JP3968777B2 - 気相成長装置及び気相成長方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気相成長装置及び気相成長方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体産業分野において複数のウェーハを同時に成膜できるバッチ式ウェーハ処理装置の使用が広がっており、例えば、大型ウェーハの面内特性における均一な薄膜の形成に、高速回転式のバッチ式薄膜気相成長装置が多く用いられている。
【0003】
ここで、図7に示すように、従来のバッチ式薄膜気相成長装置66について説明する。
【0004】
この薄膜気相成長装置66は、反応炉65の下部に設けられ、反応炉65内に成膜用の反応ガス60等の原料ガスやキャリアガス等を供給するための、ガス導出口70、ガス供給口67、ノズル部59及びフード部57とからなるガス供給部68とからなり、ガス供給口67には流量又は濃度調整手段(図示せず)が設けられている。
【0005】
加えて、ガス供給口67及びガス導出口70から供給された成膜反応ガス60の流れを整えるために形成された整流盤58と、この整流盤58を固定しかつウェーハ53を載置する回転式サセプタ54と、この回転式サセプタ54を回転させるための回転軸52と、回転式サセプタ54の上部に設けられ反応ガス60を分解するための加熱源となるヒーター51と、ガス供給部68の下部に設けられ、反応炉65内から出る未反応ガス等を含む排出ガスを排出する排気口(図示せず)とを具備している。
【0006】
ここで、回転式サセプタ54は、ボルト69を有する整流盤58によって回転軸52に固定し、ウェーハ53は取付金具(図示せず)等によって回転式サセプタ54の下面に固定する。
【0007】
また、回転式サセプタ54の端部55とガス供給部68のフード部57の端部とでガス流出口56を形成している。
【0008】
この気相成長装置66を用いて、例えば、複数のウェーハ基板(以下、単にウェーハと称する。)53上にMOVPE(Metal Organic Vapor Phase Epitaxial)で薄膜を気相成長させるには、回転式サセプタ54の周辺部にウェーハ53を固定した後に、高速回転する回転式サセプタ54に対して、ガス供給口67及びガス導出口70から原料ガスを反応炉65内に供給する。ここで、使用可能な原料ガスは、Ga(CH33、AsH3、Al(CH33等を水素等のキャリアガスに希釈したガスからなる反応ガス60であり、これによってウェーハ53上にGaAlAs系等の薄膜をエピタキシャル成長させる。
【0009】
この際に、成膜反応ガス60の流れを整えて導くために整流盤58を用い、この表面上を反応ガス60が流動してウェーハ53上に到達する際に、ヒーター51によって反応ガス60を加熱分解してウェーハ53上に薄膜を気相成長させ、更に、成膜に用いられなかった残留ガスをガス流出口56から反応炉65外に流出させる。図7中の太い矢印は反応炉65内のガス気流の流動状態を模式的に示している。
【0010】
ここで、この気相成長装置66を使用して、ウェーハ53上の全面に亘って厚さや電気特性等の物性が均一な薄膜を形成するには、反応炉65内のガスの流動状態を整えて均一化させることが非常に重要である。
【0011】
ところで、例えばウェーハを一枚づつ成膜する枚葉処理式気相成長装置については、特開2001−351864号公報、特開平03−287771号公報、特開平06−208952号公報及び特開平10−219459号公報等によれば、ガス供給部側の所定の手段で反応ガスの整流を行って均一な成膜を行う構造が公知とはなっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの公知の装置とは異なり、上記のバッチ式薄膜気相成長装置66においては、ガス流を整流する整流盤65を用いる必要があるが、この整流盤の形状がほぼ台形状であり、かつガス導出口70の径よりも整流盤65の中央にある平坦な頂部63の面積が遥かに広い。このために、ガス導出口70から供給された反応ガス60は、整流盤65の中央の平坦な頂部63にほぼ直接に当った後に、一部はこの頂部63に続く傾斜部62に沿って流れて、一定の濃度又はスピードで順次ウェーハ53上に到達して成膜に用いられるが、他の部分は平坦な頂部63に当たる際に反射してガス乱流を生じさせてしまう。
【0013】
そのために、成膜反応ガス60の濃度及び流れが全体的に不均一になり、成膜反応ガス60がウェーハ53上に到達する時には、既に生じた乱流の影響で反応炉65内部のガス流動がスムーズにならないと共に、成膜反応ガス60の濃度等を均一化させることも非常に難しくなるので、均一な成膜が困難になってしまう。
【0014】
特に、大口径のウェーハ53の載置が可能な大容量の反応炉65を有する成膜気相成長装置66を用いる際には、反応炉65内の反応ガス60の流動状態をほぼ完全に制御してスムーズ化し、成膜の均一化を計ることは困難である。
【0015】
また、反応ガス60がガス導出口70から導出されてから先ず整流盤58の平坦な頂部63に当たるために、反応ガス60がウェーハ53上に到達する前に、反応ガス60の一部が回転式サセプタ54の下部及び整流盤58の平坦な頂部63等に付着して堆積してしまい、成膜工程の回数が増えるに連れて堆積による頂部63の形状が変化して、更にガスの乱流の不均一を生じさせると共に、ウェーハ53上への反応ガス60の供給量も変化して高精度の成膜が難しくなる。
【0016】
その結果、ウェーハ53上に形成される薄膜の膜厚が、ウェーハ53の中央部で厚く外周部で薄くなったり、或いはウェーハ53の中央部で薄く外周部で厚くなったり、又はある程度均一であっても所望の厚さに形成できなかったりする。
【0017】
本発明は、上記のような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、整流部の整流面によって原料ガスをスムーズに導いて、整流面上への堆積を防ぐと共に、ほぼ均一の厚みで高精度の成膜を基体上に行うことにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、周辺部に基体を載置するサセプタと、このサセプタの中心部に設けられた整流部と、前記整流部に対して原料ガスを導出するガス導出手段とからなり、導された前記原料ガスが前記整流部に沿って前記周辺部へ導かれるように構成された気相成長装置において、
前記ガス導出手段のガス導出口に対向した前記整流部の対向面が実質的に、全面にお いて前記周辺部側へ連続して曲面状又は直線状に傾斜した整流面からなり、この整流面 が前記傾斜の状態で前記周辺部にまで延びており、
前記サセプタに設けた凹部に前記基体が埋め込まれて前記サセプタ及び前記基体の表 面が同一面をなし、かつ、前記整流部の整流面が、前記基体の側面の近傍であって前記 基体とは非接触の位置まで延びており、
前記サセプタに関し前記整流部とは反対側における前記サセプタの近傍に、前記原料 ガスを加熱分解するためのヒーターが配置されている
ことを特徴とする気相成長装置に係わるものである。
【0019】
本発明は又、サセプタの周辺部に基体を載置し、前記サセプタの中心部に設けられた整流部に対して原料ガスを導出して前記整流部に沿って前記周辺部へ導きながら、前記基体に気相成長を行うに際し、
前記ガス導出手段のガス導出口に対向した対向面が実質的に、全面において前記周辺 部側へ連続して曲面状又は直線状に傾斜した整流面からなり、この整流面が前記傾斜の 状態で前記サセプタに設けた凹部に前記サセプタと同一面をなすように埋め込まれた 前記基体の側面の近傍であって前記基体とは非接触の位置まで延びている前記整流部に 沿って、前記ガス導出口からの前記原料ガスを前記基体上に導くと共に、
前記サセプタに関し前記整流部とは反対側における前記サセプタの近傍に配置したヒ ーターによって、前記原料ガスを加熱分解する
ことを特徴とする気相成長方法に係わるものである。
【0020】
本発明は、周辺部に基体を載置しかつ中心部に整流部が設けられ、前記整流部に対して原料ガスを導出するガス導出手段から導入された前記原料ガスが、前記整流部に沿って前記周辺部へ導かれるように構成された基体保持用サセプタにおいて、前記ガス導出手段のガス導出口に対向した前記整流部の対向面が実質的に、全面において前記周辺部側へ連続して曲面状又は直線状に傾斜した整流面からなり、この整流面が前記傾斜の状態で前記周辺部にまで延びていることを特徴とする基体保持用サセプタを用いるのがよい
【0021】
ここで、上記の対向面とは、ガス導出口と対向した面積領域に相当する整流部の表面を意味する。
【0022】
本発明によれば、導入された前記原料ガスを前記サセプタの前記整流部に沿って前記周辺部へ導く際に、前記ガス導出手段のガス導出口に対向した前記整流部の対向面が実質的に、全面において前記周辺部側へ連続して曲面状又は直線状に傾斜した整流面からなり、この整流面が前記傾斜の状態で前記周辺部にまで延びているために、全面において前記周辺部側へ連続して曲面状又は直線状に傾斜した整流面に沿って前記原料ガスが整流されつつスムーズに前記周辺部へ導かれ、前記整流部とは反対側の前記サセプタの近傍位置に配置されたヒーターによって前記原料ガスが加熱分解されるので、前記整流部の傾斜面等の整流面に前記原料ガスの分解生成物が堆積され難くなると共に、ガスの濃度及び流速が基体上の成膜領域においてほぼ均一となるので、ほぼ均一の厚みや物性の成膜を基体上に施すことができる。
しかも、前記サセプタに設けた前記凹部に前記基体が埋め込まれて前記サセプタ及び前記基体の表面が同一面をなし、かつ、前記整流部の整流面が、前記基体の側面の近傍であって前記基体とは非接触の位置まで延びているので、前記原料ガスが前記基体の側面に当たることによって生じる乱流や基体側面への成膜を防げ、ガス流をスムーズで均一な濃度で基体表面へ供給可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明においては、前記原料ガスをスムーズに流すために、前記整流部の前記整流面が凸状曲面を成しており、この曲面が前記整流部の中心線に関して対称形状となっているのが好ましい。
【0024】
また、前記原料ガスをスムーズに流すために、前記整流部の前記整流面が直線状の面を成しており、この面が前記整流部の中心線に関して対称形状となっているのが好ましい。
【0025】
また、前記原料ガスをスムーズに流すために、前記整流部の前記整流面が凹状曲面を成しており、この曲面が前記整流部の中心線に関して対称形状となっているのが好ましい。
【0026】
また、前記有機金属化合物ガスを用いる効果的な前記化学的気相成長、特にMOVPEのために、前記サセプタに対向して、前記ガス導出手段を有するフード状ガス案内手段が配置され、このガス案内手段が前記周辺部にまで延びていてこの周辺部にて前記サセプタとの間にガス流出口が形成されているのが好ましい。
【0027】
また、前記有機金属化合物ガスを用いる効果的な前記化学的気相成長のために、前記サセプタと前記ガス案内手段との間の間隔が前記周辺部側へ漸次小さくなるように前記ガス案内手段が拡径されているのが好ましい。
【0028】
また、前記導出ガスとして有機金属化合物ガスを用いる化学的気相成長に適用されるのが好ましい。
【0029】
また、前記サセプタが前記ガス案内手段に対して相対的に回転するのが好ましい。
【0031】
以下に、本発明の好ましい実施の形態を図面の参照下に説明する。
【0032】
まず、図1について本発明の実施の形態の理解のために、バッチ式薄膜気相成長装置16について説明する。
【0033】
この薄膜気相成長装置16は、反応炉15の下部に設けられ、かつ反応炉15内に成膜用の反応ガス10等の原料ガスやキャリアガス等を供給するためのガス導出口20、ガス供給口17、ノズル部9及びフード部7等からなるガス供給部18を有しており、ガス供給口17には流量又は濃度調整手段(図示せず)が設けられている。
【0034】
加えて、ガス供給口17からガス導出口20を通して供給された反応ガス10のガス流を整えるために形成された整流盤8と、この整流盤8を固定しかつウェーハ3を載置する回転式サセプタ4と、この回転式サセプタ4を回転させるための回転軸2と、回転式サセプタ4の上部に設けられ、反応ガス10を分解するための加熱源となるヒーター1と、ガス供給部18の下部に設けられ、かつ反応炉15内から出る未反応ガス等を含む排出ガスを排出する排気口(図示せず)とが設けられている。
【0035】
ここで、回転式サセプタ4は、ボルト19を有する整流盤8によって回転軸2に固定され、また、ウェーハ3は取付治具(図示せず)等によって回転式サセプタ4に固定されてよい。整流盤8は中空であってよいし、或いは非中空であってもよい。
【0036】
また、回転式サセプタ4の端部5とガス供給部18のフード部7の端部とで、ガス流出口6を形成している。
【0037】
この気相成長装置16を用いて、例えば複数のウェーハ基板(以下、単にウェーハと称する。)3上にMOVPE(Metal Organic Vapor Phase Epitaxial)で薄膜を気相成長させるには、回転式サセプタ4の周辺部にウェーハ3を固定した後に、高速回転する回転式サセプタ4に対して、ガス供給口17及びガス導出口20から原料ガスを反応炉15内に供給する。ここで、使用可能な原料ガスは、Ga(CH33、AsH3、Al(CH33等を水素等のキャリアガスに希釈したガスからなる反応ガス10であり、これによってウェーハ3上にGaAlAs系等の薄膜をエピタキシャル成長させる。
【0038】
この際に、反応ガス10の流れを整えて導くために整流盤8を用い、この表面上を反応ガス10が流動してウェーハ3上に到達する際に、ヒーター1によって反応ガス10を加熱分解してウェーハ3上に薄膜を気相成長させ、更に、成膜に用いられなかった残留ガスをガス流出口6から反応炉15外に流出させる。図1中の太い矢印は反応炉15内のガス気流の流動状態を模式的に示している。
【0039】
においては、整流盤8の断面形状が球面形状であるために、滑らかで平坦な面がなく、球面状の傾斜部12はその中心部からウェーハ3の側面の近傍にまで連続して延びている。
【0040】
また、整流盤8の材質としては、例えば、融点が2620℃で耐熱性があって形状保持性に富むモリブデンを用いるが、他にも融点がそれぞれ、1860℃のクロム、2990℃のタンタル又は3400℃のタングステン等を使用することができる。
【0041】
また、例えば、ガス供給口17に設けられる流量又は濃度調整手段(図示せず)が流量調整手段である場合には、一般的に用いられている流量制御弁を用いることができ、濃度調整手段である場合には、一般的に用いられている流量制御弁を組合せて用いることができる。
【0042】
また、薄膜形成に用いるウェーハ3の材質としては例えばアルミナ、シリコンウェーハを用いるが、炭化珪素基板等も使用できる。ウェーハ3上に形成される薄膜はGaAlAs系膜やシリコン膜等である。
【0043】
また、この薄膜気相成長に用いる反応ガス10として、従来のCVD(Chemical Vapor Deposition)薄膜成長に用いる成膜用ガスを使用でき、このような反応ガス10の種類としては、例えば、反応ガス、不純物ドーパントガスからなり、キャリアガスとして水素を用いてよい。
【0044】
次に、図2に示すように、より効果的な反応ガス10の整流のために、反応ガス10の物性等の条件に合わせて、例えば、回転式サセプタ4の端部5から回転軸中心14までの距離をW、整流盤8の高さ(厚さ)をt及び整流盤8の半径をwとし、それぞれの値を変化させることによって、反応ガス10の整流にとって最適の値を求めることができるが、一例として本実施の形態では、Wを250mm、tを20mm及びwを100mmとする。
【0045】
整流盤8の表面形状が滑らかで平坦な面がなく、球面状の傾斜部12のみで構成されているために、ガス導出口20から導出した反応ガス10が整流され、乱流を生じることなく、ほぼ均一の濃度及び流速で、整流盤8の表面をウェーハ3上に向かって流れて到達し、ここに分解生成物が成膜した後に、残留ガスはウェーハ3の表面上から、回転式サセプタ4の端部5とフード部7とで形成されるガス流出口6を通過して反応炉15内から外へ流出する。
【0046】
このように、反応炉15内のガスの流動状態を整えてほぼ均一化し、ガスの乱流や損失を生じることなしに中心部から周辺部へと放射状のほぼ一定の流れで順次ウェーハ3上に到達させて成膜できるようになるので、ウェーハ3上の全面に亘って、厚さや電気特性等の物性がほぼ均一な薄膜を形成することができる。
【0047】
更に、大口径のウェーハ3の載置が可能な大容量の反応炉15を有する成膜気相成長装置16においても、反応炉15内のガスの流動状態を制御してガスの流動をほぼ均一化することができる。
【0048】
また、反応ガス10がガス導出口17から供給されてから先ず整流盤8の頂部13に当たるが、この頂面もすぐに傾斜するために、流れがスムーズとなり、ウェーハ3上に到達する前に回転式サセプタ4の下部面及び整流盤8の表面に分解生成物10が堆積し難くなる。従って、成膜工程の回数を増やしたとしても、分解生成物の堆積による整流盤8の表面形状の変化は殆ど生じないために、ガスの乱流によるガス濃度及び流速等の不均一化を起すことがなく、更には、ウェーハ3上への反応ガス10の供給量が変化することもないために、高精度の成膜を行い易い。
【0049】
また、例えば整流盤8を回転式サセプタ4の交換時に新たな整流盤8と交換することによって、ガス流動の整流効果を持続することができ、更には、整流盤8及び回転式サセプタ4等が洗浄可能(再利用可能)な材質であれば、これらの製造コストの面でも効率が良いと言える。
【0050】
次に、回転式サセプタ4に対向してフード状のガス供給部18が配置され、このガス供給部18のフード部7が回転式サセプタ4の周辺部にまで延びていて、この周辺部にて回転式サセプタ4との間にガス流出口6が形成され、更には、回転式サセプタ4とフード部7との間の間隔が、回転式サセプタ4の周辺部側へ漸次小さくなるようにフード部7が拡径されている。
【0051】
そのために、例えば、MOCVDのように、反応ガス10として有機金属化合物ガスを用いる化学的気相成長を行う場合には、回転式サセプタ4に固定したウェーハ3の表面上の反応炉15の空間が狭くなる領域(回転式サセプタ4の周辺部)において、反応ガス10の濃度が高まって堆積効率が上昇し易くなり、その結果、ヒーター1による加熱によって反応ガス10を分解してウェーハ3上に所定の金属を堆積して成膜する工程を効率的に行える。
【0052】
図3に示す例では、反応炉15内で反応ガス10をスムーズに流動させるために、整流盤8の整流面である傾斜部12が直線状の面を成しており、この面が全面において整流盤8の中心線に関して対称形状であって円錐形になっている以外は、図1と同様である。
【0053】
においては、整流盤8の頂部13が平坦ではなく、点状の頂部13からすぐに傾斜部12が連続しているので、頂部13に反応ガス10が当たってもガスの乱流が起きることなく、スムーズにほぼ均一の濃度で反応ガス10をウェーハ3上に流動させて成膜することができる。
【0054】
また、整流盤8の形状が円錐形で複雑な曲面がないために、その成形加工が比較的容易である。
【0055】
その他、においても、上記した図1と同様の作用効果が得られる。
【0056】
図4に示す例では、反応炉15内で反応ガス10をスムーズに流動させるために、整流盤8の整流面である傾斜部12が凹状の曲面を成しており、この面が全面において整流盤8の中心線に関して対称形状となっていて略円錐形になっている以外は、図1と同様である。
【0057】
においては、整流盤8の頂部13が平坦ではなく、点状の頂部13からすぐに凹状の傾斜部12が連続しているので、頂部13に反応ガス10が当たっても乱流が起きることなく、スムーズにほぼ均一の濃度で反応ガス10をウェーハ3上に流動させて成膜することができる。
【0058】
また、傾斜部12の傾斜面が反応ガス10の導出方向に対して凹状の曲面を有するので、反応ガス10の導出圧力を緩衝し易くなり、反応ガス10の流動をよりスムーズに行うことができる。
【0059】
その他、においても、上記した図1と同様の作用効果が得られる。
【0060】
図5に示す例では、反応ガス10をスムーズに流すために、平坦な整流盤8の整流面である傾斜部12が凹状の曲面を成しており、かつガス導出口20に対向して僅かに平坦な頂部13を有し、凹状の曲面が全面において整流盤8の中心線に関して対称形状となっていて略円錐形になっている以外は、図1と同様である。
【0061】
においては、整流盤8の頂部13に僅かな平坦部があるが、この平坦部の面積がガス導出口20の面積よりも遥かに小さいために、反応ガス10がガス導出口20から導出した際に、頂部13の平坦部に反応ガス10が当たってもガスの乱流が殆ど起きることなく、スムーズにほぼ均一の濃度で傾斜部12からウェーハ3上へ反応ガス10を流動でき、ウェーハ3上にほぼ均一に成膜することができる。
【0062】
また、傾斜部12の傾斜面が反応ガス10の導出方向に対して凹状の曲面を有するので、成膜反応ガス10の導出圧力を緩衝し易くなり、反応ガス10の流動をよりスムーズに行うことができる。
【0063】
また、頂部13を有するために整流盤8の成形加工が比較的容易である。
【0064】
その他、においても、上記した図1と同様の作用効果が得られる。
【0065】
図6は本発明の実施の形態を示すものであって、ウェーハ3が回転式サセプタ4に形成された凹部内に埋め込まれて固定され、ウェーハ3の表面と回転式サセプタ4の表面とが同一面を成す以外は、図1と同様である。
【0066】
本実施の形態においては、傾斜部12に沿って流動する反応ガス10がウェーハ3の側面に当ることによって生じるガスの乱流やウェーハ3の側面への成膜等がないために、よりスムーズで均一な濃度の反応ガス10をウェーハ3上に流動できる。
【0067】
その他、本実施の形態においても、上記した図1と同様の作用効果が得られる。
【0068】
以上に説明した実施の形態は、本発明の技術的思想に基づいて更に変形が可能である。
【0069】
例えば、整流盤8は、回転式サセプタ4と一体成形してもよいし、別体に作製したときは回転式サセプタ4への取付方法はねじ止め以外にも溶接等も可能である。
【0070】
また、整流盤8の形状、材質、大きさ、取り付け位置等は上述したものに限定されず、任意に変化させてもよい。
【0071】
【発明の作用効果】
上述したように、本発明によれば、導入された前記原料ガスを前記サセプタの前記整流部に沿って前記周辺部へ導く際に、前記ガス導出手段のガス導出口に対向した前記整流部の対向面が実質的に、全面において前記周辺部側へ連続して曲面状又は直線状に傾斜した整流面からなり、この整流面が前記傾斜の状態で前記周辺部にまで延びているために、全面において前記周辺部側へ連続して曲面状又は直線状に傾斜した整流面に沿って前記原料ガスが整流されつつスムーズに前記周辺部へ導かれ、前記整流部とは反対側の前記サセプタの近傍位置に配置されたヒーターによって前記原料ガスが加熱分解されるので、前記整流部の傾斜面等の整流面に前記原料ガスの分解生成物が堆積され難くなると共に、ガスの濃度及び流速が基体上の成膜領域においてほぼ均一となるので、ほぼ均一の厚みや物性の成膜を基体上に施すことができる。
しかも、前記サセプタに設けた凹部に前記基体が埋め込まれて前記サセプタ及び前記基体の表面が同一面をなし、かつ、前記整流部の整流面が前記基体の側面の近傍であって前記基体とは非接触の位置まで延びているので、前記原料ガスが前記基体の側面に当ることによって生じる乱流や基体側面への成膜を防げ、ガス流をスムーズで均一な濃度で基体表面へ供給可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を理解するための薄膜気相成長装置の断面図である。
【図2】同、薄膜気相成長装置の部分拡大断面図である。
【図3】 同、他の薄膜気相成長装置の断面図である。
【図4】 同、他の薄膜気相成長装置の断面図である。
【図5】 同、更に他の薄膜気相成長装置の断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態における薄膜気相成長装置の断面図である。
【図7】従来例における薄膜気相成長装置の断面図である。
【符号の説明】
1…ヒーター、2…回転軸、3…ウェーハ、4…回転式サセプタ、5…端部、
6…ガス流出口、7…フード部、8…整流盤、9…ノズル部、
10…反応ガス、12…傾斜部、13…頂部、14…回転軸中心、
15…反応炉、16…薄膜気相成長装置、17…ガス供給口、
18…ガス供給部、19…ボルト、20…ガス導出口

Claims (16)

  1. 周辺部に基体を載置するサセプタと、このサセプタの中心部に設けられた整流部と、前記整流部に対して原料ガスを導出するガス導出手段とからなり、導出された前記原料ガスが前記整流部に沿って前記周辺部へ導かれるように構成された気相成長装置において、
    前記ガス導出手段のガス導出口に対向した前記整流部の対向面が実質的に、全面にお いて前記周辺部側へ連続して曲面状又は直線状に傾斜した整流面からなり、この整流面 が前記傾斜の状態で前記周辺部にまで延びており、
    前記サセプタに設けた凹部に前記基体が埋め込まれて前記サセプタ及び前記基体の表 面が同一面をなし、かつ、前記整流部の整流面が、前記基体の側面の近傍であって前記 基体とは非接触の位置まで延びており、
    前記サセプタに関し前記整流部とは反対側における前記サセプタの近傍に、前記原料 ガスを加熱分解するためのヒーターが配置されている
    ことを特徴とする気相成長装置。
  2. 前記整流部の整流面が凸状曲面を成しており、この曲面が前記整流部の中心線に関して対称形状となっている、請求項1に記載の気相成長装置。
  3. 前記整流部の整流面が直線状の面を成しており、この面が前記整流部の中心線に関して対称形状となっている、請求項1に記載の気相成長装置。
  4. 前記整流部の整流面が凹状曲面を成しており、この曲面が前記整流部の中心線に関して対称形状となっている、請求項1に記載の気相成長装置。
  5. 前記サセプタに対向して、前記ガス導出手段を有するフード状ガス案内手段が配置され、このガス案内手段が前記周辺部にまで延びていてこの周辺部にて前記サセプタとの間にガス流出口が形成されている、請求項1に記載の気相成長装置。
  6. 前記サセプタと前記ガス案内手段との間の間隔が前記周辺部側へ漸次小さくなるように前記ガス案内手段が拡径されている、請求項5に記載の気相成長装置。
  7. 前記導出ガスとして有機金属化合物ガスを用いる化学的気相成長に適用される、請求項1に記載の気相成長装置。
  8. 前記サセプタが前記ガス案内手段に対して相対的に回転する、請求項5に記載の気相成長装置。
  9. サセプタの周辺部に基体を載置し、前記サセプタの中心部に設けられた整流部に対して原料ガスを導出して前記整流部に沿って前記周辺部へ導きながら、前記基体に気相成長を行うに際し、
    前記ガス導出手段のガス導出口に対向した対向面が実質的に、全面において前記周辺 部側へ連続して曲面状又は直線状に傾斜した整流面からなり、この整流面が前記傾斜の 状態で前記サセプタに設けた凹部に前記サセプタと同一面をなすように埋め込まれた 前記基体の側面の近傍であって前記基体とは非接触の位置まで延びている前記整流部に 沿って、前記ガス導出口からの前記原料ガスを前記基体上に導くと共に、
    前記サセプタに関し前記整流部とは反対側における前記サセプタの近傍に配置したヒ ーターによって、前記原料ガスを加熱分解する
    ことを特徴とする気相成長方法。
  10. 前記整流部の整流面を凸状曲面にし、この曲面を前記整流部の中心線に関して対称形状とする、請求項に記載の気相成長方法。
  11. 前記整流部の整流面を直線状の面にし、この面を前記整流部の中心線に関して対称形状とする、請求項に記載の気相成長方法。
  12. 前記整流部の整流面を凹状曲面にし、この曲面を前記整流部の中心線に関して対称形状とする、請求項に記載の気相成長方法。
  13. 前記サセプタに対向して、前記ガス導出手段を有するフード状ガス案内手段を配置し、このガス案内手段を前記周辺部にまで延ばしてこの周辺部にて前記サセプタとの間にガス流出口を形成する、請求項に記載の気相成長方法。
  14. 前記サセプタと前記ガス案内手段との間の間隔が前記周辺部側へ漸次小さくなるように前記ガス案内手段を拡径する、請求項13に記載の気相成長方法。
  15. 前記導出ガスとして有機金属化合物ガスを用いる化学的気相成長に適用する、請求項に記載の気相成長方法。
  16. 前記サセプタを前記ガス案内手段に対して相対的に回転させる、請求項13に記載の気相成長方法。
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