JP4025242B2 - スタータ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン始動時に使用されるスタータ装置に係り、特にはピニオンギヤとリングギヤ間で生じる衝撃を緩和するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、大型のディーゼルエンジン等を搭載した自動車においては、エンジン始動時の負荷が大きいので、ピニオンギヤを比較的緩やかな速度で回転させてリングギヤに噛合させ、両ギヤが完全に噛合した後にスタータモータにメイントルクを発生させてエンジン始動を行うようにした、いわゆる補助回転式のスタータ装置が使用されている。
【0003】
図5はこのような従来の補助回転式のスタータ装置の一例を示す構成図である。同図において、符号1は電源となるバッテリ、2キースイッチ、3はキースイッチ2の操作に応じてオン/オフ動作する補助リレー、4は補助リレー3のオン/オフ動作に伴ってオン/オフ動作するメインリレー、5は図示しないピニオンギヤを回転させるスタータモータである。
【0004】
そして、補助リレー3は、キースイッチ2に接続された励磁コイル31と、この励磁コイル31への通電の有無により動作する可動接点32と、この可動接点32が離接する固定接点33,34とを備えている。
【0005】
また、メインリレー4は、励磁コイル41と、この励磁コイル41への通電の有無により動作する可動接点42と、この可動接点42が離接する固定接点43,44とを備えている。可動接点42は、図示しないがリンク機構を介してピニオンギヤと機械的に連結されており、ピニオンギヤがリングギヤに完全に噛み合ったときに始めてオンするように構成されている。
【0006】
上記の励磁コイル41は、メインリレー4の可動接点42のオン/オフ動作の機能とともに、ピニオンギヤをリングギヤに向けてシフトさせる機能を兼用するもので、吸引コイル46と保持コイル47とを有する。そして、両コイル46,47の一端同士を接続した接続中点は補助リレー接続端子48および補助リレー3を介してメインリレー4の入力側の固定接点43に接続され、また、吸引コイル46の他方端はメインリレー4の出力側の固定接点44に接続され、さらに保持コイル47の他方端は接地されている。
【0007】
しかも、図6に示すように、吸引コイル46と保持コイル47とは、ピニオンギヤをシフトさせるための図示しない共通のコアに対して同じ巻数でかつ同じ巻方向に巻回されており、これによってキースイッチ2のオフ動作に伴ってメインリレー4が自動的にオフになるようにしている。この点については後で詳述する。
【0008】
次に、上記構成を備えたスタータ装置の動作について、ここでは、理解を容易にするために、便宜上、動作順に第1〜第3の各ステップに区分して説明する。なお、以降の説明において、第1ステップはキースイッチ2を閉じてからピニオンギヤがリングギヤに噛合するまでの動作、第2ステップはピニオンギヤがリングギヤに完全に噛合してからエンジンが始動されるまでの動作、第3ステップはエンジン始動が完了してキースイッチ2を開いた後の動作にそれぞれ対応している。
【0009】
(1)第1ステップ
キースイッチ2を閉じるとバッテリ1から補助リレー3の励磁コイル31に電力が供給されて可動接点32が閉じる。可動接点32が閉じると、バッテリ1からの電力は、メインリレー4の入力側の固定接点43から補助リレー3、および補助リレー接続端子48を介して励磁コイル41に供給される。そして、吸引コイル46から出力側の固定接点44を経てスタータモータ5に電力が供給されるとともに、保持コイル47にも電力が供給される。
【0010】
このように、吸引コイル46と保持コイル47に共に電力が供給されることで、ピニオンギヤがリングギヤに向けてシフトされてリングギヤに衝突する。また、スタータモータ5に電力が供給されることでピニオンギヤが回転する。この場合、吸引コイル46および保持コイル47の各抵抗値は、スタータモータ5のフィールドコイルの抵抗値に比べて十分大きな値をもつように予め設定されているので、この段階でスタータモータ5に流れる電流は比較的小さい。そのため、ピニオンギヤは比較的緩やかな速度で回転する。そして、ピニオンギヤが歯一枚分だけ回転したときにリングギヤとの衝突状態が解消されて両ギヤが完全に噛み合う。
【0011】
(2)第2ステップ
ピニオンギヤがリングギヤに完全に噛み合うと、励磁コイル41の磁力および図示しないリンク機構の作用によってメインリレー4の可動接点42が閉じる。可動接点42が閉じると、バッテリ1からの電力がメインリレー4を介してスタータモータ5に直接供給されるようになるため、スタータモータ5にメイントルクが発生して全力回転する。その結果、エンジンが始動されることになる。
【0012】
また、メインリレー4の可動接点42が閉じると(このき補助リレー3もオンしている)、吸引コイル46の両端間の電位差が無くなるので、吸引コイル46には殆ど電流が流れず保持コイル47にだけ電流が流れる。そして、この保持コイル47の通電によって可動接点42の閉状態が保持される。
【0013】
(3)第3ステップ
エンジン始動が完了した後、キースイッチ2を開くと、これに伴って補助リレー3の可動接点32が開くので、保持コイル41への通電が一瞬なくなるが、このとき、メインリレー4の可動接点42は閉状態にあるため、出力側の固定接点44および吸引コイル46を介して保持コイル47に電力が供給される。
【0014】
しかもその際、図6に示したように、吸引コイル46と保持コイル47とは、ピニオンギヤをシフトさせるための共通のコアに対して同じ巻数でかつ同じ巻方向に巻回されており、しかも、補助リレー3の可動接点32が開いたときには両コイル46,47には同じ大きさの電流(図6中、破線矢印で示す)が流れるため、両コイル46,47によって発生する磁界の向きが逆になって磁界が互いに打ち消される。その結果、メインリレー4の可動接点42を閉状態に保持できなくなって可動接点42が開く。可動接点42が開くと、スタータモータ5への電力供給が遮断されてスタータモータ5が停止する。
【0015】
なお、従来技術として、補助回転式のスタータ装置についての改善提案がなれたものがあるが(特許文献1参照)、この従来のものは、ピニオンギヤがリングギヤに完全に噛合した後にメイントルクを発生した際に両ギヤ間で生じる衝撃を緩和するための技術であって、ピニオンギヤがリングギヤに完全に噛合する前の段階においてピニオンギヤがリングギヤに衝突して生じる衝撃を緩和しようとするための技術ではない。
【0016】
【特許文献1】
特開平2001−349269号公報(第1−8頁、図1)
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図5および図6に示した従来構成のスタータ装置は、ピニオンギヤがリングギヤに対して完全に噛み合うまではスタータモータ5を全力回転させないため、ピニオンギヤやリングギヤの損傷を防止できるいう利点を備えている。しかしながら、従来装置は、次の点で未だ改良の余地がある。
【0018】
すなわち、従来のスタータ装置は、前述の第3ステップにおいて、エンジン始動が完了した後、キースイッチ2を開いて補助リレー3がオフしたときには、吸引コイル46と保持コイル47によって発生する磁界の向きが逆になって磁界が互いに打ち消される。その結果、メインリレー4の可動接点42が開いてスタータモータ5の回転を自動的に停止させることができる。
【0019】
ところが、励磁コイル41を図6に示した構成にしておくと、前述の第1ステップにおいて、キースイッチ2の操作に伴って補助リレー3の可動接点32が閉じたときには、吸引コイル46と保持コイル47には同じ向きの電流(図6中、実線矢印で示す)が流れるために、両コイル46,47によって発生する磁界の向きが同じになって、両磁界が互いに強め合う状態になる。
【0020】
そのため、ピニオンギヤがリングギヤに向けて大きな磁力で吸引されてしまい、ピニオンギヤがリングギヤに衝突する際の衝撃を緩和するが難しい。そして、ピニオンギヤがリングギヤの側面に大きな力で頻繁に衝突すると、両ギヤの衝突面に返りが出るなどの表面荒れが生じ、リングギヤにピニオンギヤが円滑に噛み合わなくなる。そして、両ギヤが噛み合わない状態で始動操作が繰り返されると、メインリレー4の励磁コイル41を焼損させる恐れがある。
【0021】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、補助回転式の利点をそのまま維持しつつ、ピニオンギヤとリングギヤ間の衝突で生じる衝撃力を緩和できるようにしたスタータ装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するために、キースイッチ操作によって補助リレーがオンしたのに伴う励磁コイルへの通電によってピニオンギヤをリングギヤに向けてシフトさせ、両ギヤが噛み合ったときにメインリレーがオンしてスタータモータにメイントルクを発生させる補助回転式のスタータ装置において、次の構成を採用している。
【0023】
すなわち、第1の発明に係るスタータ装置は、励磁コイルを構成する吸引コイルと保持コイルとは互いに同じ巻方向に巻回されており、かつ、補助リレーがオンしてからメインリレーがオンするまでの間は上記保持コイルへの通電を遮断するとともに、上記補助リレーのオフに応じて保持コイルへの通電を許容する通電制御手段を備え、この通電制御手段は、上記保持コイルのアース側に直列に接続された半導体スイッチング素子と、この半導体スイッチング素子のオン/オフ制御を行う制御器とを有し、この制御器はメインリレーのオン動作から補助リレーのオフ動作までの間は上記半導体スイッチング素子をPWM制御することを特徴としている。
【0024】
これにより、吸引コイルと保持コイルの役割分担が明確に区別され、吸引コイルはピニオンギヤとメインリレーの可動接点の吸引作用のみを、保持コイルはメインリレーの可動接点の閉状態の保持作用のみを行う。このため、吸引コイルによってピニオンギヤをリングギヤに向けてシフトさせる際の磁力調整が容易になり、ピニオンギヤがリングギヤに衝突する際の衝撃力が緩和される。
【0025】
また、第2の発明に係るスタータ装置は、励磁コイルを構成する吸引コイルと保持コイルとは互いに相反する巻方向に巻回されるとともに、両コイルの巻数は互いに異ならせてあり、かつ、上記保持コイルのアース側には直列に上記キースイッチ操作に応じてオン/オフする半導体スイッチング素子が接続されていることを特徴としている。
【0026】
これにより、ピニオンギヤをシフトする際、吸引コイルで生じる磁力が保持コイルで生じる磁力によって一部打ち消されるので、ピニオンギヤをリングギヤに向けて比較的小さな磁力によって吸引することができる。このため、ピニオンギヤがリングギヤに衝突する際の衝撃力が緩和される。
【0027】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る補助回転式のスタータ装置を示す構成図、図2はこの実施の形態1においてメインリレーを構成する励磁コイルの部分を取り出して示す結線図である。
なお、図5に示した従来技術と対応する構成部分には同一の符号を付している。
【0028】
この実施の形態1におけるスタータ装置の特徴は、補助リレー3の可動接点32が閉じてからメインリレー4の可動接点42が閉じるまでの期間は保持コイル47への通電を遮断するとともに、補助リレー32の可動接点が開くのに応じて保持コイル47への通電を許容する通電制御手段51を備えていることである。
【0029】
この場合の通電制御手段51は、保持コイル47のアース側に直列に接続された半導体スイッチング素子52と、マイクロコンピュータなどで構成された制御器53とを有する。半導体スイッチング素子52は、本例ではMOSトランジスタにより構成されているが、その他にバイポラトランジスタなどを適用することもできる。また、制御器53は、キースイッチ2のオン/オフおよびメインリレー4のオン/オフに伴う電圧変化を検出し、これに応じて半導体スイッチング素子52のオン/オフ制御を行うように構成されている。
【0030】
なお、この実施の形態1において、図2に示すように、メインリレー4の励磁コイル41を構成する吸引コイル46と保持コイル47とは、図6に示した従来技術の場合と同様に、ピニオンギヤをシフトさせるための図示しない共通のコアに対して同じ巻数でかつ同じ巻方向に巻回されている。また、その他の構成については、図5に示した従来の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
【0031】
次に、この実施の形態1におけるスタータ装置の動作について説明する。
(1)第1ステップ
キースイッチ2を閉じるとバッテリ1から補助リレー3の励磁コイル31に電力が供給されて可動接点32が閉じる。その際、バッテリ1の電圧が通電制御手段51を構成する制御器53に加わるため、この電圧変化に応じて制御器53はスイッチング素子52をオフにする。
【0032】
上記のようにして補助リレー3の可動接点32が閉じると、メインリレー4の入力側の固定接点43から補助リレー3、および補助リレー接続端子48を介して励磁コイル41に電力が供給される。その際、スイッチング素子52は既にオフになっているので、図2中の実線矢印で示すように、保持コイル47には電流が流れず、吸引コイル46から出力側の固定接点44を経てスタータモータ5に電力が供給される。
【0033】
このように、保持コイル47には電流が流れず、吸引コイル46にのみ電流が流れるため、従来に比べてピニオンギヤをリングギヤに向けてシフトさせる際の磁力が従来よりも弱くなり、ピニオンギヤがリングギヤに衝突する際の衝撃力が緩和される。その結果、ピニオンギヤとリングギヤの側面の表面荒れを防止することができる。そして、スタータモータ5に電力が供給されることでピニオンギヤが歯一枚分だけ回転したときにリングギヤとの衝突状態が解消されて両ギヤが完全に噛み合う。
【0034】
(2)第2ステップ
ピニオンギヤがリングギヤに完全に噛み合うと、吸引コイル46による磁力および図示しないリンク機構の作用によってメインリレー4の可動接点42が閉じる。可動接点42が閉じると、バッテリ1からメインリレー4を介してスタータモータ5に直接に電力が供給されるようになるため、スタータモータ5にメイントルクが発生して全力回転する。その結果、エンジンが始動されることになる。
【0035】
また、メインリレー4の可動接点42が閉じると、吸引コイル46の両端間の電位差が殆ど無くなり、補助リレー接続端子48の電圧が上昇するため、この電圧変化に応じて制御器53は半導体スイッチング素子52に対してPWM制御を開始する。
【0036】
図5に示した従来のスタータ装置では、メインリレー2の可動接点が閉じてスタータモータ5にメイントルクを発生させる状態になっているとき、吸引コイル46には電流が流れていないが、保持コイル47には可動接点を閉状態に保持するのに必要となる電流値以上の電流が流れているために、その分、スタータモータ5に対する電力供給が少なくなり、十分なエンジン始動を行えないことがある。
【0037】
これに対して、この実施の形態1では、メインリレー4の可動接点42が閉じてスタータモータ5にメイントルクを発生させる状態になっているときに制御器53が半導体スイッチング素子52をPWM制御するので、保持コイル47に対して可動接点42を閉状態に保持するのに必要最低限の電流を流すことができる。したがって、その分、スタータモータ5に対してエンジン始動に必要な十分な電力供給を行うことができる。
【0038】
(3)第3ステップ
エンジン始動が完了した後、キースイッチ2を開くと、これに伴って補助リレー3の可動接点3が開くが、その際メインリレー4の可動接点42は閉状態にある。しかも、キースイッチ2を開くとバッテリ1の電圧が制御器53に加わらなくなるため、これに応じて制御器53はスイッチング素子52をオンにする。これにより、バッテリ1からの電力はメインリレー4の出力側の固定接点44、吸引コイル46を介して保持コイル47に供給されるようになる。
【0039】
その結果、図5に示した従来の場合と同様に、吸引コイル46と保持コイル47には同じ大きさの電流(図2中、破線矢印で示す)が流れるために、両コイル46,47によって発生する磁界の向きが逆になって磁界が互いに打ち消される。その結果、メインリレー4の可動接点42が開き、スタータモータ5への電力供給が遮断されてスタータモータ5が停止する。
【0040】
以上のように、この実施の形態1では、キースイッチ2を閉じてからピニオンギヤがリングギヤに完全に噛合するまでの第1ステップでは、吸引コイル46への通電のみによってピニオンギヤをシフトするための磁力を得るので、従来に比べてピニオンギヤがリングギヤに衝突する際の衝撃力が緩和される。また、ピニオンギヤがリングギヤに完全に噛合した後、エンジンが始動されるまでの第2ステップでは、制御器53による半導体スイッチング素子52のPWM制御によって保持コイル47に流れる電流がメインリレー4をオン状態を保持するのに必要最低限の値に抑えられるので、エンジン始動に必要な十分な電力をスタータモータ5に対して供給することができる。
【0041】
実施の形態2.
図3は本発明の実施の形態2に係る補助回転式のスタータ装置を示す構成図、図4はこの実施の形態2においてメインリレーを構成する励磁コイルの部分を取り出して示す結線図である。なお、図5に示した従来技術と対応する構成部分には同一の符号を付している。
【0042】
この実施の形態2の特徴は、メインリレー4の励磁コイル41を構成する吸引コイル46と保持コイル47とは、ピニオンギヤをシフトさせるための図示しない共通のコアに対して互いに相反する巻方向に巻回されており(たとえば、吸引コイル46が右巻なら保持コイル47は左巻)、かつ、吸引コイル46の巻数と保持コイル47の巻数とが互いに異なるように(本例では吸引コイル46の巻数が保持コイル47の巻数よりも幾分多くなるように)設定されている。
【0043】
さらに、この実施の形態2では、保持コイル47のアース側には直列にキースイッチ2の操作に応じてオン/オフする半導体スイッチング素子55が接続されている。すなわち、この半導体スイッチング素子55は、キースイッチ2が開かれるのに応じてメインリレー4の可動接点42を強制的に開くためのものであって、本例ではMOSトランジスタにより構成されているが、その他にバイポラトランジスタなどを適用することもできる。
【0044】
なお、その他の構成は図5に示した従来の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
【0045】
次に、この実施の形態2におけるスタータ装置の動作について説明する。
(1)第1ステップ
キースイッチ2を閉じるとバッテリ1から補助リレー3の励磁コイル31に電力が供給されて可動接点32が閉じる。その際、バッテリ1からの電圧がスイッチング素子55のゲートに加わるため、これに応じてスイッチング素子55がオンになる。
【0046】
上記のように補助リレー3の可動接点32が閉じると、メインリレー4の入力側の固定接点43から補助リレー3、および補助リレー接続端子48を介して励磁コイル1に電力が供給される。その際、スイッチング素子55は既にオンになっているので、吸引コイル46から出力側の固定接点44を経てスタータモータ5に電力が供給されるとともに、保持コイル47にも電力が供給されることになる。
【0047】
ここで、補助リレー3の可動接点32が閉じたときには吸引コイル46と保持コイル47には同じ向きの電流(図4中、実線矢印で示す)が流れるが、吸引コイル46と保持コイル47とは互いに相反する巻方向に巻回されているので、両コイル46,47によって発生する磁界の向きが逆になる。しかも、その際、両コイル46,47の巻数が異なるので、吸引コイル46で生じる磁力が保持コイル47で生じる磁力によって一部打ち消されて弱められることになる。その結果、ピニオンギヤはリングギヤに向けて比較的小さな磁力によって吸引されるようになり、ピニオンギヤがリングギヤに衝突する際の衝撃力が緩和される。そして、スタータモータ5によりピニオンギヤが歯一枚分だけ回転したときにリングギヤとの衝突状態が解消されて両ギヤが完全に噛み合う。
【0048】
(2)第2ステップ
この第2ステップにおける動作は、従来の場合と全く同じである。すなわち、ピニオンギヤがリングギヤに完全に噛み合うと、主として吸引コイル46による磁力および図示しないリンク機構の作用によってメインリレー4の可動接点42が閉じる。可動接点42が閉じると、バッテリ1からメインリレー4を介してスタータモータ5に直接に電力が供給されるようになるため、スタータモータ5にメイントルクが発生して全力回転する。その結果、エンジンが始動されることになる。
【0049】
また、メインリレー4の可動接点42が閉じると(このき補助リレー3もオンしている)、吸引コイル46の両端間の電位差が無くなるので、吸引コイル46には殆ど電流が流れず保持コイル47にだけ電流が流れる。そして、この保持コイル47への通電によって可動接点42の閉状態が保持される。
【0050】
(3)第3ステップ
エンジン始動が完了した後、キースイッチ2を開くと、これに伴って補助リレー3の可動接点32が開くのと同時に、半導体スイッチング素子55もオフになる。このため、吸引コイル46および保持コイル47への通電が強制的に停止される。その結果、メインリレー4の可動接点42が開いてスタータモータ2への電力供給が遮断されてスタータモータ5が停止する。
【0051】
すなわち、この実施の形態2において、半導体スイッチング素子55を設けていない場合には、キースイッチ2を開いても、吸引コイル46および保持コイル47に流れる電流(図4中、破線矢印で示す)によって生じる磁界の向きが同じになるのでメインリレー4の可動接点42が閉じたままの状態になってスタータモータ5への通電が継続されるという不具合を生じる。これに対して、この実施の形態2のようにキースイッチ2が開くの伴って半導体スイッチング素子55がオフするようにしておくと、メインリレー4の励磁コイル41への通電が強制的に停止されるために、メインリレー4の可動接点42が確実に開いてスタータモータ5への電力供給が遮断される。
【0052】
以上のように、この実施の形態2では、吸引コイル46と保持コイル47とをピニオンギヤをシフトさせるための図示しない共通のコアに対して互いに相反する巻方向に巻回しているため、キースイッチ2を閉じてからピニオンギヤがリングギヤに完全に噛合するまでの第1ステップでは、吸引コイル46で生じる磁力が保持コイル47で生じる磁力によって一部打ち消されて弱められる。その結果、従来に比べてピニオンギヤがリングギヤに衝突する際の衝撃力が緩和される。また、実施の形態1の場合のような制御器53は不要であるため、全体構成を簡素化することができる。
【0053】
なお、この実施の形態2のように、ピニオンギヤの吸引力を調整するには吸引コイル46と保持コイル47の巻数を異ならせておく方が都合がよいが、巻数が同じでも各コイル46,47に流れる電流の大きさが異なれば磁力も異なってくるため、吸引コイル46による吸引力を弱めることができる。
【0054】
なお、本発明は、上記の実施の形態1,2に示した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更して実施することができるのは勿論である。
【0055】
【発明の効果】
第1の発明に係るスタータ装置によれば、吸引コイルと保持コイルの役割分担が明確に区別され、吸引コイルはピニオンギヤとメインリレーの可動接点の吸引作用を受け持ち、保持コイルはメインリレーの可動接点の閉状態の保持作用のみを受け持つ。
そして、キースイッチを閉じてからピニオンギヤがリングギヤに完全に噛合するまでの間は、吸引コイルへの通電のみによってピニオンギヤをシフトするための磁力を得るので、従来に比べてピニオンギヤがリングギヤに衝突する際の衝撃力が緩和される。
【0056】
また、第2の発明に係るスタータ装置によれば、キースイッチを閉じてからピニオンギヤがリングギヤに完全に噛合するまでの間は、吸引コイルで生じる磁力が保持コイルで生じる磁力によって一部打ち消されて弱められるので、従来に比べてピニオンギヤがリングギヤに衝突する際の衝撃力が緩和される。
また、半導体スイッチング素子をオン/オフ制御するための制御器は不要であるため、全体構成を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る補助回転式のスタータ装置を示す構成図である。
【図2】 この実施の形態1においてメインリレーを構成する励磁コイルの部分を取り出して示す結線図である。
【図3】 本発明の実施の形態2に係る補助回転式のスタータ装置を示す構成図である。
【図4】 この実施の形態2においてメインリレーを構成する励磁コイルの部分を取り出して示す結線図である。
【図5】 従来技術に係る補助回転式のスタータ装置を示す構成図である。
【図6】 従来技術においてメインリレーを構成する励磁コイルの部分を取り出して示す結線図である。
【符号の説明】
1 バッテリ、2 キースイッチ、3 補助リレー、4 メインリレー、5 スタータモータ、41 励磁コイル、46 吸引コイル、47 保持コイル、51 通電制御手段、52 半導体スイッチング素子、53 制御器、55 半導体スイッチング素子。

Claims (2)

  1. キースイッチ操作によって補助リレーがオンしたのに伴う励磁コイルへの通電によってピニオンギヤをリングギヤに向けてシフトさせ、両ギヤが噛み合ったときにメインリレーがオンしてスタータモータにメイントルクを発生させる補助回転式のスタータ装置において、
    上記励磁コイルを構成する吸引コイルと保持コイルとは互いに同じ巻方向に巻回されており、かつ、上記補助リレーがオンしてからメインリレーがオンするまでの間は上記保持コイルへの通電を遮断するとともに、上記補助リレーのオフに応じて保持コイルへの通電を許容する通電制御手段を備え、この通電制御手段は、上記保持コイルのアース側に直列に接続された半導体スイッチング素子と、この半導体スイッチング素子のオン/オフ制御を行う制御器とを有し、この制御器はメインリレーのオン動作から補助リレーのオフ動作までの間は上記半導体スイッチング素子をPWM制御することを特徴とするスタータ装置。
  2. キースイッチ操作によって補助リレーがオンしたのに伴う励磁コイルへの通電によってピニオンギヤをリングギヤに向けてシフトさせ、両ギヤが噛み合ったときにメインリレーがオンしてスタータモータにメイントルクを発生させる補助回転式のスタータ装置において、
    上記励磁コイルを構成する吸引コイルと保持コイルとは互いに相反する巻方向に巻回されるとともに、両コイルの巻数は互いに異ならせてあり、かつ、上記保持コイルのアース側には直列に上記キースイッチ操作に応じてオン/オフする半導体スイッチング素子が接続されていることを特徴とするスタータ装置。
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