JP3995793B2 - セグメント - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、相互に連結することにより、掘削穴の軸方向にトンネル壁体を構築するセグメントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トンネルを構築する方法としては、掘削穴の内面側にセグメント(主にコンクリート製あるいはスチール製)を組み立てて筒状壁体(トンネル壁体)を構築する、いわゆるシールド工法が一般的である。
このシールド工法に用いられるセグメントとしては平面視長方形状で円弧版状のものが主流であり、これらセグメント同士をボルトによって接合していた。
このボルトでセグメント同士を接合する構造としては、セグメントの接合面の近傍に、セグメントの接合面同士を当接させた際に、互いに連通する孔部を有する継手を埋め込んでおき、これら継手の孔部同士が連通するように、セグメントの接合面を当接させた状態にて、孔部へボルトを挿通させ、このボルトへナットを締結させて接合させる構造が一般的である。また、相互のセグメントにナット部材であるインサート金具を埋め込んでおき、隣接するセグメントに貫通させたボルトを締結させて互いに接合させる構造もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構造では、構築現場にて継手の接合面に形成された孔部へボルトを挿通させ、このボルトへナットを締結させたり、相互のセグメントに埋め込んだインサート金具へボルトを締結させるという極めて煩雑な作業を要するため組み立て時間の短縮には限界があり、また、ロボットによる自動組み付けへの適応が困難であった。前記ボルトの締結作業は、軸方向へのセグメントの接合、周方向へのセグメントの接合の双方について行う必要があり、一つのセグメントの接合に多くの工数を要する。また、軸方向の接合と周方向の接合とでは、締結作業方向が異なることも、自動組み付けへの適応を困難にしていた。
さらに、二次覆工を省略する場合にも、ボルト・ナットを設置するためにセグメントに形成したボルトボックスの閉塞作業を行わなければならず、施工の高速化、省力化を目指す上で新たな接合技術の開発が急務となっているのが現状であった。
【0004】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、接合作業を極めて簡便に行うことができ、しかも、軸方向への接合作業によって、軸方向、周方向の両方向に同時に接合することができ、組み付けの自動化が容易になるセグメントを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、互いの接合端面同士を合わせた状態で接合されることにより、トンネル壁体を構成するセグメントであって、前記トンネル壁体の軸方向への接合端面には、前記接合端面からピン状に突設される弾性変形可能な一対の挿入部と、前記一対の挿入部を連結する連結部とからなる取付部品を備え、前記一対の挿入部は、前記連結部付近の離間距離が最大となるとともに、前記連結部から離間するにしたがって互いに接近するように弓状に湾曲してなり、前記接合端面に対向する別の軸方向の接合端面に、前記一対の挿入部のそれぞれが挿入可能な直線状をなす嵌合穴を開口してなり、前記嵌合穴に挿入した前記挿入部が、該嵌合穴内にて弾性変形して嵌合することにより、互いに接合されることを特徴とするセグメントを前記課題の解決手段とした。
このセグメントは、相手側のセグメントの接合端面に対して押圧し、軸方向の接合端面に突設した取付部品を嵌合穴に挿入して嵌合させることで、軸方向に簡便に接合することができる。相手側のセグメントの嵌合穴へ挿入、嵌合された取付部品は、軸方向に互いに接合された両セグメントに固定されることとなるので、接合端面間の軸方向への固定のみならず、周方向にも固定力を発揮する。これにより、このセグメントは、軸方向に接合するだけで、軸方向および周方向の2方向に接合される。
また、このセグメントでは、予め周方向に接合されたセグメントのそれぞれに形成された嵌合穴に、前記一対の挿入部をそれぞれ挿入、嵌合することで、セグメント間の周方向への接合力をこの取付部品によって確保することができる。また、予め接合状態のセグメントの嵌合穴に挿入部を挿入嵌合して、この取付部品を嵌合固定することで、合計3個のセグメント間の接合力が取付部品によって確保され、このセグメントによって構築されるトンネル壁体の強度を向上できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は、セグメント1によって構築されるトンネル壁体2の一例を示す斜視図である。図1において、セグメント1は、コンクリートから円弧版状に形成され、周方向、および軸方向に接合されることで、円筒状壁体のトンネル壁体2を構成する。なお、図中、仮想線Xは軸方向、この仮想線X回りは周方向である。
【0009】
以下、本発明の1実施形態を、図2から図6を参照して説明する。
図2はトンネル壁体2を示す平面図、図3はトンネル壁体2を軸方向から見た図である。
図2および図3において、セグメント1は、軸方向の一方の接合端面3に、取付部品4、5を突設し、軸方向の他方の接合端面6に、前記取付部品4が挿入、嵌合される嵌合穴8a、8bと、取付部品5が挿入、嵌合される嵌合穴7a、7bとを開口している。そして、このセグメント1は、その接合端面3を、組み付けの完了したセグメント1(図2、図3中では、説明の便宜上1a、1bの符号を付している)の接合端面6に向けて軸方向に押圧して、取付部品4を、嵌合穴8a、8bに挿入、嵌合し、取付部品5を嵌合穴7a、7bに挿入、嵌合することで、接合される。
【0010】
図4は、接合端面3の中央部に突設される取付部品4を示す。
図4において、この取付部品4は、全体がバネ材から形成されており、弓形に湾曲された一対の挿入部4a、4bを連結部4cにより連結したH形になっている。挿入部4a、4bは、連結部4c付近の離間距離が最も大きく、連結部4cから離間するにしたがって互いに接近するように湾曲されている。
図2において、接合端面3の対向する両端部に突設される取付部品5は、全体がバネ材から弓形のピン状に湾曲して形成されている。
【0011】
取付部品4、5は、セグメント1を別のセグメントに接合する際に、予め、このセグメント1の接合端面3に突出状態に取り付けられる。取付部品4は、接合端面3の中央部に開口する一対の嵌合穴9a、9bに挿入部4a、4bの約半分の長さを挿入、嵌合することで、突出状態に取り付けられる。挿入部4a、4bを嵌合穴9a、9bに挿入、嵌合すると、連結部4cが接合端面3に当接することで、取付部品4が接合端面3に位置決めされる。
取付部品5は、接合端面3の対向する両側に開口する嵌合穴10a、10bに、約半分の長さを挿入、嵌合して突出状態に取り付ける。
【0012】
取付部品4は、挿入部4a、4bを嵌合穴9a、9bに挿入すると、この嵌合穴9a、9bの最も奥側(挿入部4a、4bの挿入方向奥側)に形成した係合凹部11a、11bに、挿入部4a、4b先端の係合部4d、4dがそれぞれ係合することで、嵌合穴9a、9bからの引き抜きが規制される。
図5は、取付部品4の挿入部4bの嵌合穴9bへの挿入、嵌合工程を示す。
図5において、嵌合穴9bは、挿入部4bの係合部4d近傍が挿入可能な大きさであり、挿入部4bは、嵌合穴9bの開口部近傍のテーパ部9cによって嵌合穴9b内にスムーズに挿入される。嵌合穴9bに挿入された挿入部4bは、当初、係合部4dと、挿入部4bの外面4fとが、嵌合穴9bの対向する両側の内面に当接することで、若干弾性変形されて、湾曲状態から直線状に変形される。そして、挿入を継続すると、係合部4dが係合凹部11bに入り込んで係合、嵌合する。この時、挿入部外面4fの嵌合穴9b内面に対する当接状態が維持されるため、挿入部4bの弾性によって、係合部4dが係合凹部11bに押圧された状態が維持され、係合状態が解除されず、これにより、挿入部4bが嵌合穴9b内に嵌合する。また、係合部4dが係合凹部11bに入り込んで係合すると同時に、挿入部4bは、直線に近い状態から湾曲状態に戻り、連結部4cから係合部4dまでの距離が若干縮小するため、これにより、連結部4cが接合端面3に圧接状態となり、挿入部4bはぐらつくこと無く、安定に固定される。
挿入部4aの嵌合穴9aに対する挿入、嵌合についても、挿入部4bと同様である。
【0013】
取付部品4の両側の挿入部4a、4bは、嵌合穴9a、9bに同時に挿入、嵌合されることで、嵌合穴9a、9b間の中間壁12を両側から挟み込んで嵌合するため、各挿入部4a、4bが嵌合穴9a、9bに嵌合、固定された状態がより確実に維持される。両挿入部4a、4bの挿入、嵌合が完了すると、取付部品4が接合端面3の目的位置に突出状態に固定される。
なお、ここで、連結部4cは、接合端面3に当接されるため、これにより、挿入部4a、4bの嵌合穴7a、7bへの挿入寸法および接合端面3からの突出寸法が設定され、接合端面3からは、目的の長さの挿入部4a、4bがピン状に突出される。
【0014】
取付部品5の、嵌合穴10a、10bに対する挿入、嵌合も、取付部品4の挿入部4a、4bの嵌合穴9a、9bへの嵌合と同様である。すなわち、取付部品5は、湾曲状態を直線状に弾性変形させつつ嵌合穴10a、10bに挿入し、嵌合穴10a、10bの最も奥側(取付部品5の挿入方向奥側)に形成した係合凹部13a、13bに、取付部品5先端の係合部5aを係合することで、嵌合穴10a、10b内に嵌合、固定され、引き抜きが規制されるようになっている。また、取付部品5は、その約半分の長さが嵌合穴10a、10bに挿入され、残りの約半分の長さが、接合端面3から突出した状態になる。
【0015】
一方、接合端面6側の中央部の嵌合穴7a、7bには、別のセグメント1の接合端面3に突出状態に取り付けられた取付部品5が、挿入、嵌合されるようになっている。この嵌合穴7a、7bに挿入された取付部品5は、嵌合穴10a、10bへの挿入、嵌合と同様に、嵌合穴7a、7bに嵌合、固定される。すなわち、取付部品5は、湾曲状態を直線状に弾性変形させつつ嵌合穴7a、7bに挿入することで、その先端の係合部5bが、嵌合穴7a、7bの最も奥側に形成された係合凹部14a、14bに係合することで引き抜きが規制されるとともに、嵌合穴7a、7b内に嵌合、固定される。
また、嵌合穴7a、7bは、接合端面6近傍に固着した補強プレート15に連通されているので、これら嵌合穴7a、7bに挿入した取付部品5、5は、補強プレート15によって互いに離間しないように拘束される。
【0016】
接合端面6の一端部の嵌合穴8aには、別のセグメント1の接合端面3に突出状態に取り付けられた取付部品4の挿入部4bが挿入、嵌合され、他端部の嵌合穴8bには、前記取付部品4の挿入部4aが挿入、嵌合される。嵌合穴8a、8bへの挿入部4aまたは4bの挿入、嵌合は、嵌合穴9a、9bへの挿入、嵌合と同様になされる。すなわち、挿入部4a、4bは、湾曲状態から直線状にするように弾性変形させつつ嵌合穴8a、8bに挿入され、その先端の係合部5bが、嵌合穴8a、8bの最も奥側に形成された係合凹部17a、17bに係合し、この係合状態が、取付部品5自身の弾性力によって維持され、嵌合穴8a、8b内に嵌合、固定される。
また、嵌合穴8a、8bは、接合端面6近傍に、取付部品4の補強プレート15の約半分を収納するプレート収納部16aまたは16bを備えている。セグメント1を周方向に接合すると、隣接した嵌合穴9a、9bのプレート収納部16a、16bが連続して、補強プレート15を収納する形状となる。
【0017】
このセグメント1を軸方向、周方向に接合して筒状のトンネル壁体を構築するには、まず、先行して組み付けたセグメント1に対して、予め、接合端面3に取付部品4、5が突出状態に取り付けられたセグメント1を、軸方向に押圧するようにして接合する。
すなわち、既設のセグメント1に対して接合するセグメント1には、接合前に予め、接合端面3に開口する嵌合穴9a、9bに取付部品4を嵌合固定し、嵌合穴10a、10bに取付部品5を嵌合固定し、取付部品4、5を、それぞれ、接合端面3から突出状態に取り付ける。次いで、取付部品4、5の取り付けを完了したセグメント1を、周方向に接合された既設のセグメント1、1(以下、説明の便宜上、セグメント1a、1bの符号を付す)の接合境界に、接合端面3の中央部を位置決めして押圧する。そして、セグメント1の嵌合穴10aに挿入、嵌合した取付部品5の接合端面3からの突出部分を、セグメント1aの接合端面6の中央部に開口した嵌合穴7bに挿入、嵌合し、セグメント1の嵌合穴10bに挿入、嵌合した取付部品5の接合端面3からの突出部分を、セグメント1bの接合端面6の中央部に開口した嵌合穴7aに挿入、嵌合する。
【0018】
また、セグメント1に突出状態に取り付けた取付部品4の両挿入部4a、4bを、セグメント1a、1bの接合境界近傍にて、互いに近接配置された一対の嵌合穴10b、10aに一括して挿入、嵌合する。詳述すると、挿入部4aをセグメント1aの嵌合穴10bに挿入、嵌合し、挿入部4bをセグメント1bの嵌合穴10aに挿入、嵌合する。また、周方向に接合されたセグメント1a、1b間では、嵌合穴10b、10aのプレート収納部16b、16aが連続されているので、このプレート収納部16b、16aに、取付部品4の補強プレート15を収納、嵌合する。
これにより、取付部品4、5が、セグメント1a、1bの嵌合穴9b、10b、10a、9aに嵌合、固定することで、セグメント1がセグメント1a、1bに対して接合される。
【0019】
取付部品4、5は、その先端の係合部4e、5bが、セグメント1a、1b側の嵌合穴9b、10b、10a、9aの係合凹部14b、17b、17a、14aに係合すると同時に、自身の弾性変形によって、曲率が小さくなるように湾曲し、嵌合穴9b、10b、10a、9aへの挿入長が若干短縮したようになるので、これにより、セグメント1、1a、1bの接合端面3、6間に圧接力が与えられ、軸方向の接合力が得られる。また、取付部品4、5は、軸方向に接合したセグメント1、1a、1b間に連通状態になるので、セグメント1a、1bに対して接合したセグメント1の周方向への変位も規制される。これにより、セグメント1は、軸方向および周方向の両方向に接合される。
【0020】
しかも、取付部品4の連結部4cによって連結された両挿入部4a、4bを、周方向に接合したセグメント1a、1bの嵌合穴10b、10aに挿入、嵌合するので、セグメント1a、1b間が、取付部品4によって連結された状態になり、セグメント1a、1b間の接合力が向上する。この時、取付部品4の連結部4cが応力を負担することにより、セグメント1a、1b間に高い接合力が得られる。
【0021】
セグメント1aの嵌合穴7bの近傍の嵌合穴7aには、セグメント1の周方向に連接する別のセグメント1cの接合端面3に突出状態に取り付けた取付部品5が挿入、嵌合される。セグメント1aでは、嵌合穴7bに嵌合固定した、セグメント1の取付部品5と、嵌合穴7aに嵌合固定した、セグメント1cの取付部品5とを、補強プレート15により拘束するので、これにより、周方向に接合されたセグメント1、1c間に接合力が与えられる。
セグメント1bにおいても、同様に、嵌合穴7a、7bに挿入、嵌合した取付部品5、5を補強プレート15により拘束することで、周方向に接合したセグメント同士間に接合力を与えることができる。
なお、補強プレート15によって、取付部品5から作用する応力がセグメント1a、1bの広い範囲に分散伝達されるので、嵌合穴10a、10b近傍では、十分な強度を確保できる。
【0022】
このように、このセグメント1によれば、取付部品4、5を、接合する相手側のセグメント1a、1bの嵌合穴7b、8b、8a、7bに挿入、嵌合するだけで、軸方向および周方向の両方向に固定することができるので、筒状のトンネル壁体2を短時間で構築することができる。
また、軸方向の作業のみによって、セグメント1を接合することができるので、接合作業は極めて単純であり、自動化も容易である。
さらに、接合作業前に、接合端面3に開口する嵌合穴9a、9b、10a、10bに、取付部品4、5を予め嵌合してから、接合作業を行うようになっているので、取付部品4、5を選択使用することで、既設のセグメント1a、1bの嵌合穴形状や、接合角度、誤差修正等に容易に対応することができる。嵌合穴9a、9b、10a、10bへの取付部品4、5の嵌合は、現場近くにおいても可能であるから、使用する取付部品の選択は、実際の接合作業状況に柔軟に対応して行うことができる。
【0023】
なお、前記実施形態では、コンクリート製のセグメントについて説明したが、本発明はこれに限定されず、鉄骨からなるもの、スキンプレートを有するもの等、各種構成のセグメントに適用可能である。
取付部品は、前記実施形態に限定されず、各種構成が採用可能である。
例えば、取付部品の素材としては、バネ材に限定されず、樹脂等も採用可能である。また、取付部品に適用される金属としては、各種鋼材、鋳物等が採用可能である。
セグメントには、周方向への接合継手を別途設けることも可能である。この場合、トンネル軸方向への接合作業のみによって、接合可能な構造を採用する。
【0024】
取付部品5に代えて、例えば、図6、図7に示す取付部品21、22も採用可能である。
図5に示す取付部品21は、バネ材から弓形に湾曲された2本の挿入部21aを連結し、連結部21bから対向する両側へ末広がりに成形したバネ体であり、図6に示す取付部品22は、鋼製パイプの長手方向両端を二つ割り形状にしてなる挿入部22aを備えている。いずれの取付部品21、22を適用するにも、セグメントの接合端面に開口する嵌合穴を、取付部品21、22を挿入、嵌合可能な形状に変更することは言うまでも無い。
【0025】
また、取付部品4に代えて、例えば、図8、図9に示す取付部品23、24を採用することも可能である。
図8に示す取付部品23は、図6に示した取付部品21と同様の構成に構成された挿入部23aを、連結部23bの両側に対向配置して連結した構成であり、図9に示す取付部品24は、図7に示した取付部品22と同様の構成に構成された挿入部24aを、連結部24bの両側に対向配置して連結した構成である。
いずれの取付部品23、24を適用するにも、セグメントの接合端面に開口する嵌合穴を、取付部品23、24を挿入、嵌合可能な形状に変更することは言うまでも無い。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載のセグメントによれば、トンネル壁体の軸方向に押圧して、相手側のセグメントの接合端面に開口した嵌合穴に、ピン状の挿入部を挿入して嵌合させることで、軸方向に簡便に接合することができる。しかも、接合した両セグメント間にわたって連通状態の取付部品によって、軸方向のみならず周方向にも固定され、軸方向、周方向の両方向の接合力が、接合と同時に得られる。また、軸方向のみの接合作業によって接合することが可能であるので、極めて単純な作業により筒状のトンネル壁体を構築することができ、接合作業の自動化も容易であるといった優れた効果を奏する。
また、接合端面の中央部に取り付けられる取付部品が、それぞれ前記接合端面からピン状に突出され、かつ予め互いに周方向に接合されたセグメントのそれぞれに形成された嵌合穴に挿入、嵌合される一対の挿入部を連結部により連結してなる構成であるので、前記挿入部を、別の二つのセグメントに形成した嵌合穴にそれぞれ挿入、嵌合することで、これら二つのセグメント間を連結して接合力を高めることができ、トンネル壁体の強度を向上できるといった優れた効果を奏する。
【0027】
そして、接合前のセグメントの接合端面に開口された嵌合穴に、取付部品を予め挿入、嵌合してから、セグメント同士を接合することが可能なので、接合するセグメントの形状等に適合する取付部品を選択使用することが可能になり、セグメントの汎用性が向上するといった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のセグメントによって組み立てられるトンネル壁体の一例を示す斜視図である。
【図2】 本発明の1実施形態のセグメントによって組み立てられるトンネル壁体を示す平面図である。
【図3】 図2のトンネル壁体を軸方向から見た側面図である。
【図4】 図2のセグメントに適用する取付部品の一例を示す斜視図である。
【図5】 セグメントの接合端面に開口した嵌合穴への取付部品の挿入、嵌合工程を示す図であって、嵌合穴近傍を示す断面図である。
【図6】 本発明のセグメントに適用する取付部品の別態様を示す斜視図である。
【図7】 本発明のセグメントに適用する取付部品の別態様を示す斜視図である。
【図8】 本発明のセグメントに適用する取付部品の別態様を示す斜視図である。
【図9】 本発明のセグメントに適用する取付部品の別態様を示す斜視図である。
【符号の説明】
1、1a、1b、1c セグメント、
2 トンネル壁体、
3 接合端面、
4、5 取付部品、
4a、4b 挿入部、
6 接合端面、
7a、7b、8a、8b 嵌合穴、
9a、9b、10a、10b 嵌合穴、
21 取付部品、
21a 挿入部、
22 取付部品、
22a 挿入部、
23 取付部品、
23a 挿入部、
23b 連結部、
24 取付部品、
24a 挿入部、
24b 連結部。
Claims (1)
- 互いの接合端面同士を合わせた状態で接合されることにより、トンネル壁体を構成するセグメントであって、
前記トンネル壁体の軸方向への接合端面には、
前記接合端面からピン状に突設される弾性変形可能な一対の挿入部と、
前記一対の挿入部を連結する連結部と、
からなる取付部品を備え、
前記一対の挿入部は、前記連結部付近の離間距離が最大となるとともに、前記連結部から離間するにしたがって互いに接近するように弓状に湾曲してなり、
前記接合端面に対向する別の軸方向の接合端面に、前記一対の挿入部のそれぞれが挿入可能な直線状をなす嵌合穴を開口してなり、
前記嵌合穴に挿入した前記挿入部が、該嵌合穴内にて弾性変形して嵌合することにより、互いに接合されることを特徴とするセグメント。
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