JP3931648B2 - 放射線検出器の画像補正方法及びその装置並びにそれを用いた放射線撮像装置 - Google Patents

放射線検出器の画像補正方法及びその装置並びにそれを用いた放射線撮像装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、検査物や人体を含む被検体からの放射線を検出するためのX線検出器やγ線検出器などの放射線検出器の画像補正方法及びその装置並びにそれを用いた放射線撮像装置に係り、特に、放射線が検出器に入射することに起因して画像に生じる不都合を解消する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の装置として、放射線の一種であるX線を検出するX線フラットパネル検出器が挙げられる。このX線フラットパネル検出器は、入射X線を電荷あるいは光に変換するX線変換層と、このX線変換層で生じた電荷あるいは光を検出する素子が縦横にマトリックス状に配置されてなる検出アレイ層との積層構造を有する。
【0003】
このような構成のX線フラットパネル検出器は、平面形状を呈することから、胸部や腹部などの大きな部位を撮影するのに適した方形の検出面を構成させることが可能である。また、視野周辺の歪みがほとんどなく高解像度であること、薄型・軽量であることなどの多くの利点を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の装置では、複数回のX線透視撮影を連続的に行ったり、あるいは一定時間を経て行ったりした場合、撮影された画像に、以前の画像が焼き付いたようなアーティファクトが生じることがあり、これに起因して画質が低下するという問題がある。
【0005】
これはX線フラットパネル検出器にX線が入射することに起因してX線変換層の感度が劣化することに起因すると考えられる。また、感度の劣化とともに感度が回復する現象も生じていると考えられる。このような感度の劣化・回復現象を補償するために、次のような二つの方法が提案されている。
【0006】
▲1▼撮影ごとにX線フラットパネル検出器の感度を測定し、感度データに基づいて撮影した画像を補正する。
▲2▼焼き付きの程度を理論的に予測する数式モデルを作成し、この数式モデルのパラメータを予め求めておき、このパラメータと数式モデルとに基づいて撮影した画像を補正する。
【0007】
しかしながら、▲1▼の方法では撮影ごとに撮影者が感度データの収集作業を行う必要がある。したがって、撮影枚数に応じた回数だけ感度データの収集を行う必要があり、極めて煩雑であるという問題がある。
【0008】
また、▲2▼の方法では、数式モデルのパラメータがX線フラットパネル検出器の個体や構成している材料ごとに相違するので、事前にパラメータを予め求めておく必要がある。その上、予め求めた固定式のパラメータを使用した数式モデルによって撮影画像を補正しても、経時変化などにより理論と実際のパラメータにずれが生じる。したがって、補正誤差が大きくなって適切に補正できなかったり、再現性も悪かったりするという問題がある。
【0009】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、撮影した画像と先の画像とに基づき撮影ごとに数式モデルのパラメータを求め、これに基づいて画像を撮影ごとに補正することにより、煩雑な作業を撮影ごとに行わずとも、焼き付きに起因するアーティファクトを抑制して高画質の画像を得ることができる放射線検出器の画像補正方法及びその装置並びにそれを用いた放射線撮像装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明者は、上記の問題を解決するために次のような知見を得た。
上述したようにX線フラットパネル検出器を用いた撮影においては、以前の画像が焼き付いたようなアーティファクトが生じ、現時点にて提案されている上記二つの方法では、満足のいく補正画像が得られていない。そこで、発明者は、アーティファクトとなって撮影画像に生じているものが、その前に撮影された画像であることに着目した。そして、先の画像と、今回撮影した画像とに基づきパラメータを求めることにより、数式モデルのパラメータを的確に求めることができることを見出した。このような知見に基づくこの発明は次のように構成されている。
【0011】
すなわち、請求項1に記載の発明は、放射線検出器に入射した放射線に応じて出力される出力信号に基づき画像を生成し、この画像の補正を行う画像補正方法において、今回撮影した焼き付き画像と、先の画像と、この先の画像よりも前の撮影に起因する焼き付きによる感度劣化が反映された前の焼き付き情報画像とに基づき、放射線の入射に起因する放射線検出器の感度の劣化・回復現象を表現した数式モデルのパラメータを算出するパラメータ算出過程と、前記パラメータと、前記焼き付き画像と、前記先の画像と、前記前の焼き付き情報画像とに基づいて、今回の焼き付き情報画像を求める焼き付き情報算出過程と、前記今回の焼き付き情報画像に基づき前記焼き付き画像を補正し、これを焼き付き補正画像とする画像補正過程とをその順に撮影ごとに自動的に実施することを特徴とするものである。
【0012】
(作用・効果)
パラメータ算出過程においては、撮影した焼き付き画像と、先の画像と、前の焼き付き情報画像に基づき数式モデルのパラメータを求める。この過程は、撮影直後に、かつ画像の補正前に予め行われるので、パラメータは経時変化などが反映された高精度なものとなる。このようにして求めた高精度のパラメータと、焼き付き画像と、先の画像と、前の焼き付き情報画像とに基づいて、焼き付き情報算出過程では、今回の補正に用いるための今回の焼き付き情報画像を求める。画像補正過程では、高精度のパラメータが反映された今回の焼き付き情報画像で前記焼き付き画像を画像補正過程にて補正するので、精度良く補正することができる。そして、上記各過程を順次に自動的に実施する。したがって、煩雑な作業を行う必要がなく、焼き付きに起因するアーティファクトを抑制することができる。その結果として、高画質の画像を得ることができる。
【0013】
また、上記のパラメータ算出過程は、次のように実施することが好ましい。
すなわち、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像補正方法において、前記パラメータ算出過程は、前記焼き付き画像と前記先の画像についてそれぞれの画像内を区分けし、算出に利用する領域を算出利用領域として判別して、この算出利用領域だけに基づいて前記パラメータを算出することを特徴とするものである。
【0014】
(作用・効果)焼き付き画像と先の画像の全ての領域を対象にするのではなく、算出利用領域を判別してこの領域だけを対象にしてパラメータを求める。したがって、パラメータの算出時間を短縮することができるので、画像補正を短時間で行うことができる。その結果、スループットを向上させることができる。
【0015】
また、上記のパラメータ算出過程は、次のように実施してもよく、さらに次の方法を上記請求項2と併用してもよい。
すなわち、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の画像補正方法において、前記パラメータ算出過程は、前記焼き付き画像と前記先の画像についてそれぞれ画像内を区分けし、任意画素群ごとに求めた全ての画素値の平均値又は中間値に基づき前記パラメータを算出することを特徴とするものである。
【0016】
(作用・効果)区分けした焼き付き画像と先の画像のそれぞれについて、任意画素群ごとに全ての画素値の中間値あるいは平均値を求める。これによりそれぞれの画像を圧縮して画素数を減らすことができ、パラメータの算出時間を短縮することができるので、画像補正を短時間で行うことができる。その結果、スループットを向上させることができる。
【0017】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像補正方法において、前記パラメータ算出過程は、前記数式モデルのパラメータを変動させ、変動させた各パラメータと前記数式モデルによってパラメータごとに前記焼き付き画像を補正して試し焼き付き補正画像を生成し、これらの試し焼き付き補正画像を評価式で評価し、評価が一定以上のもののパラメータのいずれかを採用することを特徴とするものである。
【0018】
(作用・効果)数式モデルのパラメータを変動させ、各パラメータと数式モデルによってパラメータごとに焼き付け画像を補正する。このようにして試し焼き付け画像をパラメータごとに生成した後、全ての試し焼き付き補正画像を対象にして補正の適否を示す評価式で評価する。そして、一定の評価以上が得られたパラメータのいずれかを採用することで、一定以上の補正が行える。
【0019】
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像補正方法において、前記パラメータ算出過程は、パラメータごとの試し焼き付き補正画像の評価が最も良好なもののパラメータを採用することを特徴とするものである。
【0020】
(作用・効果)数式モデルのパラメータを変動させ、各パラメータと数式モデルによってパラメータごとに焼き付け画像を補正する。このようにして試し焼き付け画像をパラメータごとに生成した後、全ての試し焼き付き補正画像を対象にして補正の適否を示す評価式で評価する。そして、それらの中で最も良好な評価となったパラメータ採用することで、最も良好な補正を施すことができる。
【0021】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像補正方法において、前記パラメータ算出過程は、最小二乗法を用いた集束法によって前記パラメータを求めることを特徴とするものである。
【0022】
(作用・効果)評価式を各パラメータで偏微分してなる式が極小値をとる偏微分連立方程式を解くことにより、最も良好な各パラメータの値を直接的に求めることができる。
【0023】
また、請求項7ないし12に記載の装置発明は、各々上述した請求項1ないし6に記載の方法発明と同様の作用・効果を奏する。
【0024】
また、請求項13に記載の装置発明は、上述した請求項7に記載の装置発明と同様の作用・効果を奏する。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の一実施例を説明する。
<画像補正方法>
図1ないし図3はこの発明の一実施例に係り、図1はX線フラットパネル検出器の概略構成を示す斜視図であり、図2はその層構造を示す断面図であり、図3はその周辺回路の構成を示すブロック図である。
【0026】
まず、この発明における放射線検出器に相当するX線フラットパネル検出器1の構成について説明する。
X線フラットパネル検出器1は、X線検出素子の配列として、例えば、横1024×縦1024(x×y)の正方形マトリックス構成が挙げられる。また、この平面寸法としては、縦横約30cmが例示される。外形が平面形状を呈することから、胸部や腹部などの大きな部位を撮影するのに適した方形の検出面を構成させることが可能であること、視野周辺の歪みがほとんどなく高解像度であること、薄型・軽量であることなどの多くの利点を有する。
【0027】
これらのように多くの利点を備えたX線フラットパネル検出器1の具体的な構成は、次のようなものである。
すなわち、入射X線を電荷あるいは光に変換するX線変換層3と、このX線変換層3で生じた電荷あるいは光を検出する素子が縦横にマトリックス状に配置されてなる検出アレイ層5との積層構造を有する。
【0028】
このX線フラットパネル検出器1としては、図2に示す構造を採用した直接変換タイプを例に採って以下に説明するが、X線変換層3がシンチレータ層からなり、検出アレイ層5の表面に形成されたフォトダイオードなどの光検出素子によって光検出を行い、コンデンサに電荷を蓄える構成の間接変換タイプであってもよい。
【0029】
X線変換層3は、入射X線を直ちに電荷に変換するセレン層(アモルファスセレン層)やCdZnTe層などから構成されている。その下層に位置する検出アレイ層5の表面には電荷検出素子7が形成されており、表面電極9に対向形成された電荷収集電極により電荷の検出を行ってコンデンサC1に蓄電する構成となっている。上記各電荷検出素子7と、その上層のX線変換層3の一部と、上記コンデンサC1とが一つのX線検出素子XDを構成している。
【0030】
各X線検出素子XDは、図3に示すように、それぞれTFT(Thin Film Transistor)11を介して縦横に延出された読み出し配線13,15に接続されている。これらの読み出し配線13,15は、それぞれが横読み出し駆動部17または縦読み出し駆動部19に接続されており、これらには読み出し用の走査信号与えられる。X線フラットパネル検出器1に形成されている複数個のX線検出素子XDを特定するには、横方向アドレスと縦方向アドレスを指定する縦・横の走査信号を出力すればよい。
【0031】
横読み出し駆動部17及び縦読み出し駆動部19では、縦・横の走査信号にしたがって各々の読み出し配線13,15に読み出し用の電圧が印加されるのに伴って、各X線検出素子XDから順にX線検出信号が出力信号として出力される。その際、TFT11及び読み出し配線15を通り、さらにX線フラットパネル検出器1の後段に配備された、後述する信号収集部(35)の各プリアンプ21及びマルチプレクサ23を経て、出力信号がX線検出データとして収集されることになる。
【0032】
このように構成されているX線フラットパネル検出器1に対してX線を照射すると、X線変換層3において損傷が生じると考えられ感度が低下する。また、X線の照射が無い状態では、X線変換層3の損傷が回復すると考えられ、これにより感度が回復してゆく。つまり、感度の劣化・回復現象が生じる。
【0033】
感度の劣化現象と回復現象は、例えば、次の(1)式によってモデル化することができる。なお、Q(t)は時刻tにおける劣化(感度低下率)であり、Q0は時刻0(初期値)の劣化(感度低下率)である。また、νは単位時間当たりに受けた線量であり、μは劣化係数であり、τは回復係数を表している。これらのν,ν,τはX線フラットパネル検出器1に使用されている素材の物性に依存するものである。
【0034】
【数1】
Figure 0003931648
【0035】
また、時刻tにおける感度η(t)は、次の(2)式によって表すことができる。
感度:η(t)=1−Q(t) ・・・(2)
【0036】
上記の(1),(2)式を数式モデルとして構築したが、後述する処理においては、次の感度劣化と感度として次の二つの式(3),(4)を用いる。なお、数式中における添え字nは撮影回数であり、(x,y)は画像のx,y座標であり、Qnはn回目撮影直前の感度劣化であり、ηnはn回目撮影直前の感度を表している。また、νはn−1回目の焼き付き補正画像の画素値(照射線量)であり、tはn−1〜nまでの経過時間を表す。
【0037】
【数2】
Figure 0003931648
【0038】
ηn(x,y)=1−Qn(x,y) ・・・(4)
【0039】
また、後述する前回の焼き付き情報画像の画素値は、次の(5)式で表される。
【0040】
ηn-1(x,y)=1−Qn-1(x,y) ・・・(5)
【0041】
ここで図4を参照して、X線フラットパネル検出器1における焼き付き現象の具体例について説明する。
【0042】
まず、例えば、図4(a)に示すように、先の画像F0が撮影されたのもとする。この先の画像F0では、例えば、中央部に十時型の開口部が形成された鉛板を撮影してある。したがって、中央部に強いX線が選択的に照射され、十時型領域R0が画像化される。
【0043】
十時型領域R0が画像化された後の次の撮影において、図4(b)に示すように楕円形状(アクリル製の楕円球体)の撮影が行われた場合には、理想的には画像F1には楕円領域R1だけが画像化される。しかしながら、上述したようにX線フラットパネル検出器1においてはX線の照射を受けることにより感度の劣化・回復現象が生じることに起因して、先の画像F0の十時型領域R0に位置している各X線検出素子XDの感度がその他の領域に比較して低下している。したがって、十時型領域R0に位置する領域におけるX線検出素子XDからの出力信号が実際よりも低くなる。
【0044】
具体的には、図4(c)に示すように、前回の画像である先の画像F0の十時型領域R´0が焼き付いたような画像F´1(焼き付き画像)が得られることになる。このときの十時型領域R´0の濃度(出力信号であり画素値)は、先の画像を撮影した際のX線の線量νと、先の画像F0の撮影時からこの画像F´1の撮影時までの時間間隔などに応じて変わる。換言すると、焼き付く画像の濃度(出力信号であり画素値)は、それまでのX線の照射履歴に応じて変わるのである。
【0045】
この発明では、上述した図4(c)の画像F´1を図4(b)の画像F1に近づくように、以下のようにして補正処理を行う点が特徴的となっている。この具体的な補正ついて、図5のフローチャートを参照して説明する。
【0046】
ステップS1
まず、適宜のX線撮影条件にて最初の撮影を行う。なお、最初に撮影する画像については、焼き付きがないことになるが、ここでは説明の都合上、「焼き付き画像」と称することにする。また、データ収集により、X線フラットパネル検出器1の全ての出力信号が収集されたものとする。ここで出力信号は、後の画素値に対応するものである。
【0047】
ステップS2
上述した焼き付き画像について、X線フラットパネル検出器1における一般的なオフセット及び感度補正を行う。この処理を行った画像を、以下、「オフセット補正画像」と称する。
【0048】
ステップS3
1回目の画像であるか否かを判断し、その結果に応じて処理を分岐する。
1回目の画像である場合には、その前の撮影に起因する焼き付きがないので補正を行わずに、その画像をそのまま撮影画像とする。そして、ステップS4に移行してそのオフセット補正画像を「一つ前の焼き付き補正画像」とする。
【0049】
なお、上記の「一つ前の焼き付き補正画像」がこの発明における先の画像に相当する。ここでは図4(a)の画像F0が1回目に撮影され、その後、図4(c)の画像F´1が撮影されたものとして説明する。
【0050】
ステップS5
撮影した画像が3回目以降の画像であるか否かに応じて処理を分岐する。
すなわち、2回目の画像である場合にはステップS6に移行し、3回目以降の画像である場合にはステップS7に移行する。
【0051】
ここでは、まず2回目の画像であるとしてステップS6の処理について説明する。
【0052】
ステップS6
このステップでは、「焼き付き情報画像」として全画素の画素値が「1.0」であるものを準備する。焼き付き情報画像とは、現時点の撮影がn回目であるとすると、n−2回までの撮影によるX線照射履歴に応じて変動する感度の情報を含む画像である。したがって、画素値が「1.0」である焼き付き情報画像とは、n−2回の照射履歴による感度が変化していないことを示す。具体的には、撮影が2回目である場合には、1つ前、つまり1回目の焼き付き補正画像にX線照射履歴が含まれており、これを参照することで補正を行うので焼き付き情報画像には全て「1.0」を設定している。
【0053】
ステップS8
上述した感度の劣化を表すモデル式(3)における各パラメータμ,τ,γを算出する。まず、変動要素ではない定数を用意する。この場合には、焼き付き画像情報ηn-1(x,y)(及びこれから求められるQn-1(x,y)),t,ν(x,y)である。
【0054】
次に、各パラメータμ,τ,γを実際的な範囲において適宜のステップで変動させ、変動させた各パラメータから求められる感度の劣化Qn(x,y)を(3)式から求める。そして、劣化Qn(x,y)から求められる感度ηn(x,y)により感度画像ηn(x,y)を求める。そして、この感度画像ηn(x,y)に基づき図4(c)のようなオフセット補正画像F´1に対して補正を行う。なお、各パラメータの実際的な範囲とは、経験的に変動する範囲がある程度分かっているので、その範囲のことを示している。
【0055】
各パラメータμ,τ,γを求めるにあたり、高速化を図るために以下のようにオフセット補正画像F´1(以下、適宜に撮影された画像F´1とも称する)に対する前処理を施すことが好ましい。
【0056】
第1の方法は、図6に示すように画像の領域を限定するものである。
つまり、先の画像F0に基づいて、撮影された画像F´1のどの領域に焼き付きが生じているかを推測することができる。そこで、画像F0の全ての画素について画素値を調べ、濃淡差に基づいて焼き付きの原因となっている十時型領域R0がある領域を絞り込む。その際には、画像F0を適宜の複数画素ごとに区分けし、十時型領域R0を含む限定された領域LR1(図中に点線で示す)だけに限定する。そして、この限定された領域LR1だけを利用して処理を進める。なお、この領域LR1がこの発明における「算出利用領域」に相当する。
【0057】
第2の方法は、図7に示すように、いわば画像に圧縮処理を施すものである。
つまり、まずは、先の画像F0の画素を任意画素群ごとに区切ってグループごとに分ける。例えば、図7では4×4画素を画素グループPG(図中に点線で示す)としている。そして、各画素グループPGを構成している全て画素の画素値の平均値か中間値を画素グループPGごとに求め、それをその画素グループPGの新たな画素値に置き換えるのである。これにより圧縮した先の画像F´0を得ることができる。
【0058】
このようにして算出利用領域LR1または圧縮した先の画像F´0を得た後、オフセット補正画像F´1について、算出利用領域LR1または圧縮した先の画像F´0に対応する画素位置及び画素値を求める。
【0059】
次に、各パラメータを適宜に変化させて得られる劣化Qn(x,y)に基づく複数の感度画像ηn(x,y)により、オフセット補正画像F´1に対して補正を行うが、オフセット補正画像F´1に対して直接的に補正を行うのではなく、算出利用領域LR1または圧縮した先の画像F´0に対応するオフセット補正画像F´1の画素位置及び画素値に対して補正を行う。具体的には、各感度画像ηn(x,y)で各画素値を割る補正処理を行う。これにより感度が低くなっている画素位置の画素値は、感度が低下している分だけ画素値が高められることになる。このようにして得られた各パラメータに応じて得られる複数の補正画像を、それぞれ「試し焼き付き補正画像TF´1」とする。
【0060】
次に、各パラメータの組み合わせに応じて得られた複数の「試し焼き付き補正画像TF´1」について補正具合を評価する。
【0061】
具体的には、図8の模式図に示すように、試し焼き付き補正画像TF´1を任意の評価画素群EG(実線で示す)で区切る。この例では4×4画素で区切っている。なお、試し焼き付き補正画像TF´1は、上述した前処理によって領域が限定あるいは圧縮されているが、図8では図示の都合上、オフセット補正画像F´1そのものを対象に評価する場合を例に採って示している。そして、評価画素群EGの各画素値のうち、最大値−最小値を求め、それを2乗した値をその評価画素群EGの評価値とし、オフセット補正画像F´1中の全ての評価画素群EGについて評価値の総和を求める。この総和を評価関数Pとする。
【0062】
複数のパラメータごとに生成された試し焼き付き補正画像TF´1について評価関数Pを求め、評価関数Pが小さいほど画素値の差異が小さく、大きいほど画素値の差異が大きい。つまり、評価関数Pが小さいほど濃淡差が小さくなっており、補正が適切に行われていることを示す。そこで評価関数Pが一定値以下となる試し焼き付き補正画像TF´1のパラメータは、この時点で適切にX線フラットパネル検出器1のパラメータを表現していると判断する。
【0063】
このように評価式により、一定以上の評価を有する試し焼き付き補正画像TF´1のパラメータのいずれかを任意に採用してもよいが、最も評価関数Pの値が小さかったもののパラメータ、すなわち、評価が最も良好な試し焼き付き補正画像TF´1のパラメータを採用するようにしてもよい。
【0064】
なお、上述したステップS8がこの発明におけるパラメータ算出過程に相当する。
【0065】
また、上述したように適切なパラメータを求める方法に代えて、次のようにして求めてもよい。
すなわち、評価関数Pを各パラメータで偏微分してなる式が極小値をとるように偏微分方程式をたて、これらの偏微分連立方程式を解くことにより、最も良好な各パラメータの値を直接的に求める。これによると演算能力は必要であるが、画像処理能力的には負担が少なくなる。
【0066】
ステップS9
上記のようにして求めた各パラメータ及び上記(3)式並びに上記三つの画像とに基づき、今回(n回目)撮影の焼き付き情報画像ηn(x,y)を作成する。
【0067】
ここでいう三つの画像とは、n−1回目の焼き付き補正画像(先の画像)と、n回目の撮影で得られたオフセット補正画像(今回撮影の画像)と、n−1回目の前の焼き付き情報画像(n−2回の照射履歴による感度画像)である。つまり、一つ前の画像と、今回撮影した画像と、二つ以前の感度情報だけを含む画像とに基づいて、今回の焼き付き情報画像ηn(x,y)を作成する。この例では、2回目の撮影であるので、1回目の画像と、2回目の画像と、劣化のない感度情報画像ηn-1(x,y)(全ての画素値が1.0である)とを用いる。このようにして作成した今回の焼き付き情報画像ηn(x,y)は、次の撮影のために保存しておく。
【0068】
なお、このステップS9がこの発明における焼き付き情報算出過程に相当する。
【0069】
ステップS10
以上のようにして算出した今回の焼き付き情報画像ηn(x,y)で、オフセット補正画像F´1を割って実際に感度補正を行う。このようにして得られた補正画像を焼き付き補正画像Vcalとする。
【0070】
具体的には、以下の式によって求める。ここで(x、y)は画像の座標であり、Vorgは補正前画像であり、Vcalは補正後画像であり、ηnは焼き付き情報画像である。
cal(x,y)=Vorg(x,y)/ηn(x、y)
【0071】
なお、このステップS6がこの発明における画像補正過程に相当する。
【0072】
ステップS7
上記のように補正された焼き付き補正画像Vcal(x,y)を1つ前の焼き付き補正画像として保存する。これにより次の撮影において、この焼き付き補正画像Vcal(x,y)が先の画像F0として取り扱われることになる。
【0073】
ここで具体的な焼き付き補正画像Vcalの例を図9の写真に示す。また、焼き付きが起きた状態で補正を行っていない焼き付き画像の例を図10の写真に示す。これらの図は、メトロノームを二度にわたって透視撮影したものであり、二回目の撮影では一回目の撮影時の位置からメトロノームを左側にずらしてある。図11では明らかに焼き付きが生じているが、図9の焼き付き補正画像Vcalではうまく補正されていることがわかる。
【0074】
次に、3回目以降の撮影について説明する。
上述したステップS2ないしS3までは上述したとおりであり、ステップS5においてステップS7に分岐する。
【0075】
ステップS7
ここでは、n−1回目の焼き付き補正時に作成した前の焼き付き情報画像ηn-1(x,y)を準備する。具体的には、先の画像の撮影においてステップS9において保存した前の焼き付き情報画像ηn-1(x,y)を読み出す。
【0076】
そして、上述したようにステップS8〜S11を実行することによって3回目以降の撮影によって得られた画像を補正する。
【0077】
参考のために、上述した3回目以降の処理の流れを図11の模式図に示す。この図11は、各撮影における各種画像の処理の流れを具体的に示すものであり、各処理においてどの画像等が利用されているかが明らかである。
【0078】
上述したようにまずステップS8(パラメータ算出過程)において、撮影した焼き付き画像F´1と、先の画像F0と、前の焼き付き情報画像と、数式モデルとに基づき数式モデルの各パラメータを求める。この処理は、撮影の直後に、かつ撮影した画像F´1の補正前に予め行われるので、各パラメータには今回の撮影時までの経時変化などが反映されている。このようにして求めた高精度のパラメータが反映されている今回の焼き付き情報画像で、今回撮影した焼き付き画像F´1をステップS10(画像補正過程)で補正するので、X線の照射履歴に起因する焼き付きを精度良く補正することができる。そして、上記各ステップを順に自動的に実施する。したがって、画像補正に係る煩雑な作業を撮影者自身が撮影ごとに行う必要はなく、焼き付きに起因するアーティファクトを抑制できるようになっている。その結果、高画質の画像を得ることができる。
【0079】
<X線検査装置>
図12を参照してX線フラットパネル検出器1の画像補正装置を用いたX線検出装置について説明する。なお、図12は、X線検査装置の全体構成を示したブロック図である。
【0080】
この発明における放射線撮像装置に相当するX線検査装置は、検査対象である被検体Mを載置するための天板31を備えている。天板31を挟んで対向する位置には、上述したX線フラットパネル検出器1とX線管33が配備されている。X線管33とX線フラットパネル検出器1とは、対向支持された状態で被検体Mの体軸周りに回転可能に構成されている。なお、X線フラットパネル検出器1がこの発明における放射線検出器に相当する。
【0081】
X線フラットパネル検出器1の後段には、X線検出信号を出力信号として収集する信号収集部35が備えられている。この信号収集部35で収集されたX線フラットパネル検出器1の出力信号は、画像処理部37へと与えられる。
【0082】
この発明における画像補正装置に相当する画像処理部37は、出力信号をX線検出データとしてデジタル信号に変換するAD変換部39と、デジタル化されたX線検出データを記憶する検出データメモリ41と、X線検出データに対してエッジ強調やフィルタリングなどの所要の画像処理を施してX線透視画像を生成するデータ処理部43と、このようにして生成されたX線透視画像や焼き付き情報画像等を記憶するX線画像メモリ45とを備えている。なお、X線画像メモリ45がこの発明における画像記憶手段に相当する。
【0083】
さらに、X線画像メモリ45に保存されているX線透視画像に対してアクセス可能な画像補正処理部47と、パラメータを算出するパラメータ算出部49と、算出過程における各種パラメータや、算出された適切な各パラメータを記憶するパラメータメモリ51とを備えている。なお、パラメータ算出部49がこの発明におけるパラメータ算出手段に相当する。
【0084】
この発明における画像補正手段及び焼き付き情報算出手段に相当する画像補正処理部47は、主として上述したステップS2やステップS4、S6、S7、S9、S10の処理を行う。パラメータ算出部49は、主として上述したステップS8におけるパラメータの算出処理を行う。なお、ステップS8における画像処理などは、パラメータ算出部49と画像補正処理部47とが連携して処理を行う。
【0085】
高電圧発生器などを含む照射制御部53はX線管33を制御し、設定された管電圧・管電流等に応じてX線を被検体Mに照射する。照射制御部53の制御は、撮影者によって操作されるキーボード55やマウス57からの指示に応じて、撮影制御部58から出力される指令信号によって行われる。
【0086】
また、画像処理部37は、静止画や動画のX線透視像が表示されるモニタ59と、このモニタ59に表示されているX線透視像を写真として焼き付け出力するためのイメージャー61とを備えている。
【0087】
このように構成された装置によると、上述した画像補正方法を好適に実施することができる。すなわち、上記ステップS1ないし11を順に自動的に実施することができる。したがって、画像補正に係る煩雑な作業を撮影ごとに撮影者が行う必要はなく、焼き付きに起因するアーティファクトを抑制でき、高画質の画像を得ることができるようになっている。
【0088】
なお、この発明は上述した実施例に限定されるものではなく、以下のように変形実施が可能である。
【0089】
(1)検査対象として被検体Mを検査するX線検査装置を例に採って説明したが、検査対象として物体などを検査する非破壊検査装置などのX線検査装置であっても適用可能である。
【0090】
(2)上述した説明においては感度劣化を表す式として、取り扱いやすい(1)式を採用して説明したが、近似する式として上記の式を例示しているだけであり、これらと全く同一の式でなくても同様の補正を行うことが可能である。
【0091】
(3)撮影シーケンスは上述したシーケンスだけに限定されるものではなく、種々の撮影シーケンスに上述した方法及び装置を適用できる。
【0092】
(4)放射線検出器の代表例としてX線フラットパネル検出器を例にとって説明したが、例えば、γ線検出器などの放射線検出器であってもこの発明を適用することができる。
【0093】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、この発明によれば、まずパラメータ算出過程において、撮影した焼き付き画像と、先の画像と、焼き付き情報画像に基づき数式モデルのパラメータを求める。この過程は、今回の焼き付き画像の撮影後に、かつ画像の補正前に予め行われるので、パラメータには経時変化などが反映されている。このようにして求めた高精度のパラメータが反映されている今回の焼き付き情報画像で、撮影した焼き付き画像を画像補正過程にて補正するので、X線の照射履歴に起因する焼き付きを精度良く補正することができる。そして、上記各過程を順に自動的に実施する。したがって、画像補正に係る煩雑な作業を撮影者自身が行う必要はなく、焼き付きに起因するアーティファクトを抑制することができる。その結果、高画質の画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】X線フラットパネル検出器の概略構成を示す斜視図である。
【図2】X線フラットパネル検出器の層構造を示す断面図である。
【図3】X線フラットパネル検出器の周辺回路の構成を示すブロック図である。
【図4】(a)は先の画像であり、(b)は焼き付きがない状態で撮影した画像であり、(c)は今回撮影した焼き付き画像の模式図である。
【図5】画像補正処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】パラメータ算出に係る算出利用領域を示す模式図である。
【図7】パラメータ算出に係る画像の圧縮を説明する模式図である。
【図8】補正の評価方法の説明に供する図である。
【図9】この発明により補正したX線透視画像(焼き付き補正画像)の写真である。
【図10】従来例に係る撮影により得られたX線透視画像(焼き付き画像)の写真である。
【図11】3回目及び4回目の撮影における処理の流れを模式的に示した図である。
【図12】X線撮影装置の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 … X線フラットパネル検出器(放射線検出器)
η … 感度
ν … 線量
μ … 劣化係数(パラメータ)
Q … 劣化
γ … 最大感度劣化(パラメータ)
τ … 回復係数(パラメータ)
0 … 先の画像
TF´1 … 試し焼き付き補正画像
cal … 焼き付き補正画像
37 … 画像処理部(画像補正装置)
45 … X線画像メモリ(画像記憶手段)
47 … 画像補正処理部(画像補正手段、焼き付き情報算出手段)
49 … パラメータ算出部(パラメータ算出手段)

Claims (13)

  1. 放射線検出器に入射した放射線に応じて出力される出力信号に基づき画像を生成し、この画像の補正を行う画像補正方法において、今回撮影した焼き付き画像と、先の画像と、この先の画像よりも前の撮影に起因する焼き付きによる感度劣化が反映された前の焼き付き情報画像とに基づき、放射線の入射に起因する放射線検出器の感度の劣化・回復現象を表現した数式モデルのパラメータを算出するパラメータ算出過程と、前記パラメータと、前記焼き付き画像と、前記先の画像と、前記前の焼き付き情報画像とに基づいて、今回の焼き付き情報画像を求める焼き付き情報算出過程と、前記今回の焼き付き情報画像に基づき前記焼き付き画像を補正し、これを焼き付き補正画像とする画像補正過程とをその順に撮影ごとに自動的に実施することを特徴とする画像補正方法。
  2. 請求項1に記載の画像補正方法において、前記パラメータ算出過程は、前記焼き付き画像と前記先の画像についてそれぞれの画像内を区分けし、算出に利用する領域を算出利用領域として判別して、この算出利用領域だけに基づいて前記パラメータを算出することを特徴とする画像補正方法。
  3. 請求項1または2に記載の画像補正方法において、前記パラメータ算出過程は、前記焼き付き画像と前記先の画像についてそれぞれ画像内を区分けし、任意画素群ごとに求めた全ての画素値の平均値又は中間値に基づき前記パラメータを算出することを特徴とする画像補正方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像補正方法において、前記パラメータ算出過程は、前記数式モデルのパラメータを変動させ、変動させた各パラメータと前記数式モデルによってパラメータごとに前記焼き付き画像を補正して試し焼き付き補正画像を生成し、これらの試し焼き付き補正画像を評価式で評価し、評価が一定以上のもののパラメータのいずれかを採用することを特徴とする画像補正方法。
  5. 請求項4に記載の画像補正方法において、前記パラメータ算出過程は、パラメータごとの試し焼き付き補正画像の評価が最も良好なもののパラメータを採用することを特徴とする画像補正方法。
  6. 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像補正方法において、前記パラメータ算出過程は、最小二乗法を用いた集束法によって前記パラメータを求めることを特徴とする画像補正方法。
  7. 放射線検出器に入射した放射線に応じて出力される出力信号に基づき画像を生成し、この画像の補正を行う画像補正装置において、
    今回撮影した焼き付き画像と、先の画像と、この先の画像よりも前の撮影に起因する焼き付きによる感度劣化が反映された前の焼き付き情報画像とに基づき、放射線の入射に起因する放射線検出器の感度の劣化・回復現象を表現した数式モデルのパラメータを算出するパラメータ算出手段と、
    前記パラメータと、前記焼き付き画像と、前記先の画像と、前記前の焼き付き情報画像とに基づいて、今回の焼き付き情報画像を求める焼き付き情報算出手段と、
    前記焼き付き画像と、前記先の画像と、前記前の焼き付き情報画像と、前記今回の焼き付き情報画像とを記憶する画像記憶手段と、
    前記今回の焼き付き情報画像に基づき前記焼き付き画像を補正し、これを焼き付き補正画像とする画像補正手段とを備え、
    前記パラメータ算出手段によるパラメータの算出と、前記焼き付き情報算出手段による焼き付き情報画像の算出と、前記画像補正手段による焼き付き画像の補正とをその順に撮影ごとに自動的に実施することを特徴とする画像補正装置。
  8. 請求項7に記載の画像補正装置において、前記パラメータ算出手段は、前記焼き付き画像と前記先の画像とを区分けし、算出に利用する領域を算出利用領域として判別して、この算出利用領域だけを利用して前記パラメータを算出することを特徴とする画像補正装置。
  9. 請求項7または8に記載の画像補正装置において、前記パラメータ算出手段は、前記焼き付き画像と前記先の画像についてそれぞれ画像内を区分けし、任意画素群ごとに求めた全ての画素値の平均値又は中間値に基づき前記パラメータを算出することを特徴とする画像補正装置。
  10. 請求項7ないし9のいずれかに記載の画像補正装置において、前記パラメータ算出手段は、前記数式モデルのパラメータを変動させ、変動させた各パラメータと前記数式モデルによってパラメータごとに前記焼き付き画像を補正して試し焼き付き補正画像を生成し、これらの試し焼き付き補正画像を評価式で評価し、評価が一定以上のもののパラメータのいずれかを採用することを特徴とする画像補正装置。
  11. 請求項10に記載の画像補正装置において、前記パラメータ算出手段は、パラメータごとの試し焼き付き補正画像の評価が最も良好なもののパラメータを採用することを特徴とする画像補正装置。
  12. 請求項7ないし9のいずれかに記載の画像補正装置において、前記パラメータ算出手段は、最小二乗法を用いた集束法によって前記パラメータを求めることを特徴とする画像補正装置。
  13. 請求項7ないし12のいずれかに記載の画像補正装置を備えたことを特徴とする放射線撮像装置。
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