JP4033440B2 - セリウム系研摩材スラリー及びセリウム系研摩材スラリーの製造方法 - Google Patents

セリウム系研摩材スラリー及びセリウム系研摩材スラリーの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セリウム系研摩材スラリー及びその製造方法に関する。詳しくは研摩後に被研摩材表面への研摩材粒子の残留、付着の少ないセリウム系研摩材スラリーに関する。
【0002】
【従来の技術】
セリウム系粒子を主成分として含有するセリウム系研摩材は、その優れた研摩効果によって、その用途を急速に広げている。現在では、従来の光学用ガラス研摩用途だけでなく、液晶用ガラス用、ハードディスクなどの磁気記録媒体用ガラス研摩用、LSIなどの電子回路製造用といった分野にも使用されている。
【0003】
このセリウム系研摩材は、一般的に以下の方法で製造される。即ち、原料をスラリー化し、湿式粉砕し、必要に応じて鉱酸等で処理した後、フッ酸やフッ化アンモニウム等で化学的処理を行なう。そして得られたスラリーを濾過、乾燥、焙焼した後、粉砕及び分級を行い、所望の粒径を有する研摩材粒子を得ることができる。また、このセリウム系研摩材の原料としては、炭酸希土、水酸化希土、シュウ酸希土等の希土原料、あるいはこれらを焼成して得られる酸化希土原料が用いられる。これらの希土原料は、一般にバストネサイト系希土原料あるいはセリウム含有希土類原料から、一部の希土(Nd、Pr等)及び放射性元素等を化学的処理によって除去することにより製造されている。また、このセリウム系研摩材は、水等の分散媒に分散させたスラリー状態で使用されるのが通常である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、セリウム系研摩材スラリーには、高い研摩速度を発揮することが前提として求められ、更には、優れた鏡面性を有する研摩面を製造できることが求められている。これはセリウム系に限らず研摩材一般に求められる特性である。一方、単に研摩特性に優れるのみではなく、その他の特性の改善も求められている。
【0005】
セリウム系研摩材スラリーに対して要求されている新たな特性として、その一つに研摩材粒子の被研摩材表面に対する付着性がある。これは、セリウム系研摩材が使用されている分野において、より高精度の研摩面形成が求められていることに関連するものである。即ち、研摩材スラリー中の研摩材粒子の付着性が高いと洗浄後の被研摩材表面に研摩材粒子が残留することとなる。そして、この残留研摩材粒子は、その後の取り扱いによっては傷の要因となり研摩面の精度を害することとなる。そして、例えば、被研摩材がハードディスク用基板であれば、このような残留粒子の存在は研摩後に磁性体を蒸着した場合その平滑性を悪化させる要因となる。
【0006】
一方、これまでの研摩材又は研摩材スラリーに関する検討例は、研摩特性の改善については多くの例がある。しかし、研摩材スラリー中の研摩材粒子の付着性改善に対しては十分な解決策はいまだ提案されておらず、その研摩特性と分散性との両立を図ったものはない。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、研摩力及び研摩精度に優れると共に、研摩後の研摩面に研摩材粒子が付着することなく研摩後においても傷の発生を発生させることなく高精度の鏡面を維持できるセリウム系研摩材スラリーを提供することを目的とする。また、このようなセリウム系研摩材スラリーを製造することのできる方法も提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決すべく、本発明者等は、まず、従来のセリウム系研摩材粒子が被研摩材に付着する原因について検討した結果、次のような考察に至った。従来のセリウム系研摩材においては、フッ素が3%以上(TREO基準)含まれている。セリウム系研摩材においてフッ素を含有させるのは、セリウム系研摩材の研摩力の確保のためである。即ち、従来のセリウム系研摩材においては、酸化セリウム等からなる研摩材粒子による機械的研摩作用が主ではあるが、これに加えて、含有するフッ素により被研摩材表面にフッ化物を形成させて被研摩材の侵食を促進するという化学的研摩作用も同時に発揮させて研摩力を向上させるためである。
【0009】
このような理由から、従来のセリウム系研摩材中においては、フッ素成分は研摩力確保のために不可欠のものとされているが、その反面、フッ素はその反応性故に研摩途中又は研摩後において研摩材粒子を被研摩材表面に付着させる要因となると考えられる。本発明者等は、まずこの点に着目し、付着性の低いセリウム系研摩材とするためには、研摩材粒子と被研摩材料との反応性を低減させることで可能となるものと考えられ、そのためにはセリウム系研摩材中のフッ素量を低減する(可能ならば完全にフッ素フリーの状態とする)のが好ましいと考えた。
【0010】
一方、上述のように、セリウム系研摩材の研摩機構においては、フッ素の存在による化学的作用の占める割合も大きく、従来の研摩材に対し付着性低減のために単にフッ素量を低減させることは、研摩材スラリーの研摩能力をも低下させることとなりその本来の機能を損ねることとなる。
【0011】
そこで、本発明者等はフッ素が低減された状態であっても高い研摩速度を有するセリウム系研摩材スラリーとすべく検討を行った結果、研摩材のいくつかの特性を制御することでこの問題を解消することができるとした。そして、最も効果的な特性として研摩材粒子の粒径及び粒径分布を所定範囲に規制することであるとして本発明とした。
【0012】
即ち、本願発明は、全希土類酸化物(TREO)95重量%以上のセリウム系研摩材を含むセリウム系研摩材スラリーにおいて、前記セリウム系研摩材は、TREOに対するフッ素含有量が3重量%未満であり、レーザー回折法における累積10%粒径(D10)、累積50%粒径(D50)、累積90%粒径(D90)、最大粒子径(Dmax)が下記範囲内にあるセリウム系研摩材スラリーである。
【0013】
0.1μm≦D10≦0.6μm
0.2μm≦D50≦1.0μm
0.3μm≦D90≦1.5μm
0.5μm≦Dmax≦5.0μm
【0014】
ここで、フッ素含有量を3重量%未満としたのは、研摩材粒子のフッ素による付着現象が生じないフッ素濃度として少なくともこの数値未満とする必要があるからである。そして、研摩材としての性能と研摩材粒子の付着との関係を考慮すればこのフッ素含有量は、0.005〜0.5重量%の範囲とするのが特に好ましい。0.005%をフッ素含有量の下限値としたのは、セリウム系研摩材中の酸化セリウム量が低い場合、特に、酸化セリウム量が70%以下(TREO基準)においては、フッ素が全くのフリーであると研摩材の寿命が短くなるからである。
【0015】
そして、本発明では、このような低フッ素含有量のセリウム系研摩材スラリーにおいて、研摩材粒子の最大粒径と粒径の積算分布を規制するものである。ここで、最大粒径(Dmax)を0.5〜5.0μmの範囲としたのは、Dmaxが5.0μm以上となると研摩面に傷が発生し研摩精度を著しく害することとなる一方、Dmaxを0.5μm未満とするとあまりに細かすぎて十分な研摩速度が得られないからである。他方、粒径分布については、累積10%粒径(D10)、累積50%粒径(D50)、累積90%粒径(D90)の3点における研摩材粒子の粒径を規制することで望ましい粒径分布を厳密に規定している。これら累積粒径に関してかかる範囲を定めたのは、まず、累積10%粒径については、これを0.1μm未満とすると、研摩材粒子が細かすぎ、フッ素の問題とは別に付着性の問題が生じるからであり、0.6μmを超えると研摩傷が発生しやすくなるからである。また、累積50%粒径に関しては、0.2μm未満では研摩力が不足し研摩速度が劣り、1.0μmを超えると研摩傷が発生しやすくなるからである。そして、累積90%粒径については、0.3μm未満では研摩速度が劣る上付着する研摩材粒子が多くなるからである一方、1.5μmを超えると研摩傷が発生しやすくなるからである。尚、この範囲を更に限定したより好ましい範囲としては、0.2≦D10≦0.4μm、0.3≦D50≦0.6μm、0.5≦D90≦0.8μmであり、0.8≦Dmax≦3.0μmである。
【0016】
尚、これら粒径分布は、レーザー回折法により測定されるものを基準として定める。レーザー回折法とは、研摩材を分散媒に分散させ、これにレーザー光を照射してこの際生じる散乱光(前方散乱光)を集光して得られる回折像から粒度分布を求める手法である。本発明において、レーザー回折法を基準としたのは、この方法法は比較的簡易且つ速やかに研摩材の粒度分布を測定することができるからであり、また、その測定精度にも優れているからである。
【0017】
以上のように本発明では、フッ素含有量を低濃度に規制しつつ、研摩材粒子の粒径、粒径分布を所定範囲内に限定することで、十分な研摩速度を有しつつ、研摩面への付着のないセリウム系研摩材スラリーとするものである。そして、本発明者等によれば、研摩速度と研摩面の精度を考慮するならば、以下の2つの特性について規制することでこれらの性能をより高い次元で確保することができる。
【0018】
研摩速度と研摩面の精度を向上させるための、第1の特性は、研摩材粒子を構成する結晶子の結晶子径及び結晶格子定数である。研摩材粒子は単結晶の集合体であり、結晶子とはこの研摩材粒子を構成する酸化セリウム又はセリウムを含有する希土類酸化物の単結晶である。そして、結晶子径とは、本発明ではこの単結晶の(111)面方向の大きさをいう。一方、格子定数とは単結晶を構成する単位格子の大きさと形状を規定する定数である。本発明ではこの結晶子の径、結晶子を構成する結晶の格子定数を規定することで優れた研摩速度と研摩面の精度を有するセリウム系研摩材とするものである。そして、本発明では結晶子径が10〜50nmであり、且つ、格子定数が0.545〜0.555nmとするのが好ましい。結晶子径は研摩材粒子を構成する単結晶の大きさであり、結晶子径が大きくなると研摩速度は大きなるが傷が発生しやすくなる一方、結晶子径が小さいと傷の発生は抑制されるが反面研摩速度が低くなりすぎるからである。また、格子定数については、格子定数が大きいと結晶が硬く研摩速度を高くすることはできるが傷を発生させることとなり、逆に格子定数が小さいと結晶が軟らかく研摩力が低くなる。以上を考慮して上記範囲を設定するものである。尚、これら結晶子径及び結晶格子定数の値は、一般的な測定法である粉末X線回折分析により測定される値を基準とする。
【0019】
研摩速度と研摩面の精度を向上させるための、第2の特性は、研摩材粒子の比表面積である。そして、本発明ではこの比表面積の範囲を3〜30m/gとする。3m/g未満では研摩傷が発生しやすくなるからであり、30m/gを超えると研摩速度が小さくなるからである。この研摩材の比表面積は、乾燥状態、詳しくは研摩材スラリーを105℃にて乾燥させたものをBET法により測定される値を基準とする。
【0020】
以上説明したフッ素含有量及び粒子径分布、更に格子定数、比表面積を制御したセリウム系研摩材スラリーにおいては、TEROに対する酸化セリウムの比率は30重量%以上であるのが好ましい。30%未満では研摩速度が極端に低くなるからである。特に、研摩速度が大きく研摩力を長期間保持できる研摩材とするためには90%以上とするのが好ましいが、99.99%以上となると原料コストが高くなる。
【0021】
本発明に係るセリウム系研摩材スラリーについては、固化防止剤、分散剤の少なくともいずれかを含んでなるものが好ましく特にこれらの双方を含んだものが好ましい。ここで、固化防止剤とは、分散媒に研摩材砥粒を分散させた際に研摩材砥粒の沈殿を柔らかくさせる添加剤であり、分散剤とは分散媒中に研摩材砥粒を分散させる添加剤をいう。この固化防止剤としては、合成シリカ、コロイダルシリカ、フュームドシリカ等のシリカ、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸又はアルギン酸誘導体、β−ナフタレンスルホン酸ソーダホルマリン縮合物等の芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物の塩、第二燐酸カルシウム等のカルシウム含有化合物、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース又はセルロース誘導体、そして、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等の炭酸水素塩が挙げられる。また、分散剤としては、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム等のポリスチレンスルホン酸塩、ピロ燐酸、ピロ燐酸ナトリウム、トリポリ燐酸ナトリウム、ヘキサメタ燐酸ナトリウム等の縮合燐酸又は縮合燐酸塩、そして、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸、アクリル酸−マレイン酸共重合体、ポリアクリル酸塩、ポリマレイン酸塩、アクリル酸−マレイン酸共重合体塩等のポリカルボン酸型高分子化合物が挙げられる。尚、これらの添加剤は、被研摩材料により選択され、通常のガラス材料に対してはいずれの添加剤を使用しても問題ないが、半導体用材料の研摩に対しては、アルカリ金属、アルカリ土類金属のを含む添加剤の適用は避けるのが好ましい。これらの材料にとって、ナトリウム、カルシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の存在は好ましくないからである。
【0022】
そして、これらの固化防止剤、分散剤の添加量は、スラリー中の研摩材の比表面積に応じて調整することとし、セリウム系研摩材の比表面積をS(m/g)としたとき、セリウム系研摩材粒子100gに対して、それぞれ、S/100〜S/5g添加するのが好ましい。S/100g未満では添加剤としての効果が発揮されず、S/5gを超えてもその効果に差異はみられないからである。例えば、研摩材の比表面積が上記好適な範囲である3〜30m/gである場合は、セリウム系研摩材粒子100gに対して0.03〜6g(0.03〜6重量%)添加するのが好ましい。これら固化防止剤、分散剤の添加量は、単独で添加する場合でも、双方を添加する場合でも前記範囲とするのが好ましい。また、固化防止剤と分散剤とを双方添加する場合、固化防止剤添加量と分散剤添加量との比は、1/20〜20/1とするのが好適である。尚、これら添加剤の添加時期は、後述する仕上粉砕前、仕上粉砕中、仕上粉砕後のいずれであっても良いが、好ましくは研摩材粒子表面を改質させるために仕上粉砕前とするのが好ましい。但し、フィルターを通過させる場合は、フィルターを通過させる前に添加するとフィルターを通過しやすくなるため好ましい。
【0023】
本発明に係るセリウム系研摩材スラリーのスラリー濃度(研摩材粒子の含有量)は、製造時においては10〜60重量%であるのが好ましく、20〜60重量%であれば更に好ましい。10重量%未満では運搬や保管にコストがかかるからであり、60重量%以上の研摩材スラリーを製造するのは困難だからである。そして、本発明に係る研摩材スラリーは、使用時において適宜の濃度(0.1〜30重量%)に希釈して使用される。尚、本発明に係るセリウム系研摩材スラリーは、高濃度であっても分散性に優れ、長期間の保管の後でも通常の攪拌機による攪拌による再分散が可能で、製造時とほぼ同じ粒径分布が得られる。特に、固化防止剤を添加したものは沈降が生じても沈降ケーキが軟らかく再分散が容易である。
【0024】
本発明に係るセリウム系研摩材スラリーは、ガラス材料及び半導体材料の研摩に幅広く適用でき、特に、液晶用材料及びハードディスクのような磁気記録媒体用基板の研摩に好適である。
【0025】
次に本発明に係る研摩材スラリーの製造方法について説明する。本発明に係る研摩材スラリーの製造方法は、一般的なセリウム系研摩材の製造方法に対して焙焼工程までの工程を改良し、更に焙焼品をスラリー化する工程を含むものである。即ち、セリウム系研摩材の製造は、研摩材原料と分散媒とを混合して原料スラリーとする原料スラリー化工程と、該原料スラリーを湿式粉砕する原料粉砕工程と、原料粉砕後の研摩材原料を焙焼する焙焼工程を含むものであり、これを研摩材スラリーとするには、焙焼後の研摩材原料をスラリー化する工程を含むものである。本発明においては、フッ素含有量を低減しつつ、研摩材粒子の粒径及びその分布が限定された範囲内となるようにしている。尚、本発明におけるスラリー化とは、分散媒と原料(焙焼品)とを混合する工程が独立している場合の他、湿式粉砕工程において初期にスラリー化がなされる場合も含まれる。例えば、バッチ式の湿式粉砕機に分散媒と原料(焙焼品)を入れて粉砕を行なう場合は、スラリー化と湿式粉砕の両方がなされている。
【0026】
ここで、フッ素濃度の低減については、研摩材原料について従来の研摩材スラリーの製造工程で行なわれているフッ化処理を行なわずに、粉砕、焙焼を行なうことで可能である。また、焙焼工程においては原料中のフッ素成分が揮発することから、従来のようにフッ化処理を行ってもフッ素の添加量を低減することで本発明に係るフッ素濃度の低い研摩材スラリーとすることできる。即ち、フッ化処理を行なう場合には、フッ化処理時のフッ素濃度が原料中のTREOに対して3%以下とすることで最終的な研摩材スラリーのフッ素濃度を3%未満とすることができる。
【0027】
そして、本発明において研摩材粒子の粒径、粒径分布の制御は、以下に説明する粉砕工程において行うものとする。このように、焙焼工程前の粉砕工程を重視する理由としては、焙焼後の研摩材原料は硬く粉砕しにくく、研摩材粒子のD50については焙焼後の粉砕でも調整可能であるが、D90/D10については焙焼後の調整は困難であり、D90/D10を調整するためには、焙焼前の原料のD50及びD90/D10を小さくする必要があるからである。即ち、研摩材の粒径を所望の範囲とするためには、焙焼前の粉砕条件を設定するのが好ましく、また、粉砕コストも低減できるからである。
【0028】
この粉砕工程は、平均体積が1.4×10−5〜4.2×10−3cm/個の粉砕媒体を備える湿式媒体ミルにより主粉砕を行なうこととする。この粉砕媒体は通常球形のものが用いられるが、粉砕媒体が球形とした場合、その直径は0.3〜2.0mmとなるが、本発明においてかかる小径の粉砕媒体により粉砕を行なうのは、大径の粉砕媒体にて原料を十分小さく粉砕するためには時間がかかり過ぎ非効率であり、また、効率を度外視して粉砕してもD50を適正範囲とすることはできるが、D90/D10が過大となり最終的な研摩材の粒径分布を適正範囲内とすることができないからである。そこで、本発明者等は、最終的な研摩材粒径、焙焼前の原料粒径、及び原料粉砕時の粉砕媒体の関連を検討した結果、粉砕媒体をこのような範囲とすることで、粉砕後の原料粒子の粒径分布を適正なものとし、更には最終的な研摩材の粒径分布を上記した適性範囲内に収めることができることを見出したのである。そして、本発明者等によれば、この際の粉砕後の原料粒子の粒径分布としては、D50が0.3〜3.0μm、D90/D10が10以下の範囲は適正である。
【0029】
そして、本発明においては、上記した主粉砕の前に以下に説明する予備的な粉砕を行なうことが好ましい。原料を直ちに小径の粉砕媒体で粉砕するのは効率的ではなく、所望の粒径分布を有する研摩材とするのに長時間を要するからである。また、以下の予備的粉砕を行なうことにより、主粉砕後の原料粒子のD90/D10を小さくすることができる。そして、以下の予備的な粉砕は単独又は適宜組み合わせて主粉砕前に行われるものである。
【0030】
第1の予備的粉砕工程としては、主粉砕工程で使用される粉砕媒体の1.4〜1000倍の平均体積の粉砕媒体により湿式粉砕する工程が挙げられる。このように主粉砕より大きな粉砕媒体を用いた湿式粉砕を予め行うことにより原料を程よく粉砕し、主粉砕である小サイズの粉砕媒体による粉砕工程を効率的に行うことができる。この第1の予備的粉砕工程に好適な湿式媒体ミルの例としては、湿式のボールミル、アトライタ、振動ミル等が挙げられる。
【0031】
また、予備的粉砕の第2の内容としては、原料を60℃〜100℃の水溶液に浸漬するものである。このように原料を水溶液中に浸漬させた状態で加熱することで、原料は崩壊しその粒径が細かくなり、更に、崩壊後の原料粒径は均一となる。この工程は粉砕装置を用いて行われる一般的な粉砕工程とは異なるが、本発明ではこの現象を利用して主粉砕の前の予備的粉砕とするものである。この予備的な粉砕工程は、後述する炭酸希土、又は、炭酸希土を仮焼したものであって1000℃で1時間加熱後の強熱減量が乾燥重量基準で1〜40%とであるものを原料とする場合に効果的である。そして、この水溶液の加熱温度は60℃〜100℃とする。60℃未満では十分に粉砕が進まないことがあるからであり、100℃を超える温度で加熱するにはオートクレーブ等の特殊な装置が必要となるなど工業的にみて不利だからである。また、原料を浸漬させる水溶液には、水(純水、工業用水、水道水等)そのものや、例えばアルコール、アセトンなどの水溶性の有機溶媒が混合された溶液が含まれる。
【0032】
尚、この工程の態様としては、加熱前の水溶液中に原料を浸漬させた後これらを加熱する態様、加熱した水溶液中に原料を浸漬させる態様、加熱した水溶液中に原料を浸漬させた後さらに加熱する態様等が考えられるが、いずれによっても良い。また、原料と水溶液との混合比率(重量比率)は、特に限定されるものではないが、水溶液は原料(原料がスラリーの場合はその固形成分)の0.5倍〜10倍が好ましい。また、この予備的な粉砕方法は主粉砕工程の後に行なっても効果がある。
【0033】
そして、第3の予備的粉砕としては、主粉砕(湿式粉砕)の前に乾式粉砕を行うものである。この乾式粉砕については、乾式ボールミル等の媒体ミルによる粉砕D90/D10が比較的大きくなるため、他形式の粉砕手段、つまり、衝撃により粉砕する粉砕手段(インパクトミルやアトマイザー等のピン、ハンマーによる衝撃で粉砕する手段)やジェットミルのような高速気流中で粒子同士を衝突させて粉砕する粉砕手段にて行われる。
【0034】
以上のように本発明では主粉砕と適宜の予備的粉砕により原料を粉砕するものである。そして、このようにして粉砕された原料を焙焼することにより本発明に係るセリウム系研摩材とすることができる。尚、この主粉砕及び予備的粉砕のなされた原料は、濾過、乾燥、解砕した後に焙焼するのが好ましい。
【0035】
ここで、焙焼工程における焙焼温度は、800〜1100℃とするのが好ましい。焙焼温度が1100℃を超えると研摩材粒子の焼結が進み過ぎ、結晶子径が過大で格子定数が大きくなり傷発生の要因となるからである。また、800℃未満の焙焼では研摩材粒子の焼結がほとんど進行せず、結晶子径が小さく格子定数が小さくなり研摩力の低い研摩材となるからである。
【0036】
また、セリウム系研摩材の最終的な粒度分布をより厳密に制御するためには、
焙焼後の原料を3.0×10−6〜5.3×10−4cm/個の粉砕媒体を備える湿式媒体ミルにより湿式粉砕する仕上げ粉砕を行なうのが好ましい。この際の粉砕媒体の大きさを規定するのは粒径分布の調整のためである。これによりD50を小さくすると共にD90/D10小さくすることができる。また、この仕上粉砕後のスラリーは、そのまま研摩材スラリーとして使用することが可能となり、これにより分級工程を行なう必要がなくなる。尚、この仕上げ粉砕の前には、焙焼品を解砕することで極端な大きな粒子をなくして仕上粉砕を効率的に行なうことができる。
【0037】
以上述べた予備的粉砕工程、主粉砕工程、仕上粉砕工程については、バッチ式であれば粉砕時間等を、通過方式の場合にはパス回数を適宜に調整して行なうものとする。尚、主粉砕工程、仕上粉砕工程において好適な湿式媒体ミルの例としては、遊星ボールミル、サンドミル、ビーズミル等が挙げられる。
【0038】
更に、焙焼後の原料はスラリー化し、このスラリーを孔径0.5〜5μmのフィルターを通過させることも効果的である。このフィルター通過は、特に上記した仕上粉砕を行なった後のスラリーを対象とするのが好ましい。焙焼品のスラリーは粒径分布が大きすぎる場合があり、その場合にはフィルター通過の時間がかかる上に製品の歩留まりが悪化することとなるからである。そして、このフィルターとしてはカートリッジフィルターのような形式のフィルターが適用でき、孔径の異なるフィルターを複数組み合わせて原料を順次通過させても良い。
【0039】
本発明の方法により製造するセリウム系研摩材スラリーのスラリー濃度は、運搬及び保管のコストを考えると可能な限り高くすることが望ましい。そこで、製造される研摩材スラリーについては濃縮を行なう場合もある。濃縮方法としては、研摩材スラリーを放置して研摩材粒子を沈降させて上澄み液を抜き出す沈降濃縮が一般的であるが、乾燥による蒸発濃縮も適用可能である。尚、本発明に係るセリウム系研摩材スラリーは、乾燥凝集を起こしにくい乾燥方法で乾燥させることで、固体状(粉末状)のセリウム系研摩材とすることができる。
【0040】
尚、本発明に係るセリウム系研摩材の原料としては、炭酸希土、又は、炭酸希土を仮焼したものであって1000℃で1時間加熱により測定される強熱減量が乾燥重量基準で1〜40%とであるもの、のいずれかが好適である。これらの原料が好ましいのは、フッ素含有量が少なく、焙焼前の原料の粉砕が比較的容易で、更に、焙焼により適度に焼結するからである。
【0041】
ここで、強熱減量(以下、LOI(Loss On Ignition)と称することがある。)とは、対象物を強熱した際の重量減少率をいう。LOIの範囲を1〜40%とするのは、1%未満の原料は粉砕に時間がかかり、場合によっては結晶子径が大きく格子定数が大きすぎるものも存在するからである。また、40%を上限値とするのは、仮焼のない状態の炭酸希土のLOIが40%程度であることから、炭酸希土をLOI40%超に仮焼するのは困難だからである。
【0042】
尚、LOIの測定方法としては、予め重量を測定したるつぼに105℃で十分乾燥した研摩材用原料を入れその重量を測定した後、炉中で1000℃で1時間加熱した後乾燥雰囲気下で放冷し、放冷後るつぼの重量を測定し、下記計算式に従うことでLOIを求めることができる。
【0043】
【数1】
Figure 0004033440
(B:強熱減量(%)、W:加熱前の研摩材用原料とるつぼの重量(g)、W:加熱後の研摩材用原料とるつぼの重量(g)、W:るつぼの重量)
【0044】
また、この炭酸希土を仮焼して強熱減量を1〜40%としたものを原料とする場合の製造工程においては、炭酸希土を仮焼する工程が必要となるがこの仮焼温度は、400〜800℃とするのが好ましい。かかる温度で仮焼することにより炭酸希土から適度に炭酸成分を放出させるためである。即ち、800℃以上では酸化希土への変化が早くなり完全な酸化希土になってしまうと共に、400℃以下では、十分な炭酸成分の放出、粗大粒子の破壊が生じないからである。
【0045】
以上説明した本発明に係るセリウム系研摩材スラリーの製造方法について好適な工程を図1に示す。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を比較例と共に説明する。
【0047】
第1実施形態:本実施形態におけるセリウム系研摩材の製造工程は図1を同様である。本実施形態では原料を予備粉砕及び主粉砕した後、乾燥・解砕する。そして、これを焙焼した後にて仕上粉砕を行ない、これに添加剤を加えてフィルター通過を行ない研摩材スラリーを製造している。尚、この実施形態においては直接的に研摩材スラリーを製造しているが、固体状(粉末状)のセリウム系研摩材の製造は、フィルター通過後のスラリーを乾燥することで可能である。尚、ここでは、フッ化処理の有無及び焙焼温度の調整により最終的な研摩材スラリーのフッ素濃度を調整している。
【0048】
〈原料〉:ここで使用した原料は、以下の特性を有する炭酸希土である。
【0049】
TREO(乾燥重量基準) 67%
酸化セリウム濃度(TREO基準) 58%
フッ素含有量(TREO基準) 0.16%
水分含有量(乾燥減量法) 30%
強熱減量(乾燥重量基準) 32%
【0050】
〈原料の予備粉砕工程〉:この原料75kgと純水125Lとを直径5mm(6.5×10−2cm/個)のスチールボールを粉砕媒体としたボールミルに入れ4時間粉砕して予備粉砕工程とした。
【0051】
〈主粉砕工程〉:予備粉砕後の原料は、直径1.5mm(1.8×10−3cm/個)のジルコニアボールを粉砕媒体としたビーズミルに、原料スラリーを約2L/minで供給して通過方式で粉砕し、これを4回(4パス)粉砕を行い主粉砕とした。
【0052】
以上の主粉砕後の原料スラリーを、適量サンプリングして0.1重量%ヘキサメタ燐酸ソーダ水溶液に入れて、これを10分間超音波分散させてたものについて粒度分布を測定したところ(測定装置:SALD−2000A(島津製作所製)、複素屈折率2.20−0.10iで測定)、累積10%粒径(D10)0.647μm、累積50%粒径(D50)1.583μm、累積90%粒径(D90)2.976μmであり、最大粒径(Dmax)8.38μmであった。
【0053】
〈フッ化処理工程〉次に、主粉砕後の原料スラリーを3等分し、1つについてはフッ化処理を行わずに次の焙焼工程を行うこととし、残りの2つについて、原料スラリー中のフッ素濃度(TREO基準)が3%、6%となるようにフッ化アンモニウム溶液を添加してフッ化処理を行った。
【0054】
〈焙焼工程〉:以上の3種類の原料スラリーは、フィルタープレスでろ過し、170℃で40時間加熱し乾燥させ、更に、ロールクラッシャーで解砕した。そして、それぞれを2等分しそれぞれ以下に示す温度で焙焼した。焙焼工程は、各温度に5時間保持することにより行った。そして、焙焼後の原料はサンプルミルにて解砕した。
【0055】
【表1】
Figure 0004033440
【0056】
〈仕上げ粉砕〉:解砕後の原料を5.4kgを純水12.6Lに混合してスラリー化し、これを直径0.3mm(1.4×10−5cm/個)のジルコニアボールを粉砕媒体とした遊星ボールミル(回転数:公転200rpm、自転300rpm)により、バッチ方式で2時間粉砕を行った。この粉砕後の原料スラリーに、添加剤として固化防止剤(結晶セルロース(商品名「アビセル」(旭化成社製))と分散剤(ヘキサメタ燐酸ソーダ)とをそれぞれ、研摩材重量に対して0.4%、0.7%添加した。そして、添加剤添加後のスラリーを孔径7μm、3μmのカートリッジフィルターに順次通過させてセリウム系研摩材スラリーとした。
【0057】
以上のように製造した6種類のセリウム系研摩材スラリーについて粒度分布を測定し、105℃にて乾燥させた後、格子定数、結晶子径、比表面積、フッ素濃度を測定した。ここでの比表面積の測定は、BET一点法、流動法により行なった。また、フッ素濃度の測定は、熱加水分解分離・ランタン−アリザリンコンプレクソン吸光光度法により行なった。尚、フッ素濃度の値については、研摩材スラリーを105℃にて乾燥させたものについてのフッ素濃度値と、乾燥させた研摩材スラリー中のTREOの測定値とから、TREO100重量部あたりのフッ素濃度値に換算している。これらの結果を表2に示す。
【0058】
【表2】
Figure 0004033440
【0059】
そして、これらの研摩材スラリーについてガラス材料の研摩を行い、研摩値、研摩面の評価をし、更に洗浄試験により研摩面への残留研摩材の有無を調査した。
【0060】
ガラス材料の研摩は、高速研摩機で平面パネル用ガラスを被研摩材とし、ポリウレタン製の研摩パッドを用いて研摩した。研摩条件は、研摩材スラリーを25ml/minの速度で供給し、研摩面に対する圧力を5.9kPa(0.06kg/cm)に設定して研摩機回転速度を500rpmで10分間の研摩を行った。そして研摩値の評価は、研摩前後のガラスの重量を測定することで研摩による重量減を求め、焙焼温度920℃で製造した研摩材による重量減を100として相対的に評価した。また、研摩面の評価は、研摩後のガラスの表面に30万ルクスのハロゲンランプを照射し、反射法にてガラス表面を観察し、傷の大きさ及びその数により点数付けをし、100点満点からの減点方式にて評価した。
【0061】
また、洗浄性試験は、上記した研摩試験条件にて10分間研摩を行った後、被研摩物であるガラスを、10分間純水に浸漬し、純水に出し入れする水洗処理を3回行い、乾燥後、研摩面の汚れを光学顕微鏡の暗視野により観察して行った。そして、比較例1における洗浄結果を基準として、各研摩材における洗浄性試験の結果を相対比較し、それぞれの洗浄性を調べた。
【0062】
このガラス材料の研摩による研摩値、研摩面の評価、付着試験評価結果を表3に示す。また、試料No.1、3、及び比1の付着試験後のガラス表面の写真を図2〜図4に示す。尚、これらの写真では、被研摩面に残留したセリウム系研摩材は白点で写っている。
【0063】
【表3】
Figure 0004033440
【0064】
以上の本実施形態及び比較例についての結果から、比較例に係る研摩材スラリーは、研摩値は高いものの研摩面の精度に劣る上、研摩後の研摩面には顕著な付着粒子の存在が確認された。これは、比較例に含有されるフッ素によるものと考えられる。一方、本実施形態に係る研摩材スラリーにはこのような問題がなく、特にフッ素濃度0.1%以下においては付着性の問題は全くなかった。このことは、図2〜図4からも明確に理解でき、試料No.1、3の研摩材スラリーは、比1よりも研摩材粒子の付着が改善されていることがわかる。
【0065】
第2実施形態:この実施形態は、基本的に第1実施形態と同様の内容であるが、主粉砕工程、焙焼工程、仕上げ粉砕工程の各工程を変更して研摩材スラリーを製造した。ここでの主粉砕は、直径1.0mm(5.2×10−4cm/個)のジルコニアボールを粉砕媒体としたビーズミルにて3パス粉砕を行い主粉砕とした。この主粉砕後の原料について粒度分布を測定したところ、累積10%粒径(D10)0.483μm、累積50%粒径(D50)1.027μm、累積90%粒径(D90)2.138μmであり、最大粒径(Dmax)5.60μmであった。そして、焙焼工程では750℃、950℃、980℃、1020℃、1050℃とした。更に仕上げ粉砕においては、直径0.65mm(1.4×10−4cm/個)のジルコニアボールを粉砕媒体とした遊星ボールミル(回転数:公転200rpm、自転300rpm)にて2.5時間又は3時間粉砕を行った。その他の工程は第1実施形態と同様とした。
【0066】
以上のように製造した5種類のセリウム系研摩材について粒度分布、格子定数、結晶子径、比表面積を測定した。この結果を表4に示す。
【0067】
【表4】
Figure 0004033440
【0068】
そして、これらの研摩材についてガラス材料の研摩を行い、研摩値、研摩面の評価、研摩面への残留研摩材の有無を調査したところ、表5の結果を得た。
【0069】
【表5】
Figure 0004033440
【0070】
第3実施形態:この実施形態は、第2実施形態と同様、主粉砕工程、焙焼工程、仕上げ粉砕工程の各工程を変更して研摩材スラリーを製造した。ここでの主粉砕は、直径0.65mm(1.4×10−4cm/個)のジルコニアボールを粉砕媒体としたビーズミルにて送液量2L/minの通過方式で2パス粉砕を行い主粉砕とした。この主粉砕後の原料について粒度分布を測定したところ、累積10%粒径(D10)0.523μm、累積50%粒径(D50)1.203μm、累積90%粒径(D90)2.335μmであり、最大粒径(Dmax)6.85μmであった。そして、焙焼工程は焙焼温度を980℃と統一し、仕上げ粉砕を直径0.4mm(3.4×10−5cm/個)のジルコニアボールを粉砕媒体としたビーズミルにて送液量1L/minの通過方式で2〜8パス粉砕を行った。更に、仕上粉砕後のフィルターの孔径を3〜7に種々調整を行ない6種類の研摩材スラリーを製造した。
【0071】
以上のように製造した6種類のセリウム系研摩材について粒度分布、格子定数、結晶子径、比表面積を測定した。この結果を表6に示す。
【0072】
【表6】
Figure 0004033440
【0073】
そして、これらの研摩材についてガラス材料の研摩を行い、研摩値、研摩面の評価、研摩面への残留研摩材の有無を調査し、表7の結果を得た。
【0074】
【表7】
Figure 0004033440
【0075】
第4実施形態:この実施形態では、予備粉砕工程の方法を種々変更して行ない、これらを主粉砕、焙焼等して研摩材スラリーを製造した。また、比較のため予備粉砕を行なわない工程も実施した。予備粉砕の方法は以下の通りである。
【0076】
(湿式粉砕)
原料25kgと純水40Lとを直径5mm(6.5×10−2cm/個)のスチールボールを粉砕媒体としたボールミルに入れ4時間粉砕して予備粉砕工程とした。
(浸漬加熱粉砕)
原料25kgを水40Lに浸漬し、これを80℃に加熱し20分放置した。
(乾式粉砕)
原料25kgを150℃で4時間乾燥後、ジェットミルにて粉砕した。
【0077】
以上の予備粉砕後の原料は、直径0.65mm(1.4×10−4cm/個)のジルコニアボールを粉砕媒体としたビーズミルにて送液量2L/minの通過方式で2パス粉砕を行い主粉砕とした。但し、予備粉砕なしの場合は、2パスではD50が大きくなりすぎることからこの場合のみ4パス粉砕を行なった。この主粉砕後の原料について粒度分布を測定したところ次のような粒径分布が得られた。
【0078】
【表8】
Figure 0004033440
【0079】
そして、これら主粉砕後の原料は、焙焼温度を980℃と統一して焙焼し、仕上げ粉砕として直径0.4mm(3.4×10−5cm/個)のジルコニアボールを粉砕媒体としたビーズミルにて送液量1L/minの通過方式で5パス粉砕を行った。更に、仕上粉砕後に10,5,3μmのフィルターを通過させて研摩材スラリーを製造した。
【0080】
以上のように製造した4種類のセリウム系研摩材について粒度分布、格子定数、結晶子径、比表面積を測定した。この結果を表9に示す。
【0081】
【表9】
Figure 0004033440
【0082】
そして、これらの研摩材についてガラス材料の研摩を行い、研摩値、研摩面の評価、研摩面への残留研摩材の有無を調査し、表10の結果を得た。
【0083】
【表10】
Figure 0004033440
【0084】
この第4実施形態の結果から、予備粉砕の方法を変更しても良好な結果が得られることが確認された。
【0085】
第5実施形態:次に、第2実施形態の試料No.9と同様の製造工程により研摩材の比表面積が7m/gとなるよう研摩材を製造し、この過程で添加剤の添加濃度を変化させて研摩材スラリーを製造しこれらについて研摩試験、洗浄試験に加えて、沈降試験及び沈降ケーキ硬さ試験を行った。ここでの添加剤は、結晶セルロースとヘキサメタ燐酸ソーダを用いた。また、添加量は得られた研摩材の比表面積に応じて、研摩材重量に対して0〜1.5%とした。
【0086】
ここで、沈降試験は、各研摩材スラリーを研摩材濃度が5重量%となるように希釈した後十分撹拌して、この研摩材スラリーを2000mlメスシリンダーに投入して、研摩材スラリー中の懸濁相と分散媒相(純水)との境界面を目盛り読みすることより、沈降性を調べたものである。そして、この沈降試験の評価値は、メスシリンダーに研摩材スラリーを投入後、静置して60分間経過したときに懸濁相の容量を測定し、その測定した懸濁相容量の全研摩材スラリー容量(2000ml)に対する割合(%)を算出することにより得たものである。
【0087】
また、沈降ケーキ硬さ試験は、各研摩材スラリーを所定容器内に投入し、48時間静置することによって研摩材砥粒の沈殿を生じさせ沈降ケーキを形成し、その沈降ケーキの硬さを調査したものである。具体的には、沈降ケーキを形成し、容器を逆さにしてケーキを解す操作を2秒に1回実施し、これを100回まで行った。
【0088】
この実施例の結果を表11に示す。表11には、結晶セルロースとヘキサメタ燐酸ソーダとの含有量を、それぞれ縦、横に分けて示しており、各含有量における研摩材について、それぞれ研摩試験、沈降ケーキ硬さ試験、洗浄性試験、沈降試験を行った結果を示している。尚、沈降ケーキ硬さ試験結果は、沈降ケーキが完全に解れるまでの操作回数により評価している。
【0089】
【表11】
Figure 0004033440
【0090】
第6実施形態:次に、第3実施形態の試料No.13と同様の製造工程により研摩材の比表面積が11m/gとなるよう研摩材を製造し、この過程で添加剤の添加濃度を変化させて研摩材スラリーを製造しこれらについて研摩試験、洗浄試験に加えて、沈降試験及び沈降ケーキ硬さ試験を行った。ここでの添加剤は、結晶セルロースとヘキサメタ燐酸ソーダを用いた。また、添加量は得られた研摩材の比表面積に応じて、研摩材重量に対して0〜2.5%とした。この結果を表12に示す。
【0091】
【表12】
Figure 0004033440
【0092】
第7実施形態:更に、第2実施形態の試料No.5と同様の製造工程により研摩材の比表面積が17m/gとなるよう研摩材を製造し、この過程で添加剤の添加濃度を変化させて研摩材スラリーを製造しこれらについて研摩試験、洗浄試験に加えて、沈降試験及び沈降ケーキ硬さ試験を行った。ここでの添加剤は、結晶セルロースとヘキサメタ燐酸ソーダを用いた。また、添加量は得られた研摩材の比表面積に応じて、研摩材重量に対して0〜4.0%とした。この結果を表13に示す。
【0093】
【表13】
Figure 0004033440
【0094】
これら第5〜第7実施形態からわかるように、研摩特性と付着性との両立を図ることができる添加剤の添加濃度の範囲(各表の太線で囲んだ領域)は、各実施形態、即ち、研摩材の比表面積により異なることが確認された。そして、この固化防止剤、分散剤添加量の適正範囲は、第5実施形態(比表面積約7m/g)では0.1〜1.2重量%、第6実施形態(比表面積約11m/g)では0.13〜2.0重量%、第7実施形態(比表面積約17m/g)では0.2〜3.0重量%であった。これらの添加量は、セリウム系研摩材の比表面積をS(m/g)としたとき、いずれもS/100〜S/5の範囲内にある。
【0095】
第8実施形態:最後に、表15に示すように固化防止剤と分散剤との組み合わせを種々変更して評価を行った。評価については、上記実施形態と同様の研摩試験、沈降ケーキ硬さ試験、洗浄性試験、沈降試験を行った。評価に用いた研摩材スラリーは、第1実施形態試料No.1の研摩材スラリーと同様にして製造したものを用いた。その結果を表14に合わせて示す。
【0096】
【表14】
Figure 0004033440
【0097】
表14からわかるように、これら9種類の組み合わせの研摩材特性は、第1実施形態の結晶セルロース及びヘキサメタ燐酸ソーダを同量含有した研摩材の特性データと、ほぼ同等のものであることが判明した。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るセリウム系研摩材は、粉砕時の粉砕媒体の大きさを調整することで、研摩材粒子の粒径分布を調整するものであり、更に、予備粉砕の実施、焙焼温度の調整、仕上粉砕の実施を適宜行なうものである。そして、本発明に係るセリウム系研摩材によれば、研摩力及び研摩精度に優れると共に、研摩後の研摩面に研摩材粒子が付着することなく研摩後においても傷の発生を発生させることなく高精度の鏡面を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るセリウム系研摩材の好適な製造工程を示す図。
【図2】 第1実施形態試料No.1についての付着試験後のガラス表面の状態を示す写真。
【図3】 第1実施形態試料No.3についての付着試験後のガラス表面の状態を示す写真。
【図4】 第1実施形態試料比1についての付着試験後のガラス表面の状態を示す写真。

Claims (6)

  1. 全希土類酸化物(TREO)95重量%以上のセリウム系研摩材粒子を含むセリウム系研摩材スラリーにおいて、
    前記セリウム系研摩材粒子は、TREOに対するフッ素含有量が3重量%未満であり、レーザー回折法における累積10%粒径(D10)、累積50%粒径(D50)、累積90%粒径(D90)、最大粒子径(Dmax)が下記範囲内にあり、
    研摩材粒子を構成する結晶子径が10〜50nmであり、且つ、粉末X線回折法により測定される格子定数が0.545〜0.555nmであるセリウム系研摩材スラリー。
    0.1μm≦D10≦0.6μm
    0.2μm≦D50≦1.0μm
    0.3μm≦D90≦1.5μm
    0.5μm≦Dmax≦5.0μm
  2. セリウム系研摩材のフッ素含有量がTREOに対して0.005〜0.5重量%の範囲にある請求項1記載のセリウム系研摩材スラリー。
  3. 乾燥状態においてBET法により測定される比表面積が3〜30m/gである請求項1又は請求項2記載のセリウム系研摩材スラリー。
  4. TEROに対する酸化セリウムの比率が30重量%以上である請求項1〜請求項3のいずれかに記載のセリウム系研摩材スラリー。
  5. 固化防止剤、分散剤の少なくともいずれかを含んでなる請求項1〜請求項4のいずれかに記載のセリウム系研摩材スラリー。
  6. 固化防止剤、分散剤それぞれのセリウム系研摩材粒子100gに対する含有量が、乾燥状態のセリウム系研摩材スラリーの比表面積をS(m/g)としたとき、いずれも、S/100〜S/5(g)である請求項5記載のセリウム系研摩材スラリー。
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