JP3949010B2 - 射出成形シミュレーション方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形シミュレーション方法、特に、シミュレーションの精度を維持しつつ、シミュレーション時間の短縮を行うことのできるシミュレーション方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から射出成形を行う場合、事前に射出成形時の型(金型)内における樹脂の挙動や成形品の状態の解析を行うために、シミュレーションが行われる。従来の射出成形シミュレーションは、有限要素法等を用いた解析によって行うものであるが、その解析において、成形品の肉厚(板厚)は成形加工中に変化しない、つまり金型は変形しないことを前提として行われていた。しかし、実際は、図9に示すように、金型に樹脂を充填する時、またはその後の保圧時に金型内壁面が樹脂圧力を受け撓んでしまう(図9真ん中の図)。その後、樹脂が冷却収縮して圧力減少が起こると撓んでいた金型が弾性回復を始め、この弾性回復力に起因する圧力を樹脂側、つまり成形品側に付与してしまうという現象が発生する(図9右図)。従って、金型変形が大きな圧力変化要因であるにも関わらず、金型変形をシミュレーションに考慮していないので、従来のシミュレーションは高精度に行われているとは言い難いものがあった。
【0003】
そこで、この金型変形による弾性回復力を考慮した射出成形シミュレーション方法が、例えば、特開2001−269961号公報に開示されている。このシミュレーションによれば、通常の射出成形シミュレーションに加え、金型の変形を考慮したシミュレーションを行うので、現実の圧力挙動に近いシミュレーションを行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の特開2001−269961号公報に示される方法においては、金型変形シミュレーションを射出成形開始時から全工程に対して行っているため、トータルの演算時間が大変長くなるという問題がある。また、通常の射出成形シミュレーションと金型変形シミュレーションとを1セットとして、各時間ステップ毎、各要素毎にそのシミュレーションを繰り返し行っているので、演算負荷が増大するとともに、さらなる演算時間の増大を招いている。シミュレーション対象である成形品の大きさにもよるが、例えば自動車のバンパのように大きなものでは、数週間〜数ヶ月かかってしまうものもあり、著しく解析効率が悪いという問題がある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、金型変形を考慮した高精度のシミュレーション、特にシミュレーションの精度を維持しつつ、シミュレーション時間の短縮を行うことのできるシミュレーション方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本発明は、充填解析、保圧冷却解析、成形そり変形解析を順次行う射出成形シミュレーション方法であって、型への樹脂充填開始から充填時間及び保圧時間内に型締力が最大となるタイミングを検出し、この最大タイミングから型変形を考慮した型内樹脂圧力の解析を開始することを特徴とする。
【0007】
ここで、型締力とは、相対する型を締め付ける力であり、溶融した樹脂が高圧のもとにキャビティ内に射出された際に、樹脂の圧力によって型が押開かれないために必要な力であり、成形品の投影面積と型内樹脂圧力の積によって得ることができる。従って、型締力が最大になるポイントが型が最大変形している状態と見なすことができる。この時、型が最大変形に至るまでは、樹脂が型へ圧力を付与している状態になるので、型内樹脂圧力は、金型の線形変位データや樹脂の注入圧力データ等により容易に得ることができる。そのため、型が最大変形に至った後が、型の弾性回復による樹脂に対する圧力影響が生じる部分であり、そこでの解析が必要になる。
【0008】
この構成によれば、型の弾性変形による圧力影響が発生する点から型変形を考慮した圧力解析を開始するので、適切なタイミングで型変形を考慮した解析を行うことができる。その結果、解析演算の負荷を著しく低減することができるので、高精度のシミュレーションを行いつつ、シミュレーション全体の処理時間の短縮を行うことができる。
【0009】
上記のような目的を達成するために、本発明は、上記構成において、前記型締力が最大となった以降は、型の弾性回復による成形品の板厚の時系列変化に基づき型内樹脂圧力の解析を行うことを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、型締力が最大となった以降の板厚の時系列変化を取得することにより、必要部分の型内樹脂圧力の解析を効率的に行うので、シミュレーション全体の処理時間の短縮を行うことが可能になる。
【0011】
また、上記のような目的を達成するために、本発明は、上記構成において、前記型締力が最大となった以降は、時間ステップ毎に型の構造解析を行い型の変形量を算出し、当該変形量に基づき樹脂の体積変化を考慮したPVT樹脂特性解析により型内樹脂圧力の解析を行うことを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、従来の適切なタイミングで構造解析を適用するので、圧力解析演算の負荷を効率的に低減し迅速なシミュレーションを行うことができる。
【0013】
また、上記のような目的を達成するために、本発明は、上記構成において、前記型締力が最大となった以降は、時間ステップ毎の型の変形量を、予め準備したモデルから得た型厚と型を撓ませる圧力との関係を示すマトリックス表に基づき推定し、当該推定した変形量に基づいて樹脂の体積変化を考慮したPVT樹脂特性解析により求められた樹脂圧力の修正を行い型内樹脂圧力の解析を行うことを特徴とする。
【0014】
また、上記のような目的を達成するために、本発明は、上記構成において、前記型締力が最大となった以降は、時間ステップ毎の型の変形量を、予め準備したモデルから得た型厚と型を撓ませる圧力との関係を示す回帰式に基づき推定し、当該推定した変形量に基づいて樹脂の体積変化を考慮したPVT樹脂特性解析により求められた樹脂圧力の修正を行い型内樹脂圧力の解析を行うことを特徴とする。
【0015】
ここで、予め準備したモデルから得た型厚と型を撓ませる圧力との関係を示すマトリックス表または回帰式とは、実験値や、簡易構造に対する解析統計的手法(例えば、重回帰分析等)により求めることが可能で、様々なバリエーションの型に関して、型材料物性(例えば、ヤング率、ポアソン比等)や型サイズ(大型、中型、小型等)等を変えたものを準備しておくことが望ましい。
【0016】
この構成によれば、マトリックス表や回帰式を用いて、型締力が最大となった以降の圧力解析を簡易的かつ迅速に行うことが可能にあり、型の変形を考慮しつつ、シミュレーション全体の処理時間の短縮を行うことができる。
【0017】
また、上記のような目的を達成するために、本発明は、上記構成において、前記型締力が最大となった以降は、時間ステップ毎の型の変形量を、予め準備した型の肉厚方向の撓みの実測データに基づき推定し、当該推定した変形量に基づいて樹脂の体積変化を考慮したPVT樹脂特性解析により求められた樹脂圧力の修正を行い型内樹脂圧力の解析を行うことを特徴とする。
【0018】
ここで、実測データとは、現実の型や簡易型モデルにセンサ等を設置して得たものである。
【0019】
この構成によれば、型締力が最大となった以降の高精度の圧力解析を、型の変形を考慮しつつ簡易的かつ迅速に行うことが可能になり、シミュレーション全体の処理時間の短縮を行うことができる。
【0020】
また、上記のような目的を達成するために、本発明は、上記構成において、算出した圧力を用いた解析結果を、さらに入力条件として、成形そり変形解析を行うことを特徴とする。
【0021】
この構成によれば、成形そり変形解析を含むシミュレーションを短時間で行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下、実施形態という)を図面に基づき説明する。
【0023】
射出成形におけるシミュレーションは、樹脂の粘度、PVT特性、比熱、熱伝導率等の物性値、要素分割の対象となる射出成形に用いられる型(金型)、製品の形状、射出成形条件等の境界条件、及び運動方程式、連続方程式、エネルギ方程式等の構成方程式を用いて、温度、圧力、配向、収縮、そり等の樹脂特性の算出を行う。解析は、通常、樹脂の流れ込みの解析を行う充填解析、充填後の型内樹脂の収縮を補うための保圧過程及びその後の冷却過程を解析する保圧・冷却解析、成形後の製品のそり変形を解析するそり変形解析より構成される。
【0024】
ところで、射出成形においては、分割された複数の金型を組み合わせることにより、内部に溶融樹脂を受け入れるキャビティを形成するが、射出成形中に射出した溶融樹脂が漏れ出さないように、相対する金型を隙間なく組み合わせる必要がある。そのため、金型は、型内の樹脂圧力(型内平均圧力)と成形品の成形面積(投影面積)の積より大きな型締力を保つように相対する金型が押しつけ合うようにしなければならない。
【0025】
図1には、射出成形プロセス、つまり樹脂の充填時間、保圧時間、冷却時間における型締力の変化の一例が示されている。
【0026】
通常、樹脂は、高圧で金型キャビティ内に射出されるが、溶融樹脂の粘度の変化による流動抵抗や充填量の増加によって、型内樹脂圧力は上昇する。その後、所定量の樹脂がキャビティ内に射出されると充填プロセスが終了する。しかし、キャビティに充填された樹脂は、冷却固化されるときに収縮して「ひけ」を生じるおそれがある。そのため、所定量の樹脂充填後も樹脂に所定圧力をかけ、収縮分の樹脂をさらに追加して、成形品のヒケなどを抑えている。つまり、樹脂の射出圧力を所定時間維持するようにしている。この時間が保圧時間に相当する。
【0027】
樹脂の充填段階及び保圧段階において、キャビティ内には高圧状態の樹脂が存在するため、この樹脂圧力により金型は撓む。その後、キャビティ内の樹脂は徐々に冷却され収縮を開始する。前述したような樹脂圧力による金型の撓みが存在しない場合、樹脂の冷却収縮が始まると金型内の圧力は急激に減少するが、実際は金型の弾性回復があるため金型側から樹脂側に圧力を付与するようになる。この金型の弾性回復に基づく圧力がシミュレーション中の樹脂に対する圧力変動現象の原因の一つとなる。前述したように、金型変形を考慮する解析は演算負荷が大きいので、金型変形を考慮した圧力解析をどの段階から行うかが、解析の効率化のポイントとなる。
【0028】
本実施形態の特徴的事項は、型締力が最大となるタイミングを検出し、この最大タイミングから型変形を考慮した型内樹脂圧力の解析を開始することにより、シミュレーション全体の時間の短縮を行うところである。
【0029】
つまり、金型が樹脂からの圧力を受けて線形変形を行っている範囲は、樹脂の射出圧力が型内樹脂圧力を支配しているので、この部分の圧力解析に関しては従来より高精度に把握できる。従って、金型が弾性回復し始める時点からの挙動を得れば実際の金型内樹脂圧力の解析を全体的に正確に把握することが可能になる。
【0030】
図2には、本実施形態の射出成形シミュレーションを実行するコンピュータ等で構成されるシミュレーション装置10の一例が機能ブロック図で示されている。本実施形態におけるシミュレーション装置10は、従来と同様に各種条件データの入力を行う入力部12、入力データに基づき、各種解析を行う解析部14、解析結果を出力するディスプレイやプリンタ等の出力部16等で構成されているが、この他、本実施形態における特徴事項の処理を行う部分、例えば、型締力が最大となるタイミングを検出する最大型締力検出部18、この最大型締力の発生タイミングから金型の変位量(撓み量)を算出する変位算出部20、金型の変位量(撓み量)を算出する時に必要に応じて利用するデータベース(後述するマトリックス表や実測データ等を含む)22等を含んでいる。なお、本実施形態において、解析処理自体は、有限要素法等周知の解析手法を適宜選択しながら利用する。また、本実施形態に係るシミュレーション装置10を説明する図2は、当該シミュレーション装置10の機能を明確にするため機能ブロック図で示しているが、もちろん、最大型締力検出部18や変位算出部20の機能は、ソフトウエア的に実現可能であり、シミュレーション装置10において、解析部14等が含まれるCPU内でその処理を行うようにしてもよい。なお、本実施形態において、シミュレーションの対象となる成形品は、例えば自動車のバンパ等である。
【0031】
図3は、本実施形態における射出成形シミュレーションの手順を示すフローチャートである。
【0032】
まず、シミュレーション装置10は、シミュレーションを始めるにあたり、射出成形に関する基礎データの入力を入力部12を介して行う(S100)。ここでは、例えば、成形条件や金型や樹脂の物性条件等、シミュレーションに必要なデータを適宜入力する。シミュレーション装置10は、必要なデータの取得を行うと、解析部14による充填・保圧解析をスタートさせる(S101)。充填解析においては、樹脂注入のスタートを時刻「0」として、キャビティに溶融した樹脂を射出した時の樹脂の流れ込みパターンの解析を行う。ここで、樹脂の射出は、予め成形品毎に決められた量で行われる。
【0033】
所定量の樹脂充填が終了したら、解析部14は、引き続き、保圧解析をスタートさせ、樹脂による圧力伝搬が型全体に広がる状態の解析を行う。解析部14により従来の一般的な充填・保圧解析が行われている間、最大型締力検出部18は、充填時間及び保圧時間中の最大型締力の検出を行う処理を行う。シミュレーション装置10は、例えば、金型のキャビティ内における成形品(例えば、バンパ)を要素(例えば10mm×10mmのメッシュ)に分割し、各要素に作用する圧力と要素の型開閉方向の投影面積との積を算出し、さらに全要素の算出値の和を求めることにより、任意の時間ステップ(シミュレーションに応じて任意に設定できる任意の時間ステップ)における金型に作用している力を型締力として算出する(S102)。算出された任意の時間ステップの型締力は、前回の時間ステップにおいて算出された型締力と比較され(S103)、今回の時間ステップにおける型締力が前回の時間ステップにおける型締力より大きかった場合、その型締力をメモリに上書き保存する(S104)。なお、初回の型締力の算出時には、前回データが存在しないので、初回の型締力がそのままメモリ上に保存される。(S103)の比較において、今回の時間ステップにおける型締力が前回の時間ステップにおける型締力より小さかった場合、(S102)に戻り、次の時間ステップで、再度型締力の算出を行う。続いて、シミュレーション装置10は、予め設定された保圧時間が終了したか否かの判断を行う(S105)。この保圧時間は、成形条件や成形する成形品によって異なるが、例えば、数秒から数十秒である。もし、保圧時間が所定時間経過していない場合、(S102)に戻り、前述と同様に、型締力を再度算出し、前回の算出値と比較する処理を繰り返す。つまり、(S102)〜(S105)の処理により、充填開始以降(充填時間及び保圧時間)の最大型締力がメモリに保存されることになる。なお、保圧時間終了以降は、射出圧力の供給が停止するので、保圧時間終了後に関し、最大型締力の検出処理を行う必要はない。シミュレーション装置10は、予め設定された保圧時間が終了したと判断したら、金型内における充填・保圧解析処理を終了する(S106)。
【0034】
続いて、シミュレーション装置10は、メモリに記憶された最大型締力の発生タイミングtsを抽出する(S107)。つまり、本実施形態で特徴となる金型の弾性回復による圧力影響を考慮し始めるタイミングを抽出する。そして、シミュレーション装置10は、変位算出部20により各要素の時刻tsを基点として、金型の弾性回復の影響を受ける時刻ts+i(tsからi時間ステップ後の時刻)の板厚(成形品の肉厚)方向の変位量の算出を行う(S108)。なお、ここで、iは時間ステップの経過を示すものであり、i=i0+1で、i0=−1,0,1,2,・・・と変化する。ここでの、時刻ts+iにおける成形品の板厚の算出は、例えば従来の金型構造解析に基づく手法により算出することができる。
【0035】
そして、解析部14は、時刻ts+iにおける板厚の変化、つまり金型の弾性回復に基づく圧力変更を考慮した型内樹脂圧力の補正計算を行う(S109)。具体的には、板厚変化を金型のキャビティの体積Vs+i(tsからi時間ステップ後の各要素体積)に置き換え、変化後の体積に対応する圧力Ps+i(tsからi時間ステップ後の各要素の圧力)をPVT樹脂特性解析(圧力、体積、温度の関係に基づく解析)に基づいて算出する。この時、時刻ts+iの圧力Ps+i、温度Ts+i(tsからi時間ステップ後の樹脂温度)、板厚ths+i(tsからi時間ステップ後の板厚)とすると、板厚修正値はths+i=th0+δ(ts+i)で求められる。そして、要素体積修正値はVs+i=S×ths+iで求められ、圧力修正値Ps+iは、Vs+iとTs+iとをPVTの関係式に代入することにより求めることができる。ここで、tsは最大型締力時の時刻、th0 は金型未変形時の各要素の板厚、δ(ts+i)はtsからi時間ステップ後の各要素の板厚方向の変位量である。なお、初回の修正処理、すなわちi=0の時(ts)は、体積修正のみで、圧力修正は行わない。
【0036】
各要素の補正圧力Ps+iが算出されると、シミュレーション装置10は、各要素毎に補正した圧力をメモリに記憶し(S110)、その圧力を充填解析や保圧解析時の圧力解析に反映させる。また、補正した(算出した)圧力を用いた解析結果を、さらに入力条件として成形そり変形解析を行う。つまり、補正した圧力等により、樹脂の残留応力の算出を行い、その残留応力と製品(成形品)の形状に基づき構造解析を行い、成形品の成形そり変形解析を行う。その後、予め設定した冷却時間が終了しているか否かの判断を行い(S111)、もし、まだ冷却時間が終了していない場合には、(S108)に戻り、次の時間ステップの板厚方向の変位量を算出し、そして時系列変化する板厚に基づき、圧力修正を行い、解析に反映させる。一方、冷却時間が終了したと判断した場合、解析処理を終了させ(S112)、必要に応じて出力部16に結果を出力して全体のシミュレーションを終了する。
【0037】
このように、型締力が最大になったタイミングts以降でのみ金型の弾性回復を考慮した圧力修正を含む解析を行うことにより、シミュレーションの処理が軽減され、全体の処理時間の短縮を行うことが可能となる。
【0038】
ところで、図3のフローチャートに示す方法は、従来のシミュレーションに比べれば、圧力に関する解析を特定範囲に限定して行うことにより、全体の処理時間を著しく短縮できるが、板厚の算出に従来と同じ金型の構造解析を利用しているため、成形品が大きくなれば、必然的に処理時間は増大する。そこで、図4には、金型の構造解析を用いることなく近似的にシミュレーション解析を行う簡易的な方法が示されている。なお、この簡易的な方法においても、金型の弾性回復を考慮するのは、金型への樹脂充填開始後、充填時間及び保圧時間内に型締力が最大となるタイミング(ts)からであり、最大型締力を算出するまでの処理は、図3のフローチャートの(S100)〜(S107)と同じであり、図4のフローチャートにおける図示および説明は省略する。
【0039】
図4のフローチャートにおいて、最大型締力が算出されると、時刻ts+i(tsからi時間ステップ後の時刻)の金型の撓み量の取得を行う(S200)。なお、ここで、iは時間ステップの経過を示すものであり、i=i0+1で、i0=−1,0,1,2,・・・と変化する。ここで、金型の撓み量の予測は、図3に示す方法のように、金型構造解析をその都度実施するのではなく、事前に簡易構造のモデルを用いて、各因子と撓み量の関係を図5に示すようにマトリックス表にし、そのデータを参照することにより、板厚補正を行うことにより解析精度を維持しつつ解析時間の短縮を実現している。なお、このマトリックス表は、データベース22に格納されている。
【0040】
図5に示すマトリックス表の因子としては、「金型の厚み」と、「金型を撓ませる力」を利用し、金型材料物性(例えばヤング率やポアソン比等)や金型サイズ(大型、中型、小型等)毎に複数のマトリックス表を準備しておくことが望ましい。なお、金型を撓ませる力は、型内樹脂圧力×成形品の投影面積で定義することができる。
【0041】
この時使用する簡易構造の金型モデルは、例えば、図6(a)に示すように、固定型、可動型、固定ダイプレート、可動ダイプレートの4つの部材からなり、図5に示すように、実際に解析対象となる部分の型の厚みに応じた金型の撓み量をマトリックス表から選択できるようになっている。なお、マトリックス表の因子として、ダイプレートを考慮することにより、簡易構造のモデルを用いた時の撓み量の予測精度を向上することができる。これは、図6(b)に示すように、金型の撓みが、固定型と可動型だけでなく、固定ダイプレートと可動ダイプレートへも及んでいるので、固定ダイプレートと可動ダイプレートとを考慮した撓み量とすることで、予測精度を向上することができる。
【0042】
上述のように、時刻ts+iの金型の撓み量が取得できたら、要素毎の体積修正(Vs+iの算出)を行い(S201)、Vs+iとTs+iとをPVT樹脂特性の関係式に代入することにより要素毎の修正圧力Ps+iを算出する(S202)。各要素の補正圧力Ps+iが算出されると、シミュレーション装置10は、各要素毎に修正した圧力をメモリに記憶し(S203)、その圧力を充填解析や保圧解析時の圧力解析に反映させる。また、補正した(算出した)圧力を用いた解析結果を、さらに入力条件として成形そり変形解析を行う。つまり、補正した圧力等により、樹脂の残留応力の算出を行い、その残留応力と製品(成形品)の形状に基づき構造解析を行い、成形品の成形そり変形解析を行う。その後、予め設定した冷却時間が終了しているか否かの判断を行い(S204)、もし、まだ冷却時間が終了していない場合には、(S200)に戻り、次の時間ステップの次の時間ステップの要素毎の撓み量を算出し、体積修正を行った後圧力修正を行い、圧力解析やそり解析に反映させる。一方、冷却時間が終了したと判断した場合、冷却時間が終了したと判断した場合、解析処理を終了させ(S205)、必要に応じて出力部16に結果を出力して全体のシミュレーションを終了する。
【0043】
このように、金型の変形解析に構造解析を用いることなく、予め準備した簡易モデルによるマトリックス表を用いて行うことにより、圧力解析がさらに単純化され、図3のフローチャートで示した方法をさらに効率化し、シミュレーションの処理をさらに軽減し、全体の処理時間を著しく短縮することが可能になる。
【0044】
なお、上述の例では撓み量を予め準備したマトリックス表を参照することにより取得したが、マトリックス表を作成する前段階で得られる回帰式に直接必要な数値を代入し、撓み量を算出しても効率的な撓み量算出を行うことができる。なお、回帰式は、データベース22や変位算出部20等に格納することができる。
【0045】
上述の例では、簡易モデルにより金型の厚みと金型を撓ませる圧力との関係を示すマトリックス表を作成しておき、時刻ts+i(tsからi時間ステップ後の時刻)の金型の撓み量の取得を行う例を示したが、図7に示すように、時間変化に伴う板厚方向の各要素の変位量を示す関連テーブル(実測データ)を作成しておき、図4のフローチャートの(S200)における撓み量取得に利用してもよい。この場合、時間変化に伴う板厚方向の変位量を示す関連テーブルは、類似部品にセンサ等を取りつけて測定した実測値を用いた経験曲線に基づき作成することができる。もちろん、前述したような簡易金型モデルを用いた簡易構成解析の結果より、時間変化に伴う板厚方向の変位量を示す関連テーブルを作成しておいてもよい。これらの関連テーブルもデータベース22に格納されている。
【0046】
また、上述のようなデータベースにより求めた金型の撓み量を用いて、各時間ステップにおいて従来通りの射出成形解析(金型の変形を考慮しない解析)で算出された樹脂圧力を修正してもよい。このような処理を施すことにより簡易的に金型変形を考慮した射出成形時のシミュレーションを容易かつ軽負荷で行うことが可能になり、シミュレーション処理時間を著しく短縮することができる。
【0047】
なお、図6に示すマトリックスや図7に示す関連テーブルは、シミュレーション対象毎に独立して用いてもよいし、同一の成形品のシミュレーションにおいて、各要素毎に、つまり部分毎に使い分けて使用してもよい。
【0048】
図8には、参考として、各要素の圧力の解析結果を実測値と比較して示している。つまり、金型の変形を考慮しない場合と、本実施形態のように考慮する場合とで、どのように異なるかを示している。図8において、太い実線で示されるものが実測圧力であり、●で示される線が金型の変形を考慮しない場合に得られるシミュレーション圧力、▲で示される線が金型の変形を考慮した場合に得られるシミュレーション圧力である。図8から明らかなように、本実施形態によれば、大変精度のよいシミュレーションを実現することが可能となる。そして、本実施形態で説明したように、金型の弾性変形による圧力影響が発生する点、つまり型締力が最大となるタイミングから型変形を考慮した圧力解析を開始することで、圧力解析のためのシミュレーションの時間を著しく短縮することが可能となる。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、型の弾性変形による圧力影響が発生する点、つまり型締力が最大となるタイミングから型変形を考慮した圧力解析を開始するので、適切なタイミングで型変形を考慮した解析を行うことが可能になり、解析演算の負荷を著しく低減することができるので、高精度の解析を行うシミュレーションの処理時間の短縮を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 射出成形プロセスにおける型締力の変化の一例を示す説明図である。
【図2】 本発明の実施形態に係る射出成形シミュレーションを実行するシミュレーション装置の構成ブロック図である。
【図3】 本発明の実施形態における射出成形シミュレーションの手順を示すフローチャートである。
【図4】 本発明の実施形態における射出成形シミュレーションの他の手順を示すフローチャートである。
【図5】 本発明の実施形態における射出成形シミュレーションで使用するマトリックス表の一例である。
【図6】 本発明の実施形態における射出成形シミュレーションで使用するマトリックス表の因子を説明する金型の説明図である。
【図7】 本発明の実施形態における射出成形シミュレーションで使用する関連テーブルの一例である。
【図8】 金型変形を考慮する場合としない場合のシミュレーション圧力、及び実測圧力を示す説明図である。
【図9】 金型が射出した樹脂により変形することを説明する説明図である。
【符号の説明】
10 シミュレーション装置、12 入力部、14 解析部、16 出力部、18 最大型締力検出部、20 変位算出部、22 データベース。

Claims (7)

  1. 充填解析、保圧冷却解析、成形そり変形解析を順次行う射出成形シミュレーション方法であって、
    型への樹脂充填開始から充填時間及び保圧時間内に型締力が最大となるタイミングを検出し、この最大タイミングから型変形を考慮した型内樹脂圧力の解析を開始することを特徴とする射出成形シミュレーション方法。
  2. 請求項1記載の方法において、
    前記型締力が最大となった以降は、型の弾性回復による成形品の板厚の時系列変化に基づき型内樹脂圧力の解析を行うことを特徴とする射出成形シミュレーション方法。
  3. 請求項1記載の方法において、
    前記型締力が最大となった以降は、時間ステップ毎に型の構造解析を行い型の変形量を算出し、当該変形量に基づき樹脂の体積変化を考慮したPVT樹脂特性解析により型内樹脂圧力の解析を行うことを特徴とする射出成形シミュレーション方法。
  4. 請求項1記載の方法において、
    前記型締力が最大となった以降は、時間ステップ毎の型の変形量を、予め準備したモデルから得た型厚と型を撓ませる圧力との関係を示すマトリックス表に基づき推定し、当該推定した変形量に基づいて樹脂の体積変化を考慮したPVT樹脂特性解析により求められた樹脂圧力の修正を行い型内樹脂圧力の解析を行うことを特徴とする射出成形シミュレーション方法。
  5. 請求項1記載の方法において、
    前記型締力が最大となった以降は、時間ステップ毎の型の変形量を、予め準備したモデルから得た型厚と型を撓ませる圧力との関係を示す回帰式に基づき推定し、当該推定した変形量に基づいて樹脂の体積変化を考慮したPVT樹脂特性解析により求められた樹脂圧力の修正を行い型内樹脂圧力の解析を行うことを特徴とする射出成形シミュレーション方法。
  6. 請求項1記載の方法において、
    前記型締力が最大となった以降は、時間ステップ毎の型の変形量を、予め準備した型の肉厚方向の撓みの実測データに基づき推定し、当該推定した変形量に基づいて樹脂の体積変化を考慮したPVT樹脂特性解析により求められた樹脂圧力の修正を行い型内樹脂圧力の解析を行うことを特徴とする射出成形シミュレーション方法。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の方法において、
    算出した圧力を用いた解析結果を、さらに入力条件として、成形そり変形解析を行うことを特徴とする射出成形シミュレーション方法。
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