JP4004001B2 - 二重発色インキ組成物及びそれを用いた筆記具 - Google Patents

二重発色インキ組成物及びそれを用いた筆記具 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二重発色インキ組成物及びそれを用いた筆記具に関する。また、本発明は、上記組成物を用いた発色方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
二重発色用インキは、これを用いて筆記した場合、その筆跡の周囲にさらに輪郭線が生じて二重発色の筆跡(図1(A)に示すような縁どり)が得られるものであり、マーキングペン、サインペン等のインキとして用いられる。
【0003】
従来、二重発色インキとしては、例えば金属粉顔料、水溶性染料、水並びに浸透性有機溶剤からなり、紙、布等の溶剤浸透性表面へ筆記用として用い、金属粉顔料により形成される筆跡の周囲に水溶性染料が図1(B)に示すように浸透拡散して輪郭線効果が生じる二重発色インキ組成物が知られている(特開昭60−231777号公報、特開昭61−123684号公報)。
【0004】
このように、現在用いられている二重発色インキは、いずれも図1(A)及び(B)に示すような二重発色機構を利用するものであり、その二重発色インキの着色成分として、紙等に浸透する着色剤と浸透しない着色剤の2種類、すなわち水溶性染料と金属粉顔料とを用いるのが二重発色インキ組成物における主流となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、水溶性染料と金属粉顔料とを含む二重発色インキ組成物においては、長期安定性という点でなお改善する余地がある。すなわち、二重発色インキ組成物を調製した後、その保管中において経時的に金属粉顔料がイオン化し、このイオン化の過程で水溶性染料を還元してしまうことがある。還元を受けた水溶性染料は、その発色性を完全に失ったり、あるいは当初(保管前)と異なる色を呈することになる結果、二重発色効果も得られなくなるという事態を招く。
【0006】
本発明は、かかる知見に基づいてなされたものであり、長期にわたって安定した二重発色効果が得られる二重発色インキ組成物を提供することを主な目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、従来技術の問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定組成をもつインキが上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、下記の二重発色インキ組成物及びそれを用いた筆記具に係るものである。
【0009】
1.(1)金属粉顔料、(2)水、(3)分岐した疎水性基を有するアルコール類、グリコール類及びグリコールエーテル類の少なくとも1種の水溶性有機溶剤ならびに(4)アントラキノン系染料、カルボニウム系染料及び金属錯塩系染料の少なくとも1種の水溶性染料を含む二重発色インキ組成物。
【0010】
2.上記第1項に記載の組成物をインキとして用いた筆記具。
【0011】
3.上記第1項に記載のインキ組成物を用いて吸収面上に描いた筆跡の少なくとも一部を消しゴムで擦ることにより金属粉顔料を取り除くことを特徴とする発色方法。
【0012】
【発明の実施の形態】
1.二重発色インキ組成物
本発明の二重発色インキ組成物は、(1)金属粉顔料、(2)水、(3)分岐した疎水性基を有するアルコール類、グリコール類及びグリコールエーテル類の少なくとも1種の水溶性有機溶剤ならびに(4)アントラキノン系染料、カルボニウム系染料及び金属錯塩系染料の少なくとも1種の水溶性染料を含有するものである。
・金属粉顔料
金属粉顔料としては、金属光沢を有するものであれば特に制限されず、例えば、アルミニウム系顔料、真鍮系顔料等が挙げられる。アルミニウム系顔料としては、例えば「アルペーストWJP−U75C」、「アルペーストWE1200」、「アルペーストWXM7675」、「アルペーストWXM0630」(以上、東洋アルミニウム製)、「1110W」、「2172SW」(以上、昭和アルミニウム製)、「AW−808C」、「AW7000R」(以上、旭化成製)等が挙げられる。真鍮系顔料としては、例えば「BS−605」、「BS−607」(以上、東洋アルミニウム製)、「ブロンズパウダーP−555」、「ブロンズパウダーP−777」(以上、中島金属箔粉工業製)等が挙げられる。また、「F500RG−W」、「F500BG−W」、「F701GR−W」、「F701RE−W」(以上、昭和アルミニウム製)等の着色アルミニウム系顔料も使用できる。これらは、1種又は2種以上で使用することができる。なお、金属粉顔料の粒径は、顔料の種類に応じて適宜選定することができる。
【0013】
これら金属粉顔料の中でも、耐水性処理が施されているものが好ましい。耐水性処理は公知の方法で行える。例えば、リン酸含有溶液で処理された顔料等が使用でき、また市販品も使用できる。市販品としては、例えば上記「アルペーストWXM0630」(東洋アルミニウム製)等が挙げられる。
【0014】
より具体的には、アルミフレークと、無機リン酸(オルトリン酸、ピロリン酸、三リン酸、四リン酸、亜リン酸等の1種又は2種以上)から供給されたPがアルミ重量に対して500〜10000ppmと、アルミ100重量部に対して0.3〜5重量部の分子内に少なくとも1個の官能基を有する脂肪族化合物(好ましくは炭素数8〜50)(例えば2−エチルヘキシルアミン、カプリルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、パルミチルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン等の脂肪族アミン、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール等の脂肪族アルコール、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪族アミド、オレイン酸メチルエステル、ステアリン酸ブチルエステル等の脂肪酸エステル、ラウリル酸ナトリウム、オレイン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、ジラウリルアシッドホスフェイト等のオルトリン酸エステル等の1種又は2種以上)、0.05〜10重量部の水、5〜100重量部の水和性アルコール(エタノール、イソプロパノール、イソブタノール、イソアミルアルコール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール等の1種又は2種以上)及び1〜70重量部の炭化水素油(ミネラルスピリット、ソルベントナフサ等の1種又は2種以上)とを含む水性塗料用アルミフレーク顔料組成物(特開昭63−54475号)等が好ましく使用できる。
【0015】
金属粉顔料の含有量は、用いる顔料の種類等に応じて適宜定めることができるが、通常は本発明インキ組成物中4〜15重量%(金属粉として)程度、特に5〜10重量%(金属粉として)であることが好ましい。金属粉の含有量が15重量%を超えると固形分が多くなり、粘度、流動性等に悪影響を与えることがある。また4重量%未満であれば顔料による隠蔽性が不十分となり、二重発色効果が得られなくなるおそれがある。従って、本発明では、金属粉がインキ組成物中4〜15重量%程度となるように金属粉顔料を含有させれば良い。
・水溶性有機溶剤
水溶性有機溶剤としては、分岐した疎水性基を有するアルコール類、グリコール類及びグリコールエーテル類の少なくとも1種を用いる。
【0016】
本発明の水溶性有機溶剤における「分岐した疎水性基を有する」構造とは鎖状化合物において疎水性基が主鎖に側鎖として結合している構造を意味する。疎水性基の種類は、メチル基、エチル基等のいずれであっても良い。疎水性基は、分子中に1つ又は2つ以上有していても良く、また2つ以上有する場合は互いに同じであっても異なっていても良い。例えば、下式で示されるヘキシレングリコールの場合は、点線枠内のメチル基を有する構造が「分岐した疎水性基を有する」構造に該当する。
【0017】
【化1】
Figure 0004004001
【0018】
上記の水溶性有機溶剤のうち、分岐した疎水性基を有するアルコール類としては、特に一般式Cn2n+2O(n:4〜6の整数)で示される化合物、例えばイソブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール(C4)、イソペンタノール、s−ペンタノール、t−ペンタノール、3−ペンタノール、3−メチル−2−ブタノール、2−メチル−1−ブタノール(C5)、2−エチルブタノール、4−メチル−2−ペンタノール(C6)等が挙げられる。
【0019】
分岐した疎水性基を有するグリコール類及びグリコールエーテル類としては、例えば1,3−オクチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)誘導体、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。
【0020】
これら水溶性有機溶剤の中でも、特にジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ヘキシレングリコール等を好適に使用することができる。
【0021】
水溶性有機溶剤の含有量は、水溶性有機溶剤の種類等に応じて適宜定めることができるが、通常は本発明インキ組成物中1〜50重量%程度、好ましくは5〜30重量%とする。水溶性有機溶剤の含有量が50重量%を超える場合は水溶性樹脂の溶解性が低下して析出するおそれがある。水溶性有機溶剤の含有量が1重量%未満の場合は十分な浸透拡散が得られなくなることがある。
・水溶性染料
水溶性染料としては、本発明ではアントラキノン系染料、カルボニウム系染料及び金属錯塩系染料の少なくとも1種を用いることを必須とする。これら染料自体は、公知のもの又は市販品をそのまま用いることもできる。本発明では、これら染料の中でもカルボニウム系染料及び金属錯塩系染料の少なくとも1種を用いることが好ましい。
【0022】
アントラキノン系染料としては、アントラキノン骨格を有するものであれば良く、アントラキノン誘導体、アントロン誘導体等を含む。例えば、C.I.Acid Blue 27、C.I.Acid Blue 43、C.I.Acid Green 25、C.I.Basic Violet 25、C.I.Basic Blue 60、C.I.Mordnt Red 11、C.I.Acid Red 83、C.I.Direct Green 28、C.I.Mordant Blue 48 等を用いることができる。
【0023】
カルボニウム系染料としては、カルボニウムイオンを基とするものであれば特に制限されないが、本発明では特にジフェニルメタン系染料、トリフェニルメタン系染料、キサンテン系染料、アクリジン系染料等が好ましく使用できる。ジフェニルメタン系染料としては C.I.Basic Yellow 2、C.I.Basic Yellow 3、C.I.Basic Yellow 37 等、トリフェニルメタン系染料としては C.I.Acid Blue 90、C.I.Acid Green 16、C.I.Acid Violet 49、C.I.Basic Red 9、C.I.Basic Blue 7、C.I.Acid Violet 1、C.I.Direct Blue 41、C.I.Mordnt Blue 1、C.I.Mordnt Violet 1等、キサンテン系染料として C.I.Acid Yellow 74、C.I.Acid Red 52、C.I.Acid Violet 30、C.I.Basic Red 1、C.I.Basic Violet 10、C.I.Mordnt Red 27、C.I.Mordnt Violet 25等、アクリジン系染料としては C.I.Basic Yellow 6、C.I.Basic Yellow 7、C.I.Basic Orange 14、C.I.Basic Orange 15 等がそれぞれ例示される。
【0024】
金属錯塩系染料としては、金属錯塩染料のほか、金属を含有する染料及び金属と配位結合し得る染料も包含される。例えば、金属と配位結合し得る染料としては、OH基、COOH基、NH2基等を有するアゾ系染料等を使用することができる。かかるアゾ系染料としては、例えば C.I.Mordant Red 30、C.I.Mordant Yellow 3、C.I.Mordant Green 15、C.I.Mordant Blue 13 等が挙げられる。
【0025】
これら金属錯塩系染料の中でも、特に銅フタロシアニン系染料、1:1型金属錯塩染料、1:2型金属錯塩染料等を好適に使用することができる。具体的には、銅フタロシアニン系染料としては C.I.Direct Blue 86 等、1:1型金属錯塩染料としては C.I.Acid Yellow 54、C.I.Acid Orange 74、C.I.Acid Red 186、C.I.Acid Violet 56等、1:2型金属錯塩染料としては C.I.Acid Yellow 59、C.I.Acid Black 60、C.I.Acid Red 296、C.I.Acid Blue 167 等をそれぞれ例示することができる。
【0026】
水溶性染料の含有量は、水溶性染料の種類等に応じて適宜定めることができるが、通常は本発明インキ組成物中0.1〜10重量%程度、好ましくは1〜5重量%とすれば良い。水溶性染料が10重量%を超える場合は、粘度・流動性に悪影響を与えることがある。また、水溶性染料が0.1重量%未満の場合は、所望の二重発色効果が得られないことがある。
・水溶性樹脂等
本発明では、必要に応じて水溶性樹脂を配合することもできる。水溶性樹脂としては、水性インキに増粘性及び/又は接着性を付与できるものであれば特に制限されず、使用目的等に応じて適宜選択することができる。例えば、微生物産系多糖類又はその誘導体としてプルラン、ザンサンガム、ウェランガム、ラムザンガム等;水溶性植物系多糖類又はその誘導体としてグァーガム、ローカストビーンガム、ペクチン;水溶性動物系多糖類又はその誘導体としてゼラチン、カゼイン等;セルロース誘導体としてヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース類のナトリウム塩、アンモニウム塩等;デンプン質誘導体としてデンプン、カチオンデンプン、デキストリン、デンプングリコール酸ナトリウム等;ビニル系合成高分子としてポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン、ポリビニルエーテル等;アクリル系合成高分子としてポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー等;その他の合成高分子としてポリエチレンオキシド、メトキシエチレンマレイン酸共重合体等が使用できる。これらは、1種又は2種以上で用いることができる。
【0027】
水溶性樹脂の含有量は、水溶性樹脂の種類等に応じて適宜定めることができるが、通常は本発明インキ組成物中0.05〜40重量%程度、好ましくは0.1〜30重量%とすれば良い。水溶性樹脂が40重量%を超える場合は、筆記が困難になるおそれがある。水溶性樹脂が0.05重量%未満の場合は所定の添加効果が得られなくなることがある。
【0028】
本発明インキ組成物では、その効果を妨げない範囲内で他の添加剤を配合することもできる。例えば、潤滑剤としてポリオキシエチレンアルカリ金属塩、ジカルボン酸アミド、リン酸エステル、N−オレイルサルコシン塩等;湿潤剤として多価アルコール又はその誘導体(グリセリン等);防錆剤としてベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトレート等;防腐・防錆剤としてベンゾイソチアゾリン系、ペンタクロロフェノール系、クレゾール等、その他にも各種の分散剤、界面活性剤等が挙げられる。
【0029】
本発明では、例えばNaCl、Na2SO4等のアルカリ金属塩が含有されている場合がある。この場合、インキ組成中のアルカリ金属塩を合計で1重量%以下とすることが好ましい。アルカリ金属塩(特にNaCl及びNa2SO4の少なくとも1種)の含有量を調整することによって塩析による水溶性有機溶剤のインキ中での分離を防止でき、より優れた経時的安定性を確保することができる。アルカリ金属塩の含有量を調整する方法は特に制限されず、例えば染料の場合はメタノール、エタノール等を用いてアルカリ金属塩の一部又は全部を積極的に取り除くことにより実施できる。なお、当初よりアルカリ金属塩の含有量が0〜1重量%である場合はそのまま使用することもできる。
【0030】
本発明インキ組成物のインキ粘度は、特に水性ボールペン用として用いる場合は、ELD型粘度計3°(R14)コーン 0.5rpm(20℃)で測定した粘度が通常1000〜10000mPa・s程度であることが好ましい。この範囲のインキ粘度とすることにより、水性ボールペンとして特に優れた経時安定性、筆記性を得ることができる。なお、インキ粘度は、水溶性樹脂、水等により調整することができる。
【0031】
また、本発明インキ組成物を水性ボールペン用として用いる場合、pHは通常5〜10程度とすることが好ましい。特にこのpH範囲内に設定することにより、優れた経時安定性等を確保することができる。インキpHは、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン等の公知のpH調整剤を用いて適宜調節することができる。なお、pH値は、pHメーター計(20℃)における測定値である。
【0032】
本発明インキ組成物は、公知の分散方法、脱泡方法、濾過方法等を用いて調製できる。例えば、水、水溶性染料及び金属粉顔料を混合・攪拌した後、水溶性樹脂を配合し、次いで水溶性有機溶剤及び必要に応じて各種の添加剤を配合し、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン等の公知のpH調整剤でpHを調整することにより得られる。なお、各工程での混合又は攪拌は、デゾルバー、ミキサー、ニーダー等の公知の攪拌装置を用いれば良い
2.筆記具
本発明のインキ組成物は、各種の筆記具のインキとして使用でき、例えばマーカー、サインペン、ボールペン等として用いることができるが、特に水性ボールペン用インキとして好適に用いることができる。本発明の筆記具は、インキ以外の点においては基本的に公知の筆記具(マーカー、水性ボールペン等)の構成部材を適宜採用することができる。
【0033】
水性ボールペンの場合、例えばインキ収容管も、公知の材料・大きさのものをそのまま適用できる。その材質としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂製パイプ、その他にも金属製パイプが採用できる。ボールペンの組み立ては、公知のボールペン組立方法に従えば良い。
【0034】
また、ボールペンチップについても公知の水性ボールペンで用いられているものと同様の材質・構造を採用できるが、特にボール直径とボールハウス内径との差が通常0.03mm以上、特に0.03〜0.04mmであるボールペンチップを用いることが本発明インキ組成物(本発明筆記具)にとって好ましい。本発明において、上記差はボールとボールハウス内面との距離が最も近くなる箇所における距離に相当する。従来のボールペン(ボールペンチップ)におけるボール直径とボールハウス内径との差は通常0.01〜0.02mm程度であるが、本発明では特に0.03mm以上という大きな差を設けることによって、本発明インキ組成物による良好な二重発色効果をより確実に得ることができる。
3.発色方法
本発明は、本発明インキ組成物を用いて吸収面上に描いた筆跡の少なくとも一部を消しゴムで擦ることにより金属粉顔料を取り除くことを特徴とする発色方法も包含する。
【0035】
本発明インキ組成物を用いて吸収面上に描かれた筆跡は、基本的には図1に示すような構成により二重発色作用を示す。
【0036】
本発明では、図1(B)において「着色剤+水溶性有機溶剤」からなる着色面(染料面)の大きさは、限りなく「金属粉顔料」からなる着色面(金属面)のそれに近づけることもできる。換言すれば、染料面と金属面がほとんど一致するように制御することも可能である。この場合、肉眼ではほとんど一色に近い外観となるが、このような状態も本発明の一態様に含まれる。染料面の広さの調整は、用いる水溶性有機溶剤の種類、吸収面の種類等を適宜選択することによって行うことができる。
【0037】
本発明インキ組成物による上記筆跡は、消しゴムで擦れば金属面のみが実質的に取り除かれ、染料面だけが吸収面上に残ることになる。これにより、金属面に覆われていた染料面も露出する結果、染料のみの発色を得ることができる。例えば、筆跡の一部のみを消しゴムで擦った場合には、二重発色と染料のみの発色との組み合わせからなる多彩な外観を作り出すことができ、いろいろなデザインの創作が可能になる。
【0038】
上記消しゴムは、特に制限されず、いずれの市販品も使用することができる。また、吸収面の種類(材質)も限定的ではなく、本発明の効果が得られる限りはいずれのタイプの吸収面にも適用できる。例えば、紙類、繊維質・木質材料、布類等が挙げられる。
【0039】
【発明の効果】
本発明の二重発色インキ組成物及びそれを用いた筆記具では、特に、金属粉顔料に対して特定の水溶性有機溶剤及び水溶性染料を用いるので、長期にわたって当初の発色を維持することができる。すなわち、長期にわたり安定した二重発色効果を得ることができる。
【0040】
また、本発明インキ組成物によれば、水性インキが増粘されていても、着色剤が筆記面に十分に浸透拡散されて効果的な輪郭線を形成でき、優れた二重発色効果を得ることができる。
【0041】
さらに、本発明では、インキ組成中のアルカリ金属塩の濃度を調整する場合には、インキ中で溶剤成分の分離をより確実に防止することができ、より優れた二重発色効果を維持することができる。
【0042】
本発明インキ組成物による筆跡は、これを消しゴムで擦ると実質的に金属粉顔料だけが取り除かれる結果、染料のみによる発色を容易に得ることができ、多様なデザインを創出することができる。
【0043】
本発明の二重発色インキ組成物は、各種の筆記具のインキとして用いることができ、特に水性ボールペン用インキとして最適である。また、本発明の水性ボールペンにおいて特定構造のボールペンチップを採用すれば、最適なインキ流出量を確保することができる結果、本発明インキ組成物による二重発色効果をより確実に得ることができる。
【0044】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。
【0045】
実施例1〜9及び比較例1〜2
表1に示す組成のインキをそれぞれ調製した。まず、所定量の水、水溶性染料及び金属粉顔料を混合・攪拌した後、水溶性樹脂を配合し、常温で1時間攪拌した。次いで、水溶性有機溶剤ならびに湿潤剤、防腐剤及び潤滑剤を配合し、pH調整剤(トリエタノールアミン、水酸化ナトリウム等)によりpHを調節しながら常温で1時間攪拌することによりインキ組成物をそれぞれ得た。得られたインキ組成物の粘度、pH及びアルカリ金属塩の濃度(重量%)を測定した。その結果を表1に示す。
【0046】
表1に示す各成分は以下の通りである。
Figure 0004004001
Figure 0004004001
なお、塩分は各水溶性染料中のアルカリ金属塩の濃度を示す。水溶性染料1及び2以外の染料は、メタノール、エタノール等の溶剤を用いて塩分を取り除いてから使用した。
(2)水溶性有機溶剤
・水溶性有機溶剤1:ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル(試薬)
・水溶性有機溶剤2:ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(試薬)
・水溶性有機溶剤3:ヘキシレングリコール(試薬)
(3)水溶性樹脂
・水溶性樹脂1:ラムザンガム(「K7C233」三晶製)
・水溶性樹脂2:ウェランガム(「K1A96」三晶製)
・水溶性樹脂3:CMC(「セロゲン5A」第一工業製薬製)
・水溶性樹脂4:PVA(「PVA−204」クラレ製)
Figure 0004004001
試験例1
表1に示す配合(重量%)の各インキ組成物を、洋白ボールペンチップ(ボール材質:セラミックス)を一端に取り付けたポリプロピレン製インキ収容管に充填して中芯とした。次に、本体に中芯を取り付けた後、尾栓を装着した。最後に、中芯を遠心分離機により管中の空気を除去し、各ボールペンを得た。
【0047】
各ボールペンについて、保存性を調べた。保存性は、50℃で1ヶ月保存し、保存後のインキによる筆跡(市販ルーズリーフに筆記)の変色度合いを目視観察することにより評価した。保存前後で色相変化が認められなかったものを○、色相変化が認められたものを×とした。その結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
Figure 0004004001
【0049】
比較例1及び2は、保存後にはインキが黒ずんで所定の二重発色が得られなかった。
【0050】
これに対し、実施例1〜9では、金属粉顔料の筆跡の周囲に水溶性染料による輪郭線が発現し、二重発色の強調された筆跡が得られ、保存前の発色と同様の発色が得られた。また、これらの筆跡を市販の消しゴムで擦ったところ、その部分の金属粉顔料が取り除かれ、水溶性染料による線が鮮明に現れた。
【0051】
これらの結果から明らかなように、本発明インキ組成物では、長期保存後であっても安定しているため、所望の二重発色効果を得ることができる。
【0052】
実施例10〜18及び比較例3〜4
表2に示す組成のインキを実施例1と同様にして調製した。表2に示す各成分(表示)は表1と同じである。
【0053】
試験例2
表2に示す配合(重量%)の各インキ組成物を「サクラふちどりマーカーメタリック(PMKメタ−H)」(サクラクレパス製)容器に充填し、マーカーペンを作製した。
【0054】
各マーカーペンについて、試験例1と同様にして保存性を調べた。その結果を表2に示す。
【0055】
【表2】
Figure 0004004001
【0056】
比較例3及び4は、保存後にはインキが黒みかがり、色相変化が認められ、所定の二重発色が得られなかった。
【0057】
これに対し、実施例10〜18では、金属粉顔料の筆跡の周囲に水溶性染料による輪郭線が発現し、二重発色の強調された筆跡が得られ、保存前の発色と同様の発色が得られた。また、これらの筆跡を市販の消しゴムで擦ったところ、その部分の金属粉顔料が取り除かれ、水溶性染料による線が鮮明に現れた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は二重発色筆跡を模式的に表わした図であり、図1(A)は断面図、図1(B)は平面図を示す。

Claims (17)

  1. (1)金属粉顔料、(2)水、(3)分岐した疎水性基を有するアルコール類、グリコール類及びグリコールエーテル類の少なくとも1種の水溶性有機溶剤ならびに(4)アントラキノン系染料、カルボニウム系染料及び金属錯塩系染料の少なくとも1種の水溶性染料を含む二重発色インキ組成物。
  2. さらに水溶性樹脂を含む請求項1記載の二重発色インキ組成物。
  3. 水溶性染料が、カルボニウム系染料及び金属錯塩系染料の少なくとも1種である請求項1又は2に記載の二重発色インキ組成物。
  4. 水溶性染料が、ジフェニルメタン系染料、トリフェニルメタン系染料、キサンテン系染料、アクリジン系染料、1:1型金属錯塩染料、1:2型金属錯塩染料及び銅フタロシアニン系染料の少なくとも1種である請求項1又は2に記載の二重発色インキ組成物。
  5. 金属粉顔料の一部又は全部が耐水性処理されている請求項1〜4のいずれかに記載の二重発色インキ組成物。
  6. 水溶性有機溶剤が、一般式Cn2n+2O(n:4〜6の整数)で示されるアルコール類である請求項1〜5のいずれかに記載の二重発色インキ組成物。
  7. 水溶性有機溶剤が、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル及びヘキシレングリコールの少なくとも1種である請求項1〜5のいずれかに記載の二重発色インキ組成物。
  8. 金属粉顔料を4〜15重量%(金属粉として)含有する請求項1〜7のいずれかに記載の二重発色インキ組成物。
  9. アルカリ金属塩が合計で1重量%以下含まれている請求項1〜8のいずれかに記載の二重発色インキ組成物。
  10. アルカリ金属塩がNaCl及びNa2SO4の少なくとも1種である請求項9記載の二重発色インキ組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の水性ボールペン用二重発色インキ組成物。
  12. ELD型粘度計3°(R14)コーン 0.5rpm(20℃)で測定したときのインキ粘度が1000〜10000mPa・sである請求項 11記載の水性ボールペン用二重発色インキ組成物。
  13. インキpHが5〜10である請求項11又は12に記載の水性ボールペン用二重発色インキ組成物。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の組成物をインキとして用いた筆記具。
  15. 請求項11〜13のいずれかに記載の組成物をインキとして用いた水性ボールペン。
  16. ボールペンチップにおけるボール直径とボールハウス内径との差が0.03mm以上であるチップを用いた請求項15記載の水性ボールペン。
  17. 請求項1〜13のいずれかに記載のインキ組成物を用いて吸収面上に描いた筆跡の少なくとも一部を消しゴムで擦ることにより金属粉顔料を取り除くことを特徴とする発色方法。
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