JP4042488B2 - Vベルト式無段変速機のスリップ防止装置 - Google Patents

Vベルト式無段変速機のスリップ防止装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、Vベルト式無段変速機におけるVベルトのスリップを防止するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
Vベルト式無段変速機は一般的に、一対の相互に整列位置したプーリ間にVベルトを掛け渡して構成し、Vベルトを介して両プーリ間での動力伝達を可能にする。
かかる動力伝達中の変速に際しては、一方のプーリ(通常は出力側プーリ)に変速油圧をそのまま作用させてこれに対応する力でVベルトを挟圧し、この変速油圧を元圧として変速制御弁が作り出した変速比指令対応の変速制御圧を他方のプーリ(通常は入力側プーリ)に作用させてこれに対応する力でVベルトを挟圧し、これら両プーリによるVベルト挟圧力の差により上記の変速比指令を実現する。
【0003】
ところで、上記の変速制御に供する変速油圧が変速機の入力トルクに対し不足すると、Vベルトとプーリとの間にスリップが発生し、動力損失を発生したり、ベルト摩擦面に傷が付いて耐久性の低下を招く。
かといって変速油圧を変速機入力トルクに対し過剰なまでに高くすると、エンジン駆動されるオイルポンプの駆動負荷が無駄に大きくなって車両の運転性を損なう。
そのため上記相反する条件を満足させる変速油圧を、Vベルト式無段変速機が上記のスリップを生じないぎりぎりの圧力値に定めるようにすることが考えられる。
【0004】
しかし上記ぎりぎりの変速油圧で設定すると、運転者がアクセルペダルを大きく踏み込んだ時のように、入力トルクの急変に対して油圧の立上げが遅れ、Vベルト式無段変速機のスリップが発生することがある。
【0005】
この問題解決のために従来、例えば特開平9−53695号公報に記載のように、上記の要因によってもVベルト式無段変速機がスリップを生ずることのないよう変速油圧の余裕率を更に高める技術が提案され、
また特開平8−258595号公報に記載のように、変速機入力トルクが急変されるような状況のもとでその時間変化率を制限する技術が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし前者の対策技術では変速油圧の余裕率を常に高めておくことから、必要のない時まで変速油圧が高くされていることとなり、エンジン駆動されるオイルポンプの負荷が増大して燃費の悪化や車両運転性能の低下を生ずる。
また後者の対策技術では、運転者が急加速を望んでアクセルペダルを大きく踏み込んだ時に、変速機入力トルクをアクセルペダル操作に見合った時系列変化で上昇させることができないこととなり、運転者が要求する加速応答を得られず車両の加速性能が大いに犠牲になる。
【0007】
本発明は、特に定速走行中にアクセルペダルの踏み込みがあった時における上記の問題を解消することを趣旨とし、そして、この時におけるVベルト式無段変速機のスリップがアクセルペダルの踏み込みに伴う車両駆動力の急増によって発生するとの事実認識に基づき、
先ずアクセルペダルの踏み込み時に直ちに車両駆動力が急変することのないようにし、その間に変速油圧を駆動力の急変によってもベルトスリップを生ずることのない高い値にする構成により、
定速走行中にアクセルペダルの踏み込みがあった時において変速油圧をできるだけ長い期間に亘り低くしておくことができるようにし、しかし上記アクセルペダルの踏み込みに伴う車両駆動力の急増時は変速油圧が確実にベルトスリップ防止用の高い値にされているようにして、上記従来技術で生じていた燃費の悪化や、車両運転性能の低下や、加速性能の犠牲に関する問題を解消することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的のため本発明によるVベルト式無段変速機のスリップ防止装置は、請求項1に記載のごとく、
定速走行制御装置が定速走行用の目標駆動力と、アクセルペダル踏み込み量に応じたアクセル目標駆動力のうち、大きい方を車両の目標駆動力として駆動力制御に用いるような構成とし、
定速走行制御中、定速走行用の目標駆動力アクセル目標駆動力より所定量以上の時、変速油圧を低くする指令を発するよう構成したことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の効果】
かかる本発明の構成によれば、定速走行中にアクセルペダルの踏み込みがあった時において定速走行制御装置が、定速走行用の目標駆動力アクセル目標駆動力のうち、大きい方を車両の目標駆動力として駆動力制御に用いるため、
アクセルペダルの踏み込み時は未だアクセル目標駆動力が小さいから、当面は引き続いて定速走行用の目標駆動力が駆動力制御に供されることとなり、アクセルペダルの踏み込み時に直ちに車両駆動力が急増することがない。
【0010】
ここで、例えば上記アクセルペダルの踏み込み時に変速油圧を高くする指令が発せられても、実際に変速油圧が高くなるのは油圧の応答遅れ後である。
しかし、本発明によれば上記した通りアクセルペダルの踏み込み時に直ちに車両駆動力が急増することがないため、上記油圧の応答遅れの間に車両駆動力が急増してベルトスリップが発生するという事態が発生するのを防止することができる。
これがため、定速走行中にアクセルペダルの踏み込みがあった場合において、本発明のようにアクセル目標駆動力定速走行用の目標駆動力を越える瞬時まで時間的余裕があり、当該予定瞬時までに変速油圧を高くでき、変速油圧をできるだけ長い期間に亘り低くしておくことができる。
【0011】
その後、アクセル目標駆動力定速走行用の目標駆動力を越えたことでアクセル目標駆動力を駆動力制御に資することになって車両駆動力が急変することがあっても、本発明によれば変速油圧を高くする指令を発するため、アクセル目標駆動力定速走行用の目標駆動力を越えて車両駆動力が急変する瞬時には変速油圧が前記の応答遅れによっても既に高くされていることとなり、当該瞬時に駆動力の急増があってもベルトスリップが発生するのを確実に防止することができる。
以上説明した通り本発明によれば、変速油圧をできるだけ長い期間に亘り低くしておくことができるため、またこれによってもベルトスリップの発生を確実に防止し得るため、前記従来技術で生じていた燃費の悪化や、車両運転性能の低下や、加速性能の犠牲に関する問題を伴うことなくベルトスリップの防止を実現可能である。
【0012】
なお本発明においては請求項2に記載のごとく、定速走行用の目標駆動力を設定車速保持のための定速走行用目標駆動力とし、アクセル目標駆動力をアクセルペダル踏み込み量および車速から求めたアクセル要求負荷対応のアクセル目標駆動力とし、アクセル目標駆動力に対して定速走行用目標駆動力が所定値以上の時とするのが良い。
この場合、所定値の与え方次第で変速油圧の低圧時間を、油圧の応答遅れとの関連で限界まで延長することができる。
【0013】
また本発明においては請求項3に記載のごとく、定速走行用の目標駆動力を設定車速保持のための定速走行用目標駆動力とし、アクセル目標駆動力をアクセルペダル踏み込み量および車速から求めたアクセル要求負荷対応のアクセル目標駆動力とし、定速走行用目標駆動力が設定値以上であるという条件と、アクセルペダル踏み込み量が設定値以上になるという条件とが揃った時、変速油圧を低くする前記指令を発するようにしてもよい。
【0014】
更に本発明においては請求項4に記載のごとく、アクセル目標駆動力に代えてアクセルペダル踏み込み量を用い、また定速走行用の目標駆動力に代えて、該定速走行用の目標駆動力をアクセルペダル踏み込み量に換算したアクセルペダル踏み込み量換算値を用い、アクセルペダル踏み込み量が設定値までアクセルペダル踏み込み量換算値に接近する時に前記変速油圧の上昇指令を発することができる。
この場合、電子制御式スロットルバルブを持たないエンジン制御システムに別体の定速走行制御用のスロットルアクチュエータを付加し、該スロットルアクチュエータによるスロットル開度と、アクセルペダル踏み込み量に対応したスロットル開度との大きい方を機械的に選択してスロットル開度とするようにした従来の定速走行制御装置にも本発明を適用することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1〜図5は、本発明の一実施の形態になるVベルト式無段変速機のスリップ防止装置を示し、図1は、同スリップ防止装置を具えたVベルト式無段変速機搭載車のパワートレーンと、その制御系で、このパワートレーンをエンジン1とVベルト式無段変速機2とにより構成する。
エンジン1はガソリンエンジン等の内燃機関であるが、そのスロットルバルブ3を運転者が操作するアクセルペダル4とは機械的に連結させず、これから切り離してスロットルアクチュエータ5によりスロットルバルブ3の開度を電子制御するようになす。
【0016】
スロットルアクチュエータ5は、エンジンコントローラ6からの後述する目標スロットル開度TVOoに応動することでスロットルバルブ3の開度TVOを当該目標スロットル開度TVOoに一致させ、エンジン1の出力を、基本的にはアクセルペダル4踏み込み量APOに応じた値となるように制御するが、詳しくは後述するエンジントルク指令値の与え方次第でアクセルペダル操作以外の因子によっても制御可能とする。
【0017】
Vベルト式無段変速機2は周知の周知の一般的なものとし、トルクコンバータ7を介してエンジン1の出力軸に駆動結合された入力側のプライマリプーリ8と、これに整列配置した出力側のセカンダリプーリ9と、これら両プーリ間に掛け渡したVベルト10とを具える。
そして、セカンダリプーリ9にディファレンシャルギヤ装置を含むファイナルドライブギヤ組11を介して左右駆動車輪12(図1では一方のみを示す)を駆動結合し、エンジン1からの動力をVベルト式無段変速機2およびファイナルドライブギヤ組み11を経て左右駆動輪12に伝達することで車両を走行させ得るものとする。
【0018】
無段変速機2の変速動作は、プライマリプーリ8およびセカンダリプーリ9のそれぞれのV溝を形成するフランジのうち、一方の可動フランジを他方の固定フランジに対して相対的に接近させてV溝幅を狭めたり、逆に離間させてV溝幅を拡げることにより、両プーリ8,9に対するVベルト10の巻き掛け円弧径を変更させて行うようにし、
両プーリ8,9の可動フランジのストローク位置を、変速制御油圧回路13からのプライマリプーリ圧Ppriおよびセカンダリプーリ圧Psecにより決定する。
【0019】
変速制御油圧回路13は、エンジン駆動されるオイルポンプ14からの作動油を媒体として、変速機コントローラ15からの詳しくは後述する目標変速油圧Poに一致した変速油圧を作りだし、これをそのまま上記のセカンダリプーリ圧Psecとしてセカンダリプーリ9に供給する。
変速制御油圧回路13は更に、発明と関係ないため図示しなかったが変速制御弁を変速機コントローラ15からの変速比指令に応動させることにより、目標値Poにされた変速油圧を元圧として当該変速比指令に対応したプライマリプーリ圧Ppriを作りだし、これをプライマリプーリ8に供給する。
Vベルト式無段変速機2は、これらセカンダリプーリ圧Psecおよびプライマリプーリ圧PpriによるVベルト10の挟圧力の差により変速を生じ、上記の変速比指令を達成することができる。
なお変速機コントローラ15からの目標変速油圧Poに関する信号は変速制御油圧回路13、オイルポンプ14にも供給され、オイルポンプ14からプーリ8、9に供給される流量が目標変速油圧Poに対応した必要最小限のものとなるような流量制御を行ってポンプ負荷を低減するのにも使われる。
【0020】
エンジンコントローラ6が前記の目標スロットル開度TVOoを求めたり、変速機コントローラ15が上記の目標変速油圧Poを求めるに当たっては、両コントローラ6,15間での通信により情報(変速機入力制限トルクTic、エンジントルク指令値Tes、低油圧許可フラグFLAG)を受け渡ししながら、またクルーズコントローラ16から定速走行用目標駆動力Tdcに関する情報を貰いながら、後述するごとくにこれら目標スロットル開度TVOoおよび目標変速油圧Poを求めものとする。
なおエンジンコントローラ6にはその他に、変速比演算部17で求めた変速機2の変速比(入出力回転数比)iに係わる情報と、アクセルペダル4踏み込み量APOを検出するアクセルペダル踏み込み量センサ18からの信号と、車速VSPを検出する車速センサ19からの信号とを力する。
車速センサ19からの信号は変速機コントローラ15およびクルーズコントローラ16にも入力する。
【0021】
エンジンコントローラ6および変速機コントローラ15は図2に示すように構成し、エンジンコントローラ6は図3に示す制御プログラムを実行して目標スロットル開度TVOoを求め、変速機コントローラ15は図5に示す制御プログラムを実行して目標変速油圧Poを求めものとする。
【0022】
先ず図2および図3によりエンジンコントローラ6を詳述するに、これは図2に示すように、アクセル目標駆動力算出部21と、目標駆動力決定部22と、目標エンジントルク算出部23と、エンジントルク指令値決定部24と、目標スロットル開度算出部25と、クルーズ制御状態推定部26とで構成する。
かかる構成のエンジンコントローラ6は、図3のステップS1でアクセルペダル踏み込み量APO、車速VSP、および変速比iを読み込み、次いでステップS2において、変速機コントローラ15からの後述する変速機入力制限トルクTic、およびクルーズコントローラ16からの前述した定速走行用目標駆動力Tdcを受信する。
【0023】
アクセル目標駆動力算出部21は、図3のステップS3にも示したが、予定のマップを基にアクセルペダル踏み込み量APOおよび車速VSPから、運転者がアクセルペダル操作により要求しているアクセル目標駆動力Tdnを検索により求める。目標駆動力決定部22は、図3のステップS4〜ステップS6にも示したように、アクセル目標駆動力Tdnと定速走行用目標駆動力Tdcとを比較して大きい方を選択(セレクトハイ)し、選択された駆動力を最終的に目標駆動力Tdoとして決定する。
つまり、ステップS4でTdc>Tdnと判定する時ステップS5でTdo=Tdcとし、ステップS4でTdc<Tdnと判定する時ステップS6でTdo=Tdnと定める。
【0024】
目標エンジントルク算出部23は、図3のステップS7にも示したが、上記のようにして定めた目標駆動力Tdoおよび変速比iから、目標駆動力Tdoを達成するための目標エンジントルクTeoを算出する。
エンジントルク指令値決定部24は、図3のステップS8〜ステップS10にも示したが、変速機コントローラ15からの変速機入力制限トルクTic(選択された変速油圧の基でVベルト式無段変速機2がスリップしない入力トルク域の上限値)と、上記のごとくに算出した目標エンジントルクTeoとを比較して小さい方を選択(セレクトロー)し、選択されたトルクを最終的にエンジントルク指令値Tesとする。
つまり、ステップS8でTic>Teoと判定する時ステップS9でTes=Ticとし、ステップS8でTic<Teoと判定する時ステップS10でTes=Teoと定める。
【0025】
目標スロットル開度算出部25は、図3のステップS11にも示したが、上記のごとくに決定したエンジントルク指令値Tesを達成するための目標スロットル開度TVOoを予定のマップから検索により換算して求め、これを図3のステップS12にも示すが、スロットルアクチュエータ5に出力してスロットル開度TVOが目標スロットル開度TVOoに一致するようにスロットルアクチュエータ5をフィードバック制御する。
クルーズ制御状態推定部26は、図3のステップS13およびステップS14にも示したが、定速走行用目標駆動力Tdcとアクセル目標駆動力Tdnとの間における目標駆動力偏差ΔTd=Tdc-Tdnを求め、これが設定値ΔTds以上か未満かによりクルーズ制御状態を推定する。
【0026】
かかるクルーズ制御状態の推定は、図4に示すように定速走行用目標駆動力Tdcが決定されるクルーズ制御中の瞬時t1にアクセルペダルを釈放状態から踏み込んで(アイドル判定がON→OFF)、アクセル目標駆動力Tdnが瞬時t1から図示のごとくに上昇した場合につき説明すると、上記の目標駆動力偏差ΔTdが設定値ΔTdsまで低下する瞬時t2の前か後かを推定することに通じ、換言すればアクセル目標駆動力Tdnが定速走行用目標駆動力Tdcに対し設定値ΔTdsのところまで接近したか否かを推定することを意味する。
【0027】
なお目標駆動力決定部22において求める最終的な目標駆動力Tdoは前記した通り、定速走行用目標駆動力Tdcおよびアクセル目標駆動力Tdnのセレクトハイであるから図4に示すごとくになり、アクセル目標駆動力Tdnが定速走行用目標駆動力Tdcに一致するよう上昇した瞬時t3に車両の駆動力が急増することから、この時にVベルト式無段変速機2の変速油圧がベルトのスリップを生ずることのないよう高められている必要がある。
ところで変速油圧の上昇には油圧の応答遅れΔtがあり、瞬時t3に変速油圧が上昇しているようにするために必要な変速油圧上昇指令瞬時t2に丁度ΔTd=ΔTdsの判定が行われるようΔTdsを定める。
【0028】
そしてクルーズ制御状態推定部26は、図3のステップS14〜ステップS16にも示したが、目標駆動力偏差ΔTdが設定値ΔTds以上である間は、つまり図4の変速油圧上昇指令最適瞬時t2に達する前は、未だ変速油圧上昇指令を発するべきでないと判定して低油圧許可フラグFLAGを1にセットしておき、また、目標駆動力偏差ΔTdが設定値ΔTds未満になった後は、つまり図4の変速油圧上昇指令最適瞬時t2に達した後は、変速油圧上昇指令を発するべきであると判定して低油圧許可フラグFLAGを0にリセットし、かように決定した低油圧許可フラグFLAGをステップS17で変速機コントローラ15へ出力する。
【0029】
図3のステップS18では、図2におけるエンジントルク指令値決定部24が行っているように、エンジントルク指令値Tesを変速機コントローラ15へ出力する。
しかし、ステップS18で変速機コントローラ15へ供給するエンジントルク信号は、エンジントルク指令値決定部24で定めたエンジントルク指令値Tesに代え、エンジン吸入空気量やエンジン回転数から推定したエンジントルク推定値を変速機コントローラ15へ供給するようにしてもよい。
【0030】
次に図2および図5により変速機コントローラ15を説明するに、これは図2に示すように、通常時目標油圧算出部31と、低圧許可時目標油圧算出部32と、目標油圧決定部33と、変速機入力制限トルク算出部34とで構成する。
かかる構成の変速機コントローラ15は、図5のステップS21でエンジンコントローラ6からの前記エンジントルク指令値Tesを受信し、ステップS22で同じくエンジンコントローラ6からの前記低油圧許可フラグFLAGを受信する。
【0031】
通常時目標油圧算出部31は、図5のステップS23にも示すが、エンジントルク指令値Tes(現在のエンジントルク)の基で急加速によってもVベルト式無段変速機2がスリップを生ずることのない変速油圧に相当する通常時目標油圧Pnを算出する。
低圧許可時目標油圧算出部32は、図5のステップS24にも示すが、エンジントルク指令値Tes(現在のエンジントルク)の基で急加速しなければVベルト式無段変速機2がスリップしない程度の変速油圧に相当する低圧許可時目標油圧Pl(当然通常時目標油圧Pnよりも低い)を算出する。
【0032】
目標油圧決定部33は、図5のステップS25〜ステップS27にも示したが、低油圧許可フラグFLAGが1なら、つまり前記したごとく目標駆動力偏差ΔTdが設定値ΔTds以上であって図4の変速油圧上昇指令最適瞬時t2より前なら、上記した通常時目標油圧Pnおよび低圧許可時目標油圧Plのうち後者の低圧許可時目標油圧Plを目標変速油圧Poとして選択し、低油圧許可フラグFLAGが1でなければ、つまり目標駆動力偏差ΔTdが設定値ΔTds未満であって図4の変速油圧上昇指令最適瞬時t2に至っていれば、前者の高い通常時目標油圧Pnを目標変速油圧Poとして選択し、上記の選択により決定した目標変速油圧Poを変速制御油圧回路13およびオイルポンプ14に供給して前記の変速油圧制御に供する。
【0033】
変速機入力制限トルク算出部34は、図5のステップS28およびステップS29でも示したが、低油圧許可フラグFLAGが1なら低圧許可時目標油圧Plにされた目標変速油圧PoのもとでVベルト式無段変速機2がスリップすることのない入力トルク域の上限値を、また低油圧許可フラグFLAGが1でなければ高い通常時目標油圧Pnにされた目標変速油圧PoのもとでVベルト式無段変速機2がスリップすることのない入力トルク域の上限値を変速機入力制限トルクTicとして求め、これをエンジンコントローラ6に供給してエンジントルク指令値Tesの決定に資する。
【0034】
以上の構成になる本実施の形態によれば、定速走行中にアクセルペダルの踏み込みがあった時、目標駆動力決定部22が定速走行用目標駆動力Tdcとアクセル目標駆動力Tdnのうち、大きい方を車両の目標駆動力Tdoとし(図3のステップS4〜ステップS6および図4参照)、これを駆動力制御に用いるため、
図4から明らかなようにアクセルペダルの踏み込み時t1は未だアクセル目標駆動力Tdnが小さいから、当面は引き続き定速走行用目標駆動力Tdcが目標駆動力Tdoとして駆動力制御に供されることとなり、図4における目標駆動力Tdoの経時変化から明らかなごとくアクセルペダルの踏み込み瞬時t1に直ちに車両駆動力が急増することがない。
【0035】
そして、車両駆動力が急増するのは目標駆動力Tdoの経時変化から明らかなように、アクセル目標駆動力Tdnが定速走行用目標駆動力Tdcを越える瞬時t3であり、この時に変速油圧はベルトスリップ防止用に高められている必要がある。
ところで本実施の形態によれば、クルーズ制御状態推定部26がΔTd≧ΔTdsにより図4の変速油圧上昇指令最適瞬時t2よりも前と判定する間は低油圧許可フラグFLAGを1にセットして変速油圧を低くするよう指令し(図3のステップS14およびステップS15)、ΔTd<ΔTdsにより図4の変速油圧上昇指令最適瞬時t2に達したと判定する時は低油圧許可フラグFLAGを0にして変速油圧上昇指令を発する(図3のステップS14およびステップS16)。
【0036】
図4の瞬時t2に変速油圧上昇指令が発せられると、これから油圧の応答遅れ時間Δtの後に(瞬時t3に)変速油圧の上昇が完了し、従って当該瞬時t3に上記したごとく駆動力が急増してもVベルト式無段変速機2がスリップするのを防止することができる。
ところでフラグFLAG=0による変速油圧上昇指令を、変速油圧が駆動力急増瞬時t3に丁度上昇し終えるような瞬時t2まで遅延させるから、スリップ防止機能を果たしつつ変速油圧をできるだけ長い期間に亘り低くしておくことができ、前記従来技術で生じていた燃費の悪化や、車両運転性能の低下や、加速性能の犠牲に関する問題を伴うことなくスリップ防止を実現可能である。
【0037】
図6は本発明の他の実施の形態を示し、本実施の形態は図3におけるステップS13およびステップS14をステップS31に置換する。
つまり、前記した実施の形態におけるように目標駆動力偏差ΔTdを基にクルーズ制御状態を推定する代わりに、定速走行用目標駆動力Tdcおよびアクセルペダル踏み込み量APOを基にクルーズ制御状態を推定するようにしたものである。
更に詳述するに図2におけるクルーズ制御状態推定部26は、図6のステップS31において定速走行用目標駆動力Tdcが図7に例示した設定値Tds以上であるという条件と、アクセルペダル踏み込み量APOが同じく図7に例示した微少設定値APOs未満であるという条件とが揃った瞬時t1より前か後かを推定するようになす。
つまり、ここでは定速走行用目標駆動力Tdcが所定値以上であって、同時にアクセルペダル踏み込み量が小さい時(=0でもよい)、アクセルペダルを急に踏み込まれても定速走行用目標駆動力を超えるまでの時間的余裕のことを想定している。
【0038】
図7は、図4の場合と同じ条件で定速走行の瞬時t1にアクセルペダルを踏み込んだ場合の動作タイムチャートを示し、上記の2条件が揃う瞬時t1まではステップS15で低油圧許可フラグFLAGを1にして変速油圧を低油圧にするよう指令し、上記の2条件が揃う瞬時t1にステップS16で低油圧許可フラグFLAGを1から0に切り替えて変速油圧を高油圧にするよう指令する。
【0039】
この場合、図7における油圧上昇余裕時間が図4における油圧の応答遅れ時間Δtよりも長く設定され、駆動力急増瞬時t3には変速油圧が確実に高くされていることとなって、瞬時t3に駆動力が急増してもVベルト式無段変速機がスリップするのを防止することができる。
そして、アクセルペダルの踏み込みが行われる瞬時t1まで変速油圧を低油圧にする指令を継続させることができるから本実施の形態においても、前記した実施の形態ほど限界までではないが、スリップ防止機能を果たしつつ変速油圧を長期間に亘り低くしておくことができ、前記従来技術で生じていた燃費の悪化や、車両運転性能の低下や、加速性能の犠牲に関する問題を伴うことなくスリップ防止を実現可能である。
【0040】
なお図示しなかったが、アクセル目標駆動力Tdnに代えてアクセルペダル踏み込み量APOを用いると共に、定速走行用目標駆動力Tdcに代えて、この定速走行用目標駆動力Tdcをアクセルペダル踏み込み量に換算したアクセルペダル踏み込み量換算値を用い、アクセルペダル踏み込み量APOが、図3のステップS14におけるΔTdsに対応した設定値まで上記のアクセルペダル踏み込み量換算値に接近する時に変速油圧の上昇指令を発するようにしても図1〜図5につき前述した実施の形態におけると同様の作用効果を達成することができる。
【0041】
なおこの場合、電子制御式スロットルバルブを持たないエンジン制御システムに別体の定速走行制御用のスロットルアクチュエータを付加し、該スロットルアクチュエータによるスロットル開度と、アクセルペダル踏み込み量に対応したスロットル開度との大きい方を機械的に選択してスロットル開度とするようにした従来の定速走行制御装置にも本発明を適用することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態になるVベルト式無段変速機のスリップ防止装置を具えた車両のパワートレーンを、その制御システムと共に示す概略系統図である。
【図2】 図1の制御システムにおけるエンジンコントローラおよび変速機コントローラが実行する、無段変速機の変速油圧制御およびエンジンスロットル開度制御の機能別ブロック線図である。
【図3】 同実施の形態におけるエンジンコントローラが実行する制御プログラムを示すフローチャートである。
【図4】 同実施の形態におけるスリップ防止装置の動作タイムチャートである。
【図5】 同実施の形態における変速機コントローラが実行する制御プログラムを示すフローチャートである。
【図6】 本発明の他の実施の形態を示す、図3と同様な制御プログラムのフローチャートである。
【図7】 同実施の形態におけるスリップ防止装置の動作タイムチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン
2 Vベルト式無段変速機
3 スロットルバルブ
4 アクセルペダル
5 スロットルアクチュエータ
6 エンジンコントローラ
7 トルクコンバータ
8 プライマリプーリ
9 セカンダリプーリ
10 Vベルト
11 ファイナルドライブギヤ組
12 駆動車輪
13 変速制御油圧回路
14 オイルポンプ
15 変速機コントローラ
16 クルーズコントローラ
17 変速比演算部
18 アクセルペダル踏み込み量センサ
19 車速センサ
21 アクセル目標駆動力算出部
22 目標駆動力決定部
23 目標エンジントルク算出部
24 エンジントルク指令値決定部
25 目標スロットル開度算出部
26 クルーズ制御状態推定部
31 通常時目標油圧算出部
32 低圧許可時目標油圧算出部
33 目標油圧決定部
34 変速機入力制限トルク算出部

Claims (4)

  1. 変速油圧を基に変速比指令値に応じた変速比に変速制御されるVベルト式無段変速機と、定速走行制御装置とを具えた車両において、
    前記定速走行制御装置は定速走行用の目標駆動力と、アクセルペダル踏み込み量に応じたアクセル目標駆動力のうち、大きい方を車両の目標駆動力として駆動力制御に用いるよう構成し、
    定速走行制御中、前記定速走行用の目標駆動力が前記アクセル目標駆動力より所定量以上大きい時、前記変速油圧を低くする指令を発するよう構成したことを特徴とするVベルト式無段変速機のスリップ防止装置。
  2. 請求項1において、前記定速走行用の目標駆動力を設定車速保持のための定速走行用目標駆動力とし、
    前記アクセル目標駆動力をアクセルペダル踏み込み量および車速から求めたアクセル要求負荷対応のアクセル目標駆動力とし、
    前記設定車速保持のための定速走行用目標駆動力が前記アクセル要求負荷対応のアクセル目標駆動力より所定値以上大きい時、前記変速油圧を低くする前記指令を発するようにした、ことを特徴とするVベルト式無段変速機のスリップ防止装置。
  3. 請求項1において、前記定速走行用の目標駆動力を設定車速保持のための定速走行用目標駆動力とし、前記アクセル目標駆動力をアクセルペダル踏み込み量および車速から求めたアクセル要求負荷対応のアクセル目標駆動力とし、
    前記設定車速保持のための定速走行用目標駆動力が設定値以上であるという条件と、アクセルペダル踏み込み量が設定値以下という条件とが揃った時、前記変速油圧を低くする前記指令を発するようにした、ことを特徴とするVベルト式無段変速機のスリップ防止装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記アクセル目標駆動力に代えてアクセルペダル踏み込み量を用い、また前記定速走行用の目標駆動力に代えて、該定速走行用の目標駆動力をアクセルペダル踏み込み量に換算したアクセルペダル踏み込み量換算値を用い、
    アクセルペダル踏み込み量が設定値までアクセルペダル踏み込み量換算値に接近する時に前記変速油圧の上昇指令を発するようにした、ことを特徴とするVベルト式無段変速機のスリップ防止装置。
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