JP3945306B2 - 電気接続箱 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等に搭載される電気接続箱に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車に搭載されるジャンクションボックス(JB)またはリレーボックス(RB)等の電気接続箱は、リレー等の電装部品が装着された接続箱本体の下面に形成されたコネクタ結合部に対し、電線の端末部に設けられたコネクタが結合され、さらにその外側を覆うようにして電線導出口を有したロアカバーが取り付けられる構成となっている。なお、電線接続箱の一例として、特開平8−88920号公報に記載されたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、このような電気接続箱を組み付ける際には、例えば接続箱本体とロアカバーとを接近した位置で保持しつつ、電線の接続された各コネクタを引き出して接続箱本体側に結合した後、電線を元に戻しつつ接続箱本体にロアカバーを組み付けるといった作業を行っており、組み付け作業性が悪いという問題があった。本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、組み付け作業性を向上することの可能な電気接続箱を提供するところにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための請求項1に係る電気接続箱は、上面に電装部品が装着される部品装着部を有し、下面にコネクタ結合部を有した接続箱本体と、電線の端末部に設けられるとともに、前記コネクタ結合部に結合可能なコネクタと、前記接続箱本体に対しその下面側を覆う状態で組み付け可能とされるとともに、前記コネクタを保持可能なコネクタ保持部を有したロアカバーとを備え、組み付けに際しては、前記ロアカバーのコネクタ保持部に前記コネクタを保持させて待ち受け状態とし、そのロアカバーを前記接続箱本体に組み付けるのに伴って、前記コネクタが前記コネクタ結合部に結合されるようにし、かつ前記コネクタと前記コネクタ保持部との間に弾性部材が介在することで前記コネクタが弾性的に変位可能に支持される構成としたところに特徴を有する。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記コネクタには、ハウジングの下部に前記電線を覆いつつ側方へ引き出す電線カバーが設けられ、この電線カバーの底面を前記ロアカバーの底壁に摺接可能とするとともに、電線カバーの外周部に前記コネクタ保持部との間に介在する前記弾性部材を形成することで、前記コネクタが前記ロアカバーの底壁に沿って弾性的に摺動可能に支持される構成としたところに特徴を有する。
【0006】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記接続箱本体と前記ロアカバーとの間には、両者の組み付け動作を案内するガイド手段が設けられるとともに、組み付けに際しては、前記接続箱本体と前記ロアカバーとが前記ガイド手段によって位置合わせされた後に、前記コネクタと前記コネクタ結合部との結合が開始される構成としたところに特徴を有する。
【0007】
請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記ロアカバーの外周壁は、前記コネクタ保持部に取り付けられた前記コネクタの全体を収容するような高さ寸法に設定されているところに特徴を有する。
【0008】
請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載のものにおいて、前記接続箱本体の下面には、複数の前記コネクタ結合部がこの接続箱本体の長さ方向について対称に配置されているところに特徴を有する。
【0010】
【発明の作用および効果】
請求項1の発明によれば、ロアカバーを接続箱本体に組み付けるのに伴って、待ち受け状態のコネクタが接続箱本体のコネクタ結合部に結合される。これにより、組み付けの作業性を向上することができる。
また、弾性部材によってコネクタが弾性的に変位可能に支持される。ここで、接続箱本体とロアカバーとはいずれも大きな成形品であるために互いの取付精度が出し難く、コネクタとコネクタ結合部との間で位置ずれが生じるおそれがある。しかし、本発明によれば、コネクタとコネクタ結合部との間で位置ずれがあった場合には、コネクタが変位してその位置ずれが吸収される。このため、組み付け作業を容易に行うことができる。
【0012】
請求項2の発明によれば、ハウジングの下部に弾性片を備えた電線カバーが設けられ、この電線カバーがロアカバーの底壁に摺接する。ロアカバーを接続箱本体に組み付ける際に、待ち受け状態のコネクタとコネクタ結合部との間で位置ずれがあった場合には、コネクタがロアカバーの底壁に沿って弾性的に摺動してその位置ずれが吸収される。このため、組み付け作業を容易に行うことできる。
【0013】
請求項3の発明によれば、接続箱本体とロアカバーとがガイド手段により位置合わせされた後に、コネクタとコネクタ結合部との結合が開始されるため、コネクタの結合を確実に行うことができる。
【0014】
請求項4の発明によれば、ロアカバーのコネクタ保持部にコネクタを取り付けた状態において、コネクタがロアカバーより外側に突出しないため、コネクタを保護することができる。
【0015】
請求項5の発明によれば、接続箱本体の下面には、複数のコネクタ結合部が対称に配置されていることで、組み付けに際して、両コネクタ結合部に均等に力を加えることができ、接続箱本体が長さ方向に傾くことを防止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に本発明の一実施形態について図1から図6を参照して説明する。
本実施形態の電気接続箱10は、図1に示すように、接続箱本体11と、この接続箱本体11の下面に覆い付けられるロアカバー20と、このロアカバー20に取り付けられて接続箱本体11の下面側に結合される雌コネクタ30(本発明の「コネクタ」に相当)とを備えて構成されている。
【0017】
接続箱本体11は、図1に示すように、全体として偏平で左右に細長い直方体状に形成され、その上面には、リレーやヒューズ等の電装部品が装着される部品装着部(図示せず)が複数形成されている。また、接続箱本体11の下面には左右一対のコネクタ結合部13が形成され、それぞれに雌コネクタ30が嵌合可能となっている。接続箱本体11の内部には、バスバー(図示せず)を積層して構成された回路が設けられ、そのバスバーの一部が端子部(図示せず)として各コネクタ結合部13内に突出している。
【0018】
ロアカバー20は、図1に示すように、左右に細長く上方に開放した箱形をなしており、その前壁及び後壁の上端から上方へ向けて一対ずつロック片21が延出され、これらのロック片21を接続箱本体11の前面及び後面に対応して設けられたロック爪14に弾性的に係止させることで、接続箱本体11の下面を覆う状態で組み付けることができるようになっている。接続箱本体11の前面及び後面には、その幅方向の中央に下方へ向けてガイドリブ15(本発明の「ガイド手段」に相当)が突設され、ロアカバー20の前壁及び後壁にはこのガイドリブ15を上下方向に沿って挿入可能な位置決め溝25(本発明の「ガイド手段」に相当)が形成されている。ロアカバー20の底壁20Aの上面には、図2ないし図4にも示すように、前後(図3の紙面手前側を前方とする)に細長く上方に開口した角筒状をなすコネクタ保持部22が左右一対形成されている。各コネクタ保持部22の後壁には、幅方向の中央部が上端から大きく切り欠かれることで切欠部23が形成されている。この切欠部23は、後述する雌コネクタ30から引き出された電線Wを挿通させるためのもので、この電線Wはロアカバー20の後壁に形成された電線導出口(図示せず)より外部に導出されるようになっている。コネクタ保持部22の外周には、各面ごとに底壁20Aに対して倒伏するような変形を防止する補強部26が一つ又は二つずつ一体に形成されている。また、コネクタ保持部22の内周には、各補強部26に対応した位置の上端部に内側へ水平に張り出す抜止突部27が形成されている。コネクタ保持部22の底壁20Aには、抜止突部27の真下位置に型抜き孔28が開口され、このコネクタ保持部22を含めてロアカバー20全体が上下方向に開閉する一対の金型(図示せず)から成形できるような形態にされている。なお、コネクタ保持部22の外周壁は、コネクタ保持部22に保持された雌コネクタ30全体を内側に収容し得るような高さ寸法に設定されている。
【0019】
雌コネクタ30は、図2ないし図4に示すように、前後に細長く扁平なブロック状をなすコネクタハウジング31(以下、単に雌ハウジングという)と、この雌ハウジング31を収容する角筒形のホルダ50と、このホルダ50の下部に覆い付けられる電線カバー60とから構成されている。
雌ハウジング31内には、複数のキャビティ32が整列して形成され、各キャビティ32には電線Wの端末に接続された雌側端子金具(図示せず)が下方から挿入されて収容されている。この雌ハウジング31はホルダ50内に摺動可能に嵌合され、大部分がホルダ50の上縁から突出した前進位置(図4参照)と、ホルダ50内に収容された後退位置(図6参照)とでそれぞれ保持されるようになっている。
【0020】
一方、接続箱本体11のコネクタ結合部13は、図4にも示すように、下向きに開口するフード状をなし、その内側に雌コネクタ30の雌ハウジング31が嵌合可能とされ、その外側にホルダ50が嵌合されるようになっている。なお、一対のコネクタ結合部13は、図1に示すように、互いにほぼ同じ形状であり、左右方向(接続箱本体11の長さ方向)について互いに対称に配置されている。また、コネクタ結合部13内には、底面から相手の雌コネクタ30のキャビティ32と対応する位置にそれぞれ端子部(図示せず)が突設されている。
【0021】
雌ハウジング31の両側面には、一対のレバー40が装備されている。このレバー40は、一端側に所定の曲線状のカム溝41が形成され、左右で点対称をなす姿勢で軸42により回動可能に支持されており、他端の連結ピン43がホルダ50の連結溝51に嵌められて連結されている。雌ハウジング31が上記した前進位置に保持されているときには、両レバー40のカム溝41の入口が上方に向けて開口している。一方、コネクタ結合部13の左右両側面には、各レバー40のカム溝41に嵌合可能なフォロワピン16が立てられている。
【0022】
そして、前進位置にある雌ハウジング31に対してコネクタ結合部13を嵌合させると、左右のフォロワピン16が対応するレバー40のカム溝41の入口に臨み、引き続いて、コネクタ結合部13を押し込むと、レバー40を回動させつつ雌ハウジング31がホルダ50内に押し込まれることに伴って、カム溝41とフォロワピン16との間のてこ作用によりコネクタ結合部13が雌ハウジング31側に引き込まれ、雌ハウジング31が後退位置まで押し込まれたときに、雌コネクタ30とコネクタ結合部13とが正規に嵌合されるようになっている。
【0023】
電線カバー60は、上方に開口した箱形をなしており、コネクタ保持部22の内側に前後左右方向にある程度の隙間を空けた状態で収容できる大きさに設定されている。即ち電線カバー60は、その底面をコネクタ保持部22における底壁20A面に当接させた状態で前後左右に所定範囲で摺動可能となっている。電線カバー60の外周部上端からは、上方へ向けて複数の係止片61が延設され、これらの係止片61をホルダ50の下端部に対応して設けられた係止突起52に弾性的に係止させることで、電線カバー60がホルダ50の下面全体をほぼ覆う状態で組み付けられるようになっている。電線カバー60の後面側には、幅方向の中央が大きく切欠されることで電線引き出し口62が形成され、雌ハウジング31の下端から引き出された電線Wがこの電線カバー60の内側にて側方(後方)へ曲げられて、電線引き出し口62から外部に引き出されるようになっている。また、電線カバー60の外周には、コネクタ保持部22の抜止突部27に対応して、各面ごとに一つ又は二つの弾性片63(本発明の「弾性部材」に相当)が設けられている。各弾性片63は、電線カバー60の各壁面の下部から上方へ向けて片持ち状に延出しており、その壁面に対して接離する方向に撓み変形可能となっている。弾性片63の先端側の外面には、前述のコネクタ保持部22の抜止突部27に係止可能な板状の係止突部64が全幅にわたって突出して形成されている。この係止突部64の裏面側の幅方向の中央部からは、弾性片63の基端側に向けて、次第に背が低くなったリブ65が形成されている。
【0024】
本実施形態は上記のような構造であって、続いてその作用を説明する。
まず雌コネクタ30においては、ホルダ50内に雌ハウジング31が前進位置に収容される。そして、電線カバー60の各係止片61をホルダ50の係止突起52に係止させることで、ホルダ50の下部に電線カバー60を覆い付ける。このとき、雌ハウジング31の下端より延出される電線Wを電線カバー60の電線引き出し口62を通して外部に引き出すようにする。
【0025】
そして、この雌コネクタ30のホルダ50を、下面からロアカバー20のコネクタ保持部22内へ挿入すると、各弾性片63が対応する抜止突部27の突出端に当接して撓み変形しつつ押し込まれ、電線カバー60の底面がコネクタ保持部22の底壁20Aに当接したところで、弾性片63が復元変形してその係止突部64が抜止突部27の表面に係止し、雌コネクタ30はコネクタ保持部22に対して上方に抜け止め状態で、かつコネクタ保持部22の底壁20Aに沿って弾性的な変位可能に支持される。また、電線Wはロアカバー20の切欠部23及び電線導出口を通して外部に導出される。
【0026】
ここで、各係止突部64の裏面側には次第に背が低くなったリブ65が形成されていて、このリブ65が背の低い側から抜止突部27の突出縁に摺動されることで、弾性片63の撓み変形がスムーズに行われる。すなわち、リブ65が弾性片63を撓み変形させる場合のガイドとして機能し、また係止突部64を補強する機能も併せて発揮する。また、上記のように、コネクタ保持部22に雌コネクタ30を保持させた状態では、雌コネクタ30全体がロアカバー20の外周壁の上端より下側に位置しており、ロアカバー20より外側には突出しない。
【0027】
上記のように、ロアカバー20に一対の雌コネクタ30が待ち受け状態で支持されたら、図1の矢線に示すように、ロアカバー20に対し上方から接続箱本体11を組み付ける。まず図4に示すように、各ガイドリブ15の先端を位置決め溝25内に差し入れること、接続箱本体11とロアカバー20とが位置合わせされる。なお、この時点では雌コネクタ30とコネクタ結合部13とは離間した位置にあって当接しない。
【0028】
この状態から、接続箱本体11をロアカバー20に接近させると、ガイドリブ15が位置決め溝25内に嵌まった状態で奥方へと挿入されることで、接続箱本体11とロアカバー20とが互いに水平方向に位置決めされ、かつ互いに傾くことが規制された状態で接近する。そして、コネクタ結合部13の下端が雌コネクタ30に当接するが、このとき、両者13,30が互いに芯ずれしていることがあり得る。例えば図4に示すように、コネクタ結合部13の軸心Xが雌コネクタ30の軸心Yよりも後方(同図の左側)にずれていると、コネクタ結合部13と雌ハウジング31の先端同士が突き合わされたところで、図5に示すように、前後の弾性片63のうちの後側の弾性片63が撓み変形して雌コネクタ30が底壁20A上を後方に摺動変位し、コネクタ結合部13と雌コネクタ30とが芯合わせされる。
【0029】
この状態から、引き続いてコネクタ結合部13が押し込まれると、左右のフォロワピン16が対応するレバー40のカム溝41の入口に臨み、レバー40を回動させつつ雌ハウジング31がホルダ50内に押し込まれることによって、カム溝41とフォロワピン16との間のてこ作用によりコネクタ結合部13が雌ハウジング31側に引き込まれ、雌コネクタ30とコネクタ結合部13とが正規に嵌合される(図6参照)。ここで、接続箱本体11の下面には、一対のコネクタ結合部13が左右方向(接続箱本体11の長さ方向)について対称に配置されているため、両コネクタ結合部13に力を均等に掛けることができる。
【0030】
また、上記とは逆に、コネクタ結合部13の軸心Xが雌コネクタ30の軸心Yよりも前方にずれていた場合には、前側の弾性片63が撓み変形して雌コネクタ30が前方に摺動変位しつつコネクタ結合部13と芯合わせされる。さらに、コネクタ結合部13の軸心Xと雌コネクタ30の軸心Yとが左右方向にずれていた場合は、左側または右側の弾性片63が撓み変形して雌コネクタ30が同方向に摺動変位しコネクタ結合部13と芯合わせされる。
【0031】
以上のように本実施形態によれば、ロアカバー20を接続箱本体11に組み付けるのに伴って、待ち受け状態の雌コネクタ30が接続箱本体11のコネクタ結合部13に結合される。これにより、組み付けの作業性を向上することができる。
【0032】
ここで、接続箱本体11とロアカバー20とはいずれも大きな成形品であるために互いの取付精度が出し難く、コネクタ30とコネクタ結合部13との間で位置ずれが生じるおそれがある。しかし、本実施形態では、弾性片63によって雌コネクタ30が弾性的に変位可能に支持されているため、雌コネクタ30とコネクタ結合部13との間で位置ずれがあった場合には、雌コネクタ30が変位してその位置ずれが吸収される。このため、組み付け作業を容易に行うことができる。
【0033】
また、雌ハウジング31の下部に弾性片63を備えた電線カバー60が設けられ、この電線カバー60がロアカバー20の底壁20Aに摺接する。ロアカバー20を接続箱本体11に組み付ける際に、待ち受け状態の雌コネクタ30とコネクタ結合部13との間で位置ずれがあった場合には、雌コネクタ30がロアカバー20の底壁20Aに沿って弾性的に摺動してその位置ずれが吸収される。このため、組み付け作業を容易に行うことできる。
【0034】
ここで、従来コネクタ同士の位置ずれを吸収するいわゆるセルフアライニング機構を備えたコネクタとしてパネル取付型のコネクタの一種が知られている。このものは、コネクタがパネルに開口された取付孔に対して、貫通した状態でかつその外周に設けた弾性片を介して縦横の変位可能に支持されており、相手側コネクタとの嵌合の際には弾性片が撓むことにより両コネクタ間の位置ずれを吸収するようになっている。
しかしながら、このようなパネル取付型コネクタの支持構造を電気接続箱のコネクタに対してそのまま適用しようとした場合、例えばロアカバーの底壁に開口部を設け、その開口部にコネクタを貫通させた状態で弾性的に支持する構成をとることになる。すると、電気接続箱の下方から跳ね上がってきた水が直接コネクタに掛かったり、あるいは底壁の開口部からロアカバーの内部に浸入したりすることになり望ましくない。
この点、本実施形態では、ロアカバー20の底壁20Aに貫通孔を設けずに済むため、雌コネクタ30に直接水がかかることを防ぐことができる。
【0035】
さらに、接続箱本体11とロアカバー20とがガイド手段(ガイドリブ15及び位置決め溝25)により位置合わせされた後に、雌コネクタ30とコネクタ結合部13との結合が開始されるため、雌コネクタ30の結合を確実に行うことができる。
【0036】
また、ロアカバー20のコネクタ保持部22に雌コネクタ30を取り付けた状態において、雌コネクタ30がロアカバー20より外側に突出しないため、雌コネクタ30を保護することができる。
【0037】
また、接続箱本体11の下面には、一対のコネクタ結合部13が対称に配置されていることで、組み付けに際して、両コネクタ結合部13に均等に力を加えることができ、接続箱本体11が長さ方向に傾くことを防止できる。
【0038】
本発明の技術的範囲は、上記した実施形態によって限定されるものではなく、例えば、次に記載するようなものも本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)本発明は、ロアカバーに取り付けられるコネクタが雄コネクタである場合にも、同様に適用することが可能である。
(2)本発明によれば、待ち受け側のコネクタは任意の個数設けることができ、また、そのうちの一部又は全てのコネクタに本発明のようなセルフアライニング機構を設けることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の接続箱本体及びロアカバーを組み付ける前の状態を示す一部破断斜視図
【図2】雌コネクタ及びロアカバーの分解斜視図
【図3】雌コネクタをロアカバーに組み付けた状態を示す正断面図
【図4】雌コネクタにコネクタ結合部を結合させる前の状態を示す側断面図
【図5】雌コネクタとコネクタ結合部とが芯合わせされた状態を示す側断面図
【図6】雌コネクタとコネクタ結合部とが正規に結合された状態を示す側断面図
【符号の説明】
10…電気接続箱
11…接続箱本体
12…部品装着部
13…コネクタ結合部
15…ガイドリブ(ガイド手段)
20…ロアカバー
20A…ロアカバーの底壁
22…コネクタ保持部
25…位置決め溝(ガイド手段)
30…雌コネクタ(コネクタ)
31…ハウジング
60…電線カバー
63…弾性片(弾性部材)
W…電線
Claims (5)
- 上面に電装部品が装着される部品装着部を有し、下面にコネクタ結合部を有した接続箱本体と、
電線の端末部に設けられるとともに、前記コネクタ結合部に結合可能なコネクタと、
前記接続箱本体に対しその下面側を覆う状態で組み付け可能とされるとともに、前記コネクタを保持可能なコネクタ保持部を有したロアカバーとを備え、
組み付けに際しては、前記ロアカバーのコネクタ保持部に前記コネクタを保持させて待ち受け状態とし、そのロアカバーを前記接続箱本体に組み付けるのに伴って、前記コネクタが前記コネクタ結合部に結合されるようにし、
かつ前記コネクタと前記コネクタ保持部との間に弾性部材が介在することで前記コネクタが弾性的に変位可能に支持される構成としたことを特徴とする電気接続箱。 - 前記コネクタには、ハウジングの下部に前記電線を覆いつつ側方へ引き出す電線カバーが設けられ、この電線カバーの底面を前記ロアカバーの底壁に摺接可能とするとともに、電線カバーの外周部に前記コネクタ保持部との間に介在する前記弾性部材を形成することで、前記コネクタが前記ロアカバーの底壁に沿って弾性的に摺動可能に支持される構成としたことを特徴とする請求項1に記載の電気接続箱。
- 前記接続箱本体と前記ロアカバーとの間には、両者の組み付け動作を案内するガイド手段が設けられるとともに、組み付けに際しては、前記接続箱本体と前記ロアカバーとが前記ガイド手段によって位置合わせされた後に、前記コネクタと前記コネクタ結合部との結合が開始される構成としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気接続箱。
- 前記ロアカバーの外周壁は、前記コネクタ保持部に取り付けられた前記コネクタの全体を収容するような高さ寸法に設定されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の電気接続箱。
- 前記接続箱本体の下面には、複数の前記コネクタ結合部がこの接続箱本体の長さ方向について対称に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の電気接続箱。
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