JP4190684B2 - 水性メタリックインキ組成物及びそれを用いた筆記具 - Google Patents

水性メタリックインキ組成物及びそれを用いた筆記具 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水性メタリックインキ組成物及びそれを用いた筆記具に関する。
【0002】
【従来技術】
二重発色用インキは、これを用いて筆記した場合、その筆跡の周囲にさらに輪郭線が生じて二重発色の描線が得られるものであり、通常のインキとは違ったデザインを創出することができる。
【0003】
従来、二重発色インキとしては、例えば金属粉顔料、水溶性染料、水並びに浸透性有機溶剤からなり、紙、布等の溶剤浸透性表面へ筆記用として用い、金属粉顔料により形成される筆跡の周囲に水溶性染料が浸透拡散して輪郭線効果が生じる二重発色インキ組成物が知られている(特開昭60−231777号公報、特開昭61−123684号公報)。
【0004】
これらの二重発色インキは、いずれも図1に示すような二重発色機構を利用するものであり、二重発色インキの着色成分として紙等に浸透する着色剤と浸透しない着色剤の2種類、すなわち水溶性染料と金属粉顔料とを用いるのが二重発色インキ組成物における主流となっている。図1は描線の断面を示し、筆記後に水溶性染料は紙中に浸透する一方、金属粉顔料は紙面上に付着することにより、水溶性染料による輪郭線と金属粉顔料による中心線からなる描線を作り出すことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようなタイプの描線に関し、近年ではデザインの要望の多様化により、さらにユニークな描線が描けるインキの開発が求められている。例えば、金属粉顔料によるふちどりを有する描線、特に着色剤による中心線と金属粉顔料による輪郭線からなる描線が描けるインキも求められている。
【0006】
しかしながら、従来の二重発色インキ組成物では、いずれも水溶性染料による輪郭線と金属粉顔料による中心線からなる描線が描けるものだけであり、上記のような新しいタイプの描線が描けるインキは未だ開発に至っていない。
【0007】
従って、本発明は、金属粉顔料によるふちどりを有する描線が描けるインキ組成物を提供することを主な目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、従来技術の問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定組成をもつインキ組成物が上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、金属粉顔料及び溶剤を含有するインキ組成物であって、ポリビニルアルコールを5〜20重量%含有することを特徴とする水性メタリックインキ組成物に係るものである。
【0010】
また、本発明は、上記水性メタリックインキ組成物をインキとして用いた筆記具に係るものである。
【0011】
本発明の水性メタリックインキ組成物は、金属粉顔料及び溶剤を含有するインキ組成物であって、ポリビニルアルコールを5〜20重量%含有することを特徴とする。本発明インキ組成物中にポリビニルアルコール(PVA)を必須成分として5〜20重量%含有させることにより、金属粉顔料による輪郭線(金属粉顔料によるふちどり線)から構成される描線を描くことができるとともに、インキ組成物の保存性向上にも寄与することができる。
【0012】
本発明で用いるポリビニルアルコールは、公知のもの又は市販品をそのまま使用することができ、またいずれの製法によって得られたPVAも使用できる。PVAは、完全鹸化型、中間鹸化型、部分鹸化型等のいずれのタイプのPVAも使用できる。特に、溶剤として水溶性有機溶剤を使用する場合、中間鹸化型及び部分鹸化型の少なくとも1種を必須とすることが好ましい。用いるPVAの重合度も特に限定的でなく、通常は500〜2000程度とすれば良い。
【0013】
PVAの含有量は、PVAのタイプ・重合度、他の成分等によって適宜設定すれば良いが、インキ組成物中5〜20重量%とし、好ましくは10〜15重量%とすれば良い。20重量%を超える場合には粘度が高くなりすぎて筆記又は印刷が困難になることがある。また、5重量%未満の場合は、金属粉顔料によるふちどり線が描けなくなり、またインキ組成物の保存性も低下するおそれがある。
【0014】
金属粉顔料としては、金属光沢を有するものであれば特に制限されず、例えば、アルミニウム系顔料、真鍮系顔料等が挙げられる。アルミニウム系顔料としては、例えば「アルペーストWJP−U75C」、「アルペーストWE1200」、「アルペーストWXM7675」、「アルペーストWXM0630」(以上、東洋アルミニウム製)、「1110W」、「2172SW」(以上、昭和アルミニウム製)、「AW−808C」、「AW7000R」(以上、旭化成製)等が挙げられる。真鍮系顔料としては、例えば「BS−605」、「BS−607」(以上、東洋アルミニウム製)、「ブロンズパウダーP−555」、「ブロンズパウダーP−777」(以上、中島金属箔粉工業製)等が挙げられる。また、「F500−RG」、「F500BG−W」、「F701GR−W」、「F701RE−G」(以上、昭和アルミニウム製)等の着色アルミニウム系顔料も使用できる。これらは、1種又は2種以上で使用することができる。なお、金属粉顔料の粒径は、顔料の種類に応じて適宜選定することができる。
【0015】
これら金属粉顔料の中でも、耐水性処理が施されているものが好ましい。耐水性処理は公知の方法で行え、例えばリン酸含有溶液で処理されたもの等が使用でき、市販品も使用できる。市販品としては、例えば上記「アルペーストWXM 0630」(東洋アルミニウム製)等が挙げられる。
【0016】
より具体的には、アルミフレークと、無機リン酸(オルトリン酸、ピロリン酸、三リン酸、四リン酸、亜リン酸等の1種又は2種以上)から供給されたPがアルミ重量に対して500〜10000ppmと、アルミ100重量部に対して0.3〜5重量部の分子内に少なくとも1個の官能基を有する脂肪族化合物(好ましくは炭素数8〜50)(例えば2−エチルヘキシルアミン、カプリルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、パルミチルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン等の脂肪族アミン、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール等の脂肪族アルコール、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪族アミド、オレイン酸メチルエステル、ステアリン酸ブチルエステル等の脂肪酸エステル、ラウリル酸ナトリウム、オレイン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、ジラウリルアシッドホスフェイト等のオルトリン酸エステル等の1種又は2種以上)、0.05〜10重量部の水、5〜100重量部の水和性アルコール(エタノール、イソプロパノール、イソブタノール、イソアミルアルコール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール等の1種又は2種以上)及び1〜70重量部の炭化水素油(ミネラルスピリット、ソルベントナフサ等の1種又は2種以上)とを含む水性塗料用アルミフレーク顔料組成物(特開昭63−54475号)等が好ましく使用できる。
【0017】
金属粉顔料の含有量は、顔料の種類等に応じて適宜定めることができるが、通常は本発明インキ組成物中4〜15重量%(金属粉として)程度、特に5〜10重量%(金属粉として)であることが好ましい。金属粉の含有量が15重量%を超えると固形分が多くなり、粘度、流動性等に悪影響を与えることがある。また4重量%未満であれば金属粉顔料の隠蔽性が不十分となり、二重発色効果が得られなくなるおそれがある。従って、本発明では、金属粉がインキ組成物中4〜15重量%程度となるように金属粉顔料を含有させれば良い。
【0018】
溶剤としては、水のほかに、水とともに金属粉顔料及び着色剤を分散させることができるものであれば特に制限されない。通常、溶剤の一つとして水を用いる場合は水溶性有機溶剤を併用できる。水溶性有機溶剤は限定的でなく、公知のもの又は市販品を使用できる。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル等のグリコールエーテル類、グリセリン、トリメチロールプロパン等の多価アルコール類等を挙げることができる。これらは1種又は2種以上で用いることができる。本発明では、これら水溶性有機溶剤の中でも、グリコールエーテル類が好ましい。すなわち、水とグリコールエーテル類とを含有する溶剤が好適に用いることができる。
【0019】
溶剤の含有量(水を含む場合は水との合計量)は、水の使用量、水溶性有機溶剤の種類等に応じて適宜定めることができるが、通常は本発明インキ組成物中50〜95重量%程度、好ましくは60〜90重量%とする。溶剤の含有量が50重量%未満となる場合は分散性が低下したり、PVA等の溶解性が低下するおそれがある。また、溶剤の含有量が95重量%を超える場合は描線の濃度不足、描線の乾燥速度の低下等が生じるおそれがある。
【0020】
本発明では、必要に応じて着色剤を用いることができる。着色剤を用いない場合、本発明インキ組成物による描線は、金属粉顔料によるふちどり線として得られる。すなわち、下地(通常は露出した紙面)が中心線となり、金属粉顔料による輪郭線を有する描線が描ける。これに対し、着色剤をさらに含有させた場合には着色剤による中心線と金属粉顔料による輪郭線とからなる描線を描くことができる。両者とも、本発明の態様に包含される。
【0021】
着色剤は、金属粉顔料以外のものであれば特に制限されず、公知又は市販の染料・顔料を用いることができる。例えば、染料としては、アントラキノン系染料、カルボニウム系染料、金属錯体系染料、トリフェニルメタン系染料、キサンテン系染料、アントラキノン系染料等の水溶性染料が好適に使用できる。また、顔料としては、無機顔料及び有機顔料のいずれも使用でき、例えばフタロシアニン、キナクリドン、カーボン等が挙げられる。また、顔料として、蛍光顔料、着色エマルジョン、顔料分散体等も使用できる。
【0022】
これら着色剤の中でも、トリフェニルメタン系染料、キサンテン系染料、アントラキノン系染料及び金属錯体系染料の少なくとも1種を用いることが好ましい。トリフェニルメタン系染料としては、例えば C.I.Acid Blue 90、C.I.Acid Green 16、C.I.Acid Violet 49、C.I.Basic Red 9、C.I.Basic Blue 7、C.I.Acid Violet 1、C.I.Direct Blue 41、C.I.Mordnt Blue 1、C.I.Mordnt Violet 1等が挙げられる。キサンテン系染料としては、例えば C.I.Acid Yellow 74、C.I.Acid Red 52、C.I.Acid Violet 30、C.I.Basic Red 1、C.I.Basic Violet 10、C.I.Mordnt Red 27、C.I.Mordnt Violet 25 等が挙げられる。また、アントラキノン系染料としては、アントラキノン骨格を有するものであれば良く、アントラキノン誘導体、アントロン誘導体等を含む。例えば、C.I.Acid Blue 27、C.I.Acid Blue 43、C.I.Acid Green 25、C.I.Basic Violet 25、C.I.Basic Blue 60、C.I.Mordnt Red 11、C.I.Acid Red 83、C.I.Direct Green 28、C.I.Mordant Blue 48 等を用いることができる。金属錯塩系染料としては、金属錯塩染料のほか、金属を含有する染料及び金属と配位結合し得る染料も包含される。例えば、金属と配位結合し得る染料としては、OH基、COOH基、NH2基等を有するアゾ系染料等を使用することができる。かかるアゾ系染料としては、例えば C.I.Mordant Red 30、C.I.Mordant Yellow 3、C.I.Mordant Green 15、C.I.Mordant Blue 13等が挙げられる。
【0023】
これら金属錯塩系染料の中でも、特に、銅フタロシアニン系染料、1:1型金属錯塩染料、1:2型金属錯塩染料等を好適に使用することができる。具体的には、銅フタロシアニン系染料としては C.I.Direct Blue 86 等、1:1型金属錯塩染料としては C.I.Acid Yellow 54、C.I.Acid Orange 74、C.I.Acid Red 186、C.I.Acid Violet 56等、1:2型金属錯塩染料としては C.I.Acid Yellow 59、C.I.Acid Black 60、C.I.Acid Red 296、C.I.Acid Blue 167 等がそれぞれ例示される。
【0024】
着色剤の含有量は、着色剤の種類に応じて適宜定めることができるが、通常は本発明インキ組成物中0.05〜15重量%程度、好ましくは1〜10重量%とすれば良い。着色剤が15重量%を超える場合、粘度・流動性に悪影響を与えることがある。また、着色剤が0.05重量%未満の場合、所望の発色効果が得られないことがある。
【0025】
本発明では、本発明の効果を妨げない範囲内でPVA以外の水溶性樹脂を配合することもできる。水溶性樹脂としては、水性インキに増粘性及び/又は接着性を付与できるものであれば特に制限されず、使用目的等に応じて適宜選択することができる。例えば、水溶性動物系多糖類又はその誘導体としてゼラチン、カゼイン等;セルロース誘導体としてヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース類のナトリウム塩、アンモニウム塩等;デンプン質誘導体としてデンプン、カチオンデンプン、デキストリン、デンプングリコール酸ナトリウム等;ビニル系合成高分子としてポリビニルピロリドン、ポリビニルエーテル等;アクリル系合成高分子としてポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー等;その他の合成高分子としてポリエチレンオキシド、メトキシエチレンマレイン酸共重合体等が使用できる。これらは、1種又は2種以上で用いることができる。
【0026】
水溶性樹脂の含有量は、用いる水溶性樹脂の種類に応じて適宜定めることができるが、通常は本発明インキ組成物中0.05〜40重量%程度、好ましくは0.1〜30重量%とすれば良い。
【0027】
さらに、本発明インキ組成物では、その効果を妨げない範囲内で他の公知の添加剤を配合することもできる。例えば、潤滑剤としてポリオキシエチレンアルカリ金属塩、ジカルボン酸アミド、リン酸エステル、N−オレイルサルコシン塩等;湿潤剤として多価アルコール又はその誘導体(グリセリン等);防錆剤としてベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトレート等;防腐・防錆剤としてベンゾイソチアゾリン系、ペンタクロロフェノール系、クレゾール等、その他にも各種の分散剤、界面活性剤、染料可溶化剤等が挙げられる。
【0028】
本発明インキ組成物では、例えばNaCl、Na2SO4等のアルカリ金属塩が含有されている場合があるが、この場合はインキ組成中のアルカリ金属塩の含有量合計が1重量%以下であることが好ましい。アルカリ金属塩(特にNaCl及びNa2SO4の少なくとも1種)の含有量を調整することによって塩析による水溶性有機溶剤等のインキ中での分離を防止でき、より優れた経時的安定性を確保することができる。アルカリ金属塩の含有量を調整する方法は特に制限されず、例えば染料の場合はメタノール、エタノール等を用いてアルカリ金属塩の一部又は全部を積極的に取り除くことにより実施できる。なお、当初よりアルカリ金属塩の含有量が0〜1重量%である場合はそのまま使用することもできる。
【0029】
本発明インキ組成物のインキ粘度は特に限定的でないが、特に水性ボールペン用として用いる場合は、ELD型粘度計3°(R14)コーン 0.5rpm(20℃)で測定した粘度が通常1000〜10000mPa・s程度であることが好ましい。この範囲のインキ粘度とすることにより、水性ボールペンとして特に優れた経時安定性、筆記性を得ることができる。なお、インキ粘度は、水溶性樹脂、水等により調整することができる。
【0030】
また、本発明インキ組成物を水性ボールペン用として用いる場合、pHは通常5〜10程度とすることが好ましい。特にこのpH範囲内に設定することにより、優れた経時安定性等を確保することができる。pHは、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン等の公知のpH調整剤を用いて適宜調節することができる。なお、pH値は、pHメーター計(20℃)における測定値である。
【0031】
本発明インキ組成物は、公知の分散方法、脱泡方法、濾過方法等を用いて調整でき、基本的には水、着色剤及び金属粉顔料を混合・攪拌した後、PVA(水溶性樹脂)を配合し、次いで水溶性有機溶剤及び必要に応じて各種の添加剤を配合し、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン等の公知のpH調整剤でpHを調整することにより得られる。なお、各工程での混合又は攪拌は、デゾルバー、ミキサー、ニーダー等の公知の攪拌装置を用いれば良い
本発明のインキ組成物は、各種の筆記具のインキとして使用でき、例えばマーカー、サインペン、ボールペン等として用いることができるが、特に水性ボールペン用インキとして好適に用いることができる。本発明の筆記具は、基本的には公知の筆記具(マーカー、水性ボールペン等)の構成部材を適宜採用することができる。
【0032】
水性ボールペンの場合、例えばインキ収容管も、公知の材料・大きさのものをそのまま適用できる。その材質としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂製パイプ、その他にも金属製パイプが採用できる。ボールペンの組み立ては、公知のボールペン組立方法に従えば良い。
【0033】
また、ボールペンチップについても公知の水性ボールペンで用いられているものと同様の材質・構造を採用できるが、特にボール直径とボールハウス内径との差が通常0.03mm以上、特に0.03〜0.04mmであるボールペンチップを用いることが本発明インキ組成物にとって好ましい。本発明において、上記差は、ボールとボールハウス内面との距離が最も近くなる箇所における距離に相当する。従来のボールペン(ボールペンチップ)におけるボール直径とボールハウス内径との差は通常0.01〜0.02mm程度であるが、本発明では特に0.03mm以上という大きな差を設けることによって、本発明のインキ組成物による発色効果をより確実に得ることができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明の水性メタリックインキ組成物及びそれを用いた筆記具では、従来の二重発色効果と異なる発色効果を得ることができる。
【0035】
つまり、金属粉顔料によるふちどり線を描くことができる。特に、着色剤を併用した場合には、金属粉顔料による輪郭部と着色剤による中心部とからなる二重発色の描線を得ることができる。具体的には、図2に示すように、両端が金属粉顔料による輪郭線と、中心が着色剤(着色剤を用いた場合)による中心線とからなる描線(換言すれば、金属光沢のふちどり線)を描くことができ、これは従来の二重発色インキによる描線とは金属粉顔料と着色剤の位置が反対になった状態である。
【0036】
また、本発明インキ組成物は、長期保存後であっても所定の発色効果を得ることができ、その保存性にも優れている。
【0037】
このような本発明インキ組成物は、各種の筆記具のインキとして用いることができ、特に水性ボールペン用インキとしても最適である。また、本発明の水性ボールペンにおいて特定構造のボールペンチップを採用すれば、最適なインキ流出量を確保することができる結果、本発明インキ組成物による発色効果をより確実に得ることができる。
【0038】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。
【0039】
実施例1〜3及び比較例1〜3
表1に示す組成のインキをそれぞれ調製した。まず、所定量の水、水溶性染料及び金属粉顔料を混合・攪拌した後、水溶性樹脂を配合し、常温で1時間攪拌した。次いで、着色剤、必要に応じて水溶性有機溶剤、その他の添加剤を配合して常温で1時間攪拌することによりインキ組成物をそれぞれ得た。
【0040】
表1に示す各成分は以下の通りである。
(1)鱗片状顔料(金属粉顔料)
・鱗片状顔料1:アルミニウム粉顔料(「アルペーストWXM0630」東洋アルミニウム製(リーフィングタイプ、平均粒径8μm、アルミニ ウム粉約55〜56重量%)
・鱗片状顔料2:アルミニウム粉顔料(「アルペーストWXM7675」東洋アルミニウム製(ノンリーフィングタイプ、平均粒径15μm、ア ルミニウム粉約65重量%)
(2)水溶性樹脂
・水溶性樹脂1:ポリビニルアルコール(「PVA−417」クラレ製、部分鹸化品)
・水溶性樹脂2:ポリビニルアルコール(「PVA−103」クラレ製、完全鹸化品)
・水溶性樹脂3:ポリエチレンオキシド(「PEO−3」住友化成製)
・水溶性樹脂4:キサンタンガム(「ケルザン」三晶製)
(3)溶剤
・溶剤1:ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(試薬)
・溶剤2:ヘキシレングリコール(試薬)
・溶剤3:エチレングリコール(試薬)
・溶剤4:ジプロピレングリコール(試薬)
(4)着色剤
・着色剤1:黄色染料(「Tartrazine NS conc.」住友化学工業製、C.I.Acid Yellow)
・着色剤2:青色染料(「Milling Cyanine」住友化学工業製、C.I.Acid Blue)
(5)添加剤
・防腐防黴剤:1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(「プロクセルGXL」ヘキスト合成製)
・防錆剤:ベンゾトリアゾール(試薬)
・潤滑剤:マレイン酸モノアミド(試薬)
試験例1
表1に示す配合(重量%)の各インキ組成物を、ステンレス鋼製ボールチップ(ボール材質:超硬合金)を一端に取り付けたポリプロピレン製インキ収容管に充填して中芯とした。次に、本体に中芯を取り付けた後、尾栓を装着した。最後に、中芯を遠心分離機により管中の空気を除去し、各ボールペンを得た。
【0041】
各ボールペンについて、保存性及び二重発色性(保存前の筆記)を調べた。保存性は、50℃で1ヶ月保存し、保存後のインキによる筆跡(市販ルーズリーフに筆記)の変色度合いを目視観察することにより評価した。保存前後で色相変化が認められなかったものを○、色相変化が認められたものを×とした。その結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
Figure 0004190684
【0043】
実施例1では、中心線が黄色、輪郭線が銀色(メタリック)の二重発色の描線が得られた。実施例2では、中心線が青色、輪郭線が銀色(メタリック)の二重発色の描線が得られた。実施例3では、金属粉顔料によるふちどり線、すなわち中心線が下地色(露出した紙面)、輪郭線が銀色(メタリック)の描線が得られた。
【0044】
これに対し、比較例1では保存前は実施例2と同様の描線が得られたが、保存後は鱗片状顔料が沈降していて筆記することが困難であった。比較例2では、中心線が銀色、輪郭線が青色の従来の二重発色しか得られなかった。比較例3では、銀色の描線のみで金属粉顔料によるふちどり線が描けなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術の二重発色筆跡を模式的に表わした図(断面図)である。
【図2】本発明インキ組成物による描線を模式的に表わした図(断面図)である。

Claims (6)

  1. 金属粉顔料及び溶剤を含有するインキ組成物であって、ポリビニルアルコールを5〜20重量%含有することを特徴とする水性メタリックインキ組成物。
  2. さらに着色剤を含有する請求項1記載の水性メタリックインキ組成物。
  3. 着色剤として、トリフェニルメタン系染料、キサンテン系染料、アントラキノン系染料及び金属錯体系染料の少なくとも1種を用いる請求項2記載の水性メタリックインキ組成物。
  4. 溶剤が水溶性有機溶剤を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の水性メタリックインキ組成物。
  5. 水溶性有機溶剤がグリコールエーテル類である請求項4記載の水性メタリックインキ組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の組成物をインキとして用いた筆記具。
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