JP3955558B2 - X線検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、X線を曝射したときのX線透過量から被検査物中の異物混入の有無などを検査するX線検査装置に関し、特に感度補正されたX線検出器から出力される検出データにずれが生じても誤判定を招くことなく安定した検査を行うことが可能なX線検査装置に関するものである。
X線検査装置は、搬送路上を所定間隔で順次搬送されてくる各品種の被検査物(例えば、生肉、魚、加工食品、医薬など)にX線を曝射し、この曝射したX線の透過量から被検査物中に金属、ガラス、石、骨などの異物が混入しているか否かや被検査物の欠品などを検査する装置である。
この種のX線検査装置では、例えば下記特許文献1でも開示されるように、X線の曝射に伴って被検査物を透過してくるX線を検出するX線検出器としてアレイ状のラインセンサを用いている。X線検出器10は、搬送される被検査物の搬送方向の平面上で搬送方向と直交する方向に複数の素子が一直線上に配置されたものであり、図5に示すように、ライン状に整列して配設された複数のフォトダイオード10aと、ライン状のフォトダイオード10a上に設けられたシンチレータ10bとを備えてアレイ状に構成される。
特開2002−168806号公報
ところで、従来、アレイ状のラインセンサからなるX線検出器10を用いて被検査物の検査を行う際には、被検査物を搬送していない検査前にX線検出器10の各素子の出力レベルが一定値となるように、X線検出器10に対して適切な補正値を設定しておき、この補正値に基づいて検査前にX線検出器10の出力レベルの感度補正を行っていた。
しかしながら、この種のX線検査装置に使用されるアレイ状のX線検出器10は、温度や湿度などの外部要因によって素子単体の感度が変動し、素子毎に出力レベルに差が生じてくる。
また、仮にX線検出器10の受光面にゴミが付着した状態で上述した感度補正を行い、その後、付着したゴミが取れた状態で検査が行われると、ゴミが取れた部分の素子の出力レベルに誤差が生じ、その部分が異物検出などに影響を与えて誤判定を招くおそれがあり、安定した検査が行えないという問題を生じる。また、感度補正後にX線検出器10の受光面にゴミが付着しても同様の問題を招く。
このように、従来のX線検査装置では、検査前にX線検出器10の感度補正を行い、各素子が出力する検出データの出力レベルを一定値に補正しても、その後、温度や湿度などの外部要因に伴う各素子の出力レベルの差、受光面へのゴミなどの付着によって感度補正後にX線検出器10が出力する検出データにずれが生じることがある。
そして、図6(a)に示す各素子の出力レベルが一定値に補正された感度補正直後の検出データにずれが生じると、補正された検出データのレベルの高低差が濃淡画像の色調の変化としてデータに現われる。例えば感度補正後の検出データにずれが生じた素子の出力レベルが基準値より高い場合には、その部分の濃淡画像がグレーの線として表示される(図6(b)の黒塗り部分)。これに対し、感度補正後の検出データにずれが生じた素子の出力レベルが基準値より低い場合には、その部分の濃淡画像が白の線として表示される(図6(b)のハッチング部分)。そして、上記のように感度補正後の検出データにずれが生じた部分が異物検出などに影響を与えて誤判定を招き、安定した正確な検査が行えないという問題を招いていた。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、感度補正されたX線検出器から出力される検出データにずれが生じても、その影響を受けずに安定した検査を行うことができるX線検査装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載されたX線検査装置は、搬送路上を搬送される被検査物WにX線を曝射するX線発生器9と、
前記被検査物の搬送方向Xの平面上で直交する方向Yに直線状に配置された複数の素子によって前記被検査物を透過するX線を検出し、その検出した検出データを素子毎に前記複数の素子数を1ラインとして順次出力し、前記被検査物の搬送に伴い前記順次出力を繰り返すX線検出器10とを備え、
該X線検出器は、検査前に前記被検査物が搬送されていない状態で前記X線検出器の各素子の出力レベルが一定値となるように感度補正が行われており、該感度補正された素子によって検出した検出データによる濃度データに基づいて前記被検査物の検査を行うX線検査装置において、
前記被検査物が搬送されていない状態で、前記X線検出器から順次出力される前記感度補正された素子によって検出した検出データによる濃度データを用いて、該濃度データ全体の平均値を算出する第1の平均値算出手段17aと、該濃度データのうち単体素子に対応する濃度データの平均値を素子毎に算出する第2の平均値算出手段17bと、前記第1の平均値算出手段が算出した平均値から前記第2の平均値算出手段が算出した平均値を差し引いた差分データを前記素子毎に算出する差分算出手段17cと、を有し、
記X線検出器から順次出力される前記感度補正された素子によって検出した検出データによる濃度データから対応する素子の前記差分データを差し引くことにより該検出データのずれを補正する補正手段17dとを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載されたX線検査装置は、請求項1に記載のX線検査装置において、
前記補正手段17dで補正された濃度データの前記被検査物Wの内容物領域内における内容物の異物の有無を判別する判別手段19を備えたことを特徴とする。
請求項3に記載されたX線検査装置は、請求項1に記載のX線検査装置において、
前記補正手段17dで補正された濃度データの前記被検査物Wの内容物領域内における内容物の欠品の有無を判別する判別手段19を備えたことを特徴とする。
請求項4に記載されたX線検査装置は、請求項1に記載のX線検査装置において、
前記補正手段17dで補正された濃度データから外形を抽出し、この抽出した外形を基準として、予め設定されたシール部情報に基づいて前記被検査物Wのシール部領域を算出するシール部算出手段18と、
該シール部算出手段が算出したシール部領域の画像の濃淡レベルと前記被検査物の内容物の画像の濃淡レベルとの比較によりシール不良の有無を判別する判別手段19とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、検査前に感度補正されたX線検出器から出力される検出データにずれが生じても、被検査物が搬送されてくる直前のX線検出器のデータを用いてグレーや白の線の影響値を差し引くデータ補正を行い、感度補正されたX線検出器から出力される検出データのずれが異物検出、欠品検出、シール不良検出などに影響することなく、常に安定した正確な各種検査を行うことができる。
図1は本発明に係るX線検査装置の概略構成を示す斜視図、図2は本発明に係るX線検査装置のブロック図、図3は本発明に係るX線検査装置における被検査物とデータ補正に用いるデータとの時間的位置関係を示す図、図4(a),(b)は本発明に係るX線検査装置のデータ補正に関する説明図である。
本例のX線検査装置1は、製造ラインの一部に設けられ、所定間隔をおいて順次搬送されてくる被検査物W中の異物混入の有無、内容物の噛み込みによるシール部不良の有無、内容物の欠品の有無などの各種検査を行うものである。
図1に示すX線検査装置1は、搬送部2と異物検出部3とが装置本体4内部に設けられ、表示器5が装置本体4の前面上部に設けられている。
搬送部2は、同一品種の被検査物Wを、一定速度で所定間隔おきに搬送路上を順次搬送している。この搬送部2は、例えば装置本体4に対して水平に配置されたベルトコンベアで構成することができる。搬送部2は、図1に示す駆動モータ6の駆動により予め設定された所定の搬送速度で搬入口7から搬入された被検査物Wを搬出口8側(図中搬送方向X)に向けて搬送させる。
異物検出部3は、搬送される被検査物Wを搬送路途中において異物混入の有無、シール部の不良の有無、内容物の欠品の有無などを検出するためのもので、搬送部2の上方に所定高さ離れて設けられるX線発生器9と、搬送部2内にX線発生器9と対向して設けられるX線検出器10を備えて構成される。
X線発生器9は、金属製の箱体11内部に設けられる円筒状のX線管12を不図示の絶縁油により浸漬した構成であり、X線管12の陰極からの電子ビームを陽極ターゲットに照射させてX線を生成している。X線管12は、その長手方向が被検査物Wの搬送方向Xと直交する方向(Y方向)に設けられている。X線管12により生成されたX線は、下方のX線検出器10に向けて、長手方向に沿った不図示のスリットにより略三角形状のスクリーン状にして曝射するようになっている。
X線検出器10は、被検査物Wの搬送方向Xの平面上で直交する方向Yに直線状に配置された複数の素子によって被検査物Wを透過するX線を検出し、その検出した濃度データを素子毎に複数の素子数を1ラインとして順次出力し、被検査物Wの搬送に伴って1ラインからの順次出力を繰り返している。X線検出器10は、従来技術でも説明したように、図5に示す如く、搬送される被検査物Wの搬送方向Xの平面上で搬送方向Xと直交するY方向に複数の素子が一直線上に配置されたものである。複数の素子は、ライン状に整列して配設された複数のフォトダイオード10aと、ライン状のフォトダイオード10a上に設けられたシンチレータ10bとから構成される。
図2に示すように、搬送部2の搬入口7側には、被検査物Wの通過を検出するための位置検出手段13が設けられている。この位置検出手段13は、例えば搬送部2としてのベルトコンベアの入口側に設けられる一対の投受光器からなるフォトセンサで構成される。この構成により、被検査物Wがフォトセンサの前を通過している間では位置検出手段13からオン信号が信号処理手段14にタイミング信号として入力される。
このような構成によるX線検出器10では、搬送部2上を搬送される被検査物Wに対してX線発生器9からX線が曝射される。そして、この被検査物WへのX線の曝射に伴って被検査物Wを透過してくるX線をシンチレータ10bで受けて光に変換する。このシンチレータ10bで変換された光は、その下部に配置されるフォトダイオード10aによって受光される。そして、各フォトダイオード10aは、受光した光を電気信号に変換して出力する。このX線検出器10は、受けたX線の強さに対応したレベルを有した電気信号を信号処理手段14に出力する。
図2において、信号処理手段14は、CPUやメモリなどを備えて構成され、位置検出手段13が被検査物Wを検出したときのオン信号をタイミング信号とする所定時間後に、X線検出器10からの電気信号を取り込んで各種信号処理を行っている。
図2に示すように、信号処理手段14は、設定入力手段15、記憶手段(データメモリ)16、データ補正処理手段17、シール部算出手段18、判別手段19を備えている。
設定入力手段15は、被検査物Wの異物検査、シール不良検査、欠品検査や表示に関する各種設定や指示を与えるためのユーザが操作する複数のキーやスイッチ等で構成される。さらに説明すると、設定入力手段15は、搬送部2の搬送速度の設定、被検査物W中の異物の混入の有無を判定するための基準となる検出リミット値、被検査物Wのシール部におけるシール不良の有無を判定するための基準となる検出リミット値などを設定している。また、設定入力手段15では、複数の検査を行う際に、被検査物W中の異物の混入の有無や内容物の欠品の有無を判定するための基準となる検出リミット値が設定可能となっている。これら検出リミット値は、被検査物Wの品種や検出対象となる異物の種類などに応じて適宜設定される。
なお、設定入力手段15からは、上記設定の他、被検査物Wのシール部の幅寸法(例えば外形が矩形状であれば、外形の4辺から内側に向かう寸法)を適宜数値入力することができる。また、設定入力手段15は、シール部を有する箇所の数を入力したり、被検査物Wの品種を指定することにより予め記憶された被検査物Wの品種に対応したシール部の幅寸法を設定するなど、シール部に関する各種情報を入力することができる。
記憶手段16には、各被検査物W毎のX線透過データが格納される。このX線透過データは、X線検出器10からの電気信号を不図示のA/D変換器によりA/D変換して得られる。さらに説明すると、この記憶手段16には、1つの被検査物Wの検査を行う毎に、X線検出器10の1ライン(Y方向)あたり例えば640個のX線透過データが、少なくとも搬送される被検査物Wの搬送方向の長さ(前端から後端までの検出期間に相当)に対応した所定ライン数(例えば480ライン)だけ格納される。
データ補正処理手段17は、第1の平均値算出手段17a、第2の平均値算出手段17b、差分算出手段17c、補正手段17dを備えて構成される。このデータ補正処理手段17では、位置検出手段13からの検出信号をタイミング信号とし、記憶手段16に格納されたX線検出器10からの検出データのうち、被検査物Wが搬送されてくる直前の検出データを用いてデータ補正を行っている。
第1の平均値算出手段17aは、X線検出器10から出力される所定ライン数の濃度データ全体の平均値を算出している。さらに説明すると、図4(a)に示すように、被検査物Wの搬送方向Xの平面上で搬送方向Xと直交するY方向に配列されるX線検出器10の幅方向の全素子から出力される所定ライン数(N)の濃度データ全体の平均値Iを、記憶手段16から読み出したX線透過データより算出している。
第2の平均値算出手段17bは、X線検出器10から出力される所定ライン数の濃度データの中から単体素子に対応する濃度データの平均値を素子毎に算出している。さらに説明すると、図4(b)に示すように、X線検出器10の各素子から出力される所定ライン数(N)の濃度データの中から単体素子に対応する各素子毎の濃度データの平均値Pi(iはX線検出器10の素子数)を、記憶手段16から読み出したX線透過データより算出している。図4(b)の例では、X線検出器10の素子数iが640個なので、P1,P2,…,P640の640個の平均値Piが算出される。
差分算出手段17cは、第1の平均値算出手段17aが算出した平均値から第2の平均値算出手段17bが算出した平均値を差し引いた差分データを素子毎に算出している。さらに説明すると、第1の平均値算出手段17aが算出したX線検出器10から出力される所定ライン数(N)の濃度データ全体の平均値Iから第2の平均値算出手段17bが算出したX線検出器10から出力される所定ライン数の濃度データの中から単位素子に対応する各素子毎の濃度データの平均値Piを差し引き、X線検出器10の各素子毎の差分データLi(iはX線検出器10の素子数)を算出している。例えばX線検出器10の素子数i=640であれば、L1,L2,…,L640の640個の差分データLiが算出される。
補正手段17dは、被検査物Wを含むX線透過データをライン毎に記憶手段16から読み出し、この読み出したライン毎の各素子のX線透過データに対応する素子の差分データLiを差し引いてX線検出器10による検出データを補正している。この補正後の検出データは、被検査物Wに関する正規のX線透過データ(濃淡データ)としてシール部算出手段18に出力される。
なお、データ補正処理手段17では、位置検出手段13からの検出信号をタイミング信号として、被検査物Wが搬送されてくる直前のX線検出器10からのデータを記憶手段16から読み出してデータ補正を行うのが好ましいが、被検査物Wが搬送されていない部分のデータ、すなわち順次搬送される被検査物W間のデータを用いることができる。その際も位置検出手段13からの検出信号をタイミング信号としてデータ補正が行われる。
シール部算出手段18は、補正手段17dにより補正されたX線透過データから全体の濃淡画像(搬送部2のベルト面を含む被検査物W毎の全体画像)を作成し、この作成された全体の濃淡画像から内容物の濃淡画像を抽出している。
また、シール部算出手段18は、補正手段17dにより補正されたX線透過データによる全体画像から被検査物Wの輪郭から内側の面積を示す外形領域を抽出している。さらに説明すると、このシール部算出手段18では、補正手段17dにより補正されたX線透過データから全体のヒストグラムを求める。そして、求めた全体のヒストグラムから被検査物WのデータD1と、被検査物W以外(実際には搬送部2のベルト面)のデータD2とに切り分けて2値化する。例えば被検査物のデータD1を255とし、被検査物以外のデータD2を0とする。そして、2値化された被検査物のデータD1を外形領域として抽出している。
さらに、シール部算出手段18は、抽出した外形領域からシール部領域を算出している。このシール部領域は、設定入力手段15からシール部に関する情報、例えばシール部の幅寸法の数値が入力されると、抽出された外形領域の画像を設定入力された幅寸法だけ縮小する。そして、縮小された画像を外形領域の画像から差し引いてシール部領域を算出する。
判別手段19は、異物判別手段19a、シール部不良判別手段19b、欠品判別手段19cを備え、これらの判別結果(異物混入の有無、シール部不良の有無、欠品の有無の組合せによる判別結果)に応じて被検査物Wを良品又は不良品として選別するための選別信号を外部出力している。
異物判別手段19aは、補正手段17dが補正した被検査物Wの内容物領域において、内容物領域内で濃淡レベルが他と違う部分を異物として判断している。すなわち、内容物領域内に他の部分より濃淡レベルの高い部分が存在するとき、その濃淡レベルの高い部分を異物として判断している。さらに説明すると、異物判別手段19aは、補正手段17dによって補正された被検査物Wの内容物領域のX線透過データの濃淡レベルと、設定入力手段15により予め設定された異物検出リミット値とを比較し、X線透過データが異物検出リミット値を超えたときに、その被検査物Wに異物が混入していると判断し、異物有りを示す選別信号を出力している。なお、異物検出リミット値は、被検査物W毎にその内容物に応じて適宜設定入力手段15から設定可能とされている。
シール部不良判別手段19bは、シール部算出手段18が算出したシール部領域の画像の濃淡レベルと、被検査物Wの内容物の画像の濃淡レベルとの比較によりシール不良の有無を判別し、この判別結果からシール正常又はシール不良を示す選別信号を出力している。すなわち、このシール部不良判別手段19bでは、シール部領域の中に被検査物Wの内容物の画像の濃淡レベルと同等以上の濃淡レベルが存在するときに、その被検査物Wにシール不良ありと判別し、シール不良を示す選別信号を出力している。なお、シール部不良の検出リミット値は、被検査物W毎にその内容物に応じて適宜設定入力手段15から設定可能とされている。
欠品判別手段19cは、補正手段17dによって補正された被検査物Wの内容物領域において、濃淡レベルが予め設定される欠品検出リミット値より低い(X線透過量が大きい)ときに、包装材中にある例えば湿布薬の枚数が少なくなっていると判別し、欠品有りを示す選別信号を出力している。また、欠品判別手段20cは、予め設定された欠品用検出マスク領域を用い、この欠品用検出マスク領域の各内容物領域毎に内容物と同等の濃淡レベルが存在する面積に応じて内容物の有無を判別している。なお、欠品検出リミット値や欠品用検出マスク領域は、被検査物W毎にその内容物に応じて適宜設定入力手段15から設定入力可能とされている。
なお、図示はしないが、信号処理手段14はフィルタ手段を備えており、被検査物Wとして、例えば湿布薬のような極めて薄い包装材に内容物が収容されている場合、補正手段17dにより補正された被検査物WのX線透過データに対して所定のフィルタ処理を施している。このフィルタ処理の際には、例えば微分フィルタ(Robertsフィルタ、Prewittフィルタ、Sobelフィルタ)やラプラシアンフィルタなどの特徴抽出フィルタが用いられる。これにより、全体画像を強調してエッジ検出し易くするとともに、検出対象の異物情報や噛み込み情報をより強調して抽出し易くしている。そのため、異物判別手段19aは、濃淡画像のレベルと異物検出リミット値との比較に限らず、フィルタ処理後の異物情報が強調された画像に対し、設定された異物検出リミット値と比較して異物の有無を判断してもよい。また、シール部不良判別手段19bは、フィルタ処理後のシール部領域内におけるエッジ成分の有無でシール不良を判断してもよい。
表示器5の表示画面には、シール部算出手段18が抽出した被検査物Wの全体画像、外形領域の画像、シール部領域の画像、判別手段19の判別結果に基づいて被検査物Wを平面視したX線透過画像、「OK」や「NG」の良否判定結果、総検査数、良品数、NG総数などの検査結果が設定入力手段15からの所定のキー操作に基づいて表示される。
そして、上記構成のX線検査装置1によってデータ補正を行う場合には、データ補正処理手段17において以下に説明する処理が実行される。以下、データ補正手段17の処理動作について図3及び図4を参照しながら説明する。
本例では、図3に示すように、位置検出手段13が被検査物Wを検出してから所定時間後の被検査物WがX線曝射位置に到達する直前のX線検出器10からの所定ライン数の検出データ(図3のハッチング部分)を用いてグレーや白の線の影響値を差し引くデータ補正を行っている。
データ補正を行う際には、まず、被検査物Wの搬送方向Xの平面上で搬送方向Xと直交するY方向に配列されるX線検出器10から出力される所定ライン数(N)の濃度データ全体の平均値Iを算出する。この所定ライン数(N)の濃度データ全体の平均値Iは、第1の平均値算出手段17aが記憶手段16からX線透過データを読み出して算出する。
次に、X線検出器10から出力される所定ライン数(N)の濃度データの中から単体素子に対応する素子毎の濃度データの平均値Pi(iはX線検出器10の素子数)を算出する。この単体素子に対応する素子毎の濃度データの平均値Piは、第2の平均値算出手段17bが記憶手段16からX線透過データを読み出して算出する。図4(b)に示すように、X線検出器10の素子数iを640個とすると、P1,P2,…,P640の640個の平均値Piが算出される。
次に、差分算出手段17cは、第1の平均値算出手段17aが算出したX線検出器10の所定ライン数(N)の濃度データ全体の平均値Iから第2の平均値算出手段17bが算出したX線検出器10の単体素子に対応する各素子毎の濃度データの平均値Piを差し引き、X線検出器10の各素子毎の差分データLi(iはX線検出器10の素子数)を算出する。図4(a),(b)に示すように、X線検出器10の素子数iを640個とすると、L1,L2,…,L640の640個の差分データLiが算出される。
そして、補正手段17dは、被検査物Wを含むX線透過データを記憶手段16から読み出し、この読み出したライン毎の各素子のX線透過データに対応する素子の差分データLiを差し引いてX線検出器10による検出データを補正する。これにより、感度補正されたX線検出器から出力される検出データのずれによるグレーや白の線を発生させる影響値が差し引かれたX線透過データを得ることができる。そして、この補正後の検出データ(被検査物Wを含むX線透過データ)は、正規のX線透過データとしてシール部算出手段18および判別手段19に出力される。その後、判別手段19は、シール部算出手段18で算出されたシール部領域とこの補正後の検出データに基づいて被検査物の良否を判別し、判別に応じた選別信号を外部に出力する。
このように、本例のX線検査装置1では、検査前に感度補正されたX線検出器10から出力される検出データにずれが生じても、順次搬送されてくる被検査物W間のX線検出器10のデータを用いて被検査物WにX線が曝射される前にグレーや白の線を消すデータ補正を行うので、感度補正されたX線検出器から出力される検出データのずれによる影響値が除去され、被検査物Wを含むX線透過画像(画像データ)上にグレーや白の線が表示されることがなく、感度補正されたX線検出器から出力される検出データのずれが異物検出、欠品検出、シール不良検出などに影響せず、常に安定した正確な各種検査(異物混入の有無の検査、欠品の有無の検査、シール不良の有無の検査)を行うことができる。
本発明に係るX線検査装置の概略構成を示す斜視図である。 本発明に係るX線検査装置のブロック図である。 本発明に係るX線検査装置における被検査物とX線検出器の感度補正に用いるデータとの関係を示す図である。 (a),(b)本発明に係るX線検査装置のデータ補正に関する説明図である。 X線検査装置に採用されるX線検出器の概略構成を示す図である。 (a)X線検査装置のX線検出器から出力される検出データを補正した際の直後のデータを示す図である。 (b)感度補正されたX線検出器から出力される検出データにずれが生じた場合のデータを示す図である。
符号の説明
1 X線検査装置
10 X線検出器
13 位置検出手段
14 信号処理手段
16 記憶手段
17 データ補正処理手段
17a 第1の平均値算出手段
17b 第2の平均値算出手段
17c 差分算出手段
17d 補正手段
18 シール部算出手段
19 判別手段
W 被検査物

Claims (4)

  1. 搬送路上を搬送される被検査物(W)にX線を曝射するX線発生器(9)と、
    前記被検査物の搬送方向(X)の平面上で直交する方向(Y)に直線状に配置された複数の素子によって前記被検査物を透過するX線を検出し、その検出した検出データを素子毎に前記複数の素子数を1ラインとして順次出力し、前記被検査物の搬送に伴い前記順次出力を繰り返すX線検出器(10)とを備え、
    該X線検出器は、検査前に前記被検査物が搬送されていない状態で前記X線検出器の各素子の出力レベルが一定値となるように感度補正が行われており、該感度補正された素子によって検出した検出データによる濃度データに基づいて前記被検査物の検査を行うX線検査装置において、
    前記被検査物が搬送されていない状態で、前記X線検出器から順次出力される前記感度補正された素子によって検出した検出データによる濃度データを用いて、該濃度データ全体の平均値を算出する第1の平均値算出手段(17a)と、該濃度データのうち単体素子に対応する濃度データの平均値を素子毎に算出する第2の平均値算出手段(17b)と、前記第1の平均値算出手段が算出した平均値から前記第2の平均値算出手段が算出した平均値を差し引いた差分データを前記素子毎に算出する差分算出手段(17c)と、を有し、
    記X線検出器から順次出力される前記感度補正された素子によって検出した検出データによる濃度データから対応する素子の前記差分データを差し引くことにより該検出データのずれを補正する補正手段(17d)とを備えたことを特徴とするX線検査装置。
  2. 前記補正手段(17d)で補正された濃度データの前記被検査物(W)の内容物領域内における内容物の異物の有無を判別する判別手段(19)を備えたことを特徴とする請求項1記載のX線検査装置。
  3. 前記補正手段(17d)で補正された濃度データの前記被検査物(W)の内容物領域内における内容物の欠品の有無を判別する判別手段(19)を備えたことを特徴とする請求項1記載のX線検査装置。
  4. 前記補正手段(17d)で補正された濃度データから外形を抽出し、この抽出した外形を基準として、予め設定されたシール部情報に基づいて前記被検査物(W)のシール部領域を算出するシール部算出手段(18)と、
    該シール部算出手段が算出したシール部領域の画像の濃淡レベルと前記被検査物の内容物の画像の濃淡レベルとの比較によりシール不良の有無を判別する判別手段(19)とを備えたことを特徴とする請求項1記載のX線検査装置。
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