JP3971120B2 - 基板保持装置および基板処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、角形基板を保持するための基板保持装置およびこの基板保持装置を備えた基板処理装置に関する。角形基板とは、液晶表示装置用ガラス基板およびプラズマディスプレイパネル用ガラス基板などの矩形状の基板をいう。ただし、必ずしも完全な矩形状である必要はなく、基板端縁にオリフラやノッチのような切欠部が形成されていてもよい。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置や半導体装置の製造工程においては、基板の表面にフォトレジスト液、感光性ポリイミド樹脂、カラーフィルタ用染色剤などのような薬液を塗布して、基板の表面に薄膜を形成する薄膜形成工程が含まれている。薄膜の形成を要するのは、基板の縁部領域を除く有効領域内のみであるが、上記の薄膜形成工程では、有効領域外の縁部領域にまで薬液が拡がり、この縁部領域にいわゆる不要薄膜が形成される。このような不要薄膜は、基板搬送時や基板処理時において、たとえば、基板保持ハンドなどの各種の処理機材に擦れて剥離することにより発塵源となる。そこで、基板縁部の不要薄膜は、薬液塗布後に洗浄除去されるのが一般的である。
【0003】
不要薄膜を除去するために、基板の端縁部を洗浄するための基板端縁洗浄装置が用いられる。液晶表示装置用ガラス基板のような角形基板に適用される基板端縁洗浄装置には、平面視で基板とほぼ相似形で、基板よりも若干寸法の小さい基板保持ステージと、この基板保持ステージを取り囲むように配置された複数本のリフトピンとが備えられている。前記基板保持ステージは、連続する平面にて構成される上面に、多数の吸着孔を有しており、除去されるべき不要薄膜が付着している基板の端縁部を残して基板裏面の中央部から基板裏面の端縁部付近に至る基板の裏面を支持するとともに、吸着孔から排気を行い、基板を吸着し、保持する。また、複数本のリフトピンは、たとえば、シリンダを含む駆動機構によって上下動されるようになっている。薄膜形成後の基板は、基板保持ステージの上方の基板受け渡し高さでリフトピンに渡され、その後、リフトピンが下降されることによって基板保持ステージに載置される。基板端縁部に対する洗浄処理は、基板が基板保持ステージに吸着保持された状態で行われ、このとき、リフトピンは、基板端縁部に対する洗浄処理の妨げにならない位置まで下降している。洗浄処理の終了後は、リフトピンが上昇されて、基板保持ステージ上の基板が基板受け渡し高さにまで持ち上げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような構成では、処理対象の基板の大型化および薄型化への対応に限界がある。すなわち、処理対象の基板が大型になって、基板の端縁部が基板保持ステージから大きくはみ出ると、そのはみ出た端縁部がたわみ、その端縁部に洗浄処理を施すための洗浄ヘッドと干渉するおそれがある。
これを防止するためには、基板保持ステージを大型化して、基板がはみ出る部分を小さくするという手段が考えられるが、基板保持ステージを大型化すると、今度は基板保持ステージ上面の平面性を維持することが難しくなり、装置コストが高くなる。また、基板保持ステージの安定性や強度の維持のため、基板保持ステージの固定部分が大掛かりな構成となり、装置コストがかさんでしまう。
【0005】
さらに、基板は、基板保持ステージの上面全体に吸着された状態で保持される。このため、処理後、基板保持ステージから基板を剥がすとき、基板と基板保持ステージとの間で多量の静電気が生じてしまい、周囲の汚染物質が基板に付着する可能性を増大させてしまうおそれがある。
また、リフトピンで基板端縁部を支持して基板を昇降させる構成では、基板が大型かつ薄型であると、リフトピン上で基板が大きくたわみ、昇降の途中で基板がリフトピンから落下したり、基板が割れたりするおそれがある。
【0006】
そこで、この発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、大型かつ薄型の基板を予め定める高さで水平面にほぼ沿った状態に保持することができ、さらに、その大型かつ薄型の基板を良好に昇降させることができる基板保持装置を提供することである。また、そのような基板保持装置を備えた基板処理装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、角形基板(S)の裏面に接触して、その角形基板を予め定める高さでほぼ水平に支持するための第1の基板支持手段(11)と、角形基板の裏面において上記第1の基板支持手段が接触する領域よりも内方の領域に接触して、その角形基板を単独で支持可能な第2の基板支持手段(12)と、この第2の基板支持手段を上記第1の基板支持手段に対して昇降させるための昇降駆動機構(13)と、上記予め定める高さにおいて、角形基板が上記第1および第2の基板支持手段の両方によって支持されるように上記昇降駆動機構を制御する制御手段(5)と、上記第 1 および第2の基板支持手段の両方によって支持された角形基板の端面に接触して、その角形基板の水平面内における位置を予め定める基板保持位置に位置合わせする位置調整手段(2)とを含むことを特徴とする基板保持装置(1)である。
【0008】
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
この発明によれば、予め定める高さでは、角形基板の相対的に外方が第1の基板支持手段によって支持され、相対的に内方が第2の基板支持手段によって支持される。これにより、たとえ角形基板が大型かつ薄型のものであっても、上記予め定める高さで支持された角形基板にたわみを生じるおそれがない。
そして、その第 1 および第2の基板支持手段によって支持された状態で、角形基板の水平面内における位置を予め定める基板保持位置に位置決めすることができる。
【0009】
また、第2の基板支持手段を昇降させることにより、角形基板を上記予め定める高さ以上に持ち上げたり、上記予め定める高さ以上に持ち上げられた角形基板を上記予め定める高さまで下げたりすることができる。このとき、角形基板の内方が第2の基板支持手段によって支持されているから、たとえ角形基板が大型かつ薄型のものであっても、その大型かつ薄型の角形基板を、落下や割れなどを生じることなく良好に昇降させることができる。
【0010】
なお、請求項2に記載のように、上記第1の基板支持手段は、平面視において角形基板よりも小さな矩形状の外形を有し、その上面に角形基板を載置可能な基板載置プレート(111)を含むものであってもよい。
請求項3記載の発明は、上記基板載置プレートの上面および外端面は、外側に湾曲した曲面で接続されていることを特徴とする請求項2記載の基板保持装置である。
【0011】
請求項4記載の発明は、上記基板載置プレートの上面および内端面は、外側に湾曲した曲面で接続されていることを特徴とする請求項2または3記載の基板保持装置である。
請求項5記載の発明は、上記基板載置プレートの上面と外端面との接続部分には、樹脂を用いたコーティングが施されていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の基板保持装置である。
【0012】
これらの各発明によれば、基板載置プレートとこの基板載置プレートに載置された角形基板との摩擦による発塵を防止でき、この発塵による角形基板の汚染を防止することができる。
請求項6記載の発明は、上記基板載置プレートの上面には、角形基板の裏面を吸着するための吸着孔(113)が形成されていて、上記第1の基板支持手段は、上記基板載置プレートの上面に角形基板の裏面を吸着して支持するものであることを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の基板保持装置である。
【0013】
請求項7記載の発明は、上記吸着孔に接続されて、基板載置プレートの上面に気体を供給するための気体供給手段(114)をさらに含むことを特徴とする請求項6記載の基板保持装置である。
請求項6の発明によれば、基板載置プレートの上面に角形基板の裏面を吸着して保持することができ、請求項7の発明によれば、その吸着保持された角形基板と基板載置プレートとの間に気体を供給することにより、基板載置プレートへの角形基板の吸着状態を解除できる。
【0014】
請求項8記載の発明は、上記基板載置プレートの所定部は、その外端面に沿った水平軸線(117)まわりに揺動自在に構成されていることを特徴とする請求項2ないし7のいずれかに記載の基板保持装置である。
この発明によれば、基板載置プレートの所定部を水平軸線まわりに揺動させることができる。これにより、たとえば、基板載置プレートに角形基板が吸着保持されている状態で、基板載置プレートの所定部を揺動させることにより、基板載置プレートと角形基板との間に空気を入り込ませて、角形基板の吸着状態を緩和することができる。
【0015】
なお、請求項9に記載のように、上記基板載置プレートは、角形基板の各辺にそれぞれ沿った4つのプレート片(111A,111B,111C,111D)を含むものであってもよく、この場合、請求項10に記載のように、上記4つのプレート片の少なくとも1つは、その外端面に沿った水平軸線まわりに揺動自在に構成されていることが好ましい。
また、上記水平軸線まわりに揺動自在に構成されたプレート片は、請求項11に記載のように、その外端縁が角形基板の裏面に接離可能なように設けられていてもよいし、請求項12に記載のように、その内端縁が角形基板の裏面に接離可能なように設けられていてもよい。
【0016】
請求項13記載の発明は、上記第2の基板支持手段は、角形基板の裏面に当接する複数のリフトピン(12)を含むことを特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記載の基板保持装置である。
基板昇降時の基板の落下や割れの発生を防ぐためには、角形基板の裏面中央部を吸着して保持する基板保持ステージと、この基板保持ステージを昇降させるためのステージ昇降機構とを備え、基板保持ステージに角形基板を吸着させた状態で基板保持ステージを昇降させることにより角形基板を昇降させるといった構成が考えられる。しかし、大型基板を保持可能な大型の基板保持ステージを昇降させるためには、大型のステージ昇降機構が必要となり、装置サイズおよび装置コストのアップは必至である。また、基板保持ステージを昇降させる構成では、基板保持ステージに対して角形基板の受け渡しを直接行うことになるが、その受け渡し時(とくに、角形基板を基板保持ステージから取り去る時)に静電気が発生し、その静電気によって角形基板が帯電するという問題も生じる。基板が帯電していると、基板搬送時などに、搬送空間内の塵が基板に吸着して、基板が汚染されるおそれがある。
【0017】
これに対し、角形基板の内方を第2の基板支持手段で支持して、この第2の基板支持手段を昇降させることにより角形基板を昇降させる構成であれば、基板保持ステージを昇降させることができる程の大型の昇降駆動機構を必要しないので、装置サイズおよび装置コストのアップを抑制できる。また、請求項13に記載のように、第2の基板支持手段が複数のリフトピンを含むものである場合、リフトピンと基板との接触面積が小さいから、このリフトピンに対して角形基板を受け渡しするようにすれば、その受け渡しの時に静電気が発生することを防止でき、静電気による角形基板の帯電を防止することができる。
【0018】
請求項14記載の発明は、上記リフトピンの先端には、角形基板の裏面を吸着するための吸着孔が形成されていることを特徴とする請求項13記載の基板保持装置である。
この発明によれば、角形基板の裏面をリフトピンに吸着させることにより、角形基板の昇降時に、リフトピン上から角形基板が落下するおそれを一層なくすことができる。
【0020】
請求項15記載の発明は、角形基板を除電するための除電手段(4)をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載の基板保持装置である。
この発明によれば、たとえば、角形基板を第2の基板支持手段から取り去る時に静電気が発生し、その静電気によって角形基板が帯電したとしても、その角形基板の除電を行うことができる。ゆえに、帯電に起因する角形基板の汚染を一層良好に防止することができる。
【0021】
請求項16記載の発明は、表面に薄膜が形成された角形基板の端縁部を洗浄するための装置であって、請求項1ないし15のいずれかに記載の基板保持装置(1)と、この基板保持装置に保持された角形基板の端縁部に溶剤を供給して、その端縁部に形成されている不要な薄膜を除去する端縁洗浄手段(3)とを含むことを特徴とする基板処理装置である。
この発明によれば、基板保持装置に保持された基板に撓みが生じないから、基板と端縁洗浄手段との位置関係を一定に保つことができる。これにより、角形基板の端縁部の狙った位置に溶剤を供給することができ、基板の端縁部に良好な洗浄処理を施すことができる。
【0022】
なお、請求項17に記載のように、上記端縁洗浄手段は、角形基板の端縁部に向けて溶剤を吐出する溶剤吐出ノズル(314,315)を含んでいてもよい。
請求項18記載の発明は、上記端縁洗浄手段は、角形基板上の溶剤供給位置近傍に向けて気体を噴射する気体ノズル(316,317)をさらに含むことを特徴とする請求項17記載の基板処理装置である。
この発明によれば、気体ノズルから角形基板上に気体を噴射することにより、溶剤吐出ノズルから角形基板に供給された溶剤などを外方に吹き飛ばすことができる。これにより、角形基板の有効領域に形成された薄膜に影響を与えることなく、角形基板の端縁部に溶剤を供給して不要薄膜を溶解し、これを除去することができる。
【0023】
なお、請求項19に記載のように、上記端縁洗浄手段は、上記溶剤吐出ノズルおよび気体ノズルを一体的に保持した洗浄ヘッド(31A,31B,31C,31D)と、この洗浄ヘッドを上記基板保持装置に保持された角形基板の辺に沿って移動させる移動機構(32A,32B,32C,32D)とを含むことが好ましい。
また、請求項20に記載のように、上記洗浄ヘッドには、処理対象の基板の端縁部が収容される処理空間(33)が形成されていて、上記端縁洗浄手段は、上記処理空間に接続されており、その処理空間内の雰囲気を排気するための排気手段(318,319)をさらに含むことがより好ましい。この排気手段を含むことにより、角形基板に供給された溶剤やこの溶剤により溶解された不要薄膜(溶解物)を処理空間から排出することができ、溶剤や溶解物が周囲に飛び散ることを防止できる。
【0024】
請求項21記載の発明は、上記洗浄ヘッドは、上下に対向した一対のブロック(311,312)を備え、上記処理空間は、上記一対のブロックの間に形成されており、上記一対のブロックのそれぞれには、上記溶剤吐出ノズルおよび気体ノズルが設けられていることを特徴とする請求項20記載の基板処理装置である。
この発明によれば、基板保持装置に保持された基板にたわみを生じないから、角形基板の端縁部を一対のブロックと一定間隔を保った状態で処理空間内に入り込ませることができ、角形基板の端縁部に良好な洗浄処理を施すことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る基板端縁洗浄装置(基板処理装置)の平面図であり、図2は、図1のII−IIから見た断面図である。この基板端縁洗浄装置は、液晶表示装置用ガラス基板のような角形基板Sの端縁部の不要薄膜(たとえば、レジスト液が塗布された後の角形基板の端縁部に付着している不要なレジスト塗膜)を洗浄除去するための装置である。
【0026】
この基板端縁洗浄装置は、処理対象の基板Sを保持するための基板保持機構1と、この基板保持機構1による基板Sの保持位置を調整するための位置調整機構2と、基板保持機構1に保持された基板Sの端縁部を洗浄するための洗浄機構3とを備えている。また、基板保持機構1の上方には、図2に示されているように、処理後の基板Sを除電するための除電器4が配置されている。除電器4は、たとえば、コロナ放電によってプラスイオンおよびマイナスイオンを発生させるものである。この除電器4から適当な間隔を開けた除電高さHeに基板Sを配置することにより、基板Sの全体にイオンを照射することができ、基板Sが帯びている電荷を良好に除去することができる。
【0027】
基板保持機構1は、基板Sを載置可能であり、その載置された基板Sを吸着して保持する基板保持ステージ11と、この基板保持ステージ11に対して基板Sを昇降させるための複数本(この実施形態では、8本)のリフトピン12とを備えている。
基板保持ステージ11は、基板Sよりも小さな四角環状の基板吸着プレートをなす4枚の吸着プレート片111A,111B,111C,111D(総称するときには「基板吸着プレート111」という。)を、直方体状に骨組みされたフレーム112の上面に取り付けた構成を有している。基板吸着プレート111の上面には、複数本の吸着溝113が長手方向に沿って形成されていて、これらの複数本の吸着溝113は、図3に示すように、吸引源および窒素ガス供給源(いずれも図示せず)に接続されたエア吸引/窒素供給配管114と連通している。これにより、吸着溝113内のエアを吸引源の働きによって吸引したり、吸着溝113内に窒素ガス供給源から窒素ガスを供給したりすることができる。そして、基板吸着プレート111に基板Sを載置した状態で吸着溝113内のエアを吸引することにより、基板Sを基板吸着プレート111の上面に吸着させることができ、一方、基板Sが基板吸着プレート111に吸着された状態で吸着溝113に窒素ガスを供給することにより、基板吸着プレート111への基板Sの吸着を解除することができる。
【0028】
また、基板吸着プレート111の外縁部111aは、図3に示すように、角がない曲面に加工されている。言い換えれば、基板吸着プレート111は、その上面N1と外端面N2とが外側に湾曲した曲面N3で接続されている。さらに、少なくとも、曲面N3には(好ましくは上面N1にも、)、基板Sとの摩擦を低減するために、樹脂を用いたコーティングが施されている。また、基板吸着プレート111の内縁部111bは、その上面N1と内端面N4とが外側に湾曲した曲面N5で接続されている。
【0029】
なお、平面視で基板吸着プレート111の4つの外縁111aが形成する矩形は、保持した基板Sの有効領域と同寸か、もしくはそれより小さい。しかし、少なくとも基板吸着プレート111に保持された基板Sの端縁部が垂れ下がらずに水平を保つことができる程度の寸法を有する。また、平面視で基板の各辺と直交する方向における基板吸着プレート111の寸法は、基板Sを該基板吸着プレート111に吸着した場合、少なくとも端縁部が垂れ下がらずに水平を保つことができる寸法を有している。
【0030】
また、基板吸着プレート111は、基板Sの有効領域の裏面のほぼ全域ではなく、有効領域の裏面の内の周辺部分のみで基板Sを保持している。すなわち、矩形状の外端縁111aと外端縁111aよりも小さい寸法の矩形状の内端縁11bとの間にある基板吸着プレート111で基板Sは保持されている。このため、内端縁111bよりも内側では、基板吸着プレート111と基板Sとは接触していない。したがって、有効領域の裏面のほぼ全域を保持しているものに比べて、基板Sとの接触面積が少なくなり、基板Sと基板吸着プレート111との間で生じる静電気の量を減じることができる。
【0031】
さらにまた、この実施形態では、基板吸着プレート111の下面に形成されたビス穴115にフレーム112を介してビス116をねじ込むことにより、基板吸着プレート111のフレーム112への固定が達成されていて、基板吸着プレート111の上面に吸着溝113以外の凹部はない。よって、基板吸着プレート111に載置(吸着)された基板Sに、基板吸着プレート111の上面の吸着溝113以外の凹部に起因した局所的な凹みなどを生じるおそれがない。
【0032】
複数本のリフトピン12は、1枚のベースプレート121上に鉛直に立設されて、基板保持ステージ11の内方に設けられている。ベースプレート121には、その下方に設けられた昇降駆動機構13が結合されている。この昇降駆動機構13は、基板保持ステージ11に対して固定されて鉛直方向に延びた一対のガイドレール131と、この一対のガイドレール131に案内されて移動可能な昇降フレーム132と、一対のガイドレール131の間の位置において、鉛直方向(ガイドレール131と平行な方向)に沿って配置されたねじ軸133と、このねじ軸133に螺合したボールナット134と、ねじ軸133に結合されたモータ135とを含む。昇降フレーム132は、上端がベースプレート121の下面に固定されている。また、ボールナット134は、昇降フレーム132に取り付けられている。したがって、モータ135を正転/逆転させることにより、昇降フレーム132がガイドレール131に沿って昇降し、この昇降フレーム132の上端に固定されたベースプレート121が昇降する。
【0033】
この構成により、昇降駆動機構13によってベースプレート121を昇降(上下動)させることにより、リフトピン12で基板Sの中央部を裏面側から支持して、その基板Sを基板吸着プレート111の上面とその上面よりも上方の除電高さHeまたは基板受け渡し高さHdとの間で昇降させることができる。基板受け渡し高さHdは、たとえば、除電高さHeとその上方の除電器4との間の位置であり、この基板受け渡し高さHdにおいて、図示しない基板搬送ロボットとリフトピン12との間で基板Sの受け渡しが行われるようになっている。
【0034】
モータ135には、たとえば、マイクロコンピュータを含む制御部5が接続されており、リフトピン12(基板S)の昇降は、制御部5がモータ135を駆動制御することによって達成される。
位置調整機構2は、シリンダによって基板Sの存在する方向に進退される4つの位置調整ヘッド21A,21B,21C,21Dを備えている。位置調整ヘッド21A,21B,21C,21Dは、1本または複数本の当接ピン211を有しており、基板保持ステージ11の各吸着プレート片111A,111B,111C,111Dと対向する位置に、それぞれ吸着プレート片111A,111B,111C,111Dに対向する方向に進退するように配置されている。この実施形態では、2つの位置調整ヘッド21A,21Bは、それぞれ1本の当接ピン211を有しており、これら2つの位置調整ヘッド21A,21Bに基板保持ステージ11を挟んで互いに対向する位置調整ヘッド21C,21Dは、それぞれ2本の当接ピン211を有している。
【0035】
各当接ピン211は、位置調整ヘッド21A,21B,21C,21Dの先端から垂下した状態に設けられており、位置調整ヘッド21A,21B,21C,21Dを進退させるためのシリンダのロッドが最も伸長した状態で、基板保持ステージ11に載置された基板Sの端面に接するようになっている。すべての当接ピン211が基板Sの端面に接する時の水平面内における基板Sの位置は一定位置に決まるから、基板保持ステージ11上に基板Sを載置した後、各シリンダのロッドを伸長させて、各当接ピン211を基板Sの端面に当接させることにより、基板保持ステージ11上の基板Sを上記一定位置に位置決めすることができる。
【0036】
一方、シリンダのロッドが最も収縮した状態では、当接ピン211は、洗浄機構3による基板Sの端縁部の洗浄の妨げにならないホームポジションまで退避する。各当接ピン211のホームポジションには、洗浄カップ22が配置されていて、ホームポジションに退避した当接ピン211は、洗浄カップ22内に収容されるようになっている。洗浄カップ22には、洗浄液を噴出する洗浄液ノズルが設けられており、この洗浄液ノズルから洗浄カップ22内に収容された当接ピン211に洗浄液を吹き付けることによって、当接ピン211に付着したレジスト液やレジスト液の固化物またはその他の汚染物質を洗浄除去できるようになっている。したがって、洗浄液による当接ピン211の洗浄を適当な時期に行うことにより、汚染物質が付着していない清浄な当接ピン211を基板Sの端面に当接させて、基板Sを汚染することなく、基板Sの位置決めを行うことができる。
【0037】
洗浄機構3は、基板保持ステージ11に吸着保持された基板Sの4辺の端縁部をそれぞれ洗浄するための洗浄ヘッド31A,31B,31C,31D(総称するときには「洗浄ヘッド31」という。)を備えている。洗浄ヘッド31A,31B,31C,31Dは、基板Sの4辺とそれぞれ平行をなすように配置されたガイドレール32A,32B,32C,32Dに、それぞれスライド自在に係合している。これにより、洗浄ヘッド31A,31B,31C,31Dは、基板Sの4辺にそれぞれ沿って水平に直線往復移動することができるようになっている。
【0038】
洗浄ヘッド31は、図4に側面図を示すように、上下に対向した上ノズルブロック311および下ノズルブロック312と、これらのノズルブロック311,312が取り付けられた本体ブロック313とを有している。上下のノズルブロック311,312は、一定の間隔をあけて対向配置されており、これらの間には、処理対象の基板Sの端縁部が差し入れられる処理空間33が形成されている。前記ノズルブロック311は、基板Sの上面よりも上方にて基板Sの存在する方向に庇状に突出し、また、ノズルブロック312は、基板Sの裏面よりも下方にて基板Sの存在する方向に庇状に突出している。そして、ノズルブロック311,312には、それぞれ処理空間33に臨む溶剤吐出ノズル314,315が取り付けられている。また、溶剤吐出ノズル314,315よりも基板Sの内方側(ノズルブロック311,312の先端側)には、気体ノズル316,317がそれぞれ配置されている。気体ノズル316,317は、基板Sの内方から外方に向かって斜めに気体(空気や窒素ガスなど)を噴射するように構成されており、溶剤吐出ノズル314,315によって基板Sの端縁部に供給された溶剤などを外方に吹き飛ばす。
【0039】
次に、溶剤吐出ノズル314,315、および気体ノズル316,317について詳述する。ここで、基板Sの下面に処理を施す溶剤吐出ノズル315および気体ノズル317は、位置関係が基板Sの上面に処理を施す溶剤吐出ノズル314および気体ノズル316とは基板Sを挟んで天地が逆であるだけなので、溶剤吐出ノズル314および気体ノズル316を例にとり説明する。
溶剤吐出ノズル314は、細い管状のノズルでレジスト膜を溶解する溶剤を噴射し、基板の表面上においてスポット(点)状に溶剤の噴射領域(溶剤スポットという。)を形成する。
【0040】
また、気体ノズル316も細い管状のノズルで気体を噴射し、基板の表面上においてスポット(点)状に気体の噴射領域(気体スポットという。)を形成する。そして、該気体スポットの位置が溶剤スポットにほぼ重なるよう、溶剤吐出ノズル314と気体ノズル316との位置関係を調節して配置する。ここでは、溶剤吐出ノズル314と気体ノズル316とのそれぞれの吐出口が、基板Sの直線状の端縁と直交する線上に並んでいる。すなわち、1つの溶剤吐出ノズル314と1つの気体ノズル316とが1組になっている。そして、このような溶剤吐出ノズル314と気体ノズル316との組が、基板Sの直線状の端縁に沿って複数設けられている。
【0041】
処理空間33は、本体ブロック313内に形成された吸引路318と連通している。吸引路318は、フレキシブルチューブ319を介して、図示しない吸引源と接続されている。したがって、気体ノズル316,317によって吹き飛ばされた溶剤などは、吸引路318およびフレキシブルチューブ319内を介して回収されることになる。
この構成により、基板Sの有効領域におけるレジスト膜に影響を与えることなく、基板Sの端縁部に溶剤を供給して不要薄膜を溶解し、これを除去することができる。
【0042】
図5は、基板Sの端縁部に対する洗浄処理について説明するための図である。レジスト塗膜が形成された処理対象の基板Sは、基板受け渡し高さHdにおいて、リフトピン12上に搬入される(ステップT1)。
リフトピン12に基板Sが受け渡されると、リフトピン12の先端と基板吸着プレート111(基板保持ステージ11)の上面とが同じ高さになるまでリフトピン12が下降されて、基板Sの中央部がリフトピン12に支持されるとともに、基板Sの中央部および端縁部以外の部分が基板保持ステージ11に載置された状態にされる(ステップT2)。そして、この状態で、位置調整機構2によって水平面内における基板Sの位置が調整されて、予め定める位置に基板Sが位置決めされる(ステップT3)。
【0043】
次いで、吸着溝113内のエアの吸引が開始されて、基板Sが吸着プレート111の上面に吸着される(ステップT4)。その後、基板Sの中央部を支持しているリフトピン12が、予め定める微小高さだけ下降される(ステップT5)。上記微小高さは、基板Sとリフトピン12との接触が維持される程度の高さに設定されており、リフトピン12が上記微小高さだけ下降されると、基板Sは、中央部が端縁部よりも少し下がって若干たわんだ状態で、基板保持ステージ11およびリフトピン12に支持されることになる。このため、基板Sがずれるといったことがなく、位置調整機構2によって位置決めされた位置(上記予め定める位置)で基板Sを安定させることができる。なお、このとき、基板Sは、中央部がリフトピン12に支持されるとともに、中央部および端縁部以外の部分は基板保持ステージ11に吸着保持されている。すなわち、基板吸着プレート111は、有効領域と同じ位置またはそれよりも内側で、基板の端縁部が垂れ下がらずに水平を保つこおとができるような領域を支持している。よって、基板吸着プレート111の内端縁111bよりも内側の基板の部分が、基板保持ステージ11に対して微小高さだけ上下していても、端縁部の水平は確保されている。
【0044】
その後、洗浄機構3による基板Sの端縁部の洗浄が行われる(ステップT6)。すなわち、洗浄ヘッド31A,31B,31C,31Dが、ガイドレール32A,32B,32C,32Dにそれぞれ沿って、基板吸着プレート111に吸着されている基板Sの各辺の一端から他端へ移動され、この過程で、溶剤吐出ノズル314,315から溶剤が吐出されるとともに、気体ノズル316,317から気体が噴射される。また、気体ノズル316,317から気体が噴射されている間、吸引路318を介して処理空間33内の吸気が行われる。
【0045】
基板Sの端縁部の洗浄が終了すると、エア吸引/窒素供給配管114を介して吸着溝113に窒素ガスが供給される(ステップT7)。リフトピン12が上記微小高さだけ下降されていることにより、基板Sは中央部が端縁部よりも少し下がって若干たわんだ状態となって、基板吸着プレート111への基板Sの吸着状態が緩和されるので、その後の吸着溝113への窒素ガスの供給により、基板Sのずれなどを生じることなく、基板吸着プレート111への基板Sの吸着状態が解除される。
【0046】
つづいて、リフトピン12が上昇されて、基板Sが除電高さHeまで持ち上げられる(ステップT8)。そして、その後の一定時間、基板Sは除電高さHeに保持され、この間、除電器4から基板Sにプラスイオンおよびマイナスイオンが照射される(ステップT9)。これにより、基板Sが帯電している場合に、その帯電している基板Sが良好に除電され、帯電に起因する基板Sの汚染(塵の吸着など)を防止することができる。基板Sの除電後は、リフトピン12がさらに上昇されて、基板Sが基板受け渡し高さHdまで持ち上げられる(ステップT10)。そして、その基板受け渡し高さHdから基板Sが搬出されていく(ステップT11)。
【0047】
以上のように、この実施形態に係る基板保持機構1(基板保持装置)は、複数本のリフトピン12で基板Sの中央部を裏面側から支持し、そのリフトピン12を昇降させることにより基板Sを昇降させる構成であるから、リフトピン12上での基板Sのたわみが小さく、たとえ基板Sが大型かつ薄型のものであっても、その大型かつ薄型の基板Sを良好に昇降させることができる。
また、基板Sの端縁部に対する洗浄処理時において、基板Sは、中央部がリフトピン12に支持されるとともに、中央部および端縁部以外の部分が基板保持ステージ11に吸着保持される。これにより、たとえ基板Sが大型かつ薄型のものであっても、基板保持機構1に保持された基板Sにたわみを生じるおそれはない。ゆえに、基板Sの端縁部をノズルブロック311,312と一定間隔を保った状態で処理空間33内に入り込ませることができ、基板Sの端縁部に良好な洗浄処理を施すことができる。すなわち、基板Sの表面と溶剤吐出ノズル314との距離は正確に保たれる。このため、基板Sの有効領域にあるレジスト膜に影響を与えることがない。
【0048】
また、基板Sはノズルブロック311,312に対して一定間隔を保っているので、基板Sは吸引路318に対して上下方向において正確に位置決めされている。このため、吸引路318からの排気の強さは基板Sの上面および下面において所定通りの強さとなる。よって、基板Sの上面または下面の一方の排気が所定値より強くなり、他方が所定値よりも弱くなるということがない。
そのうえ、位置調整機構2によって基板Sの位置決めがされた後は、リフトピン12が少しだけ下げられて、基板Sを少したわませた状態で、基板吸着プレート111への基板Sの吸着が行われる。これにより、吸着開始時に、基板吸着プレート111と基板Sとの間に生じる気流によって基板Sがずれるといったことがなく、位置調整機構2によって位置決めされた位置で基板Sを基板吸着プレート111に吸着させることができる。よって、基板Sの端縁部と洗浄ヘッド31との位置関係を正常に保つことができ、基板Sの端縁部に一層良好な洗浄処理を施すことができる。
【0049】
また、この実施形態では、基板吸着プレート111への基板Sの吸着を解除する際にも、その吸着解除に先立ち、リフトピン12が少しだけ下げられて、基板Sを少したわませた状態にされる。これにより基板吸着プレート111への基板Sの吸着状態が緩和されるので、その後に吸着溝113に吸着解除のための窒素ガスを供給したときに、基板Sが浮き上がってずれるといった不都合を生じるおそれがない。ゆえに、リフトピン12で基板Sを良好に支持することができるから、リフトピン12の昇降途中で基板Sが落下するおそれがない。
【0050】
さらに、この実施形態では、基板保持ステージ11に対する基板Sの位置決めは、基板Sの中央部がリフトピン12に支持されるとともに、基板Sの中央部および端縁部以外の部分が基板保持ステージ11に載置された状態で行われる。よって、基板の裏面中央部を吸着保持する基板保持ステージ上で位置決めを行う構成に比べて、基板Sをスライドさせるときの抵抗が小さく、基板保持ステージ11上で基板Sをスムーズにスライドさせることができる。
【0051】
しかも、基板吸着プレート111の外縁部111aは曲面に加工され、基板吸着プレート111の表面には樹脂コーティングが施されているから、基板保持ステージ11(基板吸着プレート111)上で基板Sをスライドさせても、基板Sまたは基板吸着プレート111の摩耗による発塵がほとんどなく、この発塵による基板Sの汚染を招くおそれがない。
さらにまた、このように基板Sと基板吸着プレート111との間に窒素ガスが供給されて、基板吸着プレート111への基板Sの吸着状態が解除されるので、基板吸着プレート111から処理後の基板Sを持ち上げる際の静電気の発生が抑えられ、静電気による基板Sの帯電を防止することができる。そのうえ、たとえ基板吸着プレート111から持ち上げる際に基板Sが帯電した場合であっても、その帯電した基板Sは、この基板端縁洗浄装置から搬出される前に、除電高さHeに配置されて除電される。ゆえに、帯電に起因する基板Sの汚染を一層良好に防止することができる。
【0052】
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、他の形態で実施することもできる。たとえば、上述の実施形態では、基板保持ステージ11に載置された状態で基板Sの位置決めが行われるとしたが、リフトピン12に支持された状態で基板Sの位置決めが行われてもよい。すなわち、基板搬送ロボットによって処理対象の基板Sが搬送されてきて、その基板Sがリフトピン12に受け渡された後、リフトピン12上の基板Sの端面に対して当接ピン211が当接されて、基板Sが予め定める位置に位置決めされるようにしてもよい。リフトピン12上で基板Sの位置決めを行う構成の場合、基板保持ステージ11上で基板Sの位置決めを行う構成に比べて、位置決めの際に発生する静電気の量を少なくすることができ、静電気による基板Sの帯電を一層防止することができる。
【0053】
なお、リフトピン12上で基板Sの位置決めを行う場合、位置決め後にリフトピン12を下降させて、基板Sを基板保持ステージ11に保持させることになるので、リフトピン12を下降させる途中で基板Sの位置がずれるおそれがある。そこで、リフトピン12を下降させる途中での基板Sのずれを防止するために、たとえば、リフトピン12に基板Sの裏面を吸着する機構を設けて、リフトピン12で基板Sを吸着しつつ、リフトピン12を下降させるようにしてもよい。また、基板受け渡し高さHdで基板Sがリフトピン12に受け渡された後、リフトピン12を早く下降させて、基板Sを基板保持ステージ11(基板吸着プレート111)の上面近傍まで下げる。そして、その基板保持ステージ11の上面近傍で基板Sの位置決めを行った後、リフトピン12をゆっくりと下降させることにより、リフトピン12上の基板Sを基板保持ステージ11に保持させるようにしてもよい。
【0054】
また、上述の実施形態では、基板Sの基板吸着プレート111への吸着時および吸着解除時において、リフトピン12を少し下げて、基板Sを少したわんだ状態にすることにより、基板吸着プレート111への基板Sの吸着状態が緩和されるとしたが、リフトピン12を少し上げて、基板Sが少したわんだ状態にすることにより、基板吸着プレート111への基板Sの吸着状態が緩和されてもよい。さらに、図6に示すように、基板吸着プレート111がその長手方向に沿った水平軸線117まわりに揺動自在に設けられて、リフトピン12を挟んで対向する一対の基板吸着プレート111の外縁部111aを下方に下げ、基板吸着プレート111の内縁部111bで基板Sを押し上げることにより、基板吸着プレート111への基板Sの吸着状態が緩和されてもよい。なお、この場合、内縁部111bの曲面N5(図3参照)には、基板Sとの摩擦を低減するために、樹脂を用いたコーティングが施されていることが好ましい。これにより、基板Sの裏面と曲面N5との摩擦を低減でき、汚染物質の発生を低減できる。
【0055】
さらにまた、図7に示すように、基板吸着プレート111がその長手方向に沿った水平軸線117まわりに揺動自在に設けられて、リフトピン12を挟んで対向する一対の基板吸着プレート111の外縁部111aを上げて、基板吸着プレート111の外縁部111aで基板Sを押し上げることにより、基板吸着プレート111への基板Sの吸着状態が緩和されてもよい。
さらには、リフトピン12の微小な上下動および基板吸着プレート111の揺動の両方が行われることにより、基板吸着プレート111への基板Sの吸着状態が緩和されてもよい。すなわち、リフトピン12を少し上昇させるのと並行して、基板吸着プレート111の外縁部111aを下方に下げ、基板吸着プレート111の内縁部111bで基板Sを押し上げることにより、基板吸着プレート111への基板Sの吸着状態が緩和されてもよい。また、リフトピン12を少し下降させるのと並行して、基板吸着プレート111の外縁部111aを上げて、基板Sの中央部を基板吸着プレート111間に落とし込むことにより、基板吸着プレート111への基板Sの吸着状態が緩和されてもよい。
【0056】
また、上述の実施形態では、昇降駆動機構13として、ねじ軸133およびボールナット134などからなるボールねじ機構を例示したが、たとえば、シリンダを駆動源とするシリンダ駆動機構が採用されてもよい。
さらに、上記の実施形態では、基板Sの端縁部の不要薄膜として、レジスト液が塗布された後の基板Sの端縁部に付着している不要なレジスト塗膜を例示したが、この発明は、フォトレジスト液、感光性ポリイミド樹脂、カラーフィルタ用染色剤などのような各種の薬液を塗布した後の不要薄膜を除去するための装置に応用することができる。
【0057】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る基板端縁洗浄装置(基板処理装置)の平面図である。
【図2】図1のII−IIから見た断面図である。
【図3】基板保持ステージの構成を説明するための断面図である。
【図4】洗浄ヘッドの構成を示す側面図である。
【図5】基板の端縁部に対する洗浄処理について説明するための図である。
【図6】基板吸着プレートへの基板の吸着状態を緩和するための他の構成を説明するための図解的な断面図である。
【図7】基板吸着プレートへの基板の吸着状態を緩和するためのさらに他の構成を説明するための図解的な断面図である。
【符号の説明】
1 基板保持機構
2 位置調整機構
3 洗浄機構
4 除電器
5 制御部
11 基板保持ステージ
12 リフトピン
13 昇降駆動機構
21A,21B,21C,21D 位置調整ヘッド
31A,31B,31C,31D 洗浄ヘッド
32A,32B,32C,32D ガイドレール
33 処理空間
111 基板吸着プレート
111A,111B,111C,111D 吸着プレート片
111a 外縁部
111b 内縁部
113 吸着溝
114 エア吸引/窒素供給配管
117 水平軸線
311 上ノズルブロック
312 下ノズルブロック
313 本体ブロック
314,315 溶剤吐出ノズル
316,317 気体ノズル
318 吸引路
319 フレキシブルチューブ
S 角形基板

Claims (21)

  1. 角形基板の裏面に接触して、その角形基板を予め定める高さでほぼ水平に支持するための第1の基板支持手段と、
    角形基板の裏面において上記第1の基板支持手段が接触する領域よりも内方の領域に接触して、その角形基板を単独で支持可能な第2の基板支持手段と、
    この第2の基板支持手段を上記第1の基板支持手段に対して昇降させるための昇降駆動機構と、
    上記予め定める高さにおいて、角形基板が上記第1および第2の基板支持手段の両方によって支持されるように上記昇降駆動機構を制御する制御手段と
    上記第 1 および第2の基板支持手段の両方によって支持された角形基板の端面に接触して、その角形基板の水平面内における位置を予め定める基板保持位置に位置合わせする位置調整手段とを含むことを特徴とする基板保持装置。
  2. 上記第1の基板支持手段は、平面視において角形基板よりも小さな矩形状の外形を有し、その上面に角形基板を載置可能な基板載置プレートを含むものであることを特徴とする請求項1記載の基板保持装置。
  3. 上記基板載置プレートの上面および外端面は、外側に湾曲した曲面で接続されていることを特徴とする請求項2記載の基板保持装置。
  4. 上記基板載置プレートの上面および内端面は、外側に湾曲した曲面で接続されていることを特徴とする請求項2または3記載の基板保持装置。
  5. 上記基板載置プレートの上面と外端面との接続部分には、樹脂を用いたコーティングが施されていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の基板保持装置。
  6. 上記基板載置プレートの上面には、角形基板の裏面を吸着するための吸着孔が形成されていて、
    上記第1の基板支持手段は、上記基板載置プレートの上面に角形基板の裏面を吸着して支持するものであることを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の基板保持装置。
  7. 上記吸着孔に接続されて、基板載置プレートの上面に気体を供給するための気体供給手段をさらに含むことを特徴とする請求項6記載の基板保持装置。
  8. 上記基板載置プレートの所定部は、その外端面に沿った水平軸線まわりに揺動自在に構成されていることを特徴とする請求項2ないし7のいずれかに記載の基板保持装置。
  9. 上記基板載置プレートは、角形基板の各辺にそれぞれ沿った4つのプレート片を含むことを特徴とする請求項2ないし8のいずれかに記載の基板保持装置。
  10. 上記4つのプレート片の少なくとも1つは、その外端面に沿った水平軸線まわりに揺動自在に構成されていることを特徴とする請求項9記載の基板保持装置。
  11. 上記水平軸線まわりに揺動自在に構成されたプレート片は、その外端縁が角形基板の裏面に接離可能なように設けられていることを特徴とする請求項10記載の基板保持装置。
  12. 上記水平軸線まわりに揺動自在に構成されたプレート片は、その内端縁が角形基板の裏面に接離可能なように設けられていることを特徴とする請求項10記載の基板保持装置。
  13. 上記第2の基板支持手段は、角形基板の裏面に当接する複数のリフトピンを含むことを特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記載の基板保持装置。
  14. 上記リフトピンの先端には、角形基板の裏面を吸着するための吸着孔が形成されていることを特徴とする請求項13記載の基板保持装置。
  15. 角形基板を除電するための除電手段をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載の基板保持装置。
  16. 表面に薄膜が形成された角形基板の端縁部を洗浄するための装置であって、
    請求項1ないし15のいずれかに記載の基板保持装置と、
    この基板保持装置に保持された角形基板の端縁部に溶剤を供給して、その端縁部に形成されている不要な薄膜を除去する端縁洗浄手段とを含むことを特徴とする基板処理装置。
  17. 上記端縁洗浄手段は、角形基板の端縁部に向けて溶剤を吐出する溶剤吐出ノズルを含むことを特徴とする請求項16記載の基板処理装置。
  18. 上記端縁洗浄手段は、角形基板上の溶剤供給位置近傍に向けて気体を噴射する気体ノズルをさらに含むことを特徴とする請求項17記載の基板処理装置。
  19. 上記端縁洗浄手段は、上記溶剤吐出ノズルおよび気体ノズルを一体的に保持した洗浄ヘッドと、この洗浄ヘッドを上記基板保持装置に保持された角形基板の辺に沿って移動させる移動機構とを含むことを特徴とする請求項18記載の基板処理装置。
  20. 上記洗浄ヘッドには、処理対象の基板の端縁部が収容される処理空間が形成されていて、
    上記端縁洗浄手段は、上記処理空間に接続されており、その処理空間内の雰囲気を排気するための排気手段をさらに含むことを特徴とする請求項19記載の基板処理装置。
  21. 上記洗浄ヘッドは、上下に対向した一対のブロックを備え、上記処理空間は、上記一対のブロックの間に形成されており、
    上記一対のブロックのそれぞれには、上記溶剤吐出ノズルおよび気体ノズルが設けられていることを特徴とする請求項20記載の基板処理装置。
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