JP2003286813A - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

バルブタイミング調整装置

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JP2003286813A
JP2003286813A JP2002092480A JP2002092480A JP2003286813A JP 2003286813 A JP2003286813 A JP 2003286813A JP 2002092480 A JP2002092480 A JP 2002092480A JP 2002092480 A JP2002092480 A JP 2002092480A JP 2003286813 A JP2003286813 A JP 2003286813A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 確実なロック性と安定したロック解除性を併
せ持ち、エンジンの多様性にも対応するロック機構を備
えたバルブタイミング調整装置を提供する。 【解決手段】 進角側油通路10aは常にケース2のシ
ュー2aに対向している。ロータ3がケース2に対して
最遅角位置にあるときに限り、残りの進角側油通路10
bから10dがロータ3のベーン3cから3eにより進
角側油圧室4bから4dとの連通が閉塞される。ロック
部材13が解除され、ロータ3がピンがた角度以上に回
動したときに、上記閉塞状態が解除され、進角側油通路
10bから10dが対応する進角側油圧室4bから4d
に連通する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関(以
下、エンジンという)の吸気バルブまたは排気バルブの
うち、いずれか一方若しくは両方の開閉タイミングを制
御するバルブタイミング調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】バルブタイミング調整装置としては種々
のものが提案されている。多くのバルブタイミング調整
装置は、内側に複数の油圧室を形成する扇状のシューを
有するケースと、このケースのシュー間に形成された複
数の油圧室を進角側油圧室と遅角側油圧室とに区画する
複数のベーンを有するロータとを備えている。このバル
ブタイミング調整装置では、油圧室にオイルポンプから
の油圧をオイルコントロールバルブ(以下、OCVとい
う)で給排制御してロータを所定角度動作させること
で、カムシャフトの位相を可変制御し、バルブの開閉タ
イミングを運転条件に応じて最適に変更することが可能
である。また、ロータとケースとをエンジン始動時に基
準位置に係止しておくためのロック機構を有している場
合が多い。
【0003】ところで、このような構成のバルブタイミ
ング調整装置では、第1に、エンジン始動時等、油圧が
十分に確保されていない運転領域で、上記ロック機構に
より、ケースに一体に固定されクランクシャフトと同期
回転するハウジングにロータを確実に拘束しておく必要
がある。これは、油圧が不十分な時に、ロータがハウジ
ングに拘束されていないと、動作角度範囲内でケースに
対してロータがばたついてしまい、異音が発生したり、
タイミングが取れないためにエンジンの始動性が悪化す
ることがあるためである。
【0004】第2に、運転状態に応じてバルブタイミン
グを変化させる時には、油圧力によりケースに対してロ
ータを相対的に回動させるが、このときには上記ロック
機構は確実に解除されていることが必要である。これ
は、ロック機構が解除されていないとロータの回動に伴
い、ロータとロック機構との間でこじれが発生し、ロー
タを所定角度に回動させることができず、所望のバルブ
タイミングに調整できないばかりか、このような現象が
長く続くと、ロック機構の耐久性にも影響を及ぼすおそ
れがあるからである。
【0005】このような2つの制御を確実に行うため
に、従来からバルブタイミング調整装置に対して様々な
工夫がなされている。例えば、ロック機構は油圧力によ
り解除されるように構成されているが、エンジン始動時
の異音を防止するために、この解除油圧を高く設定する
ことが提案されている。しかし、エンジン毎に油圧性能
(最高油圧や油圧の立ち上がり方)などが異なるため、
エンジン毎にその油圧性能に応じて解除油圧を設定する
必要があり、コスト高の要因となってしまう。また、バ
ルブタイミング変更時のロック機構解除性の向上を図る
ため、ロック機構の構成部品の形状を変更して解除し易
くしたり、さらには装置の制御方法の工夫等が考えられ
ているが、いずれの場合も、構成部品の耐久性を向上さ
せなければならず、制御ロジックの複雑化などを招くな
ど、対策としては好ましくない。
【0006】図11は特開平2000−170508号
公報に開示された従来のバルブタイミング調整装置にお
ける油圧伝達通路の構成を示す概略模式図である。図に
おいて30は可変バルブタイミング機構であり、31
a,31b,31cおよび31dはそれぞれ、カムシャ
フト(図示せず)の端部に固定された内部ロータ(図示
せず)をクランクシャフト(図示せず)と同期回転する
スプロケット(図示せず)に対して進角側に相対回動さ
せる進角側圧力室であり、32は内部ロータ(図示せ
ず)をスプロケット(図示せず)に対して遅角側に相対
回動させる遅角側圧力室であり、33は内部ロータ(図
示せず)とスプロケット(図示せず)との相対回動を規
制するロック機構である。ロック機構33はスプロケッ
ト(図示せず)に形成されたロック穴33aと、このロ
ック穴33aに嵌入可能なロックピン33bと、このロ
ックピン33bをロック穴33aに向けて常に付勢する
コイルばね33cとから概略構成されている。このロッ
ク機構33におけるロック穴33aとロックピン33b
との間にはロック解除用圧力室34が形成されている。
【0007】オイルパン35内の作動油はオイルポンプ
36により吸引され、油圧供給路37を介して油圧調整
弁38に送り出される。油圧調整弁38には、進角側圧
力室31a,31b,31cおよび31dに油圧を伝達
する進角側油通路39と、遅角側圧力室32に油圧を伝
達する遅角側油通路40と、オイルパン35に作動油を
還流するドレン通路41とが連結されている。進角側圧
力室31aと油圧調整弁38との間に配設された1つの
進角側油通路39の途中には、上記ロック機構33が設
けられている。油圧調整弁38は電子制御装置42から
の指令に基づいて油圧供給路37と進角側油通路39ま
たは遅角側油通路40への油路、進角側油通路39また
は遅角側油通路40からドレン通路41への油路を適宜
切り替えることにより、内部ロータ(図示せず)とスプ
ロケット(図示せず)との相対角度を維持、変更してバ
ルブタイミングを制御するものである。
【0008】次に動作について説明する。電子制御装置
42からの指令に基づいて油圧調整弁38は油圧供給路
37と進角側油通路39とを連通させて進角側圧力室3
1a,31b,31cおよび31dに油圧供給を行う。
この際、進角側圧力室31aへの油圧供給はロック解除
用圧力室34を経由して行われる。これにより、内部ロ
ータ(図示せず)とスプロケット(図示せず)とが相対
回動する前に、確実にロックピン33bがロック穴33
aから抜けてロック機構33が解除されるので、内部ロ
ータ(図示せず)とロック機構33との間でこじれが発
生しない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のバルブ
タイミング調整装置は上述の構成を有しているので、エ
ンジン油圧と、内部ロータ(図示せず)の動作最低油
圧、装置発生トルク、さらにはロック機構33のコイル
ばね33cの荷重等、多くの要素とを関係付けて、最適
条件を設定する必要があり、エンジン毎に再設定する必
要もあり、装置の設計自由度が限られてくるという弊害
があった。
【0010】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、確実なロック性と安定したロック
解除性を併せ持ち、エンジンの多様性にも対応するロッ
ク機構を備えたバルブタイミング調整装置を得ることを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係るバルブタ
イミング調整装置は、内燃機関のクランクシャフトと同
期回転すると共に内側に複数のシューを有する第1の回
転体と、前記内燃機関の吸気または排気カムシャフトの
一端部に固定され前記第1の回転体内に相対回動可能に
配設されると共に前記第1の回転体の前記シュー間に形
成された油圧室を進角側油圧室と遅角側油圧室とに区画
する複数のベーンとを有する第2の回転体と、前記第1
の回転体および前記第2の回転体のうち、いずれか一方
の回転体に形成された嵌合穴と、他方の回転体に形成さ
れた収容穴内に摺動可能に収納され前記第2の回転体が
前記第1の回転体に対する基準位置にあるときに前記嵌
合穴に係合して前記第1の回転体と前記第2の回転体と
の相対回動を規制するロック部材と、該ロック部材を前
記嵌合穴に向けて付勢する付勢手段と、該付勢手段の付
勢力に抗して前記ロック部材を前記嵌合穴から抜く油圧
を前記進角側油圧室および前記遅角側油圧室のうち、い
ずれか一方の内燃機関始動時供給側とは別の油圧室から
受けるロック解除油圧室と、前記第1の回転体と前記第
2の回転体との相対回動が前記ロック部材の係止により
前記基準位置で規制されているときに前記第2の回転体
により一方の油圧室との連通が制限(閉塞)され、かつ
前記基準位置以外で前記第1の回転体と前記第2の回転
体との油圧室に油圧を供給する第1の油通路と、他方の
油圧室に油圧を供給する第2の油通路とを備えたもので
ある。
【0012】この発明に係るバルブタイミング調整装置
は、第1の油通路の1つとロック解除油圧室とを連通す
る第1連通路と、第1の回転体と第2の回転体との相対
回動がロック部材の係止により基準位置で規制されてい
るときにロック解除油圧室と前記一方の油圧室との連通
をロック部材により制限し、かつ前記基準位置以外で前
記第1の回転体と前記第2の回転体との相対回動規制が
解除されているときにロック解除油圧室と前記一方の油
圧室とを連通する第2連通路とを有し、ロック解除油圧
室を経由して一方の油圧室に連通可能な第1の油通路以
外の第1の油通路は、第1の回転体と第2の回転体との
相対回動が基準位置で規制されているときに前記第2の
回転体により閉塞されるように構成したものである。
【0013】この発明に係るバルブタイミング調整装置
は、第1の回転体と第2の回転体との相対回動が基準位
置で規制されているときに閉塞された第1の油通路を、
ロック部材と嵌合穴とのクリアランスにより生じるピン
がた角度以上に第2の回転体が回動したときに前記第1
の油通路の油圧供給先の油圧室に連通可能とするように
構成したものである。
【0014】この発明に係るバルブタイミング調整装置
は、ロック部材が嵌合穴に係合しているときに限り、第
2の連通路の油圧供給先の1つの油圧室と前記ロック部
材の後背空間に形成された背圧室とを連通する蓄圧油通
路と、前記背圧室と装置外部とを常に連通しかつ前記蓄
圧油通路の通路断面積より小さい通路断面積を有するド
レン通路とをさらに備えたものである。
【0015】この発明に係るバルブタイミング調整装置
は、蓄圧油通路により、ロック部材が嵌合穴から抜けた
解除状態で、第2の連通路の油圧供給先の1つの油圧室
と、収容穴と前記ロック部材との間に形成されるロック
解除保持油圧室とを連通するように構成したものであ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1によるバ
ルブタイミング調整装置における第2の回転体が第1の
回転体に対して最も遅角側の位置(以下、最遅角位置と
いう)にロックされた状態を示す横断面図であり、図2
は図1のA−A線縦断面図であり、図3は図1および図
2に示したバルブタイミング調整装置における第2の回
転体が第1の回転体に対して最も進角側の位置(以下、
最進角位置という)に移動した状態を示す横断面図であ
る。図4は図1に示したバルブタイミング調整装置の要
部を拡大して示す横断面図であり、図5は図4のB−B
線縦断面図である。図6は図3に示したバルブタイミン
グ調整装置の要部を拡大して示す横断面図であり、図7
は図6のC−C線縦断面図である。
【0017】図において1はエンジン(図示せず)のク
ランクシャフト(図示せず)からの回転駆動力を吸気側
カムシャフト若しくは排気側カムシャフト(いずれも図
示せず。以下、カムシャフトという)に、タイミングチ
ェーン(図示せず)を介して伝達するためのチェーンス
プロケット部1aと、カムシャフトを回転可能に支持す
るカムシャフト軸受部1bと、後述のロータを摺動可能
に支持するロータ摺動面1cとを一体的に有するハウジ
ング(第1の回転体)である。エンジンの回転駆動力は
ハウジング1を介してバルブタイミング調整装置および
このバルブタイミング調整装置にボルト(図示せず)で
締結されたカムシャフト(図示せず)に伝達されること
で、バルブタイミング調整装置およびカムシャフト(図
示せず)はそれぞれクランクシャフト(図示せず)の回
転に同期して回転可能となっている。
【0018】2はハウジング1に位置決め固定されたケ
ース(第1の回転体)である。ケース2の内周部には径
方向内方に向けて突出し複数(この実施の形態1では4
つ)の油圧室を形成するための4つのシュー2a,2
b,2cおよび2dが設けられている。
【0019】3はカムシャフト(図示せず)の端部にボ
ルト(図示せず)で締結固定されたロータ(第2の回転
体)である。ロータ3は中央に位置するボス部3aとこ
のボス部3aの外周部から径方向外方に突出しケース2
のシュー2a,2b,2cおよび2dにより形成された
4つの油圧室を4つの進角側油圧室4a,4b,4cお
よび4dと4つの遅角側油圧室5a,5b,5cおよび
5dとに区画する4つのベーン3b,3c,3dおよび
3eとから概略構成されている。
【0020】ケース2のシュー2a,2b,2cおよび
2dの各先端部およびロータ3のベーン3b,3c,3
dおよび3eの各先端部には装置軸方向(縦方向。以
下、軸方向という)に沿って凹部6が形成されており、
この凹部6内には進角側油圧室4a,4b,4cおよび
4dとこれらに隣接する遅角側油圧室5a,5b,5c
および5dとの間の油流動を防止し、各油圧室内の圧力
を保持するシール手段7が装着されている。シール手段
7は樹脂製のシール部材7aとこのシール部材7aを油
圧室の内壁に押圧する板ばね7bとから概略構成されて
いる。
【0021】進角側油圧室4a,4b,4cおよび4d
と遅角側油圧室5a,5b,5cおよび5dはケース2
およびロータ3の両軸方向端面のうち、ハウジング1と
は反対側の軸方向端面に配設されたカバー(第1の回転
体)8により封止されている。このカバー8は、ハウジ
ング1およびケース2と共に複数のボルト9で締結され
て第1の回転体を構成している。
【0022】また、ハウジング1内には、カムシャフト
軸受部1bからロータ摺動面1cに向けて斜めに貫通す
る4つの進角側油通路10a,10b,10cおよび1
0dが設けられている。進角側油通路10a,10b,
10cおよび10dは、OCV(図示せず)の切替によ
り、オイルポンプ(図示せず)からの進角側油圧室4
a,4b,4cおよび4dへの油圧の供給またはその逆
経路による油圧の排出を行う際に用いられる。進角側油
圧室4a,4b,4cおよび4dに対して油圧が供給さ
れると、第1の回転体に対して第2の回転体としてのロ
ータ3を進角側、即ちカムシャフト(図示せず)の回転
方向と順方向に所定の角度だけ回動させてカムシャフト
(図示せず)の位相を変更することができる。
【0023】一方、ロータ3のボス部3a内には装置径
方向(横方向。以下、径方向という)に貫通する4つの
遅角側油通路11a,11b,11cおよび11dが設
けられている。遅角側油通路11a,11b,11cお
よび11dは、OCV(図示せず)の切替により、オイ
ルポンプ(図示せず)からの遅角側油圧室5a,5b,
5cおよび5dへの油圧の供給またはその逆経路による
油圧の排出を行う際に用いられる。遅角側油圧室5に対
して油圧が供給されると、第1の回転体に対して第2の
回転体としてのロータ3を遅角側、即ちカムシャフト
(図示せず)の回転方向と逆方向に所定の角度だけ回動
させてカムシャフト(図示せず)の位相を変更すること
ができる。
【0024】ケース2の1つのシュー2a内には径方向
に貫通する収容穴12が形成されている。収容穴12は
シュー2aの内側から前方小径部12aと中径部12b
と後方大径部12cとから概略構成されている。収容穴
12内には径方向に摺動可能にロック部材13が挿入さ
れている。ロック部材13は収容穴12の前方小径部1
2aの内周面に摺動可能な外周部を有する先端小径部1
3aと収容穴12の中径部12bの内周面に摺動可能な
外周部を有する中段部13bと収容穴12の後方大径部
12cの内周面に摺動可能な外周部を有する後端大径部
13cとこの後端大径部13cの後端に形成された後端
凹部13dとから概略構成されている。また、収容穴1
2の後方大径部12c内の最外部にはロック部材13の
飛び出しを防止するストッパ部材14がピン15により
固定されている。ストッパ部材14とロック部材13の
後端凹部13dとの間にはロック部材13を径方向内方
に常に付勢するスプリング16が配設されている。
【0025】ロータ3のボス部3aの外周部にはロック
部材13の前端小径部13aの嵌合を受け入れる嵌合穴
17が形成されている。嵌合穴17の内径寸法とロック
部材13の外径寸法との間にはロック部材13がスプリ
ング16の付勢力により前進して嵌合穴17内に円滑に
嵌合可能となるように所定のクリアランス(ピンがた)
が設定されている。なお、この実施の形態1では、第2
の回転体としてのロータ3が第1の回転体としてのケー
ス2に対して最遅角位置となるように嵌合穴17の位置
が決められている。
【0026】この実施の形態1では、進角側油通路10
aが常にケース2のシュー2aに対向するように構成さ
れている。また、ロータ3がケース2に対して最遅角位
置にあり、かつロック部材13と嵌合穴17との間に設
定されたピンがたに基づくピンがた角度(図示せず)未
満だけロータ3が振れ動作しているときに限り、残りの
進角側油通路10b,10cおよび10dがロータ3の
ベーン3c,3dおよび3eにより進角側油圧室4b,
4cおよび4dとの連通が完全に制限、即ち閉塞される
と共に、ロック部材13が嵌合穴17から抜けて第2の
回転体としてのロータ3と第1の回転体との相対回動規
制が解除され、ロータ3がピンがた角度(図示せず)以
上に回動したときに上記閉塞状態が解除され、進角側油
通路10b,10cおよび10dがそれぞれ対応する進
角側油圧室4b,4cおよび4dに連通するように構成
されている。
【0027】18はロック部材13の先端小径部13a
と中段部13bとで構成された段差部と収容穴12との
間に形成される第1ロック解除油圧室であり、19はロ
ック部材13の先端小径部13aと嵌合穴17との間に
形成される第2ロック解除油圧室である。20はケース
2のシュー2aをハウジング1側の軸方向端面から収容
穴12まで貫通して形成された第1連通路である。第1
連通路20は、内燃機関始動時にOCVの通路切替えに
より供給される側(遅角側)とは別の進角側油通路10
aと第1ロック解除油圧室18とを常に連通するように
構成されている。21はケース2のシュー2aを収容穴
12からカバー8側の軸方向端面まで貫通しさらにシュ
ー2aのカバー8側の軸方向端面に沿って進角側油圧室
4aまで延在して形成された第2連通路である。第2連
通路21はロック部材13が嵌合穴17に嵌合して第2
の回転体としてのロータ3と第1の回転体との相対回動
が規制されているときにはロック部材13の中段部13
bの外周面で閉塞されると共に、相対回動規制が解除さ
れているときには第1ロック解除油圧室18と進角側油
圧室4aとを連通するように構成されている。
【0028】第1ロック解除油圧室18および第2ロッ
ク解除油圧室19は、進角側油通路10aから供給され
た油圧により第1連通路20を介してロック部材13に
対して径方向外方に働く解除力を作用させ、スプリング
16の付勢力に抗してロック部材13を解除する油圧室
としての役割をもつ。なお、第1連通路20および第2
連通路21の通路断面積は進角側油通路10a,10
b,10cおよび10dの通路断面積と同等若しくはそ
れ以上になるように形成されている。
【0029】22は収容穴12の後方大径部12cとロ
ック部材13の中段部13bとの間に形成されるロック
解除保持油圧室である。ロック解除保持油圧室22は、
第2の回転体としてのロータ3と第1の回転体との相対
回動規制が解除された状態で遅角側油圧室5aの油圧が
供給されることで解除状態を保持するように構成されて
いる。23はケース2のシュー2aの収容穴12内であ
ってロック部材13の後背空間に形成された背圧室24
からシュー2aのカバー8側の軸方向端面まで貫通しさ
らにシュー2aのカバー8側の軸方向端面に沿って遅角
側油圧室5aまで延在して形成された蓄圧油通路であ
る。蓄圧油通路23は、ロック部材13が嵌合穴17に
嵌合して第2の回転体としてのロータ3と第1の回転体
との相対回動が規制されているときには遅角側油圧室5
aと背圧室24とを連通すると共に、相対回動規制が解
除されているときには遅角側油圧室5aとロック解除保
持油圧室22とを連通する。25はストッパ部材14の
中央に形成され背圧室24内の油を適度に装置外部に排
出するドレン通路である。蓄圧油通路23の通路断面積
はドレン通路25の通路断面積よりも大きくなるように
設定されている。これにより、背圧室24は蓄圧油通路
23とドレン通路25との通路径差から油圧を蓄えるこ
とが可能となるため、ロック部材13に対して嵌合穴1
7に向けて径方向内方に働く付勢力を発生するように構
成されている。
【0030】次に動作について説明する。バルブタイミ
ング調整装置の制御パターンとしては、第1の回転体に
対する第2の回転体としてのロータ3の基準位置である
最遅角位置から進角側へロータ3を回動させる進角モー
ドと、逆にある位置から遅角側へロータ3を戻すように
回動させる遅角モードと、最遅角位置および最進角位置
以外の中間位置にロータを保持しておく中間保持モード
がある。
【0031】エンジン停止状態からエンジンを始動する
と、クランクシャフト(図示せず)の回転駆動力がタイ
ミングチェーン(図示せず)を介してハウジング1に伝
達され、最初にハウジング1とケース2とが一体に回転
する。次に、ロック部材13が嵌合穴17に嵌合してロ
ック状態にあるときにはロータ3を介してカムシャフト
(図示せず)も一体となってクランクシャフト(図示せ
ず)と同期して回転する。また、初期状態としてロック
部材13が嵌合穴17から抜けてロック解除されてロー
タ3が最遅角位置以外の位置にあるときでも、ケース2
が回転することで、ロータ3が相対的に遅角側へ回動
し、最遅角位置でロータ3のベーン3dがケース2のシ
ュー2cに当接したときにロック部材13はスプリング
16の付勢力により嵌合穴17に嵌合する。これによ
り、カムシャフト(図示せず)も第1の回転体および第
2の回転体と一体化してクランクシャフト(図示せず)
と同期して回転する。このクランキング区間中にエンジ
ンは着火され、完爆と同時に、エンジン回転数は200
0rpm程度まで急激に上昇する。
【0032】エンジン停止後、ある程度放置しておく
と、バルブタイミング調整装置の内部およびこの装置と
オイルポンプ(図示せず)との間の配管内部には作動油
が抜け出て、エアが充満した状態になっている。この状
態で、エンジンを再始動すると、エンジン回転数の上昇
に伴い、オイルポンプ(図示せず)が駆動されて油圧も
上昇し始めるが、このようにエアが充満している状態で
は、まず突入圧力によりエアが圧縮され、ある程度の圧
力を発生し得る。エンジン始動時には、OCV(図示せ
ず)が遅角側へ油圧供給するように制御されているた
め、圧縮エアが遅角側油圧室5a,5b,5cおよび5
dへと突入する。しかし、圧縮エアは蓄圧油通路23、
背圧室24およびドレン通路25を通って装置外部へ確
実に排出され、かつロック部材13が嵌合穴17に嵌合
しているときは遅角側のエアや油圧はロック部材13を
解除する方向には作用しない(通路が形成されていな
い)ため、嵌合穴17から抜けて解除されることはな
い。従って、エンジン始動直後でロータ3をカム反力に
対して保持できないような低油圧状態でも、ロック部材
13が抜けることなく、ロータ3のばたつきを防止する
ことができる。従って、ロータ3およびこれに一体化し
たカムシャフト(図示せず)はケース2との相対回動が
確実に規制され、エンジン始動時におけるカム負荷等に
よりケース2とロータ3とがばたつくことがなく、異音
の発生および始動性の悪化を確実に防止することができ
る。さらに、エアが排出され、油圧が上昇してきても、
蓄圧油通路23からの油圧を背圧室24内に蓄えること
ができ、その油圧力をスプリング16の付勢力に加えて
ロック部材13の付勢に利用できるので、遅角側油圧が
印加されている間は、ロック部材13が嵌合穴17から
抜けて解除されることはない。
【0033】次に、運転状態の変化に伴ってバルブタイ
ミングを変化させる場合には、OCV(図示せず)に指
令が入ると、OCV(図示せず)の通路が進角側へ切り
替えられ(進角モード)、カムシャフト(図示せず)内
の油通路(図示せず)を介して進角側油通路10a,1
0b,10cおよび10dに油圧が供給される。このと
き、ロータ3はケース2に対して最遅角位置にありロッ
ク部材13は嵌合穴17内に嵌合した状態にある。3つ
の進角側油通路10b,10cおよび10dはロータ3
のベーン3c,3dおよび3eにより閉塞されているの
で、進角側油圧室4b,4cおよび4d内に油圧は供給
されない。従って、ロータ3には油圧力が作用しないた
め、ロータ3はロック部材13と嵌合穴17との間のピ
ンがた角度(図示せず)以内の範囲で、カム交番トルク
により振られ状態となっている。この状態において、進
角側油通路10aからの進角側油圧は、第1連通路20
を経て第1ロック解除油圧室18に供給されると共に、
ロック部材13の先端に位置する第2ロック解除油圧室
19にも供給される。この進角側油圧は、カム交番トル
クによりロック部材13と嵌合穴17とが当接して(こ
じれて)いない期間中に、ロック部材13をスプリング
16の付勢力に抗して径方向外方に押圧する。進角側油
圧が所定油圧(ロック解除油圧)P1(図示せず)を越
えると、ロック部材13が嵌合穴17から抜け出て相対
回動規制が解除され、これにより解除状態前においてロ
ック部材13の中段部13bの外周面で閉塞されていた
第2連通路21を介して第1ロック解除油圧室18と進
角側油圧室4aとが連通することから、第1ロック解除
油圧室18の油圧は第2連通路21を経て進角側油圧室
4aに供給される。進角側油圧室4aに油圧が供給され
ると、ロータ3にはある程度の発生トルクが作用し、ロ
ータ3がピンがた角度(図示せず)以上に回動すると、
残りの3つの進角側油通路10b,10cおよび10d
は進角側油圧室4b,4cおよび4dに連通可能とな
る。これにより全進角側油圧室4a,4b,4cおよび
4dに油圧が供給され、その進角側油圧がカム反力に打
ち勝って所定油圧P2(>ロック解除油圧P1。図示せ
ず)を越えると、ロータ3は所定の角度まで回動する。
このとき、進角側油圧が供給されている状態では、第1
ロック解除油圧室18および第2ロック解除油圧室19
に油圧が供給され続けるので、ロック部材13の解除状
態を保持することができる。
【0034】次に、運転状態がさらに変化し、バルブタ
イミングを基準位置である最遅角位置に戻す場合(遅角
モード)には、OCV(図示せず)に指令が入ると、O
CV(図示せず)の通路が遅角側へ切り替えられ、カム
シャフト(図示せず)内の油通路(図示せず)を介して
遅角側油通路11a,11b,11cおよび11dを通
り、それぞれ対応する遅角側油圧室5a,5b,5cお
よび5dに油圧が供給される。このとき、ロータ3は遅
角側油圧により遅角側へ回動し始めると共に、遅角側油
圧は相対回動規制が解除されているときに限り蓄圧油通
路23に連通するロック解除保持油圧室22へ供給され
る。ロック解除保持油圧室22へ油圧が供給されると、
ロック部材13はその後端大径部13cでその油圧力の
作用を受けるため、スプリング16の付勢力に抗して解
除状態を保持することができる。また、進角側油圧およ
び遅角側油圧の双方を制御してロータ3を最遅角位置ま
たは最進角位置以外の所定の中間位置に保持する中間保
持モードでは、ロータ3が遅角側へ回動する方向にカム
平均反力を受けているので、ロータ3を若干進角側へ付
勢するように進角側油圧を遅角側油圧より少し高める必
要があり、かつOCVの開口面積が小さいためそれぞれ
の油圧はかなり低下している。この中間保持モードで
も、進角側油圧は第1ロック解除油圧室18および第2
ロック解除油圧室19に、遅角側油圧はロック解除保持
油圧室22に供給されるため、ロック部材13の解除状
態を保持することが可能である。
【0035】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、第1の回転体と第2の回転体との相対回動が規制さ
れる基準位置である最遅角位置にあるときに限り、進角
側油通路10b,10cおよび10dを第2の回転体と
してのロータ3のベーン3c,3dおよび3eにより閉
塞するように構成したので、進角側油圧を第1ロック解
除油圧室18および第2ロック解除油圧室19に供給
し、進角側油圧によりロック部材13を嵌合穴17から
抜いて相対回動規制を解除するまでは、ロータ3に油圧
力が作用しない。これにより、ロック部材13によるロ
ータ3の回動規制が解除されるまでは、油圧による装置
発生力がカム交番トルクを越えることがなく、ロック部
材13と嵌合穴17とが当接する(こじれる)ことがな
く、相対回動規制を確実に解除でき、またその解除状態
を保持できるという効果がある。なお、この実施の形態
1では、従来のバルブタイミング調整装置と異なり、内
部ロータ(図示せず)の動作最低油圧、装置発生トル
ク、さらにはロック機構のばね荷重等、多くの要素とを
関係付けて、エンジン毎に印加油圧の最適条件を設定す
る必要がないため、従来と比べて装置の設計自由度が増
すという効果がある。
【0036】この実施の形態1では、相対回動規制が解
除されて、ロータ3がピンがた角度(図示せず)以上に
回動したときに、進角側油通路10b,10cおよび1
0dからの油圧がそれぞれ対応する進角側油圧室4b,
4cおよび4dに供給されるように構成したので、相対
回動規制の解除後に、速やかにロータ3を動作させるこ
とができるという効果がある。
【0037】この実施の形態1では、ロック部材13が
嵌合穴17内に嵌合して相対回動が規制されている状態
において、蓄圧油通路23からの油圧を背圧室24内に
蓄えるように構成したので、エンジン始動時等、油圧が
十分にないときでも、ロック部材13が誤って嵌合穴1
7から抜けることがないため、カム交番トルクによるケ
ース2とロータ3との当接による異音等の発生を防止す
ることができるという効果がある。
【0038】この実施の形態1では、ロック部材13が
嵌合穴17から抜けて相対回動規制が解除されている状
態において、蓄圧油通路23からの遅角側油圧をロック
解除保持油圧室22内に印加できるように構成したの
で、一旦、相対回動規制が解除されると、その解除状態
を保持し続けることができるという効果がある。
【0039】この実施の形態1では、ロック部材13に
よるロータ3の回動規制側である遅角側の油圧でロック
部材13を解除せず、ロータ3の動作方向である進角側
の油圧でロック部材13を解除するように構成したの
で、遅角側で解除後、進角側にロータ3が動作する際
に、通路切替えやロータ動作による油圧低下により、解
除されていたロック部材13が再び嵌合穴17に嵌合し
てしまうといったような不具合をも回避することができ
る。
【0040】なお、この実施の形態1では、第1の回転
体と第2の回転体との相対回動規制位置を最遅角位置に
設定するように構成したが、相対回動規制位置を最進角
位置あるいは両者の中間位置に設定するように構成して
もよい。
【0041】実施の形態2.図8はこの発明の実施の形
態2によるバルブタイミング調整装置の内部構成を示す
横断面図である。なお、この実施の形態2の構成要素の
うち、実施の形態1の構成要素と共通するものについて
は、同一の符号を付し、その部分の説明を省略する。
【0042】この実施の形態2の特徴は、第1の回転体
と第2の回転体との相対回動が規制される最遅角位置に
あるときに限り、第2の回転体としてのロータ3のベー
ン3cおよび3eで、ハウジング1に設けられた進角側
油通路10bおよび10dと進角側油圧室4bおよび4
dとの連通が一部制限、即ち通路断面積が絞られ、ケー
ス2のシュー2aおよびロータ3のベーン3dで残りの
進角側油通路10aおよび10cと進角側油圧室4aお
よび4cとの連通が完全に制限、即ち閉塞されるように
構成した点にある。
【0043】次に動作について説明する。運転状態の変
化に伴ってバルブタイミングを進角させる場合(進角モ
ード)には、OCV(図示せず)に指令が入ると、OC
V(図示せず)の油路が進角側へ切り替えられ、カムシ
ャフト(図示せず)内の油通路(図示せず)を介して進
角側油通路10a,10b,10cおよび10dに油圧
が供給される。このとき、ロータ3はケース2に対して
最遅角位置にありロック部材13は嵌合穴17内に嵌合
した状態にあり、さらに2つの進角側油通路10bおよ
び10dはロータ3のベーン3cおよび3eでその通路
断面積が絞られているので、進角側油圧の上昇に伴って
ロータ3に作用する油圧力が徐々に立ち上がってくる。
この段階では、ロータ3がカム反力に打ち勝つほどの十
分な油圧力を受けていないため、カム交番トルクにより
振られ状態となっている。この状態において、進角側油
通路10aからの油圧は、第1連通路20を経て第1ロ
ック解除油圧室18に供給されると共に、ロック部材1
3の先端に位置する第2ロック解除油圧室19にも供給
される。この進角側油圧は、カム交番トルクによりロッ
ク部材13と嵌合穴17とが当接して(こじれて)いな
い期間中に、ロック部材13をスプリング16の付勢力
に抗して径方向外方に押圧する。進角側油圧がロック解
除油圧P1(図示せず)を越えると、ロック部材13が
嵌合穴17から抜け出て相対回動規制が解除され、これ
により解除状態前においてロック部材13の中段部13
bの外周面で閉塞されていた第2連通路21を介して第
1ロック解除油圧室18と進角側油圧室4aとが連通す
ることから、第1ロック解除油圧室18の油圧は第2連
通路21を経て進角側油圧室4aに供給される。このと
き、ロータ3に十分な油圧トルクが作用し、ロータ3が
ピンがた角度(図示せず)以上に回動すると、ロータ3
のベーン3cおよび3eによる進角側油通路10bおよ
び10dの通路断面積の絞りが解除されると共に、ケー
ス2のシュー2aおよびロータ3のベーン3dによる進
角側油通路10aおよび10cの閉塞が解除される。こ
れにより、全進角側油圧室4a,4b,4cおよび4d
に油圧が供給され、その進角側油圧がカム反力に打ち勝
って所定油圧P2(>ロック解除油圧P1。図示せず)
を越えると、ロータ3は所定の角度まで回動する。この
とき、進角側油圧が供給されている状態では、第1ロッ
ク解除油圧室18および第2ロック解除油圧室19に油
圧が供給され続けるので、ロック部材13の解除状態を
保持することができる。
【0044】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、第1の回転体と第2の回転体との相対回動が規制さ
れる基準位置である最遅角位置にあるときに限り、第2
の回転体としてのロータ3のベーン3cおよび3eで、
ハウジング1に設けられた進角側油通路10bおよび1
0dと進角側油圧室4bおよび4dとの連通を一部制
限、即ち通路断面積を絞り、ケース2のシュー2aおよ
びロータ3のベーン3dで残りの進角側油通路10aお
よび10cを完全に閉塞するように構成したので、ロッ
ク部材13によるロータ3の回動規制が解除されるまで
は、油圧による装置発生力がカム交番トルクを越えるこ
とがなく、ロック部材13と嵌合穴17とが当接する
(こじれる)ことがなく、相対回動規制を確実に解除で
き、またその解除状態を保持できるという効果がある。
【0045】この実施の形態2では、相対回動規制が解
除されて、ロータ3がピンがた角度(図示せず)以上に
回動したときに、進角側油通路10bおよび10dと進
角側油圧室4bおよび4dとの通路断面積の絞りが解除
され、進角側油通路10cと進角側油圧室4cとの閉塞
が解除されるように構成したので、進角側油通路10
b,10cおよび10dからの油圧がそれぞれ対応する
進角側油圧室4b,4cおよび4dに供給され、相対回
動規制の解除後に、ロータ3を速やかに動作させること
ができるという効果がある。
【0046】この実施の形態2では、実施の形態1と同
様に、ロック部材13が嵌合穴17内に嵌合して相対回
動が規制されている状態において、蓄圧油通路23から
の油圧を背圧室24内に蓄えるように構成し、かつ内燃
機関始動時供給側である遅角側の油圧はロック部材13
を解除する方向には作用しないように構成したので、エ
ンジン始動時等、油圧が十分にないときでも、ロック部
材13が誤って嵌合穴17から抜けることがなく、カム
交番トルクによるケース2とロータ3との当接による異
音等の発生を防止することができるという効果がある。
【0047】この実施の形態2では、実施の形態1と同
様に、ロック部材13が嵌合穴17から抜けて相対回動
規制が解除されている状態において、蓄圧油通路23か
らの遅角側油圧をロック解除保持油圧室22内に印加で
きるように構成したので、一旦、相対回動規制が解除さ
れると、その解除状態を保持し続けることができるとい
う効果がある。
【0048】なお、この実施の形態2では、実施の形態
1と同様に、第1の回転体と第2の回転体との相対回動
規制位置を最遅角位置に設定するように構成したが、相
対回動規制位置を最進角位置あるいは中間位置に設定す
るように構成してもよい。
【0049】実施の形態3.図9はこの発明の実施の形
態3によるバルブタイミング調整装置の内部構成を示す
横断面図であり、図10は図9のD−D線縦断面図であ
る。なお、この実施の形態3の構成要素のうち、実施の
形態1等の構成要素と共通するものについては、同一の
符号を付し、その部分の説明を省略する。
【0050】この実施の形態3の特徴は、実施の形態1
および実施の形態2においてロック部材13が径方向に
往復移動可能に配設されるように構成したのに対し、ロ
ック部材13を軸方向に往復移動可能に配設した上で、
ロータ3がケース2に対して最遅角位置にあり、かつロ
ック部材13と嵌合穴17との間に設定されたピンがた
に基づくピンがた角度(図示せず)未満だけロータ3が
振れ動作しているときに限り、進角側油通路10aがロ
ータ3のベーン3bに対向し、進角側油通路10b,1
0cおよび10dがロータ3のベーン3c,3dおよび
3eにより閉塞されるように構成した点にある。また、
この実施の形態3では、ロック部材13が嵌合穴17か
ら抜けて第2の回転体としてのロータ3と第1の回転体
との相対回動規制が解除され、ロータ3がピンがた角度
(図示せず)以上に回動したときに上記閉塞状態が解除
され、進角側油通路10a,10b,10cおよび10
dがそれぞれ対応する進角側油圧室4a,4b,4cお
よび4dに連通するように構成されている。
【0051】この実施の形態3では、ロック部材13の
摺動方向の変更に伴い、ロータ3のベーン3bの軸方向
端面間に収容穴12が貫通して形成され、この収容穴1
2内にロック部材13が摺動可能に収容され、ロック部
材13の先端小径部13aと中段部13bとで構成され
た段差部と収容穴12との間に第1ロック解除油圧室1
8が形成されている。嵌合穴17はハウジング1のロー
タ3側の軸方向端面に形成されており、この嵌合穴17
とロック部材13の先端小径部13aとの間には第2ロ
ック解除油圧室19が形成されている。第1連通路20
は、ハウジング1のロータ3側の軸方向端面に沿って形
成されており、進角側油通路10aと第2ロック解除油
圧室19とを嵌合穴17の側面に設けられた半円形の油
溝27を介して常に連通するように構成されている。な
お、ロック部材13の係止により第2の回転体3の回動
規制が行われているときは、ロック部材13の先端小径
部13aと中段部13bとで構成された段差部はハウジ
ング1に当接しており、第1ロック解除油圧室18は閉
塞されている。ロック部材13が油圧により少しでも後
退することで第1ロック解除油圧室18にも油圧が供給
される。第2連通路21はロータ3のベーン3bを周方
向に進角側油圧室4aまで貫通して形成されており、ロ
ック部材13が嵌合穴17に嵌合して第2の回転体とし
てのロータ3と第1の回転体との相対回動が規制されて
いるときにはロック部材13の中段部13bの外周面で
閉塞されると共に、相対回動規制が解除されているとき
には第1ロック解除油圧室18と進角側油圧室4aとを
連通するように構成されている。蓄圧油通路23はロー
タ3のベーン3bを背圧室24から周方向に遅角側油圧
室5aまで延在して形成されており、ロック部材13が
嵌合穴17に嵌合してロータ3と第1の回転体との相対
回動が規制されているときには遅角側油圧室5aと背圧
室24とを連通すると共に、相対回動規制が解除されて
いるときには遅角側油圧室5aとロック解除保持油圧室
22とを連通するように構成されている。ドレン通路2
5はカバー8のロータ3側の軸方向端面に形成され径方
向内方に延在するドレン溝26を介して装置中心部の大
気に連通するように構成されている。
【0052】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、第1の回転体と第2の回転体との相対回動が規制さ
れる基準位置である最遅角位置にあるときに限り、進角
側油通路10aをロータ3のベーン3bに対向させ、進
角側油通路10b,10cおよび10dをロータ3のベ
ーン3c,3dおよび3eにより閉塞するように構成し
たので、進角側油圧を第1ロック解除油圧室18および
第2ロック解除油圧室19に供給し、進角側油圧により
ロック部材13を嵌合穴17から抜いて相対回動規制を
解除するまでは、ロータ3に油圧力が作用しない。これ
により、ロック部材13によるロータ3の回動規制が解
除されるまでは、油圧による装置発生力がカム交番トル
クを越えることがなく、ロック部材13と嵌合穴17と
が当接する(こじれる)ことがなく、相対回動規制を確
実に解除でき、またその解除状態を保持できるという効
果がある。
【0053】この実施の形態3では、相対回動規制が解
除されて、ロータ3がピンがた角度(図示せず)以上に
回動したときに、進角側油通路10a,10b,10c
および10dからの油圧がそれぞれ対応する進角側油圧
室4a,4b,4cおよび4dに供給されるように構成
したので、相対回動規制の解除後に、速やかにロータ3
を動作させることができるという効果がある。
【0054】この実施の形態3では、実施の形態1等と
同様に、ロック部材13が嵌合穴17内に嵌合して相対
回動が規制されている状態において、蓄圧油通路23か
らの油圧を背圧室24内に蓄えるように構成し、かつ内
燃機関始動時供給側である遅角側の油圧はロック部材1
3を解除する方向には作用しないように構成したので、
エンジン始動時等、油圧が十分にないときでも、ロック
部材13が誤って嵌合穴17から抜けることがなく、カ
ム交番トルクによるケース2とロータ3との当接による
異音等の発生を防止することができるという効果があ
る。
【0055】この実施の形態3では、実施の形態1等と
同様に、ロック部材13が嵌合穴17から抜けて相対回
動規制が解除されている状態において、蓄圧油通路23
からの遅角側油圧をロック解除保持油圧室22内に印加
できるように構成したので、一旦、相対回動規制が解除
されると、その解除状態を保持し続けることができると
いう効果がある。
【0056】なお、この実施の形態3では、実施の形態
1等と同様に、第1の回転体と第2の回転体との相対回
動規制位置を最遅角位置に設定するように構成したが、
相対回動規制位置を最進角位置あるいは中間位置に設定
するように構成してもよい。
【0057】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、第1
の回転体と第2の回転体との相対回動が基準位置で規制
されているときに、内燃機関始動時の油圧を受ける油圧
室に対立する油圧室と第1の油通路との連通を第2の回
転体により制限するように構成したので、印加油圧をロ
ック解除油圧室に供給してロック部材を嵌合穴から抜い
て相対回動規制を解除するまでは、完全に制限した場合
には第2の回転体に油圧力を全く作用させず、一部制限
した場合には第2の回転体に対する油圧力の作用を弱め
る。これにより、ロック部材13によるロータ3の回動
規制が解除されるまでは、油圧による装置発生力がカム
交番トルクを越えることがないので、ロック部材と嵌合
穴とが当接する(こじれる)ことがなく、相対回動規制
を確実に解除でき、またその解除状態を保持できるとい
う効果がある。
【0058】この発明によれば、ロック解除油圧室を経
由して油圧室に連通可能な第1の油通路以外の第1の油
通路を、第1の回転体と第2の回転体との相対回動が基
準位置で規制されているときに前記第2の回転体により
閉塞するように構成したので、相対回動規制の解除後で
なければ、第2の回転体に油圧力が作用しないため、ロ
ック部材13によるロータ3の回動規制が解除されるま
では、油圧による装置発生力がカム交番トルクを越える
ことがなく、ロック部材と嵌合穴とのこじれを防止で
き、これにより相対回動規制を確実に解除できるという
効果がある。
【0059】この発明によれば、第1の回転体と第2の
回転体との相対回動が基準位置で規制されているときに
閉塞された第1の油通路を、ロック部材と嵌合穴とのク
リアランスにより生じるピンがた角度以上に第2の回転
体が回動したときに前記第1の油通路の油圧供給先の油
圧室に連通可能とするように構成したので、相対回動規
制の解除後に、速やかに第2の回転体を動作させること
ができるという効果がある。
【0060】この発明によれば、ロック部材が嵌合穴に
係合しているときに限り第2の連通路の油圧供給先の1
つの油圧室と前記ロック部材の後背空間に形成された背
圧室とを連通する蓄圧油通路と、前記背圧室と装置外部
とを常に連通しかつ前記蓄圧油通路の通路断面積より小
さい通路断面積を有するドレン通路とをさらに備えるよ
うに構成したので、ロック部材が嵌合穴内に嵌合して相
対回動が規制されている状態において、蓄圧油通路から
の油圧を背圧室内に蓄えることができ、これにより、エ
ンジン始動時等、油圧が十分にないときでも、ロック部
材が誤って嵌合穴から抜けることがなく、カム交番トル
クによる第1の回転体と第2の回転体との当接による異
音等の発生を防止することができるという効果がある。
【0061】この発明によれば、蓄圧油通路により、ロ
ック部材が嵌合穴から抜けた解除状態で、第2の連通路
の油圧供給先の1つの油圧室と、収容穴と前記ロック部
材との間に形成されるロック解除保持油圧室とを連通す
るように構成したので、ロック部材が嵌合穴から抜けて
相対回動規制が解除されている状態において、蓄圧油通
路からの油圧をロック解除保持油圧室内に印加でき、こ
れにより、一旦、相対回動規制が解除されると、その解
除状態を保持し続けることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるバルブタイミ
ング調整装置における第2の回転体が第1の回転体に対
して最遅角位置にロックされた状態を示す横断面図であ
る。
【図2】 図1のA−A線縦断面図である。
【図3】 図1および図2に示したバルブタイミング調
整装置における第2の回転体が第1の回転体に対して最
進角位置に移動した状態を示す横断面図である。
【図4】 図1に示したバルブタイミング調整装置の要
部を拡大して示す横断面図である。
【図5】 図4のB−B線縦断面図である。
【図6】 図3に示したバルブタイミング調整装置の要
部を拡大して示す横断面図である。
【図7】 図6のC−C線縦断面図である。
【図8】 この発明の実施の形態2によるバルブタイミ
ング調整装置の内部構成を示す横断面図である。
【図9】 この発明の実施の形態3によるバルブタイミ
ング調整装置の内部構成を示す横断面図である。
【図10】 図9のD−D線縦断面図である。
【図11】 従来のバルブタイミング調整装置における
油圧伝達通路の構成を示す概略模式図である。
【符号の説明】
1 ハウジング(第1の回転体)、1a チェーンスプ
ロケット部、1b カムシャフト軸受部、1c ロータ
摺動面、2 ケース(第1の回転体)、2a,2b,2
c,2d シュー、3 ロータ(第2の回転体)、3a
ボス部、3b,3c,3d,3e ベーン、4a,4
b,4c,4d 進角側油圧室、5a,5b,5c,5
d 遅角側油圧室、6 凹部、7 シール手段、7a
シール部材、7b 板ばね、8 カバー(第1の回転
体)、9 ボルト、10a,10b,10c,10d
進角側油通路、11a,11b,11c,11d 遅角
側油通路、12 収容穴、12a 前方小径部、12b
中径部、12c 後方大径部、13 ロック部材、1
3a 先端小径部、13b 中段部、13c 後端大径
部、13d 後端凹部、14 ストッパ部材、15 ピ
ン、16 スプリング、17 嵌合穴、18 第1ロッ
ク解除油圧室、19 第2ロック解除油圧室、20 第
1連通路、21 第2連通路、22 ロック解除保持油
圧室、23 蓄圧油通路、24 背圧室、25 ドレン
通路、26 ドレン溝、27 油溝、30 可変バルブ
タイミング機構、31a,31b,31c,31d 進
角側圧力室、32 遅角側圧力室、33 ロック機構、
33a ロック穴、33b ロックピン、33c コイ
ルばね、34 ロック解除用圧力室、35 オイルパ
ン、36 オイルポンプ、 37 油圧供給路、38
油圧調整弁、39 進角側油通路、40 遅角側油通
路、41 ドレン通路、42 電子制御装置。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のクランクシャフトと同期回転
    すると共に内側に複数のシューを有する第1の回転体
    と、前記内燃機関の吸気または排気カムシャフトの一端
    部に固定され前記第1の回転体内に相対回動可能に配設
    されると共に前記第1の回転体の前記シュー間に形成さ
    れた油圧室を進角側油圧室と遅角側油圧室とに区画する
    複数のベーンとを有する第2の回転体と、前記第1の回
    転体および前記第2の回転体のうち、いずれか一方の回
    転体に形成された嵌合穴と、他方の回転体に形成された
    収容穴内に摺動可能に収納され前記第2の回転体が前記
    第1の回転体に対する基準位置にあるときに前記嵌合穴
    に係合して前記第1の回転体と前記第2の回転体との相
    対回動を規制するロック部材と、該ロック部材を前記嵌
    合穴に向けて付勢する付勢手段と、該付勢手段の付勢力
    に抗して前記ロック部材を前記嵌合穴から抜く油圧を前
    記進角側油圧室および前記遅角側油圧室のうち、いずれ
    か一方の内燃機関始動時供給側とは別の油圧室から受け
    るロック解除油圧室と、前記第1の回転体と前記第2の
    回転体との相対回動が前記ロック部材の係止により前記
    基準位置で規制されているときに前記第2の回転体によ
    り一方の油圧室との連通が制限(閉塞)され、かつ前記
    基準位置以外で前記第1の回転体と前記第2の回転体と
    の油圧室に油圧を供給する第1の油通路と、他方の油圧
    室に油圧を供給する第2の油通路とを備えたバルブタイ
    ミング調整装置。
  2. 【請求項2】 第1の油通路の1つとロック解除油圧室
    とを連通する第1連通路と、第1の回転体と第2の回転
    体との相対回動がロック部材の係止により基準位置で規
    制されているときにロック解除油圧室と前記一方の油圧
    室との連通をロック部材により制限し、かつ前記基準位
    置以外で前記第1の回転体と前記第2の回転体との相対
    回動規制が解除されているときにロック解除油圧室と前
    記一方の油圧室とを連通する第2連通路とを有し、ロッ
    ク解除油圧室を経由して一方の油圧室に連通可能な第1
    の油通路以外の第1の油通路は、第1の回転体と第2の
    回転体との相対回動が基準位置で規制されているときに
    前記第2の回転体により閉塞されるように構成したこと
    を特徴とする請求項1記載のバルブタイミング調整装
    置。
  3. 【請求項3】 第1の回転体と第2の回転体との相対回
    動が基準位置で規制されているときに閉塞された第1の
    油通路は、ロック部材と嵌合穴とのクリアランスにより
    生じるピンがた角度以上に第2の回転体が回動したとき
    に前記第1の油通路の油圧供給先の油圧室に連通可能と
    なるように構成したことを特徴とする請求項1記載のバ
    ルブタイミング調整装置。
  4. 【請求項4】 ロック部材が嵌合穴に係合しているとき
    に限り第2の油通路の油圧供給先の1つの油圧室と前記
    ロック部材の後背空間に形成された背圧室とを連通する
    蓄圧油通路と、前記背圧室と装置外部とを常に連通しか
    つ前記蓄圧油通路の通路断面積より小さい通路断面積を
    有するドレン通路とをさらに備えたことを特徴とする請
    求項1記載のバルブタイミング調整装置。
  5. 【請求項5】 蓄圧油通路は、ロック部材が嵌合穴から
    抜けた解除状態で、第2の油通路の油圧供給先の1つの
    油圧室と、収容穴と前記ロック部材との間に形成される
    ロック解除保持油圧室とを連通するように構成したこと
    を特徴とする請求項4記載のバルブタイミング調整装
    置。
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