JP3925845B2 - 自動車における2次衝突時の衝撃力緩和装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、自動車が前進走行中にその前方の何らかの物体に1次衝突(前突)したとき、この車体の前部のダッシュパネルに枢支されているブレーキペダルの下部側を自由状態にして、この下部側にドライバーの足側が2次衝突するとき、このブレーキペダルの下部側からドライバーの足側に与えられる衝撃力を緩和させるようにした自動車における2次衝突時の衝撃力緩和装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車の車体の前部は、一般に、この前部の左右各側部を構成する左右一対のフロントピラーと、これら左右フロントピラーの間で車体の幅方向に延びてその各端部が上記各フロントピラーに支持されるダッシュパネルと、このダッシュパネルの後方で車体の幅方向に延びその各端部が上記各フロントピラーに支持されるピラーツーピラーメンバとを備えている。また、自動車は、一般に、上記ダッシュパネルの後方に位置して上下方向に延びその下部側が前後に回動自在となるよう上部が上記ダッシュパネルに枢支されるブレーキペダルを備え、このブレーキペダルを踏動操作してこのブレーキペダルにブレーキ操作力を与えれば、自動車が制動されるようになっている。
【0003】
また、上記構成において、自動車における2次衝突時の衝撃力緩和装置には、従来、特開2001−97191公報に示されるものがある。
【0004】
上記公報のものによれば、自動車の前突時、車体の前部に与えられる衝撃力により、上記ブレーキペダルが上記ダッシュパネルから全体的に離脱させられるようになっている。
【0005】
そして、上記したようにブレーキペダルが離脱させられると、このブレーキペダルはダッシュパネルに対して自由状態となるため、上記ブレーキペダルにドライバーが2次衝突したとしても、上記ブレーキペダルからの反力は小さく押さえられる。よって、その分、上記ブレーキペダルへの2次衝突時に、ドライバーに与えられる衝撃力は緩和される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の技術では、自動車の前突時に、ダッシュパネルから上記ブレーキペダルが離脱させられると、このブレーキペダルはドライバーの足元に全体的に落下する。
【0007】
上記の場合、ブレーキペダルは形状が大きいものであると共に、これ自体の慣性力が大きいものであるため、上記のようにブレーキペダルが落下すると、このブレーキペダルにドライバーの特に足側が2次衝突しやすくなるおそれがあると共に、この2次衝突で足側に大きい衝撃力が与えられるおそれもある。
【0008】
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、自動車の前突時に、ブレーキペダルに対しドライバーが2次衝突するとき、このブレーキペダルからドライバーの特に足側に与えられる衝撃力をより確実に緩和させるようにし、かつ、この衝撃力の緩和が簡単な構成で達成されるようにすることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の自動車における2次衝突時の衝撃力緩和装置は、次の如くである。なお、この項において各用語に付記した符号は、本発明の技術的範囲を後述の「発明の実施の形態」の項の内容に限定解釈するものではない。
【0010】
請求項1の発明は、車体1の前部が、この前部の左右各側部を構成する左右一対のフロントピラー2と、これら左右フロントピラー2の間で車体1の幅方向に延びてその各端部が上記各フロントピラー2に支持されるダッシュパネル3と、このダッシュパネル3の後方で車体1の幅方向に延びその各端部が上記各フロントピラー2に支持されるピラーツーピラーメンバ5とを備え、このダッシュパネル3の後方に位置して上下方向に延びその下部側が前後に回動自在Aとなるよう上部が上記ダッシュパネル3に枢支されるブレーキペダル10を備えた自動車において、
【0011】
上記ブレーキペダル10を互いに別体の上部、下部ペダル21,24で構成し、これら上部、下部ペダル21,24を枢支軸22によりこの枢支軸22の軸心23回りに互いに相対回動となるよう枢支させ、かつ、上記軸心23回りの相対回動を阻止するよう上記上部、下部ペダル21,24を互いに連結させる連結手段27を設け、自動車の前突に基づいて、上記連結手段27による上記上部、下部ペダル21,24の連結が解除されるようにし、
【0012】
上記連結手段27が、上記上部、下部ペダル21,24を互いに連結させる連結具28と、前突時に、上記ダッシュパネル3と共にブレーキペダル10が上記ピラーツーピラーメンバ5に対し相対的に後方移動Dしたとき、このブレーキペダル10と共に後方移動Dして上記ピラーツーピラーメンバ5に圧接し、その圧接力を上記連結具28に伝えてこの連結具28による上記上部、下部ペダル21,24の連結を解除させる連結解除具29とを備えたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。
【0014】
図1〜3において、符号1は自動車の車体で、矢印Frはこの車体の前方を示している。
【0015】
上記車体1は板金製で、この車体1の前部は、この車体1の前部の左右各側部を構成して上下方向に延びる左右一対のフロントピラー2と、これら左右フロントピラー2の間で車体1の幅方向に延びてその各端部が上記左右各フロントピラー2に支持されるダッシュパネル3と、このダッシュパネル3の下縁部から後方に向って延出するフロアパネル4と、上記左右フロントピラー2の間、かつ、上記ダッシュパネル3の後方近傍で車体1の幅方向に延びてその左右各端部が上記左右フロントピラー2の上下方向の中途部に支持されるピラーツーピラーメンバ5と、上記ダッシュパネル3の車体1の幅方向における中途部に支持されるブラケット6とを備え、上記ダッシュパネル3の後方、かつ、フロアパネル4の上方における上記車体1の内部空間が車室7とされている。
【0016】
上記車体1の前部にブレーキ操作装置8が設けられている。以下、このブレーキ操作装置8につき説明する。
【0017】
上記車体1の前部であるダッシュパネル3の下部後方近傍の車室7に配置され上下方向に延びてその下部側が前後に回動自在Aとなるようその上部が上記ブラケット6を介し上記ダッシュパネル3に枢支軸9により枢支されるブレーキペダル10が設けられ、このブレーキペダル10の後方に位置するドライバーからの踏動操作により、このブレーキペダル10の下端部に対しブレーキ操作力Bが与えられるようになっている。
【0018】
上記の場合、図示しないが、ブレーキペダル10をその下部側が後方回動するよう付勢するばねが設けられると共に、所定の後方回動位置(図1中実線)で、それ以上の後方回動を阻止するストッパが車体1の前部に取り付けられている。
【0019】
上記ブレーキペダル10の前方における上記車体1の前部であるダッシュパネル3の前面側に油圧式のブレーキブースター12が支持されている。このブレーキブースター12から後方の車室6内に向って連動バー13が突設され、この連動バー13の突出端部が上記ブレーキペダル10の長手方向の中途部に枢支ピン14により枢支されている。
【0020】
上記ブレーキブースター12は、上記ブレーキペダル10に与えられるブレーキ操作力Bの大きさを増大させて油圧回路17を介し車輪を制動可能とするブレーキ本体18に向けて出力する。このように出力された操作力が上記ブレーキ本体18に入力されると、上記車輪が制動され、つまり、自動車が制動される。
【0021】
上記ブレーキペダル10は、このブレーキペダル10の上部を構成して上記枢支軸9によりブラケット6を介しダッシュパネル3に枢支される上部ペダル21と、上記ブレーキペダル10の下部を構成して、その上端部が上記上部ペダル21の下端部に枢支軸22によりこの枢支軸22の軸心23回りに回動自在となるよう枢支される下部ペダル24とを備え、上記上部ペダル21と下部ペダル24とは互いに別体とされ、上記枢支軸22の軸心23は車体1の幅方向に延びている。
【0022】
上記上部ペダル21と下部ペダル24の上記軸心23回りの相対回動を阻止するよう、これら上部ペダル21と下部ペダル24の各回動部分を互いに連結させる連結手段27が設けられ、上記枢支軸22と連結手段27とによって、上記上部ペダル21に下部ペダル24が固定されている。
【0023】
図4において、自動車の前突時には、この前突に基づいて、上記連結手段27による上記上部ペダル21と下部ペダル24との連結が解除されるようになっている。より具体的には、上記前突時、車体1の前部がその前方から後方に向う衝撃力Cを与えられることにより変形し、上記ダッシュパネル3が元の位置(図1〜3中実線、図4中二点鎖線)から、上記ブラケット6とブレーキペダル10とを伴って上記ピラーツーピラーメンバ5に対し相対的に後方移動Dして変位したとき(図4中実線)、このピラーツーピラーメンバ5に突設した突出部材26に上記連結手段27が圧接し、その圧接力により、この連結手段27による上記上部ペダル21と下部ペダル24との連結が解除されるようになっている(図4中実線)。
【0024】
このため、上記前突に基づき、上記連結手段27による上部ペダル21と下部ペダル24との連結が解除されると、上記上部ペダル21に対し上記下部ペダル24が枢支軸22の軸心23回りに回動自在Eとされて(図4中一点鎖線)、上記ブレーキペダル10の下部を構成する上記下部ペダル24が上記上部ペダル21に対し自由状態となることから、この前突時に、上記下部ペダル24に対しドライバーが2次衝突したとしても、この下部ペダル24からドライバーに与えられる反力は小さくて済む。
【0025】
よって、自動車の前突時に、上記下部ペダル24にその後方からドライバーが2次衝突するとき、この下部ペダル24からドライバーの特に足側に対し与えられる衝撃力は、上記したように下部ペダル24からの反力が小さくて済む分、より確実に緩和される。
【0026】
また、上記したように連結手段27による上部ペダル21と下部ペダル24との連結が解除された場合でも、上記下部ペダル24は上記上部ペダル21に対し枢支軸22により枢支された状態は保持される。
【0027】
よって、上記連結手段27による連結が解除されたとしても、上記下部ペダル24が上部ペダル21から離脱して意図しないところにまで自由に移動する、ということは防止され、その分、上記下部ペダル24への2次衝突が抑制される。
【0028】
図1〜3において、上記連結手段27は、上記上部ペダル21と下部ペダル24とを互いに連結させる連結具28と、上記前突時の車体1の前部の変形により、上記ダッシュパネル3と共にブレーキペダル10が上記ピラーツーピラーメンバ5に対し相対的に後方移動Dしたとき、このブレーキペダル10と共に後方移動Dして、上記ピラーツーピラーメンバ5に突出部材26を介し圧接し、その圧接力を上記連結具28に伝えてこの連結具28による上記上部ペダル21と下部ペダル24との連結を解除させる連結解除具29とを備えている。
【0029】
上記連結具28は、上記上部ペダル21の上部側面に対し前後、上下に摺動自在に接合する接合部材31と、車体1の幅方向に延びる軸心32上で上記上部ペダル21と接合部材31とに貫通するよう成形される嵌入孔33と、これら嵌入孔33に連通するよう嵌入される剪断ピン34とを備えている。上記接合部材31の一部は上記上部ペダル21の前端面に接合しており、この接合と、上記剪断ピン34とによって、上記上部ペダル21に対し上記接合部材31が固定されている。
【0030】
また、上記連結具28は、上記接合部材31に枢支軸37により回動自在に枢支される回動アーム38と、上記上部ペダル21に突設されて上記回動アーム38の下方回動を阻止する第1ストッパー39と、上記下部ペダル24の上端部から上方に向けて一体的に延出しその延出端部が上記回動アーム38に係脱自在に係合して、この回動アーム38の上方回動を阻止する第2ストッパー40とを備えている。
【0031】
つまり、上記回動アーム38は上記第1ストッパー39と第2ストッパー40とによって上記枢支軸37回りの回動が阻止されており、また、上記第2ストッパー40が回動アーム38に係合することにより、上記下部ペダル24が枢支軸22回りで上記上部ペダル21と相対回動することも阻止されており、もって、上記上部ペダル21と下部ペダル24とが互いに固定されて一体化されている。このため、上記ブレーキペダル10の上部ペダル21および下部ペダル24と、連結具28の接合部材31、剪断ピン34、枢支軸37、回動アーム38、第1ストッパー39および第2ストッパー40とは、上記枢支軸9の回りで一体的に回動自在Aとされている。
【0032】
上記連結解除具29は、上記接合部材31から上記ピラーツーピラーメンバ5に向って一体的に延出する延出部材43と、この延出部材43に延出端部に固着されて上記突出部材26の突出端部と係合する係合軸44とを備えている。
【0033】
図4において、上記連結手段27についての作用をより詳しく説明すると、自動車の前突時に、車体1の前部が上記衝撃力Cを与えられて変形し、上記ブレーキペダル10と共にブレーキペダル10が後方移動Dしたとすると、上記連結解除具29の係合軸44が上記突出部材26を介しピラーツーピラーメンバ5に圧接し、その圧接力が上記係合軸44と延出部材43とを介して上記接合部材31に伝えられる。
【0034】
上記圧接力が所定値を越えると、図4中実線で示すように、上記剪断ピン34の軸方向の中途部が径方向に剪断させられ、上記上部ペダル21に対する接合部材31の固定が解除されて、上記上部ペダル21に対し上記接合部材31が自由状態とされ、これに伴い、この接合部材31に枢支されている上記回動アーム38が上記第1ストッパー39と第2ストッパー40とから離脱する。これにより、上記連結手段27による上記上部ペダル21と下部ペダル24との連結が解除される。
【0035】
すると、上記第2ストッパー40は上記枢支軸22の軸心23を中心として回動自在Eの状態となり、つまり、この第2ストッパー40と一体的に連結されている下部ペダル24が、上部ペダル21に対し枢支軸22の軸心23を中心として回動自在Eの状態とされ(図4中一点鎖線)、前記したように下部ペダル24が上部ペダル21に対し自由状態となる。
【0036】
前記したように、連結手段27が、上記上部、下部ペダル21,24を互いに連結させる連結具28と、前突時に、上記ダッシュパネル3と共にブレーキペダル10が上記ピラーツーピラーメンバ5に対し相対的に後方移動Dしたとき、このブレーキペダル10と共に後方移動Dして上記ピラーツーピラーメンバ5に圧接し、その圧接力を上記連結具28に伝えてこの連結具28による上記上部、下部ペダル21,24の連結を解除させる連結解除具29とを備えている。
【0037】
このため、上記連結手段27による上記上部、下部ペダル21,24の連結の解除は単に機構的になされることから、前記した2次衝突時においてのドライバーに与えられる衝撃力の緩和は、簡単な構成によって達成される。
【0038】
また、上記連結具28は、一つの軸心32上で、上記上部ペダル21と、下部ペダル24側の部材である接合部材31とに成形された嵌入孔33と、これら嵌入孔33に連通するよう嵌入された剪断ピン34とを備え、上記圧接力が所定値を越えたとき、上記剪断ピン34が剪断させられて、上記上部ペダル21と下部ペダル24との連結が解除されるようにしてある。
【0039】
このため、上記上部ペダル21と下部ペダル24との連結は、剪断ピン34という更に簡単な構成によって達成されるのであり、その分、2次衝突時に、ドライバーに与えられる衝撃力の緩和は、更に簡単な構成によって達成される。
【0040】
また、上記連結手段27により上記上部ペダル21に下部ペダル24が連結(固定)された状態(図1〜3)から、この連結が解除されたとき、上記下部ペダル24が上記枢支軸22の軸心23を中心して後方回動しようとすることは、上記下部ペダル24の上端部から上方に延出した第2ストッパー40の一部分が上記上部ペダル21に当接することにより阻止されるようになっており、つまり、上記下部ペダル24は上記枢支軸22の軸心23回りで前方回動のみが許容されている。
【0041】
このため、上記前突時に、上記下部ペダル24が後方回動することは防止されるため、この下部ペダル24に対し、その後方からドライバーの特に足側が2次衝突し易くなるということは未然に防止される。一方、上記下部ペダル24にその後方からドライバーが2次衝突したとしても、このときには、上記下部ペダル24は前方回動するため、この下部ペダル24からドライバーに対し与えられる衝撃力は、より確実に緩和される。
【0042】
なお、以上は図示の例によるが、上記連結手段27による上記上部ペダル21と下部ペダル24との連結の解除は、前突時の衝撃力を検出したセンサーの検出信号でソレノイドや火薬などのアクチュエータを作動させて、行うようにしてもよい。
【0043】
また、上記連動バー13の突出端部は枢支ピン14により上記第2ストッパー40に枢支させてもよい。このようにすれば、上記前突時に、ダッシュパネル3と共にブレーキブースター12が後方移動Dするとき、このブレーキブースター12は上記連動バー13と枢支ピン14とを介して上記第2ストッパー40を後方に押動する。このため、上記連結手段27による上部ペダル21と下部ペダル24との連結が解除されたとき、上記ブレーキブースター12が第2ストッパー40を後方に押動するかわりに、上記下部ペダル24は枢支軸22の軸心23を中心として前方回動する。よって、上記下部ペダル24に対し、その後方からドライバーの特に足側が2次衝突するということが防止され、その分、上記下部ペダル24に対しドライバーが2次衝突するとき、この下部ペダル24からドライバーに対し与えられる衝撃力はより確実に緩和される。
【0044】
また、上記連動バー13の突出端部は枢支ピン14により上記下部ペダル24
に枢支させてもよい。また、上記上部ペダル21と下部ペダル24とにそれぞれ
直接嵌入孔33を成形してこれら嵌入孔33に剪断ピン34を嵌入させるように
してもよい。
【0045】
【発明の効果】
本発明による効果は、次の如くである。
【0046】
請求項1の発明は、車体の前部が、この前部の左右各側部を構成する左右一対のフロントピラーと、これら左右フロントピラーの間で車体の幅方向に延びてその各端部が上記各フロントピラーに支持されるダッシュパネルと、このダッシュパネルの後方で車体の幅方向に延びその各端部が上記各フロントピラーに支持されるピラーツーピラーメンバとを備え、上記ダッシュパネルの後方に位置して上下方向に延びその下部側が前後に回動自在となるよう上部が上記ダッシュパネルに枢支されるブレーキペダルを備えた自動車において、
【0047】
上記ブレーキペダルを互いに別体の上部、下部ペダルで構成し、これら上部、下部ペダルを枢支軸によりこの枢支軸の軸心回りに互いに相対回動となるよう枢支させ、かつ、上記軸心回りの相対回動を阻止するよう上記上部、下部ペダルを互いに連結させる連結手段を設け、自動車の前突に基づいて、上記連結手段による上記上部、下部ペダルの連結が解除されるようにしてある。
【0048】
このため、上記前突に基づき、上記連結手段による上部ペダルと下部ペダルとの連結が解除されると、上記上部ペダルに対し上記下部ペダルが枢支軸の軸心回りに回動自在とされて、上記ブレーキペダルの下部を構成する上記下部ペダルが上記上部ペダルに対し自由状態となることから、この前突時に、上記下部ペダルに対しドライバーが2次衝突したとしても、この下部ペダルからドライバーに与えられる反力は小さくて済む。
【0049】
よって、自動車の前突時に、上記下部ペダルにその後方からドライバーが2次衝突するとき、この下部ペダルからドライバーの特に足側に対し与えられる衝撃力は、上記したように下部ペダルからの反力が小さくて済む分、より確実に緩和される。
【0050】
また、上記したように連結手段による上部ペダルと下部ペダルとの連結が解除された場合でも、上記下部ペダルは上記上部ペダルに対し枢支軸により枢支された状態は保持される。
【0051】
よって、上記連結手段による連結が解除されたとしても、上記下部ペダルが上部ペダルから離脱して意図しないところにまで自由に移動する、ということは防止され、その分、上記下部ペダルへの2次衝突が抑制される。
【0052】
また、上記連結手段が、上記上部、下部ペダルを互いに連結させる連結具と、前突時に、上記ダッシュパネルと共にブレーキペダルが上記ピラーツーピラーメンバに対し相対的に後方移動したとき、このブレーキペダルと共に後方移動して上記ピラーツーピラーメンバに圧接し、その圧接力を上記連結具に伝えてこの連結具による上記上部、下部ペダルの連結を解除させる連結解除具とを備えている。
【0053】
このため、上記連結手段による上記上部、下部ペダルの連結の解除は単に機構的になされることから、前記した2次衝突時においてのドライバーに与えられる衝撃力の緩和は、簡単な構成によって達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図2の部分拡大図である。
【図2】 自動車の前部の側面断面図である。
【図3】 図1で示したものの部分斜視図である。
【図4】 作用を説明する図で図1に相当する図である。
【符号の説明】
1 車体
2 フロントピラー
3 ダッシュパネル
4 フロアパネル
5 ピラーツーピラーメンバ
6 ブラケット
7 車室
8 ブレーキ操作装置
10 ブレーキペダル
12 ブレーキブースター
13 連動バー
14 枢支ピン
21 上部ペダル
22 枢支軸
23 軸心
24 下部ペダル
27 連結手段
28 連結具
29 連結解除具
32 軸心
33 嵌入孔
34 剪断ピン
A 回動自在
B ブレーキ操作力
C 衝撃力
D 後方移動
E 回動自在
Claims (1)
- 車体の前部が、この前部の左右各側部を構成する左右一対のフロントピラーと、これら左右フロントピラーの間で車体の幅方向に延びてその各端部が上記各フロントピラーに支持されるダッシュパネルと、このダッシュパネルの後方で車体の幅方向に延びその各端部が上記各フロントピラーに支持されるピラーツーピラーメンバとを備え、このダッシュパネルの後方に位置して上下方向に延びその下部側が前後に回動自在となるよう上部が上記ダッシュパネルに枢支されるブレーキペダルを備えた自動車において、
上記ブレーキペダルを互いに別体の上部、下部ペダルで構成し、これら上部、下部ペダルを枢支軸によりこの枢支軸の軸心回りに互いに相対回動となるよう枢支させ、かつ、上記軸心回りの相対回動を阻止するよう上記上部、下部ペダルを互いに連結させる連結手段を設け、自動車の前突に基づいて、上記連結手段による上記上部、下部ペダルの連結が解除されるようにし、
上記連結手段が、上記上部、下部ペダルを互いに連結させる連結具と、前突時に、上記ダッシュパネルと共にブレーキペダルが上記ピラーツーピラーメンバに対し相対的に後方移動したとき、このブレーキペダルと共に後方移動して上記ピラーツーピラーメンバに圧接し、その圧接力を上記連結具に伝えてこの連結具による上記上部、下部ペダルの連結を解除させる連結解除具とを備えた自動車における2次衝突時の衝撃力緩和装置。
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