JP4001001B2 - 液晶表示装置用カラーフィルター、液晶表示装置および液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法 - Google Patents

液晶表示装置用カラーフィルター、液晶表示装置および液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラーフィルター、およびそれを用いた液晶表示装置、および透過型液晶表示と反射型液晶表示の両方の方式を兼ね備えた半透過型液晶表示装置、およびカラーフィルターの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、液晶表示装置は軽量、薄型、低消費電力等の特性を生かし、ノートPC、携帯情報端末、デスクトップモニタ、デジタルカメラなど様々な用途で使用されている。バックライトを使用した液晶表示装置においては、低消費電力化を進めるためにバックライト光の利用効率を高めることが求められ、カラーフィルターの高透過率化が要求されている。一方、カラーフィルターの透過率は年々向上しているが、透過率向上による消費電力の大幅な低下は望めなくなってきている。最近では電力消費量の大きなバックライト光源を必要としない反射型液晶表示装置の開発が進められており、透過型液晶表示装置にくらべ約1/7と大幅な消費電力の低減が可能であることが発表されている(日経マイクロデバイス別冊フラットパネル・ディスプレイ1998、P.126)。 反射型液晶表示装置は、透過型液晶表示装置に比べ低消費電力であり、屋外での視認性に優れるという利点はあるものの、十分な環境光強度が確保されない場所では表示が暗くなってしまい、視認性が極端に悪くなるという問題点がある。暗い環境下でも表示が視認されるようにするために、(1)バックライトを設け、反射膜の一部に切り欠きを入れ、一部が透過型表示方式、一部を反射型表示方式とした液晶表示装置、半透過半反射型表示方式(いわゆる半透過型表示方式)、文献としては例えばファインプロセステクノロジージャパン’99、専門技術セミナーテキストA5)、(2)フロントライトを設けた液晶表示装置などが考案されている。
【0003】
バックライトを設けた半透過型液晶表示装置では、バックライト光を利用する透過表示と環境光を利用する反射表示が1画素内に共存するため、環境光強度によらず、視認性のよい表示を行うことが出来る。しかし、図4に示すような従来の構成のカラーフィルター、すなわち、反射用領域と透過用領域が特別には設けられていない、1画素内での着色が均一なカラーフィルターを用いた場合には、鮮やかな透過表示を得ようとすると問題点が生じていた。具体的には透過色の色鮮やかさ(色純度)を向上させると、反射色もそれに伴いさらに色純度が高くなり、色純度とトレードオフの関係にある明るさが極端に低下し、十分な視認性が得られないというものである。この問題点は、透過表示を行うときにはバックライト光がカラーフィルターを1回透過するのに対して、反射表示では、環境光が入射時と反射時の2回カラーフィルターを透過することに起因する。また、半透過型液晶表示装置では透過表示での光源がバックライト光である一方、反射表示での光源が環境光であるために、色純度だけでなく色調も変化してしまうという問題点もある。これは、環境光がD65光源に代表されるような連続的なスペクトルを持つのに対して、バックライト光源がある特性の波長にスペクトルのピークをもつという光源のスペクトル特性の違いに起因する。
【0004】
そこで、透過用領域と反射用領域の表示色を同一にする(色純度、明るさ、色調を同一にする)方法として、反射用領域にスペーサー部を形成して、透過用領域と反射用領域で着色層の膜厚を変えることが記載されている(例えば、特許文献1参照)。図5は、従来知られている膜厚調整方式の半透過型液晶表示装置用カラーフィルターの断面図を模式的に示したものである。反射用領域6には透明樹脂層3が形成され、反射用領域6の着色層5の膜厚は、透過用領域7の着色層5の膜厚に比べて、薄くなっている。しかし、反射用領域6の着色層膜厚を薄く変えただけでは、色純度、明るさは大きな違いをなくすことができるものの赤、緑、青それぞれ単色の反射表示の色調は透過表示での色調と異なってしまい、反射と透過における見え方に違和感があるという問題点があった。
【0005】
また、透過用領域と反射用領域の表示色を同一にする別の方法としては、図6に示すような透過用領域および/または反射用領域をバックライト光と環境光を考慮した適切な複数の色材料で塗り分けることが考えられる。透過用領域および/または反射用領域用領域を塗り分ける方法では、透過用領域と反射用領域の色調を同じにして色純度、明るさを変え、目的にあった透過表示色と反射表示色を達成することができると考えられるが、現在主流のフォトリソ法では、一色の画素を形成するのに二度以上色材料を塗布しフォトリソ加工することになり、赤、緑、青の三色の画素を形成するには各色2回、すなわち計6回のフォトリソ加工が必要となり、製造コストが増大してしまうという問題点があった。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−33778号公報(第3〜4頁、第2図、第8図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の欠点に鑑み創案されたもので、半透過型液晶表示装置用の反射表示と透過表示での色純度、輝度(明るさ)、色調の差を少なくすることが可能であって、反射用領域と透過用領域の色調整が容易なカラーフィルターを製造工程増加を抑えて安価に提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、従来技術の課題を解決するために鋭意検討した結果、以下のカラーフィルターによって半透過型液晶表示装置の反射表示と透過表示での色純度、輝度(明るさ)、色調の差を少なくすることが可能であって、反射用領域と透過用領域の色調整が容易なカラーフィルターを工程増加を抑えて低コストで製造可能であることを見いだした。すなわち、
(1) 一画素中に透過用領域と反射用領域を含み、複数色の画素が配されたカラーフィルターであって、少なくとも1色の画素については複数の着色層が積層され、かつ、最上層が感光性カラーレジストからなる構造を有し、かつ、反射用領域において基板と着色層の間に膜厚が1〜5μmの透明樹脂層を有し、透過用領域の最上層の着色層膜厚が反射用領域の最上層の着色層膜厚より大きく、透過用領域に積層された着色層数が2層であり、反射領域の着色層数が1層であることを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルター。
(2) 複数の着色層が積層された画素において、該積層された部分における最上層の感光性カラーレジストからなる着色層とそれ以外の着色層の着色が異なることを特徴とする(1)に記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
(3) 透過用領域と反射用領域を含んだ画素において、透過用領域のトータルの膜厚が、透明樹脂層を含む反射用領域のトータルの膜厚より小さいことを特徴とする(1)または(2)のいずれかに記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
) 2層のうちの下層の着色層が非感光性カラーペーストからなることを特徴とする()に記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
) 非感光性カラーペーストがポリイミド樹脂を含むことを特徴とする()に記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
) 反射用領域に形成する透明樹脂層が感光性レジストからなることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
) 感光性レジストが感光性アクリルレジストからなることを特徴とする()に記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
) 反射用領域に形成する透明樹脂層が非感光性ペーストからなることを特徴とする(1)〜()のいずれかに記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
) 非感光性ペーストがポリイミド樹脂を含むことを特徴とする()に記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
10) 画素上にオーバーコート層を有することを特徴とする(1)〜()のいずれかに記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
11) 複数色の画素を含み、画素は透過用領域と反射用領域を含むカラーフィルターであって、下記工程をこの順に含むことを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法。
(A)少なくとも1色の画素の反射用領域において、基板上に膜厚1〜5μmの透明樹脂層を形成する工程
(B)少なくとも1色の画素について、非感光性カラーペーストからなる着色層と感光性アクリルカラーレジストからなる着色層を積層して、最上層に感光性アクリルカラーレジストを有する複数の着色層が積層され、かつ透過用領域の最上層の着色層膜厚が反射用領域の最上層の着色層膜厚より大きい構造の画素を形成する工程
(C)反射用領域の透明樹脂層上に塗布された最上層以外の着色層を過現像条件によって除去する工程
12) (1)〜(10)のいずれかに記載のカラーフィルターを用いたことを特徴とする液晶表示装置。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のカラーフィルターは一画素内に透過用領域と反射用領域を持ち半透過液晶表示装置に好適に用いることができる。
以下、本発明の実施の形態として、透過表示と反射表示の色純度、明るさ、色調の差が少なくなることを意図して説明する。また、本発明によればその優れた透過用領域と反射用領域のそれぞれに対する色調整機能によって、意図的に透過表示と反射表示のそれぞれの異なる色純度、明るさ、色調を意図して調整することができ、それらの実施例についても説明する。
【0010】
反射膜が形成される基板は、カラーフィルター側基板、カラーフィルターに対向する基板のいずれでもよい。カラーフィルター側に反射膜が形成されている場合は、色材料が形成されている画素領域の内、反射膜が形成されている領域が反射用領域となり、画素領域の中で反射膜が形成されていない領域が透過用領域となる。反射膜がカラーフィルターに対向する基板上に形成されている場合は、該基板の反射膜形成領域に対応するカラーフィルター画素領域が反射用領域となり、該基板の反射膜が形成されていない領域に対応するカラーフィルター画素領域が透過用領域となる。
【0011】
本発明の液晶表示装置においては反射表示と透過表示での色純度、明るさ、色調の差を小さくするために少なくとも1色の画素が複数の着色層が積層された構造であること、着色層最上層に感光性カラーレジストからなる着色層が形成されること、反射用領域において基板と着色層の間に透明樹脂層が形成されていることが重要である。
【0012】
複数の着色層を積層させること、ならびに積層させる着色層の着色特性を異ならせることで、透過表示と反射表示のそれぞれで所望の色調を得ることが可能となる。また、最上層が感光性カラーレジストであることで、下層着色層との一括パターン加工ができ、製造工程の増加を抑えることが可能となる。パターン加工の際には、反射用領域の下層着色層のみを現像時に溶解させ、反射用領域の着色層については最上層の感光性カラーレジストのみとしてもよい。このような加工をすることでも、透過表示と反射表示のそれぞれで所望の特性を得ることが可能となる。また、トータル膜厚の調整などの必要に応じて、下層の着色層を形成する代わりに透明の樹脂層を形成してもよい。
【0013】
基板上の反射用領域に透明樹脂層を形成すると反射用領域は透明樹脂層部分の膜厚分凸になり、透過用領域は反射用領域に比べて低い部分的に凸のある基板となる。凸のある基板上に非感光性カラーペーストおよび/または感光性カラーレジストを塗布し着色層を形成すると、透過用領域の着色層の膜厚は、非感光性カラーペーストや感光性カラーレジストによる平坦化(レベリング)によって凸が形成されている反射用領域の膜厚に比べて厚くなる。このように平坦化により反射用領域の着色と透過用領域の着色(同一光源(例えばC光源)で見たときの「色の濃さ」)を変えることができる。着色塗液の平坦化(レベリング)の程度は、塗液の粘度、固形分濃度により調整することが出来る。塗液の粘度が低いとより平坦化しやすくなり、また塗液中の固形分濃度が高いとより平坦化しやすくなる。最上層の着色層に用いる感光性カラーレジスト中の固形分濃度は10重量%から30重量%であることが好ましく、下層の着色層に用いる非感光性カラーペーストおよび/または感光性カラーレジスト中の固形分濃度は3重量%から15重量%であることが好ましい。
【0014】
着色層は最上層に感光性カラーレジストからなる着色層が形成されることが必要であるが、感光性カラーレジストの下の非感光性カラーペーストおよび/または感光性カラーレジスト着色層は何層でも積層することが可能である。何層積層するかは目標の着色を達成するために適宜選択されるが、生産性から着色層は感光性カラーレジストと他の1層を組み合わせた2層積層構造であることがより好ましい。
【0015】
光源が異なるにも係わらず、透過表示と反射表示の色純度、明るさ、色調の差を少なくするためには、透過用領域の着色と反射用領域の着色が異なることが好ましい。反射用領域の着色と透過用領域の着色を変える方法として、最上層の感光性カラーレジストからなる着色層とそれ以外の着色層の着色が異なる構成とすることができる。「着色が異なる」とは、同一光源(例えばC光源)で透過用領域と反射用領域を見たときの色純度、明るさ(透過率)、色調が異なることを指す。透過用領域と反射用領域で「着色を異ならせる」ためにカラーフィルターの構成として利用できる因子は主に、反射用領域への透明樹脂層の設置に基づく最上層の感光性カラーレジストおよび下層着色層の透過用領域と反射用領域での膜厚の違いであり、この膜厚の違いはそれぞれの層(例えば最上層)の透過用領域と反射用領域での着色(同一光源で見た時の「色の濃さ」)の違いに反映できるが、これだけでは不十分である。このため、最上層の感光性カラーレジストと感光性カラーレジストおよび/または非感光性カラーペーストからなる下層着色層との着色は同一ではなく目的に応じて異なることが好ましい。
【0016】
非感光性カラーペーストと感光性カラーレジストに含まれる着色剤または樹脂成分を変更することおよび/または非感光性カラーペーストと感光性カラーレジストに含まれる着色剤の種類を変更することおよび/または非感光性カラーペーストからなる着色層と感光性カラーレジストからなる着色層の膜厚を調整することおよび/または反射領域に形成する透明樹脂層の膜厚、面積、形状を変えることにより透過用領域と反射用領域に形成されるカラーフィルターの着色(色純度、明るさ、色調)を自由に調整するすることができるので、透過用領域の光源がバックライト光であり、反射用領域の光源が環境光であるという違いがあっても、透過表示と反射表示の色純度、明るさ、色調を同一にすることができる。
【0017】
本発明では少なくとも一色の画素について非感光性カラーペーストおよび/または感光性カラーレジストからなる着色層と感光性カラーレジストからなる着色層を積層させるが、積層させる色については、特に限定はなく赤画素、緑画素、青画素のいずれでもよく、積層させる色画素は1色でも2色でも3色でもよいが、用いるバックライト光源と環境光の特性差を勘案し、目標の着色を達成できるように個々の積層させる色材料の着色を決めることが好ましい。
【0018】
好ましい画素の着色設計には、光源の違いを考慮に入れるため、透過用領域はバックライトに用いられる光源としてC光源、2波長型光源、3波長型光源の内のいずれか、反射用領域は環境光としての太陽光(自然光)に近いD65光源で行うことが好ましい。ここでいう2波長型のLED光源の例としては、青色LEDと黄色蛍光体または黄緑色蛍光体とを組み合わせて白色光を発するLED光源があげられる。また、3波長型光源の例としては、3波長冷陰極管、紫外LEDと赤、青、緑蛍光体とを組み合わせた白色LED光源、赤、青、緑各色のLEDを組み合わせた白色LED光源、青色LEDと赤色蛍光体ならびに緑色蛍光体とを組み合わせた白色LED光源、有機エレクトロルミネッセンス光源などがあげられる。
【0019】
透明樹脂層とは具体的には可視光領域の平均透過率が80%以上である樹脂層である。反射用領域に形成される透明樹脂層の膜厚は、光源の違いを勘案したうえで反射用領域と透過用領域の色純度、明るさ、色調の差が小さくなるように選択させる。透明樹脂の膜厚が大きいほど、平坦化により反射用領域と透過用領域に形成される着色層の膜厚差が大きくなり、透過用領域と反射用領域の色純度、明るさ、色調の差を小さくする効果が大きい。透明樹脂層の膜厚があまり大きくなるとカラーフィルター表面の段差が大きくなり、液晶配向に悪影響を及ぼし表示品位が悪化するので透明樹脂層の膜厚は5μm以下が好ましい。
【0020】
透明樹脂層は感光性レジストを使用して形成することができる。感光性樹脂材料としてはポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の材料が使用でき、アクリル系樹脂が好ましく用いられる。感光性アクリル系樹脂としては、感光性を持たせるため、少なくともアクリル系ポリマー、アクリル系多官能モノマーあるいはオリゴマー、光重合開始剤を含有させた構成を有するのが一般的であるがエポキシモノマーを加えたいわゆるアクリルエポキシ樹脂としてもよい。透明樹脂層を感光性レジストで形成した場合は、フォトリソ加工の露光工程で、露光マスクと透明樹脂層を形成する基板の距離を変えることで透明樹脂層の表面の丸みや平坦性を制御することが可能である。
【0021】
透明樹脂層は非感光性ペーストを使用しても形成することができる。非感光性樹脂材料としてはポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の材料が使用でき、ポリイミド系樹脂が好ましく用いられる。透明樹脂層を非感光性ペーストで形成した場合は、透明樹脂層の上部表面が平坦な構造になり、より小さな面積の透明樹脂層を形成することが可能である。
【0022】
反射用領域に形成する透明樹脂層には光散乱のための粒子を含んでもよい。透明樹脂層に光拡散の粒子を含むことで、正反射成分による表示のギラツキを押さえ、良好な表示特性を得ることができ、かつ透過用領域には透明樹脂層は存在しないので光散乱せずに効率的にバックライトを使用することができる。光散乱のための粒子としてはシリカ、アルミナ、チタニアなどの無機酸化物粒子、金属粒子、アクリル、スチレン、シリコーン、フッ素含有ポリマーなどの樹脂粒子などの材料を使用することができ、シリカ粒子を用いることが好ましい。光散乱粒子の粒径としては0.1〜10μmの範囲で用いることができる。光拡散の粒子径が透明樹脂層の厚み以下である場合は透明樹脂層が平坦になるのでより好ましい。
【0023】
本発明で使用する色材料は、着色成分と樹脂成分を含むペーストである。樹脂成分としては、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の材料が好ましく用いられる。感光性、非感光性のどちらの材料でも使用することが可能である。
【0024】
感光性カラーレジストは、着色成分と樹脂成分を含み、樹脂成分は光によって反応する感光成分を含む。光照射された樹脂が現像液への溶解速度のあがるポジ型と、光照射された樹脂が現像液への溶解速度の下がるネガ型があり、どちらも使用することが可能であるが、可視光で感光成分の透明性の高いネガ型樹脂が好ましく用いられる。感光性カラーレジストの樹脂成分としてはポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の材料が好ましく用いられる。
【0025】
非感光性カラーペーストに使用する樹脂成分の例としてポリイミド系樹脂について述べる。ポリイミド系樹脂としてはポリイミド前駆体であるポリアミック酸を、加熱又は適当な触媒によってイミド化したものが好適に用いられる。ポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させることにより得ることができる。
【0026】
本発明におけるポリアミック酸の合成には、テトラカルボン酸二無水物として、たとえば、脂肪族系または脂環式系のものを用いることができ、その具体的な例として、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,5−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−ビシクロヘキセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−C]フラン−1,3−ジオンなどが挙げられる。また、芳香族系のものを用いると、耐熱性の良好な膜に変換しうるポリアミック酸を得ることができ、その具体的な例として、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、3,3´,4,4´−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、4,4´−オキシジフタル酸無水物、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3”,4,4”−パラターフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3”,4,4”−メタターフェニルテトラカルボン酸二無水物が挙げられる。また、フッ素系のものを用いると、短波長領域での透明性が良好な膜に変換しうるポリアミック酸を得ることができ、その具体的な例として、4,4´−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物などが挙げられる。なお、本発明は、これらに限定されずにテトラカルボン酸二無水物が1種または2種以上用いられる。
【0027】
また、本発明におけるポリアミック酸の合成には、ジアミンとして、たとえば、脂肪族系または脂環式系のものを用いることができ、その具体的な例として、エチレンジアミン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4´−ジアミノ−3,3´−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4´−ジアミノ−3,3´−ジメチルジシクロヘキシルなどが挙げられる。また、芳香族系のものを用いると、耐熱性の良好な膜に変換しうるポリアミック酸を得ることができ、その具体的な例として、4,4´−ジアミノジフェニルエーテル、3,4´−ジアミノジフェニルエーテル、4,4´−ジアミノジフェニルメタン、3,3´−ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ジアミノジフェニルスルホン、3,3´−ジアミノジフェニルスルホン、4,4´−ジアミノジフェニルサルファイド、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、ベンジジン、3,3´−ジメチルベンジジン、3,3´−ジメトキシベンジジン、o−トリジン、4,4”−ジアミノターフェニル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3´−ジメチル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エ−テル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホンなどが挙げられる。また、フッ素系のものを用いると、短波長領域での透明性が良好な膜に変換しうるポリアミック酸を得ることができ、その具体的な例として、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパンなどが挙げられる。
【0028】
また、ジアミンの一部として、シロキサンジアミンを用いると、無機基板との接着性を良好にすることができる。シロキサンジアミンは、通常、全ジアミン中の1〜20モル%量用いる。シロキサンジアミンの量が少なすぎれば接着性向上効果が発揮されず、多すぎれば耐熱性が低下する。シロキサンジアミンの具体例としては、ビス−3−(アミノプロピル)テトラメチルシロキサンなどが挙げられる。本発明は、これに限定されずにジアミンが1種または2種以上用いられる。
【0029】
ポリアミック酸の合成は、極性有機溶媒中でテトラカルボン酸二無水物とジアミンを混合して反応させることにより行うのが一般的である。この時、ジアミンとテトラカルボン酸二無水物の混合比により、得られるポリアミック酸の重合度を調節することができる。 このほか、テトラカルボン酸ジクロライドとジアミンを極性有機溶媒中で反応させて、その後、塩酸と溶媒を除去することによってポリアミック酸を得るなど、ポリアミック酸を得るには種々の方法がある。しかし、本発明はその合成法によらずにポリアミック酸に対して適用が可能である。
【0030】
次に、本発明で使用する非感光性カラーペーストに使用するポリアミック酸の構造単位の繰り返し数について述べる。ポリイミド膜の力学的特性は、分子量が大きいほど良好であるため、ポリイミド前駆体であるポリアミック酸の分子量も大きいことが望まれる。一方、ポリアミック酸膜を湿式エッチングによりパターン加工を行う場合、ポリアミック酸の分子量が大きすぎると、現像に要する時間が長くなりすぎるという問題がある。したがって、構造単位の繰り返し数の好ましい範囲は15〜1000、より好ましくは18〜400、さらに好ましくは20〜100である。なお、ポリアミック酸の分子量には一般にばらつきがあるため、ここでいう構造単位の繰り返し数の好ましい範囲とは、この範囲の中に全ポリアミック酸の50モル%以上、好ましくは70モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上が入っていることを意味する。
【0031】
感光性カラーレジストに使用する樹脂成分の例として、アクリル系樹脂について述べる。感光性アクリル系樹脂としては、感光性を持たせるため、少なくともアクリル系ポリマー、アクリル系多官能モノマーあるいはオリゴマー、光重合開始剤を含有させた構成を有するのが一般的である。さらにエポキシを加えた、いわゆるアクリルエポキシ樹脂も用いることができる。
【0032】
使用できるアクリル系ポリマーとしては、特に限定はないが、不飽和カルボン酸とエチレン性不飽和化合物の共重合体を好ましく用いることができる。不飽和カルボン酸の例としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、あるいは酸無水物などがあげられる。
【0033】
これらは単独で用いても良いが、他の共重合可能なエチレン性不飽和化合物と組み合わせて用いても良い。共重合可能なエチレン性不飽和化合物としては、具体的には、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸nープロピル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸sec−ブチル、アクリル酸イソ−ブチル、メタクリル酸イソ−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、アクリル酸n−ペンチル、メタクリル酸n−ペンチル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレートなどの不飽和カルボン酸アルキルエステル、スチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物、アミノエチルアクリレートなどの不飽和カルボン酸アミノアルキルエステル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどの不飽和カルボン酸グリシジルエステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物、1,3−ブタジエン、イソプレンなどの脂肪族共役ジエン、それぞれ末端にアクリロイル基、あるいはメタクリロイル基を有するポリスチレン、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリシリコーンなどのマクロモノマーなどがあげられるが、これらに限定されるものではない。
【0034】
また、側鎖にエチレン性不飽和基を付加したアクリル系ポリマーを用いると、加工の際の感度がよくなるので好ましく用いることができる。エチレン性不飽和基としては、ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基のようなものがある。このような側鎖をアクリル系(共)重合体に付加させる方法としては、アクリル系(共)重合体のカルボキシル基や水酸基などを有する場合には、これらにグリシジル基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸またはメタクリル酸クロライドを付加反応させる方法が一般的である。その他、イソシアネートを利用してエチレン性不飽和基を有する化合物を付加させることもできる。ここでいうグリシジル基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸またはメタクリル酸クロライドとしては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、クロトン酸グリシジルエーテル、イソクロトン酸グリシジルエーテル、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどがあげられる。
【0035】
多官能モノマーとしては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリレートカルバメート、変性ビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート、アジピン酸1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリル酸エステル、無水フタル酸プロピレンオキサイド(メタ)アクリル酸エステル、トリメリット酸ジエチレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、ロジン変性エポキシジ(メタ)アクリレート、アルキッド変性(メタ)アクリレートのようなオリゴマー、あるいはトリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリアクリルホルマール、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートなどがあげられる。これらは単独または混合して用いることができる。また、次にあげるような単官能モノマーも併用することができ、例えば、エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、n−ブチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどがあり、これらの2種以上の混合物、あるいはその他の化合物との混合物などが用いられる。これらの多官能及び単官能モノマーやオリゴマーの選択と組み合わせにより、ペーストの感度や加工性の特性をコントロールすることが可能である。特に、硬度を高くするにはアクリレート化合物よりメタクリレート化合物が好ましく、また、感度を上げるためには、官能基が3以上ある化合物が好ましい。また、メラミン類、グアナミン類などもアクリル系モノマーの代わりに好ましく用いることができる。
【0036】
光重合開始剤としては、特に限定はなく、公知のものが使用でき、例えば、ベンゾフェノン、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパン、t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロル−2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体などがあげられる。また、その他のアセトフェノン系化合物、イミダゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、リン系化合物、トリアジン系化合物、あるいはチタネート等の無機系光重合開始剤なども好ましく用いることができる。また、p−ジメチルアミノ安息香酸エステルなどの増感助剤を添加すると、さらに感度を向上させることができ好ましい。また、これらの光重合開始剤は2種類以上を併用して用いることもできる。
【0037】
光重合開始剤の添加量としては、特に限定はないが、ペースト全固形分に対して、好ましくは1〜30wt%、より好ましくは5〜25wt%、さらに好ましくは10〜20wt%である。
本発明で用いる溶媒としては、樹脂成分を容易に溶解するものを使用することができる。
【0038】
非感光性樹脂であるポリアミック酸の例では、溶解する溶媒として、例えばN―メチル―2―ピロリドン、N,N―ジメチルアセトアミド、N,N―ジメチルホルムアミドなどのアミド系極性溶媒、β―プロピオラクトン、γ―ブチロラクトン、γ―バレロラクトン、δ―バレロラクトン、γ―カプロラクトン、ε―カプロラクトンなどのラクトン類などが挙げられる。また、感光性樹脂であるアクリル系樹脂の例では、これらに加え、例えばメチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビトール、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどのエチレングリコールあるいはプロピレングリコール誘導体、あるいは、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、アセト酢酸エチル、メチル―3―メトキシプロピオネート、3―メチル―3―メトキシブチルアセテートなどの脂肪族エステル類、あるいは、エタノール、3―メチル―3―メトキシブタノールなどの脂肪族アルコール類、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどのケトン類を用いることも可能である。
【0039】
本発明に用いるカラーペースト用溶媒としては使用樹脂を溶解する単独あるいは2種類以上の溶媒の混合溶媒を、適宜組み合わせて使用するのが好ましい。この場合は、副溶剤として、使用する樹脂に対する貧溶媒を用いることも可能である。好ましい溶媒としては、特に限定されるわけではないが、例えばN−メチルピロリドンとシクロペンタノンの混合溶媒などがあげられ、特にアクリル系樹脂の場合には、シクロペンタノン単独でも好ましく用いることができる。
【0040】
本発明のカラーぺーストにおいて、ポリアミック酸あるいはアクリル系樹脂といった樹脂成分と、着色剤とは、通常、重量比で1:9〜9:1、好ましくは2:8〜8:2、より好ましくは3:7〜7:3の範囲で混合して用いられる。樹脂成分の量が少なすぎると、着色被膜の基板との接着性が不良となり、逆に顔料の量が少なすぎると着色度が問題となる。また、該ペーストにおいては、塗工性、乾燥性などの観点から、樹脂成分と顔料をあわせた固形分濃度は、2〜40%、好ましくは3〜30%、さらに好ましくは5〜25%の範囲で使用する。
【0041】
本発明のカラーフィルターは、少なくとも赤、緑、青の3色の色画素から構成され、使用される着色材料は、有機顔料、無機顔料、染料問わず着色剤全般を使用することができる。代表的な顔料の例として、ピグメントレッド(PR−)、2、3、22、38、149,166、168、177,206、207、209、224、242,254、ピグメントオレンジ(PO−)5、13、17、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、ピグメントイエロー(PY−)12、13、14、17、20、24、83、86、93、94、109、110、117、125、137、138、139、147、148、150,153、154、166、173、185、ピグメントブルー(PB−)15(15:1、15:2、15:3、15:4、15:6)、21、22、60、64、ピグメントバイオレット(PV−)19、23、29、32、33、36、37、38、40、50などが挙げられる。本発明ではこれらに限定されずに種々の顔料を使用することができる。
【0042】
上記顔料は必要に応じて、ロジン処理、酸性基処理、塩基性処理、顔料誘導体処理などの表面処理が施されているものを使用しても良い。 なお、PR(ピグメントレッド)、PY(ピグメントイエロー)、PV(ピグメントバイオレット)、PO(ピグメントオレンジ)等は、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists社発行)の記号であり、正式には頭にC.I.を付するもの(例えば、C.I.PR254など)である。これは染料や染色の標準を規定したものであり、それぞれの記号は特定の標準となる染料とその色を指定するものもである。なお、以下の本発明の説明においては、原則として、前記C.I.の表記は省略(例えば、C.I.PR254ならば、PR254)する。
【0043】
本発明のカラーフィルターの赤画素用着色剤においては、PR242、PR254、キナクリドン骨格を持つ顔料、PO38、PY17、PY138、PY150を使用することがより好ましい。本発明におけるキナクリドン骨格とは、以下の構造式(1)にて示される化合物である。
【0044】
【化1】
Figure 0004001001
【0045】
〔構造式(1)において、R1〜R8はそれぞれ独立に水素原子、メチル基等のアルキル基、または塩素原子等のハロゲン原子を示す。〕中でも、PR122(構造式(1)中、R3、R6がメチル基、R1、R2、R4、R5、R7、R8が水素原子、構造式(2)参照)、PV19(構造式(1)中、R1〜R8はすべて水素原子、構造式(3)参照)又は、PR209(構造式(1)中、R3、R6が塩素原子で、R1、R2、R4、R5、R7、R8が水素原子、構造式(4)参照)が特に好ましい。
【0046】
【化2】
Figure 0004001001
【0047】
【化3】
Figure 0004001001
【0048】
【化4】
Figure 0004001001
【0049】
本発明のカラーフィルターの緑画素用着色剤においては、PG7、PG36、PY17、PY138、PY150を使用することがより好ましい。また、青画素用着色剤としてはPB15(15:1、15:2、15:3、15:4、15:6)、60、PV19、23を使用することがより好ましい。
【0050】
本発明のカラーフィルターでは非感光性カラーペーストに含まれる着色剤は、感光性カラーレジストに含まれる着色剤と同じでも良く、異なっていても良く、どちらか一方が染料で他方が顔料であっても良く、独立に調製することができる。 また、1色あたり2種類以上の着色剤を用いて、色度を調整することがあるが、非感光性カラーペーストと感光性カラーレジストに含まれる着色剤は、着色剤数、着色剤種類、着色剤組成、着色剤濃度は独立に調製することが可能である。
【0051】
光源が異なるにも係わらず、透過表示と反射表示の色純度、明るさ、色調の差を少なくするためには、透過用領域の着色と反射用領域の着色が異なることが好ましい。「着色が異なる」とは、同一光源(例えばC光源)で透過用領域と反射用領域を見たときの色純度、明るさ(透過率)、色調が異なることを指す。透過用領域と反射用領域で「着色を異ならせる」ためにカラーフィルターの構成として利用できる因子は主に、反射用領域への透明樹脂層の設置に基づく最上層の感光性カラーレジストおよび下層着色層の透過用領域と反射用領域での膜厚の違いであり、この膜厚の違いはそれぞれの層(例えば最上層)の透過用領域と反射用領域での着色(同一光源で見た時の「色の濃さ」)の違いに反映できるが、これだけでは不十分である。このため、最上層の感光性カラーレジストと非感光性カラーペーストおよび/または感光性カラーレジストからなる下層着色層との着色は同一ではなく目的に応じて異なることが好ましい。着色を異ならせる方法としては、上記すなわち使用する着色剤数、着色剤種類、着色剤組成、着色剤濃度を異ならせることで達成することができる。勿論、使用される着色剤が同じであっても組成を変えれば達成される色度を異ならせることができる。あるいは、最上層に主顔料と副顔料の両者を使用した調色された着色とし、下層着色層には主顔料あるいは副顔料のみを使用する、あるいは、最上層と下層着色層で主顔料の種類を変えるなどが可能である。
【0052】
画素に含まれる着色剤の例を記載するが、この組み合わせに限定されるものではない。赤画素の例として、透明樹脂層形成後に塗布する非感光性カラーペーストの着色剤にはPR209とPO38を60対40(重量比)で使用し、感光性カラーレジストの着色剤にはPR177を使用し、透過用領域と反射用領域のそれぞれの膜厚を調整することで、透過用領域と反射用領域の色純度、明るさ、色調の差を小さくすることができる。赤画素と同様に緑画素の例として透明樹脂層形成後に塗布する非感光性カラーペーストの着色剤にはPY138を使用し、感光性カラーレジストの着色剤にはPG36とPY138を75対25(重量比)で使用することができる。赤画素と同様に青画素の例として透明樹脂層形成後に塗布するカラーペーストの着色剤にはPB15:6とPV23を93対7(重量比)で使用し、感光性カラーレジストの着色剤にはPB15:6を使用することができる。
【0053】
非感光性カラーペーストまたは感光性カラーレジストを塗布する方法としては、ディップ法、ロールコーター法、スピンコーティング法、ダイコーティング法、ダイコーティングとスピンコーティング併用法、ワイヤーバーコーティング法などが好適に用いられる。
【0054】
非感光性ペーストを用いて透明樹脂層を形成する例としては、透明基板上に非感光性ペーストを塗布し、ホットプレート、オーブン、真空乾燥などを用いて加熱乾燥(セミキュア)する。セミキュア膜上にポジ型フォトレジストを塗布し、加熱乾燥(プリベーク)する。プリベーク後にマスク露光し、アルカリ現像し、フォトレジストを溶剤で剥離することで透明樹脂層を形成し加熱硬化させる。
【0055】
感光性レジストを用いて透明樹脂層を形成する方法としては、透明基板上に感光性レジストを塗布し、ホットプレート、オーブン、真空乾燥を用いて加熱乾燥(プリベーク)する。プリベーク後にマスク露光し、アルカリ現像し、後に加熱硬化することで、透明樹脂層を得る。形成する透明樹脂層の膜厚が厚すぎると透明基板全体に均一な膜厚と形状で形成することが困難になるので、透明樹脂層の膜厚は5μm以下が好ましい。
【0056】
画素を形成する方法としては、画素の反射用領域に透明樹脂層が形成された透明基板上に、たとえば非感光性カラーペーストを塗布、ホットプレート、オーブン、真空乾燥を用いて加熱乾燥(セミキュア)する。このセミキュア膜上に感光性カラーレジストを塗布し、加熱乾燥(プリベーク)する。プリベーク後にマスク露光し、アルカリ現像し、加熱硬化させるフォトリソ工程で非感光性カラーペースト層と感光性カラーレジスト層とを同時にパターニングでき、積層構成でありながら1回のフォトリソ加工で1色の画素を形成することができる。
【0057】
非感光性カラーペーストからなる未硬化の複数の着色層からなる着色層上に未硬化の感光性カラーレジストからなる着色層を積層して、露光、現像を行いフォトリソ加工することで感光性カラーレジストと未硬化の着色層を同時に加工することができるので生産性が向上して好ましい。非感光性カラーペーストは通常ポジ型フォトレジストを積層し、フォトリソ加工し、フォトレジストを剥離する工程が必要であるが、本発明の最上層に感光性カラーレジストを積層する場合は感光性カラーレジストは着色層なので、フォトリソ加工後に感光性樹脂を剥離することなく、カラーフィルターを作製することが可能であり、フォトレジスト剥離工程が短縮できるので好ましい。
【0058】
画素を単層膜で形成する場合は目標色度ごとに着色剤組成を最適化する必要があるが、この方法では透過用領域と反射用領域を別々に形成しなければならないので赤、緑、青の3色の画素が必要な場合には6回のフォトリソ加工が必要である。
一方、本発明ではすくなくとも1色の画素が複数の着色層が積層された構造であること、着色層最上層に感光性カラーレジストからなる着色層が形成されること、反射用領域において基板と着色層の間に透明樹脂層が形成されていることにより、赤、緑、青の3色の画素が必要な場合には従来6回のフォトリソ加工工程で達成される透過用領域と反射用領域の目標の色純度、明るさ、色調を4回のフォトリソ加工工程で達成することができる。
【0059】
本発明においては、反射用領域への透明樹脂層の形成、ならびに着色塗液の平坦化(レベリング)によって、着色層膜厚を変えているが、別の方法によってもよい。例えば、感光性カラーレジストからなる着色層はフォトリソ加工におけるマスク露光の露光量により硬化する膜厚を変えることができる。感光性アクリルカラーレジストの場合について述べるが、本発明の感光性カラーレジストはこれに限定されない。感光性カラーレジストをフォトリソ加工する場合には、露光量が十分多いと感光性カラーレジストの光架橋が進み、露光された部分は現像液にほとんど溶解されない(いわゆる「膜べり」(膜厚方向にも現像が進んで膜厚が減少する)も起こらない)。未露光部分はアクリル樹脂の光架橋が進まないので、現像液に溶解する。露光はするが、露光量が感光性樹脂の硬化に十分でない場合はアクリル樹脂の光架橋が十分進まないので、露光された部分は現像液に一部の塗膜が溶解するいわゆる「膜べり」が起こるので、露光量によって感光性樹脂の膜厚を調整することも可能である。
【0060】
露光量を調節する方法としては半透過フォトマスクを使用する方法や、スリットまたは網点フォトマスクを使用する方法がある。半透過フォトマスクはフォトマスクに0より大きく100%未満の透過率の半透過領域を持つ。この半透過フォトマスクを使用することで、露光量が多い部分と少ない部分で膜厚を調整する方法である。スリットフォトマスクはフォトマスクの遮光部分に20μm以下の幅でスリットを形成し、単位面積あたりでスリットを通過した露光量を平均化して露光量を調整する方法である。網点フォトマスクはフォトマスクの遮光部分に1個あたりの面積400μm2以下の円形、楕円形、四角形、長方形、菱形、台形、などを1個以上形成し、単位面積あたりでスリットを通過した露光量を平均化して露光量を調整する方法である。感光性カラーレジストを露光する場合、光源にg線、h線、i線の混合スペクトルを持つ高圧水銀灯を用ることが好ましい。露光量は感光性カラーレジストの感度によるが、i線で50mJ/cm2以上が好ましい。
【0061】
アルカリ現像液は有機アルカリ現像液と無機アルカリ現像液のどちらも用いることができる。無機アルカリ現像液では炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの水溶液などが好適に用いられる。有機アルカリ現像液ではテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、メタノールアミンなどのアミン系水溶液が好適に用いられる。現像液には現像の均一性を上げるために界面活性剤を添加することが好ましい。アルカリ現像はディップ現像、シャワー現像、パドル現像などの方法が可能である。現像後はアルカリ現像液を除去するために純水洗浄を行う。シャワー現像では最適な画素形状になるようにシャワー圧力を調整することが好ましい。シャワー圧力が弱いと、画素の解像度が低下する。シャワー圧力が強いと画素が基板から剥がれることがある。シャワーの圧力は0.05〜5MPaが好ましい。
【0062】
透明樹脂層の形成によって、表面の平坦性が損なわれ透過用領域と反射用領域の表面段差が生じる場合があるので、画素上に平坦化層としてオーバーコート層を形成するのが好ましい。具体的には、エポキシ膜、アクリルエポキシ膜、アクリル膜、シロキサンポリマ系の膜、ポリイミド膜、ケイ素含有ポリイミド膜、ポリイミドシロキサン膜等が挙げられる。
【0063】
カラーフィルターの形成は、ガラス、高分子フィルム等の透明基板側に限定されず、駆動素子側基板にも行うことができる。カラーフィルターのパターン形状については、ストライプ状、アイランド状などがあげられるが特に限定されるものではない。また、必要に応じてカラーフィルター上に柱状の固定式スペーサーが配置されていてもよい。
【0064】
画素の形成方法については、色材料は塗布したときにその流動性を利用した「レベリング(平坦化)」が起こるものなら何でも良い。
【0065】
本発明のカラーフィルターは、半透過型液晶表示装置に組み込まれて使用される。ここで、半透過型液晶表示装置とは、対向基板あるいはカラーフィルターの反射領域にはアルミニウム膜や銀膜等から成る反射膜を備え、透過領域にはそのような反射膜がないことを特徴とする液晶表示装置である。本発明のカラーフィルターは、液晶表示装置の駆動方法、表示方式にも限定されず、アクティブマトリクス方式、パッシブマトリクス方式、TNモード、STNモード、ECBモード、OCB、VAモードなど種々の液晶表示装置に適用される。また、液晶表示装置の構成、例えば偏光板の数、散乱体の位置等にも限定されずに使用することができる。
【0066】
本発明のカラーフィルター作製方法の一例を述べる。
透明基板上に少なくともポリアミック酸、黒色着色剤、溶剤からなる非感光性カラーペーストを透明基板上に塗布した後、風乾、加熱乾燥、真空乾燥などにより、ポリアミック酸黒色着色被膜を形成する。加熱乾燥の場合、オーブン、ホットプレートなどを使用し、60〜200℃の範囲で1分〜60分行うのが好ましい。次にこのようにして得られたポリアミック酸黒色被膜にポジ型フォトレジストを塗布し、ホットプレートを使用して60〜150℃の範囲で1〜30分加熱乾燥させる。露光装置を用いて、紫外線を照射し目的のパターンを焼き付け、アルカリ現像して所望位置に所望パターンで樹脂ブラックマトリクス層を得る。樹脂ブラックマトリクス層は200〜300℃で加熱硬化させる。
【0067】
次にポリアミック酸と溶剤からなる非感光性ペーストをブラックマトリクスが形成された透明基板の全面に塗布し、ホットプレートを使用し、60〜200℃の範囲で1〜60分間加熱乾燥する。次にこのようにして得られたポリアミック酸被膜にポジ型フォトレジストを塗布し、ホットプレートを使用して60〜150℃の範囲で1〜30分加熱乾燥させる。露光装置を用いて、紫外線を照射し目的のパターンを焼き付け、アルカリ現像して所望位置に所望パターンで透明樹脂層を得る。透明樹脂層は200〜300℃で加熱硬化させる。
【0068】
次に着色層を積層して画素を形成する。少なくともポリアミック酸、着色剤、溶剤からなる非感光性カラーペーストを透明樹脂層を形成した透明基板上に塗布した後、風乾、加熱乾燥、真空乾燥などにより、ポリアミック酸着色被膜を形成する。加熱乾燥の場合、オーブン、ホットプレートなどを使用し、60〜200℃の範囲で1分〜60分行うのが好ましい。次に、このようにして得られたポリアミック酸着色被膜に、アクリル系ポリマー、アクリル系多官能モノマー、光重合開始剤からなる感光性アクリル樹脂、着色剤、溶剤からなる感光性カラーレジストを塗布した後、風乾、加熱乾燥、真空乾燥などにより、感光性アクリル着色被膜を積層形成する。加熱乾燥の場合、オーブン、ホットプレートなどを使用し、60〜200℃の範囲で1分〜3時間行うのが好ましい。続いて感光性アクリル着色被膜にフォトマスクと露光装置を用いて紫外線をパターン状に照射する。露光後、アルカリ現像液により、感光性アクリル着色被膜とポリアミック酸着色被膜のエッチングを同時に行う。
【0069】
ポリアミック酸着色被膜は、その後、加熱硬化することによって、ポリイミド着色被膜に変換される。加熱硬化は通常、空気中、窒素雰囲気中、あるいは、真空中などで、150〜350℃、好ましくは180〜250℃の温度のもとで、0.5〜5時間、連続的または段階的に行われる。
【0070】
感光性アクリル着色層を積層しない他の色の画素がある場合は、ポリアミック酸着色被膜を形成した後、フォトレジストを塗布し、フォトレジスト被膜を形成する。続いて該フォトレジスト被膜上にフォトマスクと露光装置を用いてパターン状に紫外線照射する。露光後、アルカリ現像液により、フォトレジスト被膜とポリアミック酸被膜のエッチングを同時に行う。エッチング後、不要となったフォトレジスト被膜を剥離し、ポリアミック酸を加熱硬化することでポリイミド着色膜を得る。
以上の工程を赤、緑、青の画素(必要に応じてブラックマトリックス)について行うと、液晶表示装置用カラーフィルターが作製できる。
【0071】
次に、このカラーフィルターを用いて作成した半透過型液晶表示装置の一例について述べる。上記カラーフィルター上に、透明保護膜を形成し、さらにその上にITO膜などの透明電極を製膜する。次に、このカラーフィルター基板と、金属蒸着膜などがパターニングされた半透過反射膜、半透過反射膜上の透明絶縁膜、さらにその上にITO膜などの透明電極が形成された半透過反射基板とを、さらにそれらの基板上に設けられた液晶配向のためのラビング処理を施した液晶配向膜、およびセルギャップ保持のためのスペーサーを介して、対向させてシールし貼りあわせる。なお、半透過反射基板上には、反射膜、透明電極以外に、光拡散用の突起物、薄膜トランジスタ(TFT)素子や薄膜ダイオード(TFD)素子、および走査線、信号線などを設け、TFT液晶表示装置や、TFD液晶表示装置を作成することができる。次に、シール部に設けられた注入口から液晶を注入した後に、注入口を封止する。つぎに、ICドライバー等を実装することによりモジュールが完成する。
【0072】
【実施例】
<測定法>
透過率、色座標:大塚電子(株)製、“MCPD−2000”顕微分光光度計を用い、カラーフィルター上に製膜されているものと同一製膜条件により作製されるITOを製膜したガラスをリファレンスとして測定した。
【0073】
ここでいう透過領域色度とは、上述のカラーフィルター透過用領域を顕微分光光度計などで測定したときに得られる分光スペクトルから求められるものであり、反射領域色度とは該領域中の着色領域の分光スペクトル、透明領域の分光スペクトルをそれぞれ各波長で自乗し、着色領域と透明領域との面積についての加重平均を取ることにより求められるものである。
画素の膜厚は表面粗さ計:(株)東京精密製、“サーフコム130A”を用いて測定した。
【0074】
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。以下の実施例では透過表示と反射表示の色純度、明るさ、色調の差が少なくなることを意図した例を示す。また、本発明によればその優れた透過用領域と反射用領域のそれぞれに対する色調整機能によって、意図的に透過表示と反射表示のそれぞれの異なる色純度、明るさ、色調を調製することができるが、それらの実施例についても説明する。
【0075】
なお、以下の実施例、比較例では、特に断りがない場合は画素開口部に対する反射板の形成領域(反射用領域)の割合は50%とする。また、透明樹脂層の反射用領域に対する割合についても、特に断りがない場合は100%とする。
【0076】
実施例1
A.ポリアミック酸溶液の作製
4,4′−ジアミノジフェニルエーテル 95.1gおよびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン 6.2gをγ−ブチロラクトン 525g、N−メチル−2−ピロリドン 220gと共に仕込み、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物 144.1gを添加し、70℃で3時間反応させた後、無水フタル酸 3.0gを添加し、さらに70℃で2時間反応させ、25重量%のポリアミック酸溶液(PAA)を得た。
【0077】
B.ポリマー分散剤の合成
4,4′−ジアミノベンズアニリド 161.3g、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン 176.7g、およびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン 18.6gをγ−ブチロラクトン 2667g、N−メチル−2−ピロリドン 527gと共に仕込み、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物 439.1gを添加し、70℃で3時間反応させた後、無水フタル酸 2.2gを添加し、さらに70℃で2時間反応させ、20重量%のポリアミック酸溶液であるポリマー分散剤(PD)を得た。
【0078】
C.非感光性カラーペーストの作製
ピグメントレッドPR209、3.6g(80wt%)、ピグメントオレンジPO38、0.9g(20wt%)とポリマー分散剤(PD) 22.5gおよびγ−ブチロラクトン 42.8g、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール 20.2gをガラスビーズ 90gとともに仕込み、ホモジナイザーを用い、7000rpmで5時間分散後、ガラスビーズを濾過し、除去した。このようにしてPR209とPO38からなる分散液5%溶液(GD)を得た。
【0079】
分散液(GD) 45.6gにポリアミック酸溶液(PAA) 14.88gをγ−ブチロラクトン 39.52gで希釈した溶液を添加混合し、赤色カラーペースト(RPI−1)を得た。同様にして、表1に示す割合で赤ペースト(RPI−2、RPI−3、RPI−4、RPI−5)、緑ペースト(GPI−1、GPI−2、GPI−3、GPI−4、GPI−5)、青ペースト(BPI−1、BPI−2、BPI−3、BPI−4、BPI−5)を得た。各カラーペーストの固形分濃度は8.3%に調製した。
【0080】
D.非感光性ペースト(透明樹脂層に用いる)の作製
ポリアミック酸溶液(PAA) 16.0gをγ−ブチロラクトン 34.0gで希釈し非感光性透明ペースト(TPI−1)を得た。
【0081】
E.感光性カラーレジストの作製
ピグメントレッドPR177、8.05gを3−メチル−3−メトキシブタノール50gとともに仕込み、ホモジナイザーを用い、7000rpmで5時間分散後、ガラスビーズを濾過し、除去した。アクリル共重合体溶液(ダイセル化学工業株式会社製サイクロマーP、ACA−250、43wt%溶液)70.00g、多官能モノマーとしてペンタエリスリトールテトラメタクリレート30.00g、光重合開始剤として“イルガキュア”369 15.00gにシクロペンタノン260.00gを加えた濃度20重量%の感光性樹アクリル樹脂溶液(AC−1)134.75gを加え、赤レジスト(RAC−1)を得た。同様にして、表1に示す割合で赤レジスト(RAC−2、RAC−3、RAC−4、RAC−5、RAC−6、RAC−7)、緑レジスト(GAC−1、GAC−2、GAC−3、GAC−4、GAC−5、GAC−6、GAC−7)、青レジスト(BAC−1、BAC−2、BAC−3、BAC−4、BAC−5、BAC−6、BAC−7、BAC−8)を得た。各カラーレジストの固形分濃度は17.2%に調製した。
【0082】
【表1】
Figure 0004001001
【0083】
F.着色塗膜の作製と評価
ブラックマトリクスがパターン加工されたガラス基板上に熱処理後の膜厚が1.0μmになるように非感光性ペースト(TPI−1)をスピンナーで塗布した。
該塗膜を、120℃のオーブンで20分乾燥し、この上にポジ型フォトレジスト(東京応化株式会社製“OFPR−800”)を塗布し、90℃で10分オーブン乾燥した。キャノン株式会社製紫外線露光機“PLA−501F”を用い、フォトマスクパターンを介して赤、緑、青の各画素の反射用領域に透明樹脂層が残るように60mJ/cm2(365nmの紫外線強度)で露光した。露光後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの2.0%の水溶液からなる現像液に浸漬し、フォトレジストの現像、ポリアミック酸の塗膜のエッチングを同時に行った。エッチング後不要となったフォトレジスト層をアセトンで剥離し、240℃で30分熱処理し、赤、緑、青画素の反射用領域に透明樹脂層を得た。
【0084】
次に透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が1.5μmになるように赤レジスト(RAC−1)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を80℃で15分乾燥した。紫外線露光機を用い、赤画素の透過用領域と反射用領域は光が透過するクロム製フォトマスクを介して、100mJ/cm2(365nmの紫外線強度)で露光した。露光後にテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの0.1%の水溶液からなる現像液に浸漬しRAC−1から得た着色層を現像した。現像後に240℃のオーブンで30分熱処理をした。
次に透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が1.5μmになるように緑レジスト(GAC−1)をスピンナーで塗布し赤画素と同様にフォトリソ加工して緑画素を得た。
次に透過用領域の画素の中央での熱処理後の膜厚が0.7μmになるように青ペースト(BPI−1)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。該塗膜の上に透過用領域の画素の中央で熱処理後の膜厚が、BPI−1からなる塗膜との合計が、1.7μmになるように青レジスト(BAC−1)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を80℃のオーブンで10分熱処理した。紫外線露光機を用い、青画素の透過用領域と反射用領域は光が透過するクロム製フォトマスクを介して、100mJ/cm2(365nmの紫外線強度)で露光した。露光後にテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの2.0%の水溶液からなる現像液に浸漬し、BAC−1およびBPI−1から得た積層された着色層を現像した。現像後に240℃のオーブンで30分熱処理をし青画素を得た。作製したカラーフィルターの構成と使用した非感光性カラーペーストおよび感光性カラーレジストおよび透明樹脂層について表2にまとめた。
【0085】
【表2】
Figure 0004001001
【0086】
得られた画素上にオーバーコート層を2.0μmの厚みで製膜し、さらにその上にITO膜を膜厚0.14μmとなるようにスパッタリングした。得られたカラーフィルターの構成断面図を模式的に図1に示す。
このようにして得られたカラーフィルターをD65光源での反射用領域色度、冷陰極放電管の3波長光源での透過用領域色度を表3に示す。なお、ここで用いた冷陰極放電管の光源の色座標は(0.311,0.326)である。
【0087】
【表3】
Figure 0004001001
【0088】
実施例2
ブラックマトリクスがパターン加工されたガラス基板上に熱処理後の膜厚が1.5μmになるように非感光性ペースト(TPI−1)をスピンナーで塗布し、実施例1と同様にフォトリソ加工して反射用領域に透明樹脂層を得た。
【0089】
次に透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が0.7μmになるように赤ペースト(RPI−1)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。該塗膜の上に透過用領域の画素の中央で熱処理後の膜厚が、RPI−1からなる塗膜との合計が、2.2μmになるように赤レジスト(RAC−2)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を80℃のオーブンで10分熱処理した。紫外線露光機を用い、赤画素の透過用領域と反射用領域は光が透過するクロム製フォトマスクを介して、100mJ/cm2(365nmの紫外線強度)で露光した。露光後にテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの2.0%の水溶液からなる現像液に浸漬しRAC−2およびRPI−1から得た積層した着色層を同時に現像した。現像後に240℃のオーブンで30分熱処理をし赤画素を得た。
【0090】
次に透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が0.7μmになるように緑ペースト(GPI−1)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。該塗膜の上に透過用領域の画素の中央で熱処理後の膜厚が、GPI−1からなる塗膜との合計が、2.2μmになるように緑レジスト(GAC−2)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を80℃のオーブンで10分熱処理し、赤画素と同様にGPI−1とGAC−2を同時にフォトリソ加工して緑画素を得た。
【0091】
次に透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が0.7μmになるように青ペースト(BPI−1)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。該塗膜の上に透過用領域の画素の中央で熱処理後の膜厚が、BPI−1からなる塗膜との合計が、2.2μmになるように青レジスト(BAC−2)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を80℃のオーブンで10分熱処理し、赤画素と同様にBPI−1とBAC−2を同時にフォトリソ加工して青画素を得た。
【0092】
得られた画素上にオーバーコート層を2.0μmの厚みで製膜し、さらにその上にITO膜を膜厚0.14μmとなるようにスパッタリングした。作製したカラーフィルターの構成と使用した非感光性カラーペーストおよび感光性カラーレジストおよび透明樹脂層について表2にまとめた。また、得られたカラーフィルターの構成断面図を模式的に図2に示す。
このようにして得られたカラーフィルターのD65光源での反射用領域色度、冷陰極放電管の3波長光源での透過用領域色度を表4に示す。なお、ここで用いた冷陰極放電管の光源の色座標は(0.311,0.326)である。
【0093】
【表4】
Figure 0004001001
【0094】
また表4には、同一光源(C光源)で見たときの透過用領域色度と反射用領域色度を同時に示す。緑画素のy(Gのy)が0.011、また青画素のy(Bのy)が0.024異なっており、十分違いが認識できるレベルの違いであるが、3波長冷陰極管光源で見たときの透過用領域色度とD65光源で見たときの反射用領域色度の違いは0.003以内となって違いが認識困難なレベルとなった。
【0095】
比較例1
反射用領域に透明樹脂層を形成しないこと、青画素に透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が1.5μmになるように青レジスト(BAC−3)を塗布して実施例1の赤画素と同様にして青画素を得た事以外は実施例1と同様にしてカラーフィルターを得た。
得られた画素膜上にオーバーコート層を2.0μmの厚みで製膜し、さらにその上にITO膜を膜厚0.14μmとなるようにスパッタリングした。作製したカラーフィルターの構成と使用した非感光性カラーペーストおよび感光性カラーレジストおよび透明樹脂層について表2にまとめた。
このようにして得られたカラーフィルターをD65光源での反射用領域色度、冷陰極放電管の3波長光源での透過用領域色度を表5に示す。なお、ここで用いた冷陰極放電管の光源の色座標は(0.311,0.326)である。
【0096】
【表5】
Figure 0004001001
【0097】
透過用領域色度と反射用領域色度が赤画素のxで0.058、緑画素のyで0.044、青画素のyで0.022の差があること、および反射用領域の明るさYが小さかった。
【0098】
比較例2
反射用領域に透明樹脂層を1.0μm形成し、青画素に透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が1.5μmになるように青レジスト(BAC−3)を塗布して実施例1の赤画素と同様にして青画素を得た事以外は実施例1と同様にしてカラーフィルターを得た。
得られた画素膜上にオーバーコート層を2.0μmの厚みで製膜し、さらにその上にITO膜を膜厚0.14μmとなるようにスパッタリングした。作製したカラーフィルターの構成と使用した非感光性カラーペーストおよび感光性カラーレジストおよび透明樹脂層について表2にまとめた。
このようにして得られたカラーフィルターをD65光源での反射用領域色度、冷陰極放電管の3波長光源での透過用領域色度を表6に示す。なお、ここで用いた冷陰極放電管の光源の色座標は(0.311,0.326)である。
【0099】
【表6】
Figure 0004001001
【0100】
透過用領域色度と反射用領域領域色度が赤画素のyで0.007、緑画素yで0.011、青画素のyで0.028の差があった。
【0101】
比較例3
ブラックマトリクスがパターン加工されたガラス基板上に、透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が1.5μmになるように赤レジスト(RAC−1)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を80℃で15分乾燥した。紫外線露光機を用い、赤画素の透過用領域に光が透過するクロム製フォトマスクを介して、100mJ/cm2(365nmの紫外線強度)で露光した。露光後にテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの0.1%の水溶液からなる現像液に浸漬しRAC−1からなる着色層を現像した。現像後に240℃のオーブンで30分熱処理をして透過用領域の赤画素を得た。
【0102】
次に反射用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が1.5μmになるように赤レジスト(RAC−3)を塗布し、該塗膜を80℃で15分乾燥した。紫外線露光機を用い、赤画素の反射用領域に光が透過するクロム製フォトマスクを介して、100mJ/cm2(365nmの紫外線強度)で露光した。露光後にテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの0.1%の水溶液からなる現像液に浸漬しRAC−3からなる着色層を現像した。現像後に240℃のオーブンで30分熱処理をして反射用領域の赤画素を得た。
【0103】
次に透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が1.5μmになるように緑レジスト(GAC−1)をスピンナーで基板上に塗布したこと以外は比較例1の赤画素と同様にして透過用領域の緑画素を得た。次に反射用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が1.5μmになるように緑レジスト(GAC−3)をスピンナーで基板上に塗布したこと以外は比較例1の赤画素と同様にして反射用領域の緑画素を得た。
【0104】
次に透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が1.5μmになるように青レジスト(BAC−3)をスピンナーで基板上に塗布したこと以外は比較例1の赤画素と同様にして透過用領域の青画素を得た。次に反射用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が1.5μmになるように青レジスト(BAC−4)をスピンナーで基板上に塗布したこと以外は比較例1の赤画素と同様にして反射用領域の青画素を得た。
【0105】
得られた画素膜上にオーバーコート層を2.0μmの厚みで製膜し、さらにその上にITO膜を膜厚0.14μmとなるようにスパッタリングした。作製したカラーフィルターの構成と使用した非感光性カラーペーストおよび感光性カラーレジストおよび透明樹脂層について表2にまとめた。
このようにして得られたカラーフィルターをD65光源での反射用領域色度、冷陰極放電管の3波長光源での透過用領域色度を表7に示す。なお、ここで用いた冷陰極放電管の光源の色座標は(0.311,0.326)である。
【0106】
【表7】
Figure 0004001001
【0107】
本比較例のカラーフィルターは透過用領域と反射用領域の色度の差が赤画素、緑画素、青画素ともに0.011以下と小さかったが、カラーフィルターの画素を作製するために6回のフォトリソ加工工程が必要であり、コスト増になる問題があった。
【0108】
実施例1、および実施例2で作製したカラーフィルターは、比較例1で作製したカラーフィルターに比べ、反射用領域色度での明るさYが大きく、液晶表示装置を作成した場合に明るい反射表示となることが期待される。
【0109】
比較例2は、透明樹脂層を形成し、画素を積層させない場合のカラーフィルター作成例である。赤画素については、透過用領域色度と反射用領域色度におけるxの差は0.001であり、色純度はよい一致を示している。しかし、透過用領域色度と反射用領域色度におけるyの差は0.007であり、色調の違いが視認されるレベルである。また、緑画素については、反射用領域色度のyが透過用領域色度でのyにくらべ、0.011小さく、色純度が低くなっている。さらに青画素についても、反射用領域色度のyが透過用領域色度でのyにくらべ0.028大きく、色純度が低い。このように、透明樹脂を形成しただけの比較例2は反射用領域色度と透過用領域色度の色純度バランスが崩れたものである。一方、実施例1で作製した青画素について透明樹脂を形成し、さらに着色層を積層させたカラーフィルターは、青画素について、反射用領域色度のyと透過用領域色度とのyの差は0.001であり、色純度のバランスが比較例1に比べ、改善されている。また、赤画素、緑画素、青画素、すべてについて透明樹脂を形成し、さらに着色層を積層した実施例2で作製したカラーフィルターは、比較例1に比べ、色純度バランス、色調ともによい一致を示している。
【0110】
比較例3は、実施例2と同様に優れた色純度バランス、色調ともによい一致を示しているが、カラーフィルターの画素を作製するために6回のフォトリソ加工工程が必要であり、コスト増になる問題がある。
次に、反射用領域色度の色純度、明るさを調整した実施例を示す。
【0111】
実施例3
反射用領域に形成する透明樹脂層の膜厚が熱処理後に1.0μmであること以外は実施例2と同様にしてカラーフィルターを得た。作製したカラーフィルターの構成と使用した非感光性カラーペーストおよび感光性カラーレジストおよび透明樹脂層について表2にまとめた。
【0112】
このようにして得られたカラーフィルターをD65光源での反射領域色度、冷陰極放電管の3波長光源での透過領域色度を表8に示す。なお、ここで用いた冷陰極放電管の光源の色座標は(0.311,0.326)である。
【0113】
【表8】
Figure 0004001001
【0114】
実施例3では、反射用領域色度の色純度バランスと透過用領域色度の色純度バランスが大きく崩れないようにしつつ、色再現範囲を拡大させることが出来た。
【0115】
実施例4
反射用領域に形成する透明樹脂層の膜厚が熱処理後に3.5μmであること以外は実施例2と同様にしてカラーフィルターを得た。作製したカラーフィルターの構成と使用した非感光性カラーペーストおよび感光性カラーレジストおよび透明樹脂層について表2にまとめた。
このようにして得られたカラーフィルターをD65光源での反射用領域色度、冷陰極放電管の3波長光源での透過用領域色度を表9に示す。なお、ここで用いた冷陰極放電管の光源の色座標は(0.311,0.326)である。
【0116】
【表9】
Figure 0004001001
【0117】
実施例4では、反射用領域色度の色純度バランスと透過用領域色度の色純度バランスが大きく崩れないようにしつつ、輝度を大きくすることが出来た。
【0118】
実施例5
ブラックマトリクスがパターン加工されたガラス基板上に熱処理後の膜厚が1.5μmになるように感光性アクリル樹脂溶液(AC−1)をスピンナーで塗布した。
該塗膜を、80℃のオーブンで10分乾燥し、キャノン株式会社製紫外線露光機PLA−501Fを用い、赤、緑、青の各画素の反射用領域に光が透過するフォトマスクパターンを介して100mJ/cm2(365nmの紫外線強度)露光した。露光後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの0.1%の水溶液からなる現像液に浸漬し、240℃のオーブンで30分熱処理し、赤、緑、青画素の反射用領域に透明樹脂層を得たこと以外は実施例2と同様にしてカラーフィルターを得た。作製したカラーフィルターの構成と使用した非感光性カラーペーストおよび感光性カラーレジストおよび透明樹脂層について表2にまとめた。
【0119】
このようにして得られたカラーフィルターをD65光源での反射用領域色度、冷陰極放電管の3波長光源での透過用領域色度を表10に示す。なお、ここで用いた冷陰極放電管の光源の色座標は(0.311,0.326)である。
【0120】
【表10】
Figure 0004001001
【0121】
実施例5では、反射用領域に形成する透明樹脂層を感光性レジスト(感光性アクリル樹脂)とした場合でも、反射用領域色度の色純度バランスと透過用領域色度の色純度バランスを調整することが出来た。
【0122】
実施例6
ブラックマトリクスがパターン加工されたガラス基板上に熱処理後の膜厚が1.0μmになるように非感光性ペースト(TPI−1)をスピンナーで塗布した。該塗膜を、120℃のオーブンで20分乾燥し、この上にポジ型フォトレジスト(東京応化株式会社製OFPR−800)を塗布し、90℃で10分オーブン乾燥した。キャノン株式会社製紫外線露光機PLA−501Fを用い、赤画素の反射用領域の44%の面積、緑画素の反射用領域の50%の面積、青画素の反射用領域の69%の面積には光が透過しないフォトマスクパターンを介して60mJ/cm2(365nmの紫外線強度)露光した。露光後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの2.0%の水溶液からなる現像液に浸漬し、フォトレジストの現像、ポリアミック酸のエッチングを同時に行った。エッチング後不要となったフォトレジスト層をアセトンで剥離し、240℃で30分熱処理し、赤画素の反射用領域の44%の面積、緑画素の反射用領域の50%の面積、青画素の反射用領域の69%の面積に透明樹脂層を形成したこと以外は実施例2と同様にしてカラーフィルターを得た。作製したカラーフィルターの構成と使用した非感光性カラーペーストおよび感光性カラーレジストおよび透明樹脂層について表2にまとめた。
【0123】
このようにして得られたカラーフィルターをD65光源での反射領域色度、冷陰極放電管の3波長光源での透過領域色度を表11に示す。なお、ここで用いた冷陰極放電管の光源の色座標は(0.311,0.326)である。
【0124】
【表11】
Figure 0004001001
【0125】
実施例6では、着色層の積層に加え、反射用領域に対する透明樹脂層の割合を調整することでも、反射用領域色度の色純度バランスと透過用領域色度の色純度バランスを調整することが出来た。
【0126】
実施例7
ブラックマトリクスがパターン加工されたガラス基板上に熱処理後の膜厚が1.5μmになるように非感光性ペースト(TPI−1)をスピンナーで塗布した。該塗膜を、120℃のオーブンで20分乾燥し、この上にポジ型フォトレジスト(東京応化株式会社製OFPR−800)を塗布し、90℃で10分オーブン乾燥した。キャノン株式会社製紫外線露光機PLA−501Fを用い、赤画素の反射用領域の56%の面積に直径12μmのピンホールを形成した透明樹脂層、緑画素の反射用領域の50%に直径12μmのピンホールを形成した透明樹脂層、青画素の反射用領域の31%に直径12μmのピンホールを形成した透明樹脂層を形成するようなフォトマスクパターンを介して60mJ/cm2(365nmの紫外線強度)露光した。露光後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの2.0%の水溶液からなる現像液に浸漬し、フォトレジストの現像、ポリアミック酸のエッチングを同時に行った。エッチング後不要となったフォトレジスト層をアセトンで剥離し、240℃で30分熱処理し、赤画素の反射用領域の56%の面積、緑画素の反射用領域の50%の面積、青画素の反射用領域の31%の面積に直径12μmのピンホールが形成された透明樹脂層を形成したこと以外は実施例4と同様にしてカラーフィルターを得た。作製したカラーフィルターの構成と使用した非感光性カラーペーストおよび感光性カラーレジストおよび透明樹脂層について表2にまとめた。
【0127】
このようにして得られたカラーフィルターをD65光源での反射領域色度、冷陰極放電管の3波長光源での透過領域色度を表12に示す。なお、ここで用いた冷陰極放電管の光源の色座標は(0.311,0.326)である。
【0128】
【表12】
Figure 0004001001
【0129】
実施例7では、反射用領域に形成する透明樹脂層の加工方法によらず、反射用領域色度の色純度バランスと透過用領域色度の色純度バランスを調整することが出来た。
表12には、同一光源(C光源)で見たときの透過用領域色度と反射用領域色度を同時に示す。赤画素のy(Rのy)が0.014、緑画素のy(Gのy)が0.011また青画素のy(Bのy)が0.020異なっており、十分違いが認識できるレベルの違いであるが、3波長冷陰極管光源で見たときの透過用領域色度とD65光源で見たときの反射用領域色度の違いは0.003以内となって違いが認識困難なレベルとなった。
【0130】
実施例8
ブラックマトリクスがパターン加工されたガラス基板上に実施例2と同様に反射用領域に膜厚1.5μmになるように透明樹脂層を形成した。
次に透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が2.1μmになるように赤レジスト(RAC−4)をスピンナーで基板上に塗布したこと以外は実施例1と同様に赤画素を得た。
次に透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が0.7μmになるように緑ペースト(GPI−2)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。該塗膜の上に透過用領域の画素の中央で熱処理後の膜厚が、GPI−2からなる塗膜との合計が、2.2μmになるように緑レジスト(GAC−4)をスピンナーで基板上に塗布したこと以外は実施例2と同様に緑画素を得た。
次に透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が2.1μmになるように青レジスト(BAC−5)をスピンナーで基板上に塗布したこと以外は実施例1と同様に青画素を得た。
得られた画素膜上にオーバーコート層を2.0μmの厚みで製膜し、さらにその上にITO膜を膜厚0.14μmとなるようにスパッタリングした。作製したカラーフィルターの構成と使用した非感光性カラーペーストおよび感光性カラーレジストおよび透明樹脂層について表2にまとめた。
このようにして得られたカラーフィルターをD65光源での反射用領域色度、2波長型LED光源での透過用領域色度を表13に示す。なお、ここで用いた2波長型LED光源の色座標は(0.327,0.331)である。
【0131】
【表13】
Figure 0004001001
【0132】
実施例9
反射用領域に形成する透明樹脂層の膜厚が熱処理後に1.7μmであること以外は実施例1と同様にして透明樹脂層を得た。
次に透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が0.7μmになるように赤ペースト(RPI−2)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。該塗膜の上に透過用領域の画素の中央で熱処理後の膜厚が、RPI−2からなる塗膜との合計が、2.4μmになるように赤レジスト(RAC−5)をスピンナーで基板上に塗布したこと以外は実施例2と同様に赤画素を得た。
次に透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が0.7μmになるように緑ペースト(GPI−2)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。該塗膜の上に透過用領域の画素の中央で熱処理後の膜厚が、GPI−2からなる塗膜との合計が、2.4μmになるように緑レジスト(GAC−5)をスピンナーで基板上に塗布したこと以外は実施例2と同様に緑画素を得た。
【0133】
次に透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が0.7μmになるように青ペースト(BPI−2)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。該塗膜の上に透過用領域の画素の中央で熱処理後の膜厚が、BPI−2からなる塗膜との合計が、2.4μmになるように青レジスト(BAC−6)をスピンナーで基板上に塗布したこと以外は実施例2と同様に青画素を得た。
得られた画素膜上にオーバーコート層を2.0μmの厚みで製膜し、さらにその上にITO膜を膜厚0.14μmとなるようにスパッタリングした。作製したカラーフィルターの構成と使用した非感光性カラーペーストおよび感光性カラーレジストおよび透明樹脂層について表2にまとめた。
このようにして得られたカラーフィルターをD65光源での反射用領域色度、2波長型LED光源での透過用領域色度を表14に示す。なお、ここで用いた2波長型LED光源の色座標は(0.327,0.331)である。
【0134】
【表14】
Figure 0004001001
【0135】
比較例4
反射用領域に透明樹脂層を形成しないこと、緑画素の透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が2.1μmになるように緑レジスト(GAC−5)を塗布して実施例1の赤画素と同様にして緑画素を得た事以外は実施例1と同様にしてカラーフィルターを得た。
得られた画素膜上にオーバーコート層を2.0μmの厚みで製膜し、さらにその上にITO膜を膜厚0.14μmとなるようにスパッタリングした。作製したカラーフィルターの構成と使用した非感光性カラーペーストおよび感光性カラーレジストおよび透明樹脂層について表2にまとめた。
このようにして得られたカラーフィルターをD65光源での反射用領域色度、2波長型LED光源での透過用領域色度を表15に示す。なお、ここで用いた2波長型LED光源の色座標は(0.327,0.331)である。
【0136】
【表15】
Figure 0004001001
【0137】
透過用領域色度と反射用領域領域色度が赤画素のxで0.080、緑画素yで0.068、青画素のyで0.038の差があること、および反射用領域の明るさYが小さかった。
【0138】
比較例5
反射用領域に透明樹脂層を1.5μm形成し、緑画素の透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が2.1μmになるように緑レジスト(GAC−5)を塗布して実施例1の赤画素と同様にして緑画素を得た事以外は実施例9と同様にしてカラーフィルターを得た。
得られた画素膜上にオーバーコート層を2.0μmの厚みで製膜し、さらにその上にITO膜を膜厚0.14μmとなるようにスパッタリングした。作製したカラーフィルターの構成と使用した非感光性カラーペーストおよび感光性カラーレジストおよび透明樹脂層について表2にまとめた。
このようにして得られたカラーフィルターをD65光源での反射用領域色度、2波長型LED光源での透過用領域色度を表16に示す。なお、ここで用いた2波長型LED光源の色座標は(0.327,0.331)である。
【0139】
【表16】
Figure 0004001001
【0140】
透過用領域色度と反射用領域領域色度が緑画素xで0.038差があった。
【0141】
比較例6
ブラックマトリクスがパターン加工されたガラス基板上に、透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が2.1μmになるように赤レジスト(RAC−4)を塗布したこと、反射用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が2.1μmになるように赤レジスト(RAC−6)を塗布したこと、透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が2.1μmになるように緑レジスト(GAC−5)を塗布したこと、反射用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が2.1μmになるように緑レジスト(GAC−6)を塗布したこと、透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が2.1μmになるように青レジスト(BAC−5)を塗布したこと、反射用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が2.1μmになるように青レジスト(BAC−7)を塗布したこと以外は比較例3と同様にしてカラーフィルターを得た。
【0142】
得られた画素膜上にオーバーコート層を2.0μmの厚みで製膜し、さらにその上にITO膜を膜厚0.14μmとなるようにスパッタリングした。作製したカラーフィルターの構成と使用した非感光性カラーペーストおよび感光性カラーレジストおよび透明樹脂層について表2にまとめた。
このようにして得られたカラーフィルターをD65光源での反射用領域色度、2波長型LED光源での透過用領域色度を表17に示す。なお、ここで用いた2波長型LED光源の色座標は(0.327,0.331)である。
【0143】
【表17】
Figure 0004001001
【0144】
本比較例のカラーフィルターは透過用領域と反射用領域の色度の差が赤画素、緑画素、青画素ともに0.005未満と小さかったが、カラーフィルターの画素を作製するために6回のフォトリソ加工工程が必要であり、コスト増になる問題があった。
実施例8、および実施例9で作製したカラーフィルターは、比較例4で作製したカラーフィルターに比べ、反射用領域色度での明るさYが大きく、液晶表示装置を作成した場合に明るい反射表示となることが期待される。
比較例5は、透明樹脂層を形成し、画素を積層させない場合のカラーフィルター作成例である。赤画素については、透過用領域色度と反射用領域色度におけるxの差は0.002であり、色純度はよい一致を示している。しかし、透過用領域色度と反射用領域色度におけるyの差は0.013であり、色調の違いがはっきり視認されるレベルである。緑画素については、反射用領域色度のyが透過用領域色度でのyにくらべ、0.015大きく、色純度が高くなっている。さらに、透過用領域色度と反射用領域色度におけるxの差は0.038であり、色調に大きな違いがある。また、青画素についても、反射用領域色度のyが透過用領域色度でのyにくらべ0.018大きく、色純度が低い。このように、透明樹脂層を形成しただけの比較例5は反射用領域色度と透過用領域色度の色純度バランスが崩れ、反射用領域と透過用領域の色調についても大きく異なるものである。一方、実施例8で作製した青画素について透明樹脂を形成し、さらに着色層を積層させたカラーフィルターは、青画素についての反射用領域色度のyと透過用領域色度とのyの差は0.001であり、色純度のバランスが比較例1に比べ、改善されている。また、赤画素、緑画素、青画素、すべてについて透明樹脂を形成し、さらに着色層を積層させた実施例9で作製したカラーフィルターは、比較例5に比べ、色純度バランス、色調ともによい一致を示している。
比較例6は、実施例9と同様に優れた色純度バランス、色調ともによい一致を示しているが、カラーフィルターの画素を作製するために6回のフォトリソ加工工程が必要であり、コスト増になる問題がある。
次に、反射用領域色度の色純度、明るさを調整した実施例を示す。
【0145】
実施例10
反射用領域に形成する透明樹脂層の膜厚が熱処理後に1.2μmであること以外は実施例9と同様にしてカラーカラーフィルターを得た。
得られた画素膜上にオーバーコート層を2.0μmの厚みで製膜し、さらにその上にITO膜を膜厚0.14μmとなるようにスパッタリングした。作製したカラーフィルターの構成と使用した非感光性カラーペーストおよび感光性カラーレジストおよび透明樹脂層について表2にまとめた。
このようにして得られたカラーフィルターをD65光源での反射用領域色度、2波長型LED光源での透過用領域色度を表18に示す。なお、ここで用いた2波長型LED光源の色座標は(0.327,0.331)である。
【0146】
【表18】
Figure 0004001001
【0147】
実施例10では、反射用領域色度の色純度バランスと透過用領域色度の色純度バランスが大きく崩れないようにしつつ、色再現範囲を拡大させることが出来た。
【0148】
実施例11
反射用領域に形成する透明樹脂層の膜厚が熱処理後に3.7μmであること以外は実施例9と同様にしてカラーフィルターを得た。
得られた画素膜上にオーバーコート層を2.0μmの厚みで製膜し、さらにその上にITO膜を膜厚0.14μmとなるようにスパッタリングした。作製したカラーフィルターの構成と使用した非感光性カラーペーストおよび感光性カラーレジストおよび透明樹脂層について表2にまとめた。
このようにして得られたカラーフィルターをD65光源での反射用領域色度、2波長型LED光源での透過用領域色度を表19に示す。なお、ここで用いた2波長型LED光源の色座標は(0.327,0.331)である。
【0149】
【表19】
Figure 0004001001
【0150】
実施例11では、反射用領域色度の色純度バランスと透過用領域色度の色純度バランスが大きく崩れないようにしつつ、輝度を大きくすることが出来た。
【0151】
実施例12
透明樹脂層を形成する際に赤画素の反射用領域の44%の面積、緑画素の反射用領域の45%の面積、青画素の反射用領域の65%の面積には光が透過しないフォトマスクパターンを介して露光し、赤画素の反射用領域の44%の面積、緑画素の反射用領域の45%の面積、青画素の反射用領域の65%の面積に透明樹脂層を形成したこと以外は実施例11と同様にしてカラーフィルターを得た。
得られた画素膜上にオーバーコート層を2.0μmの厚みで製膜し、さらにその上にITO膜を膜厚0.14μmとなるようにスパッタリングした。作製したカラーフィルターの構成と使用した非感光性カラーペーストおよび感光性カラーレジストおよび透明樹脂層について表2にまとめた。
このようにして得られたカラーフィルターをD65光源での反射用領域色度、2波長型LED光源での透過用領域色度を表20に示す。なお、ここで用いた2波長型LED光源の色座標は(0.327,0.331)である。
【0152】
【表20】
Figure 0004001001
【0153】
実施例12では、着色層の積層に加え、反射用領域に対する透明樹脂層の割合を調整することでも、反射用領域色度と透過用領域色度の色純度バランスを調整することが出来た。
【0154】
実施例13
実施例2と同様にして膜厚1.5μmの透明樹脂層を得た。
次に透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が0.7μmになるように赤ペースト(RPI−3)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。次に該塗膜の上に透過用領域の画素の中央で熱処理後の膜厚が、RPI−3からなる塗膜との合計が、1.4μmになるように赤ペースト(RPI−4)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。次に該塗膜上に透過用領域の画素の中央での熱処理後の膜厚が、RPI−3とRPI−4とからなる塗膜との合計が2.9μmになるように赤レジスト(RAC−2)をスピンナーで塗布したこと以外は実施例2と同様にして赤画素を得た。
【0155】
次に透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が0.7μmになるように緑ペースト(GPI−3)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。次に該塗膜の上に透過用領域の画素の中央で熱処理後の膜厚が、GPI−3からなる塗膜との合計が、1.4μmになるように緑ペースト(GPI−4)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。次に該塗膜上に透過用領域の画素の中央での熱処理後の膜厚が、GPI−3とGPI−4とからなる塗膜との合計が2.9μmになるように緑レジスト(GAC−2)をスピンナーで塗布したこと以外は実施例2と同様にして緑画素を得た。
【0156】
次に透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が0.7μmになるように青ペースト(BPI−3)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。次に該塗膜の上に透過用領域の画素の中央で熱処理後の膜厚が、BPI−3からなる塗膜との合計が、1.4μmになるように青ペースト(BPI−4)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。次に該塗膜上に透過用領域の画素の中央での熱処理後の膜厚が、BPI−3とBPI−4とからなる塗膜との合計が2.9μmになるように青レジスト(BAC−2)をスピンナーで塗布したこと以外は実施例2と同様にして青画素を得た。
【0157】
得られた画素膜上にオーバーコート層を2.0μmの厚みで製膜し、さらにその上にITO膜を膜厚0.14μmとなるようにスパッタリングした。作製したカラーフィルターの構成と使用した非感光性カラーペーストおよび感光性カラーレジストおよび透明樹脂層について表2にまとめた。
このようにして得られたカラーフィルターをD65光源での反射用領域色度、冷陰極放電管の3波長光源での透過用領域色度を表21に示す。なお、ここで用いた冷陰極放電管の光源の色座標は(0.311,0.326)である。
【0158】
【表21】
Figure 0004001001
【0159】
実施例13では、着色層を3層積層した場合でも、反射用領域色度と透過用領域色度の色純度バランスを調整することが出来た。
【0160】
実施例14
反射用領域に形成する透明樹脂層の膜厚が熱処理後に1.2μmであること以外は実施例1と同様にして透明樹脂層を得た。
【0161】
次に透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が1.7μmになるように赤ペースト(RPI−5)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。該塗膜の上に透過用領域の画素の中央で熱処理後の膜厚が、RPI−5からなる塗膜との合計が、3.4μmになるように赤レジスト(RAC−7)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を80℃のオーブンで10分熱処理した。紫外線露光機を用い、赤画素の透過用領域と反射用領域は光が透過するクロム製フォトマスクを介して、100mJ/cm2(365nmの紫外線強度)で露光した。露光後にテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの2.0%の水溶液からなる現像液に浸漬しRAC−7およびRPI−5から得た積層した着色層を同時に現像した。現像は、反射用領域のRPI−5からなる着色層を除去するよう、過現像条件でおこなった。現像後に240℃のオーブンで30分熱処理し、赤画素を得た。
【0162】
次に透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が1.7μmになるように緑ペースト(GPI−5)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。該塗膜の上に透過用領域の画素の中央で熱処理後の膜厚が、GPI−5からなる塗膜との合計が、3.4μmになるように緑レジスト(GAC−7)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を80℃のオーブンで10分熱処理し、赤画素と同様にGPI−5とGAC−7を同時にフォトリソ加工して緑画素を得た。現像は、反射用領域のGPI−5からなる着色層を除去するよう、過現像条件でおこなった。
【0163】
次に、透過用領域の画素中央での熱処理後の膜厚が1.7μmになるように青ペースト(BPI−5)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。該塗膜の上に透過用領域の画素の中央で、BPI−5からなる塗膜との合計が、3.4μmになるように青レジスト(BAC−8)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を80℃のオーブンで10分熱処理し、赤画素と同様にBPI−5とBAC−8を同時にフォトリソ加工して青画素を得た。現像は、反射用領域のBPI−5からなる樹脂層を除去するよう、過現像条件でおこなった。
得られた画素膜上にオーバーコート層を2.0μmの厚みで製膜し、さらにその上にITO膜を膜厚0.14μmとなるようにスパッタリングした。作製したカラーフィルターの構成と使用した非感光性カラーペーストおよび感光性カラーレジストおよび透明樹脂層について表2にまとめた。また、得られたカラーフィルターの構成断面図を模式的に図3に示す。
このようにして得られたカラーフィルターをD65光源での反射領域色度、2波長型LED光源での透過領域色度を表22に示す。なお、ここで用いた2波長型LED光源の色座標は(0.327,0.331)である。
【0164】
【表22】
Figure 0004001001
【0165】
実施例14では、反射用領域の非感光ポリイミド層のみを現像時に溶解させることで、反射用領域色度の輝度を高くすることが出来た。
(液晶表示装置の作製)
カラーフィルター基板と、金属蒸着膜などがパターニングされた半透過反射膜、半透過反射膜上の透明絶縁膜、さらにその上にITO膜などの透明電極が形成された半透過反射基板とを、さらにそれらの基板上に設けられた液晶配向のためのラビング処理を施した液晶配向膜、およびセルギャップ保持のためのスペーサーを介して、対向させてシールし貼りあわせる。なお、半透過反射基板上には、反射膜、透明電極以外に、光拡散用の突起物、薄膜トランジスタ(TFT)素子や薄膜ダイオード(TFD)素子、および走査線、信号線などを設けることができる。次に、シール部に設けられた注入口から液晶を注入した後に、注入口を封入する。つぎに、ICドライバー等を実装することにより液晶表示装置が完成する。
【0166】
実施例1から7までおよび実施例13と比較例1から3で作製したカラーフィルターを用いた半透過型液晶表示装置について、屋外の環境光下と屋内でのバックライト点灯状態で比較した。環境光は日中の昼間に屋外の太陽光下で表示を行い、透過表示に使用するバックライト光源は光源の色座標が(0.311,0.326)である3波長冷陰極放電管を用いた。
【0167】
従来の技術で作製された比較例1の液晶表示装置は透過表示と反射表示で赤、緑、青色ともに色調、色の鮮やかさに違いが見られた。また、実施例1から7および実施例13のカラーフィルターを用いた半透過液晶表示装置に比べて、反射表示が非常に暗かった。
【0168】
透明樹脂層のみを形成した比較例2のカラーフィルターを使用した液晶表示装置は、透過表示に比べ、反射表示での緑色、青色表示が薄く、透過表示時と反射表示時での画像に差があり、違和感があった。一方、実施例1のカラーフィルターを用いた液晶表示装置は、緑色表示では透過表示時と反射表示時の鮮やかさに差があるものの、青色の色純度差については、改善され、比較例2に比べ、良好な表示特性を示した。実施例2または実施例5または実施例6または実施例7のカラーフィルターを用いた液晶表示装置は反射表示と透過表示で、赤表示、緑表示、青表示いずれにおいても色純度、色調の違いがほとんどなく比較例2に比べ、非常に良好な表示特性を示した。
【0169】
実施例3のカラーフィルターを用いた液晶表示装置は、比較例2の液晶表示装置に比べ、反射表示での明るさが若干暗く感じられたが、透過表示と反射表示での色調はほぼ同じで、透過表示に比べ、反射表示はより色鮮やかな表示であった。
また、実施例4のカラーフィルターを用いた液晶表示装置は、比較例2の液晶表示装置に比べ、反射表示での色の鮮やかさについては劣るものの、反射表示での明るさは明るかった。さらに、透過表示と反射表示での色調の変化が少なく、良好な表示特性を示した。
【0170】
比較例3のカラーフィルターを用いた液晶表示装置は、実施例2のカラーフィルターを用いた液晶表示装置と同様に透過表示と反射表示での色純度、明るさ、色調の違いがほとんどなく良好な表示特性を示したが、カラーフィルター画素形成までに6回のフォトリソ加工工程が必要であり、実施例2の4回のフォトリソ加工工程で作製されるカラーフィルターより製造コスト増になる問題があった。
【0171】
次に実施例8から12までと実施例14、比較例4から6で作製したカラーフィルターを用いた半透過型液晶表示装置について、屋外の環境光下と屋内でのバックライト点灯状態で比較した。環境光は日中の昼間に屋外の太陽光下で表示を行い、透過表示に使用するバックライト光源は光源の色座標が(0.327,0.331)である2波長型LED光源を用いた。
【0172】
従来の技術で作製された比較例4の液晶表示装置は透過表示と反射表示で赤、緑、青色ともに色調の違いが見られたこと、および反射表示が暗かった。一方、実施例8または実施例9または実施例12のカラーフィルターを用いた液晶表示装置は反射表示と透過表示での色純度、明るさ、色調の違いがほとんどなく良好な表示特性を示した。実施例10のカラーフィルターを用いた液晶表示装置は反射表示の赤色に比べて透過表示の赤色が薄く感じたが、緑色、青色は透過表示と反射表示での色純度、明るさ、色調の違いをわずかに感じる表示特性を示した。実施例11のカラーフィルーを用いた液晶表示装置は透過表示に比べて反射表示の赤色、緑色、青色ともに薄く感じたが、反射表示がやや明るい表示特性を示した。実施例14のカラーフィルーを用いた液晶表示装置は、透過表示に比べて反射表示が薄く感じたが、反射表示が非常に明るい特性を示した。比較例5のカラーフィルーを用いた液晶表示装置は透過表示の緑色で色調の違いがあった。
【0173】
比較例6のカラーフィルターを用いた液晶表示装置は、実施例9のカラーフィルターを用いた液晶表示装置と同様に透過表示と反射表示での色純度、明るさ、色調の違いがほとんどなく良好な表示特性を示したが、カラーフィルター画素形成までに6回のフォトリソ加工工程が必要であり、実施例9の4回のフォトリソ加工工程で作製されるカラーフィルターより製造コスト増になる問題があった。
【0174】
【発明の効果】
本発明は上述のごとく構成したので、反射表示と透過表示での色純度、明るさ、色調の差が少なく、明るい半透過型液晶表示装置用カラーフィルターを安価に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置の構成図
【図2】本発明の液晶表示装置の構成図
【図3】本発明の液晶表示装置の構成図
【図4】従来の液晶表示装置の構成図
【図5】従来の液晶表示装置の構成図
【図6】従来の液晶表示装置の構成図
【符号の説明】
1 :透明基板
2 :ブラックマトリックス
3 :透明樹脂層
4 :非感光性カラーペーストからなる着色層(B:青色、G:緑色、R:赤色)
5 :感光性カラーレジストからなる着色層(B:青色、G:緑色、R:赤色)
6 :反射用領域
7 :透過用領域
8B:青画素領域
8G:緑画素領域
8R:赤画素領域
9 :オーバーコート層

Claims (12)

  1. 一画素中に透過用領域と反射用領域を含み、複数色の画素が配されたカラーフィルターであって、少なくとも1色の画素については複数の着色層が積層され、かつ、最上層が感光性カラーレジストからなる構造を有し、かつ、反射用領域において基板と着色層の間に膜厚が1〜5μmの透明樹脂層を有し、透過用領域の最上層の着色層膜厚が反射用領域の最上層の着色層膜厚より大きく、透過用領域に積層された着色層数が2層であり、反射領域の着色層数が1層であることを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルター。
  2. 複数の着色層が積層された画素において、該積層された部分における最上層の感光性カラーレジストからなる着色層とそれ以外の着色層の着色が異なることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
  3. 透過用領域と反射用領域を含んだ画素において、透過用領域のトータルの膜厚が、透明樹脂層を含む反射用領域のトータルの膜厚より小さいことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
  4. 2層のうちの下層の着色層が非感光性カラーペーストからなることを特徴とする請求項に記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
  5. 非感光性カラーペーストがポリイミド樹脂を含むことを特徴とする請求項に記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
  6. 反射用領域に形成する透明樹脂層が感光性レジストからなることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
  7. 感光性レジストが感光性アクリルレジストからなることを特徴とする請求項に記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
  8. 反射用領域に形成する透明樹脂層が非感光性ペーストからなることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
  9. 非感光性ペーストがポリイミド樹脂を含むことを特徴とする請求項に記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
  10. 画素上にオーバーコート層を有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の液晶表示装置用カラーフィルター。
  11. 複数色の画素を含み、画素は透過用領域と反射用領域を含むカラーフィルターであって、下記工程をこの順に含むことを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法。
    (A)少なくとも1色の画素の反射用領域において、基板上に膜厚1〜5μmの透明樹脂層を形成する工程
    (B)少なくとも1色の画素について、非感光性カラーペーストからなる着色層と感光性アクリルカラーレジストからなる着色層を積層して、最上層に感光性アクリルカラーレジストを有する複数の着色層が積層され、かつ透過用領域の最上層の着色層膜厚が反射用領域の最上層の着色層膜厚より大きい構造の画素を形成する工程
    (C)反射用領域の透明樹脂層上に塗布された最上層以外の着色層を過現像条件によって除去する工程
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載のカラーフィルターを用いたことを特徴とする液晶表示装置。
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