上昇する。
【0032】
エンジン停止後、ある程度放置しておくと、バルブタイミング調整装置の内部およびこの装置とオイルポンプ(図示せず)との間の配管内部には作動油が抜け出て、エアが充満した状態になっている。この状態で、エンジンを再始動すると、エンジン回転数の上昇に伴い、オイルポンプ(図示せず)が駆動されて油圧も上昇し始めるが、このようにエアが充満している状態では、まず突入圧力によりエアが圧縮され、ある程度の圧力を発生し得る。エンジン始動時には、OCV(図示せず)が遅角側へ油圧供給するように制御されているため、圧縮エアが遅角側油圧室5a,5b,5cおよび5dへと突入する。しかし、圧縮エアは蓄圧油通路23、背圧室24およびドレン通路25を通って装置外部へ確実に排出され、かつロック部材13が嵌合穴17に嵌合しているときは遅角側のエアや油圧はロック部材13を解除する方向には作用しない(通路が形成されていない)ため、嵌合穴17から抜けて解除されることはない。従って、エンジン始動直後でロータ3をカム反力に対して保持できないような低油圧状態でも、ロック部材13が抜けることなく、ロータ3のばたつきを防止することができる。従って、ロータ3およびこれに一体化したカムシャフト(図示せず)はケース2との相対回動が確実に規制され、エンジン始動時におけるカム負荷等によりケース2とロータ3とがばたつくことがなく、異音の発生および始動性の悪化を確実に防止することができる。さらに、エアが排出され、油圧が上昇してきても、蓄圧油通路23からの油圧を背圧室24内に蓄えることができ、その油圧力をスプリング16の付勢力に加えてロック部材13の付勢に利用できるので、遅角側油圧が印加されている間は、ロック部材13が嵌合穴17から抜けて解除されることはない。
【0033】
次に、運転状態の変化に伴ってバルブタイミングを変化させる場合には、OCV(図示せず)に指令が入ると、OCV(図示せず)の通路が進角側へ切り替えられ(進角モード)、カムシャフト(図示せず)内の油通路(図示せず)を介して進角側油通路10a,10b,10cおよび10dに油圧が供給される。このとき、ロータ3はケース2に対して最遅角位置にありロック部材13は嵌合穴17内に嵌合した状態にある。3つの進角側油通路10b,10cおよび10dはロータ3のベーン3c,3dおよび3eにより閉塞されているので、進角側油圧室4b,4cおよび4d内に油圧は供給されない。従って、ロータ3には油圧力が作用しないため、ロータ3はロック部材13と嵌合穴17との間のピンがた角度(図示せず)以内の範囲で、カム交番トルクにより振られ状態となっている。この状態において、進角側油通路10aからの進角側油圧は、第1連通路20を経て第1ロック解除油圧室18に供給されると共に、ロック部材13の先端に位置する第2ロック解除油圧室19にも供給される。この進角側油圧は、カム交番トルクによりロック部材13と嵌合穴17とが当接して(こじれて)いない期間中に、ロック部材13をスプリング16の付勢力に抗して径方向外方に押圧する。進角側油圧が所定油圧(ロック解除油圧)P1(図示せず)を越えると、ロック部材13が嵌合穴17から抜け出て相対回動規制が解除され、これにより解除状態前においてロック部材13の中段部13bの外周面で閉塞されていた第2連通路21を介して第1ロック解除油圧室18と進角側油圧室4aとが連通することから、第1ロック解除油圧室18の油圧は第2連通路21を経て進角側油圧室4aに供給される。進角側油圧室4aに油圧が供給されると、ロータ3にはある程度の発生トルクが作用し、ロータ3がピンがた角度(図示せず)以上に回動すると、残りの3つの進角側油通路10b,10cおよび10dは進角側油圧室4b,4cおよび4dに連通可能となる。これにより全進角側油圧室4a,4b,4cおよび4dに油圧が供給され、その進角側油圧がカム反力に打ち勝って所定油圧P2(>ロック解除油圧P1。図示せず)を越えると、ロータ3は所定の角度まで回動する。このとき、進角側油圧が供給されている状態では、第1ロック解除油圧室18および第2ロック解除油圧室19に油圧が供給され続けるので、ロック部材13の解除状態を保持することができる。
【0034】
次に、運転状態がさらに変化し、バルブタイミングを基準位置である最遅角位置に戻す場合(遅角モード)には、OCV(図示せず)に指令が入ると、OCV(図示せず)の通路が遅角側へ切り替えられ、カムシャフト(図示せず)内の油通路(図示せず)を介して遅角側油通路11a,11b,11cおよび11dを通り、それぞれ対応する遅角側油圧室5a,5b,5cおよび5dに油圧が供給される。このとき、ロータ3は遅角側油圧により遅角側へ回動し始めると共に、遅角側油圧は相対回動規制が解除されているときに限り蓄圧油通路23に連通するロック解除保持油圧室22へ供給される。ロック解除保持油圧室22へ油圧が供給されると、ロック部材13はその後端大径部13cでその油圧力の作用を受けるため、スプリング16の付勢力に抗して解除状態を保持することができる。また、進角側油圧および遅角側油圧の双方を制御してロータ3を最遅角位置または最進角位置以外の所定の中間位置に保持する中間保持モードでは、ロータ3が遅角側へ回動する方向にカム平均反力を受けているので、ロータ3を若干進角側へ付勢するように進角側油圧を遅角側油圧より少し高める必要があり、かつOCVの開口面積が小さいためそれぞれの油圧はかなり低下している。この中間保持モードでも、進角側油圧は第1ロック解除油圧室18および第2ロック解除油圧室19に、遅角側油圧はロック解除保持油圧室22に供給されるため、ロック部材13の解除状態を保持することが可能である。
【0035】
以上のように、この実施の形態1によれば、第1の回転体と第2の回転体との相対回動が規制される基準位置である最遅角位置にあるときに限り、進角側油通路10b,10cおよび10dを第2の回転体としてのロータ3のベーン3c,3dおよび3eにより閉塞するように構成したので、進角側油圧を第1ロック解除油圧室18および第2ロック解除油圧室19に供給し、進角側油圧によりロック部材13を嵌合穴17から抜いて相対回動規制を解除するまでは、ロータ3に油圧力が作用しない。これにより、ロック部材13によるロータ3の回動規制が解除されるまでは、油圧による装置発生力がカム交番トルクを越えることがなく、ロック部材13と嵌合穴17とが当接する(こじれる)ことがなく、相対回動規制を確実に解除でき、またその解除状態を保持できるという効果がある。なお、この実施の形態1では、従来のバルブタイミング調整装置と異なり、内部ロータ(図示せず)の動作最低油圧、装置発生トルク、さらにはロック機構のばね荷重等、多くの要素とを関係付けて、エンジン毎に印加油圧の最適条件を設定する必要がないため、従来と比べて装置の設計自由度が増すという効果がある。
【0036】
この実施の形態1では、相対回動規制が解除されて、ロータ3がピンがた角度(図示せず)以上に回動したときに、進角側油通路10b,10cおよび10dからの油圧がそれぞれ対応する進角側油圧室4b,4cおよび4dに供給されるように構成したので、相対回動規制の解除後に、速やかにロータ3を動作させることができるという効果がある。
【0037】
この実施の形態1では、ロック部材13が嵌合穴17内に嵌合して相対回動が規制されている状態において、蓄圧油通路23からの油圧を背圧室24内に蓄えるように構成したので、エンジン始動時等、油圧が十分にないときでも、ロック部材13が誤って嵌合穴17から抜けることがないため、カム交番トルクによるケース2とロータ3との当接による異音等の発生を防止することができるという効果がある。
【0038】
この実施の形態1では、ロック部材13が嵌合穴17から抜けて相対回動規制が解除されている状態において、蓄圧油通路23からの遅角側油圧をロック解除保持油圧室22内に印加できるように構成したので、一旦、相対回動規制が解除されると、その解除状態を保持し続けることができるという効果がある。
【0039】
この実施の形態1では、ロック部材13によるロータ3の回動規制側である遅角側の油圧でロック部材13を解除せず、ロータ3の動作方向である進角側の油圧でロック部材13を解除するように構成したので、遅角側で解除後、進角側にロータ3が動作する際に、通路切替えやロータ動作による油圧低下により、解除されていたロック部材13が再び嵌合穴17に嵌合してしまうといったような不具合をも回避することができる。
【0040】
なお、この実施の形態1では、第1の回転体と第2の回転体との相対回動規制位置を最遅角位置に設定するように構成したが、相対回動規制位置を最進角位置あるいは両者の中間位置に設定するように構成してもよい。
【0041】
実施の形態2.
図8はこの発明の実施の形態2によるバルブタイミング調整装置の内部構成を示す横断面図である。なお、この実施の形態2の構成要素のうち、実施の形態1の構成要素と共通するものについては、同一の符号を付し、その部分の説明を省略する。
【0042】
この実施の形態2の特徴は、第1の回転体と第2の回転体との相対回動が規制される最遅角位置にあるときに限り、第2の回転体としてのロータ3のベーン3cおよび3eで、ハウジング1に設けられた進角側油通路10bおよび10dと進角側油圧室4bおよび4dとの連通が一部制限、即ち通路断面積が絞られ、ケース2のシュー2aおよびロータ3のベーン3dで残りの進角側油通路10aおよび10cと進角側油圧室4aおよび4cとの連通が完全に制限、即ち閉塞されるように構成した点にある。
【0043】
次に動作について説明する。
運転状態の変化に伴ってバルブタイミングを進角させる場合(進角モード)には、OCV(図示せず)に指令が入ると、OCV(図示せず)の油路が進角側へ切り替えられ、カムシャフト(図示せず)内の油通路(図示せず)を介して進角側油通路10a,10b,10cおよび10dに油圧が供給される。このとき、ロータ3はケース2に対して最遅角位置にありロック部材13は嵌合穴17内に嵌合した状態にあり、さらに2つの進角側油通路10bおよび10dはロータ3のベーン3cおよび3eでその通路断面積が絞られているので、進角側油圧の上昇に伴ってロータ3に作用する油圧力が徐々に立ち上がってくる。この段階では、ロータ3がカム反力に打ち勝つほどの十分な油圧力を受けていないため、カム交番トルクにより振られ状態となっている。この状態において、進角側油通路10aからの油圧は、第1連通路20を経て第1ロック解除油圧室18に供給されると共に、ロック部材13の先端に位置する第2ロック解除油圧室19にも供給される。この進角側油圧は、カム交番トルクによりロック部材13と嵌合穴17とが当接して(こじれて)いない期間中に、ロック部材13をスプリング16の付勢力に抗して径方向外方に押圧する。進角側油圧がロック解除油圧P1(図示せず)を越えると、ロック部材13が嵌合穴17から抜け出て相対回動規制が解除され、これにより解除状態前においてロック部材13の中段部13bの外周面で閉塞されていた第2連通路21を介して第1ロック解除油圧室18と進角側油圧室4aとが連通することから、第1ロック解除油圧室18の油圧は第2連通路21を経て進角側油圧室4aに供給される。このとき、ロータ3に十分な油圧トルクが作用し、ロータ3がピンがた角度(図示せず)以上に回動すると、ロータ3のベーン3cおよび3eによる進角側油通路10bおよび10dの通路断面積の絞りが解除されると共に、ケース2のシュー2aおよびロータ3のベーン3dによる進角側油通路10aおよび10cの閉塞が解除される。これにより、全進角側油圧室4a,4b,4cおよび4dに油圧が供給され、その進角側油圧がカム反力に打ち勝って所定油圧P2(>ロック解除油圧P1。図示せず)を越えると、ロータ3は所定の角度まで回動する。このとき、進角側油圧が供給されている状態では、第1ロック解除油圧室18および第2ロック解除油圧室19に油圧が供給され続けるので、ロック部材13の解除状態を保持することができる。
【0044】
以上のように、この実施の形態2によれば、第1の回転体と第2の回転体との相対回動が規制される基準位置である最遅角位置にあるときに限り、第2の回転体としてのロータ3のベーン3cおよび3eで、ハウジング1に設けられた進角側油通路10bおよび10dと進角側油圧室4bおよび4dとの連通を一部制限、即ち通路断面積を絞り、ケース2のシュー2aおよびロータ3のベーン3dで残りの進角側油通路10aおよび10cを完全に閉塞するように構成したので、ロック部材13によるロータ3の回動規制が解除されるまでは、油圧による装置発生力がカム交番トルクを越えることがなく、ロック部材13と嵌合穴17とが当接する(こじれる)ことがなく、相対回動規制を確実に解除でき、またその解除状態を保持できるという効果がある。
【0045】
この実施の形態2では、相対回動規制が解除されて、ロータ3がピンがた角度(図示せず)以上に回動したときに、進角側油通路10bおよび10dと進角側油圧室4bおよび4dとの通路断面積の絞りが解除され、進角側油通路10cと進角側油圧室4cとの閉塞が解除されるように構成したので、進角側油通路10b,10cおよび10dからの油圧がそれぞれ対応する進角側油圧室4b,4cおよび4dに供給され、相対回動規制の解除後に、ロータ3を速やかに動作させることができるという効果がある。
【0046】
この実施の形態2では、実施の形態1と同様に、ロック部材13が嵌合穴17内に嵌合して相対回動が規制されている状態において、蓄圧油通路23からの油圧を背圧室24内に蓄えるように構成し、かつ内燃機関始動時供給側である遅角側の油圧はロック部材13を解除する方向には作用しないように構成したので、エンジン始動時等、油圧が十分にないときでも、ロック部材13が誤って嵌合穴17から抜けることがなく、カム交番トルクによるケース2とロータ3との当接による異音等の発生を防止することができるという効果がある。
【0047】
この実施の形態2では、実施の形態1と同様に、ロック部材13が嵌合穴17から抜けて相対回動規制が解除されている状態において、蓄圧油通路23からの遅角側油圧をロック解除保持油圧室22内に印加できるように構成したので、一旦、相対回動規制が解除されると、その解除状態を保持し続けることができるという効果がある。
【0048】
なお、この実施の形態2では、実施の形態1と同様に、第1の回転体と第2の回転体との相対回動規制位置を最遅角位置に設定するように構成したが、相対回動規制位置を最進角位置あるいは中間位置に設定するように構成してもよい。
【0049】
実施の形態3.
図9はこの発明の実施の形態3によるバルブタイミング調整装置の内部構成を示す横断面図であり、図10は図9のD−D線縦断面図である。なお、この実施の形態3の構成要素のうち、実施の形態1等の構成要素と共通するものについては、同一の符号を付し、その部分の説明を省略する。
【0050】
この実施の形態3の特徴は、実施の形態1および実施の形態2においてロック部材13が径方向に往復移動可能に配設されるように構成したのに対し、ロック部材13を軸方向に往復移動可能に配設した上で、ロータ3がケース2に対して最遅角位置にあり、かつロック部材13と嵌合穴17との間に設定されたピンがたに基づくピンがた角度(図示せず)未満だけロータ3が振れ動作しているときに限り、進角側油通路10aがロータ3のベーン3bに対向し、進角側油通路10b,10cおよび10dがロータ3のベーン3c,3dおよび3eにより閉塞されるように構成した点にある。また、この実施の形態3では、ロック部材13が嵌合穴17から抜けて第2の回転体としてのロータ3と第1の回転体との相対回動規制が解除され、ロータ3がピンがた角度(図示せず)以上に回動したときに上記閉塞状態が解除され、進角側油通路10a,10b,10cおよび10dがそれぞれ対応する進角側油圧室4a,4b,4cおよび4dに連通するように構成されている。
【0051】
この実施の形態3では、ロック部材13の摺動方向の変更に伴い、ロータ3のベーン3bの軸方向端面間に収容穴12が貫通して形成され、この収容穴12内にロック部材13が摺動可能に収容され、ロック部材13の先端小径部13aと中段部13bとで構成された段差部と収容穴12との間に第1ロック解除油圧室18が形成されている。嵌合穴17はハウジング1のロータ3側の軸方向端面に形成されており、この嵌合穴17とロック部材13の先端小径部13aとの間には第2ロック解除油圧室19が形成されている。第1連通路20は、ハウジング1のロータ3側の軸方向端面に沿って形成されており、進角側油通路10aと第2ロック解除油圧室19とを嵌合穴17の側面に設けられた半円形の油溝27を介して常に連通するように構成されている。なお、ロック部材13の係止により第2の回転体3の回動規制が行われているときは、ロック部材13の先端小径部13aと中段部13bとで構成された段差部はハウジング1に当接しており、第1ロック解除油圧室18は閉塞されている。ロック部材13が油圧により少しでも後退することで第1ロック解除油圧室18にも油圧が供給される。第2連通路21はロータ3のベーン3bを周方向に進角側油圧室4aまで貫通して形成されており、ロック部材13が嵌合穴17に嵌合して第2の回転体としてのロータ3と第1の回転体との相対回動が規制されているときにはロック部材13の中段部13bの外周面で閉塞されると共に、相対回動規制が解除されているときには第1ロック解除油圧室18と進角側油圧室4aとを連通するように構成されている。蓄圧油通路23はロータ3のベーン3bを背圧室24から周方向に遅角側油圧室5aまで延在して形成されており、ロック部材13が嵌合穴17に嵌合してロータ3と第1の回転体との相対回動が規制されているときには遅角側油圧室5aと背圧室24とを連通すると共に、相対回動規制が解除されているときには遅角側油圧室5aとロック解除保持油圧室22とを連通するように構成されている。ドレン通路25はカバー8のロータ3側の軸方向端面に形成され径方向内方に延在するドレン溝26を介して装置中心部の大気に連通するように構成されている。
【0052】
以上のように、この実施の形態3によれば、第1の回転体と第2の回転体との相対回動が規制される基準位置である最遅角位置にあるときに限り、進角側油通路10aをロータ3のベーン3bに対向させ、進角側油通路10b,10cおよび10dをロータ3のベーン3c,3dおよび3eにより閉塞するように構成したので、進角側油圧を第1ロック解除油圧室18および第2ロック解除油圧室19に供給し、進角側油圧によりロック部材13を嵌合穴17から抜いて相対回動規制を解除するまでは、ロータ3に油圧力が作用しない。これにより、ロック部材13によるロータ3の回動規制が解除されるまでは、油圧による装置発生力がカム交番トルクを越えることがなく、ロック部材13と嵌合穴17とが当接する(こじれる)ことがなく、相対回動規制を確実に解除でき、またその解除状態を保持できるという効果がある。
【0053】
この実施の形態3では、相対回動規制が解除されて、ロータ3がピンがた角度(図示せず)以上に回動したときに、進角側油通路10a,10b,10cおよび10dからの油圧がそれぞれ対応する進角側油圧室4a,4b,4cおよび4dに供給されるように構成したので、相対回動規制の解除後に、速やかにロータ3を動作させることができるという効果がある。
【0054】
この実施の形態3では、実施の形態1等と同様に、ロック部材13が嵌合穴17内に嵌合して相対回動が規制されている状態において、蓄圧油通路23からの油圧を背圧室24内に蓄えるように構成し、かつ内燃機関始動時供給側である遅角側の油圧はロック部材13を解除する方向には作用しないように構成したので、エンジン始動時等、油圧が十分にないときでも、ロック部材13が誤って嵌合穴17から抜けることがなく、カム交番トルクによるケース2とロータ3との当接による異音等の発生を防止することができるという効果がある。
【0055】
この実施の形態3では、実施の形態1等と同様に、ロック部材13が嵌合穴17から抜けて相対回動規制が解除されている状態において、蓄圧油通路23からの遅角側油圧をロック解除保持油圧室22内に印加できるように構成したので、一旦、相対回動規制が解除されると、その解除状態を保持し続けることができるという効果がある。
【0056】
なお、この実施の形態3では、実施の形態1等と同様に、第1の回転体と第2の回転体との相対回動規制位置を最遅角位置に設定するように構成したが、相対回動規制位置を最進角位置あるいは中間位置に設定するように構成してもよい。
【0057】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、内燃機関のクランクシャフトと同期回転すると共に内側に複数のシューを有する第1の回転体と、前記内燃機関の吸気または排気カムシャフトの一端部に固定され前記第1の回転体内に相対回動可能に配設されると共に前記第1の回転体の前記シュー間に形成された油圧室を進角側油圧室と遅角側油圧室とに区画する複数のベーンとを有する第2の回転体と、前記第1の回転体および前記第2の回転体のうち、いずれか一方の回転体に形成された嵌合穴と、他方の回転体に形成された収容穴内に摺動可能に収納され前記第2の回転体が前記第1の回転体に対する基準位置にあるときに前記嵌合穴に係合して前記第1の回転体と前記第2の回転体との相対回動を規制するロック部材と、該ロック部材を前記嵌合穴に向けて付勢する付勢手段と、該付勢手段の付勢力に抗して前記ロック部材を前記嵌合穴から抜く油圧を、複数ある前記進角側油圧室へオイルを供給する複数ある第1の油通路および前記遅角側油圧室へオイル供給する複数ある第2の油通路のうち、いずれか一方の内燃機関始動時供給側とは別の油通路から受けるロック解除油圧室と、を備え、前記複数ある第1の油通路の1つとロック解除油圧室とを連通する第1連通路と、第1の回転体と第2の回転体の相対回動がロック部材の係止により基準位置で規制されているときにロック解除油圧室と一方の内燃機関始動時供給側とは別の油圧室との連通をロック部材により制限し、かつ前記基準位置以外で前記第1の回転体と前記第2の回転体との相対回動規制が解除されているときにロック解除油圧室と一方の油圧室とを連通する第2連通路を有し、ロック解除油圧室を経由して一方の油圧室に連通可能な第1の油通路以外の第1の油通路は、前記第1の回転体と前記第2の回転体との相対回動が前記ロック部材の係止により前記基準位置で規制されているときに前記第2の回転体により一方の油圧室との連通が制限され、かつ、前記基準位置以外で一方の油圧室に油圧を供給するように構成したので、印加油圧をロック解除油圧室に供給してロック部材を嵌合穴から抜いて相対回動規制を解除するまでは、完全に制限した場合には第2の回転体に油圧力を全く作用させず、一部制限した場合には第2の回転体に対する油圧力の作用を弱める。これにより、ロック部材13によるロータ3の回動規制が解除されるまでは、油圧による装置発生力がカム交番トルクを越えることがないので、ロック部材と嵌合穴とが当接する(こじれる)ことがなく、相対回動規制を確実に解除でき、またその解除状態を保持できるという効果がある。
また、相対回動規制の解除後でなければ、第2の回転体に油圧力が作用しないため、ロック部材13によるロータ3の回動規制が解除されるまでは、油圧による装置発生力がカム交番トルクを越えることがなく、ロック部材と嵌合穴とのこじれを防止でき、これにより相対回動規制を確実に解除できるという効果がある。
【0059】
この発明によれば、第1の回転体と第2の回転体との相対回動が基準位置で規制されているときに閉塞された第1の油通路を、ロック部材と嵌合穴とのクリアランスにより生じるピンがた角度以上に第2の回転体が回動したときに前記第1の油通路の油圧供給先の油圧室に連通可能とするように構成したので、相対回動規制の解除後に、速やかに第2の回転体を動作させることができるという効果がある。
【0060】
この発明によれば、ロック部材が嵌合穴に係合しているときに限り第2の通路の油圧供給先の1つの油圧室と前記ロック部材の後背空間に形成された背圧室とを連通する蓄圧油通路と、前記背圧室と装置外部とを常に連通しかつ前記蓄圧油通路の通路断面積より小さい通路断面積を有するドレン通路とをさらに備えるように構成したので、ロック部材が嵌合穴内に嵌合して相対回動が規制されている状態において、蓄圧油通路からの油圧を背圧室内に蓄えることができ、これにより、エンジン始動時等、油圧が十分にないときでも、ロック部材が誤って嵌合穴から抜けることがなく、カム交番トルクによる第1の回転体と第2の回転体との当接による異音等の発生を防止することができるという効果がある。
【0061】
この発明によれば、蓄圧油通路により、ロック部材が嵌合穴から抜けた解除状態で、第2の通路の油圧供給先の1つの油圧室と、収容穴と前記ロック部材との間に形成されるロック解除保持油圧室とを連通するように構成したので、ロック部材が嵌合穴から抜けて相対回動規制が解除されている状態において、蓄圧油通路からの油圧をロック解除保持油圧室内に印加でき、これにより、一旦、相対回動規制が解除されると、その解除状態を保持し続けることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるバルブタイミング調整装置における第2の回転体が第1の回転体に対して最遅角位置にロックされた状態を示す横断面図である。
【図2】 図1のA−A線縦断面図である。
【図3】 図1および図2に示したバルブタイミング調整装置における第2の回転体が第1の回転体に対して最進角位置に移動した状態を示す横断面図である。
【図4】 図1に示したバルブタイミング調整装置の要部を拡大して示す横断面図である。
【図5】 図4のB−B線縦断面図である。
【図6】 図3に示したバルブタイミング調整装置の要部を拡大して示す横断面図である。
【図7】 図6のC−C線縦断面図である。
【図8】 この発明の実施の形態2によるバルブタイミング調整装置の内部構成を示す横断面図である。
【図9】 この発明の実施の形態3によるバルブタイミング調整装置の内部構成を示す横断面図である。
【図10】 図9のD−D線縦断面図である。
【図11】 従来のバルブタイミング調整装置における油圧伝達通路の構成を示す概略模式図である。
【符号の説明】
1 ハウジング(第1の回転体)、1a チェーンスプロケット部、1b カムシャフト軸受部、1c ロータ摺動面、2 ケース(第1の回転体)、2a,2b,2c,2d シュー、3 ロータ(第2の回転体)、3a ボス部、3b,3c,3d,3e ベーン、4a,4b,4c,4d 進角側油圧室、5a,5b,5c,5d 遅角側油圧室、6 凹部、7 シール手段、7a シール部材、7b 板ばね、8 カバー(第1の回転体)、9 ボルト、10a,10b,10c,10d 進角側油通路、11a,11b,11c,11d 遅角側油通路、12 収容穴、12a 前方小径部、12b 中径部、12c 後方大径部、13 ロック部材、13a 先端小径部、13b 中段部、13c 後端大径部、13d 後端凹部、14 ストッパ部材、15 ピン、16 スプリング、17 嵌合穴、18 第1ロック解除油圧室、19 第2ロック解除油圧室、20 第1連通路、21 第2連通路、22 ロック解除保持油圧室、23 蓄圧油通路、24 背圧室、25 ドレン通路、26 ドレン溝、27 油溝、30 可変バルブタイミング機構、31a,31b,31c,31d 進角側圧力室、32 遅角側圧力室、33 ロック機構、33a ロック穴、33b ロックピン、33c コイルばね、34 ロック解除用圧力室、35 オイルパン、36 オイルポンプ、 37 油圧供給路、38 油圧調整弁、39 進角側油通路、40 遅角側油通路、41 ドレン通路、42 電子制御装置。

Claims (4)

  1. 内燃機関のクランクシャフトと同期回転すると共に内側に複数のシューを有する第1の回転体と、前記内燃機関の吸気または排気カムシャフトの一端部に固定され前記第1の回転体内に相対回動可能に配設されると共に前記第1の回転体の前記シュー間に形成された油圧室を進角側油圧室と遅角側油圧室とに区画する複数のベーンとを有する第2の回転体と、前記第1の回転体および前記第2の回転体のうち、いずれか一方の回転体に形成された嵌合穴と、他方の回転体に形成された収容穴内に摺動可能に収納され前記第2の回転体が前記第1の回転体に対する基準位置にあるときに前記嵌合穴に係合して前記第1の回転体と前記第2の回転体との相対回動を規制するロック部材と、該ロック部材を前記嵌合穴に向けて付勢する付勢手段と、該付勢手段の付勢力に抗して前記ロック部材を前記嵌合穴から抜く油圧を、複数ある前記進角側油圧室へオイルを供給する複数ある第1の油通路および前記遅角側油圧室へオイル供給する複数ある第2の油通路のうち、いずれか一方の内燃機関始動時供給側とは別の油通路から受けるロック解除油圧室と、を備え、前記複数ある第1の油通路の1つとロック解除油圧室とを連通する第1連通路と、第1の回転体と第2の回転体の相対回動がロック部材の係止により基準位置で規制されているときにロック解除油圧室と一方の内燃機関始動時供給側とは別の油圧室との連通をロック部材により制限し、かつ前記基準位置以外で前記第1の回転体と前記第2の回転体との相対回動規制が解除されているときにロック解除油圧室と一方の油圧室とを連通する第2連通路を有し、ロック解除油圧室を経由して一方の油圧室に連通可能な第1の油通路以外の第1の油通路は、前記第1の回転体と前記第2の回転体との相対回動が前記ロック部材の係止により前記基準位置で規制されているときに前記第2の回転体により一方の油圧室との連通が制限され、かつ、前記基準位置以外で一方の油圧室に油圧を供給するように構成したバルブタイミング調整装置。
  2. 第1の回転体と第2の回転体との相対回動が基準位置で規制されているときに閉塞された第1の油通路は、ロック部材と嵌合穴とのクリアランスにより生じるピンがた角度以上に第2の回転体が回動したときに前記第1の油通路の油圧供給先の油圧室に連通可能となるように構成したことを特徴とする請求項1記載のバルブタイミング調整装置。
  3. ロック部材が嵌合穴に係合しているときに限り第2の油通路の油圧供給先の1つの油圧室と前記ロック部材の後背空間に形成された背圧室とを連通する蓄圧油通路と、前記背圧室と装置外部とを常に連通しかつ前記蓄圧油通路の通路断面積より小さい通路断面積を有するドレン通路とをさらに備えたことを特徴とする請求項1記載のバルブタイミング調整装置。
  4. 蓄圧油通路は、ロック部材が嵌合穴から抜けた解除状態で、第2の油通路の油圧供給先の1つの油圧室と、収容穴と前記ロック部材との間に形成されるロック解除保持油圧室とを連通するように構成したことを特徴とする請求項3記載のバルブタイミング調整装置。
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