JP2000161172A - 蓄圧式燃料噴射装置 - Google Patents

蓄圧式燃料噴射装置

Info

Publication number
JP2000161172A
JP2000161172A JP10335736A JP33573698A JP2000161172A JP 2000161172 A JP2000161172 A JP 2000161172A JP 10335736 A JP10335736 A JP 10335736A JP 33573698 A JP33573698 A JP 33573698A JP 2000161172 A JP2000161172 A JP 2000161172A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
fuel
accumulator
low
injection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10335736A
Other languages
English (en)
Inventor
Susumu Koketsu
晋 纐纈
Yoshiki Tanabe
圭樹 田邊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP10335736A priority Critical patent/JP2000161172A/ja
Priority to EP99122967A priority patent/EP1008741B1/en
Priority to DE69906459T priority patent/DE69906459T2/de
Publication of JP2000161172A publication Critical patent/JP2000161172A/ja
Priority to US09/758,944 priority patent/US6378498B2/en
Priority to US10/074,496 priority patent/US6792919B2/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓄圧器の燃料圧を検出する燃圧検出手段の故
障を判定して、エンジン故障等を未然に防止するように
した蓄圧式燃料噴射装置を提供する。 【解決手段】 燃料ポンプ1で加圧された高圧燃料は、
蓄圧器3に貯溜され、燃料通路10aを介してエンジン
の燃焼室内に噴射する燃料噴射ノズル9に供給される。
判定手段8は、蓄圧器3の燃料圧を検出する燃圧検出手
段3aの出力の時間に対する変化率の絶対値の平均値と
燃料検出手段3aの出力の平均値との比が所定値以下
で、且つ燃圧検出手段3aの出力値と蓄圧器3の設定圧
との差が所定値以上のとき、燃圧検出手段3aが故障し
たと判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄圧式燃料噴射装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンの燃料噴射装置とし
て、蓄圧器に蓄圧した高圧燃料をエンジンの各気筒に安
定に供給して低速域から高速域までの広い運転領域にお
いてエンジン性能を向上可能とする蓄圧式燃料噴射装置
(コモンレールシステム)がある。このような燃料噴射
装置を用いた場合でも、燃料噴射開始直後における燃料
噴射率が過大であると、燃焼の初期に急激な爆発燃焼が
行われ、エンジン騒音が増大するばかりでなく排気ガス
中の窒素酸化物(NOx)が増大する。
【0003】このような不具合を解消するため、各回の
燃料噴射サイクルの初期段階において、低めの燃料噴射
率で燃料を噴射する蓄圧式燃料噴射装置が提案されてい
る。この提案に係わる燃料噴射装置は、例えば、低圧燃
料を貯溜する低圧蓄圧器と、高圧燃料を貯溜する高圧蓄
圧器と、低圧蓄圧器又は高圧蓄圧器をインジェクタ(燃
料噴射ノズル)に選択的に連通させて燃料噴射率を切り
換える切換弁と、インジェクタの圧力制御室と燃料タン
クとを連通・遮断して燃料噴射時期を制御する開閉弁と
を備えている。
【0004】蓄圧器での燃圧形成に関して、例えば、エ
ンジンにより夫々駆動される低圧燃料ポンプ及び高圧燃
料ポンプを用いて低圧及び高圧の燃料を得るもの、或い
は、高圧燃料ポンプにより高圧燃料を得ると共に低圧蓄
圧器へ導入した高圧燃料を調圧して低圧燃料を得るもの
がある(例えば、特開平6−93936)。また、高圧
蓄圧器の高圧燃料から低圧蓄圧器の低圧燃料を得るタイ
プの蓄圧式燃料噴射装置(例えば、WO98/0906
8)では、例えば、各気筒のインジェクタに対応して設
置してある燃料噴射時期制御用の開閉弁を閉弁すると共
に燃料噴射率切換用の切換弁を低圧側へ切り換えること
により、インジェクタの燃料室(燃料溜まり)に低圧燃
料を満たすと共にインジェクタを閉弁状態に保持し、燃
料噴射開始時期が到来した時に開閉弁を開弁させてイン
ジェクタを開弁させて低圧燃料をノズルから噴射させて
低圧初期噴射(以下「低圧噴射」という)を行い、低圧
噴射期間が経過した時に切換弁を高圧側へ切り換え、高
圧蓄圧器からの高圧燃料をノズルから噴射させて高圧主
噴射(以下「高圧噴射」という)を行い、噴射終了時期
が到来すると切換弁を低圧側へ切り換えると共に開閉弁
を閉弁する。即ち、切換弁により低圧蓄圧器と高圧蓄圧
器を燃料噴射中に切り換えて燃料の噴射波形の制御を行
う。
【0005】低圧蓄圧器では、前記切換弁が閉弁した後
当該切換弁とインジェクタの燃料室との間に溜まった高
圧燃料を調圧して低圧燃料を得る。即ち、低圧蓄圧器と
燃料タンクとの燃料通路に接続されている低圧蓄圧器の
圧力制御弁をデューティ制御して、低圧蓄圧器内の燃料
圧が所定圧となるように当該低圧蓄圧器内の燃料を燃料
タンク(大気開放側)に排出する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】低圧蓄圧器と高圧蓄圧
器を燃料噴射中に切り換えて噴射波形の制御を行う上記
構成の蓄圧式燃料噴射装置において、高圧蓄圧器の燃料
圧を検知する圧力センサが故障した場合、信号出力が低
出力(低圧力)状態で故障したとき(例えば、断線等)
には、高圧蓄圧器の燃料圧を上げようと制御するため高
圧蓄圧器の燃料圧が上昇するが、最終的には高圧蓄圧器
に設置してあるリリーフ弁が作動し、高圧蓄圧器及び燃
料通路の損傷を防止することができる。
【0007】しかしながら、常に、通常モードにおける
最高噴射圧以上の噴射圧で燃料を噴射することになり、
噴射量の増大、筒内最高圧力の増大、騒音振動の増大等
の不具合を招く。また、低圧蓄圧器の燃料圧を上げよう
とするため、高圧燃料ポンプが過剰な燃料圧送を繰り返
し、故障を招く虞がある。前記高圧蓄圧器の圧力センサ
が、信号出力が高出力(高圧力)状態で故障したときに
は、高圧蓄圧器の燃料圧を下げようと制御するため、高
圧燃料ポンプからの燃料圧送が無くなり、燃料噴射に必
要な高圧蓄圧器の燃料圧を得られなくなる。そのため、
エンジン運転ができなくなってしまう。
【0008】また、低圧蓄圧器の燃料圧を検知する圧力
センサが故障した場合、信号出力が低出力(低圧力)状
態で故障したとき(例えば、断線等)には、低圧蓄圧器
の燃料圧を上げようと制御するため低圧蓄圧器の燃料圧
が上昇し、最終的には高圧蓄圧器の燃料圧と等しくな
る。それにより、噴射初期から高圧噴射となり、噴射量
が増大して過負荷運転となるため、そのままの異常な状
態でエンジンの運転を続けるとエンジンひいては車両に
損傷を与える場合が生ずる。また、低圧蓄圧器は、高圧
蓄圧器に対して、許容耐圧(許容圧力)が低く設定され
ているため、低圧蓄圧器内の燃料圧の過度な圧力上昇
は、低圧蓄圧器の損傷、燃料漏れ等を招く虞がある。
【0009】前記低圧蓄圧器の圧力センサが、信号出力
が高出力(高圧力)状態で故障したときには、低圧蓄圧
器の燃料圧を下げようと制御するため、低圧噴射が不可
能な低圧蓄圧器圧力となり、高圧噴射のみとなる。その
ため、着火時期が遅れ、排気温度の上昇、トルク不足を
招き、エンジンに悪影響を及ぼす。このため、本発明で
は、蓄圧器の燃料圧を検出する燃圧検出手段の故障を判
定して、エンジン故障等を未然に防止するようにした蓄
圧式燃料噴射装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1では、加圧された高圧燃料は、蓄
圧器に貯溜され、燃料通路を介してエンジンの燃焼室内
に噴射する燃料噴射ノズルに供給される。判定手段は、
燃圧検出手段の出力の時間に対する変化率の絶対値の平
均値と前記燃圧検出手段の出力の平均値との比が所定値
以下で、且つ前記燃圧検出手段の出力値と前記蓄圧器の
設定圧との差が所定値以上のとき、前記燃圧検出手段が
故障したと判定する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施例を例示的に詳しく説明する。図1は、本発明
の実施形態としての蓄圧式燃料噴射装置の概略構成図、
図2は、図1に示す燃料噴射装置の主要要素とエンジン
の各気筒のインジェクタとの接続を示す概略図である。
【0012】図1及び図2において、蓄圧式燃料噴射装
置は、例えば、直列6気筒のディーゼルエンジン(図示
せず)に搭載されるもので、高圧燃料ポンプ1は、例え
ば、図3に示すようなプランジャポンプ20を2つ備
え、各プランジャポンプ20は、前記直列6気筒エンジ
ンの前3気筒と後3気筒に夫々対応しており、前3気筒
のプランジャ21、後3気筒のプランジャ21を駆動す
る各カム22は、夫々3つの山を備えており、高圧燃料
ポンプ軸が1回転する間に各プランジャ21が3回の圧
送ストロークを実施して燃料を圧送するようになってい
る。圧送ストロークの調整は、プンランジャポンプ20
の吐出側に設けられている電磁弁23の閉弁時期を調整
することにより行われ、この電磁弁23が開弁している
間は、プランジャポンプ20の圧送動作が無効になるよ
うになっている。電磁弁23は、後述する電子制御装置
8により制御される。
【0013】図1に戻り、蓄圧式燃料噴射装置の制御手
段としての電子制御装置(ECU)8は、エンジン回転
センサ8aにより検出されたエンジン回転数Neと、ア
クセル開度センサ(図示せず)により検出されたアクセ
ルペダル踏込量(アクセル開度)Accとに応じて高圧燃
料ポンプ1の電磁弁23を制御して圧送ストロークを可
変調整し、更に、高圧蓄圧器(第1蓄圧器)3に設けら
れている圧力センサ(第1燃圧検出手段)3aにより検
出された燃料圧PHPに応じて圧送ストローク(吐出圧)
をフィードバック制御することにより、エンジン運転状
態に適合する高圧燃料を得るようになっている。
【0014】高圧燃料ポンプ1により加圧された燃料
は、高圧蓄圧器3に貯溜される。この高圧蓄圧器3は、
各気筒に共通するものであり、燃料通路10aに連通し
ている。燃料通路10aの途中には、例えば、二方電磁
弁から成る燃料噴射率切換用の切換弁(第1制御弁)5
が各気筒毎に設けられ(図2)、当該切換弁5の直ぐ下
流に上流側から下流側にのみ燃料の流れを許容する逆止
弁32が設けられている。
【0015】燃料通路10aには、逆止弁32の下流に
おいて当該燃料通路10aから分岐した燃料通路10b
を介して各気筒に共通の低圧蓄圧器(第2蓄圧器)4が
接続されている。燃料通路10bの途中には逆止弁6
と、当該逆止弁6をバイパスするバイパス通路が設けら
れており、このバイパス通路にオリフィス6aが設けら
れている。逆止弁6は、低圧蓄圧器4から燃料通路10
a方向にのみ燃料の流れを許容する。燃料通路10a内
の燃料圧が燃料通路10b内の燃料圧よりも高い場合、
燃料通路10a内の燃料がオリフィス6aを通して燃料
通路10bに流入し、更に低圧蓄圧器4に流入する。燃
料通路10bの低圧蓄圧器4と燃料タンク17との間に
は電子制御装置8の制御下で動作して低圧蓄圧器4の燃
料圧を制御する圧力制御弁(第2制御弁)34が設けら
れている。また、図2に示すように低圧蓄圧器4には当
該低圧蓄圧器4内の燃料圧PLPを検出する圧力センサ4
a(第2燃圧検出手段)が設けられている。
【0016】電子制御装置8は、低圧蓄圧器4内の燃料
圧が、エンジン回転数Neとアクセルペダル踏込量Acc
とによって表されるエンジン運転状態に適合した圧力に
なるように圧力センサ4aにより検出した実圧力PLP
基づいて圧力制御弁34を制御する。エンジンの各気筒
に設けられている燃料噴射ノズルとしてのインジェクタ
9は、燃料通路10aにオリフィス15を介して接続さ
れた圧力制御室11及び燃料室(燃料溜まり)12を有
し、圧力制御室11は、オリフィス16、燃料戻り通路
10cを介して燃料タンク17に接続されている。そし
て、燃料戻り通路10cの途中に例えば、二方電磁弁か
らなる燃料噴射時期制御用の開閉弁7が接続されてい
る。尚、開閉弁7は、インジェクタ内に設置されていて
もよい。
【0017】インジェクタ9は、ノズル(噴孔)9aを
開閉するニードル弁13と、圧力制御室11内に摺動可
能に収納された油圧ピストン14とを有し、ニードル弁
13は、スプリング(図示せず)によりノズル9a側に
付勢されて閉弁されている。燃料通路10aから圧力制
御室11と燃料室12とに燃料が供給されると共に噴射
時期制御用の開閉弁7が閉弁されている場合前記スプリ
ングのばね力と燃料圧との合力がニードル弁13に加わ
り、当該ニードル弁13は、燃料室12内の燃料圧に抗
してノズル9aを閉塞する。開閉弁7が開弁して圧力制
御室11内の燃料が燃料タンク17側(大気開放側)へ
排出されると、燃料室12内の燃料圧によりニードル弁
13が前記スプリングのばね力に抗して油圧ピストン1
4側へ移動してノズル9aが開口し、燃料室12内の燃
料がノズル9aからエンジンの燃焼室へ噴射される。
【0018】以下、上記構成の燃料噴射装置の通常モー
ドでの動作を説明する。電子制御装置8の制御下で、高
圧蓄圧器3内の燃料圧及び低圧蓄圧器4内の燃料圧がエ
ンジン運転状態に適合するように制御され、エンジン運
転状態(エンジン回転数、アクセルペダル踏込量等)に
応じて燃料噴射期間(燃料噴射開始・終了時期)及び低
圧噴射期間が設定される。
【0019】図4に示すように、燃料噴射開始時期が到
来するまでの間、切換弁5及び開閉弁7は、共に閉弁さ
れており、切換弁5の下流側の燃料通路10aには低圧
蓄圧器4から低圧燃料が供給され、この低圧燃料がイン
ジェクタ9の圧力制御室11及び燃料室12に供給され
る。開閉弁7が閉弁されていることで圧力制御室11内
に供給された燃料圧が油圧ピストン14を介してニード
ル弁13に加わり、当該ニードル弁13によりノズル9
aが閉塞されて閉弁されている。
【0020】燃料噴射開始時期になると、開閉弁7のみ
が開弁され、インジェクタ9の圧力制御室11内の低圧
燃料がオリフィス16及び燃料戻り通路10cを通して
燃料タンク17に排出される。これにより油圧ピストン
14を介してニードル弁13に加わる燃圧とスプリング
のばね力との合力が、当該ニードル弁13を押し上げる
ように作用する燃料室12内の燃圧よりも小さくなった
時点でニードル弁13が上昇してノズル9aが開口さ
れ、ノズル9aから低圧燃料が噴射される。即ち、噴射
初期において比較的小さい燃料噴射率(単位時間当たり
の燃料噴射量)での低圧噴射が実行される。この低圧噴
射により、燃料噴射期間の初期段階での燃焼は、比較的
緩慢に行われ、排気ガス中のNOx量の低減が図られ
る。
【0021】低圧噴射を開始してから所定時間が経過す
ると、噴射時期制御用の開閉弁7が開弁された状態のま
ま、噴射率切換用の切換弁5が開弁され、燃料室12に
高圧燃料が供給され、インジェクタ9から高圧燃料が噴
射される。即ち、低圧噴射での燃料噴射率よりも大きい
噴射率での高圧噴射が実行される。そして、燃料噴射終
了時期になると、噴射時期制御用の開閉弁7が閉弁さ
れ、燃料通路10aからオリフィス15を通して圧力制
御室11に供給された高圧燃料が油圧ピストン14を介
してニードル弁13に作用し、当該ニードル弁13がノ
ズル9aを閉塞し、ノズル9aからの燃料噴射が終了す
る。燃料噴射終了時点で燃料噴射率が急速に立ち下がっ
てエンジンからの黒煙(スモーク)やパティキュレート
(粒状物質PM)の排出量が低減される。噴射率切換用
の切換弁5は、燃料噴射終了時期における開閉弁7の閉
弁と同時に閉弁され、或いは、燃料噴射時期終了時期か
ら所定時間が経過した時点で閉弁される。
【0022】図5に示すようにインジェクタ9の燃料室
12と噴射率切換用の切換弁5との間において、燃料通
路10a内の高圧燃料は、燃料通路10bのオリフィス
6aを通して低圧蓄圧器4に流入し、これにより、燃料
通路10a内の燃料圧は、各回の燃料噴射サイクルでの
燃料噴射が終了した時点から漸減して、次回の燃料噴射
サイクルでの燃料噴射が開始されるまでに圧力制御弁3
4により設定される低圧噴射に適合する燃料圧に低下
し、次回の低圧噴射での噴射率は、所要のものとなる。
【0023】既に説明したように、高圧蓄圧器3の燃料
圧を検知する圧力センサ3aが、信号出力が低出力(低
圧力)状態で故障したときには、図6に実線で示すよう
に常に、点線で示す通常モードにおける最高噴射圧以上
の噴射圧で燃料を噴射することになり、噴射量の増大、
筒内最高圧力の増大、騒音振動の増大等の不具合を招
く。また、低圧蓄圧器4の燃料圧を検知する圧力センサ
4aが、信号出力が低出力(低圧力)状態で故障したと
きには、図6に1点鎖線で示すように噴射初期から高圧
噴射即ち、通常モードにおける最高噴射圧(点線で示
す)となり、噴射量が増大して過負荷運転となる。この
ように高圧蓄圧器3の燃料圧を検出する圧力センサ3
a、または、低圧蓄圧器4の燃料圧を検出する圧力セン
サ4aが故障した場合には、低圧噴射と高圧噴射の組合
せができなくなり、噴射量が異常となる。図6は、高圧
蓄圧器3の燃圧を検出する圧力センサ3a、及び低圧蓄
圧器4の燃料圧を検出する圧力センサ4aが、夫々信号
出力が低出力状態で故障した場合の燃料噴射波形、イン
ジェクタ9及び切換弁5の駆動を示すタイミングチャー
トを示す。
【0024】そこで、本発明の蓄圧式燃料噴射装置で
は、電子制御装置8は、図8に示す蓄圧器圧力センサの
故障判定ルーチンを所定周期で実行する。図8に示す判
定ルーチンにおいて、高圧蓄圧器3の燃料圧を検出する
圧力センサ3aが正常か否かを判定し(ステップS
1)、正常であるときには低圧蓄圧器4の燃料圧を検出
する圧力センサ4aが正常か否かを判定し(ステップS
2)、圧力センサ4aが正常であるときには通常制御モ
ードに移行し(ステップS4)、ステップS1で圧力セ
ンサ3aが故障していると判定したときには故障時制御
モード(リンプホームモード)に移行する(ステップS
3)。
【0025】ステップS1における圧力センサ3aの故
障判定は、電子制御装置8により、圧力センサ3aから
の高圧蓄圧器3の実圧力と指示圧力(設定圧)の、或る
一定値以上の差が継続する期間と、或る一定期間におけ
る圧力センサ3aの時間変化率の絶対値の平均値と圧力
センサ3aの平均値の比をモニタして判定する。即ち、
(1)高圧蓄圧器3の実圧力と指示圧力との差が或る一
定時間以上続く場合、(2)或る一定期間における圧力
センサ3aの出力の時間に対する変化率の平均値と出力
の平均値の比が或る一定値以下の場合、の2つの故障条
件を同時に満足する場合に、圧力センサ3aが故障して
いると判定する。
【0026】図9は、高圧蓄圧器3の指示圧力と圧力セ
ンサ3aの出力(実圧力)との関係を示す。図9におい
て実線は、圧力センサ3aが正常な状態(実圧力=指示
圧力)を示し、その両側に許容値(ヒステリシス)が設
定されて基準領域Iとされている。基準領域Iの下側の
領域IIは、実圧力が指示圧力よりも小さい領域、上側の
領域IIIは、実圧力が指示圧力よりも大きい領域であ
り、何れの領域においても圧力センサ3aの第1の故障
条件が成立する。電子制御装置8は、領域II、IIの何れ
かの領域に或る一定時間以上継続した場合には、圧力セ
ンサ3aが前記(1)の故障条件(第1の故障条件)に
該当するものと判定する。そして、領域II又はIIに或る
一定時間以上継続した場合に故障したと判定すること
で、圧力センサ3aの故障を確実に判定する。
【0027】更に、電子制御装置8は、図10に示すよ
うに或る一定時間Tsにおける、圧力センサ3aの出力
の時間に対する変化率の絶対値の平均値をAdp、圧力セ
ンサ3aの出力の平均値をApとし、これらの比R(=
Ap/Adp)が或る一定値α以下(R<α)のとき、圧
力センサ3aが前記(2)の故障条件(第2の故障条
件)に該当するものと判定する。圧力センサ3aが正常
の時にはその出力値は時間と共に変化し、出力の時間に
対する変化率の絶対値の平均値Adp、出力の平均値Ap
は、夫々点線で示すように変化するが、異常のときには
出力値は一定となり変化せず、実線で示すようになる。
尚、出力の平均値Apを、出力の時間に対する変化率の
絶対値の平均値Adpで割ることで、無次元化している。
図10は、或る一定時間Tsにおける、圧力センサ4a
の出力の時間に対する変化率の絶対値の平均値Adp、圧
力センサ4aの出力の平均値Apの一例を示す。
【0028】また、ステップS2で行う圧力センサ4a
の故障判定についても高圧蓄圧器3の圧力センサ3aの
故障判定と全く同様であり、説明を省略する。尚、図
9、図10については括弧内の符号4aを参照する。電
子制御装置8は、図8のステップS3の圧力センサ3a
の故障時制御モード(リンプホームモード)において、
燃料噴射量、噴射圧力、低圧蓄圧器4の圧力制御弁34
を制御する各制御マップを故障モード用に切り換えて制
御する。即ち、図11に実線で示すように燃料噴射量制
御は、点線で示す通常モード(最大値)に対して実線で
示すように最大噴射量・エンジンの最高回転数(最大
値)を制限する。図11は、エンジン回転数と燃料噴射
量との関係を示す特性図である。
【0029】更に、電子制御装置8は、図12に実線で
示すように高圧蓄圧器3の最高圧力(燃料圧)を所定圧
(以下「設定圧」という)に制御する。この設定圧は、
圧力制御弁34を全閉状態で保持制御すると共に、最高
圧力は、低圧蓄圧器4の圧力センサ4aの検出値を用い
て高圧燃料ポンプ1のプランジャ21(図1)の圧送ス
トロークの有効区間を調整して吐出圧の最大圧力が点線
で示す通常制御時における高圧蓄圧器3の圧力(最大圧
力)よりも低く、通常制御時における低圧蓄圧器4の圧
力(最大圧力)よりも高く、且つ低圧蓄圧器4の許容耐
圧以下に制御する。これにより、高圧蓄圧器3の圧力=
低圧蓄圧器4の圧力となる。このように高圧蓄圧器3の
最大圧力(燃料圧)を低圧蓄圧器4の許容耐圧以下とす
ることで、低圧蓄圧器4の損傷や、燃料漏れ等が防止さ
れる。図12は、エンジン回転数と高圧蓄圧器3及び低
圧蓄圧器4の各圧力(燃料圧)との関係を示す特性図で
ある。
【0030】また、インジェクタ9・切換弁5の制御
は、通常制御時と同一マップを使用して制御の簡略化を
図る。高圧蓄圧器3の圧力=低圧蓄圧器4の圧力となっ
ていることで、インジェクタ9の開弁時に噴射し、通常
モードに対する噴射時期の遅れは生じない。また、筒内
圧の上昇が防止される。図7は、圧力センサ3aの故障
モード時における燃料噴射波形、インジェクタ9及び切
換弁5の駆動を示すタイミングチャートを示す。
【0031】図8のステップS2に示す圧力センサ4a
の故障判定で故障と判断されステップS3の故障時制御
モード(リンプホームモード)になった場合も、高圧蓄
圧器3の最高圧力(燃料圧)を圧力制御弁34を全閉状
態で保持制御すると共に、低圧蓄圧器4の許容耐圧以下
に制御する。これにより、高圧蓄圧器3の圧力=低圧蓄
圧器4の圧力となる。他の制御についても先に説明した
圧力センサ3aの故障時の場合と全く同様である。
【0032】このように、電子制御装置8により高圧蓄
圧器3の燃料圧を検出する圧力センサ3a、又は低圧蓄
圧器4の燃料圧を検出する圧力センサ4aの故障を判定
し、故障時にはリンプホームモードで適正制御をするこ
とで、エンジン過負荷運転、筒内圧の上昇、振動騒音の
増大、排気温度の上昇等を抑制することができ、修理工
場まで自走することが可能となる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、加圧された高圧の燃料
を貯溜する蓄圧器内の燃料圧を検出する燃圧検出手段の
出力の時間に対する変化率の絶対値の平均値と前記燃料
検出手段の出力の平均値との比が所定値以下で、且つ前
記燃圧検出手段の出力値と前記蓄圧器の設定圧との差が
所定値以上のとき、前記燃圧検出手段が故障したと判定
することで、エンジン運転領域を限定したリンプホーム
モードでエンジンを適正制御することが可能となり、エ
ンジンや車両の故障等を回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る蓄圧式燃料噴射装置
を示す概略図である。
【図2】図1に示す燃料噴射装置の主要要素とエンジン
の各気筒のインジェクタとの接続を示す概略図である。
【図3】図1に示す高圧燃料ポンプの概略図である。
【図4】通常モードで実施される一燃料噴射サイクルに
おける、時間経過に伴う噴射率の変化並びに噴射率切換
用の切換弁及び噴射時期制御用の開閉弁の各開閉状態の
変化を示す図である。
【図5】通常モードで実施される一燃料噴射サイクルに
おける、時間経過に伴うインジェクタと切換弁との間の
燃料通路内の燃料圧の変化を示す図である。
【図6】高圧蓄圧器の圧力センサ、又は低圧蓄圧器の圧
力センサが故障した場合の燃料噴射波形、インジェクタ
及び切換弁の駆動を示すタイミングチャートである。
【図7】高圧蓄圧器の圧力センサ、低圧蓄圧器の圧力セ
ンサの故障モード時における燃料噴射波形、インジェク
タ及び切換弁の駆動を示すタイミングチャートである。
【図8】図1に示す蓄圧式燃料噴射装置の高圧蓄圧器及
び低圧蓄圧器の圧力センサ故障判定ルーチンのフローチ
ャートである。
【図9】高圧蓄圧器の圧力センサの故障判定条件の1つ
を示し、高圧蓄圧器の指示圧力と圧力センサ出力(実圧
力)との関係を示す特性図である。
【図10】蓄圧器の圧力センサの故障判定条件の1つを
示し、圧力センサ出力の変化を示すグラフである。
【図11】エンジン回転数と燃料噴射量との関係を示す
特性図である。
【図12】エンジン回転数と高圧及び低圧蓄圧器の圧力
(燃料圧)との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 高圧燃料ポンプ 3 高圧蓄圧器(第1蓄圧器) 4 低圧蓄圧器(第2蓄圧器) 3a 圧力センサ(第1燃圧検出手段) 4a 圧力センサ(第2燃圧検出手段) 5 高圧・低圧蓄圧器(燃料噴射率)切換用の切換弁
(第1制御弁) 7 噴射時期制御用の開閉弁 8 電子制御装置(制御手段) 9 インジェクタ(燃料噴射ノズル) 10a、10b 燃料通路 20 プランジャポンプ 21 プランジャ 22 カム 34 低圧蓄圧器の圧力制御弁(第2制御弁)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 63/00 F02M 63/00 C Fターム(参考) 3G066 AA07 AB02 AC09 AD12 BA24 BA25 BA28 CA01S CA04U CA09 CA20U CB07U CB09 CB11 CB12 CB16 CC06T CC08T CC14 CC26 CC64T CC66 CC67 CC68U CC70 CD25 CD26 CE02 DA12 DA14 DA16 DC04 DC09 DC18 3G301 HA02 HA04 HA06 JA24 JA25 JB01 JB08 LB11 LB16 LB17 LC01 LC08 MA11 MA27 MA28 NA01 NA05 NA06 NA08 ND02 NE26 PB08Z PE01Z PF03Z

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧された燃料を貯溜した蓄圧器と、 前記蓄圧器からエンジンの気筒に向かって延設される燃
    料通路と、 前記燃料通路端部に接続され燃料を前記気筒の燃焼室内
    に噴射する燃料噴射ノズルと、 前記蓄圧器内の燃料圧を検出する燃圧検出手段と、 前記燃圧検出手段の出力の時間に対する変化率の絶対値
    の平均値と前記燃料検出手段の出力の平均値との比が所
    定値以下で、且つ前記燃圧検出手段の出力値と前記蓄圧
    器の設定圧との差が所定値以上のとき、前記燃圧検出手
    段が故障したと判定する判定手段とを有したことを特徴
    とする蓄圧式燃料噴射装置。
JP10335736A 1998-11-20 1998-11-26 蓄圧式燃料噴射装置 Pending JP2000161172A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10335736A JP2000161172A (ja) 1998-11-26 1998-11-26 蓄圧式燃料噴射装置
EP99122967A EP1008741B1 (en) 1998-11-20 1999-11-18 Accumulator type fuel injection system
DE69906459T DE69906459T2 (de) 1998-11-20 1999-11-18 Kraftstoffeinspritzvorrichtung der Accumulatorgattung
US09/758,944 US6378498B2 (en) 1998-11-20 2001-01-11 Accumulator type fuel injection system
US10/074,496 US6792919B2 (en) 1998-11-20 2002-02-11 Accumulator type fuel injection system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10335736A JP2000161172A (ja) 1998-11-26 1998-11-26 蓄圧式燃料噴射装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000161172A true JP2000161172A (ja) 2000-06-13

Family

ID=18291909

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10335736A Pending JP2000161172A (ja) 1998-11-20 1998-11-26 蓄圧式燃料噴射装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000161172A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002339787A (ja) * 2001-05-17 2002-11-27 Bosch Automotive Systems Corp 蓄圧式燃料噴射装置
JP2007239573A (ja) * 2006-03-08 2007-09-20 Honda Motor Co Ltd 燃料供給系の異常判定装置
JP2012041847A (ja) * 2010-08-18 2012-03-01 Denso Corp 燃圧センサの検出ずれ判定装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002339787A (ja) * 2001-05-17 2002-11-27 Bosch Automotive Systems Corp 蓄圧式燃料噴射装置
JP4566450B2 (ja) * 2001-05-17 2010-10-20 ボッシュ株式会社 蓄圧式燃料噴射装置
JP2007239573A (ja) * 2006-03-08 2007-09-20 Honda Motor Co Ltd 燃料供給系の異常判定装置
JP4659648B2 (ja) * 2006-03-08 2011-03-30 本田技研工業株式会社 燃料供給系の異常判定装置
JP2012041847A (ja) * 2010-08-18 2012-03-01 Denso Corp 燃圧センサの検出ずれ判定装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8175789B2 (en) Combustion controller for compression-ignition direct-injection engine and engine control system for the same
US6105554A (en) Method and device for fuel injection for engines
US7801672B2 (en) After-stop fuel pressure control device of direct injection engine
JP2008157094A (ja) 内燃機関
JP3546285B2 (ja) 蓄圧式エンジンの燃料噴射制御装置
EP1087130B1 (en) Accumulator fuel injection system
JP2001173507A (ja) 蓄圧式燃料噴射制御装置
JP3814916B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射装置
JP3377034B2 (ja) 蓄圧式燃料噴射装置
JPH11159372A (ja) 蓄圧式多気筒エンジンの噴射制御装置
JP2000161172A (ja) 蓄圧式燃料噴射装置
JP3416682B2 (ja) 蓄圧式燃料噴射装置
US7891341B2 (en) Control device for internal combustion engine
JP2000130234A (ja) 筒内燃料噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置
JP3729239B2 (ja) 蓄圧式燃料噴射制御装置
JP3758879B2 (ja) 蓄圧式燃料噴射制御装置
JPH1113502A (ja) 内燃機関の異常筒内圧抑制装置
JP3384444B2 (ja) 蓄圧式燃料噴射装置
JP3416681B2 (ja) 蓄圧式燃料噴射装置
JP4135254B2 (ja) 内燃機関用燃料噴射装置
JP3377032B2 (ja) 蓄圧式燃料噴射装置
JPH116458A (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP3422220B2 (ja) 蓄圧式エンジンの燃料噴射制御装置
JP2003184618A (ja) 内燃機関の燃料噴射量制御装置
JP3812620B2 (ja) 蓄圧式燃料噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030319