JP3967342B2 - 窓組立体 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の前後方向に対して傾斜する部分を有する窓枠開口縁に取付けられる窓組立体に関するものである。
上記した窓組立体は、「クオーターウインドウ組立体」とも称されていて、例えば特許文献1に開示されているように、無機ガラスからなる窓板と、窓板よりも軟質の材料(合成樹脂や類似材料)からなり窓板の外周縁に沿って一体的に固着されたウェザーストリップ(「枠材」、「モールディング」、「ガスケット」、「遮蔽部材」とも称されており、以下総称して「ウェザーストリップ」という)とからなる。なお、ウェザーストリップは、窓板と被取付体である窓枠との隙間を遮蔽する作用を有する。
このような窓組立体は、透明な窓板の外周縁に沿って軟質又は半硬質の塩化ビニール樹脂を射出成形してウェザーストリップを一体的に形成したもの(「モジュールウインドウ」、「モジュラーウインドウ」と称されている)や、別途に製造したウェザーストリップを窓板の外周縁に嵌め込んで組立体とするものがある。いずれの窓組立体においても、窓板の外周縁に一体的に取付けられた状態のウェザーストリップの背面側にはヒレ状のシールリップが長手方向(周方向)に沿って一体に形成されていて、シールリップの先端部が被取付体である窓枠の内面に接して弾性変形することにより、窓板の外周縁と窓枠内面との間の隙間を遮蔽した状態でシールしている。
この窓組立体には車両の前後方向に沿って傾斜する部分があって、窓組立体の最も上部の傾斜部ウェザーストリップの上端部は、窓枠に取付けられる他の部材が集合状態で接続する部分であって、異なる部材同士は単に接触しているのみで密着状態には至っていないことが多い。このため洗車時などにおいて車外側から高圧の洗浄水を吹き付けると、前記傾斜部ウェザーストリップの上端部から内部に水が浸入して車室内にまで浸入するという不具合があった。
特開2004−74839号公報
本発明は、窓組立体を構成するウェザーストリップの上端部から内部に水が浸入しても、車室内への水の浸入を防止できる窓組立体の提供を課題としている。
上記の課題を解決するための請求項1の発明は、車両の前後方向に対して傾斜する部分を有する窓枠開口縁に取付けられる窓組立体であって、前記窓組立体は、前記窓枠開口に対応した形状を有する窓板と、ポリマー材料からなり前記窓板の周縁に沿って一体的に形成されるか、又はポリマー材料からなり前記窓板の周縁に沿って嵌め込み、前記窓枠開口縁に取付けられたとき窓板の周縁と窓枠開口縁との間を遮蔽する環状のウェザーストリップとを備え、前記ウェザーストリップは、窓板の周縁を表裏両側から挟み込む溝状部を内周側に有する本体部と、前記本体部の底壁部における少なくとも傾斜部ウェザーストリップにその背面側から外側に向けて一体に突出して形成されていると共に、長手方向に連続して延び、窓組立体が所定位置に取付けられたとき先端部が窓枠内面に接して弾性変形するヒレ状のシールリップとを備え、前記シールリップは、傾斜部ウェザーストリップの上端部分では前記傾斜部ウェザーストリップの他の部分に対して車外側に所定長だけずれた状態で本体部に一体に形成されて、前記傾斜部ウェザーストリップの上端部分と前記他の部分との境界部分では車外側から車内側に向けて横切るように形成されていて、前記傾斜部ウェザーストリップの上端部分では、前記本体部の底壁部の背面側から前記シールリップよりも車内側に前記シールリップと所定間隔をおいて延びる堰状の水誘導リップが一体に形成されて、前記水誘導リップと前記シールリップとの間に第1水誘導溝が形成され、前記シールリップにおける前記境界部分では、前記シールリップを貫通する水通過孔が形成され、前記第1水誘導溝は下端部で前記水通過孔を介してシールリップよりも車外側の第2水誘導溝に連通されていることを特徴としている。
請求項1の発明によれば、洗車時などにおいては、車外側からの高圧の放水により窓組立体の最も上部である傾斜部ウェザーストリップの上端部分において、仮に水がウェザーストリップの内部に浸入しても、浸入した水は、傾斜部ウェザーストリップの上端部分のシールリップとその車内側の堰状の水誘導リップとの間の第1水誘導溝に沿って斜下方に流れる途中において、シールリップに形成された水通過孔を通って第2水誘導溝に沿って下方に流れて車外側に排出される。よって、車室内に水が浸入するのを確実に防止できる。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記シールリップは、前記境界部分において車外側から車内側に向けて傾斜状となって徐々に変位して、第1水誘導溝は前記境界部分において、その溝幅が徐々に狭くなって先細り状に形成されていることを特徴としている。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の作用効果に加えて、シールリップの位置の急激な変位がないため、窓枠内面との良好なシール性を確保できる。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記水誘導リップは、傾斜部ウェザーストリップの上端部分の長手方向に沿って前記シールリップと略平行に形成されて、前記境界部分の下端部で前記シールリップと一体化していることを特徴としている。
請求項3の発明によれば、請求項1又は2の上記作用効果に加えて、高圧洗車などに使用されて窓組立体の最も上部(傾斜部ウェザーストリップの上端部分)に浸入した水は、第1水誘導溝、水通過孔、第2水誘導溝を経由して下方に向けて流れて車外側に確実に排水される。
また、請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記シールリップは、前記境界部分よりも下側において窓枠に設けられ又は取付けられた部材との干渉を回避すべく、その一部において車外側に変位する変位部分を有していることを特徴としている。
請求項4の発明によれば、請求項1ないし3のいずれかの発明の上記作用効果に加えて、シールリップは、その全長に亘って窓枠に接する構造を実現できて、シールリップの全長に亘って窓枠内面との良好なシール性を確保できる。
また、請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかの発明において、前記シールリップは、先端側が根元側よりも薄肉に形成されて弾性変形が容易になっていることを特徴としている。
請求項5の発明によれば、請求項1ないし4のいずれかの発明の上記作用効果に加えて、窓組立体が窓枠の内側に取付けられたとき、シールリップの先端が容易に撓んで窓枠内面に密着するため、窓枠内面とのシール性が一層に高められる。
また、請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記シールリップの先端側の薄肉部と根元側の厚肉部とは、その接続部で厚さの変化を伴う段差が形成され一体成形されていることを特徴としている。
請求項6の発明によれば、請求項5の発明の作用効果に加えて、根元側の厚肉部では剛性を保って所定形状を保持し、先端側の薄肉部では撓んで窓枠内面に良好に密着するため、良好なシール性を確保できる。
また、請求項7の発明は、請求項1ないし6のいずれかの発明において、前記シールリップの本体部背面からの突出長は、傾斜部ウェザーストリップの長手方向に沿って変化していることを特徴としている。
請求項7の発明によれば、請求項1ないし6のいずれかの発明の上記作用効果に加えて、窓枠内面までの距離の変化に追従して、シールリップの全長に亘って窓枠内面との良好なシール性を確保できる。
また、請求項8の発明は、請求項7の発明において、前記シールリップの突出長の変化は、先端側の薄肉部の突出長が長手方向に沿ってほぼ一定で、根元側の厚肉部の突出長が変化していることを特徴としている。
請求項8の発明によれば、請求項7の発明の作用効果に加えて、シールリップの突出長が長手方向に沿って変化しても、先端側の薄肉部の突出長はほぼ一定しているため、窓枠内面に接するシールリップの先端側の撓み代がほぼ一定となる。この結果、窓枠内面に対するシール状態が全長に亘ってほぼ一定となって、窓板の外周縁と窓枠内面との間の距離が変化しているにもかかわらず、シールリップの全長に亘って良好なシール性を維持できる。
本発明に係る窓組立体は、窓板の周縁に沿って一体的に形成されるか、或いは前記周縁に嵌め込まれたウェザーストリップのうち傾斜部ウェザーストリップの上端部のシールリップの車内側に水誘導リップが形成されていて、両者の間に第1水誘導溝が形成されると共に、前記傾斜部ウェザーストリップの上端部分と他の部分との境界部分におけるシールリップに水通過孔が形成され、前記境界部分を境にして前記シールリップの車内側及び車外側にそれぞれ形成された第1及び第2の各水誘導溝は前記水通過孔で連通されている。このため、洗車時などにおいて、車外側から高圧の洗浄水が吹き付けられて、前記傾斜部ウェザーストリップの上端部から内部に浸入した水は、第1水誘導溝、水通過孔、及び第2水誘導溝を通って下方に流れることにより、車外側に排出される。よって、洗車などによる高圧の洗浄水が車外側から窓組立体の外側の部分に吹き付けられて、傾斜部ウェザーストリップの上端部からウェザーストリップの内部に浸入したとしても効果的に排水される。
以下、本発明を実施するための最良の形態、及び他の形態を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。
図1は、フロント及びリアの各クオーターウインドウの窓枠開口縁に本発明に係る窓組立体A1 ,A2 が嵌め込まれた自動車の右側面図である。図2は、フロントクオーターウインドウに組み込まれた窓組立体A1 を車内側から見た正面図である。図3は、傾斜部及び前側の各ウェザーストリップW11,W12を直線状に延ばした状態の平面図(図2の概略R矢視図)である。図4は、図3の部分拡大図(傾斜部ウェザーストリップW11の上端部近傍の平面部)である。図5は、傾斜部ウェザーストリップW11の上端部近傍の部分斜視図である。図6は、図2ないし図4のX1 −X1 線断面図である。図7は、図2及び図3のX2 −X2 線断面図である。図8は、図2及び図3のX3 −X3 線拡大断面図である。
最初にフロントクオーターウインドウに組み込まれた窓組立体A1 の全体構成の概略について説明し、その後に本発明に係る部分であるウェザーストリップW1 のうち傾斜部ウェザーストリップW11の部分について詳細に説明する。図1に示されるように、自動車のフロントドアD1 の前部、及びリアドアD2 の後部にフロント及びリアの各デビジョンバー1,2を境にしてそれぞれフロント及びリアの各主窓板5,6と分離されたフロント及びリアの各窓枠F1 ,F2 に本発明に係る窓組立体A1 ,A2 がそれぞれ嵌め込まれている。フロント側の窓組立体A1 は、窓枠開口3の形状に対応した略相似形状をした無機ガラスの窓板P1 と、前記窓板P1 の全周縁に沿って一体的に形成されるか、或いは窓板P1 の全周縁に嵌め込まれるウェザーストリップW1 とを備えている。ウェザーストリップW1 は、ゴムや熱可塑性エラストマーなどのポリマー材料からなって窓組立体A1 が窓枠開口3に組み付けられた状態で、窓板P1 の周縁と窓枠開口3縁との間の隙間を遮蔽する部材である。窓組立体A1 の窓板P1 は、車体に取付けられた状態を基準にして、フロントデビジョンバー1とほぼ平行な前端縁P11と、デビジョンバー1に沿った後端縁P12と、前端縁P11と後端縁P12の各上端を接続していて、車体の前後方向に対して上端が低くなるように傾斜した傾斜縁P13と、前端縁P11と後端縁P12の各下端を接続するほぼ水平な下端縁P14との4つの周縁を有する変則三角形状である。
図2に示されるように、ウェザーストリップW1 は、窓板P1 が4つの周縁で構成されるのに対応して、窓板P1 の傾斜縁に取付けられる傾斜部ウェザーストリップW11と、窓板P1 の前端縁に取付けられて前記傾斜部ウェザーストリップW11から下向きに延びる前側ウェザーストリップW12と、窓板P1 の後端縁に取付けられた後側ウェザーストリップW13と、窓板P1 の下端縁に取付けられる下側ウェザーストリップW14とで構成されて、全体が環状(無端状)となっている。傾斜部ウェザーストリップW11と後側ウェザーストリップW13とは鋭角状に接続されていて、前記傾斜部ウェザーストリップW11の上端部は、他の部材と集合状態で接続する部分であって、洗車時などにおいて高圧洗浄水が内部に浸入し易い部分である。図6ないし図8に示されるように、環状をしたウェザーストリップW1 は、窓板P1 の周縁を表裏両側から挟み込む溝状部11が全周に亘って内周側に形成された本体部10と、前記本体部10の底壁部34における傾斜部ウェザーストリップW11と前側ウェザーストリップW12との背面側から外側(窓板P1 の中心から離れる方向)に向けて一体に形成されていると共に、長手方向(周方向)に沿って延び、窓組立体A1 が窓枠開口3に取付けられたとき先端部が窓枠F1 の内面F1aに接して弾性変形するヒレ状のシールリップ30とを備えている。また、後側及び下側の各ウェザーストリップW13,W14の各背面側には、上記したヒレ状のシールリップ30は形成されておらず、フロントデビジョンバー1及び窓枠F1 の下側部分に対して表裏両側から嵌め込まれる溝状部(図示せず)が形成されている。なお、後側ウェザーストリップW13の溝状部の突出底部の背面側には、デビジョンバー1の前端面に当たってシール性を確保するための突出長の短いシールリップ(図示せず)が形成されている。
本体部10の底壁部34の背面側にヒレ状のシールリップ30が一体に形成されている傾斜部及び前側の各ウェザーストリップW11,W12について更に詳細に説明する。傾斜部及び前側の各ウェザーストリップW11,W12は、図2ないし図8に示されるように、窓板P1 の周縁が挿入される溝状部11が内周側に形成された本体部10と、前記本体部10の底壁部34の外周側に外側に向けて一体に形成されたヒレ状のシールリップ30と、前記本体部10の車内側側壁部12の車内側に所定間隔をおいて一体に形成された車内側遮蔽リップ13と、前記本体部10の車外側側壁部14の車外側に所定間隔をおいて一体に形成された車外側遮蔽リップ15とを備えている。図6ないし図8に示されるように、窓枠F1 はインナーパネル16とアウターパネル17とで構成されて、窓枠F1 における窓枠開口3の部分においてはインナーパネル16とアウターパネル17とが車体の内外方向に沿って離間されて、両パネル16,17の間に傾斜部及び前側の各ウェザーストリップW11,W12の本体部10及びシールリップ30が挿入されるウェザーストリップ挿入空間18となっている。ウェザーストリップ挿入空間18が形成されている部分を除く部分(窓枠開口3を除く部分)においては両パネル16,17は密着して一体となっており、離間した両パネル16,17の端部に傾斜部及び前側の各ウェザーストリップW11,W12が装着される構造になっている。
本体部10の車内側側壁部12と車内側遮蔽リップ13との間には、車内側溝部19が形成されている。窓枠F1 を構成するインナーパネル16の窓枠開口3に臨む端部16aは、前記車内側溝部19に挿入されて前記各ウェザーストリップW11,W12が保持されると共に、インナーパネル16の端部16aの内側面に前記車内側遮蔽リップ13が弾接して当該部分が遮蔽(シール)される。同様にして、本体部10の車外側側壁部14と車外側遮蔽リップ15との間には、車外側溝部21が形成されている。窓枠F1 を構成するアウターパネル17の窓枠開口3に臨む端部17aは、前記車外側溝部21に挿入されて前記各ウェザーストリップW11,W12が保持されると共に、アウターパネル17の端部17aの外側面に前記車外側遮蔽リップ15が弾接して当該部分が遮蔽(シール)される。なお、インナーパネル16の端部の屈曲した部分の外側には、窓枠F1 における窓枠開口3に臨む部分の強度を高めるための補強材22が屈曲した形態で溶接により一体化されていて、後述のシールリップ30の先端部は補強材22に対して接する。なお、図6ないし図8に示されるように、本体部10を構成する車内側及び車外側の各側壁部12,14の外側面には、長手方向に沿って所定間隔をおいて補強用のリブ23,24が形成されている。
また、傾斜部及び前側の各ウェザーストリップW11,W12の本体部10の底壁部34の背面側には、図2及び図3に示されるようにヒレ状のシールリップ30が長手方向に連続して形成されていて、前記シールリップ30の先端部は、窓枠F1 の内面F1a, 即ち前記ウェザーストリップ挿入空間18の開口側18aと対向する部分を形成しているインナーパネル16に固着された補強材22に当接して車外側に弾性変形して、当該当接部分をシールしている。これにより、ウェザーストリップ挿入空間18の内部は車内側と車外側に分離されて、自動車の走行時においてアウターパネル17と車外側遮蔽リップ15との間の隙間から前記ウェザーストリップ挿入空間18内に空気が流入してシールリップ30の内外間で気圧の差が生じた場合でも、前記シールリップのシール作用によって車内側には空気が流入せず、空気漏れに起因する異音の発生がなくなる。窓枠F1 のウェザーストリップ挿入空間18の部分のインナーパネル16には、他の取付部材を取付けるための孔類25(図8参照)が明けられていることがある。この場合には、図3及び図8に示されるように、本体部10の幅方向(車内側方向)に沿ってシールリップ30の取付位置は、前記孔類25を回避して窓枠F1 の内面F1aに対してシール可能にすべく本体部10の底壁部34の幅方向に沿って車外側に変位させてある。
図3ないし図8に示されるように、傾斜部ウェザーストリップW11の上端部(最上端から所定長の部分)では、シールリップ30は、本体部10の底壁部34の背面側の幅方向において車外側の端部に形成されていて、傾斜部ウェザーストリップW11の前記上端部に接続する「他の部分」では、シールリップ30は、本体部10の底壁部34の背面側の幅方向において車内側の端部に形成されていて、傾斜部ウェザーストリップW11の上端部と前記「他の部分」の境界部分30dでは、シールリップ30は、車外側から車内側に向けて傾斜状となって徐々に変位することにより横切るように形成されている。傾斜部ウェザーストリップW11の上端部には、シールリップ30の車内側に所定間隔をおいて堰状の水誘導リップ31が形成されている。実施形態では、水誘導リップ31は、本体部10の底壁部34の上端部において、その長手方向に沿って車内側の端部から一定の高さに突出して形成されていて、前記上端部の車外側の端部に形成されたシールリップ30との間に第1水誘導溝V1 を形成している。即ち、水誘導リップ31は前記境界部分30dの下端部において、シールリップ30と交差し、その交差点よりも下向き側において消失している。水誘導リップ31は、前記「他の部分」のシールリップ30を傾斜部ウェザーストリップW11の長手方向上端部側に一直線状に延長した部分に形成されているが、水誘導リップ31の突出長(高さ)はシールリップ30の突出長よりも短い。従って、水誘導リップ31の先端部は、ウェザーストリップ挿入空間18の底部を形成するインナーパネル16の端部には当接しない。シールリップ30の前記境界部分30dの基端側(本体部10の底壁部34に近い側)には、前記第1水誘導溝V1 に溜まった水を斜下方に流すための水通過孔32が形成されている。傾斜部ウェザーストリップW11の上端部(第1水誘導溝V1 が形成されている部分)を除く部分と前側ウェザーストリップW12とには、シールリップ30の車外側に第2水誘導溝V2 が連続して形成されていて、第1及び第2の各水誘導溝V1 ,V2 は水通過孔32を介して接続されている。なお、第2水誘導溝V2 とは、シールリップ30よりも車外側において水を誘導する部分、即ちシールリップ30とアウターパネル17との間の空間となるが、第1水誘導溝V1 から水通過孔32を通って第2水誘導溝V2 に達した水は、ウェザーストリップW1 に沿って流れるため、第2水誘導溝V2 の実質部分は車外側溝部21と解せられる。
シールリップ30の前記境界部分30dは、本体部10の底壁部34を幅方向に沿って斜めに横切っていて、第1水誘導溝V1 は前記境界部分において、その幅が徐々に狭くなって先細り状となっていて、シールリップ30の急激な変位がないために、窓枠F1 の内面(ウェザーストリップ挿入空間18の底部を形成するインナーパネル16の内面)F1aとの良好なシール性を確保できる。また、水通過孔32は傾斜状に変位したシールリップ30の前記境界部分30dの長手方向のほぼ全域に亘って形成されているため、シールリップ30の境界部分30dが直角に変位する場合に比較して、面積を大きく取れるので、傾斜部ウェザーストリップW11の最上端の上端開口33(図5参照)からウェザーストリップW1 内に浸入した水が第1水誘導溝V1 から水通過孔32を通って斜下方の第2水誘導溝V2 にスムーズに流れ、第1溝誘導溝V1 に溜まることなく効果的に排出される。
シールリップ30は、根元側の厚肉部30aと先端側の薄肉部30bとで構成されて、両部30a,30bの接続部30cが厚さの変化を伴う段差部となっている。このため、シールリップ30の根元側の厚肉部30aでは剛性を保って所定形状を維持すると共に、先端側の薄肉部30bでは撓んで窓枠F1 の内面F1aに良好に密着するため、シール性が維持される。また、シールリップ30の突出長は、ウェザーストリップW1 の本体部10の底壁部34から窓枠内面F1aの内面までの距離の変化に対応して長手方向に沿って変化しているので、窓板P1 の周縁から窓枠内面F1aまで距離が長手方向(周方向)に沿って変化していても、窓枠内面F1aの全長に亘って良好なシール性を確保できる。このように、窓板P1 の周縁から窓枠内面F1aまでの距離が長手方向(周方向)に沿って変化している場合において、シールリップ30の全体の突出長の変化は、先端側の薄肉部30bの突出長をほぼ一定にして、根元側の厚肉部30aの突出長を変化させると、薄肉部30bの撓み代がほぼ一定となって窓枠内面F1aに対するシール性を長手方向に沿ってほぼ一定に維持でき、窓枠F1 の全周に亘って良好なシール性を確保できる。
そして、例えば洗車時において、高圧の洗浄水が車外側からフロントドアD1 の窓組立体A1 の部分に吹き付けられると、窓組立体A1 の最も上部である傾斜部ウェザーストリップW11の上端の上端開口33からウェザーストリップW1 内に洗浄水が浸入することがある。このような場合には、上端開口33からウェザーストリップW1 内に浸入した水は、堰状の水誘導リップ31の存在によって、図4及び図5で矢印Qで示されるように、該水誘導リップ31とその車外側のシールリップ30との間に傾斜して形成された第1水誘導溝V1 に集められてそのまま斜下方に向けて流れた後に、シールリップ30の境界部分30dに形成された水通過孔32を通ってシールリップ30よりも車外側の第2水誘導溝V2 に沿って下方に向けて誘導されながら流れる。第2水誘導溝V2 の下端は開口されていて、そのままドアフレームのアウターパネルとインナーパネル(いずれも図示せず)との間の隙間を通って車体の下方、即ち車外に排出される。このため、車室内に水が浸入しなくなる。
全く同様にして、リアドアD2 のクオーターウインドウの窓枠開口縁に本発明に係る窓組立体A2 を取付けることも可能である。リアドアD2 のクオーターウインドウの窓枠開口4は略直角三角形状をなしていて、窓枠開口4の形状に対応する窓組立体A2 は斜辺部を有しており、この斜辺部のウェザーストリップの上端部を、前記窓組立体A1 の傾斜部ウェザーストリップW11の上端部のように構成すれば、洗車時などにおける高圧洗浄水がウェザーストリップの内部に浸入しても、そのままウェザーストリップの水誘導溝に沿って下方の車外に排出させられる。なお、図1おいて、F2 はリアドアD2 のクオーターウインドウの窓枠を示し、P2 は窓組立体A2 の窓板を示す。
なお、上記各実施例1,2では、窓組立体A1 ,A2 が取付けられる窓枠F1 ,F2 はパネル構造のものであるが、窓板の周縁に取付けられるウェザーストリップの形状の変更により、サッシ構造の窓枠に対しても取付け可能である。
フロント及びリアの各クオーターウインドウの窓枠開口縁に本発明に係る窓組立体A1 ,A2 が嵌め込まれた自動車の右側面図である。 フロントクオーターウインドウに組み込まれた窓組立体A1 を車内側から見た正面図である。 傾斜部及び前側の各ウェザーストリップW11,W12を直線状に延ばした状態の平面図(図2の概略P矢視図)である。 図3の部分拡大図(傾斜部ウェザーストリップW11の上端部近傍の平面部)である。 傾斜部ウェザーストリップW11の上端部近傍の部分斜視図である。 図2ないし図4のX1 −X1 線断面図である。 図2及び図3のX2 −X2 線断面図である。 図2及び図3のX3 −X3 線拡大断面図である。
符号の説明
1 ,A2 :窓組立体
1 ,F2 :窓枠
1 ,P2 :窓板
1 :第1水誘導溝
2 :第2水誘導溝
1 ,W2 :ウェザーストリップ
11:傾斜部ウェザーストリップ
12:前側ウェザーストリップ
3,4:窓枠開口
10:ウェザーストリップの本体部
11:溝状部
30:ウェザーストリップのシールリップ
30d:シールリップの境界部分
31:水誘導リップ
32:水通過孔
34:本体部の底壁部

Claims (8)

  1. 車両の前後方向に対して傾斜する部分を有する窓枠開口縁に取付けられる窓組立体であって、
    前記窓組立体は、前記窓枠開口に対応した形状を有する窓板と、ポリマー材料からなり前記窓板の周縁に沿って一体的に形成されるか、又はポリマー材料からなり前記窓板の周縁に沿って嵌め込み、前記窓枠開口縁に取付けられたとき窓板の周縁と窓枠開口縁との間を遮蔽する環状のウェザーストリップとを備え、
    前記ウェザーストリップは、窓板の周縁を表裏両側から挟み込む溝状部を内周側に有する本体部と、前記本体部の底壁部における少なくとも傾斜部ウェザーストリップにその背面側から外側に向けて一体に突出して形成されていると共に、長手方向に連続して延び、窓組立体が所定位置に取付けられたとき先端部が窓枠内面に接して弾性変形するヒレ状のシールリップとを備え、
    前記シールリップは、傾斜部ウェザーストリップの上端部分では前記傾斜部ウェザーストリップの他の部分に対して車外側に所定長だけずれた状態で本体部に一体に形成されて、前記傾斜部ウェザーストリップの上端部分と前記他の部分との境界部分では車外側から車内側に向けて横切るように形成されていて、
    前記傾斜部ウェザーストリップの上端部分では、前記本体部の底壁部の背面側から前記シールリップよりも車内側に前記シールリップと所定間隔をおいて延びる堰状の水誘導リップが一体に形成されて、前記水誘導リップと前記シールリップとの間に第1水誘導溝が形成され、
    前記シールリップにおける前記境界部分では、前記シールリップを貫通する水通過孔が形成され、前記第1水誘導溝は下端部で前記水通過孔を介してシールリップよりも車外側の第2水誘導溝に連通されていることを特徴とする窓組立体。
  2. 前記シールリップは、前記境界部分において車外側から車内側に向けて傾斜状となって徐々に変位して、第1水誘導溝は前記境界部分において、その溝幅が徐々に狭くなって先細り状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の窓組立体。
  3. 前記水誘導リップは、傾斜部ウェザーストリップの上端部分の長手方向に沿って前記シールリップと略平行に形成されて、前記境界部分の下端部で前記シールリップと一体化していることを特徴とする請求項1又は2に記載の窓組立体。
  4. 前記シールリップは、前記境界部分よりも下側において窓枠に設けられ又は取付けられた部材との干渉を回避すべく、その一部において車外側に変位する変位部分を有していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の窓組立体。
  5. 前記シールリップは、先端側が根元側よりも薄肉に形成されて弾性変形が容易になっていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の窓組立体。
  6. 前記シールリップの先端側の薄肉部と根元側の厚肉部とは、その接続部で厚さの変化を伴う段差が形成され一体成形されていることを特徴とする請求項5に記載の窓組立体。
  7. 前記シールリップの本体部背面からの突出長は、傾斜部ウェザーストリップの長手方向に沿って変化していることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の窓組立体。
  8. 前記シールリップの突出長の変化は、先端側の薄肉部の突出長が長手方向に沿ってほぼ一定で、根元側の厚肉部の突出長が変化していることを特徴とする請求項7に記載の窓組立体。
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