JP3965099B2 - エンジンのクランク角度識別装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、エンジンのクランク角度の基準位置を識別してエンジン制御を行うクランク角度識別装置に関し、詳しくは、複数気筒を有する4サイクルエンジンの各気筒でのクランク角度の識別を精度よく行い得るようにする対策に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、エンジンの気筒判別方法としては、クランク軸およびカム軸と同期して回転する2個の回転体の各々に気筒判別用突起を設け、2個の回転体の各々の突起の軌跡近傍に設けられる検知素子の発生する信号からエンジンの回転角度位置を検出するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平1−203656号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、4サイクルエンジンにおいては、吸気、圧縮、膨張、排気の4行程のサイクルをクランク軸の2回転によって完了するため、クランク軸が最大2回転しなければ、基準気筒の判別を行うことができない。従って、クランク軸と同期して回転する回転体つまりクランク軸同期回転体に設けられる突起のみで気筒判別を実施する場合には、例えば6気筒エンジンでは第1気筒と第4気筒のいずれかの気筒であることは判別できるが、第1気筒か第4気筒かのどちらの気筒であるかを明確に判別することができない。
【0005】
このため、上記従来のもののように、クランク軸およびカム軸と同期して回転するクランク軸同期回転体およびカム軸同期回転体に設けた気筒判別検出用または回転角度位置検出用の突起の位置および構成のみでは、クランク軸同期回転体およびカム軸同期回転体に設けた第1検知素子と第2検知素子のいずれか一方の検知素子の発生する信号が異常であれば、適正な気筒判別はもちろんのこと、各気筒でのクランク角度の識別を精度よく行うことができない。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数気筒を有する4サイクルエンジンの適正な気筒判別、および各気筒でのクランク角度の識別を精度よく行うことができるエンジンのクランク角度識別装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係わる発明が講じた解決手段は、クランク軸と同期して回転するクランク軸同期回転体に基づいて、所定角度毎のクランク角度検出信号と1回転毎のクランク角度検出信号とを得るクランク角度信号検出手段と、
クランク軸に対して二分の一の減速比で回転するカム軸と同期して回転するカム軸同期回転体に基づいて、所定角度毎のカム角度検出信号と1回転毎のカム角度検出信号とを得るカム角度信号検出手段と、
上記クランク軸同期回転体に基づいて得られるクランク角度検出信号の発生時間間隔を計測する第1の計測手段と、
上記カム軸同期回転体に基づいて得られるカム角度検出信号の発生時間間隔を計測する第2の計測手段と、
上記第1の計測手段により計測された今回と前回のクランク角度検出信号の発生時間間隔、および前回と前々回のクランク角度検出信号の発生時間間隔を比較し、この第1の計測手段により計測された今回のクランク角度検出信号が所定角度毎のクランク角度検出信号もしくは1回転毎のクランク角度検出信号のいずれであるかを判定するクランク角度検出信号判定手段と、
上記第2の計測手段により計測された今回と前回のカム角度検出信号の発生時間間隔、および前回と前々回のカム角度検出信号の発生時間間隔を比較し、この第2の計測手段により計測された今回のカム角度検出信号が所定角度毎のカム角度検出信号もしくは1回転毎のカム角度検出信号のいずれであるかを判定するカム角度検出信号判定手段と、
上記クランク角度検出信号判定手段による1回転毎のクランク角度検出信号であることの判定と上記カム角度検出信号判定手段による1回転毎のカム角度検出信号であることの判定とが所定角度内に行われたときに、第1の信号セットであると判定する第1の信号セット判定手段と、
上記クランク角度検出信号判定手段による1回転毎のクランク角度検出信号であることの判定と上記カム角度検出信号判定手段による所定角度毎のカム角度検出信号であることの判定とが所定角度内に行われたときに、第2の信号セットであると判定する第2の信号セット判定手段と、
第1の信号セット判定手段および第2の信号セット判定手段により最初の信号セットが判定されたときに、第1または第2の信号セットに対応した気筒番号を仮決定するとともに、第1の計測手段により計測された今回のクランク角度検出信号の発生時点がクランク角度の計数基準であると仮判定する第1計数基準仮判定手段と、
クランク角度検出信号が発生する毎にその信号発生数をカウントするクランク角度信号カウント手段と、
このクランク角度信号カウント手段によりカウントされたクランク角度検出信号の発生回数が1気筒分の回転相当値に達したときに、その検出信号の発生回数をリセットするとともに、第1計数基準仮判定手段により仮決定された気筒番号を更新する気筒番号更新手段と、
上記第1の信号セット判定手段および第2の信号セット判定手段による信号セットの判定が、第1、第2、第1の信号セット、または第2、第1、第2の信号セットの順で連続して行われたときに、第1または第2の信号セットに対応した気筒番号を決定するとともに、上記第1の計測手段により計測された今回のクランク角度検出信号の発生時点がクランク角度の計数基準であると判定する計数基準判定手段とを備えたものである。
【0008】
この特定事項により、クランク角度の計数基準は、クランク軸同期回転体の1回転毎のクランク角度検出信号とカム軸同期回転体の1回転毎のカム角度検出信号とが所定角度内に行われたときの第1の信号セットのみに基づいて判定されるものではなく、クランク軸同期回転体の1回転毎のクランク角度検出信号とカム軸同期回転体の所定角度毎のカム角度検出信号とが所定角度内に行われたときの第2の信号セットにも基づいて判定されるので、クランク角度の計数基準の判定が早期に行われることになる。
【0009】
その場合、クランク角度の計数基準は、第1、第2、第1の信号セット、または第2、第1、第2の信号セットの順で連続する信号セットによって判定されるので、エンジンの気筒番号およびクランク角度の識別精度を向上させることが可能となる。
【0011】
この特定事項により、エンジンの気筒番号およびクランク角度の計数基準は、第1または第2の最初の信号セットに基づいて仮判定されるので、この仮判定がなされたエンジンの気筒番号およびクランク角度の計数基準に基づいてエンジンの制御を始めておけば、エンジンの応答性を高め得ることが可能となる。
【0013】
この特定事項により、クランク軸同期回転体の2回転分のクランク角度検出信号に対応した各気筒毎の制御係数を準備してエンジンを制御する必要がなくなり、例えば、検出信号の発生回数をリセットする所定値を1気筒分のクランク角度検出信号の発生回数に設定すれば、1気筒分のクランク角度検出信号に対応した制御係数によるエンジンの制御が可能となって、エンジンの制御装置の負担を軽減することが可能となる。
【0014】
請求項に係わる発明が講じた解決手段は、第1の信号セット判定手段および第2の信号セット判定手段により最初の信号セットが判定されてから次回以降の信号セットを判定するときに、第1または第2の信号セットに対応した気筒番号およびクランク角度検出信号の発生回数であるか否かの判定を付加条件として加味する付加条件加味手段を備えている。
【0015】
この特定事項により、次回以降の信号セットを判定する際に、第1または第2の信号セットに対応した気筒番号およびクランク角度検出信号の発生回数であるか否かの判定を付加条件として加えているので、次回以降の信号セットの判定精度を向上させることが可能となる。
【0016】
請求項に係わる発明が講じた解決手段は、気筒番号更新手段により更新された気筒番号が所定番号であり、かつカウント手段によりカウントされたクランク角度検出信号の発生回数が所定値であるときに、クランク角度検出手段により1回転毎のクランク角度検出信号が得られたか否かを判定する気筒番号クランク角度検出信号判定手段を備えている。
【0017】
この特定事項により、気筒番号が所定番号でありかつクランク角度検出信号の発生回数が所定値であるときに、クランク軸回転体の1回転毎のクランク角度検出信号の検出を確認しているので、クランク角度検出信号のみによるエンジンの制御が行え、カム角度検出信号を判定要素から除くことが可能となって、エンジン制御装置に対するカム角度信号の割り込み処理が削減され、エンジン制御装置の負担を軽減することが可能となる。
【0018】
請求項に係わる発明が講じた解決手段は、第1の信号セット判定手段および第2の信号セット判定手段により同じ番号の信号セットが連続して判定された回数を記録する記録手段と、この記録手段に記録された記録回数が所定回数となったときに、異常であると判定する記録回数異常判定手段とを備えている。
【0019】
この特定事項により、同じ番号の信号セットが連続して判定された回数を記録することによって異常判定が行える。
【0020】
請求項に係わる発明が講じた解決手段は、第1の計測手段により計測された今回のクランク角度検出信号の発生時点が計数基準判定手段によってクランク角度の計数基準であると判定されたときに、記録手段に記録されている同じ番号の信号セットが連続して判定された回数をリセットする信号セット回数リセット手段を備えている。
【0021】
この特定事項により、クランク角度の計数基準の判定が行われたときに同じ番号の信号セットが連続して判定された回数がリセットつまりエラー要素が取り除かれるので、エラー要素を繰り越すことなく次回のクランク角度の計数基準の判定が行われる。
【0022】
請求項に係わる発明が講じた解決手段は、第2の計測手段により計測されたカム角度検出信号の発生時間間隔が所定時間以上であるときに最大時間と判定する最大時間判定手段と、第2の計測手段により計測された今回と前回のカム角度検出信号の発生時間間隔、または前回と前々回のカム角度検出信号の発生時間間隔が上記最大時間判定手段によって最大時間と判定されたときに、カム角度検出信号判定手段による所定角度毎のカム角度検出信号もしくは1回転毎のカム角度検出信号のいずれであるかの判定結果に関係なく、今回のカム角度検出信号を無効であると判定するカム角度検出信号無効判定手段とを備えている。
【0023】
この特定事項により、例えば、エンジン始動時や再始動時、もしくはカム角度検出信号が抜けたりノイズが混入するといったカム角度信号の誤検出などによって、今回と前回のカム角度検出信号の発生時間間隔と、前回と前々回のカム角度検出信号の発生時間間隔とを比較した際に、所定角度毎のカム角度検出信号であるにも拘わらず、1回転毎のカム角度信号と誤判定されることがあっても、カム角度検出信号の発生時間間隔が所定時間以上であるときに最大時間と判定されれば、今回のカム角度検出信号が無効とされるので、カム角度検出信号の誤認識が低減され、クランク角度の計数基準の判定精度をさらに高めることが可能となる。
【0024】
請求項に係わる発明が講じた解決手段は、クランク角度検出信号判定手段およびカム角度検出信号判定手段の少なくとも一方に、異常判定手段を備えている。
【0025】
この特定事項により、例えば、検出手段および被検出部の異常などによって検出信号が抜けたりノイズが混入すると、クランク角度検出信号が所定角度毎の間隔の短いクランク角度検出信号であるか1回転毎のクランク角度検出信号であるかを今回と前回のクランク角度検出信号の発生時間間隔と前回と前々回のクランク角度検出信号の発生時間間隔と比較して判定する際に、クランク角度検出信号が異常であるか否かがクランク角度検出信号判定手段によって判定される一方、カム角度検出信号が所定角度毎のカム角度検出信号であるか1回転毎のカム角度検出信号であるかを今回と前回のカム角度検出信号の発生時間間隔と前回と前々回のカム角度検出信号の発生時間間隔を比較した際にカム角度検出信号が異常であるか否かがカム角度検出信号判定手段によって判明することになる。
【0026】
請求項に係わる発明が講じた解決手段は、異常判定手段による異常判定条件を、エンジンの運転状態に基づいた条件としている。
【0027】
この特定事項により、例えば、エンジンの負荷、始動直後または加減速などのエンジンの運転条件によってクランク軸同期回転体およびカム軸同期回転体の回転数が変動しても、クランク角度検出信号判定手段の異常およびカム角度検出信号判定手段の異常のうちの少なくとも一方を運転状態に左右されることなく円滑に判明させることが可能となる。
【0028】
請求項に係わる発明が講じた解決手段は、少なくともクランク角度検出信号判定手段に異常判定手段を設け、この異常判定手段に、カム角度検出信号判定手段により1回転毎のカム角度検出信号が判定されたときからエンジン制御開始までの時間間隔を計測する制御タイミング計測手段を備える。そして、上記異常判定手段により異常判定が行われたときに、1回転毎のカム角度検出信号が判定されたときからエンジン制御開始までの時間間隔を上記制御タイミング計測手段によって計測するようにしている。
【0029】
この特定事項により、クランク角度検出信号判定手段での異常判定によって所定角度毎のクランク角度検出信号および1回転毎のクランク角度検出信号を信頼できないときに、カム角度検出信号判定手段による1回転毎に1回のカム角度検出信号の検出信号の検出時点からのエンジン制御開始タイミングを計測することで、所定角度毎のクランク角度検出信号および1回転毎のクランク角度検出信号に依存しなくとも、カム角度検出信号判定手段による1回転毎のカム角度検出信号の検出時点からの計測値に基づいてエンジン制御開始タイミングを円滑に決定することが可能となる。
【0030】
請求項10に係わる発明が講じた解決手段は、少なくともクランク角度検出信号判定手段に異常判定手段を設け、カム角度検出信号判定手段により所定角度毎のカム角度検出信号または1回転毎のカム角度検出信号が判定されたときからエンジン制御開始までの時間間隔を計測するカム角度基準制御タイミング計測手段と、カム角度検出信号判定手段により所定角度毎のカム角度検出信号または1回転毎のカム角度検出信号が判定されたときからカム角度検出信号が発生する毎にその信号発生数をカウントするカム角度検出信号カウント手段と、カム角度検出信号判定手段により所定角度毎のカム角度検出信号または1回転毎のカム角度検出信号が判定されたときに、上記カム角度検出信号カウント手段によりカウントされたカム角度検出信号の発生回数をリセットするカム角度検出信号リセット手段とを備える。そして、上記異常判定手段により異常判定が行われたときに、カム角度基準制御タイミング計測手段によるエンジン制御を行うようにしている。
【0031】
この特定事項により、クランク角度検出信号判定手段での異常判定によって所定角度毎のクランク角度検出信号および1回転毎のクランク角度検出信号を信頼できないときに、カム角度検出信号判定手段による所定角度毎のカム角度検出信号の検出時点からのエンジン制御開始タイミングを計測することで、所定角度毎のクランク角度検出信号および1回転毎のクランク角度検出信号に依存しなくとも、カム角度検出信号判定手段による所定角度毎のカム角度検出信号の検出時点からのカウント数に基づいてエンジン制御開始タイミングを円滑に決定することが可能となる。
【0032】
更に、請求項11に係わる発明が講じた解決手段は、カム角度検出信号判定手段に異常判定手段を設け、エンジンの挙動を判定するエンジン挙動判定手段と、第1の計測手段により計測された今回のクランク角度検出信号がクランク角度検出信号判定手段によって1回転毎のクランク角度検出信号であると判定されたときに、気筒番号を仮決定するとともに、今回のクランク角度検出信号の発生時点がクランク角度の計数基準であると判定する第2計数基準仮判定手段と、上記異常判定手段による異常判定が行われたときに、クランク角度検出信号に基づいてエンジン制御を続行し、上記エンジン挙動判定手段により判定されたエンジン挙動に基づいて上記第2計数基準仮判定手段により仮決定された気筒番号の正否を判定する気筒番号正否判定手段とを備えている。
【0033】
この特定事項により、カム角度検出信号判定手段での異常判定によって所定角度毎のカム角度検出信号および1回転毎のカム角度検出信号を信頼できないときに、クランク角度検出信号判定手段により判定された1回転毎に1回のクランク角度検出信号によって、気筒番号を仮決定するとともに、クランク角度の計数基準であると判定して、エンジン制御を続行し、そのエンジン制御を行った際のエンジンの挙動に問題がなければ、仮決定された気筒番号が正しいと判断する一方、エンジンの挙動に問題があれば、仮決定された気筒番号が誤っていると判断しするので、所定角度毎のカム角度検出信号および1回転毎のカム角度検出信号に依存しなくとも、クランク角度検出信号判定手段による1回転毎のクランク角度検出信号の検出時点からの計測値に基づいてエンジン制御開始タイミングを円滑に決定することが可能となる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0035】
図1は本発明の実施形態に係わる6気筒エンジンのクランク角度識別装置の概略構成を示す機能ブロック図、図2は図1におけるクランク角度信号検出手段およびカム角度信号検出手段を図式的に示す構成図である。
【0036】
図1および図2において、1はエンジンのクランク軸、2はカム軸であって、カム軸2は、図示しない機構によってクランク軸1に対し二分の一の減速比で同期して回転するようになっている。
【0037】
クランク軸1は、このクランク軸1の回転に関連した所定角度毎の検出信号および1回転毎の検出信号を得るクランク角度信号検出手段11を備えている。このクランク角度信号検出手段11は、クランク軸1に回転一体に連結されて同期回転するクランク軸同期回転体12と、このクランク軸同期回転体12の外周に沿って所定角度毎に設けられた複数の凸起12a,…と、電磁ピックアップ式のクランク角度信号検出器13とを備えている。
【0038】
上記クランク軸同期回転体12の各凸起12aは、相隣なる凸起12a,12a間に該各凸起12aの周方向の幅とほぼ合致する程度の微少な隙間を存してクランク角度6゜毎に半径方向外方に凸設され、クランク角度の基準位置A手前において2つの凸起12a,12aが連続して欠落している。この場合、凸起12a,…は、クランク軸同期回転体12の周方向において、クランク角度6゜毎に設けられているものの、2つ分の欠落凸起12b,12bを差し引いて、58個凸設されてなる。上記クランク軸同期回転体12の所定角度毎のクランク角度検出信号は、クランク軸同期回転体12の周方向において凸起12aを検出する都度出力されるクランク角度6゜毎の間隔の短い検出信号であって、クランク軸同期回転体12が1回転した際に58回検出される。一方、クランク軸同期回転体12の1回転毎のクランク角度検出信号は、クランク軸同期回転体12の周方向において連続して欠落している2つ分の欠落凸起12bを検出する間隔の長い検出信号であって、クランク軸同期回転体12が1回転した際に1回のみ検出される。
【0039】
また、カム軸2は、このカム軸2の回転に関連した所定角度毎の検出信号および1回転毎の検出信号を得るカム角度信号検出手段21を備えている。このカム角度信号検出手段21は、カム軸2に回転一体に連結されて同期回転するカム軸同期回転体22と、このカム軸同期回転体22の外周に沿って所定角度置きに設けられた複数の凸起22a,…と、電磁ピックアップ式のカム角度信号検出器23とを備えている。
【0040】
上記カム軸同期回転体22の各凸起22aは、カム軸同期回転体22の周方向におけるカム角度60゜置きにほぼ相当する位置においてそれぞれ半径方向外方に凸設されている。また、カム角度の基準位置Bの手前、具体的にはカム角度基準位置Bの凸起22aからカム角度6゜隔てた手前位置には、単一の凸起22bが凸設されている。この場合、凸起22a,…は、カム軸同期回転体12の周方向において、エンジンの気筒数に相当する6個が凸設されてなる。
【0041】
上記カム軸同期回転体22の所定角度毎の検出信号は、カム軸同期回転体22の周方向において凸起22aを検出する都度出力される気筒毎に対応した一定間隔の気筒検出信号であって、カム軸同期回転体22が1回転した際に6回検出される。一方、上記カム軸同期回転体22の1回転毎の検出信号は、カム角度の基準位置Bの凸起22aとその手前に凸設した単一の凸起22bとにより連続して2回検出される間隔の短いWパルスの特定検出信号であって、カム軸同期回転体22が1回転した際に1回(Wパルス)のみ検出される。この場合、図3の(a)及び(a)を展開した(b)並びに図4の(a)及び(a)を展開した(b)に示すように、クランク角度信号検出器13およびカム角度信号検出器23により検出された検出信号(電磁ピックアップ出力信号)は、クランク角度信号検出手段11またはカム角度信号検出手段21の増幅手段により増幅されたのち、波形信号形成手段により矩形波のパルス信号に変換される。図3の(c)及び図4の(c)と図3の(d)及び図4の(d)は、それぞれ、増幅手段の出力と、波形信号形成手段の出力を示している。これらのパルス信号は、凸起12a,22a,22bにそれぞれ対応している。
【0042】
図1において、31は第1の計測手段としての第1タイマ手段であって、この第1タイマ手段31では、上記クランク角度信号検出器13からの出力を受け、クランク軸同期回転体12に基づいて得られる所定角度毎および1回転毎のクランク角度検出信号の発生時間間隔を計測することが行われる。32は第2の計測手段としての第2タイマ手段であって、この第2タイマ手段32では、上記カム角度信号検出器23からの出力を受け、カム軸同期回転体22に基づいて得られる所定角度毎および1回転毎のカム角度検出信号の発生時間間隔を計測することが行われる。また、33はクランク角度検出信号判定手段としての第1の判定手段であって、この第1の判定手段33では、上記第1タイマ手段31からの出力を受け、図5に示すように、第1タイマ手段31により計測された今回と前回のクランク角度検出信号の発生時間間隔つまり相隣なる凸起12a,12a間での両クランク角度検出信号の発生時間間隔Tmとその1つ前の前回と前々回のクランク角度検出信号の発生時間間隔つまり1つ前の相隣なる凸起12a,12a間での両クランク角度検出信号の発生時間間隔Tm−1とを比較し、この第1タイマ手段31により計測されたクランク角度検出信号が所定角度毎のクランク角度検出信号(クランク角度6゜毎のクランク角度検出信号)もしくは1回転毎のクランク角度検出信号(1回転毎に1回の欠落凸起12bを検出する特定検出信号)のいずれであるかを判定することが行われる。この場合、第1の判定手段33によって、第1タイマ手段31により計測されたクランク角度検出信号の発生時間間隔Tmとその1つ前のクランク角度検出信号の発生時間間隔Tm−1を比較し、2≦Tm/Tm−1≦4の関係を満たしているときに、今回のクランク角度検出信号が1回転毎のクランク角度検出信号(欠落凸起12aによる特定検出信号)であることの判定がなされる。なお、Tm/Tm−1の範囲を規定する「2」および「4」は、エンジンの負荷、始動直後または加減速などのエンジンの運転条件などによって変更可能な定数である。
【0043】
一方、34はカム角度検出信号判定手段としての第2の判定手段であって、この第2の判定手段34では、上記第2タイマ手段32からの出力を受け、図6に示すように、第2タイマ手段32により計測された今回と前回のカム角度検出信号の発生時間間隔つまり相隣なる凸起22a,22a間での両カム角度検出信号の発生時間間隔Tnおよびその1つ前の前回と前々回のカム角度検出信号の発生時間間隔つまり1つ前の相隣なる凸起22a,22a間での両カム角度検出信号の発生時間間隔Tn−1とを比較し、この第2タイマ手段32により計測されたカム角度検出信号が所定角度毎のカム角度検出信号つまり気筒毎に対応するシングルパルス(Sパルス)の通常検出信号、もしくは1回転毎のカム角度検出信号つまり1回転毎に1回のダブルパルス(Wパルス)の特定検出信号のいずれであるかを判定することが行われる。この場合、第2の判定手段34によって、第2タイマ手段32により計測されたカム角度検出信号の発生時間間隔Tnとその1つ前のカム角度検出信号の発生時間間隔Tn−1を比較し、0.1≦Tn/Tn−1≦0.5の関係を満たしているときに、今回のカム角度検出信号が1回転毎のカム角度検出信号(Wパルスの特定検出信号)であることの判定がなされる。なお、Tn/Tn−1の範囲を規定する「0.1」および「0.5」は、エンジンの負荷、始動直後または加減速などのエンジンの運転条件などによって変更可能な定数である。
【0044】
そして、35は第1の信号セット判定手段であって、この第1の信号セット判定手段35では、上記第1の判定手段33およびカム角度検出信号無効判定手段52(後述する)からの出力を受け、図7に示すように、上記第1の判定手段33による1回転毎のクランク角度検出信号(1回転毎に1回の特定検出信号)であることの判定と上記第2の判定手段34による1回転毎のカム角度検出信号(Wパルスの特定検出信号)であることの判定とがクランク軸同期回転体12の所定角度内(例えば30゜内)において行われたときに、第1の信号セットであるとの判定がなされる。
【0045】
また、36は第2の信号セット判定手段であって、この第2の信号セット判定手段36では、上記第1の判定手段33およびカム角度検出信号無効判定手段52(後述する)からの出力を受け、図8に示すように、上記第1の判定手段33による1回転毎のクランク角度検出信号であることの判定と上記第2の判定手段34による所定角度毎のカム角度検出信号(Sパルスの通常検出信号)であることの判定とがクランク軸同期回転体12の所定角度内(例えば30゜内)において行われたときに、第2の信号セットであるとの判定がなされる。
【0046】
更に、37は計数基準判定手段であって、この計数基準判定手段37では、上記第1および第2の信号セット判定手段35,36からの出力を受け、第1および第2の信号セット判定手段35,36による信号セットの判定が、「第1の信号セット」、「第2の信号セット」、「第1の信号セット」、または「第2の信号セット」、「第1の信号セット」、「第2の信号セット」の順で連続して行われたときに、第1または第2の信号セットに対応した気筒番号(第1気筒または第4気筒)を決定するとともに、上記第1タイマ手段31により最初に計測された1回転毎のクランク角度検出信号の発生時点がクランク角度の計数基準A(クランク角度の基準位置A)であると判定することが行われる。この場合、図3の(a)に示すように、クランク角度の計数基準A(クランク角度の基準位置A)は、クランク軸同期回転体12の回転方向におけるパルス信号(凸起12a)の立ち上がりエッジ位置に規定されている。一方、図4の(a)に示すように、カム角度の基準位置Bは、カム軸同期回転体22の回転方向におけるパルス信号(凸起22a)の立ち上がりエッジ位置に規定されている。
【0047】
図1において、41は第1計数基準仮判定手段であって、この第1計数基準仮判定手段41では、上記第1および第2の信号セット判定手段35,36からの出力を受け、これらの信号セット判定手段35,36により最初の信号セットが判定されたときに、「第1の信号セット」または「第2の信号セット」に対応した気筒番号(第1気筒または第4気筒)を仮決定するとともに、上記第1タイマ手段31により最初に計測された1回転毎のクランク角度検出信号の発生時点がクランク角度の計数基準A(クランク角度の基準位置A)であるとの判定がなされる。
【0048】
また、42はクランク角度信号カウント手段であって、このクランク角度信号カウント手段42では、第1の判定手段33からの出力を受け、クランク軸同期回転体12に基づくクランク角度検出信号が発生する毎にその信号発生数をカウントすることが行われる。43は気筒番号更新手段であって、この気筒番号更新手段43は、上記クランク角度信号カウント手段42からの出力を受け、図9に示すように、クランク軸同期回転体12に基づく所定角度毎のクランク角度検出信号の発生回数が所定値に達したときに、その検出信号の発生回数をリセットするとともに、気筒番号を更新するようにしている。そして、上記クランク角度信号カウント手段42をリセットする所定値は、クランク軸同期回転体12に基づく所定角度毎のクランク角度検出信号の信号発生数が1気筒分の回転相当値(360°×2回転/6゜/6気筒)、つまり「20」となった時点としている。このとき、欠落凸起12bのある第3気筒または第6気筒に相当する気筒分でのクランク角度信号カウント手段42をリセットする所定値は、欠落凸起12bによる2パルス分を減算した「18」となる。
【0049】
図1において、44は付加条件加味手段であって、この付加条件加味手段44では、計数基準判定手段37において、上記第1および第2の信号セット判定手段35,36により最初の信号セットが判定されてから次回以降の信号セットを判定するときに、第1または第2の信号セット35,36に対応した気筒番号およびクランク角度検出信号の発生回数であるか否かの判定を付加条件として加味することが行われる。
【0050】
45は気筒番号クランク角度検出信号判定手段であって、この気筒番号クランク角度検出信号判定手段45では、上記気筒番号更新手段43からの出力を受け、気筒番号更新手段43により更新された気筒番号が所定番号であり、かつクランク角度信号カウント手段42によりカウントされたクランク角度検出信号の発生回数が所定値であるときに、上記第1の判定手段33による1回転毎のクランク角度検出信号であることの判定が得られたか否かの判定が行われる。この場合、クランク角度信号カウント手段42によりカウントされるクランク角度検出信号の発生回数の所定値は、欠落凸起12bと合致するときの1気筒分の回転相当値「18」である。
【0051】
また、46は記録手段であって、この記録手段46では、計数基準判定手段37からの出力を受け、第1および第2の信号セット判定手段35,36により同じ番号の信号セットが連続して判定された回数を記録することが行われる。そして、47は記録回数異常判定手段であって、この記録回数異常判定手段47では、上記記録手段46からの出力を受け、記録手段46に記録された記録回数が所定回数となったときに、異常であるとの判定が行われる。この記録回数異常判定手段47により異常判定を行う記録回数の所定値(所定回数)は、3回である。また、48は信号セット回数リセット手段であって、この信号セット回数リセット手段48では、上記計数基準判定手段37からの出力を受け、第1タイマ手段31により計測された今回のクランク角度検出信号の発生時点が計数基準判定手段37によってクランク角度の計数基準であると判定されたときに、記録手段46に記録されている同じ番号の信号セットが連続して判定された回数(2回以下)をリセットすることが行われる。
【0052】
そして、図10にも示すように、51は最大時間判定手段であって、この最大時間判定手段51では、上記第2タイマ手段32からの出力を受け、第2タイマ手段32により計測されたカム角度検出信号の発生時間間隔が所定時間以上であるときにその値が最大時間Tmaxとされる。52はカム角度検出信号無効判定手段であって、このカム角度検出信号無効判定手段52では、上記最大時間判定手段51からのカム角度検出信号の発生時間間隔Tn、およびその1つ前のカム角度検出信号の発生時間間隔Tn−1を受け、最大時間判定手段51によって最大時間と判定されたときに、第2の判定手段34による所定角度毎のカム角度検出信号もしくは1回転毎のカム角度検出信号のいずれであるかの判定結果に関係なく、今回のカム角度検出信号を無効であるとの判定が行われる。また、上記カム角度検出信号無効判定手段52には、第2の判定手段34からの1回転毎のカム角度検出信号(Wパルスの特定検出信号)または気筒毎のカム角度検出信号(Sパルスの通常検出信号)が入力される。そして、カム角度検出信号無効判定手段52は、第1の信号セット判定手段35に対しWパルスの特定検出信号または無効信号を出力する一方、第2の信号セット判定手段36に対しSパルスの通常検出信号または無効信号を出力する。
【0053】
具体的には、図11のフローチャート図に示すように、ステップST1において、最大時間判定手段51からのカム角度検出信号の発生時間間隔Tnとその1つ前のカム角度検出信号の発生時間間隔Tn−1との比が所定値β以下であるYESのときには、ステップST2で、判定結果1として1回転毎のカム角度検出信号(Wパルスの特定検出信号)を検出したと判断する一方、所定時間βを越えるNOのときには、ステップST3で、判定結果1として所定回転毎のカム角度検出信号(Sパルスの通常検出信号)を検出したと判断することが行われている。一方、図12のフローチャート図に示すように、ステップST11において、最大時間判定手段51からのカム角度検出信号の発生時間間隔Tn、およびその1つ前のカム角度検出信号の発生時間間隔Tn−1がいずれも最大時間Tmaxよりも小さいNOの場合には、ステップST12で、最大時間判定手段51からの判定結果2として上記判定結果1を採用し、最大時間判定手段51からのカム角度検出信号の発生時間間隔Tn、およびその1つ前のカム角度検出信号の発生時間間隔Tn−1の少なくとも一方が最大時間Tmax以上であるYESの場合には、ステップST13で、判定結果2として上記判定結果1で得た結果(今回のカム角度検出信号)を無効(不採用)とする。そして、判定結果2として判定結果1を採用する場合には、第1および第2の信号セット判定手段35,36による判定が行われる。例えば、図13に示すように、エンジンの始動時に、クランク軸同期回転体12およびカム軸同期回転体22がG点で停止している位置から第1および第2の信号セット判定手段35,36による信号セットの判定を行う場合には、下記の表1に示すような結果が得られる。
【0054】
【表1】
Figure 0003965099
また、図1において、53は第1の異常判定手段であって、この第1の異常判定手段53は、第1の判定手段33に設けられている。54は制御タイミング計測手段であって、この制御タイミング計測手段54では、上記第2の判定手段34により1回転毎のカム角度検出信号(Wパルスの特定検出信号)を検出したときからエンジン制御開始までの時間間隔の計測が行われる。そして、上記制御タイミング計測手段54では、第1の異常判定手段53からの出力を受け、この第1の異常判定手段53により異常判定が行われたときに、1回転毎のカム角度検出信号が判定されたときからエンジン制御開始までの時間間隔の計測が行われるようになっている。
【0055】
更に、61は第2の異常判定手段であって、この第2の異常判定手段61は、上記第2の判定手段34に設けられている。62はエンジン挙動判定手段であって、このエンジン挙動判定手段62では、エンジンの挙動(エンジンの負荷による挙動、始動直後または加減速などの挙動)が判定される。また、63は第2計数基準仮判定手段であって、この第2計数基準仮判定手段63では、第1タイマ手段31により計測された今回のクランク角度検出信号が第1の判定手段33によって1回転毎のクランク角度検出信号であると判定されたときに、気筒番号を仮決定するとともに、今回のクランク角度検出信号の発生時点がクランク角度の計数基準Aであるとの判定が行われる。そして、64は気筒番号正否判定手段であって、この気筒番号正否判定手段64では、上記第2の異常判定手段61による異常判定が行われたときに、クランク角度検出信号に基づいてエンジン制御を続行し、上記エンジン挙動判定手段62により判定されたエンジン挙動に基づいて上記第2計数基準仮判定手段63により仮決定された気筒番号の正否を判定することが行われる。
【0056】
従って、本実施形態では、クランク角度の計数基準は、クランク軸同期回転体12の1回転毎のクランク角度検出信号とカム軸同期回転体22の1回転毎のカム角度検出信号とがクランク軸同期回転体12の所定角度内(例えば30゜内)に検出されたときの第1の信号セットのみに基づいて判定されるものではなく、クランク軸同期回転体12の1回転毎のクランク角度検出信号とカム軸同期回転体22の所定角度毎のカム角度検出信号とがクランク軸同期回転体12の所定角度内(例えば30゜内)に検出されたときの第2の信号セットにも基づいて判定されるので、クランク角度の計数基準の判定が早期に行われることになる。
【0057】
その場合、クランク角度の計数基準は、「第1の信号セット」、「第2の信号セット」、「第1の信号セット」、または「第2の信号セット」、「第1の信号セット」、「第2の信号セット」の順で連続する信号セットによって判定されるので、エンジンの気筒番号およびクランク角度の識別精度を向上させることができる。
【0058】
また、第1の信号セット判定手段35および第2の信号セット判定手段36により最初の信号セットが判定されたときに、第1計数基準仮判定手段41によって、「第1の信号セット」または「第2の信号セット」に対応した気筒番号(第1気筒または第4気筒)が仮決定されるとともに、第1タイマ手段31により計測された今回のクランク角度検出信号の発生時点がクランク角度の計数基準Aであると仮判定されるので、この仮判定がなされたエンジンの気筒番号およびクランク角度の計数基準Aに基づいてエンジンの制御を始めておけば、エンジンの応答性を高めることができる。
【0059】
そして、クランク角度検出信号が発生する毎にクランク角度信号カウント手段42でカウントした信号発生数が所定値に達したときに、気筒番号更新手段43によってクランク角度検出信号の発生回数がリセットされるとともに、気筒番号が更新されるので、クランク軸同期回転体12の2回転分のクランク角度検出信号に対応した各気筒毎の制御係数を準備してエンジンを制御する必要がなくなり、例えば、検出信号の発生回数をリセットする所定値を1気筒分のクランク角度検出信号の発生回数に設定すれば、1気筒分のクランク角度検出信号に対応した制御係数によるエンジンの制御が可能となって、エンジンの制御装置の負担を軽減することができる。
【0060】
しかも、第1の信号セット判定手段35および第2の信号セット判定手段36により最初の信号セットが判定されてから次回以降の信号セットを判定するときに、付加条件加味手段44によって、「第1の信号セット」または「第2の信号セット」に対応した気筒番号(第1気筒または第4気筒)およびクランク角度検出信号の発生回数であるか否かの判定が付加条件として加味されるので、次回以降の信号セットの判定精度を向上させることができる。
【0061】
また、気筒番号更新手段43により更新された気筒番号が所定番号であり、かつクランク角度信号カウント手段42によりカウントされたクランク角度検出信号の発生回数が所定値であるときに、気筒番号クランク角度検出信号判定手段45によって1回転毎のクランク角度検出信号が得られたか否かが判定されるので、クランク角度検出信号のみによるエンジンの制御が行え、カム角度検出信号を判定要素から除くことが可能となって、エンジン制御装置に対するカム角度信号の割り込み処理が削減され、エンジン制御装置の負担を軽減させることができる。
【0062】
そして、記録手段46に記録された同じ番号の信号セットの連続判定回数(記録回数)が所定回数となったときに、記録回数異常判定手段47によって異常が判定されるので、同じ番号の信号セットが連続して判定された回数を記録することによって異常判定を簡単に行うことができる。
【0063】
加えて、計数基準判定手段37によってクランク角度の計数基準であると判定されたときに、記録手段46に記録されている同じ番号の信号セットの記録回数が信号セット回数リセット手段48によってリセットされるので、同じ信号セットが連続して判定されるといったエラー要素を取り除け、エラー要素を繰り越すことなく次回のクランク角度の計数基準の判定を行うことができる。
【0064】
更に、第2タイマ手段32により計測された今回と前回のカム角度検出信号の発生時間間隔Tn、およびその1つ前のカム角度検出信号の発生時間間隔Tn−1の少なくとも一方が最大時間Tmaxであると判定されたときに、第2の判定手段34による所定角度毎のカム角度検出信号もしくは1回転毎のカム角度検出信号のいずれであるかの判定結果に関係なく、カム角度検出信号無効判定手段52によって今回のカム角度検出信号が無効であると判定されるので、例えば、エンジン始動時や再始動時、もしくはカム角度検出信号が抜けたりノイズが混入するといったカム角度信号の誤検出などによって、今回と前回のカム角度検出信号の発生時間間隔Tnとその1つ前のカム角度検出信号の発生時間間隔Tn−1とを比較した際に、所定角度毎のカム角度検出信号であるにも拘わらず、1回転毎のカム角度検出信号と誤判定されることがあっても、カム角度検出信号の発生時間間隔が所定時間以上であるときに最大時間Tmaxと判定されれば、今回のカム角度検出信号が無効となり、カム角度検出信号の誤認識が低減され、クランク角度の計数基準の判定精度をさらに高めることができる。
【0065】
また、第1の判定手段33および第2の判定手段34には第1および第2の異常判定手段53,61が設けられているので、例えば、クランク角度信号検出器13、カム角度信号検出器23および凸起12a,22a,22bの異常などによってパルス信号が抜けたりノイズが混入すると、クランク軸同期回転体12に基づいて得られる検出信号が所定角度毎のクランク角度検出信号であるかを今回と前回のクランク角度検出信号の発生時間間隔を比較した際にクランク角度検出信号が異常であるか否かが第1の判定手段33によって、およびカム軸同期回転体22に基づいて得られる検出信号が所定角度毎のカム角度検出信号であるか1回転毎のカム角度検出信号であるかを今回と前回のカム角度検出信号の発生時間間隔を比較した際にカム角度検出信号が異常であるか否かが第2の判定手段34によってそれぞれ判定することができる。しかも、第1および第2の異常判定手段53,61による異常判定条件がエンジンの運転状態に基づいた条件としていることで、例えば、エンジンの負荷、始動直後または加減速などのエンジンの運転条件によってクランク軸同期回転体12およびカム軸同期回転体22の回転数が変動しても、第1の判定手段33の異常および第2の判定手段34の異常を運転状態に左右されることなく円滑に判定することができる。
【0066】
そして、第1の異常判定手段53により異常判定が行われたときに、1回転毎のカム角度検出信号が判定されたときからエンジン制御開始までの時間間隔が制御タイミング計測手段54によって計測されるので、第1の判定手段33での異常発生によって所定角度毎のクランク角度検出信号および1回転毎のクランク角度検出信号を信頼できないときに、第2の判定手段34による1回転毎に1回のカム角度検出信号の検出信号検出時点からのエンジン制御開始タイミングを計測すれば、所定角度毎のクランク角度検出信号および1回転毎のクランク角度検出信号に依存しなくとも、第2の判定手段34による1回転毎のカム角度検出信号検出時点からの計測値に基づいてエンジン制御開始タイミングを円滑に決定することができる。
【0067】
更に、第2の異常判定手段61での異常判定によって所定角度毎のカム角度検出信号および1回転毎のカム角度検出信号を信頼できないときに、第1の判定手段33により判定された所定角度毎のクランク角度検出信号および1回転毎に1回のクランク角度検出信号によって、気筒番号を仮決定するとともに、クランク角度の計数基準であると判定して、エンジン制御を続行し、そのエンジン制御を行った際のエンジンの挙動に問題がなければ、仮決定された気筒番号が正しいと判断する一方、エンジンの挙動に問題があれば、仮決定された気筒番号が誤っていると判断し、クランク角度検出信号判定手段による所定角度毎のクランク角度検出信号および1回転毎に1回のクランク角度検出信号の検出時点からのエンジン制御開始タイミングが計測されるので、所定角度毎のカム角度検出信号および1回転毎のカム角度検出信号に依存しなくとも、第1の判定手段33による所定角度毎のクランク角度検出信号および1回転毎のクランク角度検出信号の検出時点からの計測値に基づいてエンジン制御開始タイミングを円滑に決定することができる。
【0068】
<その他の実施の形態>
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含している。例えば、上記実施形態では、第1の異常判定手段53により異常判定が行われたときに、1回転毎のカム角度検出信号を検出したときからエンジン制御開始までの時間間隔を制御タイミング計測手段54によって計測したが、図1に二点鎖線で示すように、第2の判定手段34により所定角度毎のカム角度検出信号および1回転毎のカム角度検出信号を判定したときからエンジン制御開始までの時間間隔を計測するカム角度基準制御タイミング計測手段56と、第2の判定手段34により所定角度毎のカム角度検出信号および1回転毎のカム角度検出信号を判定したときからカム角度検出信号が発生する毎にその信号発生数をカウントするカム角度検出信号カウント手段57と、第2の判定手段34により所定角度毎のカム角度検出信号または1回転毎のカム角度検出信号であると判定されたときに、上記カム角度検出信号カウント手段によりカウントされたカム角度検出信号の発生回数をリセットするカム角度検出信号リセット手段58とを備え、第1の異常判定手段53により異常判定が行われたときに、カム角度基準制御タイミング計測手段56によるエンジン制御を行うようにしてもよい。この場合、第1の異常判定手段53での異常判定によって所定角度毎のクランク角度検出信号および1回転毎のクランク角度検出信号を信頼できないときに、カム角度検出信号判定手段による所定角度毎のカム角度検出信号および1回転毎に1回のカム角度検出信号の検出時点からのエンジン制御開始タイミングを計測すればよく、所定角度毎のクランク角度検出信号および1回転毎のクランク角度検出信号に依存しなくとも、第2の判定手段34による所定角度毎のカム角度検出信号および1回転毎のカム角度検出信号の検出時点からのカウント数に基づいてエンジン制御開始タイミングを円滑に決定することができる。
【0069】
また、上記実施形態では、エンジンの燃料噴射時期や燃料噴射期間等の制御のためのエンジン制御開始タイミングを計測する場合について述べたが、ガソリンエンジンやガスエンジンのように点火時期を制御するものについても適用可能であり、要するに、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジンおよびガスエンジンなどあらゆるエンジンに適用可能である。
【0070】
更に、上記実施形態では、クランク軸同期回転体12外周に複数の凸起12a,…を、カム軸同期回転体22外周に気筒毎に対応する複数の凸起22a,…と単一の凸起22bとをそれぞれ凸設したが、クランク軸同期回転体に所定角度置きに複数の凹部が、カム軸同期回転体に気筒毎に対応する複数の凹部と単一の凹部とがそれぞれ凹設されていたり、クランク軸同期回転体に所定角度毎に複数の孔部が、カム軸同期回転体に気筒毎に対応する複数の孔部と単一の孔部とがそれぞれ穿設されていたりしてもよく、要するに、それぞれ検出器により検出可能な構成であれば、どのような構成であってもよい。また、第1および第2の検出器の構成についても、特に限定されるものではなく、電磁ピックアップ式の検出器のほか、光透過式やホール式などあらゆる形態のものが適用可能である。
【0071】
加えて、上記実施形態では、6気筒エンジンの気筒毎に対応する6個の凸起22aとカム角度の基準位置Bの凸起22aの手前の凸起22bとをカム軸同期回転体22の周方向にそれぞれ凸設させたが、4気筒エンジンに適用する場合にはその各気筒毎に対応するカム角度90゜毎の4個の凸起とカム角度の基準位置にある凸起手前の単一の凸起とをカム軸同期回転体の周方向にそれぞれ凸設させてもよい。同じく、3気筒の場合にはカム角度120゜毎の3個の凸起とカム角度の基準位置にある凸起手前の単一の凸起を、8気筒の場合にはカム角度45゜毎の8個の凸起とカム角度の基準位置にある凸起手前の単一の凸起を、12気筒の場合にはカム角度30゜毎の12個の凸起とカム角度の基準位置にある凸起手前の単一の凸起をそれぞれ設ければよい。更に、気筒数の異なるエンジンにおいても共用できるように各気筒の最小公倍数(例えば、3気筒と4気筒で共用するならば12個)に対応する数の等間隔の凸起とカム角度の基準位置にある凸起手前の単一の凸起とをカム軸同期回転体の周方向にそれぞれ凸設させてもよい。
【0072】
また、上記実施形態では、クランク角度の計数基準A(クランク角度の基準位置A)をクランク軸同期回転体12の回転方向におけるパルス信号(凸起12a)の立ち上がりエッジ位置に、カム角度の基準位置Bをカム軸同期回転体22の回転方向におけるパルス信号(凸起22a)の立ち上がりエッジ位置にそれぞれ規定したが、クランク角度の計数基準(クランク角度の基準位置)およびカム角度の基準位置が各同期回転体の周方向におけるパルス信号の中央位置、またはクランク角度の計数基準およびカム角度の基準位置が各同期回転体の周方向におけるパルス信号の立ち下がりエッジ位置に規定されていてもよい。更に、クランク角度の計数基準がクランク軸同期回転体の周方向における2つ分の欠落凸起の中央位置に規定されていてもよく、目標となり得る位置であれば、特に限定されるものではない。
【0073】
【発明の効果】
以上の如く、本発明のエンジンのクランク角度識別装置によれば、クランク角度の計数基準を、クランク軸同期回転体の1回転毎のクランク角度検出信号とカム軸同期回転体の1回転毎のカム角度検出信号とが所定角度内に行われたときの第1の信号セットのみに基づいて判定することなく、クランク軸同期回転体の1回転毎のクランク角度検出信号とカム軸同期回転体の所定角度毎のカム角度検出信号とが所定角度内に行われたときの第2の信号セットにも基づいて判定するので、クランク角度の計数基準の判定を早期に行え、その第1、第2、第1の信号セット、または第2、第1、第2の信号セットの順で連続する信号セットによってクランク角度の計数基準を判定することで、エンジンの気筒番号およびクランク角度の識別精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わるエンジンのクランク角度識別装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図2】クランク角度信号検出手段およびカム角度信号検出手段を図式的に示すクランク角度識別装置の基本構成図である。
【図3】(a)はクランク角度信号検出手段によるクランク角度の基準位置を示す説明図である。
(b)はクランク軸同期回転体の凸起を展開した図である。
(c)は第クランク角度信号検出器により検出した電磁ピックアップ出力信号を増幅して形成した波形信号を示す図である。
(d)は波形信号を変換した矩形波のパルス信号を示す図である。
【図4】(a)はカム角度信号検出手段によるカム角度の基準位置を示す説明図である。
(b)はカム軸同期回転体の凸起を展開した図である。
(c)はカム角度信号検出器により検出した電磁ピックアップ出力信号を増幅して形成した波形信号を示す図である。
(d)は波形信号を変換した矩形波のパルス信号を示す図である。
【図5】第1の判定手段による所定角度毎のクランク角度検出信号または1回転毎のクランク角度検出信号の判定根拠を説明するパルス信号の波形図である。
【図6】第2の判定手段による所定角度毎のカム角度検出信号または1回転毎のカム角度検出信号の判定根拠を説明するパルス信号の波形図である。
【図7】第1の信号セット判定手段による第1の信号セットの判定根拠を説明するパルス信号の波形図である。
【図8】第2の信号セット判定手段による第2の信号セットの判定根拠を説明するパルス信号の波形図である。
【図9】クランク角度検出信号カウント手段に基づく気筒番号更新手段の更新根拠を説明する説明図である。
【図10】カム角度検出信号無効判定手段による判定処理を示すブロック構成図である。
【図11】第2の判定手段によるダブルパルスの判定の流れを示すフローチャート図である。
【図12】カム角度検出信号無効判定手段による判定の流れを示すフローチャート図である。
【図13】エンジンの始動時にG点から第1および第2の信号セット判定手段による信号セットの無効根拠を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 クランク軸
11 クランク角度信号検出手段
12 クランク軸同期回転体
2 カム軸
21 カム角度信号検出手段
22 カム軸同期回転体
31 第1タイマ手段(第1の計測手段)
32 第2タイマ手段(第2の計測手段)
33 第1の判定手段(クランク角度検出信号判定手段)
34 第2の判定手段(カム角度検出信号判定手段)
35 第1の信号セット判定手段
36 第2の信号セット判定手段
37 計数基準判定手段
41 第1計数基準仮判定手段
42 クランク角度信号カウント手段
43 気筒番号更新手段
44 付加条件加味手段
45 気筒番号クランク角度検出信号判定手段
46 記録手段
47 記録回数異常判定手段
48 信号セット回数リセット手段
51 最大時間判定手段
52 カム角度検出信号無効判定手段
53 第1の異常判定手段
54 制御タイミング計測手段
56 カム角度基準制御タイミング計測手段
(カム角度検出信号基準制御タイミング計測手段)
57 カム角度検出信号カウント手段
58 カム角度検出信号リセット手段
61 第2の異常判定手段
62 エンジン挙動判定手段
63 第2計数基準仮判定手段
64 気筒番号正否判定手段

Claims (11)

  1. クランク軸と同期して回転するクランク軸同期回転体に基づいて、所定角度毎のクランク角度検出信号と1回転毎のクランク角度検出信号とを得るクランク角度信号検出手段と、
    クランク軸に対して二分の一の減速比で回転するカム軸と同期して回転するカム軸同期回転体に基づいて、所定角度毎のカム角度検出信号と1回転毎のカム角度検出信号とを得るカム角度信号検出手段と、
    上記クランク軸同期回転体に基づいて得られるクランク角度検出信号の発生時間間隔を計測する第1の計測手段と、
    上記カム軸同期回転体に基づいて得られるカム角度検出信号の発生時間間隔を計測する第2の計測手段と、
    上記第1の計測手段により計測された今回と前回のクランク角度検出信号の発生時間間隔、および前回と前々回のクランク角度検出信号の発生時間間隔を比較し、この第1の計測手段により計測された今回のクランク角度検出信号が所定角度毎のクランク角度検出信号もしくは1回転毎のクランク角度検出信号のいずれであるかを判定するクランク角度検出信号判定手段と、
    上記第2の計測手段により計測された今回と前回のカム角度検出信号の発生時間間隔、および前回と前々回のカム角度検出信号の発生時間間隔を比較し、この第2の計測手段により計測された今回のカム角度検出信号が所定角度毎のカム角度検出信号もしくは1回転毎のカム角度検出信号のいずれであるかを判定するカム角度検出信号判定手段と、
    上記クランク角度検出信号判定手段による1回転毎のクランク角度検出信号であることの判定と上記カム角度検出信号判定手段による1回転毎のカム角度検出信号であることの判定とが所定角度内に行われたときに、第1の信号セットであると判定する第1の信号セット判定手段と、
    上記クランク角度検出信号判定手段による1回転毎のクランク角度検出信号であることの判定と上記カム角度検出信号判定手段による所定角度毎のカム角度検出信号であることの判定とが所定角度内に行われたときに、第2の信号セットであると判定する第2の信号セット判定手段と、
    第1の信号セット判定手段および第2の信号セット判定手段により最初の信号セットが判定されたときに、第1または第2の信号セットに対応した気筒番号を仮決定するとともに、第1の計測手段により計測された今回のクランク角度検出信号の発生時点がクランク角度の計数基準であると仮判定する第1計数基準仮判定手段と、
    クランク角度検出信号が発生する毎にその信号発生数をカウントするクランク角度信号カウント手段と、
    このクランク角度信号カウント手段によりカウントされたクランク角度検出信号の発生回数が1気筒分の回転相当値に達したときに、その検出信号の発生回数をリセットするとともに、第1計数基準仮判定手段により仮決定された気筒番号を更新する気筒番号更新手段と、
    上記第1の信号セット判定手段および第2の信号セット判定手段による信号セットの判定が、第1、第2、第1の信号セット、または第2、第1、第2の信号セットの順で連続して行われたときに、第1または第2の信号セットに対応した気筒番号を決定するとともに、上記第1の計測手段により計測された今回のクランク角度検出信号の発生時点がクランク角度の計数基準であると判定する計数基準判定手段とを備えていることを特徴とするエンジンのクランク角度識別装置。
  2. 上記請求項に記載のエンジンのクランク角度識別装置において、
    第1の信号セット判定手段および第2の信号セット判定手段により最初の信号セットが判定されてから次回以降の信号セットを判定するときに、第1または第2の信号セットに対応した気筒番号およびクランク角度検出信号の発生回数であるか否かの判定を付加条件として加味する付加条件加味手段を備えていることを特徴とするエンジンのクランク角度識別装置。
  3. 上記請求項に記載のエンジンのクランク角度識別装置において、
    気筒番号更新手段により更新された気筒番号が所定番号であり、かつカウント手段によりカウントされたクランク角度検出信号の発生回数が所定値であるときに、クランク角度検出手段により1回転毎のクランク角度検出信号が得られたか否かを判定する気筒番号クランク角度検出信号判定手段を備えていることを特徴とするエンジンのクランク角度識別装置。
  4. 上記請求項に記載のエンジンのクランク角度識別装置において、
    第1の信号セット判定手段および第2の信号セット判定手段により同じ番号の信号セットが連続して判定された回数を記録する記録手段と、
    この記録手段に記録された記録回数が所定回数となったときに、異常であると判定する記録回数異常判定手段と
    を備えていることを特徴とするエンジンのクランク角度識別装置。
  5. 上記請求項に記載のエンジンのクランク角度識別装置において、
    第1の計測手段により計測された今回のクランク角度検出信号の発生時点が計数基準判定手段によってクランク角度の計数基準であると判定されたときに、記録手段に記録されている同じ番号の信号セットが連続して判定された回数をリセットする信号セット回数リセット手段を備えていることを特徴とするエンジンのクランク角度識別装置。
  6. 上記請求項1に記載のエンジンのクランク角度識別装置において、
    第2の計測手段により計測されたカム角度検出信号の発生時間間隔が所定時間以上であるときに最大時間と判定する最大時間判定手段と、
    第2の計測手段により計測された今回と前回のカム角度検出信号の発生時間間隔、または前回と前々回のカム角度検出信号の発生時間間隔が上記最大時間判定手段によって最大時間と判定されたときに、カム角度検出信号判定手段による所定角度毎のカム角度検出信号もしくは1回転毎のカム角度検出信号のいずれであるかの判定結果に関係なく、今回のカム角度検出信号を無効であると判定するカム角度検出信号無効判定手段と
    を備えていることを特徴とするエンジンのクランク角度識別装置。
  7. 上記請求項1に記載のエンジンのクランク角度識別装置において、
    クランク角度検出信号判定手段およびカム角度検出信号判定手段の少なくとも一方は、異常判定手段を備えていることを特徴とするエンジンのクランク角度識別装置。
  8. 上記請求項に記載のエンジンのクランク角度識別装置において、
    異常判定手段による異常判定条件は、エンジンの運転状態に基づいた条件であることを特徴とするエンジンのクランク角度識別装置。
  9. 上記請求項に記載のエンジンのクランク角度識別装置において、
    異常判定手段は少なくともクランク角度検出信号判定手段に設けられており、この異常判定手段は、カム角度検出信号判定手段により1回転毎のカム角度検出信号が判定されたときからエンジン制御開始までの時間間隔を計測する制御タイミング計測手段を備え、
    上記異常判定手段により異常判定が行われたときに、1回転毎のカム角度検出信号が判定されたときからエンジン制御開始までの時間間隔が上記制御タイミング計測手段によって計測されるようになっていることを特徴とするエンジンのクランク角度識別装置。
  10. 上記請求項に記載のエンジンのクランク角度識別装置において、
    異常判定手段は少なくともクランク角度検出信号判定手段に設けられており、カム角度検出信号判定手段により所定角度毎のカム角度検出信号または1回転毎のカム角度検出信号が判定されたときからエンジン制御開始までの時間間隔を計測するカム角度基準制御タイミング計測手段と、
    カム角度検出信号判定手段により所定角度毎のカム角度検出信号または1回転毎のカム角度検出信号が判定されたときからカム角度検出信号が発生する毎にその信号発生数をカウントするカム角度検出信号カウント手段と、
    カム角度検出信号判定手段により所定角度毎のカム角度検出信号または1回転毎のカム角度検出信号が判定されたときに、上記カム角度検出信号カウント手段によりカウントされたカム角度検出信号の発生回数をリセットするカム角度検出信号リセット手段と
    を備え、
    上記異常判定手段により異常判定が行われたときに、カム角度基準制御タイミング計測手段によるエンジン制御が行われるようになっていることを特徴とするエンジンのクランク角度識別装置。
  11. 上記請求項に記載のエンジンのクランク角度識別装置において、
    異常判定手段はカム角度検出信号判定手段に設けられており、
    エンジンの挙動を判定するエンジン挙動判定手段と、
    第1の計測手段により計測された今回のクランク角度検出信号がクランク角度検出信号判定手段によって1回転毎のクランク角度検出信号であると判定されたときに、気筒番号を仮決定するとともに、今回のクランク角度検出信号の発生時点がクランク角度の計数基準であると判定する第2計数基準仮判定手段と、
    上記異常判定手段による異常判定が行われたときに、クランク角度検出信号に基づいてエンジン制御を続行し、上記エンジン挙動判定手段により判定されたエンジン挙動に基づいて上記第2計数基準仮判定手段により仮決定された気筒番号の正否を判定する気筒番号正否判定手段と
    を備えていることを特徴とするエンジンのクランク角度識別装置。
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