JP3984910B2 - 照明装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、照明装置および照明装置を備えた撮影装置に関し、特に装置の全体形状を大型化することなく、照明装置から光が射出される射出開口部の装置上下方向における長さを短くするものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カメラ等の撮影装置に用いられている照明装置は、従来、光源と、この光源から発せられた光束を装置前方(被写体側)に導く反射鏡やフレネルレンズ等の光学部品とで構成されている。
【0003】
このような照明装置においては、光源から様々な方向に射出した光束を、効率良く必要照射範囲内に集光させるために種々の提案がなされている。特に、近年、光源に対して装置前方に配置されたフレネルレンズのかわりに、プリズム・ライトガイド等の全反射を利用した光学部材を配置することによって集光効率の向上および装置の小型化を図るものが提案されている。
【0004】
この種の提案としては、光源から装置前方に射出された光束を正の屈折力を有するレンズによって集光させるとともに、光源から装置側方に射出された光束を装置前方に向けて反射させる全反射面によって集光させることにより、同一の射出面から照明光を照射させる照明光学系がある。すなわち、光源から射出された光束のうち光学部材への入射面位置で光路分割された光束を、同一射出面から射出させるようにし、小型化および集光効率を高めることが可能なプリズムを用いた照明光学系がある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、上述した照明光学系の改良として、プリズムを光源よりも装置前方に配置して照明光学系全体を小型化したものや、プリズムのうち全反射光を射出する面を光軸に対して傾斜させたものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
一方、照明光の照射角度範囲が固定されたタイプの照明装置では、撮影光学系の高倍率ズーム化に伴って必要照射角度範囲の狭いテレ状態で、不要範囲に照明光が照射されることがあり、大きなエネルギロスとなってしまう。そこで、エネルギロスを解消するため、撮影範囲の変化(撮影光学系のズーミング)に対応して照明光の照射角度範囲を変化させることが可能な各種の照射角可変照明装置が提案されている。
【0007】
この照明装置としては、第1の光学部材および第2の光学部材を相対的に移動させて両者の間隔を変化させることにより、照明光の照射角度範囲を変化させるものがある。具体的には、第1の光学部材が、光源から装置前方に射出した光束を光軸方向に変換させ、入射面の一部となる凸レンズと、光源から装置側方に射出した光束を全反射により光軸方向に変換させる全反射面と、複数の小レンズで構成された射出面とを有している。
【0008】
また、第2の光学部材が、第1の光学部材からの射出光が入射される入射面に、第1の光学部材の小レンズにおける屈折力を相殺し合うような複数の小レンズを有している。そして、上述した第1の光学部材および第2の光学部材を相対的に移動させることにより、照明光の照射角度範囲を変化させている。(例えば、特許文献3参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開平4−138438号公報
【特許文献2】
特開平8−262537号公報
【特許文献3】
特開2000−298244号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
近年、カメラ本体の小型化と相まって、カメラ本体に搭載され補助光源となる照明光学系に対しても更なる小型化が望まれている。そこで、上述したようなプリズムを用いることによって小型化および高性能化を目指した照明光学系が特許文献1や特許文献2等で提案されている。
【0011】
一方、カメラの新規デザインに対応させるため、従来以上に照明光学系の形態の改良、特に製品(カメラ)の外観に現れる光射出領域となる開口部の小型化(カメラ上下方向の小型化)が強く要求されている。すなわち、従来技術のようにプリズムを用いることで照明装置の小型化を図りつつ、照明装置の開口部だけを小さくさせるという要求であり、従来に実施されたことのない極めて困難な要求である。
【0012】
ここで、特許文献1および2に示した照明光学系はいずれも、全反射面の最も広がった部分が、照明光学系の間口(開口部)となっており、これ以上開口部を小さくさせることは、従来の考え方の延長では、光学特性(配光特性)の極端な低下なしには実現することができない。
【0013】
また、照明装置の開口部における小型化の要求は、上述した照明光の照射角度範囲が固定された照明装置だけにとどまらず、照射角度範囲を変化させることが可能な照明装置においても要求が強い。
【0014】
しかし、従来の照射角可変タイプの照明装置における開口部の大きさは、主に特許文献3に示したライトガイドタイプの照明装置で分かるように、全反射面の最も広がった部分によって形成される開口部(第1の光学部材の射出面)とほぼ同じ大きさとなっている必要があり、照明装置の開口部を十分に小型化しているものとはいえない。また、他の多くの照射角可変タイプの照明装置でも、照明装置(光学部材)の開口部は、集光を行わせる反射傘よりもかなり広い大きさが必要となっており、従来の考え方の延長ではこれ以上開口部を小型化することは、光学特性の極端な低下なしには不可能である。
【0015】
以上のことから、本発明の最大の目的は、光学部材(プリズム)を用いることで装置の小型化および高集光効率化を図りつつ、開口部の大きさだけを小さくすることが可能な照明装置を提供することである。また、光源からのエネルギを高い効率で利用して、照射面上で均一な配光特性を保つことができる照明装置を提供することを目的とする。
【0016】
ここで、上記照明装置としては、照射角度範囲が固定されたタイプや、照射角度範囲を変化させるタイプがある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の照明装置は、光源と、この光源からの射出光を光軸側に集光させる集光部材とを有し、集光部材は、照明装置前面に位置する集光部材の射出面に設けられ負の屈折力を有する負レンズ部と、光源近傍に設けられて光源からの射出光が入射し、正の屈折力を有する正レンズ部と、正レンズ部外に向かう光源からの射出光を光軸側に反射させて、この反射光を負レンズ部に導くための反射部とを有し、照明装置の上下方向における負レンズ部の最大長さが、照明装置の上下方向における反射部の最大長さよりも小さいことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態である照明装置について説明する。図1〜図6は、本実施形態の照明装置、特に閃光発光装置を説明するための図である。本実施形態の閃光発光装置は、照射角が固定されたタイプの装置である。
【0019】
図1は閃光放電管の径方向における閃光発光装置の中央断面図であり、図2および図3はそれぞれ、図1に示す断面図に、光源中心から射出した光線トレースを付記したものである。また、図4は、閃光放電管の軸方向における閃光発光装置の断面を示したものである。一方、図5は、閃光発光装置における主要部品の構成を示すための分解斜視図であり、図6は、閃光発光装置を備えたカメラの外観斜視図である。
【0020】
図6において、11は閃光発光装置内に配置される光学プリズムであり、後述するように光源から射出した光束を所定の角度範囲をもった光束に変換する。21はレリーズボタンであり、半押し操作で撮影準備動作(焦点調節動作および測光動作等)が開始され、全押し操作で撮影動作(フィルムやCCD等の撮像素子への露光)が開始される。22はカメラの電源スイッチ、23は被写体像を観察するためのファインダのうちカメラ前面に配置された窓部である。
【0021】
24は外光の明るさを測定する測光装置の窓部である。25は撮影レンズを備えたレンズ鏡筒であり、撮影光軸方向に進退することでズーミングが可能となっている。26はカメラ本体であり、この内部には撮影に必要な各種部材が配置されている。なお、上述した部材のうち閃光発光装置を除く他の部材の機能については公知の機能であるので、詳しい説明は省略する。また、本実施形態のカメラにおける部品構成は上述した構成に限定されるものではない。
【0022】
図5は、図6に示したカメラの閃光発光装置における内部構造を説明するための分解斜視図である。なお、同図では閃光発光装置の主要部分だけを示し、保持部材やリード線は示していない。
【0023】
図5において、光学プリズム11は、閃光発光装置内において射出方向(装置前方)に配置されており、アクリル樹脂等の透過率の高い光学用樹脂材料又はガラス材料で構成されている。12は、トリガ信号が入力されることで閃光を発する直管状の閃光放電管(キセノン管)である。13は閃光放電管12から射出した光束のうち装置後方に射出された成分を装置前方に反射させる反射傘であり、内面(反射面)が高反射率を有する光輝アルミ等の金属材料で形成されている。
【0024】
上記構成において、例えば、カメラが「ストロボオートモード」に設定されている場合のカメラ動作について説明する。
【0025】
レリーズボタン21がユーザによって半押し操作されると、測光装置で外光の明るさが測定(測光)され、この測光結果がカメラ本体26内に配置された中央演算装置に送られる。中央演算装置は、外光の明るさと撮像媒体(フィルムやCCD等の撮像素子)の感度によって、閃光発光装置を発光させるか否かを判断する。
【0026】
そして、「閃光発光装置を発光させる」と判断した場合には、中央演算装置は、レリーズボタン21の全押し操作に応じて閃光発光装置に発光信号を出すことにより、反射傘13に取り付けられた不図示のトリガリード線を介して閃光放電管を発光させる。ここで、閃光放電管12から射出した光束のうち照射方向(被写体方向)と反対方向に射出した光束は、装置後方に配置された反射傘13で反射して照射方向に導かれる。また、照射方向に射出した光束は、装置前面に配置された光学プリズム11に直接入射し、所定の配光特性に変換された後、被写体側に照射される。
【0027】
本実施形態の閃光発光装置は、後述するようにカメラの外観に現れる閃光発光装置の射出開口部の大きさ(カメラ上下方向における大きさ)を小さくするとともに、配光特性を最適化にするものである。以下、図1〜図3を用いて閃光発光装置(光学プリズム)の最適形状の設定方法に関して詳しく説明する。
【0028】
図1〜図3は、閃光放電管の径方向における閃光発光装置の縦断面図である。これらの図において、1は配光を制御するための光学プリズム、2は直管状の閃光放電管、3は閃光放電管2と同心の半円筒部3aを有する反射傘、4はカメラ本体の外装部材となるカバーを示す。
【0029】
図2および図3には、図1に示す断面図に加えて、閃光放電管2の内径中心部より射出した代表光線の追跡も同時に示している。ここで、図2は、閃光放電管2から射出した光束のうち射出光軸(以下、光軸)に近い成分の光線トレース図である。図3は、閃光放電管2から射出した光束のうち光軸から離れる方向(図中上下方向)に向かう成分の光線レース図である。なお、図2および図3において、光線以外のすべての照明光学系の構成および形状は同一である。
【0030】
本実施形態の閃光発光装置では、装置上下方向における配光特性を均一に保ちつつ、閃光発光装置の射出開口部のうち装置上下方向の大きさ(開口高さ)を最小にできるという特徴がある。以下、閃光発光装置(光学プリズム1)の形状の特性と、閃光放電管2から発せられた光線がどのような挙動を示すかを詳細に説明する。
【0031】
まず、図2および図3に示す光線トレース図を用いて、実際の照明光学系における光線の振る舞いについて詳しく説明する。図2では、閃光放電管2として、ガラス管の内外径を示している。閃光放電管2の発光現象としては、発光効率を向上させるために、閃光放電管2の内径全体で発光させる場合が多く、閃光放電管2の内径全体にほぼ均一に発光していると考えて差し支えない。
【0032】
一方、設計段階では、光源となる閃光放電管2から射出される光を効率良く制御するために、閃光放電管2の内径全体の光束を同時に考えるよりも理想的に光源中心に点光源があることを仮定して照明光学系の形状を設計するのが好ましい。そして、照明光学系の形状を設計した後、光源が有限の大きさを持っていることを考慮した補正を行えば効率良く設計することができる。本実施形態もこの考え方に基づき、光源中心を、照明光学系の形状を決定する際の基準値と考え、以下に説明するように照明光学系における各部の形状を設定している。
【0033】
図2に示す光線トレース図は、光源中心から射出した光束のうち光学プリズム1の入射面1aに直接入射する成分を示したものである。この成分は、光軸に対して比較的小さい角度をなす成分であり、光学プリズム1において屈折だけの影響を受ける。
【0034】
光学プリズム(集光部材)1の入射面(正レンズ部)1aは、正の屈折力を持つシリンドリカルレンズで構成され、極めて強い屈折力を持っている。このため、図2に示すように、光源中心から射出され、入射面1aを通過した光束は、光軸に向かって集光するように進む。この光束は、光学プリズム1の射出面1bで屈折して所定の配光分布に変換された後、被写体方向に射出される。
【0035】
光学プリズム1の射出面(負レンズ部)1bは、負の屈折力を持つシリンドリカルレンズで構成されており、入射面1aで光軸側に集光された光束は、射出面1bにおいて屈折の影響を受けて光軸から離れる方向に向かう。これにより、射出面1bを通過した光束の照射角度範囲が広がるようになっている。
【0036】
このように、光源中心から射出した光束のうち射出面1aに直接入射する光束は、光学プリズム1の射出面1bのうち光軸近傍における入射面1aよりも狭い領域(中央領域)から射出し、光源から射出した時点の角度範囲よりも狭い角度範囲を持った光束に変換される。
【0037】
一方、光源中心から射出した光束のうち装置後方に向かった光束は、装置後方に配置された反射傘3で反射する。ここで、反射傘3は、光源中心と同心の半円筒部3aを有するため、反射傘3の半円筒部3aで反射した光束は、再度光源中心付近に導かれる。そして、その後は上述した光路と同様にして、光学プリズム1の射出面1bにおける中央領域から射出されることになる。
【0038】
ここで、注目すべき点は、光源中心から射出した光束の射出面1bでの通過領域が、入射面1aでの通過領域に比べて狭くなっていることと、射出面1bから射出された光束の角度範囲が、入射面1aに光束が入射する時点での角度範囲よりも狭くなっていることである。すなわち、光源を点光源と考えると、光学プリズム1の入射面側に強い正の屈折力を持つ入射面1aを形成するとともに、射出面側に負の屈折力を持つ射出面1bを形成することにより、光源中心からの射出光束を入射面1aで光軸側に集光させた後、射出面1bのうち光軸近傍の比較的曲率の緩い領域から射出させている。これにより、射出面1bにおける狭い領域から効率良く集光させた光束を射出させることができる。
【0039】
一方、図3に示す光線トレース図は、光源中心から射出した光束のうち光学プリズム1の入射面1c、1c’に入射する成分を示したものである。すなわち、図3に示す光束は、図2に示した光束と比較すると光軸に対して比較的大きな角度をもった成分であり、光学プリズム1において反射される成分である。
【0040】
ここで、光学プリズム1の入射面1c、1c’は、光軸に対して比較的大きな角度を持った面で構成されている。これにより、入射面1c、1c’に入射した光束は、入射面1c、1c’で屈折して全反射面(反射部)1d、1d’に導かれる。そして、全反射面1d、1d’で反射した光束は、光軸に向かって集光するように進む。
【0041】
上述したように入射面1c、1c’は、光軸に対して比較的大きな角度を持った面で構成されているが、これは、入射面1c、1c’の光軸に対する傾斜角度が小さい場合には、光源中心から射出した光束のうち入射面1c、1c’で全反射してしまう成分が発生し、光源からの射出光束が図3に示す予め意図した光線トレースの方向とは異なった方向に向かうのを防止するためである。このように本実施形態では、入射面1c、1c’に所定の傾きを与えることによって、入射面1c、1c’で全反射成分が発生するのを防止している。
【0042】
全反射面1d、1d’で反射した成分は、図3の光線トレース図に示すように、射出面1bのうち入射面1c、1c’の領域よりも狭い領域に導かれている。これと同時に、全反射面1d、1d’で反射した成分は、射出面1bのうち上端及び下端の周辺領域に導かれており、この領域での屈折により光学プリズム1での入射出で大きな角度変化が得られるようになっている。しかも、射出面1bから射出した光束の光軸に対する傾き角度が小さくなっている。そして、光学プリズム1から射出した光束の角度範囲が、光学プリズム1に入射する前の光束の角度範囲に比べて格段に狭くなっている。
【0043】
一方、光源中心から射出した光束であって装置後方に向かった光束のうち光軸に対して比較的大きな角度をなす成分に関しては、装置後方に配置された反射傘3で反射する。ここで、反射傘3は、光源中心と同心の半円筒部3aを有しているため、反射傘3の半円筒部3aで反射した光束は光源中心付近に導かれる。そして、その後は上述した光路と同様にして、光学プリズム1の射出面1bの周辺領域から射出する。
【0044】
以上、図2および図3に示した2つの成分の光線トレース図からも明らかなように、2つの成分のいずれの場合にも、入射面1a、1c(1c’)の領域に比べて射出面1bにおける光通過領域のほうが狭くなっているとともに、光学プリズム1への入射時と射出時とで照射角度範囲が極端に狭まっている。このため、狭い射出開口部(射出面1b)でありながら集光効果が良好となっている。
【0045】
また、図2に示す屈折光路や、図3に示す全反射光路を辿る光束は共に、射出面1bを通過するようになっており、この射出面1bは連続性を持った曲面で構成されていることから、各部品の加工精度による誤差や照明光学系の組み立て上の位置ずれの影響を少なくすることができる。つまり、射出面1bに到達する光束の位置が微妙にずれたとしても光学特性に与える影響は少なく、安定した光学特性を得ることができる。
【0046】
上述した照明光学系の構成では、光源の大きさがある一定の大きさを持つと仮定した場合でも光学特性の大幅な変化が生じにくく、光源の大きさの変化に対して連続した光学特性の変化が得られるため、均一な配光分布を持った照明光学系とするのに都合の良い構成となっている。
【0047】
ここで、光学プリズム1の射出面1bは、複雑な面で構成されておらず単一の凹面形状に形成されているため、閃光発光装置の外観部品としてもそのまま使うことができるという利点がある。また、本実施形態の閃光発光装置では、極めて少ない構成部品で光源からの射出光を集光させることができるため、集光効率が良く、光学特性的にも配光ムラのない均一照明を行わせることができる利点がある。
【0048】
本実施形態の閃光発光装置では、光学プリズム1を用いた照明光学系において、小型化および高集光効率の特徴を生かしつつ、閃光発光装置の射出開口部(射出面1b)の大きさのみを装置上下方向において小型化することができる構成となっている。すなわち、照明光学系として必要とされる大きさ(装置高さ)は、全反射面1d、1d’で構成される大きさに依存するが、被写体に照明光を照射するために実際に必要となる射出開口部の大きさは、全反射面1d、1d’で構成される大きさよりもかなり小さくすることができる。
【0049】
本実施形態における照明光学系の理想形状について、図1を用いて説明する。図1は、閃光放電管2の径方向における閃光発光装置の断面図であり、同図にはカメラ本体26の外装部材となるカバー4と、照明光学系の配置関係とを示している。上述したように、照明光学系の射出開口部として機能するのは光学プリズム1の射出面1bであることから、射出面1bだけがカメラ外部に露出するようにカバー4を形成している。これにより、カバー4に形成される開口部の装置上下方向における大きさを小さくすることができ、本実施形態における照明光学系の特徴を最大限に生かすことが可能になる。
【0050】
また、光学プリズム1のうち光源側に形成された先端部は、図1に示すように光源中心に相当する位置までのびるように構成されている。これは、光学プリズム1の先端部が、光源中心に相当する位置よりも装置前方に位置していると、光源からの射出光束のうち光軸に対して略90°の方向(図1中上下方向)に射出される成分を拾うことができず、光源からの射出光束を効率良く集光させることができないためである。
【0051】
逆に、光学プリズム1の先端部を光源中心に相当する位置よりも装置後方までのびるように形成して光源からのすべての射出光束を効率良く集めようとすると、光学プリズム1が大型化してしまう。しかも、光源からの射出光束を反射面1d、1d’で全反射させることが困難となり、光学プリズム1から抜け出てしまう成分が増加することで光源からの射出光束を効率良く利用できなくなってしまう。
【0052】
このため、光学プリズム1の先端部は、光源中心の位置とほぼ一致する位置まで形成することが、照明光学系の集光効率及び大きさの関係から望ましい。
【0053】
また、反射傘3は、上述したように光源中心と同心の半円筒部3aを有しているとともに、半円筒部3aの両端には、半円筒部3aに一体的に接続され、光学プリズム1の先端部に対して装置後方に回り込む側辺部3bを有している。
【0054】
光源中心から射出された光束については、図2および図3の光線トレース図に示すように、光学プリズム1の全反射面1d、1d’から抜け出ることはないが、光源中心に対してずれた位置から射出された光束の中には、全反射面1d、1d’から抜け出る光束が存在する。このため、反射傘3に側辺部3bを設けることにより、全反射面1d、1d’から抜け出た光束を側辺部3bで反射させ、光学プリズム1の全反射面1d、1d’から再入射させるようにしている。
【0055】
ここで、反射傘3の側辺部3bは、図1に示すように、光学プリズム1の全反射面1d、1d’に沿う形状となっているため、側辺部3bで反射され、全反射面1d、1d’に再入射する反射光も被写体照明光として有効に活用することができる。
【0056】
次に、光学プリズム1の理想形状について説明する。まず、光学プリズム1の装置上下方向における寸法に関して説明する。
【0057】
図1において、装置上下方向における射出面1bの開口高さDは、下記の関係式(1)の範囲内にあることが好ましい。すなわち、光学プリズム1の射出面1bにおける開口高さDと、光学プリズム1の全反射面1d、1d’で構成される最大高さAとの比を以下の範囲内とする。
【0058】
0.4≦D/A≦0.8 ・・・・(1)
カメラの新規デザインに対応させるためには、開口高さDを極力抑えることが理想であるが、光源となる閃光放電管2の大きさによっては、開口高さDの長さを短くするに従って光量損失が大きくなり有効な集光光学系を構成することができなくなってしまう。
【0059】
すなわち、射出面1bの開口高さDの長さを短くした場合であって、光源の大きさが大きくなった場合には、光学プリズム1の射出面1bに直接向かう光束が減少し、光学プリズム1の内部で全反射を繰り返す成分が多くなってしまう。この結果、本来、射出面1bから射出しなければならない成分の多くが光学プリズム1の他の部分から射出し、光源からの射出光束のうち被写体照明に有効に使える成分が減少してしまう。従って、上述した構成では、射出面1bの開口高さDを抑えられるものの、光源からの射出光束を有効に利用する点で必ずしも理想的な照明光学系とはならない。
【0060】
上述した観点より、上記式(1)の下限値は、光源である閃光放電管2の大きさ(径)が比較的小さい場合に、照明光学系として有効に機能する射出面1bの開口高さDの大きさとなる。また、上記式(1)の上限値は、閃光放電管2の大きさ(径)が大きい場合に、照明光学系として有効に機能する開口高さDの大きさとなる。
【0061】
上述したように上記式(1)の下限値は、閃光放電管2の径が小さい場合に、照明光学系として有効に機能する開口高さDの大きさであり、数式上では閃光放電管2が小さくなればなるほど開口高さDの大きさを小さくすることができる。しかし、実際には閃光放電管2の耐久性能や製造方法等の理由により、所定の径以下の閃光放電管2は存在しない。
【0062】
このことから実質的に製造可能な閃光放電管2の径を考えると、D/Aの下限値を0.4とするのが妥当である。
【0063】
一方、D/Aの値が上記式(1)の上限値である0.8を超える場合には、開口高さDが大きくなってしまい、射出開口部の装置上下方向における大きさを小さくさせるという本発明の目的から見て好ましくない。
【0064】
本実施形態の閃光発光装置について、実際の数値を上記式(1)に当てはめて検討する。本実施形態においては、閃光放電管2の径(内径)がφ1.3mm、光学プリズム1の全反射面1d、1d’の最大高さAが5mm、光学プリズム1の射出面1bの開口高さDが3mmとなっている。これらの数値より、式(1)のD/Aの値を求めると0.6となり、この値は上記関係式(1)のほぼ中心値をとっていることになる。
【0065】
次に、本実施形態における光学プリズム1の光軸方向における形状については、以下の形状となっていることが望ましい。すなわち、射出面1bの先端から全反射面1d、1d’の最大外径(最大開口位置)までの距離Lと、全反射面1d、1d’の最大外径と光源中心までの距離Bとの比を以下の範囲内とする。
【0066】
0.1≦L/B≦0.5 ・・・・(2)
上記式(2)において、距離Lを極力短くすることが閃光発光装置を光軸方向において小型化する上で好ましい。しかし、射出面1bを形成するためには、製造上の理由等によりある程度の長さが必要なのも事実である。また、カメラ本体26の外装部材となるカバー4を射出面1bの外周側面1hに沿うように構成して光学プリズム1の射出面1bを細く見せる上でも、距離Lにはある程度の長さが必要となる。
【0067】
本実施形態では、上述した2つの事情を考慮して上記関係式(2)が成り立つように距離Lおよび距離Bの関係を決定している。
【0068】
式(2)における下限値である0.1は、上述した2つの事情から光学プリズム1を形成する上で必要となる距離Lおよび距離Bに基づいて決定される値であり、この下限値を下回った場合には、集光効率等の点で有効な照明光学系を構成することができない。
【0069】
一方、式(2)の上限値である0.5は、下記の観点に基づいて決定された値である。すなわち、L/Bを0.5以上の値とした場合には、光学プリズム1の光軸方向における長さが長く(大型化)なってしまい、本実施形態の効果の1つである閃光発光装置の小型化を図るという意図から外れてしまう。
【0070】
本実施形態の閃光発光装置について、実際の数値を上記式(2)に当てはめて検討する。本実施形態においては、距離Lが1.1mm、距離Bが3.9mmとなっている。これらの数値よりL/Bの値を求めると0.28となり、この値は上記式(2)のほぼ中心値をとっていることになる。
【0071】
上述したように、光学プリズム1の形状を上記式(1)および(2)の範囲内に制限することで、光学プリズム1の大型化を防止するとともに、射出面1bの開口高さDの大きさを小さくすることができる。
【0072】
次に、閃光放電管2の軸方向における閃光発光装置の構成について図4を用いて説明する。図4は、閃光放電管2の軸方向における閃光発光装置の断面図であり、図1から図3で説明した部材と同じ部材については同一符号を付している。
【0073】
光学プリズム1の特徴としては、この両端に位置する側面に全反射面1e、1e’を形成している。これにより、被写体に照明光を照射する際に必要となる範囲(必要照射角度範囲)から外れる光束を、全反射面1e、1e’で全反射させて必要照射角度範囲内に導くことができ、光源からの射出光束を有効に活用できる。
【0074】
また、光学プリズム1の射出面1bにおける形状の特徴としては、射出面1bの長手方向両端に位置する端面を傾斜面1f、1f’としている。これにより、光源から射出され、必要照射角度範囲内に向かう光束が、射出面1bの両端でけられるのを防止するとともに、カメラ本体26の外装部材となるカバー4とのつなぎ目において違和感をなくすようにしている。
【0075】
一方、射出面1bの中央領域には、負の屈折力を有するシリンドリカルレンズを全面に形成することにより、装置上下方向における集光作用に悪影響を与えない構成としている。また、射出面1bの中央領域を単一の凹面形状のシリンドリカルレンズとすることで、カメラの外観に違和感を与えることなくすっきりとした形状にまとめることができるという利点もある。
【0076】
本実施形態では、光源中心から射出する光束が光学プリズム1を介して必要照射角度範囲に広がる構成の照明光学系の一例を示した。しかし、本発明は、上述した第1実施形態における光学プリズム1の形状に限定されない。
【0077】
例えば、光学プリズムの入射面に形成した凸面形状のシリンドリカルレンズを正の屈折力を持つフレネルレンズで構成したり、射出面に形成した凹面形状のシリンドリカルレンズを負の屈折力を持つフレネルレンズで構成したりしてもよい。また、本実施形態では、光学プリズム1の反射面1d、1d’を、全反射面としているが、金属蒸着面で構成してもよく、この場合には、反射面に当たる光束の角度の限定が少なくなるため、光学プリズムを小型化することができるとともに、光源からの射出光束を効率良く集光させることができる。
【0078】
さらに、本実施形態では、反射傘3に閃光放電管2の中心に対して同心の半円筒部3aを形成しているが、必ずしもこの形状に限定されるわけではなく、楕円面等の2次曲面を持つように反射傘を形成してもよい。
【0079】
(第2実施形態)
図7〜図12は、本発明の第2実施形態である閃光発光装置(照明装置)を説明するための図である。なお、本実施形態の閃光発光装置は、照射角が固定されたタイプの装置である。
【0080】
図7は閃光放電管の径方向における閃光発光装置の中央断面図、図8は光学プリズムの形状の概念を説明するための図、図9および図10はそれぞれ、図7に示す断面図に光源中心から射出した光線トレースを付記したものである。図11は閃光放電管の軸方向における閃光発光装置の断面図、図12は閃光発光装置の主要部品の構成を示すための分解斜視図である。
【0081】
図12は、閃光発光装置の内部構造を説明するための分解斜視図であり、閃光発光装置の主要部分だけを示し、保持部材やリード線は示していない。
【0082】
図12において、31は閃光発光装置内において射出方向(装置前方)に配置された光学プリズムであり、アクリル樹脂等の透過率の高い光学用樹脂材料又はガラス材料で構成されている。32は、トリガ信号の入力を受けて閃光を発する円筒状の閃光放電管(キセノン管)である。33は閃光放電管32から射出した光束のうち装置後方に射出された成分を射出方向(装置前方)に反射させる反射傘であり、内面(反射面)が高反射率を有する光輝アルミ等の金属材料で形成されている。なお、本実施形態の閃光発光装置は、第1実施形態で説明したカメラ(図6)に備え付けられる。
【0083】
本実施形態の閃光発光装置は、後述するように主にカメラの外観に現れる閃光発光装置の射出開口部の大きさ(カメラ上下方向における大きさ)を小さくするとともに、閃光放電管からの射出光束を最も集光させるものである。以下、図7〜図11を用いて、閃光発光装置(光学プリズム)の最適形状の設定方法に関して詳しく説明する。
【0084】
図7〜図10は、閃光放電管の径方向における閃光発光装置の縦断面図である。これらの図において、6は配光を制御するための光学プリズム、7は円筒形状の閃光放電管、8は閃光放電管7と同心の半円筒部8aを有する反射傘、9はカメラ本体の外装部材となるカバーである。
【0085】
図8から図10には、図7に示す断面図に加えて、閃光放電管7の内径中心部(光源中心)より射出された代表光線の追跡も同時に示している。ここで、図9は、閃光放電管2から射出した光束のうち射出光軸(以下、光軸)に近い成分の光線トレース図である。図10は、閃光放電管7から射出した光束のうち光軸から離れる方向(図中上下方向)に向かう成分の光線レース図である。なお、図8〜図10において、光線以外のすべての照明光学系の構成および形状は同一である。
【0086】
本実施形態の閃光発光装置では、閃光発光装置の射出開口部のうち装置上下方向の大きさ(開口高さ)を最小にするとともに、閃光発光装置からの射出光を最も集光させるように照明光学系の形状を決定したところに特徴がある。以下、光学プリズムの形状の特性と、閃光放電管7から発せられた光線がどのような挙動を示すかについて詳細に説明する。
【0087】
まず、本実施形態における照明光学系の形状を決定するに至った考え方を、実際の照明光学系の光線トレース図(図8から図10)を用いて詳しく説明する。
【0088】
図8は、光源中心から射出した光束が光学プリズム6に入射後、どのような振る舞いをするかを示した図である。本実施形態の特徴は、光源中心から射出した複数の光線が、光学プリズム6の射出面6b上で互いに交差・干渉することなく連続的に並んだ状態で所定位置に到達させるように照明光学系を構成したことを特徴としている。すなわち、光源中心から所定の角度をもって射出された複数の光線が、射出面6b上で1対1に対応し、かつ連続的な角度変化を持って並ぶように光学プリズム6の形状を決定している。
【0089】
また、光学プリズム6が光軸方向に十分に長いと仮定した場合、図8中の破線で示すように、光源からの射出光束を略1点(集光点)Oに集光させるように光学プリズム6の各部の形状を定めたものである。
【0090】
このように光学プリズム6における各部(入射面6a、6c、6c’、全反射面6d、6d’、射出面6b)の形状を決定することによって、照明光学系の射出面(射出面6b)の間口高さの大きさを最小限に小さくことが可能になる。また、光学プリズム6の射出面6bを、任意の負の屈折力を持ったレンズで構成することにより、照射角度範囲を適宜調整することも可能になる。これにより、本発明の目的に合致した小さい射出開口部で効率の良い集光光学系を構成することが可能になる。
【0091】
なお、本実施形態における光学プリズム6の射出面6bの形状は、最も集光性の高い照明光学系を目指したものであり、図9および図10を用いて以下に説明するように射出面6bの形状を決定している。
【0092】
図9に示す光線トレース図は、光源中心から射出した光束のうち光学プリズム6の入射面6aに直接入射する成分を示したものである。この光束は、光軸に対して比較的小さい角度をなす成分であり、光学プリズム1において屈折だけの影響を受ける。
【0093】
光学プリズム(集光部材)6の入射面(正レンズ部)6aは、正の屈折力を有するシリンドリカルレンズで構成され、極めて強い屈折力を持っているため、図9に示すように、光源中心から射出され、入射面6aを通過した光束は、光軸に向かって集光するように進む。この光束は、光学プリズム6の射出面6bで屈折して光軸と平行な光束に変換された後、被写体方向に射出される。
【0094】
ここで、光学プリズム6の射出面(負レンズ部)6bは、負の屈折力を持つシリンドリカルレンズで構成されており、入射面6aで光軸側に集光された光束は、射出面6bでの屈折により光軸と平行な光束となる。
【0095】
光源中心から射出された光束のうち射出面6aに入射する光束は、光学プリズム6の射出面6bのうち光軸近傍における入射面6aよりも狭い領域(中央領域)から射出し、光源から射出した時点の照射角度よりも極めて狭い角度分布を持った光束に変換される。
【0096】
一方、光源中心から射出された光束のうち装置後方に向かった光束は、装置後方に配置された反射傘8で反射する。ここで、反射傘8は、光源中心と同心の半円筒部8aを有しているため、反射傘8の半円筒部8aで反射した光束は、再度光源中心付近に導かれる。そして、その後は上述した光路と同様に進んで、光学プリズム6の射出面6bにおける中央領域から射出されることになる。
【0097】
ここで、注目すべき点は、光源中心から射出した光束の射出面6bでの通過領域が、入射面6aでの通過領域に比べて狭くなっていることと、射出面6bから射出された光束の角度範囲が、入射面6aに光束が入射する時点での角度範囲よりも狭くなっていることである。すなわち、光源を点光源と考えると、光学プリズム6の入射面側に強い正の屈折力を持つ入射面6aを形成するとともに、射出面側に負の屈折力を持つ射出面6bを形成することにより、光源中心からの射出光束を入射面1aで光軸側に集光させた後、射出面6bのうち光軸近傍の比較的曲率の緩い領域から射出させている。これにより、射出面6bにおける狭い領域から効率良く集光させた光束を射出させることができる。
【0098】
一方、図10に示す光線トレース図は、光源中心から射出した光束のうち光学プリズム6の入射面6c、6c’に入射する成分を示したものである。すなわち、図10に示す光束は、図9に示した光束と比較すると光軸に対して比較的大きな角度をもった成分であり、光学プリズム6において反射される成分である。
【0099】
ここで、光学プリズム6の入射面6c、6c’は、光軸に対して比較的大きな角度を持った面で構成されている。これにより、第1実施形態と同様に、入射面6c、6c’に入射した光束は、入射面6c、6c’で屈折して全反射面(反射部)6d、6d’に導かれる。そして、全反射面6d、6d’で反射した光束は、光軸に向かって集光するように進む。
【0100】
上述したように入射面6c、6c’は、光軸に対して比較的大きな角度を持った面で構成されているが、これは、入射面6c、6c’の光軸に対する傾斜角度が小さい場合には、光軸中心から射出した光束のうち入射面6c、6c’で全反射してしまう成分が発生し、光源からの射出光束が図10に示す予め意図した光線トレースの方向とは異なった方向に向かうのを防止するためである。このように本実施形態でも、第1実施形態と同様に、入射面6c、6c’に所定の傾きを与えることによって、入射面6c、6c’で全反射成分(不要成分)が発生するのを防止している。
【0101】
全反射面6d、6d’で反射した成分は、図10の光線トレース図に示すように、射出面6bのうち入射面6c、6c’の領域よりも狭い領域に導かれている。同時に、全反射面6d、6d’で反射した成分は、射出面1bのうち上端および下端の周辺領域に連続して交差しないように導かれており、この領域での屈折により光軸と平行な光束に変換される。これにより、光学プリズム6(射出面6b)から射出した光束の角度範囲は、光学プリズム6(入射面6a)に入射する前の角度範囲に比べて格段に狭くなる。
【0102】
一方、光源中心から射出した光束であって装置後方に向かった光束のうち光軸に対して比較的大きな角度をなす成分に関しては、装置後方に配置された反射傘8で反射する。ここで、反射傘8は、光源中心と同心の半円筒部8aを有しているため、反射傘8の半円筒部8aで反射した光束は光源中心付近に導かれる。そして、その後は上述した光路を通過して、光学プリズム6の射出面6bの周辺領域から射出する。
【0103】
以上、図9および図10に示した2つの成分の光線トレース図からも明らかなように、2つの成分のいずれの場合にも、入射面1a、1c(1c’)の領域に比べて射出面1bにおける光通過領域のほうが狭くなっている。しかも、光源中心から射出される光束はすべて光軸に平行な光束に変換されている。このため、狭い射出開口部(射出面6b)でありながら集光効果が良好となっている。
【0104】
また、図9に示す屈折光路や、図10に示す全反射光路を辿る光束は共に、射出面6bを通過するようになっており、この射出面6bは連続性を持った曲面で構成されていることから、各部品の加工精度による誤差や照明光学系の組み立て上の位置ずれの影響を少なくすることができる。つまり、射出面6bに到達する光束の位置が微妙にずれたとしても光学特性に与える影響は少なく、安定した光学特性を得ることができる。
【0105】
上述した照明光学系の構成では、光源の大きさがある一定の大きさを持つと仮定した場合でも光学特性の大幅な変化が生じにくく、光源の大きさの変化に対して連続した光学特性の変化が得られるため、均一な配光分布を持った照明光学系とするのに都合の良い構成となっている。
【0106】
ここで、光学プリズム6の射出面6bは、第1実施形態における光学プリズム1の射出面1bに比べて中央領域の落ち込みは深くなるものの、複雑な面で構成されておらず単一の凹面形状で形成されているため、閃光発光装置の外観部品としてそのまま使うことができるという利点がある。また、本実施形態の閃光発光装置では、極めて少ない構成部品で光源からの射出光束を集光させることができるため、集光効率が良く、光学特性的にも配光ムラのない均一照明を行わせることができる。
【0107】
本実施形態の閃光発光装置では、光学プリズム6を用いた照明光学系において、小型化および高集光効率の特徴を生かしつつ、閃光発光装置の射出開口部(射出面6b)の大きさのみを装置上下方向において小型化することができる構成となっている。すなわち、照明光学系として必要とされる大きさ(装置高さ)は、全反射面6d、6d’で構成される大きさに依存するが、被写体に照明光を照射するために実際に必要となる射出開口部の大きさは、全反射面6d、6d’で構成される大きさよりもかなり小さくすることができる。
【0108】
本実施形態における照明光学系の理想形状について、図7を用いて説明する。図7は、閃光放電管7の径方向における閃光発光装置の断面図であり、同図にはカメラ本体26の外装部材となるカバー9と、照明光学系の配置関係とを示している。上述したように、照明光学系の射出開口部として機能するのは光学プリズム6の射出面6bであることから、射出面6bだけがカメラ外部で露出するようにカバー9を形成している。これにより、カバー9により形成される開口部の装置上下方向における大きさを小さくすることができ、本実施形態である閃光発光装置の特徴を最大限に生かすことが可能になる。
【0109】
また、光学プリズム6のうち光源側に形成された先端部は、図7に示すように光源中心に相当する位置までのびるように構成されている。これは、光学プリズム6の先端部が、光源中心に相当する位置よりも装置前方に位置していると、光源からの射出光束のうち光軸に対して略90°の方向(図7中上下方向)に射出される成分を拾うことができず、光源からの射出光束を効率良く集光させることができないためである。
【0110】
逆に、光学プリズム6の先端部を光源中心に相当する位置よりも装置後方までのびるように形成して光源からのすべての射出光束を効率良く集めようとすると、光学プリズム6が大型化してしまう。しかも、光源からの射出光束を全反射面6d、6d’で全反射させることが困難となり、光学プリズム6から抜け出てしまう成分が増加することで光源からの射出光束を効率良く利用できなくなってしまう。
【0111】
このため、光学プリズム6の先端部は、光源中心の位置とほぼ一致する位置まで形成することが照明光学系の集光効率及び大きさの関係から望ましい。
【0112】
また、反射傘8は、上述したように光源中心と同心の半円筒部8aを有しているとともに、半円筒部8aの両端には、半円筒部8aに一体的に接続され、光学プリズム6の先端部に対して装置後方に回り込む側辺部8bを有している。
【0113】
光源中心から射出された光束については、図9および図10の光線トレース図に示すように、光学プリズム6の全反射面6d、6d’から抜け出ることはないが、光源中心に対してずれた位置から射出された光束の中には、全反射面6d、6d’から抜け出る光束が存在する。このため、反射傘8に側辺部8bを設けることにより、全反射面6d、6d’から抜け出た光束を側辺部8bで反射させ、光学プリズム6の全反射面6d、6d’から再入射させるようにしている。
【0114】
ここで、反射傘8の側辺部8bは、図7に示すように、光学プリズム6の全反射面6d、6d’に沿う形状となっているため、側辺部8bで反射され、全反射面6d、6d’に再入射する反射光も被写体照明光として有効に活用することができる。
【0115】
次に、光学プリズム6の理想形状について説明する。本実施形態における光学プリズム6の形状については、第1実施形態で説明した光学プリズム1の理想形状と同様にすることが好ましい。以下、第1実施形態で説明した関係式(1)、(2)が、本実施形態の光学プリズム6についても成り立つかどうかについて、実際の数値を当てはめて検討する。
【0116】
本実施形態において、光学プリズム6の射出面6bにおける開口高さDが3.0mm、光学プリズム6の全反射面6d、6d’の最大高さAが4.69mmとなっている。これらの値により、式(1)のD/Aの値を求めると0.64となり、この値は上記式(1)に示す範囲内となる。
【0117】
また、本実施形態において、光学プリズム6の射出面6bの先端から光学プリズム6の全反射面6d、6d’における最大外形までの距離Lが1.4mmであり、光学プリズム6の全反射面6d、6d’における最大外形から光源中心までの距離Bが3.34mmとなっている。これらの値により、式(2)のL/Bの値を求めると0.42となり、この値も式(2)に示す範囲内となる。
【0118】
次に、閃光放電管7の軸方向における閃光発光装置の構成について図11を用いて説明する。図11は、閃光放電管7の軸方向における閃光発光装置の断面図であり、図7から図10で説明した部材と同じ部材については同一符号を付していている。
【0119】
光学プリズム6の側面には反射面6e、6e’が形成されており、この反射面6e、6e’は、第1実施形態とは異なり、光学プリズム6に入射した光束が反射面6e、6e’に当たらないように逃げた形状になっており、光学プリズム6の射出面側に位置するフレネルレンズよりなる屈折光学系に影響を与えないようにしている。
【0120】
また、光学プリズム6の射出面6bにおける形状の特徴としては、射出面6bの長手方向両端に位置する端面を傾斜面6f、6f’としている。これにより、光源から射出され、必要照射角度範囲内に向かう光束が、射出面6bの両端でけられるのを防止するとともに、カメラ本体26の外装部材となるカバー9とのつなぎ目において違和感をなくすようにしている。
【0121】
一方、射出面6bの中央領域における形状は、第1実施形態に比べて大きく異なっている。すなわち、射出面6bの中央領域は、負の屈折力を有するシリンドリカルレンズで構成されており、装置上下方向における集光作用に悪影響を与えない構成としている。また、射出面6bのうち中央領域以外の周辺領域には、複数の小プリズム面6h、6h’及びフレネルレンズ面6i、6i’が形成されている。
【0122】
射出面6bの周辺領域(小プリズム面6h、6h’及びフレネルレンズ面6i、6i’)は、上述した閃光放電管7の径方向における集光性を生かしつつ、閃光放電管7の軸方向における集光性をも高めることができるように構成されている。このように、閃光放電管7の径方向および軸方向における集光作用により、全体として極めて集光性の高い照明光学系を実現することができる。
【0123】
本実施形態では、光学プリズム6を用いることにより、光源である閃光放電管7から射出する光束を、最も狭い範囲に集光させる照明光学系の一例を示した。しかし、本発明は、上述した第2実施形態における光学プリズム6の形状だけに限定されない。
【0124】
例えば、本実施形態の光学プリズム6における射出面6bは、頂角が一定角度の複数の小プリズム面6h、6h’およびフレネルレンズ面6i、6i’で構成されているが、必ずしも両者で構成する必要はなく、どちらか一方だけで構成してもよい。また、本実施形態では、光学プリズム6の射出面6bが、負の屈折力を持ったシリンドリカルレンズで構成されているが、必ずしもこのシリンドリカルレンズで構成する必要であるわけではなく、シリンドリカルレンズに代えて頂角が一定の複数のプリズムで構成してもよい。さらに、射出面6bの周辺領域がフレネルレンズで構成されているが、この領域を正の屈折力を持つレンズで構成してもよい。
【0125】
(第3の参考の実施形態)
以下、図面を参照して本発明に関する第3の参考の実施形態である閃光発光装置(照明装置)について説明する。図13〜図19は、本実施形態である閃光発光装置を説明する図である。本実施形態の閃光発光装置は、照射角を可変とするタイプの装置である。
【0126】
図13および図14は、閃光放電管の径方向における閃光発光装置の中央断面図である。図15および図16はそれぞれ、図13および図14に示す断面図に、光源中心から射出した光線トレースを付記したものである。また、図17は光学プリズムの形状を説明するための図である。図18は、閃光放電管の軸方向における閃光発光装置の断面図であり、図19は、閃光発光装置の主要部品の構成を示す分解斜視図である。
【0127】
図19は、閃光発光装置の内部構造を説明するための分解斜視図である。なお、同図では閃光発光装置の主要部分だけを示し、保持部材やリード線は示していない。
【0128】
図19において、111は閃光発光装置の光源側に配置された第1の光学プリズムであり、112は第1の光学プリズム111に対して装置前方に配置された第2の光学プリズムである。これらの光学プリズム111、112は、アクリル樹脂等の透過率の高い光学用樹脂材料又はガラス材料で構成されている。
【0129】
113は、トリガ信号の入力を受けて閃光を発する円筒状の閃光放電管(キセノン管)である。114は閃光放電管113から射出した光束のうち装置後方に射出された成分を射出方向(装置前方)に反射させる反射傘であり、内面(反射面)が高反射率を有する光輝アルミ等の金属材料で形成されている。
【0130】
上記構成の閃光発光装置は、第1実施形態で説明したカメラ(図6)に備え付けられる。以下、図6で説明した部材と同じ部材については同一符号を付して説明する。
【0131】
本実施形態の閃光発光装置を備えたカメラにおいて、例えば、カメラが「ストロボオートモード」に設定されている場合のカメラ動作について説明する。
【0132】
レリーズボタン21がユーザによって半押し操作されると、測光装置で外光の明るさが測定(測光)され、この測光結果がカメラ本体26内に配置された中央演算装置に送られる。中央演算装置は、外光の明るさと撮像媒体(フィルムやCCD等の撮像素子)の感度によって、閃光発光装置を発光させるか否かを判断する。
【0133】
そして、「閃光発光装置を発光させる」と判断した場合には、中央演算装置は、レリーズボタン21の全押し操作に応じて閃光発光装置に発光信号を出すことにより、反射傘114に取り付けられた不図示のトリガリード線を介して閃光放電管113を発光させる。ここで、閃光放電管113から射出した光束のうち照射方向(装置前方)と反対方向に射出した光束は、装置後方に配置された反射傘114で反射して照射方向に導かれる。また、照射方向に射出した光束は、装置前方に配置された第1の光学プリズム111に直接入射し、その後第2の光学プリズム112に入射して所定の配光特性に変換された後、被写体側に照射される。
【0134】
本実施形態の閃光発光装置は、後述するように主に被写体側(装置前方)に配置された第2の光学プリズム112の射出開口部における装置上下方向の長さをできるだけ小さくするとともに、配光特性を最適化させたものである。以下、図13〜図17を用いて、閃光発光装置(光学プリズム111、112)の最適形状の設定方法に関して詳しく説明する。
【0135】
図13〜図17は、閃光放電管の径方向における閃光発光装置の縦断面図である。これらの図において、101は第1の光学プリズムであり、光源(閃光放電管103)からの射出光束を、閃光放電管113の径方向を含む平面において光軸上の略1点に集光させる。102は負の屈折力を持つ第2の光学プリズムであり、第1の光学プリズム101によって形成される光束の集光点よりも光源側に配置されている。
【0136】
本実施形態では、第1の光学プリズム101および第2の光学プリズム102の光軸方向における相対距離を変化させることができ、これによって閃光発光装置から照射される光束(照明光)の照射角度範囲を変化させることができる。第1の光学プリズム101および第2の光学プリズム102の駆動は、不図示の照明駆動機構によって行われ、この照明駆動機構は、撮影光学系のズーム駆動を行うズーム駆動機構に連動している。この構成により、撮影光学系のズーミングに応じて閃光発光装置における照射角度範囲を変化させることができる。
【0137】
103は円筒形状の閃光放電管であり、トリガ信号の入力を受けて閃光を発する。104は閃光放電管103と同心の半円筒部104aを有する反射傘であり、105はカメラ本体26の外装部材となるカバーである。
【0138】
図示のように、第2の光学部材102は、カバー105に対して接着等により一体的に固定されている。一方、第1の光学部材101は、閃光放電管103および反射傘104に対して、これらの部材と所定の位置関係を保った状態で不図示の保持部材によって固定される。そして、第1の光学プリズム101、閃光放電管103および反射傘104からなるユニットは、不図示の駆動機構によって光軸方向に移動可能となっている。
【0139】
図13および図15には、本実施形態の閃光発光装置において、光源からの射出光束を最も集光させた状態、すなわち照射角度範囲が最も狭くなる状態での光学プリズム101、102の配置を示している。一方、図14および図16は、本実施形態の閃光発光装置において、光源からの射出光束を均一に拡散させた状態、すなわち照射角度範囲が最も広くなる状態での光学プリズム101、102の配置を示している。
【0140】
また、図15および図16にはそれぞれ、図13および図14に示す断面図に加えて、閃光放電管103の内径中心部より射出した代表光線の追跡も同時に示しており、光源中心から射出した光束が被写体側に向かう際における光束の分布を表したものである。なお、図13〜図16では、光軸方向での位置関係以外の光学系の構成および形状はすべて同一である。
【0141】
本実施形態の閃光発光装置では、2つの光学プリズム101、102を組み合わせることにより、照明光学系全体の大きさを小さくすることができるとともに、配光特性を均一に保ったまま照射角度範囲を徐々に変化させることができる。そして、本実施形態における最大の特徴は、装置外に光が照射される開口部のうち装置上下方向の開口高さを小さくすることができることにある。以下、照明光学系の形状の特性と、閃光放電管103から発せられた光線の挙動について詳細に説明する。
【0142】
まず、図15および図16の光線トレース図を用いて、実際の照明光学系における光線の振る舞いを詳しく説明する。図15において、閃光放電管103として、ガラス管の内外径を示している。閃光発光装置に備え付けられる閃光放電管103の発光現象としては、発光効率を向上させるために、内径全体に発光させる場合が多く、閃光放電管103の内径全体にほぼ均一に発光していると考えて差し支えない。
【0143】
一方、設計段階では、光源となる閃光放電管103から射出される光を効率良く制御するために、閃光放電管103の内径全体の光束を同時に考えるより、理想的に光源中心に点光源があることを仮定して照明光学系の形状を設計するのが好ましい。そして、照明光学系の形状を設計した後、光源が有限の大きさを持っていることを考慮した補正を行えば効率良く設計することができる。本実施形態も上述した考え方に基づき、光源の発光部中心を照明光学系の形状を決定する際の基準値と考え、以下に説明するように光学プリズムの各部の形状を設定している。
【0144】
まず、本実施形態の最大の特徴ともいうべき第1の光学プリズム101の形状について図17を用いて詳細に説明する。図17は、図15又は図16に示す状態から第2の光学プリズム102を取り除いた状態を示す図であり、光源中心から射出された光束のトレース図を示している。
【0145】
第1の光学プリズム101は、図17に示すように、基本的に光源中心から射出された光束を、光軸上の1点O(集光点)に集光させている。この第1の光学プリズム101における各部の形状について詳しく説明する。
【0146】
まず、光源中心から射出した光束のうち光軸とのなす角度が小さい成分は、第1の光学プリズム101において光源側に設けられた入射面1aに入射する。この入射面1aは、凸面形状のシリンドリカルレンズで構成されている。そして、入射面1aを通過した光束は、光軸上の集光点Oに集光する。
【0147】
一方、光源中心から射出した光束のうち光軸とのなす角度が大きい成分は、第1の光学プリズム101の光源側に形成された入射面101c、101c’に入射し、この入射面101c、101c’で屈折した後、全反射面(反射部)101d、101d’に導かれる。そして、全反射面101d、101d’で反射した光束は、光軸上の集光点Oに集光する。
【0148】
光源中心から射出した光束であって装置後方に向かった光束は、反射傘104で反射される。反射傘104は、円筒形状の閃光放電管3と同心形状の半円筒部104aを有しているため、反射傘104の半円筒部104aで反射した光束は光源中心の付近に導かれる。そして、その後は上述した光源中心から射出方向に向かう光束と同じ光路を通り、光軸上の集光点Oに集光する。この結果、基本的に光源中心から射出した光束はすべて光軸上の集光点Oに集光する。
【0149】
ここで、第1の光学プリズム101の射出面101bは、この面に入射するすべての光束が射出面101bに対して略直角(法線方向)に入射するように面形状が決定されている。これは、射出面101bの面形状が上述したような形状に決定されていない場合には、第1の光学プリズム101から光束を射出させる際に、射出面101bでの表面反射により光量ロスとなる成分が発生してしまうからである。
【0150】
また、図17に示すように、光源中心から射出した光線は、互いに交わることなく光学プリズム101の射出面101bに到達し、しかも、光源中心から射出した角度に応じて射出面101b上に順に一列に並んで到達している。
【0151】
光学プリズム101の入射面101c、101c’は、光軸に対して比較的大きな角度を持った面で構成されている。これは、入射面101c、101c’の光軸に対する傾斜角度が小さい場合には、光源中心から射出した光束のうち入射面101c、101c’で全反射してしまう成分が発生し、図17に示す予め意図した光線トレースの方向とは異なった方向に向かってしまうためである。このように本実施形態では、入射面101c、101c’に所定の傾きを与えることによって、入射面1c、1c’で全反射成分が発生するのを防止している。
【0152】
上述したように光学プリズム101の各部の形状を工夫することによって、光源からの射出光束を光軸上の集光点Oに集光させることができ、後述するように、照射角度を可変とする照明光学系を構成するのに適した構成とすることができる。
【0153】
次に、本実施形態の閃光発光装置において、照射角度を変化させる際の光学プリズム101、102の位置関係について説明する。
【0154】
図13および図15に示した状態は、閃光発光装置から射出される光束が最も集光した状態である。この状態においては、第1の光学プリズム101の射出面101bと第2の光学プリズム102の入射面102aとが最も接近した状態となっている。本実施形態では、光学プリズム101の射出面101bと光学プリズム102の入射面102aとが互いに隙間なく重なり合う形状に形成されているため、光学プリズム101および光学プリズム102は、ほぼ密着した状態になっている。
【0155】
一方、第2の光学プリズム102の射出面(負レンズ部)102bは、この面を通過した光束が光軸と略平行な方向に向かうように変換させるために、極端な凹面状のシリンドリカルレンズで構成されている。そして、図17に示した集光点Oよりも光源側に射出面102bが位置するように第2の光学プリズム102を配置することによって、光源からの光束を集光効率良く射出面102bから射出させることができる。
【0156】
図15に示す状態はその最も極端な状態であり、光源中心から射出した光束を第1の光学部材101および第2の光学部材102を介して光軸と平行な光束に変換させることで、最も照射角度範囲が狭く集光度の高い状態を得ることができる。
【0157】
一方、図14および図16は、第1の光学プリズム101と第2の光学プリズム102を一定距離Lだけ離して配置した図である。これらの図に示すように、第1の光学プリズム101および第2の光学プリズム102間の距離を離すことによって、光源中心から射出した光束は、図15に示す最も集光した状態から図16に示す照射角度範囲θまで広がった状態に変化させることができる。
【0158】
図15および図16はそれぞれ、照射角度範囲が最も狭い状態と最も広い状態を示しているが、本実施形態の閃光発光装置における照射角度範囲は、上記2つの状態に限定されるわけではない。すなわち、第1の光学プリズム101を任意の位置に停止させて、第1の光学プリズム101および第2の光学プリズム102間の距離を変えることにより、照射角度範囲を、図15に示す状態と図16に示す状態との間の任意の範囲とすることができる。また、第1の光学プリズム101の移動ストロークの中では、照射角度範囲を徐々に変化させることができ、いずれの照射角度範囲にある場合でも光源からの射出光を均一な配光分布を持たせるように変換することができる。
【0159】
このように、第1の光学プリズム101から射出した光束によって形成される集光点Oよりも光源側に近い位置に負の屈折力を持つ第2の光学プリズム102を配置し、両者の光軸方向における位置関係を変化させることによって、照射角度範囲を変えることができる。
【0160】
この照射角度範囲の変化は、図15および図16からもわかるように、第2の光学プリズム102の射出面102b(凹レンズ面)が、集光点Oに対してどの位置にあるかによって決まってくる。すなわち、図15に示すように、第2の光学プリズム102の射出面102bにおけるすべての領域で、光源からの射出光束が通過するような場合には、高い集光性をもたせることができる。
【0161】
また、図16に示すように、射出面102bのうち光軸付近の曲率の小さな領域しか光束が通過しない場合には、集光力が弱まることで照射角度範囲が広くなり、この広い範囲で均一な配光特性をもたせることができる。
【0162】
一方、図13から図16に示すように、第1の光学プリズム101の射出面101bの領域に対して第2の光学プリズム102の射出面102bの領域が狭くなっており、第1の光学プリズム101に入射する直前と第2の光学プリズム102から射出した直後では、照射角度範囲が極端に狭くなっている。このため、狭い射出開口部から集光効果の高い光束を射出することができる。
【0163】
また、第1の光学プリズム101の入射面(正レンズ部)101aを通過した光束と、入射面101c、101c’を通過した光束は、共通の射出面101bから射出するようになっており、この射出面101bは連続性を持った曲面で構成されている。これにより、射出面101bの加工が容易となり、加工精度による誤差や照明光学系の組み立て上の位置ずれが生じることがなくなる。すなわち、射出面101bに到達する光線の位置が微妙にずれたとしても射出面101bには不連続な箇所がなく、また、面形状の変化が少ないため、光学特性に与える大幅な影響は少ないと考えられ、配光ムラ等のない安定した光学特性を得ることができる。
【0164】
上述したことは、光源の大きさがある一定の大きさを持つと仮定した場合でも同様であり、大幅な光学特性の変化が生じにくく、光源の大きさの変化に対して連続した光学特性の変化が得られる。そして、均一な配光分布を持った照明光学系とするのに都合の良い構成となっている。
【0165】
さらに、第2の光学プリズム102の射出面102bは、複雑な面で構成されておらず単一の凹面形状で形成されているため、上述した射出面101bの効果に加えて、閃光発光装置の外観部品としてもそのまま使うことができるという利点がある。
【0166】
一方、本実施形態の最大の特徴は、光学プリズム101、102を用いた照明光学系において、小型・高集光効率の特徴を生かしつつ、射出面102bの大きさだけを小型化した点にある。すなわち、照明光学系として必要とされる全長・高さは、従来技術に比べてかなり小型化されている上に、光源が十分に細ければ明らかに光量ロスとなる光束も存在しない。しかも、照明光学系全体を小型化しつつ、見かけ上(カメラ外観上)の閃光発光装置の射出開口部(射出面102b)を小さくすることができる。
【0167】
次に、本実施形態における照明光学系の理想形状について、図13および図14を用いて説明する。図13および図14は、閃光放電管103の径方向における閃光発光装置の断面図であり、これらの図ではカメラ本体26の外装部材となるカバー105や、照明光学系の位置関係を示している。
【0168】
図15および図16を用いて説明したように、照明光学系の射出面として機能するのは第2の光学プリズム102の射出面102bであることから、カメラにおける照明光学系の射出開口部もこの部分だけが外観部で出るようにカバー105を形成している。このことによって、照明光学系の射出開口部のうちカメラ上下方向の大きさを最も小さく見せることが可能であり、本実施形態の特徴を最大限に生かすことが可能になる。
【0169】
また、第1の光学プリズム101のうち光源側に形成された先端部は、図13および図14に示すように、光源中心に相当する位置までのびるように構成されている。これは、光学プリズム101の先端部が、光源中心に相当する位置よりも装置前方に位置していると、光源からの射出光束のうち光軸に対して略90°の方向(図中上下方向)に射出される成分を拾うことができず、光源からの射出光束を効率良く集光することができないためである。
【0170】
逆に、光学プリズム101の先端部を光源中心に相当する位置よりも装置後方まで延びるように形成して光源からの全ての射出光束を効率良く集めようとすると、光学プリズム全体(第1の光学プリズム)が大型化してしまう。しかも、光源からの射出光束を全反射面101d、101d’で全反射させることが困難となり、光学プリズム101から抜け出てしまう成分が増加することで光源からの射出光束を効率良く利用できなくなってしまう。
【0171】
このため、光学プリズム101の先端部は、光源中心に相当する位置とほぼ一致する位置まで形成することが、照明光学系の集光効率及び大きさの関係から望ましい。
【0172】
また、反射傘104は、上述したように光源中心と同心の半円筒部104aを有しているとともに、半円筒部104aの上下両端部には、半円筒部104aに一体的に接続され、光学プリズム101の先端部の後方に回り込む側辺部104bを有している。光源中心から射出した光束については、図15および図16の光線トレース図に示すように、光学プリズム101の全反射面101d、101d’から抜け出る光束は存在しない。しかし、光源中心に対してずれた位置から射出された光束の中には、全反射面101d、101d’から抜け出る光束が存在する。このため、側辺部104bを設けることにより、全反射面101d、101d’から抜け出た光束を光学プリズム101の全反射面101d、101d’から再入射させるようにしている。
【0173】
ここで、反射傘104の側辺部104bは、図13および図14に示すように、光学プリズム101の全反射面101d、101d’に沿う形状となっているため、側辺部104bで反射され、全反射面101d、101d’に再入射する反射光も被写体の照明光として有効に活用することができる。
【0174】
次に、光学プリズム101、102の理想形状について説明する。まず、照明光学系の上下方向における寸法の理想形状に関して説明する。
【0175】
図13において、第2の光学プリズム102の射出面102bの開口高さDは、下記の関係式(3)の範囲内にあることが望ましい。すなわち、第2の光学プリズム102の射出面102bにおける開口高さDと、第1の光学プリズム101の全反射面101d、101d’における最大高さAとの比を以下の範囲とする。
【0176】
0.4≦D/A≦0.8 ・・・・(3)
カメラの新規デザインに対応させるためには、開口高さDを極力狭くすることが理想であるが、光源となる閃光放電管103の大きさによっては、開口高さDを小さくするに従って光量損失が大きくなり有効な集光光学系を構成することができなくなってしまう。
【0177】
すなわち、射出面101bの装置上下方向における開口高さDを小さくした場合であって、光源の大きさ(閃光放電管103の径)が大きくなった場合には、第1の光学プリズム101の射出面101bに直接向かう光束が減少し、第1の光学プリズム101の内部で全反射を繰り返す成分が多くなってしまう。この結果、本来射出面101bから射出しなければならない成分の多くが第1の光学プリズム101の他の部分から射出し、光源からの射出光束のうち被写体照明に有効に使える成分が減少してしまう。従って、上述した構成では、装置上下方向における開口高さDの大きさは小さくできるものの、光源からの射出光を有効に利用する点で必ずしも理想的な照明光学系とはならない。
【0178】
上述した観点より、上記式(3)の下限値は、光源である閃光放電管103の大きさ(径)が比較的小さい場合に、照明光学系として有効に機能する開口高さDの大きさとなる。また、上記式(3)の上限値は、閃光放電管103の径が大きい場合に、照明光学系として有効に機能する開口高さDの大きさとなる。
【0179】
上述したように上記式(3)の下限値は、閃光放電管103の径が小さい場合に、照明光学系として有効に機能する開口高さDの大きさであり、数式上では閃光放電管103が小さくなればなるほど開口高さDを小さくすることができる。しかし、実際には閃光放電管103の耐久性能や製造方法等の理由により、所定の径以下の閃光放電管103は存在しない。
【0180】
このことから実質的に製造可能な閃光放電管103の径を考えると、D/Aの下限値を0.4とするのが妥当である。
【0181】
一方、D/Aの値が上記式(3)の上限値である0.8を超える場合には、開口高さDの大きさが大きくなってしまい、射出開口部の装置上下方向における大きさを小さくさせるという本発明の目的から好ましくない。
【0182】
本実施形態の閃光発光装置について、実際の数値を上記式(3)に当てはめて検討する。本実施形態においては、閃光放電管103の径(内径)がφ1.3mm、第1の光学プリズム101の全反射面101d、101d’の最大高さAが6.8mm、第2の光学プリズム102の射出面102bの開口高さDが4.5mmとなっている。これらの数値より、式(3)の開口比(D/A)を求めると0.66となり、この値は上記関係式(3)の範囲内に入っていることになる。
【0183】
次に、光学プリズム101、102の光軸方向における位置関係について説明する。第1の光学プリズム101と第2の光学プリズム102との間隔をLとし、第1の光学プリズム101の射出面101bから集光点Oまでの距離をBとすると、距離Lと距離Bとの比は以下式(4)を満たすのが望ましい。
【0184】
0≦L/B≦1.0 ・・・・(4)
距離Lを極力短くすることが照明光学系を小型化する上で理想的である。しかし、第2の光学プリズム102の射出面102bの装置上下方向における大きさを小さくするためにはある程度の長さが必要なのも事実である。また、カメラ本体26のカバー105の厚みを考慮し、第2の光学プリズム102の射出面102bを装置上下方向で細く見せるためにもある程度の長さがどうしても必要となる。
【0185】
本実施形態では、上述した2つの事情を考慮して上記式(4)が成り立つように距離Lおよび距離Bを決定している。
【0186】
式(4)での下限値である0は、第1の光学プリズム101と第2の光学プリズム102が当接した状態を意味し、この下限値を下回ることはできない。一方、上限値である1.0は、これ以上大きな値をとると照明光学系全体が光軸方向で大きくなってしまい、本実施形態の効果のひとつである照明光学系の小型化の意図から外れてしまう。また、光学プリズム101、102間の距離が、L/B>1.0となる場合には、射出面102bの中央領域に向かう光束が極端に減少し、好ましい配光特性とならない場合が多い。
【0187】
本実施形態の閃光発光装置について、実際の数値を上記式(4)に当てはめて検討する。本実施形態においては、距離Lは3mmであり、距離Bは5mmとなっている。これらの数値よりL/Bの値を求めると0.6となり、この値は上記関係式(4)の範囲内となっている。
【0188】
本実施形態では、第1の光学プリズム101の射出面101bが、光量ロスを少なくするために射出面101bに対して光線が略垂直(法線方向)に入射するような曲面で構成されている。しかし、射出面1bの形状は、上述した曲面形状に限定されるわけではない。
【0189】
例えば、射出面101bの曲率を緩くすることによっても成立し、極端な場合、平面としても構わない。この場合には、集光点Oが第1の光学プリズム101の射出面101bに近づくように機能し、少ない移動距離で大幅に照射角度を変化させることができるようになる。
【0190】
しかし、集光点Oが光源側に近づくことになり、射出面101bからの射出角度も光軸に対して急激になる成分が増えるため、光軸上の1点に集光させること自体が困難になるとともに、第2の光学プリズム102で集光制御を行う凹面(射出面101b)の設計自体が困難になり、光学プリズム内での全反射による光量ロスが多くなってしまう。しかも、第2の光学プリズム102のレンズ肉厚がとりにくくなるなどの弊害が生じてしまう。
【0191】
しかし、照射角度を可変させる照明光学系としては、小型化が可能な形態であり、この観点からは有効である。
【0192】
本実施形態では、第1の光学プリズム101の射出面101bと第2の光学プリズム102の入射面102aは、互いの面形状が隙間なく重なり合う凹面と凸面のシリンドリカルレンズで構成しているが、必ずしも両者の形状はこの組み合わせでなくてもよく、互いに重なり合う形状である必要もない。
【0193】
例えば、第1の光学プリズム101の射出面101bを平面とし、第2の光学プリズム102の入射面102aを凹面とするような異なった面構成としてもかまわない。いずれにしても、第2の光学プリズム102は、入射面102aおよび射出面102bのうち少なくとも一方を凹面とし、全体として負の屈折力を持たせるように構成することが必要である。
【0194】
このように、第1の光学プリズム101の射出面101bの形状を変えた場合でも、第1の光学プリズム101を光軸方向に移動させることにより、照射角度範囲を変化させることができる。この場合でも、上記(4)式を満たす範囲内で第1の光学プリズム101を移動させることが望ましい。これによって、照明光学系を構成する光学プリズムの形状を不要に大型化することなく、かつ、射出開口部を小さくした照明装置を実現することができる。また、上述した構成でも、照射角度範囲を変化させる点で無理な構成とならないため、比較的効率良く照射角度範囲を変化させることができる。
【0195】
次に、閃光放電管の軸方向における閃光発光装置の形状について、図18に示す断面図を用いて説明する。なお、同図において、図13から図17で説明した部材と同じ部材については同一符号を付す。
【0196】
第2の光学プリズム102の形状の特徴としては、長手方向側面に全反射面102e、102e’を形成している。これによって、光源からの射出光束のうち必要照射角度範囲外に向かう光束を有効に活用できるようにしている。また、第2の光学プリズム102の射出面側における形状の特徴としては、全反射面102e、102e’で反射して所定の方向へ向かう光束が、この後の屈折による悪影響を防止するために、射出面側の対応面102f、102f’は平面で構成されている。また、対応面102f、102f’を平面とすることで、カメラ本体26のカバー105とのつなぎ目において違和感をなくすようにしている。
【0197】
一方、第2の光学プリズム102における他の部分の射出面側の形状について説明する。中央部付近の領域(中央領域)における形状は、負の屈折力を有するシリンドリカルレンズだけで形成されており、装置上下方向の集光作用に悪影響を与えない形状となっている。また、射出面102bのうち中央領域の左右両側には、複数の小プリズム面102h、102h’が形成されている。また、小プリズム面102h、102h’の外側の領域には、フレネルレンズ面102i、102i’が形成されている。
【0198】
上述した射出面102bの形状は、図13〜図17に示した直管状の閃光放電管103の径方向の集光性を生かしつつ、閃光放電管103の軸方向の集光性をも高めた形状であり、この2種の集光作用により、全体として極めて集光性の高い照明光学系を実現している。
【0199】
本実施形態では、第1の光学プリズム101と第2の光学プリズム102との相互作用により、光源中心から射出する光束を集光・拡散させて照射角度を変化させる照明光学系の一例を示した。
【0200】
しかし、本発明における照明光学系は、本実施形態における照明光学系の形状だけに限定されるものではない。例えば、本実施形態では、第1の光学プリズム101の射出面101bに、凹面のシリンドリカルレンズを用いているが、この射出面101bを負の屈折力を持つフレネルレンズで構成してもよい。また、光学プリズムの他の面に関してもフレネルレンズに置き換えるような構成としてもよい。
【0201】
一方、本実施形態では、第1の光学プリズム101の反射面101d、101d’が全反射面で構成されている場合を前提に説明を行ったが、この面を金属蒸着面としてもよい。この場合には、反射面に当たる光線の角度の限定が少なくなるため、より小型で光源からの光束を効率良く集光できる。
【0202】
また、反射傘104には、閃光放電管103の中心に対して同心の半円筒部104aを形成しているが、必ずしもこの形状(半円筒面)に限定されるわけではなく、楕円面等の2次曲面となるように形成してもよい。反射傘に楕円面を形成した場合には、反射傘の装置上下方向における小型化を図ることができる。
【0203】
(第4の参考の実施形態)
図20〜図26を用いて、本発明に関する第4の参考の実施形態である閃光発光装置(照明装置)について説明する。本実施形態の閃光発光装置は、照射角度可変タイプの照明装置である。
【0204】
図20および図21は、閃光放電管の径方向における閃光発光装置の中央断面図であり、図22は集光光学系の形状を説明するための図である。図23および図24はそれぞれ、図20および図21に示す断面図に、光源中心から射出した光線のトレースを付記したものである。図25は、閃光放電管の軸方向における閃光発光装置の断面図である。図26は、閃光発光装置の主要部品の構成を示すための分解斜視図である。
【0205】
図26は、閃光発光装置の内部構造を説明するための分解斜視図であり、同図では照明光学系の主要部分だけを示し、保持部材やリード線は示していない。
【0206】
図26において、131は、閃光発光装置の光源側に配置された正の屈折力を持つシリンドリカルレンズである。このシリンドリカルレンズ131の両面131a、131bは凸面状に形成されている。132は、閃光発光装置の射出面側に配置された光学プリズムである。シリンドリカルレンズ131および光学プリズム132は、アクリル樹脂等の透過率の高い光学用樹脂材料又はガラス材料で構成されている。
【0207】
133は、トリガ信号の入力を受けて閃光を発する直管状の閃光放電管(キセノン管)である。134は閃光放電管133から射出した光束のうち装置後方又は装置側方に射出された成分を射出方向(装置前方)に反射させる反射傘であり、内面(反射面)が高反射率を有する光輝アルミ等の金属材料で形成されている。
【0208】
本実施形態の閃光発光装置では、第3実施形態に対して、光源から射出した光束を略1点に集光させる集光光学系を別光学系で構成したものである。すなわち、第3実施形態では、光源側に配置した第1の光学プリズム単部品を用いて光源からの射出光束を略1点(集光点)に集光させているが、本実施形態では、シリンドリカルレンズ131と反射傘134の2部品を用いて略1点(集光点)に集光させるように構成している。
【0209】
本実施形態の閃光発光装置は、第1実施形態で説明したカメラ(図6)に備え付けられる。なお、同図で説明した部材と同じ部材については、同一符号を用いて説明する。
【0210】
以下、図20〜図24を用いて、本実施形態における照明光学系の最適形状の設定方法に関して詳しく説明する。
【0211】
図20〜図24は、本実施形態の閃光発光放電管の径方向における閃光発光装置の縦断面図である。これらの図において、131は光源中心からの射出光束を、この断面に関して光軸上の略1点に集光させるための正の屈折力を持つシリンドリカルレンズ(正レンズ部)である。132はシリンドリカルレンズ131に対して射出面側に配置され、負の屈折力を有する光学プリズムである。
【0212】
133は円筒形状の閃光放電管であり、トリガ信号の入力を受けて閃光を発する。134は反射傘であり、閃光放電管133と同心の半円筒部133aと、光源中心から射出した光束を略1点に集光させる楕円部(反射部)134bとを有する。ここで、シリンドリカルレンズ131および反射傘134により集光光学系を構成している。135はカメラ本体26の外装部材であるカバーである。
【0213】
図示のように、光学プリズム132は、カバー135に対して接着等により一体的に固定されている。一方、シリンドリカルレンズ131は、閃光放電管133および反射傘134に対して、これらの部材と所定の位置関係を保った状態で不図示の保持部材によって固定される。そして、シリンドリカルレンズ131、反射傘134および光学プリズム132からなるユニットは、不図示の駆動機構によって光軸方向に移動可能となっている。
【0214】
本実施形態では、上記ユニットが光軸方向に移動して、ユニットおよび光学プリズム132間の距離を変化させることにより、閃光発光装置から照射される光束(照明光)の照射角度を変化させることができる。
【0215】
図20および図23には、本実施形態の閃光発光装置において、光源からの射出光束を最も集光させた状態、すなわち照射角度範囲が最も狭くなる状態での光学配置を示す。一方、図21および図24は、本実施形態の閃光発光装置において、光源からの射出光束を均一に拡散させた状態、すなわち照射角度範囲が最も広くなる状態での光学配置を示している。
【0216】
また、図23および図24にはそれぞれ、図20および図21に示す断面図に加えて、閃光放電管133の内径中心部より射出した代表光線の追跡も同時に示しており、光源中心から射出した光束が被写体側に向かう際における光束の分布を表したものである。なお、図20〜図24では、光軸方向の位置関係以外の照明光学系の構成および形状はすべて同一である。
【0217】
本実施形態の閃光発光装置は、反射傘134およびシリンドリカルレンズ131から構成される集光光学系と、負の屈折力を持つ光学プリズム132を組み合わせることにより、配光特性を均一に保ったまま照射角度範囲を徐々に変化させることを可能にした照明光学系である。また、本実施形態の最大の特徴としては、第3実施形態と同様に、装置上下方向における射出開口部の大きさを最小にできるという点である。以下、照明光学系の形状の特性と、閃光放電管133から発せられた光線の挙動について詳細に説明する。
【0218】
図23および図24の光線トレース図を用いて、実際の照明光学系における光線の振る舞いを詳しく説明する。まず、本実施形態の最大の特徴ともいうべき光源からの射出光束を略1点(集光点)に集光させる集光光学系の詳細を図22を用いて説明する。図22は、図23および図24に示す照明光学系から光学プリズム132を取り除いた状態を示し、光源中心から射出した光束のトレース図を示している。
【0219】
シリンドリカルレンズ131は、図示のように、基本的に光源中心部から射出した光束を、光軸上の略1点(集光点)Oに集光させている。以下、本実施形態における集光光学系における各部の形状について詳しく説明する。
【0220】
まず、光源中心から射出した光束のうち光軸とのなす角度が小さい成分は、光源側に設けられた両面が凸面状のシリンドリカルレンズ131に入射する。そして、シリンドリカルレンズ131を通過した光束は、集光点Oに集光する。また、光軸とのなす角度が大きい成分は、反射傘134の全反射面134b、134b’で反射した後、この成分も集光点Oに集光する。すなわち、全反射面134b、134b’は、光源中心と集光点Oを2つの焦点とするような楕円面で構成されている。
【0221】
一方、光源中心から射出した光束であって装置後方に射出された光束は、反射傘134で反射される。反射傘134は、円筒形状の閃光放電管133と同心形状の半円筒部134aを有しているため、反射傘134の半円筒部134aで反射した光束は、再度閃光放電管133の中心部付近に導かれる。そして、この後は、上述した光源中心から射出方向に向かう光束と同じ光路を通り、集光点Oに集光する。この結果、基本的に光源中心から射出した光束はすべて集光点Oに集光する。また、図22に示すように、光源中心から射出した光束は互いに交わることなく集光点Oに到達していることがわかる。
【0222】
シリンドリカルレンズ131の大きさは、反射傘134で反射した光束が、シリンドリカルレンズ131に入射しないような大きさに形成されている。すなわち、光源中心から射出した光束は、全反射面134b、134b’で反射した後、焦光点Oに向かって進むが、この光束と干渉しないようにシリンドリカルレンズ131の大きさを決定している。
【0223】
このように集光光学系の各面の形状を工夫することによって、後述するように、照射角度を変更可能な照明光学系を構成するのに適した集光光学系を構成することができる。
【0224】
次に、図23および図24を用いて、本実施形態の閃光発光装置において照射角度を変更させる構成について説明する。
【0225】
図23に示した状態は、閃光発光装置から射出される光束が最も集光した状態である。この状態においては、シリンドリカルレンズ131と光学プリズム132が最も接近した状態となっている。
【0226】
一方、光学プリズム132の射出面(負レンズ部)132bは、この面で屈折した光束が光軸と略平行な方向に向かうように、極端な凹面状のシリンドリカルレンズで構成されている。図22に示した集光点Oよりも光源側に射出面132bが位置するように光学プリズム132を配置することによって、光源からの光束を集光効率良く射出面132bから射出させることができる。
【0227】
図23に示す状態はその最も極端な状態であり、光源中心から射出したすべての光束を光軸と平行に変換させることで、最も照射角度範囲が狭く集光性の高い状態を得ることができる。
【0228】
一方、図24は、シリンドリカルレンズ131と光学プリズム132を一定距離だけ離して配置した図である。同図に示すように、シリンドリカルレンズ131および光学プリズム132間の距離を離すことによって、光源中心から射出した光束は、図23に示す最も集光した状態から図24に示す照射角度範囲θまで広がった状態に変化させることができる。
【0229】
図23および図24はそれぞれ、照射角度範囲が最も狭い状態と最も広い状態を示しているが、本実施形態の閃光発光装置における照射角度範囲は、上記2つの状態に限定されるわけではない。すなわち、集光光学系を任意の位置に停止させて、シリンドリカルレンズ131および光学プリズム132間の距離を変えることにより、照射角度範囲を図23に示す状態と図24に示す状態との間の任意の範囲とすることができる。また、集光光学系(シリンドリカルレンズ131)の移動ストロークの中では、配光特性(照射角度範囲)が不連続となるポジションはなく、集光光学系がいずれのポジションにある場合でも、光源からの射出光を均一な配光分布を持たせるように変換することができる。
【0230】
このように、シリンドリカルレンズ131から射出した光束によって形成される集光点Oよりも光源側に近い位置に、負の屈折力を持つ光学プリズム132を配置し、両者の光軸方向における位置関係を変化させることによって、照射角度範囲を変えることができる。
【0231】
この配光特性の変化は、図23および図24からもわかるように、光学プリズム132の射出面132b(凹レンズ面)が、集光点Oに対してどの位置にあるかによって決まってくる。すなわち、図23に示すように、光学プリズム132の射出面132bにおけるすべての領域で、光源からの射出光束が通過するような場合には、高い集光性をもたせることができる。
【0232】
また、図24に示すように、射出面130bのうち光軸付近の曲率の小さな領域しか光束が通過しない場合には、集光効果が弱まることで照射角度範囲が広くなり、この広い範囲で均一な配光特性をもたせることができる。
【0233】
一方、図20から図24に示すように、反射傘134の射出領域となる開口部に対して光学プリズム132の射出領域となる開口部が狭くなっており、集光光学系に入射する直前と光学プリズム132から射出した直後では、照射角度範囲が極端に狭くなっている。このため、照明光学系における狭い射出開口部から集光効果の高い光束を射出することができる。
【0234】
また、第3実施形態と同様に、光学プリズム132の射出面132bは、複雑な面で構成されておらず連続性をもった曲面で構成されている。これにより、射出面132bの加工が容易となり、加工精度による誤差や照明光学系の組み立て状の位置ずれが生じることがなくなる。すなわち、射出面132bに到達する光線の位置が微妙にずれたとしても射出面132bには不連続な箇所がなく、また、面形状の変化がないため、光学特性に与える大幅な影響な少ないと考えられ、配光ムラ等のない安定した光学特性を得ることができる。
【0235】
上述したことは、光源の大きさがある一定の大きさを持つと仮定した場合でも同様であり、大幅な光学特性の変化が生じにくく、光源の大きさの変化に対して連続した光学特性の変化が得られる。そして、均一な配光分布を持った照明光学系とするのに都合の良い構成となっている。
【0236】
さらに、光学プリズム132の射出面132bは、複雑な面で構成されておらず、単一の凹面形状で形成されているため、上述した効果に加えて、閃光発光装置の外観部品としてもそのまま使うことができるという利点もある。
【0237】
次に、本実施形態における照明光学系の理想形状について、図20および図21を用いて説明する。図20および図21は、閃光放電管133の径方向における閃光発光装置の断面図であり、これらの図ではカメラ本体26のカバー135や、照明光学系の位置関係を示している。
【0238】
図23および図24を用いて説明したように、照明光学系の射出面として機能するのは光学プリズム132の射出面132bであることから、カメラにおける照明光学系の射出開口部もこの部分だけが外観部に出るようにカバー135を形成している。このことによって、照明光学系の射出開口部のうちカメラ上下方向の大きさを最も小さく見せることが可能となり、本実施形態の特徴を最大限に生かすことが可能になる。
【0239】
一方、反射傘134は、半円筒部134aと半楕円部134bとで構成されているが、この境界は、ちょうど光源中心に相当する位置とほぼ一致する位置となっている。これは、反射傘134の形状が変化する境界の位置が、光源よりも装置前方側に位置していると、半円筒部134aで反射した光束の一部が光源の装置後方に戻るようになるため、光源からの射出光束を効率良く集光させることができない。
【0240】
また、境界の位置を光源中心に相当する位置よりも装置後方として、反射傘134で反射した光束が閃光放電管133やシリンドリカルレンズ131と干渉しないように構成すると、反射傘134の光軸方向における大きさが極めて大きくなってしまい、本実施形態の目的の一つである照明光学系の小型化に反することになる。
【0241】
以上の理由から、反射傘134における境界の位置は、光源中心に相当する位置とほぼ一致する位置とすることが、照明光学系の集光効率及び大きさの関係から望ましい。
【0242】
次に、光学プリズム132の理想形状について説明する。まず、照明光学系の上下方向における寸法の理想形状に関して説明する。
【0243】
図20において、光学プリズム132の射出面132bの開口高さDは、以下の関係式(5)の範囲内にあることが望ましい。すなわち、光学プリズム132の射出面132bの開口高さDと、反射傘134の全反射面134b、134b’における開口高さAとの比を以下の範囲とする。
【0244】
0.4≦D/A≦0.8 ・・・・(5)
カメラの新規デザインに対応させるためには、開口高さDを極力小さくすることが理想であるが、光源となる閃光放電管133の大きさ(径)によっては、開口高さDを小さくするに従って光量損失が大きくなり有効な集光光学系を構成することができなくなってしまう。
【0245】
すなわち、射出面132bの装置上下方向における開口高さDを小さくした場合であって、光源の大きさ(閃光放電管133の径)が大きくなった場合には、光学プリズム132の射出面132bに直接向かう光束が減少する。これにより、本来射出面132bから射出しなければならない成分の多くが光学プリズム132の他の部分から射出し、光源からの射出光束のうち被写体照明に有効に使える成分が減少してしまう。したがって、上述した構成では、装置上下方向における開口高さDの大きさは小さくできるものの、光源からの射出光束を有効に利用する点で必ずしも理想的な照明光学系とはならない。
【0246】
上述した観点より、上記式(5)の下限値は、光源である閃光放電管133の径が比較的小さい場合に照明光学系として有効に機能する開口高さDの値であり、数式上では閃光放電管133の径が小さくなればなるほど開口高さDを小さくできる。しかし、実際には閃光放電管133の耐久性能や製造方法等の理由により、所定の径以下の閃光放電管133は存在しない。
【0247】
このことから実質的に製造可能な閃光放電管133の内径を考えると、開口比(D/A)の下限値を0.4とするのが妥当である。
【0248】
一方、開口比の値が上記式(5)の上限値である0.8を超える場合には、開口高さDの大きさが大きくなってしまい、閃光発光装置の射出開口部の装置上下方向における大きさを小さくさせるという本実施形態の目的から好ましくない。
【0249】
本実施形態の閃光発光装置について、実際の数値を上記式(5)に当てはめて検討する。本実施形態においては、閃光放電管133の径(内径)がφ1.0mm、反射傘134の全反射面134b、134b’における最大高さAが5.6mm、光学プリズム132の射出面132bの開口高さDが3.8mmとなっている。これらの数値より、式(5)の開口比を求めると0.68となり、この値は上記式(5)の範囲内に入っていることになる。
【0250】
次に、照明光学系の光軸方向における位置関係について説明する。反射傘134における射出面の位置と、光学プリズム132の入射面との距離をLとし、図22に示した反射傘134の射出面から集光点Oまでの距離をBとすると、距離Lと距離Bとの比は以下の式(6)を満たすのが望ましい。
【0251】
0≦L/B≦1.0 ・・・・(6)
距離Lを極力短くすることが照明光学系を小型化する上で理想的である。しかし、光学プリズム132の射出面132bの開口高さDを狭めるためにはある程度の長さが必要である。
【0252】
本実施形態では、上記点を考慮して上記式(6)が成り立つように距離Lおよび距離Bを決定している。
【0253】
式(6)での下限値である0は、反射傘134と光学プリズム132が当接した状態を意味し、この下限値を下回ることはできない。一方、上限値である1.0は、これ以上大きな値をとると照明光学系全体が光軸方向で大きくなってしまい、本実施形態の効果のひとつである照明光学系の小型化の意図から外れてしまう。また、反射傘134および光学プリズム132間の距離が、L/B>1.0となる場合には、射出面132bの中央領域に向かう光束が極端に減少し、好ましい配光特性とならない場合が多い。
【0254】
本実施形態の閃光発光装置について、実際の数値を上記式(6)に当てはめて検討する。本実施形態においては、距離Lは4.4mmであり、距離Bは5mmとなっている。これらの数値よりL/Bの値を求めると0.88となり、この値は上記関係式(6)の範囲内となっている。
【0255】
本実施形態では、光学プリズム132の入射面132aを平面とし、射出面132bを凹面としているが、面構成としては必ずしもこの形態に限定されず、入射面132aを凸面又は凹面としてもよい。ここで、入射面132aを凹面とすることによって、射出面132bの凹面の屈折力を緩和することができ、射出面132bを落ち込みの大きい凹レンズから回避することができるという利点がある反面、射出面132bが広がってしまうという欠点もある。いずれにしても、光学プリズム132は、射出面132bを凹面とし、全体として負の屈折力を持たせるように構成することが必要である。
【0256】
上記構成をとることによって、照明光学系を構成する反射傘134を不要に大型化することなく、かつ、射出開口部を装置上下方向において小さくした照明装置を実現することができる。また、上述した構成でも、照射角度を変化させる点で無理な構成とならないため、比較的効率良く照射角度を変化させることができる。
【0257】
次に、閃光放電管の軸方向における閃光発光装置の形状について、図25に示す断面図を用いて説明する。なお、同図において、図20から図24で説明した部材と同じ部材については同一符号を用いる。
【0258】
光学プリズム132の形状の特徴としては、長手方向側面に全反射面132e、132e’を形成している。これによって、光源からの射出光束のうち必要照射角度範囲外に向かう光束を有効に活用できるようにしている。また、光学プリズム132の射出面側における形状の特徴としては、長手方向両端面に傾斜面132f、132f’を形成している。これにより、必要照射角度範囲に向かう光束がこの部分でけられるのを防止するとともに、カメラ本体26のカバー135とのつなぎ目において違和感を無くすようにしている。
【0259】
一方、射出面132bの長手方向中央部付近は、負の屈折力を有するシリンドリカルレンズが全面に形成されている。これにより、閃光放電管134の径方向における集光作用に悪影響を与えないようにしている。このように射出面132bを、単一の凹面のシリンドリカルレンズで構成することで、カメラの外観に違和感を与えることなくすっきりとした形状にまとめることができるという利点もある。
【0260】
本実施形態では、反射傘134、シリンドリカルレンズ131および光学プリズム132の相互作用により、光源中心から射出する光束を集光・拡散させて照射角度を変化させる照明光学系の一例を示した。しかし、本発明における閃光発光装置の構成は、本実施形態で説明した閃光発光装置の構成に限定されない。例えば、本実施形態では、光学プリズム132の射出面132bに凹面のシリンドリカルレンズを用いているが、この面を閃光放電管133の軸方向にも屈折力を持ったトーリックレンズ面としたり、負の屈折力を持つ輪帯状のフレネルレンズで構成したりしてもよい。
【0261】
(第5の参考の実施形態)
図27〜図29を用いて、本発明に関する第5の参考の実施形態である閃光発光装置(照明装置)について説明する。本実施形態の閃光発光装置は、照射角を可変とするタイプの装置である。
【0262】
図28および図29は、閃光放電管の径方向における閃光発光装置の中央断面図であり、光源中心から射出した光線のトレースを付記したものである。また、図27は集光光学系の形状を説明するための説明図である。
【0263】
本実施形態の閃光発光装置では、第3、第4実施形態において、光源から射出した光束を略1点(集光点)に集光させるために使用していたアクリル樹脂等からなる光学部材(第3実施形態における第1の光学プリズム101や、第4実施形態におけるシリンドリカルレンズ131)を取り除き、この光学部材の代わりにこれとほぼ等価な光学特性を持たせた反射傘を用いている本実施形態では、反射傘だけを用いて光源からの射出光束を集光点に集光させているため、厳密な意味で光源中心から射出した光束すべてを効率良く集光・拡散することはできない。
【0264】
しかし、本実施形態では、上述したように光学部材を取り除いているため、部品点数を削減でき、安価に構成できるという利点を有する。また、後述するように光源からの射出光束を光軸側に集光させてから装置外に射出するようにしているため、閃光発光装置の射出開口部を装置上下方向において小さくできるという利点がある。
【0265】
以下、図27〜図29を用いて、本実施形態における照明光学系の最適形状の設定方法に関して詳しく説明する。
【0266】
図28および図29において、142は、照明光学系の射出面側に配置された負の屈折力を持つ光学プリズムであり、アクリル樹脂等の透過率の高い光学用樹脂材料又はガラス材料で構成されている。143は、トリガ信号の入力を受けて閃光を発する直管状の閃光放電管(キセノン管)である。144は、閃光放電管143から射出した光束のうち装置後方および装置上下方向に射出された成分を射出方向(装置前方)に反射させる反射傘(反射部)であり、内面(反射面)が高反射率を有する光輝アルミ等の金属材料で形成されている。
【0267】
ここで、反射傘144は、図27に示すように、光源中心を焦点位置とする楕円面を有しており、光源中心から射出された光束を反射させて、楕円のもう一方の焦点位置である集光点Oに集光させている。閃光放電管143および反射傘144は、閃光放電管143が反射傘144の楕円面における焦点位置と一致する状態で一体的に保持されている。閃光放電管143および反射傘144からなるユニット(集光光学系)は、光軸方向に移動可能であり、照明光学系の射出面側に配置された光学プリズム142との間隔を変化させることができる。このように、ユニットおよび光学プリズム142間の距離を変えることにより、照明光学系の照射角度を連続的に変化させることができる。
【0268】
本実施形態において、第3、第4実施形態と異なる点は、図示していないが、閃光放電管143から射出した光束のうち反射傘144を介さないで直接光学プリズム142に向かった光束は集光点Oに集光されない。また、閃光放電管143からの射出光束のうち装置後方に向かった光束は、反射傘144で反射して閃光放電管143に戻る。ここで、反射傘144の反射面は、上述したように楕円面で形成されているため、反射傘144で反射した光束は、上述した実施形態と異なり光源中心とはずれた方向に向かう。そして、厳密には閃光放電管143のガラス面で屈折が生じ、集光点Oには集光できずにある程度広がってしまう。
【0269】
図27〜図29では、説明を分かり易くするため、閃光放電管143での屈折の影響がないものとして光線トレースを示している。なお、閃光放電管143での屈折の影響は、閃光放電管143(ガラス管)による屈折の影響を考慮して反射傘144の形状を適宜設定することで補正することができる。これにより、光源から装置後方に向かった射出光束を反射傘144で反射させて集光点Oに集光させることができる。
【0270】
図28および図29に示すように、本実施形態の閃光発光装置では、上述した実施形態と同様に、光学プリズム142の射出面(負レンズ部)142bを凹面(負の屈折力を持つ)としている。これにより、図28に示す照明光学系の配置関係では、集光光学系からの光束が、射出面142bの全面を通過して装置外に射出され、照明光の照射角度範囲を狭くすることができる。また、図29に示す照明光学系の配置関係では、集光光学系からの光束が、射出面142bの光軸付近の中央領域を通過して装置外に射出され、照明光の照射角度範囲を広くすることができる。
【0271】
また、光学プリズム142の射出面142bは、反射傘144の開口間口より、装置上下方向において極端に小さくすることができ、第3、第4実施形態と同様にカメラの外観に現れる閃光発光装置の射出開口部の大きさをカメラ上下方向において極めて小さくすることができる。
【0272】
上述した構成をとることによって、照明光学系を構成する光学要素を削減しつつ、射出開口部を装置上下方向において小さくした閃光発光装置を実現することができる。また、本実施形態の構成でも、照射角度を変化させる点で無理な構成とならないため、比較的効率良く照射角度を変化させることができる。
【0273】
以上、本実施形態では、光源中心から射出した光束を、反射傘144および光学プリズム142の2つの部材で集光、拡散できる照明光学系を示した。しかし、本発明は、本実施形態における照明光学系の形状に限定されない。例えば、本実施形態では、光学プリズム142の射出面142bが凹面状のシリンドリカルレンズで構成されているが、この射出面をフレネルレンズで構成してもよい。また、射出面142bを、閃光放電管143の軸方向にも屈折力を持ったトーリックレンズ面で構成してもよい。
【0298】
【発明の効果】
本発明によれば、照明装置を大型化せずに、装置前面における開口領域だけを小さくすることができる。これにより、照明装置を備えたカメラの新規デザインにも対応させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態において、閃光放電管の径方向における閃光発光装置の中央断面図。
【図2】本発明の第1実施形態において光源からの光線分布を示す図。
【図3】本発明の第1実施形態において光源からの光線分布を示す図。
【図4】本発明の第1実施形態において、閃光放電管の軸方向における閃光発光装置の断面図。
【図5】本発明の第1実施形態である閃光発光装置の主要部品の構成を示すための分解斜視図。
【図6】本発明の第1実施形態である閃光発光装置を備えたカメラの外観斜視図。
【図7】本発明の第2実施形態において、閃光放電管の径方向における閃光発光装置の中央断面図。
【図8】本発明の第2実施形態における集光光学系の形状の考え方を示す説明図。
【図9】本発明の第2実施形態において光源からの光線分布を示す図。
【図10】本発明の第2実施形態において光源からの光線分布を示す図。
【図11】本発明の第2実施形態において、閃光放電管の軸方向における閃光発光装置の断面図。
【図12】本発明の第2実施形態である閃光発光装置の主要部品の構成を示すための分解斜視図。
【図13】本発明に関する第3の参考の実施形態において、閃光放電管の径方向における閃光発光装置の断面図(集光状態)。
【図14】第3の参考の実施形態において、閃光放電管の径方向における閃光発光装置の断面図(拡散状態)。
【図15】第3の参考の実施形態において、光源からの光線分布を示す図(集光状態)。
【図16】第3の参考の実施形態において、光源からの光線分布を示す図(拡散状態)。
【図17】第3の参考の実施形態において集光光学系の形状の考え方を示す説明図。
【図18】第3の参考の実施形態において閃光放電管の軸方向における閃光発光装置の断面図。
【図19】第3の参考の実施形態である閃光発光装置の主要部品の構成を示すための分解斜視図。
【図20】本発明に関する第4の参考の実施形態において閃光放電管の径方向における閃光発光装置の断面図(集光状態)。
【図21】第4の参考の実施形態において閃光放電管の径方向における閃光発光装置の断面図(拡散状態)。
【図22】第4の参考の実施形態における集光光学系の形状の考え方を示す説明図。
【図23】第4の参考の実施形態において、光源からの光線分布を示す図(集光状態)。
【図24】第4の参考の実施形態において、光源からの光線分布を示す図(拡散状態)。
【図25】第4の参考の実施形態において、閃光放電管の軸方向における閃光発光装置の断面図。
【図26】第4の参考の実施形態である閃光発光装置の主要部品の構成を示すための分解斜視図。
【図27】本発明に関する第5の参考の実施形態における集光光学系の形状の考え方を示す説明図。
【図28】第5の参考の実施形態において、光源からの光線分布を示す図(集光状態)。
【図29】第5の参考の実施形態において、光源からの光線分布を示す図(拡散状態)。
【符号の説明】
1、6、11、31・・・光学プリズム
2、7、12、32・・・閃光放電管
3、8、13、33・・・反射傘
4、9・・・カバー
21・・・レリーズボタン
22・・・電源ボタン
23・・・ファインダ
24・・・測光装置の窓
25・・・レンズ鏡筒
26・・・カメラ本体
101、111・・・第1の光学プリズム
102、112・・・第2の光学プリズム
103、113、133、143・・・閃光放電管
104、114、134、144・・・反射傘
105、135・・・カバー
121・・・レリーズボタン
122・・・カメラの電源ボタン
123・・・ファインダ覗き窓
124・・・測光装置の窓
125・・・レンズ鏡筒
126・・・カメラ本体
131・・・シリンドリカルレンズ
132・・・光学プリズム

Claims (2)

  1. 光源と、
    この光源からの射出光を光軸側に集光させる集光部材とを有し、
    該集光部材は、
    照明装置前面に位置する前記集光部材の射出面に設けられ負の屈折力を有する負レンズ部と、
    前記光源近傍に設けられて前記光源からの射出光が入射し、正の屈折力を有する正レンズ部と、
    該正レンズ部外に向かう前記光源からの射出光を光軸側に反射させて、この反射光を前記負レンズ部に導くための反射部とを有し、
    照明装置の上下方向における前記負レンズ部の最大長さが、照明装置の上下方向における前記反射部の最大長さよりも小さいことを特徴とする照明装置。
  2. 前記集光部材は、
    0.4≦D/A≦0.8
    D:照明装置上下方向における負レンズ部の最大長さ
    A:照明装置上下方向における反射部の最大長さ
    の関係を満たすように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
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