JP3958536B2 - 水性溶液組成物および物品の表面改質方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水性溶液組成物および物品の表面改質方法に関し、さらに詳しくは物品の表面を改質するのに有用な水性溶液組成物および物品の表面改質方法に関するものであり、本発明は、親水性、抗菌・防臭性、風合い、防曇性、紙力増強、染色性、防汚染性などに優れた各種物品を提供する。
【0002】
【従来の技術】
冷房、暖房、除湿などの機能を備えた空調器(エアコン)は、その熱交換部に熱交換用フィンを備えており、これらの熱交換用フィンを形成するためのフィン材は、一般に軽量で加工性に優れ、しかも熱伝導性に優れていることが望まれることから、アルミニウムまたはアルミニウム合金で形成されている。
【0003】
そして、このようなエアコンを冷房運転すると、熱交換部は実内側で空気中の水分の露点以下になるため、この熱交換部の設けられている室内側フィンには空気中の水分が凝縮して付着する。そして、この凝縮水がフィン表面でとる形状はフィン表面の水に対する濡れ性で決まるが、濡れ性の悪いフィン材表面では、凝縮水は略半球状の水滴となったり、さらにはフィン間に水のブリッジを形成し、熱交換部における通気抵抗となって通風性を損なう原因になり、また、騒音の原因になるほか、場合によっては凝縮水が飛散して周辺を汚染する原因にもなる。
【0004】
そこで、このような問題を解決するために、従来においてもフィン材表面を親水性処理することが行われており、例えば、水ガラスなどを主成分とする無機系親水性処理剤を用いる方法(特公平2−42389号公報、特公平3−77440号公報など)や、ポリビニルアルコールと特定の水溶性高分子および架橋剤を組み合わせて用いる方法(特開平1−299877号公報)、ポリアクリルアミド系樹脂を用いる方法(特開平1−270977号公報)、特定の親水性ビニルモノマーの共重合体を用いる方法(特開平6−306247号公報)、カルボキシメチルセルロース系高分子、N−メチロールアクリルアミド、ポリアクリル酸、ジルコニウム化合物を用いる方法(特許第2520308号公報)などの有機系親水性処理剤を用いる方法が提案されている。
【0005】
しかしながら、無機系親水性処理剤を用いる方法においては、フィン材表面に非常に優れた親水性が付与されるが、このフィン材表面に形成される親水性皮膜がシリカ(SiO2)を主成分とする硬質材料からなっているので、フィン材のプレス加工時における金型の摩耗が激しいという問題があり、また、環境中の臭気成分を吸着し易い性質を有することから、冷房初期に臭気が感じられるという問題もある。
【0006】
また、上記有機系親水性処理剤を用いる方法においては、処理剤そのものが微生物の栄養源となり、処理浴および親水性皮膜に微生物が発生し易くなり、その繁殖を防止することも必要となる。そのために、上記の方法においては、必要に応じて、処理浴に防腐性を付与することが行われている。しかしながら、処理浴に抗菌剤を添加する方法においては、処理浴の防腐に多少の効果はあるが、皮膜自身にも抗菌性を付与させようとすると、その添加量が増加し、皮膜の親水性を阻害するという問題がある。また、親水性皮膜自身の抗菌性を持続させるために、皮膜表面から抗菌物質を溶出させることも提案されている。この方法によれば、抗菌物質が溶出している間は被膜は抗菌性を示すが、抗菌性が示される期間には限度がある。
【0007】
上記問題を解決しようとして、親水性皮膜に抗菌性を付与すべく、皮膜形成材料として抗菌性を有するキトサンを使用し、キトサンを含有した皮膜をフィン材表面に形成することが提案されている(特開平7−190676号公報)。しかしながら、この方法では、キトサンそれ自体の水溶性が低く、キトサンを水溶液にするためには有機酸や無機酸を使用する必要がある。しかしながら、前記凝縮水によってこの酸が流失し、その結果、キトサン皮膜の皮膜強度および抗菌性が失われるという問題がある。また、上記有機酸としてポリマー酸を使用することも提案されている(特開平11−293149号公報)。しかしながら、これらのキトサンを使用する何れの方法も皮膜をフィン材表面に焼き付ける際、およびその後においても著しい臭気が発生するという問題がある。従って空調器用フィン材としては満足し得ないものであった。
【0008】
前記従来技術の殆どは、親水性皮膜形成前にフィン材表面にクロメート処理などの耐食皮膜処理を施さないと、親水性皮膜がアルミニウムを腐食するため、長期間使用すると粉飛びが発生するという問題が起こる。そのため、フィン材を表面処理する際、耐食下地処理が必要となって、表面処理が2段処理工程となるため経済的に好ましいものではない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、1段処理を施す、具体的には物品の表面に直接塗布および加熱乾燥することで水滴が生じない優れた親水性皮膜が形成でき、しかもこの皮膜は水に濡れた状態においても優れた耐水強度を有することで耐水性および耐食性に優れ、かつ潤滑性に優れるため厳しい成形加工に耐え得ることができ、付着した潤滑油などで汚染されることなく親水持続性を発揮でき、さらに、皮膜形成材料に起因する臭気が発生しないうえ、長期間にわたり黴などの微生物が発生しないといった特徴を有する水性溶液組成物および物品の表面改質方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、ジヒドロキシプロピルキトサン(A)を主要成分とするキトサン類と1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸(B)(以下単に「BTC(B)」という)とを水性媒体に溶解させてなる水性溶液組成物であって、ジヒドロキシプロピルキトサン(A)とBTC(B)の重量比が、固形分換算で、B/A=0.1〜3であり、かつ該水性溶液組成物を乾燥および加熱することによって、耐水性皮膜を形成し得ることを特徴とする水性溶液組成物および物品の表面改質方法を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】
つぎに好ましい実施の形態を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。
本発明の実施に必要な「ジヒドロキシプロピルキトサン(A)」とは、特開昭59−8701号公報に記載の物質であり、例えば、60〜100%脱アセチル化キチンからなるキトサンに、グリシドール(2,3−エポキシ−1−プロパノール)を適当な割合で反応させることによって得られる。また、市場から別名「グリセリル化キトサン」として入手して本発明で使用することができる。このジヒドロキシプロピルキトサン(A)は必ずしも純粋な状態である必要はなく、前記反応により生じる多少の副生物や未反応物質を含むものでもよく、また、粉末状でも水溶液状であってもよい。さらにジヒドロキシプロピルキトサンとしてはN−(2,3−ジヒドロキシプロピル)キトサン、O−(2,3−ジヒドロキシプロピル)キトサンおよびN,O−(2,3−ジヒドロキシプロピル)キトサンの3種のキトサン誘導体を含むが、これらはいずれも本発明で使用できる。好ましくはN−(2,3−ジヒドロキシプロピル)キトサンまたはN,O−(2,3−ジヒドロキシプロピル)キトサンあるいはそれらの混合物である。
【0012】
本発明で使用するジヒドロキシプロピルキトサン(A)のジヒドロキシプロピル化度は約0.1〜5の範囲が好ましく、さらに好ましくは0.4〜5の範囲である。重量平均分子量は1万〜300万が好ましく、5万〜100万の範囲であることがより好ましい。重量平均分子量が1万未満では、形成される皮膜の強度が不充分であり、一方、300万を超えると水性溶液組成物の粘度が高くなりすぎ、ジヒドロキシプロピルキトサン(A)の濃度を著しく低く抑えざるを得ない。
【0013】
また、本発明の実施に必要なBTC(B)自体も公知の物質であり、市場から入手して本発明で使用することができる。なお、BTC(B)は、燐のオキソ酸の塩と併用することで水酸基を有する水溶性高分子の架橋剤として使用することも知られている(特開平7−102110号公報)が、BTC(B)は、ジヒドロキシプロピルキトサン(A)の耐水性化剤として単独で有用であり、しかも黴などの微生物が繁殖せず、また、皮膜形成材料に起因する臭気を生じない高耐水性の皮膜を形成し得ることは知られていない。
【0014】
本発明の水性溶液組成物は、上記ジヒドロキシプロピルキトサン(A)を主体とするキトサン類と、上記のBTC(B)とを必須成分として水性媒体に溶解して得られる。該必須成分を水性媒体に溶解する際には必要であれば加熱してもよい。使用する水性媒体は蒸留水が好ましいが、本発明の水性溶液組成物の用途によっては通常の水道水であってもよく、また、必要に応じてアルコールやケトンなどの親水性有機溶剤と水との混合溶媒であってもよい。
【0015】
本発明におけるジヒドロキシプロピルキトサン(A)を主体とするキトサン類とBTC(B)との使用割合は、固形分換算による重量比でB/A=0.1〜3、好ましくは0.2〜2である。BTC(B)の使用量B/Aが0.1未満では、形成される皮膜の耐水性が不充分であり、ジヒドロキシプロピルキトサンに起因して焼き付け時に発生する臭気の発生を抑制する効果が不充分である。一方、BTC(B)の使用量B/Aが3を超えると、形成される皮膜の親水性や可撓性が低下するとともに、皮膜の耐水性はその使用量に応じて向上せず、従って不経済である。
【0016】
本発明の水性溶液組成物は、上記の必須成分を水性媒体に加えて、必要であれば加熱して溶解させることによって得られる。必須成分の濃度は特に限定されないが、必須成分を合計した固形分濃度が1〜40重量%の範囲にあることが、水性溶液組成物を使用する際の作業性の点で好ましい。本発明の水性溶液組成物は、ジヒドロキシプロピルキトサン(A)を主体とするキトサン類とBTC(B)に加えて、さらにオキシアルキレン単位(アルキレンオキサイドの開環単位)を有する有機化合物(C)を含有したものでも構わない。
【0017】
上記の通り、オキシアルキレン単位を有する有機化合物(C)の種類としては、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリテトラメチレンオキサイド、ポリエチレンオキサイドとポリプロピレンオキサイドのランダムまたはブロック共重合物、ポリビニルアルコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、オキシアルキレン単位を有するポリエステル、オキシアルキレン単位を有するポリアミド、エチレンオキサイドとビニルアルコールとのグラフト共重合物、高級アルキルエーテル、オキシエチレンアルキルエーテル、アルキルグリコシド、アルキルポリグリコシド、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリンアルキルエーテル、グリセリンアルキルエステルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、単独または2種類以上で併用しても構わない。また、分子量に関しても特に限定しない。本発明の水性溶液組成物を用いて得られる物品が、絞り加工、扱き加工など厳しい成形加工を受ける場合において、該水性溶液組成物にオキシアルキレン単位を有する有機化合物(C)を含有することで非常に有利になる。
【0018】
その場合、ジヒドロキシプロピルキトサン(A)を主体とするキトサン類とオキシアルキレン単位を有する有機化合物(C)の比率は固形分換算重量比で、C/A=0.03〜3となることが好ましい。比率が0.03未満であると潤滑性向上効果が発揮されない。また、比率が3を超えると、その効果は飽和状態となり好ましくない。
【0019】
本発明の水性溶液組成物は、界面活性剤(D)を含有したものでも構わない。界面活性剤(D)としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、または両性界面活性剤を用いることができる。例えば、ポリオキシエチレンドデシルアミン、ポリオキシエチレンオクタデシルアミン、ジメチルドデシルベタイン、アルキルジアミノエチルグリシン、N(N’−ラノリン脂肪酸アミドプロピル)N−エチル−N,N−ジメチルアンモニウムエチルサルフェート、ラウリルベタイン系、アルキルリン酸ベタイン系、アルキルイミダゾリン系、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩、ジアルキルスルホコハク酸塩などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0020】
ジヒドロキシプロピルキトサン(A)を主成分としたキトサン類と界面活性剤(D)の比率は、固形分換算重量比で、D/A=0.01〜0.15となることが好ましい。該水性溶液組成物に界面活性剤(D)を含有させると、得られた物品が成形加工を受けるときにその表面に塗布される潤滑補助剤(クーラント)が原因となる親水性劣化が軽減できる。上記固形分換算比が0.01未満では、親水性向上効果が発揮されない。また、0.15を超えると皮膜が脆弱となり、水に濡れた状態で長期間放置されると、皮膜の耐水性や耐食性が劣化するため好ましいものではない。
【0021】
本発明の水性溶液組成物には、上記成分の他に、本発明の目的を妨げない範囲において、ヒドロキシエチルキトサン、ヒドロキシプロピルキトサンなどの他の易水溶性キトサンまたはその誘導体、溶解助剤としての低級モノまたはジカルボン酸、安定剤としてのアジピン酸ジヒドラジドなどのジヒドラジド類、防腐剤、防バイ剤、有機溶剤、微粒子フィラー、油剤、着色剤などを1種またはそれ以上添加してもよい。特に着色剤(D’)としては染料も使用できるが、各種耐久性の点からフタロシアニン系、アゾ系、アンスラキノン系、キナクリドン系などの有機顔料、酸化チタン、酸化鉄、複合金属酸化物系などの無機顔料、カーボンブラックなどが挙げられる。これらの着色剤(D’)の使用量は本発明の組成物において0.01〜10重量%を占める範囲である。
【0022】
以上の如くして得られた本発明の水性溶液組成物は、BTC(B)を含んでいるにもかかわらず、5〜30℃の温度で1ヶ月以上放置しても、増粘したり、ゲル化したりせずに安定である。従って一液タイプの処理剤として使用できる。そして該水性溶液組成物を物品表面に塗布し加熱乾燥することにより、耐水性に優れた親水性皮膜が形成される。この加熱乾燥時に、形成する皮膜が100℃以上の到達温度を経ることによって、被膜は、物品表面に強固に密着した耐水性皮膜として得られる。
【0023】
本発明の水性溶液組成物は、多くの用途に有用である。例えば、該水性溶液組成物を噴霧乾燥することによって、親水性の高いジヒドロキシプロピルキトサンの粒状物が得られる。この粒状物は、例えば、各種クロマト用担体などに有用である。また、本発明の水性溶液組成物は、天然または合成繊維からなる各種繊維物品、紙、合成紙、木材、ガラス、セラミックス、陶磁器、合成樹脂物品などの表面改質剤として有用であり、親水性、抗菌・防臭性、風合い、防曇性、紙力、染色性、耐水性、防汚染性などに優れた各種物品を与える。本発明の水性溶液組成物は、特に鉄、銅、またはアルミニウムおよびそれらの合金からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる金属物品の表面処理剤として有用である。以下代表例として空調器のアルミニウム製フィン材に本発明の水性溶液組成物を応用する例を挙げて説明する。
【0024】
本発明の水性溶液組成物を用いてアルミニウム製フィン材表面に、親水性皮膜を形成せしめる方法については、特に制限はないが、例えば、熱交換用フィン材を例にして説明するとこの方法は以下の通り実施し得る。
先ず、アルミニウム材表面に対して脱脂を行う。使用し得る脱脂剤の例としては、溶剤、界面活性剤、アルカリ系水溶液、酸系水溶液などが挙げられ、特に限定されない。油や埃などで表面が汚染されてない場合は、60〜80℃の湯洗のみでも構わない。本発明の水性溶液組成物を直接塗布するうえで、清浄なアルミニウム表面を得ることが重要である。
【0025】
本発明の水性溶液組成物は、アルミニウム表面へ直接塗布および加熱乾燥するが、耐食性をさらに向上させるために、あらかじめアルミニウム表面に何らかの耐食皮膜処理を施すとさらに好ましい。処理方法および得られる耐食皮膜の種類については特に制限はない。例えば、処理方法としては浸漬処理、スプレー処理、塗布型処理などがあり、耐食皮膜としてはリン酸クロメート、ジルコニウム皮膜などの無機系耐食皮膜、またはウレタン樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂被膜などの有機系耐食皮膜などが挙げられる。
【0026】
洗浄したアルミニウムフィン材表面に、本発明の水性溶液組成物を適当な塗布手段、例えば、ロールコート法、バーコート法、スプレー法、浸漬法などの塗布手段で、0.01〜10g/m2のドライ皮膜量になるように塗布する。次いで少なくとも100℃以上、より好ましくは到達温度で130〜220℃、加熱時間1秒間〜30分間の条件で加熱乾燥し、フィン材表面に親水性皮膜を形成せしめる。このようにして得られた熱交換用フィン材は、潤滑補助油を塗布して成形加工を施された後に加熱乾燥され、目的となる熱交換器用フィンとなる。
また、アルミニウム部品で組み立てた熱交換器に対して、本発明の水性溶液組成物を適用する場合(ポストコート処理)もあるが、このときは潤滑補助油が必要なく、その影響はない。
【0027】
以上のように形成された熱交換用フィンを室内側フィンとして冷房装置に用いた場合、冷却によって凝縮した水分はフィン表面上に拡がって水滴を形成することはない。従って凝縮した水分は水滴にはならないので、フィン間に水のブリッジを形成することがなく、また、熱交換部における通風性を損なうこともなく、さらに騒音の原因となったり、凝縮水が飛散して周辺を汚染することもない。さらに本発明の水性溶液組成物から形成される皮膜は、有機被膜ではあるが、皮膜の焼き付け時においても無臭である。また、上記皮膜は本質的に抗菌性および消臭性を有しており、その被膜を備えたフィンを室内の冷房装置や自動車の冷房装置などの空調器に設置して長期間繰り返し使用しても、その使用の初期は勿論、使用中においても皮膜形成材料に基づく臭気、黴臭、その他の悪臭を何等発生しない。また、クロメート処理を代表とする耐食下地処理を施さなくても、長期使用時に粉飛び発生は起こらない。
【0028】
【実施例】
つぎに、実施例、応用例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。文中の「%」とあるのは重量基準である。なお、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。表1に実施例および比較例として用いた水性溶液組成物の組成を示した。
【0029】
実施例として用いた水性溶液組成物の作成方法を以下に記す。
<実施例1>
純水80gにジヒドロキシプロピルキトサン(ジヒドロキシプロピル化度1.1 MW10万)5gを分散し、BTC15gを加えた後、室温で4時間撹拌溶解し、100gの本発明の水性溶液組成物を調製した。
【0030】
<実施例2〜19>
ジヒドロキシプロピルキトサンのジヒドロキシプロピル化度、および重量平均分子量(MW)ならびにジヒドロキシプロピルキトサンとBTCの配合比を表1に示すように変えた本発明の水性溶液組成物を、実施例1と同様の方法により調製した。
<実施例20>
純水70gにジヒドロキシプロピルキトサン(ジヒドロキシプロピル化度1.1 MW10万)5gを分散し、BTC5gを加えた後、室温で4時間攪拌溶解した。つづいて、5%に調整したポリエチレンオキサイド水溶液(MW2万)を5g加え、さらに純水を添加して全量を100gに調整し、30分間攪拌して本発明の水性溶液組成物を得た。
【0031】
<実施例21>
純水50gにジヒドロキシプロピルキトサン(ジヒドロキシプロピル化度1.1 MW10万)5gを分散し、BTC5gを加えた後、室温で4時間攪拌溶解した。つづいて、40%に調整したPEO(三洋化成工業(株) ポリエチレンオキサイド MW2万)水溶液を12.5gと、40%に調整したPEO−PPO共重合体(ポリエチレンオキサイドとポリプロピレンオキサイド共重合物)水溶液を12.5g加え、最後に純水を添加して全量が100gになるように調整して本発明の水性溶液組成物を得た。
【0032】
<実施例22>
実施例20で最後に全量を純水で調整する前に、10%に調整したポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(エチレン付加モル数=2)水溶液を5g加えた以外は、実施例20と同様にして本発明の水性溶液組成物を得た。
【0033】
<実施例23>
実施例20で最後に全量を純水で調整する前に、10%に調整した2−メチルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウム水溶液を10g加えた以外は、実施例20と同様にして本発明の水性溶液組成物を得た。
【0034】
<実施例24>
実施例20における5%ポリエチレンオキサイド水溶液5gを5%ポリビニルアルコール水溶液(電気化学工業(株)「デンカポバールK05」商品名)4gとフタロシアニンブルー顔料の固形分40%の水分散体1gに変更し、それ以外は実施例20と同様にして本発明の着色水性溶液組成物を調製した。
【0035】
<実施例25>
実施例21で最後に全量を純水で調整する前に、10%に調整した2−メチルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウム水溶液を10g加えた以外は、実施例21と同様にして本発明の水性溶液組成物を得た。
【0036】
比較例として用いた水性溶液組成物の作成方法を以下に記す。
<比較例1>
比較例1は、酸成分として乳酸を用いた水性溶液組成物である。純水80gにジヒドロキシプロピルキトサン(ジヒドロキシプロピル化度1.1 MW10万)5gを分散し、乳酸5gを加えた後、室温で4時間撹拌溶解し、純水を添加して全量が100gになるように調整してこの比較例の水性溶液組成物を得た。
【0037】
<比較例2>
比較例2は、酸成分として乳酸を用いた水性溶液組成物で、比較例1よりジヒドロキシプロピルキトサンに対する乳酸の使用割合が少ないものである。純水80gにジヒドロキシプロピルキトサン(ジヒドロキシプロピル化度2.2 MW7万)10gを分散し、乳酸5gを加えた後、室温で4時間撹拌溶解し、純水を添加して全量が100gになるように調整してこの比較例の水性溶液組成物を得た。
【0038】
<比較例3>
比較例3は、ジヒドロキシプロピル化反応を実施してないキトサン(ジヒドロキシプロピル化度=0、MW10万、以下単に「キトサン」という)を使用した水性溶液組成物であり、実施例1と同様な方法で調整してこの比較例の水性溶液組成物を得た。
【0039】
<比較例4>
純水50gに、キトサン3gを分散し、クエン酸6gを加えた後、室温で4時間攪拌する。つづいて、20%ポリアクリル酸水溶液(日本純薬(株)製、「ジュリマーAC10H」商品名;MW5万)35gを加え、純水を添加して全量が100gになるように調整してこの比較例の水性溶液組成物を得た。
【0040】
<比較例5>
純水30gに、10%に調整したポリビニルアルコール水溶液(電気化学工業(株)「デンカポバールK05」商品名)50gを加えた後、さらにBTC5gを加えて、室温で1時間攪拌した。最後に、純水を添加して全量を100gに調整してこの比較例の水性溶液組成物を得た。
【0041】
<比較例6>
純水30gに、10%に調整したポリビニルアルコール水溶液(電気化学工業(株)「デンカポバールK05」商品名)50gを加えた後、65%尿素樹脂(三井化学(株)製「サイメルUFR65」商品名)水溶液を4g加えて1時間攪拌した。つづいて、50%に調整したポリアミド樹脂(東レ(株)「AQナイロンP−70」商品名)水溶液10gを加え、室温で1時間攪拌した。最後に、純水を添加して全量を100gに調整してこの比較例の水性溶液組成物を得た。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
表1に示す組成により調整した水性溶液組成物を用い、下記の親水性皮膜形成方法により得られた親水性皮膜処理アルミニウム材を得、それらの評価試験を下記の評価方法により行った。評価結果を表2に示す。
【0045】
<前処理方法>
アルカリ脱脂剤「ファインクリーナー 4377K」(商品名:日本パーカライジング(株)製)を、水道水で濃度2%に希釈して水溶液を調製した。厚さ100〜110μmのアルミニウム材(JIS 1050)表面に対して、60℃×10秒でこの水溶液をスプレー処理してアルカリ脱脂を行った。つづいて、水道水洗および乾燥することで清浄なアルミニウム表面を得た。
【0046】
<親水性皮膜形成方法>
前記のようにアルカリ脱脂処理により洗浄したアルミニウム板(10cm×10cm)表面に、バーコーターを用いて実施例1〜25および比較例1〜6の水性溶液組成物を1g/m2の乾燥皮膜量になるよう塗布し、ついで、水性溶液組成物を塗布したアルミニウム板を表2に示す条件で加熱乾燥を行った。これを以下の評価試験に用いる供試材とした。
【0047】
▲1▼臭気性評価試験
供試材について、速やかに官能検査を実施し、臭気を6段階で評価した。評価基準は下記の通りである。
<評価基準>
5:息をかけて嗅いでも臭わない。
4:息をかけて嗅いで僅かに臭う。
3:息をかけなければ臭わないが、息をかけて嗅ぐと少し臭う。
2:息をかけなければ臭わないが、息をかけて嗅ぐと臭う。
1:息をかけなくとも明らかに臭う。
0:息をかけなくとも強烈に臭う。
【0048】
▲2▼耐水性評価試験
供試材について、24時間純水に浸漬した後、100℃に調整した送風乾燥機内で30分間加熱乾燥した。室温まで放冷した後、重量測定を行い、下記に示す式より塗膜残存率を求め耐水性について5段階で評価した。評価方法は以下の通りである。
A:親水性表面処理する前のアルミニウム板重量。
B:親水性表面処理した後のアルミニウム板重量。
C:親水性表面処理後、24時間水中浸漬したアルミニウム板重量。
【0049】
【数1】
【0050】
<耐水性評価基準>
5:塗膜残存率が95%以上。
4:塗膜残存率が80%以上95%未満。
3:塗膜残存率が70%以上80%未満。
2:塗膜残存率が50%以上70%未満。
1:塗膜残存率が50%未満。
【0051】
▲3▼親水性評価試験
▲3▼−1 初期親水性
水平状態にした供試材の表面に2μlの純水を滴下し、その時の水滴の接触角を接触角計(「CA−X型」商品名:協和界面科学(株)製)により測定して初期親水性を評価した。初期親水性の評価基準は、下記の通りである。
<初期親水性評価基準>
5:接触角が5゜未満。
4:接触角が5゜以上10゜未満。
3:接触角が10゜以上15゜未満。
2:接触角が15゜以上20°未満。
1:接触角が20°以上30°未満。
0:接触角が30°以上。
【0052】
▲3▼−2 親水持続性
供試材を揮発性プレス油「RF−190」(商品名、昭和シェル石油(株)製)に1分間浸漬した後、150℃、5分間加熱乾燥した。揮発性プレス油で処理しない場合(親水持続性A)と揮発性プレス油で処理した場合(親水持続性B)2種類について、純水流水中に200時間浸漬した。80℃に調整した送風乾燥機内で1時間加熱乾燥した。乾燥後、初期親水性試験の場合と同様にして水滴の接触角を測定し、親水持続性を評価した。親水持続性の評価基準は、下記の通りである。
【0053】
【0054】
▲4▼ 耐食性評価試験
供試材を塩水噴霧試験にて500時間まで実施した。供材表面に純水を流しかけた後、100℃に調整した送風乾燥機内で1時間加熱乾燥し、外観評価を行った。評価基準は下記の通りである。
<耐食性評価基準>
5:腐食面積率が0%。
4:腐食面積率が0%を超えて5%未満。
3:腐食面積率が5%以上10%未満。
2:腐食面積率が10%以上30%未満。
1:腐食面積率が30%以上70%未満。
0:腐食面積率が70%以上。
【0055】
潤滑性評価試験
供試材表面の潤滑特性を調べるために、バウデン式摩擦係数測定を行った。バウデン試験機(東洋ボールドウィン(株)製)のステージにセッティングした供試材表面上で、1/16インチ鋼球を摺動させ、初期摩擦係数を算出した。評価基準は下記の通りである。
<潤滑性評価基準>
5:摩擦係数が0.1未満。
4:摩擦係数が0.1以上0.15未満。
3:摩擦係数が0.15以上0.2未満。
2:摩擦係数が0.2以上0.3未満。
1:摩擦係数が0.3以上0.4未満。
0:摩擦係数が0.4以上。
潤滑性評価で成形加工性をシミュレートできるが、上記評価基準で3点以上であれば実用上問題ない成形加工性レベルである。
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
註1:実施例2は金属として銅(JIS C1220)を使用し、耐食性評価は省略。
註2:実施例4は前処理としてリン酸クロメート処理を実施。「アルクロム K702」(商品名、日本パーカライジング(株)製)で50℃×5秒間スプレー処理してCr付着量20mg/m2。
なお、評価結果について、点数3点以上あれば実用上問題ない。
【0059】
以上の表2の結果から明らかなように、本発明ではBTC(B)を使用することにより、臭気性、耐水性および親水性の全てにおいて良好な結果が得られた。実施例1〜4は、BTCの添加量を変えて水性溶液組成物を調製したもので、表2の評価結果は良好であった。実施例5〜8は、ジヒドロキシプロピルキトサン(A)のジヒドロキシプロピル化度を変えたもので水性溶液組成物を調製した。評価結果は良好であった。実施例9〜12においては、ジヒドロキシプロピルキトサン(A)の重量平均分子量を変えて試験を行い、得られた水性溶液組成物の濃度は異なっていた。実施例13〜16は、加熱乾燥条件を変えて試験を行った。実施例9〜16の結果は何れも許容できるものであった。
また、実施例2のように対象金属が変わったり、実施例4のように前処理として耐食皮膜処理を行ったときでも良好な性能が得られた。
【0060】
実施例17はジヒドロキシプロピルキトサン(A)とBTC(B)の重量比が、B/A=0.06で調製したもので、臭気性、耐水性および親水持続性において性能が若干劣化した。実施例18において、ジヒドロキシプロピルキトサン(A)のジヒドロキシプロピル化度が0.25であると、親水性が若干劣化する結果となった。この結果からして、ジヒドロキシプロピルキトサン(A)とBTC(B)の重量比でB/A=0.1〜3の範囲であり、また、ジヒドロキシプロピルキトサン(A)のジヒドロキシプロピル化度が0.4〜5の範囲であることがより好ましいことが分かる。
実施例19から、加熱乾燥温度が100℃未満であると、親水持続性、耐食性および潤滑性において性能が若干劣化し、加熱乾燥温度が100℃以上であることがより好ましいと言える。
【0061】
実施例20〜25は、ジヒドロキシプロピルキトサン(A)とBTC(B)からなる水性溶液組成物に、オキシアルキレン単位を有する有機化合物(C)を配合したもの、界面活性剤(D)または着色剤(D’)を配合したもの、または両者を混合したものであるが、プレス油処理後の親水持続性および潤滑性はいずれも実施例1〜19よりさらに向上する結果となった。親水性皮膜を施した物品が、プレス油による汚染や厳しい成形加工を受ける場合において、実施例20〜24はより好ましいことが分かる。また、実施例25から、ジヒドロキシプロピルキトサン(A)と界面活性剤(D)の重量比がD/A=0.2であると耐食性および耐水性が若干劣化し、D/A重量比が0.15以下であることがより好ましいと言える。なお、実施例で用いた何れの水性溶液組成物も30日間経過しても増粘やゲル化は生じなかった。
【0062】
比較例1および2は、酸成分をBTC(B)から乳酸に変えて水性溶液組成物を調整したもので、臭気性、耐水性、親水持続性および潤滑性が悪い結果となった。
比較例3は、ジヒドロキシプロピル化を行っていない単なるキトサンとBTC(B)を用いて水性溶液組成物を調整したもので、臭気性、耐水性以外は全て悪い結果となった。
比較例4は、キトサンとポリアクリル酸を用いて水性溶液組成物を調整したもので、臭気性、耐水性、親水持続性および耐食性が悪い結果となった。
比較例5〜6は、他の水溶性高分子化合物を用いて水性溶液組成物を調整したもので、プレス油処理後の親水持続性がいずれも悪い結果となった。
【0063】
つぎに本発明の水性溶液組成物について他の応用例の幾つかを説明する。
<応用例1>
ジヒドロキシプロピルキトサン(ジヒドロキシプロピル化度1.1、分子量10万)とBTCとを重量比1:1で、ジヒドロキシプロピルキトサン濃度0.5%の水溶液とした。この水溶液中に40cm角の布帛を浸漬し、ロールにて絞り率100%に絞った。熱風乾燥機中で150℃、5分間の熱処理を行い、耐水性被膜を固着させた。本処理布帛の風合いは柔らかなものであった。この処理布帛の抗菌性測定は、JIS L1902−98に従って行った。
対象菌:黄色ぶどう状球菌。
洗濯10回(JIS L0217 103号)。
判定基準:静菌活性値2.2以上。
【0064】
【0065】
以上の結果から、本発明の処理布帛は洗濯10回後においても十分な抗菌性を保持していることがわかった。
【0066】
<応用例2>
透明ポリエステルフィルム、白紙および集成材板の上にバーコーターを使用して、実施例1の水性溶液組成物にイソプロピルアルコールを同重量添加した溶液を、乾燥皮膜量0.5g/m2になるようコートした後、熱風乾燥機中で130℃、3分間の熱処理を行った。処理したポリエステルフィルムの処理面に水を1滴落として様子を観察すると、皮膜には顕著な膨潤は見られず、擦っても剥離は起こらなかった。また、処理した白紙をセイコーエプソン社製インクジェットプリンターにて、染料インキを用いて印刷を行ったところ問題なく印刷できた。比較のためにこの印刷した処理した紙と同様に印刷した未処理の紙を1日間放置後、印刷面に未水を滴下した。未処理の紙では印字が滲んでしまったのに対し、本発明で処理したものは滲みは殆どなく、本発明の処理は染料の固着に有効であった。さらに本発明の方法で処理した集成材板表面に筆を使用して染料で絵を描いたところ、未処理のものに比べ、淡色の発色に優れ、乾燥後の絵の耐水性も良好であった。
【0067】
<応用例3>
鏡のガラス表面に、実施例1の水性溶液組成物を、乾燥皮膜量1g/m2となるように塗布した後、180℃で2分間の熱処理を行った。当該処理鏡を浴室に持ち込み、水蒸気による曇りや水滴の付着状況を観察したところ、防曇性が良好であった。また、当該処理鏡を24時間水に浸漬後、処理表面の鉛筆硬度を測定したところ「H」であり、被膜の付着性も良好であった。
【0068】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば水性溶液組成物を、物品の表面に直接塗布および加熱乾燥するといった1段処理を施すことで水滴が生じない優れた親水性皮膜が形成でき、しかもこの皮膜は水に濡れた状態においても優れた耐水強度を有することで、耐水性および耐食性に優れ、かつ潤滑性に優れるため、厳しい成形加工に耐え得ることができ、付着した潤滑油などで汚染されることなく親水持続性を発揮でき、さらに、皮膜形成材料に起因する臭気が発生しないうえ、長期間にわたり黴などの微生物が発生しないといった特徴を有する水性溶液組成物および物品の表面改質処理方法を提供することができる。
Claims (17)
- ジヒドロキシプロピルキトサン(A)を主要成分とするキトサン類と1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸(B)とを水性媒体に溶解させてなる水性溶液組成物であって、ジヒドロキシプロピルキトサン(A)と1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸(B)の重量比が、固形分換算で、B/A=0.1〜3であり、かつ該水性溶液組成物を乾燥および加熱することによって、耐水性皮膜を形成し得ることを特徴とする水性溶液組成物。
- ジヒドロキシプロピルキトサン(A)の重量平均分子量が、1万〜300万である請求項1に記載の水性溶液組成物。
- ジヒドロキシプロピルキトサン(A)のジヒドロキシプロピル化度が、0.1〜5である請求項1に記載の水性溶液組成物。
- 固形分濃度が、1〜40重量%である請求項1に記載の水性溶液組成物。
- さらにオキシアルキレン単位を有する有機化合物(C)を含有し、かつその重量比が固形分換算で、C/A=0.03〜3である請求項1に記載の水性溶液組成物。
- さらに界面活性剤(D)を含有し、かつその重量比が固形分換算で、D/A=0.01〜0.15である請求項1に記載の水性溶液組成物。
- さらに着色剤を含有する請求項1に記載の水性溶液組成物。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の水性溶液組成物を物品の表面に塗布し、加熱乾燥することを特徴とする物品の表面改質方法。
- 塗布量が、固形分基準で0.01〜10g/m2である請求項8に記載の物品の表面改質方法。
- 加熱乾燥時に、少なくとも100℃以上の温度で少なくとも1秒間熱処理する請求項8に記載の物品の表面改質方法。
- 物品が、金属、繊維、布帛、紙、木材、プラスチック、合成樹脂、ガラスおよびセラミックスからなる群から選ばれる材料からなる請求項8に記載の物品の表面改質方法。
- 物品が、鉄、銅、マグネシウム、亜鉛、アルミニウムおよびそれらの合金からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属からなる請求項8に記載の物品の表面改質方法。
- 請求項12に記載の少なくとも1種の金属表面に、請求項1〜7のいずれか1項に記載の水性溶液組成物を直接塗布し、加熱乾燥することを特徴とする物品の表面改質方法。
- 物品が、空調器用フィン材である請求項13に記載の物品の表面改質方法。
- 表面に、請求項1〜7のいずれか1項に記載の水性溶液組成物を加熱乾燥して形成された表面改質皮膜を有することを特徴とする物品。
- 物品が、空調器用フィン材である請求項15に記載の物品。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の水性溶液組成物を加熱乾燥して得られたことを特徴とする成型物。
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