JP4033437B2 - 薄膜磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも誘導型電磁変換素子を有する薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法、ヘッドジンバルアセンブリならびにハードディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ハードディスク装置の面記録密度の向上に伴って、薄膜磁気ヘッドの性能向上が求められている。薄膜磁気ヘッドとしては、書き込み用の誘導型電磁変換素子を有する記録ヘッドと読み出し用の磁気抵抗効果素子(以下、MR(Magneto-resistive)素子とも記す。)を有する再生ヘッドとを積層した構造の複合型薄膜磁気ヘッドが広く用いられている。
【0003】
記録ヘッドは、それぞれエアベアリング面側において互いに対向する磁極部分を含む下部磁極層および上部磁極層と、下部磁極層の磁極部分と上部磁極層の磁極部分との間に設けられた記録ギャップ層と、少なくとも一部が下部磁極層および上部磁極層に対して絶縁された状態で設けられた薄膜コイルとを備えている。
【0004】
ところで、高記録密度化のために記録ヘッドに要求されることの一つに、記録トラック幅を規定する磁極幅の縮小がある。磁極幅としては、例えば0.5μm以下の寸法が要求されてきている。
【0005】
記録トラック幅を規定する磁極を形成する方法としては、例えば、特開平7−262519号公報に示されるように、フレームめっき法が用いられる。フレームめっき法では、下地の上に、例えばスパッタリング法によって、めっき用の電極となる下地膜を形成し、この下地膜の上にフォトレジスト層を形成し、このフォトレジスト層をフォトリソグラフィ工程によりパターニングして、めっき用のフレーム(外枠)を形成する。このフレームは、磁極を形成すべき位置に開口部を有する。そして、このフレームを用い、先に形成した下地膜を電極として電解めっきを行って、下地膜の上に、磁極となるめっき層を形成する。その後、フレームを除去し、下地膜のうち、めっき層の下に存在する部分以外の不要な部分をイオンミリング等のドライエッチングを用いて除去する。
【0006】
フレームめっき法によって磁極幅の小さな磁極を形成するためには、幅の狭い開口部を有するフレームを形成する必要がある。幅の狭い開口部を有するフレームを形成する方法としては、例えば特開平10−3613号公報、特開平11−175915号公報および特開2000−132812号公報に示されるように、3層以上の多層膜を用いてフレームを形成する方法が知られている。
【0007】
ここで、3層の多層膜を用いてフレームを形成する従来の方法について簡単に説明する。この方法では、まず、3層の多層膜を形成する。この多層膜の最上層は薄いフォトレジスト層であり、その下の層は、金属、セラミック等よりなる中間層であり、最下層は実際にめっき用のフレームとなる厚いフォトレジスト層である。この方法では、フォトリソグラフィによって最上層のフォトレジスト層をパターニングして、開口部を有するマスクを形成する。次に、このマスクを用いて、反応性イオンエッチングによって中間層をパターニングする。次に、パターニングされた中間層をマスクとして、反応性イオンエッチングによって最下層のフォトレジスト層をパターニングする。この方法では、最上層のフォトレジスト層は薄いため、この最上層のフォトレジスト層をフォトリソグラフィによって微細にパターニングすることが可能である。従って、最上層のフォトレジスト層によって、幅の狭い開口部を有するマスクを形成することができる。そして、このマスクの開口部のパターンを、複数回の反応性イオンエッチングによって、中間層と最下層のフォトレジスト層に順に転写していくことで、最下層のフォトレジスト層に、幅の狭い開口部を形成することができる。
【0008】
なお、3層以上の多層膜を用いてめっき用のフレームを形成する方法における多層膜は、上記の3層の他に、特開平11−175915号公報に示されるようなエッチングストッパ膜等の他の層を有していてもよい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような3層以上の多層膜を用いてめっき用のフレームを形成する方法を利用しても、例えば0.5μm以下のような微小な磁極幅の磁極を形成できるように、最上層のフォトレジスト層をフォトリソグラフィによって微細にパターニングすることは難しい。
【0010】
また、最上層のフォトレジスト層によるマスクの開口部のパターンを、反応性イオンエッチングによって中間層に転写するには、反応性イオンエッチングによるオーバーエッチングが必要になる。そのため、たとえ、最上層のフォトレジスト層を微細にパターニングできたとしても、中間層によるマスクの開口部の寸法にはばらつきが生じる。
【0011】
以上のことから、従来は、3層以上の多層膜を用いてめっき用のフレームを形成する方法を利用しても、例えば0.5μm以下のような微小な磁極幅の磁極を、安定して形成することは困難であった。
【0012】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、3層以上の多層膜を用いてめっき用のフレームを形成する方法を利用して、微小な磁極幅の磁極を、安定して形成することができるようにした薄膜磁気ヘッドの製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法は、記録媒体に対向する媒体対向面と、互いに磁気的に連結され、媒体対向面側において互いに対向する磁極部分を含み、それぞれ少なくとも1つの層を含む第1および第2の磁性層と、第1の磁性層の磁極部分と第2の磁性層の磁極部分との間に設けられたギャップ層と、少なくとも一部が第1および第2の磁性層の間に、第1および第2の磁性層に対して絶縁された状態で設けられた薄膜コイルとを備え、第1の磁性層と第2の磁性層の少なくとも一方は、記録トラック幅を規定する第1の部分と他の第2の部分とを含むトラック幅規定層を有する薄膜磁気ヘッドを製造する方法である。
【0014】
本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法は、
第1の磁性層を形成する工程と、
第1の磁性層の上にギャップ層を形成する工程と、
ギャップ層の上に第2の磁性層を形成する工程と、
薄膜コイルを形成する工程とを備え、
第1の磁性層を形成する工程と第2の磁性層を形成する工程の少なくとも一方は、トラック幅規定層の下地の上に、トラック幅規定層に対応した形状の開口部を有するフレームを形成する工程と、めっき法によって、フレームの開口部内に、トラック幅規定層を形成する工程とを含み、
フレームを形成する工程は、
トラック幅規定層の下地の上に、少なくとも第1の層、第2の層および第3の層を、この順に形成する工程と、
フォトリソグラフィによって、第3の層に、トラック幅規定層の第2の部分に対応した形状の第1の開口部を形成する工程と、
第1の開口部が形成された第3の層をエッチングマスクとして第2の層をエッチングして、第2の層に、第3の層における第1の開口部に対応した形状の第2の開口部を形成する工程と、
エッチングマスクを使用しない局部的なエッチング方法を用いて第2の層をエッチングして、第2の層に、トラック幅規定層の第1の部分に対応した形状の第3の開口部を形成する工程と、
第1の層によってフレームが形成されるように、第2の開口部と第3の開口部とが形成された第2の層をエッチングマスクとして第1の層をエッチングして、第1の層に、トラック幅規定層に対応した形状の第4の開口部を形成する工程とを含むものである。
【0015】
本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法では、めっき法によってトラック幅規定層を形成するために用いられるフレームは、以下のようにして形成される。すなわち、まず、トラック幅規定層の下地の上に、少なくとも第1の層、第2の層および第3の層が、この順に形成される。次に、フォトリソグラフィによって、第3の層に、トラック幅規定層の第2の部分に対応した形状の第1の開口部が形成される。次に、第1の開口部が形成された第3の層をエッチングマスクとして第2の層をエッチングすることによって、第2の層に、第3の層における第1の開口部に対応した形状の第2の開口部が形成される。次に、エッチングマスクを使用しない局部的なエッチング方法を用いて第2の層をエッチングすることによって、第2の層に、トラック幅規定層の第1の部分に対応した形状の第3の開口部が形成される。次に、第2の開口部と第3の開口部とが形成された第2の層をエッチングマスクとして第1の層をエッチングすることによって、第1の層に、トラック幅規定層に対応した形状の第4の開口部が形成され、この第1の層によってフレームが形成される。
【0016】
本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法において、第2の開口部を形成する工程は反応性イオンエッチングを用いてもよい。
【0017】
また、本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法において、エッチングマスクを使用しない局部的なエッチング方法は、集束イオンビームを用いたエッチング方法であってもよい。
【0018】
また、本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法において、第4の開口部を形成する工程は反応性イオンエッチングを用いてもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、図1ないし図6を参照して、本発明の一実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法の概略について説明する。なお、図1ないし図6において、(a)はエアベアリング面に垂直な断面を示し、(b)は磁極部分のエアベアリング面に平行な断面を示している。
【0020】
本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法では、まず、図1に示したように、アルティック(Al23・TiC)等のセラミック材料よりなる基板1の上に、スパッタリング法等によって、アルミナ(Al23)等の絶縁材料よりなる絶縁層2を、例えば1〜5μmの厚みに形成する。次に、絶縁層2の上に、スパッタリング法またはめっき法等によって、パーマロイ(NiFe)等の磁性材料よりなる再生ヘッド用の下部シールド層3を、例えば約3μmの厚みに形成する。
【0021】
次に、下部シールド層3の上に、スパッタリング法等によって、アルミナ等の絶縁材料よりなる下部シールドギャップ膜4を、例えば10〜200nmの厚みに形成する。次に、下部シールドギャップ膜4の上に、スパッタリング法等によって、再生用のMR素子5を、例えば数十nmの厚みに形成する。MR素子5には、AMR(異方性磁気抵抗効果)素子、GMR(巨大磁気抵抗効果)素子あるいはTMR(トンネル磁気抵抗効果)素子等の磁気抵抗効果を示す感磁膜を用いた素子を用いることができる。
【0022】
次に、下部シールドギャップ膜4の上に、スパッタリング法等によって、MR素子5に電気的に接続される一対の電極層6を、数十nmの厚みに形成する。次に、下部シールドギャップ膜4およびMR素子5の上に、スパッタリング法等によって、アルミナ等の絶縁材料よりなる上部シールドギャップ膜7を、例えば10〜200nmの厚みに形成する。
【0023】
なお、上記の再生ヘッドを構成する各層は、レジストパターンを用いた一般的なエッチング方法やリフトオフ法やこれらを併用した方法によってパターニングされる。
【0024】
次に、上部シールドギャップ膜7の上に、磁性材料からなり、再生ヘッドと記録ヘッドの双方に用いられる上部シールド層兼下部磁極層(以下、下部磁極層と記す。)8を、例えば3〜4μmの厚みに形成する。なお、下部磁極層8に用いる磁性材料は、NiFe、CoFe、CoFeNi、FeN等の軟磁性材料である。下部磁極層8は、スパッタリング法またはめっき法等によって形成される。
【0025】
なお、下部磁極層8の代わりに、上部シールド層と、この上部シールド層の上にスパッタリング法等によって形成されたアルミナ等の非磁性材料よりなる分離層と、この分離層の上に形成された下部磁性層とを設けてもよい。
【0026】
次に、図2に示したように、下部磁極層8の上に、スパッタリング法等によって、アルミナ等の絶縁材料よりなる記録ギャップ層9を、例えば50〜300nmの厚みに形成する。次に、磁路形成のために、後述する薄膜コイルの中心部分において、記録ギャップ層9を部分的にエッチングしてコンタクトホール9aを形成する。
【0027】
次に、記録ギャップ層9の上に、例えば銅(Cu)よりなる薄膜コイルの第1層部分10を、例えば2〜3μmの厚みに形成する。なお、図2(a)において、符号10aは、第1層部分10のうち、後述する薄膜コイルの第2層部分15に接続される接続部を表している。第1層部分10は、コンタクトホール9aの周囲に巻回される。
【0028】
次に、図3に示したように、薄膜コイルの第1層部分10およびその周辺の記録ギャップ層9を覆うように、フォトレジスト等の、加熱時に流動性を有する有機絶縁材料よりなる絶縁層11を所定のパターンに形成する。次に、絶縁層11の表面を平坦にするために所定の温度で熱処理する。この熱処理により、絶縁層11の外周および内周の各端縁部分は、丸みを帯びた斜面形状となる。
【0029】
次に、絶縁層11のうちの後述するエアベアリング面20側(図3(a)における左側)の斜面部分からエアベアリング面20側にかけての領域において、記録ギャップ層9および絶縁層11の上に、記録ヘッド用の磁性材料によって、上部磁極層12のトラック幅規定層12aを形成する。上部磁極層12は、このトラック幅規定層12aと、後述する連結部分層12bおよびヨーク部分層12cとで構成される。トラック幅規定層12aは、後で詳しく説明するように、めっき法によって形成される。
【0030】
トラック幅規定層12aは、記録ギャップ層9の上に形成され、上部磁極層12の磁極部分となる先端部12a1と、絶縁層11のエアベアリング面20側の斜面部分の上に形成され、ヨーク部分層12cに接続される接続部12a2とを有している。先端部12a1の幅は記録トラック幅と等しくなっている。すなわち、先端部12a1は記録トラック幅を規定している。接続部12a2の幅は、先端部12a1の幅よりも大きくなっている。先端部12a1は本発明における第1の部分に対応し、接続部12a2は本発明における第2の部分に対応する。
【0031】
トラック幅規定層12aを形成する際には、同時に、コンタクトホール9aの上に磁性材料よりなる連結部分層12bを形成すると共に、接続部10aの上に磁性材料よりなる接続層13を形成する。連結部分層12bは、上部磁極層12のうち、下部磁極層8に磁気的に連結される部分を構成する。
【0032】
次に、トラック幅規定層12aの周辺において、トラック幅規定層12aをマスクとして、記録ギャップ層9および下部磁極層8の磁極部分における記録ギャップ層9側の少なくとも一部をエッチングする。記録ギャップ層9のエッチングには例えば反応性イオンエッチングが用いられ、下部磁極層8のエッチングには例えばイオンミリングが用いられる。図3(b)に示したように、上部磁極層12の磁極部分(トラック幅規定層12aの先端部12a1)、記録ギャップ層9および下部磁極層8の磁極部分の少なくとも一部の各側壁が垂直に自己整合的に形成された構造は、トリム(Trim)構造と呼ばれる。
【0033】
次に、図4に示したように、全体に、アルミナ等の無機絶縁材料よりなる絶縁層14を、例えば3〜4μmの厚みに形成する。次に、この絶縁層14を、例えば化学機械研磨によって、トラック幅規定層12a、連結部分層12bおよび接続層13の表面に至るまで研磨して平坦化する。
【0034】
次に、図5に示したように、平坦化された絶縁層14の上に、例えば銅(Cu)よりなる薄膜コイルの第2層部分15を、例えば2〜3μmの厚みに形成する。なお、図5(a)において、符号15aは、第2層部分15のうち、接続層13を介して薄膜コイルの第1層部分10の接続部10aに接続される接続部を表している。第2層部分15は、連結部分層12bの周囲に巻回される。
【0035】
次に、薄膜コイルの第2層部分15およびその周辺の絶縁層14を覆うように、フォトレジスト等の、加熱時に流動性を有する有機絶縁材料よりなる絶縁層16を所定のパターンに形成する。次に、絶縁層16の表面を平坦にするために所定の温度で熱処理する。この熱処理により、絶縁層16の外周および内周の各端縁部分は、丸みを帯びた斜面形状となる。
【0036】
次に、図6に示したように、トラック幅規定層12a、絶縁層14,16および連結部分層12bの上に、パーマロイ等の記録ヘッド用の磁性材料によって、上部磁極層12のヨーク部分を構成するヨーク部分層12cを形成する。ヨーク部分層12cのエアベアリング面20側の端部は、エアベアリング面20から離れた位置に配置されている。また、ヨーク部分層12cは、連結部分層12bを介して下部磁極層8に接続されている。
【0037】
次に、全体を覆うように、例えばアルミナよりなるオーバーコート層17を形成する。最後に、上記各層を含むスライダの機械加工を行って、記録ヘッドおよび再生ヘッドを含む薄膜磁気ヘッドのエアベアリング面20を形成して、薄膜磁気ヘッドが完成する。
【0038】
このようにして製造される本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドは、記録媒体に対向する媒体対向面(エアベアリング面20)と再生ヘッドと記録ヘッド(誘導型電磁変換素子)とを備えている。再生ヘッドは、MR素子5と、エアベアリング面20側の一部がMR素子5を挟んで対向するように配置された、MR素子5をシールドするための下部シールド層3および上部シールド層(下部磁極層8)とを有している。
【0039】
記録ヘッドは、互いに磁気的に連結され、エアベアリング面20側において互いに対向する磁極部分を含み、それぞれ少なくとも1つの層を含む下部磁極層8および上部磁極層12と、この下部磁極層8の磁極部分と上部磁極層12の磁極部分との間に設けられた記録ギャップ層9と、少なくとも一部が下部磁極層8および上部磁極層12の間に、これらに対して絶縁された状態で配設された薄膜コイル10,15とを有している。本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドでは、図6(a)に示したように、エアベアリング面20から、絶縁層11のエアベアリング面20側の端部までの長さが、スロートハイトTHとなる。なお、スロートハイトとは、2つの磁極層が記録ギャップ層を介して対向する部分の、エアベアリング面側の端部から反対側の端部までの長さ(高さ)をいう。
【0040】
本実施の形態において、下部磁極層8は本発明における第1の磁性層に対応し、上部磁極層12は本発明における第2の磁性層に対応する。
【0041】
次に、図7ないし図27を参照して、本実施の形態における上部磁極層12のトラック幅規定層12aの形成方法について詳しく説明する。図7ないし図9、図10ないし図12、図13ないし図15、図16ないし図18、図19ないし図21、図22ないし図24、図25ないし図27の各組は、それぞれ、同じ工程に対応している。また、図9、図12、図15、図18、図21、図24および図27は、トラック幅規定層12aの形成方法の各工程中の積層体の上面を表している。図7、図10、図13、図16、図19、図22および図25は、上記積層体における接続部12a2に対応する部分の断面、すなわち図9におけるA−A線を通る断面を表している。図8、図11、図14、図17、図20、図23および図26は、上記積層体における先端部12a1に対応する部分の断面、すなわち図9におけるB−B線を通る断面を表している。なお、図9には、先端部12a1および接続部12a2を含むめっき層が形成される領域を二点鎖線で示している。図9等において、符号12a3は、めっき層のうち、エアベアリング面20を形成するためのスライダの機械加工の際に除去される除去予定部を示している。
【0042】
本実施の形態では、フレームめっき法によってトラック幅規定層12aを形成する。また、本実施の形態では、3層以上の多層膜を用いてめっき用のフレームを形成する。
【0043】
本実施の形態におけるトラック幅規定層12aの形成方法では、まず、図7ないし図9に示したように、記録ギャップ層9の上に、めっき法によってトラック幅規定層12aを形成する際に用いられ、トラック幅規定層12aの下地となる導電性の下地膜30を、例えばスパッタリング法によって形成する。下地膜30の材料は、例えばNiFeでもよいし、FeCo、CoNiFe、FeN等の高飽和磁束密度材料でもよい。また、下地膜30を、異なる複数の材料よりなる複数の層で構成してもよい。この場合、下地膜30の最下層は、その上の層と記録ギャップ層9との密着性を向上させるための接着層であってもよい。接着層を構成する材料としては,例えばTiが用いられる。
【0044】
次に、下地膜30の上に、第1の層31、第2の層32および第3の層33を、この順に形成する。第1の層31は、めっき用のフレームとなるようにパターニングされる層であり、比較的厚く形成される。これに対し、第2の層32および第3の層33は、第1の層31に転写するパターンが形成される層であり、第1の層31よりも薄く形成される。第1の層31の厚みは1.5〜8.0μmが好ましい。第2の層32の厚みは0.05〜0.5μmが好ましい。第3の層33の厚みは0.2〜2.0μmが好ましい。
【0045】
第1の層31の材料としては、例えば、フォトレジスト、ポリイミド等の有機材料が用いられる。
【0046】
第2の層32の材料としては、例えば、金属、金属酸化物、セラミックが用いられる。具体的には、第2の層32の材料としては、Al23、SiO2、ポリシンコン、窒化シリコン等が用いられる。また、第2の層32を、金属と金属酸化物、あるいは2種類のセラミック等の異なる複数の材料よりなる複数の層で構成してもよい。例えば、第2の層32を下層と上層の2層構造とし、下層をAl23、SiO2等の金属酸化物で形成し、上層をTa、Ti、Cr、Ni等の金属で形成してもよい。
【0047】
図10ないし図12は次の工程を表している。この工程では、図10および図12に示したように、接続部12a2および除去予定部12a3に対応する部分において、フォトリソグラフィによって、第3の層33に、接続部12a2および除去予定部12a3に対応した形状の第1の開口部33Aを形成する。この時点では、図11に示したように、先端部12a1に対応する部分において、第3の層33に開口部は形成されていない。
【0048】
図13ないし図15は次の工程を表している。この工程では、図13および図15に示したように、第1の開口部33Aが形成された第3の層33をエッチングマスクとして第2の層32をエッチングして、第2の層32に、第3の層33における第1の開口部33Aに対応した形状の第2の開口部32Aを形成する。この時点では、図14に示したように、先端部12a1に対応する部分では、第2の層32および第3の層33に開口部は形成されていない。
【0049】
第2の開口部32Aを形成するための第2の層32のエッチングには、例えば反応性イオンエッチングが用いられる。このときの反応性イオンエッチングでは、反応性ガスとして、例えば、O2を含む酸素系ガス、Cl2、BCl3等の塩素系ガスまたはCF4、SF6等のフッ素系ガスが用いられる。
【0050】
図16ないし図18は次の工程を表している。この工程では、図17および図18に示したように、エッチングマスクを使用しない局部的なエッチング方法を用いて第3の層33および第2の層32をエッチングして、第3の層33および第2の層32に、それぞれ、先端部12a1に対応した形状の第3の開口部33B,32Bを形成する。エッチングマスクを使用しない局部的なエッチング方法としては、集束イオンビーム(Focused Ion Beam;以下、FIBとも記す。)を用いたエッチング方法が用いられる。この場合、エッチングする領域におけるFIBの走査回数は、例えば3回以下とする。FIBの走査を複数回行う場合には、同一線上を複数回走査してもよいし、少しずつ位置をずらしながら複数回走査してもよい。
【0051】
図19ないし図21は次の工程を表している。この工程では、まず、第3の層33を剥離する。次に、第2の開口部32Aと第3の開口部32Bとが形成された第2の層32をエッチングマスクとして第1の層31をエッチングして、第1の層31に、トラック幅規定層12aに対応した形状の第4の開口部31A,31Bを形成する。なお、第4の開口部31Aの形状は第2の開口部32Aの形状に対応しており、第4の開口部31Bの形状は第3の開口部32Bの形状に対応している。このようにして、第1の層31によって、めっき用のフレームが形成される。
【0052】
第4の開口部31A,31Bを形成するための第1の層31のエッチングには、例えば反応性イオンエッチングが用いられる。このときの反応性イオンエッチングでは、反応性ガスとして、例えば、前述の酸素系ガス、塩素系ガスまたはフッ素系ガスが用いられる。
【0053】
図22ないし図24は次の工程を表している。この工程では、下地膜30を電極として電解めっきを行って、第1の層31の第4の開口部31A,31B内にトラック幅規定層12aを形成する。なお、第4の開口部31A内にはトラック幅規定層12aの接続部12a2および除去予定部12a3が形成され、第4の開口部31B内にはトラック幅規定層12aの先端部12a1が形成される。
【0054】
図25ないし図27は次の工程を表している。この工程では、まず、第1の層31および第2の層32を除去する。次に、下地膜30のうち、トラック幅規定層12aの下に存在する部分以外の不要な部分をイオンミリング等のドライエッチングを用いて除去する。
【0055】
なお、本実施の形態において、めっき用のフレームを形成するために用いられる多層膜は、第1ないし第3の層31,32,33の他に、エッチングストッパ膜等の他の層を有していてもよい。
【0056】
以上説明したように、本実施の形態では、FIBを用いたエッチング方法を用いて第2の層32をエッチングすることによって、第2の層32に、トラック幅規定層12aの先端部12a1に対応した形状の第3の開口部32Bを形成する。FIBを用いて第2の層32のエッチングを行えば、エッチングマスクを用いて反応性イオンエッチングによって第2の層32をエッチングする場合に比べて、微細に且つ精度よく第2の層32をエッチングすることが可能になる。従って、本実施の形態によれば、先端部12a1に対応した形状の第3の開口部32Bを微細に且つ精度よく形成することができる。その結果、本実施の形態によれば、フレームとしての第1の層31の開口部31A,31Bのうち、トラック幅規定層12aの先端部12a1に対応した開口部31Bの幅を微小に且つ精度よく形成することが可能になる。従って、本実施の形態によれば、3層以上の多層膜を用いてめっき用のフレームを形成する方法を利用して、例えば0.5μm以下の微小な磁極幅の磁極を、安定して形成することができる。
【0057】
ところで、FIBを用いたエッチングは、エッチングマスクを用いて行う反応性イオンエッチングに比べて、微細に且つ精度よくエッチングを行うことができるが、多くの時間を要する。そのため、第2の層32に形成される開口部を全てFIBを用いたエッチングによって形成すると、エッチングに時間がかかりすぎて、薄膜磁気ヘッドの製造効率が低下する。これに対し、本実施の形態では、第2の層32に形成される開口部のうち、トラック幅規定層12aの先端部12a1に対応する第3の開口部32Bは、FIBを用いたエッチングによって形成するが、接続部12a1および除去予定部12a3に対応する第3の開口部32Aは、第3の層33をエッチングマスクとして反応性イオンエッチングによって形成する。従って、本実施の形態によれば、薄膜磁気ヘッドの製造効率をあまり低下させることなく、微小な磁極幅の磁極を、安定して形成することができる。
【0058】
なお、本実施の形態において、FIBを用いたエッチングによって形成する開口部32Bの好ましい形状は矩形であり、開口部32Bの好ましい大きさの範囲は、幅が0.1〜2.0μm、長さが1.0〜8.0μmの範囲である。また、本実施の形態において、反応性イオンエッチングによって形成する開口部32Aに関しては、形状は問わないが、各孤立領域が2μm以上となる大きさが好ましい。例えば、孤立領域の形状が矩形の場合には、孤立領域の大きさとしては、幅が1μm以上、長さが2μm以上となる大きさが好ましい。
【0059】
ところで、めっき用のフレームを形成する際には、基板に設けられた位置決め用のマークを基準にしてフレームのパターニングを行う必要がある。そのため、3層以上の多層膜を用いてめっき用のフレームを形成する場合には、各層が光を透過させる層である必要がある。ここで、光を透過させる第2の層32を形成する場合、第2の層32の材料としてはアルミナ(Al23)を用いることが考えられる。
【0060】
しかし、アルミナは吸湿性が大きいため、第3の層33の材料であるフォトレジストとの密着性が悪い。そのため、アルミナよりなる第2の層32の上に直接、フォトレジストよりなる第3の層33を形成すると、第3の層33を微細にパターニングすることが難しくなる。
【0061】
そこで、光を透過させる第2の層32を形成し、且つ第3の層33の微細なパターニングを可能にするためには、第2の層32を以下のような構成とするのが好ましい。すなわち、第2の層32を下層と上層の2層構造とし、下層を、Al23、SiO2等の金属酸化物よりなり、厚みが0.02〜0.3μmの層とし、上層をTa、Ti、Cr、Ni等の金属よりなり、厚みが0.03μm以下の層とするのが好ましい。これにより、下層と上層の双方が光を透過させる層となり、第2の層32全体としても光を透過させる層となる。また、上記の構成とすることにより、第3の層33はアルミナではなく金属よりなる上層の上に形成されるため、第2の層32と第3の層33との密着性がよくなり、第3の層33を微細にパターニングすることが可能になる。
【0062】
以下、本実施の形態における薄膜磁気ヘッドが適用されるヘッドジンバルアセンブリおよびハードディスク装置について説明する。まず、図28を参照して、ヘッドジンバルアセンブリに含まれるスライダ210について説明する。ハードディスク装置において、スライダ210は、回転駆動される円盤状の記録媒体であるハードディスクに対向するように配置される。このスライダ210は、主に図6における基板1およびオーバーコート層17からなる基体211を備えている。基体211は、ほぼ六面体形状をなしている。基体211の六面のうちの一面は、ハードディスクに対向するようになっている。この一面には、表面がエアベアリング面となるレール部212が形成されている。レール部212の空気流入側の端部(図28における右上の端部)の近傍にはテーパ部またはステップ部が形成されている。ハードディスクが図28におけるz方向に回転すると、テーパ部またはステップ部より流入し、ハードディスクとスライダ210との間を通過する空気流によって、スライダ210に、図28におけるy方向の下方に揚力が生じる。スライダ210は、この揚力によってハードディスクの表面から浮上するようになっている。なお、図28におけるx方向は、ハードディスクのトラック横断方向である。スライダ210の空気流出側の端部(図28における左下の端部)の近傍には、本実施の形態における薄膜磁気ヘッド100が形成されている。
【0063】
次に、図29を参照して、本実施の形態におけるヘッドジンバルアセンブリ220について説明する。ヘッド・ジンバル・アッセンブリ220は、スライダ210と、このスライダ210を弾性的に支持するサスペンション221とを備えている。サスペンション221は、例えばステンレス鋼によって形成された板ばね状のロードビーム222、このロードビーム222の一端部に設けられると共にスライダ210が接合され、スライダ210に適度な自由度を与えるフレクシャ223と、ロードビーム222の他端部に設けられたベースプレート224とを有している。ベースプレート224は、スライダ210をハードディスク300のトラック横断方向xに移動させるためのアクチュエータのアーム230に取り付けられるようになっている。アクチュエータは、アーム230と、このアーム230を駆動するボイスコイルモータとを有している。フレクシャ223において、スライダ210が取り付けられる部分には、スライダ210の姿勢を一定に保つためのジンバル部が設けられている。
【0064】
ヘッドジンバルアセンブリ220は、アクチュエータのアーム230に取り付けられる。1つのアーム230にヘッドジンバルアセンブリ220を取り付けたものはヘッドアームアセンブリと呼ばれる。また、複数のアームを有するキャリッジの各アームにヘッドジンバルアセンブリ220を取り付けたものはヘッドスタックアセンブリと呼ばれる。
【0065】
図29は、ヘッドアームアセンブリの一例を示している。このヘッドアームアセンブリでは、アーム230の一端部にヘッドジンバルアセンブリ220が取り付けられている。アーム230の他端部には、ボイスコイルモータの一部となるコイル231が取り付けられている。アーム230の中間部には、アーム230を回動自在に支持するための軸234に取り付けられる軸受け部233が設けられている。
【0066】
次に、図30および図31を参照して、ヘッドスタックアセンブリの一例と本実施の形態におけるハードディスク装置について説明する。図30はハードディスク装置の要部を示す説明図、図31はハードディスク装置の平面図である。ヘッドスタックアセンブリ250は、複数のアーム252を有するキャリッジ251を有している。複数のアーム252には、複数のヘッドジンバルアセンブリ220が、互いに間隔を開けて垂直方向に並ぶように取り付けられている。キャリッジ251においてアーム252とは反対側には、ボイスコイルモータの一部となるコイル253が取り付けられている。ヘッドスタックアセンブリ250は、ハードディスク装置に組み込まれる。ハードディスク装置は、スピンドルモータ261に取り付けられた複数枚のハードディスク262を有している。各ハードディスク262毎に、ハードディスク262を挟んで対向するように2つのスライダ210が配置される。また、ボイスコイルモータは、ヘッドスタックアセンブリ250のコイル253を挟んで対向する位置に配置された永久磁石263を有している。
【0067】
スライダ210を除くヘッドスタックアセンブリ250およびアクチュエータは、スライダ210を支持すると共にハードディスク262に対して位置決めする。
【0068】
本実施の形態におけるハードディスク装置では、アクチュエータによって、スライダ210をハードディスク262のトラック横断方向に移動させて、スライダ210をハードディスク262に対して位置決めする。スライダ210に含まれる薄膜磁気ヘッドは、記録ヘッドによって、ハードディスク262に情報を記録し、再生ヘッドによって、ハードディスク262に記録されている情報を再生する。
【0069】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、実施の形態では、上部磁極層12のみがトラック幅規定層12aを有しているが、下部磁極層8のみがトラック幅規定層を有していてもよいし、下部磁極層8と上部磁極層12の双方がトラック幅規定層を有していてもよい。
【0070】
また、実施の形態では、上部磁極層12が、トラック幅規定層12a、連結部分層12bおよびヨーク部分層12cで構成されているが、本発明は、上部磁極層12が1つの層で構成される場合にも適用することができる。この場合には、上部磁極層12を構成する1つの層が、本発明におけるトラック幅規定層となる。
【0071】
また、上記実施の形態では、基体側に読み取り用のMR素子を形成し、その上に、書き込み用の誘導型電磁変換素子を積層した構造の薄膜磁気ヘッドについて説明したが、この積層順序を逆にしてもよい。
【0072】
つまり、基体側に書き込み用の誘導型電磁変換素子を形成し、その上に、読み取り用のMR素子を形成してもよい。このような構造は、例えば、上記実施の形態に示した上部磁極層の機能を有する磁性膜を下部磁極層として基体側に形成し、記録ギャップ膜を介して、それに対向するように上記実施の形態に示した下部磁極層の機能を有する磁性膜を上部磁極層として形成することにより実現できる。
【0073】
また、本発明は、誘導型電磁変換素子のみを備えた記録専用の薄膜磁気ヘッドや、誘導型電磁変換素子によって記録と再生を行う薄膜磁気ヘッドにも適用することができる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1ないし4のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法では、トラック幅規定層を形成するために用いられるフレームを形成する工程は、トラック幅規定層の下地の上に、少なくとも第1の層、第2の層および第3の層を、この順に形成する工程と、フォトリソグラフィによって、第3の層に、トラック幅規定層の第2の部分に対応した形状の第1の開口部を形成する工程と、第1の開口部が形成された第3の層をエッチングマスクとして第2の層をエッチングして、第2の層に、第3の層における第1の開口部に対応した形状の第2の開口部を形成する工程と、エッチングマスクを使用しない局部的なエッチング方法を用いて第2の層をエッチングして、第2の層に、トラック幅規定層の第1の部分に対応した形状の第3の開口部を形成する工程と、第1の層によってフレームが形成されるように、第2の開口部と第3の開口部とが形成された第2の層をエッチングマスクとして第1の層をエッチングして、第1の層に、トラック幅規定層に対応した形状の第4の開口部を形成する工程とを含む。本発明によれば、エッチングマスクを使用しない局部的なエッチング方法を用いて第2の層をエッチングすることによって、第2の層に、トラック幅規定層の第1の部分に対応した形状の第3の開口部を形成するようにしたので、フレームの開口部のうち、トラック幅規定層の第1の部分に対応した部分の幅を微小に且つ精度よく形成することが可能になる。従って、本発明によれば、3層以上の多層膜を用いてめっき用のフレームを形成する方法を利用して、微小な磁極幅の磁極を、安定して形成することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法の概略を説明するための断面図である。
【図2】図1に続く工程を説明するための断面図である。
【図3】図2に続く工程を説明するための断面図である。
【図4】図3に続く工程を説明するための断面図である。
【図5】図4に続く工程を説明するための断面図である。
【図6】図5に続く工程を説明するための断面図である。
【図7】本発明の一実施の形態におけるトラック幅規定層の形成方法の一工程中の積層体の断面図である。
【図8】本発明の一実施の形態におけるトラック幅規定層の形成方法の一工程中の積層体の他の断面図である。
【図9】本発明の一実施の形態におけるトラック幅規定層の形成方法の一工程中の積層体の平面図である。
【図10】図7に続く工程を説明するための断面図である。
【図11】図8に続く工程を説明するための断面図である。
【図12】図9に続く工程を説明するための平面図である。
【図13】図10に続く工程を説明するための断面図である。
【図14】図11に続く工程を説明するための断面図である。
【図15】図12に続く工程を説明するための平面図である。
【図16】図13に続く工程を説明するための断面図である。
【図17】図14に続く工程を説明するための断面図である。
【図18】図15に続く工程を説明するための平面図である。
【図19】図16に続く工程を説明するための断面図である。
【図20】図17に続く工程を説明するための断面図である。
【図21】図18に続く工程を説明するための平面図である。
【図22】図19に続く工程を説明するための断面図である。
【図23】図20に続く工程を説明するための断面図である。
【図24】図21に続く工程を説明するための平面図である。
【図25】図22に続く工程を説明するための断面図である。
【図26】図23に続く工程を説明するための断面図である。
【図27】図24に続く工程を説明するための平面図である。
【図28】本発明の一実施の形態におけるヘッドジンバルアセンブリに含まれるスライダを示す斜視図である。
【図29】本発明の一実施の形態におけるヘッドジンバルアセンブリを含むヘッドアームアセンブリを示す斜視図である。
【図30】本発明の一実施の形態におけるハードディスク装置の要部を示す説明図である。
【図31】本発明の一実施の形態におけるハードディスク装置の平面図である。
【符号の説明】
1…基板、2…絶縁層、3…下部シールド層、5…MR素子、8…下部磁極層、9…記録ギャップ層、10…薄膜コイルの第1層部分、12…上部磁極層、12a…トラック幅規定層、12a1…先端部、12a2…接続部、12b…連結部分層、12c…ヨーク部分層、15…薄膜コイルの第2層部分、30…下地膜、31…第1の層、32…第2の層、33…第3の層、33A…第1の開口部、32A…第2の開口部、32B…第3の開口部、31A,31B…第4の開口部。

Claims (4)

  1. 記録媒体に対向する媒体対向面と、互いに磁気的に連結され、前記媒体対向面側において互いに対向する磁極部分を含み、それぞれ少なくとも1つの層を含む第1および第2の磁性層と、前記第1の磁性層の磁極部分と前記第2の磁性層の磁極部分との間に設けられたギャップ層と、少なくとも一部が前記第1および第2の磁性層の間に、前記第1および第2の磁性層に対して絶縁された状態で設けられた薄膜コイルとを備え、前記第1の磁性層と前記第2の磁性層の少なくとも一方は、記録トラック幅を規定する第1の部分と他の第2の部分とを含むトラック幅規定層を有する薄膜磁気ヘッドの製造方法であって、
    前記第1の磁性層を形成する工程と、
    前記第1の磁性層の上に前記ギャップ層を形成する工程と、
    前記ギャップ層の上に前記第2の磁性層を形成する工程と、
    前記薄膜コイルを形成する工程とを備え、
    前記第1の磁性層を形成する工程と前記第2の磁性層を形成する工程の少なくとも一方は、前記トラック幅規定層の下地の上に、前記トラック幅規定層に対応した形状の開口部を有するフレームを形成する工程と、めっき法によって、前記フレームの開口部内に、前記トラック幅規定層を形成する工程とを含み、
    前記フレームを形成する工程は、
    前記トラック幅規定層の下地の上に、少なくとも第1の層、第2の層および第3の層を、この順に形成する工程と、
    フォトリソグラフィによって、前記第3の層に、前記トラック幅規定層の前記第2の部分に対応した形状の第1の開口部を形成する工程と、
    前記第1の開口部が形成された前記第3の層をエッチングマスクとして前記第2の層をエッチングして、前記第2の層に、前記第3の層における第1の開口部に対応した形状の第2の開口部を形成する工程と、
    エッチングマスクを使用しない局部的なエッチング方法を用いて前記第2の層をエッチングして、前記第2の層に、前記トラック幅規定層の前記第1の部分に対応した形状の第3の開口部を形成する工程と、
    前記第1の層によって前記フレームが形成されるように、前記第2の開口部と前記第3の開口部とが形成された前記第2の層をエッチングマスクとして前記第1の層をエッチングして、前記第1の層に、前記トラック幅規定層に対応した形状の第4の開口部を形成する工程とを含むことを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  2. 前記第2の開口部を形成する工程は、反応性イオンエッチングを用いることを特徴とする請求項1記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  3. 前記エッチングマスクを使用しない局部的なエッチング方法は、集束イオンビームを用いたエッチング方法であることを特徴とする請求項1または2記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  4. 前記第4の開口部を形成する工程は、反応性イオンエッチングを用いることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
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