JP5120635B2 - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、弁の開閉タイミングを運転条件に合わせて変更できるようにするために、内燃機関のクランクシャフトと同期回転する駆動側回転部材とカムシャフトに同期回転する従動側回転部材との相対回転位相を制御する弁開閉時期制御装置に関する。
従来、この種の弁開閉時期制御装置では、エンジンの始動性を高めるべく、駆動側回転部材と従動側回転部材とを互いにロックした状態でエンジン始動を行わせるものがある(特許文献1参照)。
そのためには、例えば、駆動側回転部材と従動側回転部材とに亘ってロック部材と係合凹部とを設けておき、エンジンの停止時に、弁開閉時期制御装置の作動油が排出された際にバネ部材によって互いに係止するように構成してある。
ただし、当該ロック部材と係合凹部とが係止するためには、駆動側回転部材と従動側回転部材との相対位相が、所定の位置で一致しなければならない。そのため、従来の装置では、前記ロック部材と係合凹部との相対位置を所定の範囲に留めるべく、ロック部材と係合凹部との相対回転を所定の角度に規制する位相変位規制機構を備えている。
この位相変位規制機構は、従動側回転部材に出退部材を設けると共に、駆動側回転部材には、当該出退部材が係止可能な凹部を備えている。この出退部材は、エンジンの始動に際して、弁開閉時期制御装置の進角室へ供給される作動油によって引退するよう構成してある。つまり、エンジン始動時に際して弁開閉時期制御装置の作動油圧が高まるまでは、駆動側回転部材と従動側回転部材とをロック状態に維持する。しかし、エンジンが始動したのちは、作動油によって、当該出退部材、および、前記ロック部材が動作し、駆動側回転部材と従動側回転部材とが相対回転可能になると共に、作動油を介しての制御によって両回転部材の相対位相が適宜制御される。
尚、上記出退部材の動作は、エンジン始動に際して進角室および遅角室の両方に作動油が供給された状態で行うのが好ましい。両室に作動油が供給されない状態で前記出退部材の係止が解除されると、両回転部材どうしの相対位相を保持できなくなり、エンジンの始動性が悪化するからである。そのために、従来の装置では、供給された作動油によって動作可能な弁体を設けてある。つまり、この弁体が作動して初めて出退部材が動作可能となる。
従来の装置では、このような位相変位規制機構を備えることでエンジン始動性の向上を図っていた。
特開2007−198365号公報
しかし、上記従来の装置では、エンジンの停止時に、上記出退部材と弁体との動作が連係せず、駆動側回転部材と従動側回転部材とをロック位相に固定できない場合があった。
上記従来の装置では、エンジン始動に際して、遅角室に供給される作動油によって、まず弁体が始動位置に位置変更される。これにより、進角室と前記出退部材との間に通路が連通し、進角室からの作動油によって出退部材が係止解除位置に位置変更される。
エンジン停止時には、この連係動作が逆順序で行われる。つまり、エンジン停止と共に進角室および遅角室の作動油が抜け、油圧が低下すると、まず出退部材が係止位置に移動し、続いて弁体が初期位置に移動する。
しかし、上記従来の装置では、不慮の要因により、エンジン停止時に前記弁体が前記出退部材に先立って動くことがあった。この場合、図12に示すように、出退部材から進角室4aに連通する連通路rが弁体22によって遮断され、当該連通路rの作動油が密閉される。その結果、出退部材が動作できず、駆動側回転部材1と従動側回転部材3とがロック位相に固定されなくなって、次回のエンジン始動が困難になるという不都合が生じていた。
本発明は、上記実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、位相変位規制機構の動作が確実な弁開閉時期制御装置を提供する点にある。
本発明の弁開閉時期制御装置の第1特徴構成は、内燃機関のクランクシャフトに対して同期回転する駆動側回転部材と、前記駆動側回転部材に対して同軸上に配置され、前記内燃機関の弁開閉用のカムシャフトに同期回転する従動側回転部材と、前記駆動側回転部材及び前記従動側回転部材の何れか一方に形成された流体圧室と、前記流体圧室を進角室と遅角室とに仕切るよう前記駆動側回転部材及び前記従動側回転部材の何れか他方に設けられた仕切部と、前記進角室及び前記遅角室に対して流体の供給及び排出を行う流体給排機構と、前記駆動側回転部材に対する前記従動側回転部材の相対回転位相の変位を設定位相変位許容範囲内に規制する規制状態とその規制を解除する解除状態とを作り出す位相変位規制機構と、当該位相変位規制機構と前記進角室及び前記遅角室のいずれか一方とを連通する連通路の途中に設けられた弁体室と、当該弁体室に配置されると共に、前記連通路を閉塞して前記位相変位規制機構を規制状態とする閉塞状態と前記連通路を開放して前記位相変位規制機構を解除状態とする開放状態とに選択可能な弁体と、を備えており、前記位相変位規制機構が前記解除状態で前記弁体が前記閉塞状態にあるとき、流体を前記連通路における前記弁体と前記位相変位規制機構との間に位置する連通路部分から外部に漏洩させるリーク部を前記弁体に設けてある点にある。
本構成によれば、位相変位規制機構が解除状態で弁体が閉塞状態にあるとき、流体を連通路における弁体と位相変位規制機構との間に位置する連通路部分から外部に漏洩させるリーク部を弁体に設けてあるので、図9に示すように、内燃機関の停止時に、弁体22のほうが位相変位規制機構17よりも早く復帰したとしても、連通路部分r1の流体がリーク部22dを通って外部に漏洩する。このため、位相変位規制機構が解除状態から規制状態に復帰し易くなる。
本発明の第2特徴構成は、前記リーク部が、一端が閉塞した筒状の前記弁体の外周部に設けたリーク用貫通孔である点にある。
本構成によれば、弁体にリーク用貫通孔を穿設するだけの簡単な構成で位相変位規制機構が解除状態から規制状態に復帰し易くなる。
本発明の第3特徴構成は、前記弁体室に拡径部を形成し、前記弁体が前記開放状態にあるとき、前記弁体の外周部が前記弁体室に密接して前記リーク用貫通孔を閉塞するとともに、前記弁体が前記閉塞状態にあるとき、前記リーク用貫通孔が前記弁体の外周部と前記拡径部との間に形成された隙間に対向して前記連通路部分と前記外部とを連通するように構成してある点にある。
本構成によれば、弁体の外周部と拡径部との間に隙間を形成してあるので、弁体が閉塞状態にあるときでも、連通路部分の流体が隙間及びリーク部を通って外部に漏洩する。このため、位相変位規制機構が解除状態から規制状態に復帰し易くなる。加えて、弁体が開放状態にあるときには、弁体の外周部が弁体室に密接して前記リーク用貫通孔を閉塞するので、流体の損失を少なくできる。
本発明の第4特徴構成は、一端が閉塞した筒状の前記弁体の外周部又は前記弁体室の何れか一方に、前記弁体の長手方向に沿う切欠溝を備えると共に、前記弁体の外周部又は前記弁体室の何れか他方に、前記切欠溝に係合して前記弁体の長手方向の移動を許容しかつ前記弁体室に対する前記弁体の回転を阻止する突出リブを備え、前記リーク部が、前記切欠溝と前記突出リブとの間に形成された隙間である点にある。
本構成によれば、弁体の外周部又は弁体室の何れか一方に切欠溝を設けると共に、弁体の外周部又は前記弁体室の何れか他方に突出リブを設けるだけの簡単な構成で位相変位規制機構が解除状態から規制状態に復帰し易くなる。加えて、切欠溝及び突出リブが弁体の回り止めとして機能するので、弁体が開放状態にあるときに弁体が回転して連通路部分の流体が外部に漏洩する虞を防止できる。
〔第1実施の形態〕
以下、本発明に係る弁開閉時期制御装置を内燃機関としての自動車用エンジンに適用した実施形態について図面に基づいて説明する。
(弁開閉時期制御装置の基本構成)
前記弁開閉時期制御装置Aは、図1、図2に示すように、内燃機関としてのエンジン(図示しない)のクランクシャフト(図示しない)に対して同期回転する駆動側回転部材としての外部ロータ1と、外部ロータ1に対して同軸上に配置され、エンジンの弁開閉用のカムシャフトCに同期回転する従動側回転部材としての内部ロータ3と、外部ロータ1に形成された流体圧室4と、流体圧室4を進角室4aと遅角室4bとに仕切るよう内部ロータ3に設けられた仕切部5と、進角室4a及び遅角室4bに対して流体としての作動油の供給及び排出を行う流体給排機構としての後述する油圧回路6等を備えている。
(油圧回路の構成)
前記油圧回路6は、図1に示すように、エンジンにより駆動されて作動油の供給を行うポンプPと、流体圧室4に対する作動油の供給及び排出を制御する制御弁40とを備えている。また、この油圧回路6は、ポンプP及び制御弁40の動作制御を行う制御ユニット41を有している。ポンプPは、オイルパン42に貯留された作動油を吸入し、その作動油を進角通路11及び遅角通路12の一方又は両方に供給する。
前記内部ロータ3は、エンジンの排気弁の開閉を制御するカム(図示しない)の回転軸を構成する排気側のカムシャフトCの先端部に一体的に組付けられている。このカムシャフトCは、エンジンのシリンダヘッド(図示しない)に回転自在に組み付けられている。内部ロータ3の外側には、外部ロータ1が取り付けられている。外部ロータ1は、カムシャフトCが接続される側のリアプレート7と、その反対側のフロントプレート8と、リアプレート7とフロントプレート8とを接続する円筒体2とを備えている。外部ロータ1の外周には、タイミングスプロケット9が形成されている。このタイミングスプロケット9とエンジンのクランクシャフトに取り付けられたギア(図示しない)との間には、タイミングチェーンやタイミングベルト等の動力伝達部材(図示しない)が掛け渡されている。
図2に示すように、外部ロータ1には、径内方向に突出する複数の突部10が回転方向に沿って並設されている。外部ロータ1における周方向(回転方向S)に隣接する突部10の夫々の間には、複数の流体圧室4(本実施形態では4つ)が形成されている。内部ロータ3の外周部において各流体圧室4に向かい合う部分には、流体圧室4を周方向において進角室4aと遅角室4bとに仕切る複数の仕切部5が径方向に沿って形成されている。
図1、図2に示すように、内部ロータ3には、進角通路11及び遅角通路12が回転軸の軸芯方向に沿って形成されている。進角通路11は、前記進角室4aに連通し、遅角通路12は、遅角室4b及び後述するロック機構13の係合凹部13aに連通している。進角通路11及び遅角通路12は、後述する油圧回路6に接続されている。ロック機構13に隣接する位置にある遅角室4bとロック機構13の係合凹部13aとを連通する連通溝14が内部ロータ3に形成されている。進角室4a及び遅角室4bの一方又は双方に対して油圧回路6からの流体としての作動油を供給又は排出することにより、外部ロータ1に対する内部ロータ3の相対回転位相を、進角方向S1(図2の矢印S1で示される方向)、あるいは、遅角方向S2(図2の矢印S2で示される方向)へ変位させる。尚、相対回転位相が変位可能な相対回転可能範囲は、流体圧室4内で仕切部5が遅角方向S2側に最大限に変位したときの最遅角位相と流体圧室4内で仕切部5が進角方向S1側に最大限に変位したときの最進角位相(図2を参照)との間の範囲である。
図1に示す部材15は、内部ロータ3と外部ロータ1に固定されたフロントプレート8との間に設けたトーションスプリング15である。このトーションスプリング15は、相対回転位相が進角方向S1に変位する方向に内部ロータ3及び外部ロータ1を常時付勢している。
(ロック機構の構成)
図2に示すように、前記外部ロータ1と内部ロータ3との間には、両者の相対回転位相を設定ロック位相で拘束可能なロック機構13が設けられている。ロック機構13は、複数の突部10のうち幅広の突部10aに設けられた摺動溝13bと、この摺動溝13bに沿って摺動可能なロック部材13cと、このロック部材13cを径方向内側に付勢する付勢ばね13dと、内部ロータ3に設けられ、相対回転位相が設定ロック位相の状態でロック部材13cの径方向内側端部が係合可能な係合凹部13aとを備えている。
相対回転位相が設定ロック位相のときには、付勢ばね13dの付勢力によりロック部材13cが係合凹部13a内に突入して係合する。このため、ロック機構はロック状態となり、相対回転位相が設定ロック位相に拘束される。尚、この外部ロータ1と内部ロータ3とは排気側のカムシャフトCに設けられた弁開閉機構を示しているため、設定ロック位相は、最進角位相に設定している。相対回転位相が設定ロック位相のときにおいて、油圧回路6からの作動油を遅角通路12を介して係合凹部13aに供給することにより、ロック部材13cが係合凹部13aから引退して、内部ロータ3と外部ロータ1との相対回転位相の変位を許容するロック解除状態となる。
(位相変位規制機構の構成)
図4〜図7、図9に示すように、前記外部ロータ1と内部ロータ3との間には、相対回転位相の変位を設定位相変位許容範囲内に規制する規制状態と、その規制を解除する解除状態とに切換自在な位相変位規制機構17が設けられている。この設定位相変位許容範囲は、例えばエンジンの停止時に、前記ロック部材13cが係合凹部13aに係合し易くなるよう設定ロック位相を含む所定範囲に設定してある。前記位相変位規制機構17は、複数の仕切部5のうち幅広の仕切部5aに軸芯方向に沿って形成された収納部18と、外部ロータ1のフロントプレート8に形成された規制凹部19と、収納部18の内部に摺動可能に収納され、先端が収納部18から突出して規制凹部19に挿入する規制状態と先端が収納部18に引退して規制凹部19から抜ける解除状態とに出退可能な出退部材20とを備えている。出退部材20は、付勢ばね27により規制凹部19に挿入する側に付勢されている。
前記出退部材20は、先端側(フロントプレート8の側)の小径部20aと、基端側(リアプレート7の側)の大径部20cとを備えて、先端が閉塞した筒状に形成されている。小径部20aと大径部20cとの間には、段部20bが形成されている。収納部18は、先端側の小径部18aと、基端側の大径部18cとを備えている。小径部18aと大径部18cとの間には、段部18bが形成されている。このため、図4(a)、図5(a)のように、付勢ばね27により出退部材20が突出して規制状態になったとき、出退部材20の段部20bと収納部18の段部18bとが係合して出退部材20の先端が規制凹部19の底面に接触しないようになっている。大径部18cはリアプレート7に形成された漏洩用貫通孔7bを通って外部に連通している。
図3に示すように、前記規制凹部19は、出退部材20の先端が挿入可能な深さを有すると共に、設定位相変位許容範囲に対応する回転方向の長さを有する。このため、出退部材20が規制凹部19に挿入した規制状態において、相対回転位相が設定位相変位許容範囲内で変位可能となっている。尚、相対回転位相の変位が設定位相変位許容範囲を超えると、出退部材20が規制凹部19の側面に当接してそれ以上の変位が規制される。
(弁体室及び弁体の構成)
位相変位規制機構17と進角室4aとを連通する連通路rの途中には、弁体室21が設けられ、その弁体室21には、連通路rを閉塞して位相変位規制機構17を規制状態とする閉塞状態と、連通路rを開放するとともに進角室4aへの作動油の供給に伴って位相変位規制機構17を解除状態とする開放状態とに選択可能な弁体22が配置されている。
前記弁体22は、弁体室21の内部に摺動可能に収納されると共に、先端側の小径部22aと、基端側の大径部22cとを備えて、先端が閉塞した筒状に形成されている。小径部22aと大径部22cとの間には、段部22bが形成されている。弁体室21は、複数の仕切部5のうち幅広の仕切部5aに収納部18に並ぶ状態で形成されると共に、先端側から順に、小径部21a、拡径部21b、大径部21cとを備えている。弁体22は、付勢ばね28により先端側に付勢されている。大径部21cはリアプレート7に形成された漏洩用貫通孔7aを通って外部に連通している。
前記幅広の仕切部5aには、大径部21cと進角室4aとを連通可能な第1通路23と、拡径部21bと規制凹部19とを連通可能な第2通路24と、小径部21aと遅角室4bとを連通可能な第3通路25と、大径部18cと遅角室4bとを連通可能な第4通路26とが形成されている。第1通路23と弁体室21と第2通路24と規制凹部19とが、位相変位規制機構17と進角室4aとを連通する連通路rを構成する。付勢ばね28により弁体22が先端側に移動すると、図4(a)に示すように、大径部22cが第1通路23を閉塞し、弁体22が連通路rを閉塞する閉塞状態となる。このとき、油圧回路6からの作動油を、進角室4aを介して第1通路23に供給したとしても、第1通路23が閉塞されているので、位相変位規制機構17が規制状態を維持する。油圧回路6からの作動油を遅角室4b及び第3通路25を介して弁体室21の小径部21aの先端に供給することにより、弁体22が基端側に移動すると、図5(a)〜図7(a)に示すように、弁体22と弁体室21との間に隙間を生じて第1通路23と第2通路24とが連通し、弁体22が連通路rを開放する開放状態となる。このとき、油圧回路6からの作動油を、進角室4a、第1通路23、弁体室21、及び、第2通路24を介して規制凹部19に供給することにより、出退部材20が引退して位相変位規制機構17が解除状態になる。
尚、
(リーク路の構成)
位相変位規制機構17が規制状態で弁体22が閉塞状態にあるとき、作動油を連通路部分r1としての規制凹部19及び第2通路24から外部に漏洩させるリーク部としてのリーク用貫通孔22dを弁体22の大径部22cに設けてある。弁体22が開放状態にあるときには、弁体22の大径部22cが弁体室21の大径部21cに密接してリーク用貫通孔22dを閉塞する。一方、弁体22が閉塞状態にあるとき、弁体22の大径部22cと弁体室21の拡径部21bとの間に隙間が形成され、個々にリーク用貫通孔22dが開口して、第2通路24と外部とを連通するように構成してある。これにより、例えば、エンジンの停止時に、仮に、弁体22が先に閉塞状態になったときでも、図9に示すように、規制凹部19及び第2通路24の作動油がリーク用孔22d及び弁体22の内部を通ってリアプレート7の漏洩用貫通孔7aから外部に漏洩する。このため、出退部材20が作動油の漏洩とともに規制凹部19に挿入して、位相変位規制機構17が解除状態から規制状態に復帰し易くなる。
(弁開閉時期制御装置の動作)
以下、弁開閉時期制御装置の動作を図8のタイミングチャート及び図4〜図7の各状態に基づいて説明する。
エンジン始動時には、位相変位規制機構17が規制状態にあり、ロック機構13がロック状態(図4(b)参照)にあり、弁体22が閉塞状態(図4(a)参照)にある。このとき、相対回転位相を設定ロック位相で拘束している。エンジン始動に際しては、図8に示すように、まず進角室4aに作動油が供給される(図4(a)参照)。次に、遅角室4bに作動油が供給され、ロック機構13がロック解除状態(図5(b)参照)になるとともに、弁体22が開放状態(図5(a)参照)になる。このとき、進角室4aに対する作動油の供給が一時中断されているので、位相変位規制機構17が規制状態を維持し、相対回転位相の変位を設定位相変位許容範囲内に規制している。続いて、進角室4aに作動油が供給されると、相対回転位相の規制が解除(図6(a)参照)され、相対回転位相がわずかに設定ロック位相に戻り、ロック機構13が再びロック状態(図6(b)参照)になる。引き続き進角室4aに作動油が供給され、位相変位規制機構17の規制状態が解除される。エンジンの通常運転時(図7参照)には、進角室4a及び遅角室4bに作動油が供給され、相対回転位相を最遅角位相から最進角位相まで変位させることができ、弁の開閉タイミングを運転条件に合わせて変更できる。
〔第2実施の形態〕
この実施形態では、第1実施形態の構成と異なる構成についてのみ説明し、同じ構成については説明を省略する。
図10に示すように、弁体22の外周部に、弁体22の長手方向に沿う切欠溝31を備えると共に、弁体室21に、切欠溝31に係合して弁体22の長手方向の移動を許容しかつ弁体室21に対する弁体22の回転を阻止する突出リブ32を備え、切欠溝31と突出リブ32との間に形成された隙間33にリーク部を形成してある。具体的には、切欠溝31のうち基端側部分31aが先端側部分31bよりも深い溝になっており、弁体22が閉塞状態のときに、隙間33が屈曲路を形成するとともに、弁体22が開放状態のときに、先端側部分31bの底面と突出リブ32の先端面とが対向する状態で近接して隙間33を閉塞するようになっている。
〔第3実施の形態〕
この実施形態では、第1実施形態の構成と異なる構成についてのみ説明し、同じ構成については説明を省略する。
図11に示すように、弁体室21に、弁体22の長手方向に沿う切欠溝34を備えると共に、弁体22の外周部に、切欠溝34に係合して弁体22の長手方向の移動を許容しかつ弁体室21に対する弁体22の回転を阻止する突出リブ35を備え、切欠溝34と突出リブ35との間に形成された隙間にリーク部を形成してある。具体的には、突出リブ35の側面に隙間としての漏洩用溝35aを形成し、弁体22が閉塞状態のときに、突出リブ35が切欠溝34から突出して漏洩用溝35aの先端側が露出するとともに、弁体22が開放状態のときに、突出リブ35が切欠溝34に引退して漏洩用溝35aが隠れるようになっている。
〔別実施の形態〕
(1)上記構成では、内部ロータ3は、エンジンの排気弁の開閉を制御するカムの回転軸を構成する排気側のカムシャフトCの先端部に一体的に組付けられる構成を例示したが、これに代えて、内部ロータ3は、エンジンの吸気弁の開閉を制御するカムの回転軸を構成する給気側のカムシャフトCの先端部に一体的に組付けられる構成としてもよい。
(2)上記構成では、駆動側回転部材に形成された流体圧室4と、流体圧室4を進角室4aと遅角室4bとに仕切るよう従動側回転部材に設けられた仕切部5とを備える構成を例示したが、従動側回転部材に形成された流体圧室4と、流体圧室4を進角室4aと遅角室4bとに仕切るよう駆動側回転部材に設けられた仕切部5とを備える構成としてもよい。
(3)上記構成では、内部ロータ3の外周部において各流体圧室4に向かい合う部分に仕切部5を形成する構成を例示したが、これに限られるものではなく、内部ロータ3の外周部において各流体圧室4に向かい合う部分に溝を形成し、その溝に板状部材を嵌め込んで仕切部を構成してもよい。
(4)上記構成では、連通路rが位相変位規制機構17と進角室4aとを連通する構成を例示したが、これに限られるものではなく、連通路rが位相変位規制機構17と遅角室4bとを連通する構成としてもよい。
弁開閉時期制御装置の側面断面図 図1のII−II矢視断面図 連通路部分及び位相変位規制機構を示す拡大図 始動時における、弁体、位相変位規制機構、及び、ロック機構の各状態を示す図 規制時における、弁体、位相変位規制機構、及び、ロック機構の各状態を示す図 規制解除時における、弁体、位相変位規制機構、及び、ロック機構の各状態を示す図 通常運転時における、弁体、位相変位規制機構、及び、ロック機構の各状態を示す図 弁開閉時期制御装置のタイミングチャートを示す図 エンジン停止時における、弁体、及び、位相変位規制機構の状態を示す図 第2実施の形態における弁体を示す図 第3実施の形態における弁体を示す図 従来の弁体及び位相変位規制機構の側面断面図
符号の説明
1 駆動側回転部材
2 カムシャフト
3 従動側回転部材
4 流体圧室
4a 進角室
4b 遅角室
5 仕切部
6 流体給排機構
17 位相変位規制機構
22d リーク部
31 切欠溝
31a 基端側部分
31b 先端側部分
32 突出リブ
33 隙間
34 切欠溝
34a 隙間
35 突出リブ
r 連通路
r1 連通路部分

Claims (4)

  1. 内燃機関のクランクシャフトに対して同期回転する駆動側回転部材と、
    前記駆動側回転部材に対して同軸上に配置され、前記内燃機関の弁開閉用のカムシャフトに同期回転する従動側回転部材と、
    前記駆動側回転部材及び前記従動側回転部材の何れか一方に形成された流体圧室と、
    当該流体圧室を進角室と遅角室とに仕切るよう前記駆動側回転部材及び前記従動側回転部材の何れか他方に設けられた仕切部と、
    前記進角室及び前記遅角室に対して流体の供給及び排出を行う流体給排機構と、
    前記駆動側回転部材に対する前記従動側回転部材の相対回転位相の変位を設定位相変位許容範囲内に規制する規制状態とその規制を解除する解除状態とを作り出す位相変位規制機構と、
    当該位相変位規制機構と前記進角室及び前記遅角室のいずれか一方とを連通する連通路の途中に設けられた弁体室と、
    当該弁体室に配置されると共に、前記連通路を閉塞して前記位相変位規制機構を規制状態とする閉塞状態と前記連通路を開放して前記位相変位規制機構を解除状態とする開放状態とに選択可能な弁体と、を備えており、
    前記位相変位規制機構が前記解除状態で前記弁体が前記閉塞状態にあるとき、流体を前記連通路における前記弁体と前記位相変位規制機構との間に位置する連通路部分から外部に漏洩させるリーク部を前記弁体に設けてある弁開閉時期制御装置。
  2. 前記リーク部が、一端が閉塞した筒状の前記弁体の外周部に設けたリーク用貫通孔である請求項1に記載の弁開閉時期制御装置。
  3. 前記弁体室に拡径部を形成し、前記弁体が前記開放状態にあるとき、前記弁体の外周部が前記弁体室に密接して前記リーク用貫通孔を閉塞するとともに、前記弁体が前記閉塞状態にあるとき、前記リーク用貫通孔が前記弁体の外周部と前記拡径部との間に形成された隙間に対向して前記連通路部分と前記外部とを連通するように構成してある請求項2に記載の弁開閉時期制御装置。
  4. 一端が閉塞した筒状の前記弁体の外周部又は前記弁体室の何れか一方に、前記弁体の長手方向に沿う切欠溝を備えると共に、
    前記弁体の外周部又は前記弁体室の何れか他方に、前記切欠溝に係合して前記弁体の長手方向の移動を許容しかつ前記弁体室に対する前記弁体の回転を阻止する突出リブを備え、
    前記リーク部が、前記切欠溝と前記突出リブとの間に形成された隙間である請求項1に記載の弁開閉時期制御装置。
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