JP3952111B2 - 蓄圧式燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料噴射サイクル毎に初期噴射と主噴射とを行う蓄圧式燃料噴射装置に関し、特に、エンジンの過渡運転時においても燃料噴射を適正に行える蓄圧式燃料噴射装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
蓄圧器に貯留した高圧燃料をディーゼルエンジンの各気筒に安定供給して広い運転域においてエンジン性能を向上可能とする蓄圧式燃料噴射装置が知られている。但し、この様な燃料噴射装置を用いた場合にも、燃料噴射開始直後における燃料噴射率が過大であると、燃焼の初期に急激な爆発燃焼が行われ、エンジン運転騒音が増大するばかりでなく排ガス中のNOxが増大する。
【0003】
この様な不具合を解消するため、各回の燃料噴射サイクルの初期段階において低めの燃料噴射率で燃料を噴射する蓄圧式燃料噴射装置が提案されている。この種の蓄圧式燃料噴射装置には、低圧燃料を貯留する低圧蓄圧器または高圧燃料を貯留する高圧蓄圧器をインジェクタ(燃料噴射ノズル)に選択的に連通させて噴射率を切換える切換弁と、インジェクタの制御室と燃料タンクとを連通・遮断して噴射時期を制御する開閉弁とを気筒毎に備えたものがある(国際公開WO98/09068号公報)。
【0004】
この公報に記載の蓄圧式燃料噴射装置では、噴射時期制御用の開閉弁および噴射率切換用の切換弁を閉じることにより、切換弁とインジェクタの燃料室とを接続する燃料通路に低圧燃料を満たすと共に燃料通路に連通するインジェクタの制御室に低圧燃料を供給してインジェクタを閉弁状態に保持し、噴射開始時期が到来したときに開閉弁を開いて制御室内の低圧燃料を燃料タンクに排出させ、これによりインジェクタを開弁させて低圧初期噴射を行い、また、初期噴射期間が経過したときに切換弁を開くことにより高圧蓄圧器からの高圧燃料をノズルから噴射させて高圧主噴射を行い、噴射終了時期が到来すると切換弁および開閉弁を順次閉じるようにしている。そして、低圧噴射および高圧噴射を適正に実施するべく、高圧蓄圧器内および低圧蓄圧器内のそれぞれの燃料圧力はエンジン運転状態に応じて調整される。
【0005】
上記の蓄圧式燃料噴射装置のインジェクタは、制御室および燃料室のそれぞれに臨む2つの受圧面を有する差圧応動形ピストンを備え、制御室と燃料タンクとの間に介在する開閉弁の開弁により制御室から燃料を排出させて燃料室側受圧面と制御室側受圧面との間に差圧を生じさせ、この差圧が開弁圧(たとえばスプリングのばね力)を上回ったときにピストンと一体の針弁がリフトして初期噴射を開始するようになっている。
【0006】
この様に噴射期間にわたってピストンに差圧を付与してインジェクタを開弁する差圧応動形のインジェクタによれば、燃料噴射を直接にオンオフ制御する電磁開閉弁をインジェクタとして使用する場合のインジェクタの大型化を回避でき、また、高圧燃料の供給・遮断をスプール弁などにより制御する場合の高圧燃料洩れを回避できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
その一方で、インジェクタの針弁リフトタイミングがピストン制御圧の大気開放時期(開閉弁の開弁時期)に対して遅れを伴うことから、とくにエンジンの過渡運転時において以下の理由で燃料噴射開始時期が不適正になることがある。
上記の蓄圧式燃料噴射装置では、各燃料噴射サイクルにおける噴射波形(初期噴射および主噴射の噴射開始時期、噴射時間および噴射量)をエンジン運転状態に適合するように制御するべく、低圧燃料および高圧燃料の圧力をエンジン運転状態に適合した目標圧に調整しつつ、インジェクタおよび切換弁の開閉タイミングをエンジン運転状態に応じて制御するようにしている。ここで、インジェクタの針弁リフトタイミングは、開閉弁の開弁タイミングと、開閉弁の開弁動作に対する針弁リフト作動遅れ時間とによって定まる。
【0008】
この針弁リフト作動遅れ時間は、インジェクタおよび開閉弁の仕様とインジェクタに供給される燃料の圧力とに応じた値をとり、燃料圧力が一定であれば針弁リフト作動遅れ時間は一定になる。エンジンの定常運転時には低圧燃料の圧力が目標圧に安定に維持されるので、開閉弁の開弁時期に対する針弁リフト作動遅れ時間は、エンジン運転状態に応じて定まる一定値に安定する。従って、定常運転時には、予め実験的に求めておいたリフト作動遅れ時間を見込んで設定した開弁時期に開閉弁を開弁させることにより、企図した時期に燃料噴射を開始できる。
【0009】
その一方で、例えば加速または減速運転時のようにエンジンが過渡運転状態にある場合、高圧燃料および低圧燃料のそれぞれの圧力が目標圧の増減変化に良好に追従しないことがある。それにもかかわらず、定常運転状態について予め求めた針弁リフト作動遅れ時間に基づいて開閉弁の開弁時期を設定し且つ設定した時期に開閉弁を開弁させると、初期噴射開始時期が適正なものにはならず、排ガス特性の悪化や運転騒音の増大を招くことになる。
【0010】
本発明は、エンジンが過渡運転状態にある等の理由で蓄圧器から燃料噴射ノズルに供給される燃料の圧力が安定していない場合にも、エンジン運転状態に適合した燃料噴射を行える蓄圧式燃料噴射装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る蓄圧式燃料噴射装置は、開閉弁に駆動信号を印加し同開閉弁を開弁させることにより初期噴射を行い、開閉弁の駆動信号印加から所定時間経過ののち切換弁に駆動信号を印加し同切換弁の開弁による主噴射を行うと共に、エンジンの運転状態に応じて設定される第1及び第2蓄圧器の目標燃料圧と第1及び第2燃料圧検出手段の出力である実燃料圧とに応じて、所定時間を補正する。
【0012】
したがって、エンジンが過渡運転状態にある場合、即ち、第2蓄圧器内の燃料圧(ピストン制御圧)が目標制御圧に対して追従遅れを有している場合、または第1蓄圧器内の燃料圧(ピストン制御圧)が目標制御圧に対して追従遅れを有している場合、定常運転状態における開弁遅れ時間を見込んで設定した開閉弁の駆動信号と切換弁の駆動信号との間隔である所定時間を補正でき、過渡及び定常運転状態の違いにかかわらず初期噴射期間を適正に設定することができる。その結果、初期噴射期間の適正化により、エンジンの排ガス特性の悪化が防止され、運転騒音の増大が防止される。
【0013】
請求項2に係る蓄圧式燃料噴射装置は、第2蓄圧器の目標燃料圧と実燃料圧とに応じて、開閉弁の駆動信号印加時期を補正して出力すると共に、補正された所定時間ののち切換弁に駆動信号を印加する。
したがって、第1蓄圧器内の燃料圧(ピストン制御圧)が目標制御圧に対して追従遅れを有している場合に、開閉弁の開弁時期が定常運転の場合と同様となるように駆動信号を印加でき、さらに、開閉弁の駆動信号の印加時点から補正された所定時間が経過した時点で、切換弁の駆動信号が印加されるので、初期噴射期間の適正化だけではなく、初期噴射の噴射開始時期の適正化も行える。
【0014】
請求項3に係る蓄圧式燃料噴射装置は、第1蓄圧器の目標燃料圧と実燃料圧とに応じて、切換弁の駆動信号印加時期を補正すると共に、同補正された切換弁駆動信号印加時期から補正された所定時間前に上記開閉弁に駆動信号を印加する。
したがって、第2蓄圧器内の燃料圧(ピストン制御圧)が目標制御圧に対して追従遅れを有している場合に、切換弁の開弁時期を定常運転状態の場合と同様になるように駆動信号を補正でき、さらに補正された切換弁駆動信号印加時期よりも補正された所定時間だけ手前の時点で上記開閉弁に駆動信号を印加するので、初期噴射期間の適正化だけでなく、主噴射の噴射開始時期の適正化も行える。
【0015】
請求項4に係る蓄圧式燃料噴射装置は、第1蓄圧器の実燃料圧が目標燃料圧より大きいとき、または第2蓄圧器の実燃料圧が目標燃料圧より小さいとき、所定時間を長くなる方向に補正する。
したがって、第1蓄圧器の実燃料圧が目標燃料圧より大きいとき、即ち定常運転状態に比し切換弁の見込み開弁遅れ時間が短くなるとき、または第2蓄圧器の実燃料圧が目標燃料圧より小さいとき、即ち定常運転状態の場合に比し燃料噴射ノズルの見込み開弁遅れ時間が長くなるときに、初期噴射時間が短くなる傾向があるのに対し、所定時間を長くする方向に補正するので、過渡運転時の初期噴射時間が定常運転時に比べ短くなることを防止し、初期噴射期間の適正化を図ることができる。
【0016】
好適には、第1蓄圧器の目標燃料圧と実燃料圧との差圧と、第2蓄圧器の目標燃料圧と実燃料圧との差圧と、所定時間を補正する補正値との関係が設定されたマップが構成される。このマップにおいて、第1蓄圧器の差圧が負に大きくなるほど、また第2蓄圧器の差圧が正に大きくなるほど、所定時間を補正する補正値が所定時間を増大させる方向に設定されることが望ましい。
【0017】
請求項5に係る蓄圧式燃料噴射装置は、第1蓄圧器の実燃料圧が目標燃料圧より小さいとき、または第2蓄圧器の実燃料圧が目標燃料圧より大きいとき、所定時間が短くなる方向に補正する。
したがって、第1蓄圧器の実燃料圧が目標燃料圧より小さいとき、即ち定常運転状態に比し切換弁の見込み開弁遅れ時間が長くなるとき、または第2蓄圧器の実燃料圧が目標燃料圧より大きいとき、即ち定常運転状態に比し燃料噴射ノズルの見込み開弁遅れ時間が短くなるとき、初期噴射時間が長くなる傾向があるのに対し、所定時間を短くする方向に補正するので、過渡運転時の初期噴射時間が定常運転時に比べ長くなることを防止し、初期噴射期間の適正化を図ることができる。
【0018】
好適には、第1蓄圧器の目標燃料圧と実燃料圧との差圧と、第2蓄圧器の目標燃料圧と実燃料圧との差圧と、所定時間を補正する補正値との関係が設定されたマップが構成される。このマップにおいて、第1蓄圧器の差圧が正に大きくなるほど、また第2蓄圧器の差圧が負に大きくなるほど、所定時間を補正する補正値が所定時間を減少させる方向に設定されることが望ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態による蓄圧式燃料噴射装置を説明する。
蓄圧式燃料噴射装置は、例えば直列6気筒のディーゼルエンジン(図示略)に搭載されるもので、図1および図2に示すように高圧ポンプ1を備えている。高圧ポンプ1は、エンジンにより駆動され燃料タンク17内の燃料を汲み上げて加圧するもので、例えば容積形プランジャポンプからなり、その圧送ストロークの有効区間を調整することにより燃料吐出圧力を調整可能になっている。圧送ストローク調整は、例えば、図示しない電磁弁の閉弁時期を調整することによって行われ、この電磁弁が開いている間は圧送動作が無効になるようになっている。6気筒エンジンに係る本実施態様の装置における高圧ポンプは、例えば2つのプランジャを備える。各プランジャは、3つの気筒に関連しており、高圧ポンプ軸が1回転する間に3回の圧送ストロークを実施するようになっている。
【0020】
蓄圧式燃料噴射装置のコントローラ8では、エンジン運転状態、例えば、エンジン回転数センサ8aにより検出されたエンジン回転数Neとアクセル開度センサ(図示略)により検出されたアクセルペダル踏込量(アクセル開度)ACCとに基づいて、燃料噴射量qが求められる。図6に示すように、コントローラ8は、燃料噴射量qとエンジン回転数Neとその他のエンジン運転パラメータ(例えばエンジン水温)とに基づいて高圧蓄圧器(第1蓄圧器)3内の目標燃料圧力PHCRを求める目標高圧燃料圧決定部82と、目標燃料圧力PHCRと図2に示す圧力センサ3a(第1燃料圧検出手段)により検出された高圧蓄圧器3内の実際圧力PmHCRとに応じてポンプ1の有効圧送ストローク(燃料圧力)をフィードバック制御する圧力制御部84とを備え、エンジン運転状態に適合する高圧燃料を得るようになっている。
【0021】
ポンプ1により加圧された燃料は、高圧蓄圧器3に貯留される。この高圧蓄圧器3は各気筒に共通するものであり、気筒毎に設けられた燃料通路10aに連通している。燃料通路10aの途中には、例えば二方電磁弁からなる燃料噴射率切換用の切換弁5が各気筒毎に設けられ、また、各燃料通路10aにおいて切換弁5の直ぐ下流には逆止弁32が設けられている。
【0022】
図5に示すように、切換弁5は、燃料通路10aの一部を構成する燃料通路51が形成された切換弁本体50を備え、切換弁本体50内には、燃料通路51を介するポンプ1から燃料通路10aの下流側部分への高圧燃料の供給をオンオフするピストン52が配され、ピストン52に関して燃料通路51と反対側には制御室54が形成され、制御室54内にはピストン52を高圧燃料遮断方向に付勢するスプリング55が配されている。制御室54は、分岐通路53を介して燃料通路51に連通し、また、電磁開閉弁57が開弁したときに燃料排出通路56を介して燃料タンク17に連通するように設けられている。
【0023】
分岐通路53および燃料排出通路56の電磁弁57上流側にはそれぞれオリフィス53a、56aがあり、オリフィスの流量特性は、オリフィス53aよりもオリフィス56aが大きくなるように設定されている。これにより電磁弁57を開弁すると、分岐通路53を介して制御室54に流入する燃料量よりも燃料排出通路56を介して排出する燃料量が上回り、制御室54内の燃料圧が低下する。
【0024】
上記構成の切換弁5において、コントローラ8から電磁弁57に切換弁駆動信号(図4)が供給されて電磁弁57が開弁すると、制御室54に対してピストン制御圧として供給された高圧燃料が、通路56を介して制御室54から燃料タンク17へ排出される。そして、この燃料排出に伴って、ピストン52の先端受圧面に加わる高圧燃料圧力が制御室54内の燃料圧力とスプリング55のばね力との合力がピストン52の先端受圧面に加わる高圧燃料圧力を下回るまで制御室54内の燃料圧が低下すると、ピストン52が上動して切換弁5が開弁し、ポンプ3からの高圧燃料が切換弁5下流側の燃料通路10aに流入する。
【0025】
各燃料通路10aには、逆止弁32の下流において燃料通路10aから分岐した燃料通路10bを介して、各気筒に共通の低圧蓄圧器(第2蓄圧器)4が接続されている。燃料通路10bの途中には逆止弁6が設けられ、また、燃料通路10bには逆止弁6をバイパスするバイパス燃料通路が付設され、このバイパス燃料通路にオリフィス6aが設けられている。燃料通路10a内の燃料圧力が燃料通路10b内のものよりも高い場合、燃料通路10a内の燃料がオリフィス6aを介して燃料通路10bに流入し、更に、低圧蓄圧器4に流入する。低圧蓄圧器4と燃料タンク17との間には、コントローラ8の制御下で動作する圧力制御弁34が設けられている。図2中、符号4aは、低圧蓄圧器4内の燃料圧力(実際圧)PmLCRを検出するための圧力センサ(第2燃料圧検出手段)を表す。
【0026】
コントローラ8は、エンジン回転数Neと燃料噴射量qとその他のエンジン運転パラメータたとえばエンジン水温とによって表されるエンジン運転状態に適合した指示圧(目標圧)PLCRを例えば図示しないマップから求める目標低圧燃料圧決定部83と、低圧蓄圧器4内の燃料圧力がこの指示圧になるように、圧力センサ4aにより検出した実際圧力PmLCRに基づいて圧力制御弁34を制御する圧力制御部85とを備えている。
【0027】
エンジンの各気筒毎のインジェクタ(燃料噴射ノズル)9は、燃料通路10aに接続された制御室11及び燃料室12を有し、制御室11は、燃料戻り通路10cを介して燃料タンク17に接続されている。符号15、16はオリフィスを表す。また、符号7は、燃料戻り通路10cの途中に配され例えば二方電磁弁からなる噴射時期制御用の開閉弁を表す。なお、図1に示すように、開閉弁7をインジェクタ9に組み込むようにしても良い。
【0028】
インジェクタ9は、そのノズル孔を開閉するニードル弁(針弁)13と、制御室11内に移動自在に配された油圧ピストン14とを有し、ニードル弁13は図示しないスプリングによりノズル孔側に付勢されている。燃料通路10aから制御室11と燃料室12とに燃料が供給されると共に噴射時期制御用の開閉弁7が閉じられている場合、スプリングのばね力と燃料圧力との合力がニードル弁13に加わり、ニードル弁13は燃料室12内の燃料圧力に抗してノズル孔を閉鎖するようになっている。一方、開閉弁7が開いて制御室11内の燃料が燃料タンク17側へ排出されると、燃料室12内の燃料圧力によりニードル弁13がスプリングのばね力に抗して油圧ピストン14側へ移動してノズル孔が開いて燃料室12内の燃料がエンジンの燃焼室(図示略)へ噴射されるようになっている。
【0029】
以下、上記構成の燃料噴射装置の基本的な動作を説明する。
コントローラ8の制御下で、高圧蓄圧器3内の燃料圧力および低圧蓄圧器4内の燃料圧力がエンジン運転状態に適合するように制御され、また、エンジン運転状態(エンジン回転数、アクセルペダル踏込量)に応じて燃料噴射量q(燃料噴射開始・終了時期)および低圧噴射期間が設定される。
【0030】
図3に示すように、燃料噴射開始時期が到来するまでの間、切換弁5および開閉弁7は共に閉じられ、切換弁5の下流側の燃料通路10aには低圧蓄圧器4から低圧燃料が供給され、この低圧燃料が制御室11および燃料室12に供給される。開閉弁7が閉じているので、制御室11内に供給された燃料圧力が油圧ピストン14を介してニードル弁13に加わり、ニードル弁によりインジェクタ9のノズル孔が閉塞される。
【0031】
燃料噴射開始時期になると、開閉弁7のみが開かれ、制御室11内の低圧燃料がオリフィス16及び燃料戻り通路10cを介してドレーンされ、油圧ピストン14を介してニードル弁13に加わる燃料圧力とスプリングのばね力との合力がニードル弁13を押し上げるように作用する燃料室12内の燃料圧力による力よりも小さくなった時点でニードル弁13が上昇してノズル孔が開き、低圧燃料がインジェクタ9から噴射される。すなわち、比較的小さい燃料噴射率(単位時間あたりの燃料噴射量)での低圧初期噴射が行われる。この低圧噴射により、着火前の燃料量が少なくなり予混合燃焼量が減少するため燃料噴射期間の初期段階での燃焼は比較的緩慢に行われ、排気ガス中のNOx量の低減に寄与する。
【0032】
低圧噴射を開始してから所定時間が経過すると、噴射時期制御用の開閉弁7が開弁状態に保持されたまま、噴射率切換用の切換弁5が開弁され、燃料室12に高圧燃料が供給され、インジェクタ9から高圧燃料が噴射される。すなわち、低圧噴射での燃料噴射率よりも大きい噴射率での燃料噴射(高圧主噴射)が実施される。
【0033】
そして、燃料噴射終了時期になると、噴射時期制御用の開閉弁7が閉弁され、制御室11に供給された高圧燃料が油圧ピストン14を介してニードル弁13に作用し、ニードル弁13がインジェクタ9のノズル孔を閉塞する。噴射率切換用の切換弁5は、開閉弁7の閉弁時期すなわち燃料噴射時期終了時期から図4に記号ΔTeで示す時間が経過した時点で閉じられる。
【0034】
図4に示すように、インジェクタ9と噴射率切換用の切換弁5との間において燃料通路10a内の燃料圧力(インジェクタ入口圧力)は、各回の燃料噴射サイクルでの燃料噴射が終了した時点から漸減して、次回の燃料噴射サイクルでの燃料噴射が開始されるまでに低圧噴射に適合する燃料圧力に低下して安定化し、次回の低圧噴射での噴射圧すなわち噴射率は所要のものになる。
【0035】
上述のように、本実施形態による燃料噴射装置の切換弁5及び燃料噴射ノズル9は、差圧応動形のピストンを有している。差圧応動形の燃料噴射ノズル9は、コントローラ8から開閉弁7にインジェクタ駆動信号が印加されてから針弁作動遅れ時間Tid(図10)が経過した時点で開弁する。同様に、差圧応動形の切換弁5は、コントローラ8から電磁弁57に切換弁駆動信号が印加されてから切換弁作動遅れ時間Tcd(図10)が経過した時点で開弁する。
【0036】
既に説明した理由で、エンジンの過渡運転時のインジェクタ開弁遅れ時間Tidおよび切換弁開弁遅れ時間Tcdは、定常運転時のものとは異なる。従って、定常運転時の作動遅れ時間Tid、Tcdを見込んで設定したタイミングで駆動信号を印加すると、過渡運転状態においては適正な噴射波形を得られなくなる。
例えばエンジンの加速運転時には、高圧燃料の目標圧PHCRはエンジン運転状態変化に即応して増大変化するが、高圧燃料の実際圧PmHCRはこの目標圧の増大変化に対して追従遅れを来すことがある。この場合、高圧燃料の実際圧が目標圧よりも低くなり、目標圧と実際圧との差ΔPH(=PHCR−PmHCR)の符号が正になるので、図8および図10に示すように、加速運転時の切換弁作動遅れ時間Tcd'は定常運転時(ΔPH=0)の作動遅れ時間Tcdよりも長くなる。結果として、加速運転時の低圧初期噴射期間Td'は通常運転時の初期噴射期間Tdよりも長くなる。
【0037】
減速運転時には高圧燃料の目標圧の減少変化に対して実際圧が追従できずに目標圧と実際圧との差ΔPHの符号が負になるので、図8に示すように、減速運転時(ΔPH<0)の切換弁作動遅れ時間Tcdは通常運転時(ΔPH=0)のものよりも短くなる傾向がある。同様に、燃料噴射ノズル作動遅れ時間Tidも過渡運転時(ΔPL≠0)には通常運転時(ΔPL=0)のものと相違する。この様に、過渡運転時の遅れ時間Tid、Tcdが通常運転時のものと異なるので、通常運転時の遅れ時間に基づいて駆動信号印加タイミングを設定すると、適正な噴射波形を得られなくなる。
【0038】
本実施形態では、過渡運転状態においてもエンジン運転状態に適合する噴射波形、特に、適正な初期噴射時間を与える噴射波形を得て、排ガス特性の悪化防止および運転騒音の低減を図るべく、定常運転状態に適合するように予め実験的に求めた所定時間Ts(以下、駆動信号差動時間Tsという)、即ちインジェクタ駆動信号の印加時点から切換弁駆動信号の印加時点までの時間を、高圧蓄圧器3内の高圧燃料の目標圧と実際圧との差ΔPHおよび低圧蓄圧器4内の低圧燃料の目標圧と実際圧との差ΔPLに応じて補正するようにしている。
【0039】
このため、本実施形態のコントローラ8は、燃料噴射量qとエンジン回転数Neとその他のエンジン運転パラメータたとえばエンジン水温とに応じて図示しないTdマップから定常運転時の初期噴射時間Tdを決定する初期噴射時間決定部82と、燃料噴射量qとエンジン回転数Neと初期噴射時間Tdとに応じて図示しないTsマップから定常運転時の駆動信号差動時間Tsを決定する駆動信号差動信号時間決定部87と、高圧燃料の目標圧と実際圧との差ΔPHと低圧燃料の目標圧と実際圧との差ΔPLとから図9に示すkマップを参照して補正値kを決定する補正値決定部86と、定常運転時の駆動信号差動時間Tsを補正値kを用いて補正して補正済み駆動信号差動時間(過渡運転時の駆動信号差動時間)Tsdを求める補正駆動信号差動時間決定部88とを有している。
【0040】
ここで、初期噴射時間Tdは、図10に示すように、インジェクタ針弁リフト開始時点から切換弁リフト開始時点までの時間に対応するものであり、燃料噴射量qとエンジン回転数Neとその他のエンジン運転パラメータとによって表されるエンジン運転状態によって変化する。そこで、種々のエンジン定常運転状態における初期噴射時間Tdが予め実験的に求められ、初期噴射時間Tdをエンジン運転状態の関数で表すTdマップ(図示略)が予め作成される。また、定常運転時の駆動信号差動時間Tsは、定常運転時の初期噴射時間Tdに対応するものであり、種々の定常運転状態における駆動信号差動時間Tsを表すTsマップ(図示略)は実験結果に基づいて作成される。
【0041】
また、図9に示すkマップは、図7に示す差ΔPLと針弁作動遅れ時間Tidとの関係および図8に示す差ΔPHと切換弁作動遅れ時間Tcdとの関係とに基づいて作成される。
そして、補正駆動信号差動時間決定部88では、定常運転時の駆動信号差動時間Tsから補正値kが減じられ、これにより、定常運転時と過渡運転時との双方に適合する補正済み駆動信号差動時間Tsdが算出される。
【0042】
ここで、過渡運転時として加速運転の時の一例について図9及び図10を用いて説明すると、インジェクタの駆動信号印加に対して、針弁作動遅れTidがk'1遅れてTid'となり、かつ切換弁リフトの駆動信号印加に対して、切換弁作動遅れTcdがk'2遅れてTid'となった場合で、初期噴射時間Td'がTdに比し長くなった場合にあっては、目標燃料圧PHCR、PLCRの増加に対して実燃料圧PmHCR、PmLCRの追従が遅れており、その差圧がΔPHが正で、ΔPLがΔPL3(>0)になったとすると、図9のマップから、補正値kとしてのk1が選択される。これにより補正済み駆動信号差動時間TsdはTs-k1となり、定常運転時の値Tsよりも小さくなる。
【0043】
したがって、インジェクタ駆動信号が印加された後、補正済み駆動信号差動時間Tsdが経過したのち切換弁駆動信号を印加するので、初期噴射開始時期はk'1遅くなるものの、初期噴射時間Tdは定常運転状態の場合と同一となる。
また、過渡運転時としての減速運転の時の一例について説明すると、インジェクタの駆動信号印加に対して、針弁作動遅れTidが早くなり、かつ切換弁リフトの駆動信号印加に対して、切換弁作動遅れTcdが早くなる場合、即ち初期噴射時間がTdに比し短くなった場合にあっては、目標燃料圧PHCR、PLCRの減少に対して実燃料圧PmHCR、PmLCRの追従が遅れており、その差圧がΔPHが負で、ΔPLがΔPL2(<0)になったとすると、図9のマップから、補正値kとしてのk2が例えば選択される。これにより補正済み駆動信号差動時間TsdはTs−k2となり、定常運転時の値Tsよりも大きくなる。
【0044】
したがって、インジェクタ駆動信号が印加された後、補正済み駆動信号差動時間Tsdが経過したのち切換弁駆動信号を印加するので、初期噴射開始時期は早くなるものの、初期噴射時間Tdは定常状態の場合と同一となる。
また、本発明においては、インジェクタの開弁時期、または切換弁の開弁時期が定常状態のものと同一になるように、インジェクタの駆動信号印加時期または切換弁の駆動信号印加時期を補正して、補正済み駆動信号差動時間で制御することも可能である。
【0045】
例えば、上述した加速時においては、図6に示す圧力制御部85から算出されたΔPLから図7のマップを参照して、定常運転状態における針弁作動遅れTidとの差を算出し、その値に応じて、インジェクタ駆動信号を印加し、補正済み駆動信号差動時間Tsdが経過したのち切換弁駆動信号を印加することができ、この場合初期噴射時間Tdだけでなく、初期噴射開始時期も定常運転状態の場合と同一となる。
【0046】
また、切換弁の開弁時期についても同様であり、図6に示す圧力制御部84から算出されたΔPHから図8のマップを参照して、定常運転状態における切換弁作動遅れTcdとの差を算出し、その値に応じて切換弁駆動信号を算出して、この切換弁駆動信号から補正済み駆動信号差動時間Tsdだけ前にインジェクタ駆動信号を印加するので、初期噴射時間Tdだけでなく、主噴射開始時期も定常運転状態の場合と同一となる。
【0047】
さらに、これらインジェクタの開弁時期、または切換弁の開弁時期が定常運転状態の場合と同一になるように、インジェクタの駆動信号印加時期または切換弁の駆動信号印加時期を補正して、補正済み駆動信号差動時間で制御する場合にあっては、インジェクタの開弁時期または切換弁の開弁時期の何れか一方と初期噴射期間とが定常運転状態のものと同一となるため、インジェクタの開弁時期、切換弁の開弁時期及び初期噴射期間の全てが、過渡運転時にあっても定常運転状態の場合と同一となり、排ガス及び燃焼音の悪化を防止できる。
【0048】
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々に変形可能である。
例えば、上記実施形態では、低圧蓄圧器4での燃圧形成に高圧燃料を利用するように構成した蓄圧式燃料噴射装置について説明したが、本発明は、高圧蓄圧器3用の高圧ポンプ1に加えて低圧蓄圧器4用のポンプを備えた蓄圧式燃料噴射装置にも適用可能である。
【0049】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、開閉弁に駆動信号を印加し同開閉弁を開弁させることにより初期噴射を行い、開閉弁の駆動信号印加から所定時間経過ののち切換弁に駆動信号を印加し同切換弁の開弁による主噴射を行うと共に、エンジンの運転状態に応じて設定される第1及び第2蓄圧器の目標燃料圧と第1及び第2燃料圧検出手段の出力である実燃料圧とに応じて、所定時間を補正するので、エンジンが過渡運転状態にある場合、即ち、蓄圧器内の燃料圧が目標制御圧に対して追従遅れを有している場合であっても、定常運転状態の場合と同様の初期噴射期間を設定することができ、エンジンの排ガス特性の悪化が防止され、運転騒音の増大が防止される。
【0050】
請求項2に記載の発明によれば、第2蓄圧器の目標燃料圧と実燃料圧とに応じて、開閉弁の駆動信号印加時期を補正して出力すると共に、補正された所定時間ののち切換弁に駆動信号を印加するので、第1蓄圧器内の燃料圧が目標制御圧に対して追従遅れを有している場合に、初期噴射期間の適正化だけではなく、初期噴射の噴射開始時期の適正化も行え、エンジンの排ガス特性の悪化が防止され、運転騒音の増大が防止される。
【0051】
請求項3に記載の発明によれば、第1蓄圧器の目標燃料圧と実燃料圧とに応じて、切換弁の駆動信号印加時期を補正すると共に、同補正された切換弁駆動信号印加時期から補正された所定時間前に上記開閉弁に駆動信号を印加するので、第2蓄圧器内の燃料圧が目標制御圧に対して追従遅れを有している場合に、初期噴射期間の適正化だけでなく、主噴射の噴射開始時期の適正化も行え、エンジンの排ガス特性の悪化が防止され、運転騒音の増大が防止される。
【0052】
請求項4に係る発明によれば、第1蓄圧器の実燃料圧が目標燃料圧より大きいとき、または第2蓄圧器の実燃料圧が目標燃料圧より小さいとき、所定時間が長くなる方向に補正されるので、定常運転状態に比し切換弁の見込み開弁遅れ時間が短くなるとき、または定常運転状態に比し燃料噴射ノズルの見込み開弁遅れ時間が長くなるとき、過渡運転時の初期噴射時間が定常運転状態に比べ短くなることを防止し、初期噴射期間の適正化を図ることができる。
【0053】
請求項5に記載の発明によれば、第1蓄圧器の実燃料圧が目標燃料圧より小さいとき、または第2蓄圧器の実燃料圧が目標燃料圧より大きいとき、所定時間が短くなる方向に補正されるので、定常運転状態に比し切換弁の見込み開弁遅れ時間が長くなるとき、または定常運転状態に比し燃料噴射ノズルの見込み開弁遅れ時間が短くなるとき、過渡運転時の初期噴射時間が定常運転状態に比べ長くなることを防止し、初期噴射期間の適正化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る蓄圧式燃料噴射装置を示す概略図である。
【図2】図1に示した燃料噴射装置の主要要素とエンジンの各気筒のインジェクタとの接続を示す概略図である。
【図3】一燃料噴射サイクルにおける、時間経過に伴う噴射率の変化ならびに噴射率切換用の切換弁および噴射時期制御用の開閉弁のそれぞれの開閉状態の変化を示す図である。
【図4】蓄圧式燃料噴射装置のインジェクタ入口圧力の低減特性を例示する図である。
【図5】図1に示した切換弁の概略断面図である。
【図6】図1に示したコントローラの駆動信号差動時間補正に関連する機能部を示すブロック図である。
【図7】インジェクタ針弁作動遅れ時間を、低圧燃料の目標圧と実際圧との差の関数で示す図である。
【図8】切換弁作動遅れ時間を、高圧燃料の目標圧と実際圧との差の関数で示す図である。
【図9】駆動信号差動信号補正に用いられる補正値マップを示す図である。
【図10】インジェクタ駆動信号の出力タイミング、切換弁駆動信号の出力タイミング、インジェクタ針弁リフトタイミング、切換弁リフトタイミングおよび噴射波形を、切換弁作動遅れ補正との関連において示す図である。
【符号の説明】
3 高圧蓄圧器(第1蓄圧器)
3a、4a 圧力センサ(第1及び第2燃料圧検出手段)
4 低圧蓄圧器(第2蓄圧器)
5 切換弁
7 開閉弁
8 コントローラ(燃料噴射制御手段)
8a エンジン回転数センサ
9 インジェクタ(燃料噴射ノズル)
10a、10b 燃料通路

Claims (5)

  1. 高圧の燃料を貯留する第1蓄圧器と、
    燃料通路を介して上記第1蓄圧器に接続され且つピストン制御圧として供給された燃料の大気開放に応じてニードル弁が開弁しエンジン燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射ノズルと、
    開弁することによって上記ピストン制御圧として供給された燃料を大気開放し、閉弁することによって上記ピストン制御圧として供給された燃料を保持する開閉弁と、
    上記開閉弁の開弁により上記ピストン制御圧として供給された燃料大気開放されているときに開弁することによって上記第1蓄圧器から上記燃料通路へ高圧燃料を排出する切換弁と、
    上記切換弁の下流側において上記燃料通路に接続され上記高圧燃料より低圧の燃料を貯留する第2蓄圧器と、
    上記第1蓄圧器内の燃料圧を検出する第1燃料圧検出手段と、
    上記第2蓄圧器内の燃料圧を検出する第2燃料圧検出手段と、
    上記開閉弁に駆動信号を印加し同開閉弁を開弁させることにより初期噴射を行い、上記開閉弁の駆動信号を印加してから所定時間経過ののち上記切換弁に駆動信号を印加し同切換弁の開弁による主噴射を行うと共に、上記エンジンの運転状態に応じて設定される上記第1及び第2蓄圧器の目標燃料圧と上記第1及び第2燃料圧検出手段の出力である実燃料圧とに応じて、上記所定時間を補正する燃料噴射制御手段と
    を備えることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  2. 上記燃料噴射制御手段は、上記第2蓄圧器の目標燃料圧と実燃料圧とに応じて、上記開閉弁の駆動信号印加時期を補正し出力すると共に、同出力から上記補正された所定時間ののち上記切換弁に駆動信号を印加することを特徴とする請求項1に記載の蓄圧式燃料噴射装置。
  3. 上記燃料噴射制御手段は、上記第1蓄圧器の目標燃料圧と実際燃料圧とに応じて、上記切換弁の駆動信号印加時期を補正すると共に、同補正された切換弁駆動信号印加時期から上記補正された所定時間前に上記開閉弁に駆動信号を印加することを特徴とする請求項1に記載の蓄圧式燃料噴射装置。
  4. 上記燃料噴射制御手段は、上記第1蓄圧器の実燃料圧が目標燃料圧より大きいとき、または上記第2蓄圧器の実燃料圧が目標燃料圧より小さいとき、上記所定時間が長くなる方向に補正することを特徴とする請求項1に記載の蓄圧式燃料噴射装置。
  5. 上記燃料噴射制御手段は、上記第1蓄圧器の実燃料圧が目標燃料圧より小さいとき、または上記第2蓄圧器の実燃料圧が目標燃料圧より大きいとき、上記所定時間が短くなる方向に補正することを特徴とする請求項1に記載の蓄圧式燃料噴射装置。
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