JP3951264B2 - 透明耐湿ガスバリアフィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品、医薬品、電子部品等の包装用フィルムに関するもので、特に、高湿度下でも優れたガスバリア性を保持する透明耐湿ガスバリア性包装用フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスバリア性フィルムとしては、透明樹脂フィルムの片面または両面に、ポリビニリデンクロライド又はポリ塩化ビニルの樹脂コーティングしたものが汎用的に使用されているが、これらの樹脂は焼却時にダイオキシン発生原因となることが指摘されており、環境負荷の大きい素材になるため、家庭用から業務用まで幅広く使用される汎用包装フィルムとしては使用し辛くなっている。
【0003】
これに代わって、ポリビニルアルコール(PVA)やエチレンビニルアルコール(EVOH)等のガスバリア性樹脂を透明樹脂フィルムにコーティングしたフィルムが使われているが、これらPVAやEVOH樹脂は親水性であるため、その塗膜の耐湿性が低く、高湿度下ではガスバリア性が低下するという問題があった。
【0004】
よりガスバリア性の高いフィルムとして、透明樹脂フィルムにシリカやアルミナ等のセラミック薄膜を蒸着したフィルムが電子部品の包装等に用いられているが、このフィルムは、製造のために高価な真空装置を必要とし、フィルムロール毎に長時間の真空引きを要するバッチ生産であるため生産性が低く、コストの高いものになってしまい、汎用の包装フィルムには適さなかった。
【0005】
セラミック薄膜を塗布法で安価に成膜する方法であるゾルゲル法を用いて、透明樹脂フィルム上に、シリカ膜やシリカと上記のPVAやEVOH等のガスバリア性樹脂をハイブリッドした膜を形成したガスバリアフィルムも報告されている(特開平4−345841、特開平8−99390等)。
【0006】
しかし、シリカ膜単体の場合、シリカ膜自体が硬質であるために、基材フィルムの柔軟性に追随できずに亀裂を生じたり、ゾルゲル法によるシリカ膜が本来多孔性であるため、その微細な空隙によって十分なガスバリア性が得にくいという問題があった。
【0007】
また、シリカとPVAやEVOH等のガスバリア性樹脂のハイブリッド膜を形成する方法において、ガスバリア性樹脂単体は、シリカゾル液の溶媒であるアルコールに溶解しにくいため、水溶液の形でシリカゾル液に混合される。その結果、シリカゾル液中の水の量がかなり多くなってゾルゲル反応が急激に進行してゲル化しやすくなり、均質なハイブリッド膜を得にくく透明性が損なわれやすいという問題があった。
【0008】
また、これとは別に、ゾル−ゲル法によるシリカハイブリッド膜として、シリカ原料となる4官能アルコキシシラン化合物に、適当な3官能アルコキシシラン化合物を混合することで、ガスバリア性が得られる報告(Journal of the Ceramic Society of Japan, 107 [3], 293-296 (1999))等があるが、高湿度条件下のガスバリア性については言及されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ゾル−ゲル法によるシリカハイブリッド膜を透明樹脂フィルムに成膜した透明ガスバリアフィルムであって、柔軟なフィルム基材に被覆して、膜に亀裂を生じることなく、高湿度条件下でもガスバリア性を維持できる透明耐湿ガスバリアフィルムを提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記の項1〜4の透明耐湿ガスバリアフィルムに関する。
項1. 基材の透明樹脂フィルムの上に、アルコキシシラン化合物と、このアルコキシシラン化合物に対して5〜30重量%の親水性樹脂組成物を主成分としてなるシリカゾル液を塗布成膜してなることを特徴とする透明耐湿ガスバリアフィルム。
項2. 親水性樹脂組成物が、アルコキシシラン化合物に対して5〜30重量%のポリビニルピロリドンであることを特徴とする項1に記載の透明耐湿ガスバリアフィルム。
項3. 親水性樹脂組成物が、アルコキシシラン化合物に対して10〜30重量%のポリエチレングリコールであることを特徴とする項1に記載の透明耐湿ガスバリアフィルム。
項4. アルコキシシラン化合物が、3官能アルコキシシラン化合物と4官能アルコキシシラン化合物の混合物であることを特徴とする項1〜3のいずれか1つに記載の透明耐湿ガスバリアフィルム。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のアルコキシシラン化合物とは、一般式Si(OR1)4(R1は炭素数1〜5のアルキル基)で表される4官能のもの、具体的にはテトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラプロポキシシラン等や、一般式R2Si(OR1)3(R2はフェニル基などのアリール基、炭素数1〜5のアルキル基、およびビニル基などの有機基、R3は炭素数1〜5のアルキル基)で表される3官能のオルガノトリアルコキシシランであり、具体的にはフェニルトリエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン等である。好ましくは、テトラエトキシシラン及びフェニルトリエトキシシランとの組み合わせである。
【0012】
4官能アルコキシシラン化合物に3官能アルコキシシラン化合物を混合することによって、膜中に有機成分が残り、膜の柔軟性が増加するとともに、ゾルゲル反応による膜の収縮を緩和して膜の亀裂を起こりにくくすることができる。3官能アルコキシシラン化合物を添加する場合には、4官能と3官能の比率が重量比で8:2程度であることが好ましい。逆に、3官能アルコキシシラン化合物の量が多過ぎると、成膜時に乾燥し難くなり、膜にべたつきが残りやすくなるという問題もある。
【0013】
本発明の親水性樹脂組成物は、アルコキシシラン化合物が加水分解して生じるシラノール基と水素結合する官能基を有する樹脂組成物であって、その反応によって、シラノール基同士の重縮合による体積収縮を抑制して、膜の亀裂を防ぐ働きをする。シラノール基と水素結合する官能基は、水酸基、カルボニル基、アミド基、ウレア基、ウレタン基、イミド基等があり、適する樹脂組成物は、具体的には、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリオキサゾリン、ポリN,N−ジメチルアクリルアミド、ポリアルキレングリコールメタクリレート、ポリアルキレングリコールアクリレート等がある。好ましくは、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンである。
【0014】
また、ポリエチレングリコールの末端をアクリル酸でエステル化したポリエチレングリコールメタクリレートやポリエチレングリコールアクリレート等も使用でき、その場合は、光重合開始剤の併用により、紫外線架橋することで膜の耐湿性を向上させることができる。
【0015】
親水性樹脂組成物の添加量は、アルコキシシラン化合物に対して5〜30重量%の範囲が好ましく、より好ましくは10〜20重量%の範囲である。親水性樹脂組成物の添加量が5重量%より少ないと、成膜後に亀裂が発生しやすくなり、逆に添加量が30重量%より多いと塗膜が厚くなりすぎてフィルムにしわを生じやすくなる。
【0016】
親水性樹脂組成物の分子量は、それぞれ適当な範囲があり、ポリビニルピロリドンであれば630000〜40000、ポリエチレングリコールであれば1000〜100の範囲が好ましい。親水性樹脂組成物の分子量が大きいと、ゾル液への混合時に溶解しにくく分離しやすくなり、逆に分子量が小さいと添加の効果が小さくなる。
【0017】
本発明のシリカゾル液には、上記のアルコキシシラン化合物の他に、アルコール溶媒、及び、加水分解反応をさせるための水と酸触媒が必要である。
【0018】
アルコール溶媒としては、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール等がある。アルコール溶媒の量は、上記のアルコキシシラン化合物1モルに対して5〜50モルであり、溶媒量が多いと膜が薄くなりガスバリア機能が低下し、逆に、溶媒量が少ないと膜厚が厚くなり膜に亀裂が入りやすくなる。
【0019】
酸触媒用の酸としては、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸等が使用できる。酸の量は、上記のアルコキシシラン化合物1モルに対して0.005〜0.1モル程度であり、これより量が多いと、加水分解反応速度が速くなり、膜の表面性が悪くなり、逆に量が少ないと反応速度が遅くなり成膜時間が長くなる。
【0020】
また、水の量は、上記のアルコキシシラン化合物1モルに対して1〜10モル程度であり、これより量が多いと膜が多孔質化して緻密性が失われ、逆に量が少ないと、反応速度が遅くなったり、未反応物が残りやすくなったりする。ここで、3官能アルコキシシラン化合物と4官能アルコキシシラン化合物の両方を用いた場合は、その総量1モルに対して上記のことがあてはまる。
【0021】
本発明に使用する基材の透明樹脂フィルムは、100℃程度の耐熱性を有する透明樹脂の押出成形やキャスト成形よるフィルムであれば何でも良く、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、環状ポリオレフィン、ポリメチルペンテン、ナイロン等があり、使用目的やコストに応じて使い分けられる。透明樹脂フィルムの厚さは、5〜100μm、好ましくは10〜30μmである。透明樹脂フィルムの透過率は80〜93%、好ましくは91%程度であり、これに本発明のバリアコートをすることで、透過率は83〜95%、好ましくは92%程度に向上する。これは、バリアコートでフィルムの表面平滑性が良くなり、表面での光拡散が低減されるためである。
【0022】
本発明の塗布成膜方法は、ディッピング、スプレー、スピンコート、ロールコート、グラビアコート等の一般的な塗布方法が利用できる。膜厚は、0.2〜10μmの範囲が好ましく、より好ましくは1〜3μmである。
【0023】
塗布後には、数分〜1晩程度室温に放置し、その後、50〜150℃、好ましくは80〜120℃、更に好ましくは100℃程度の温度で数10分〜数時間以上乾燥して成膜する。基材フィルムの耐熱性の範囲内で、乾燥温度を高くすれば、より短時間で乾燥することができる。
【0024】
本発明のシリカハイブリッド膜による高いガスバリア性の発現は、以下のような理由によると考えられる。ゾル−ゲル法によるシリカ膜は本来多孔質な空隙の多い膜であるが、ゾル液中の酸(アルコキシシラン化合物1モルに対して0.005〜0.015モル)と水分量(アルコキシシラン化合物1モルに対して1〜6モル)の制御により、シリカの反応を3次元でなく1、2次元的に進行させることで緻密な成膜が可能であり、さらに上記の適当な親水性樹脂組成物をシラノール基に水素結合させてシラノール基の反応点を少なくすることによっても、シリカ反応をより平面的に制御することができるため、より緻密な膜が形成されると考えられる。このような微多孔膜では、微細な空孔中に水蒸気が浸入すると、膜が親水性であるため水分子が空孔中に滞留して窒素や酸素等のガス分子の通過を阻止することが、多孔質ガラスで報告されており、この膜の場合もそのような作用によって高湿度下での高いガスバリア性が発現すると考えられる。
【0025】
【実施例】
以下に、比較例と共に、実施例によって、更に詳述する。
【0026】
(実施例1)
テトラエトキシシラン、エタノール、蒸留水、硝酸をモル比1:20:2:0.01の割合で混合し、3時間撹拌して、シリカゾル液を得た。これに、テトラエトキシシランの重量に対して、それぞれ5、10、20、30重量%のポリビニルピロリドン(分子量360000)を添加混合し、2時間撹拌して、それぞれのガスバリアコーティング用ヒドロゾル液を得た。
【0027】
ナイロン/EVOH/ナイロンの層構成であるナイロン多層フィルム(グンゼ製ヘプタックス、厚み15μm)上に、上記の塗布液をスピンコート(回転数1000rpm、時間20秒)し、室温に一晩放置した後、100℃のオーブン中で8時間乾燥させた。
【0028】
作成したフィルムのガスバリア性について、モコン社製OX-TRAN200Hを使用し、JIS―K7126の方法で酸素透過率を評価した。測定は20℃80%RHの条件で行った。その結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
コーティングのないナイロン多層フィルムの酸素透過率は、常温常湿度下では2cc/m2/day以下であるが、20℃80%RHの高湿度下では28.3cc/m2/dayに増加してガスバリア性が低下してしまうが、上記のガスバリアコーティングにより、高湿度下のガスバリア性は大幅に向上した。
【0030】
(実施例2)
実施例1と同様にしてシリカゾル液を作製した。これに、テトラエトキシシランの重量に対して、それぞれ10、20、30重量%のポリビニルピロリドン(分子量630000)を、実施例1と同様に混合撹拌して、それぞれのガスバリアコーティング用ヒドロゾル液を得た。
【0031】
ナイロン多層フィルム(グンゼ製ヘプタックス、厚み15μm)上に、上記の塗布液をスピンコート(回転数1000rpm、時間20秒)し、室温に一晩放置した後、100℃のオーブン中で8時間乾燥させた。
【0032】
作成したフィルムのガスバリア性を実施例1と同様に測定した。その結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
実施例1と同様に、高湿度下のガスバリア性は大幅に向上した。
【0034】
(実施例3)
テトラエトキシシラン、エタノール、蒸留水、塩酸をモル比1:5:2:0.01の割合で混合し、3時間撹拌して、シリカゾル液を得た。これとに、テトラエトキシシランの重量に対して、30重量%のポリエチレングリコール(分子量600)を混合し、2時間撹拌して、ガスバリアコーティング用ヒドロゾル液を得た。
【0035】
ナイロン多層フィルム(グンゼ製ヘプタックス、厚み15μm、)上に、上記の塗布液をスピンコート(回転数1000rpm、時間20秒)し、室温に一晩放置した後、100℃のオーブン中で1晩乾燥させた。
【0036】
作成したフィルムのガスバリア性を実施例1と同様に測定した。
【0037】
膜厚は2.5μm、酸素ガス透過率は、8.7cc/m2/dayであり、高湿度下でのガスバリア性は向上した。
【0038】
(実施例4)
テトラエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、エタノール、蒸留水、塩酸(酸触媒)をモル比で各々0.8:0.2:5:4:0.01の割合で混合し、3時間撹拌して、ヒドロゾル液を得た。これに、テトラエトキシシランとフェニルトリエトキシシランの合計重量に対して、分子量600のポリエチレングリコール30重量%を混合し、2時間撹拌して、ガスバリアコーティング用ヒドロゾル液を調整した。
【0039】
ナイロン多層フィルム(厚み15μm、グンゼ製ヘプタックス)上に、上記のコーティング液をスピンコート(回転数1000rpm、時間20秒)塗布し、室温で1晩放置した後、100℃のオーブン中で1晩乾燥させた。
【0040】
作成したフィルムのガスバリア性を実施例1と同様に測定した。
【0041】
膜厚は2.2μm、酸素ガス透過率は、2.6cc/m2/dayであり、高湿度下でのガスバリア性は大幅に向上した。
【0042】
(比較例1)
実施例3と同様にして、添加するポリエチレングリコール(分子量600)の比率を50重量%にして、ガスバリアコーティング用ヒドロゾル液を得た。
【0043】
ナイロン多層フィルム(グンゼ製ヘプタックス、厚み15μm、)上に、上記の塗布液をスピンコート(回転数1000rpm、時間20秒)し、室温に一晩放置した後、100℃のオーブン中で1晩乾燥させた。
【0044】
作成したフィルムのガスバリア性を実施例1と同様に測定した。
【0045】
膜厚は2.7μm、酸素ガス透過率は、15.6cc/m2/dayであり、高湿度下でのガスバリア性は発現してはいるが、実施例3に比べると低いものになった。
【0046】
(比較例2)
添加するポリビニルピロリドン(分子量360000)の割合が40重量%である以外は実施例1と同様にして、ガスバリアコーティング用ヒドロゾル液を作製した。
【0047】
ナイロン多層フィルム(グンゼ製ヘプタックス、厚み15μm、)上に、上記の塗布液をスピンコート(回転数1000rpm、時間20秒)し、室温に一晩放置した後、100℃のオーブン中で1晩乾燥させた。
【0048】
膜の厚みが厚いために、乾燥後、膜の収縮によってフィルム全面にわたってしわが発生し、包装フィルムとしては使用できない状態になった。
【0049】
(比較例3)
実施例1と同様にして、添加するポリビニルピロリドン(分子量360000)の割合を1重量%にして、ガスバリアコーティング用ヒドロゾル液を作製した。ナイロン多層フィルム(グンゼ製ヘプタックス、厚み15μm、)上に、上記の塗布液をスピンコート(回転数1000rpm、時間20秒)し、室温に一晩放置した後、100℃のオーブン中で1晩乾燥させた。作成したフィルムのガスバリア性を実施例1と同様に測定した。
【0050】
膜厚は1.1μm、酸素ガス透過率は、18.7cc/m2/dayであり、高湿度下でのガスバリア性は、実施例1に比べて低いものになった。
【0051】
(比較例4)
実施例3と同様にして、添加するポリエチレングリコール(分子量600)の比率を5重量%にして、ガスバリアコーティング用ヒドロゾル液を得た。
【0052】
ナイロン多層フィルム(グンゼ製ヘプタックス、厚み15μm、)上に、上記の塗布液をスピンコート(回転数1000rpm、時間20秒)し、室温に一晩放置した後、100℃のオーブン中で1晩乾燥させた。
【0053】
得られた膜には拡大鏡で亀裂が観察され、ガスバリア性は得られなかった。
【0054】
【発明の効果】
透明樹脂フィルム上にゾルゲル法により特定の親水性樹脂組成物を混合したシリカ膜をコーティングすることで、高湿度下でもガスバリア性が低下せず、食品包装等に適する透明ガスバリアフィルムを得ることができる。
Claims (2)
- 基材の透明樹脂フィルムの上に、アルコキシシラン化合物と、このアルコキシシラン化合物に対して5〜30重量%の親水性樹脂組成物を主成分としてなるシリカゾル液を塗布成膜してなる透明耐湿ガスバリアフィルムであって、該アルコキシシラン化合物がテトラエトキシシラン及びフェニルトリエトキシシランの混合物であり、該親水性樹脂組成物がポリビニルピロリドンであることを特徴とする透明耐湿ガスバリアフィルム。
- 基材の透明樹脂フィルムの上に、アルコキシシラン化合物と、このアルコキシシラン化合物に対して5〜30重量%の親水性樹脂組成物を主成分としてなるシリカゾル液を塗布成膜してなる透明耐湿ガスバリアフィルムであって、該アルコキシシラン化合物がテトラエトキシシラン及びフェニルトリエトキシシランの混合物であり、該親水性樹脂組成物がポリエチレングリコールであることを特徴とする透明耐湿ガスバリアフィルム。
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