JP2006273048A - 車両用ステアリングコラム装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両衝突時に車体に加わる衝撃エネルギー及びドライバーによりスアリングホイールに加わる衝撃エネルギーや、ドライバーの運転状態に応じて2段階的に吸収することができる車両用ステアリングコラム装置を提供すること。
【解決手段】離脱ブラケット4を車体に離脱可能に取り付けるとともに、エネルギー吸収部材11の一端を車体に固定して成る車両用ステアリングコラム装置において、エネルギー吸収部材11の他端を離脱ブラケット4に係脱可能に接続するとともに、該エネルギー吸収部材11の他端を離脱ブラケット4に対して係脱させるロックプレート10と、該ロックプレート10を駆動するパイロアクチュエータ7を設け、低荷重時にはロックプレート10によるエネルギー吸収部材11の離脱ブラケット4への係合を解除し、高荷重時にはロックプレート10によってエネルギー吸収部材11を離脱ブラケット4に係合せしめるよう構成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両衝突時に車体に加わる衝撃エネルギー及びドライバーによりステアリングホイールに加わる衝撃エネルギーや、ドライバーの運転状態に応じて2段階的に吸収することができる可変エネルギー吸収式の車両用ステアリングコラム装置に関するものである。
自動車の衝突時にドライバーの安全を確保する対策として、ドライバーがステアリングホイールに衝突した場合に、ステアリングコラムが軸方向に収縮し、或は車体から離脱して車体前方に移動する構造が採用されている。特に、後者のステアリングコラムが車体から離脱する構造のものにおいては、衝突時のステアリングコラムの車体前方への移動によって金属プレート製のエネルギー吸収部材を引き裂き、この引き裂きに消費されるエネルギーによって衝撃エルネギーを吸収し、ドライバーが受ける衝撃を軽減してドライバーの安全を確保することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−217981号公報
しかしながら、従来のステアリングコラム装置においては、車両の衝突時に車体への衝撃荷重及びドライバーからステアリングホイールに予め設定された大きさ以上の衝撃荷重が加わらなければステアリングコラムの軸方向の収縮、或はエネルギー吸収部材の引き裂きが開始されないため、設定値以下の衝撃荷重が加わった場合には衝撃エネルギーを吸収することができないという問題があった。このため、例えば体重の軽い女性ドライバー等では、ステアリングホイールに作用する衝撃荷重が設定値に達しないため、ドライバーによっては、或は衝突の程度によっては、衝突時のドライバーの安全が確保され得ない場合もあった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、車両衝突時に車体に加わる衝撃エネルギー及びドライバーによりスアリングホイールに加わる衝撃エネルギーや、ドライバーの運転状態に応じて2段階的に吸収することができ、ドライバーの体格や衝突の程度に関わらず、衝撃エネルギーを確実に吸収してドライバーの安全を常に確保することができる車両用ステアリングコラム装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、ステアリングコラムを支持する離脱ブラケットを車体に離脱可能に取り付けるとともに、引き裂き可能なエネルギー吸収部材の一端を車体に固定して成る車両用ステアリングコラム装置において、
前記エネルギー吸収部材の他端を前記離脱ブラケットに係脱可能に接続するとともに、該エネルギー吸収部材の他端を前記離脱ブラケットに対して係脱させるロックプレートと、該ロックプレートを駆動するアクチュエータを設け、
低荷重時には前記ロックプレートによる前記エネルギー吸収部材の前記離脱ブラケットへの係合を解除し、高荷重時には前記ロックプレートによって前記エネルギー吸収部材を前記離脱ブラケットに係合せしめるよう構成したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記アクチュエータがパイロアクチュエータであり、その作動子がステアリングコラム軸に対して垂直方向に移動するよう配置し、該パイロアクチュエータの作動子によって前記ロックプレートをステアリングコラム軸に対して垂直方向に移動させることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ロックプレートにテーパ部を設け、前記パイロアクチュエータをその作動子がステアリングコラム軸方向に移動するよう配置するとともに、該パイロアクチュエータの作動子をロックプレートのテーパ部に係合させ、該作動子のステアリング軸方向の移動をロックプレートのステアリングコラム軸に対して垂直方向の移動に変換することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の発明において、前記ロックプレートの移動をガイドするガイド部を設けたことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、車両衝突時の車体への衝撃が小さい場合や、ドライバーの運転状態からドライバーによるステアリングホイールへの衝撃が小さい場合等の低荷重時には、ロックプレートによるエネルギー吸収部材の離脱ブラケットへの係合が解除されているため、離脱ブラケットが車体から離脱して車体前方へ移動し、その離脱に消費されるエネルギーによって衝撃エネルギーが吸収されてドライバーが衝撃から保護される。
又、車両衝突時の車体への衝撃が大きい場合や、ドライバーの運転状態からドライバーによるステアリングホイールへの衝撃が大きい場合等の高荷重時には、ロックプレートによってエネルギー吸収部材が離脱ブラケットに係合せしめられるため、該エネルギー吸収部材が離脱ブラケットによって引き裂かれ、その引き裂きに消費される大きなエネルギーによって衝撃エネルギーが吸収されてドライバーの安全が確保される。
このように、請求項1記載の発明によれば、車両衝突時に車体に加わる衝撃エネルギー及びドライバーによりスアリングホイールに加わる衝撃エネルギーや、ドライバーの運転状態に応じて2段階的に吸収することができ、ドライバーの体格や衝突の程度に関わらず、衝撃エネルギーを確実に吸収してドライバーの安全を常に確保することができる。
請求項2記載の発明によれば、パイロアクチュエータの作動子とロックプレートの移動方向が同じであるため、機構を単純化することができる。
請求項3記載の発明によれば、パイロアクチュエータをステアリング軸方向に沿って配置することができるため、その上方に大きなスペースを確保することができる。
請求項4記載の発明によれば、ロックプレートは、ガイド部に沿って真っ直ぐ確実に移動することができ、車両振動によるガタが抑えられるため、その作動安定性が高められる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
<実施の形態1>
図1は本発明に係る車両用ステアリングコラム装置の斜視図、図2は同車両用ステアリングコラム装置の分解斜視図である。
図1に示す車両用ステアリングコラム装置1おいて、2は筒状のステアリングコラムであって、その内部にはステアリンクシャフト3が挿通しており、このステアリングシャフト3の一端(上端)には不図示のステアリングホイールが結着されている。
上記ステアリングコラム2は、板金製の離脱ブラケット4によって車体に取り付けられるが、該離脱ブラケット4の左右両側には、図2に示すように、車体後方に向かって開く略V字状のスリット4aがそれぞれ形成されている。そして、離脱ブラケット4の各スリット4aには、側面視横U字状を成すスライドプレート5が嵌め込まれ、各スライドプレート5は、これに形成された長孔状のボルト挿通孔5aに挿通する不図示のボルトによって車体に取り付けられている。
ところで、離脱ブラケット4の幅方向中央部は上方へ***しており、その***部の下面には、前記ステアリングコラム2を支持するチャンネル状の支持ブラケット6が結着されている。そして、離脱ブラケット4の***した幅方向中央部にはパイロアクチュエータ7が前後方向(ステアリングコラム軸方向)に沿って取り付けられている。ここで、上記パイロアクチュエータ7は、作動子として上下方向(ステアリングコラム軸に対して直角方向)に移動するピストン7aを備え、以下の構造によって離脱ブラケット4の上面に取り付けられている。
即ち、図2に示すように、離脱ブラケット4の幅方向中央の***部には、パイロアクチュエータ7の外形に沿った前後方向に長い円弧曲面状の凹部4bが形成され、該凹部4bの前後には矩形切欠き状の孔4cが形成されている。
而して、パイロアクチュエータ7は、離脱ブラケット4に形成された前記孔4cにその長さ方向両端部を嵌め、中間胴部を離脱ブラケット4の前記凹部4bに載せ、その上からベアリングキャップ状の固定ブラケット8を被せ、該固定ブラケット8の左右の各2箇所をネジ9によって離脱ブラケット4に取り付けることによって、該固定ブラケット8と離脱ブラケット4間に挟み込まれて固定される。このようにして、パイロアクチュエータ7が前後方向(ステアリングコラム軸方向)に平行な状態で離脱ブラケット4上に確実に固定され、その軸方向及び回転方向に動きが規制される。尚、固定ブラケット8の前端部には、逆U字状を成す左右一対のガイド部8aが一体に形成されている。
又、離脱ブラケット4の幅方向中央部の前端部には垂直に起立するガイド部4dが形成され、その左右両側には矩形スリット状の孔4eが形成されている。
又、10は幅方向に長いロックプレートであって、図2に示すように、このロックプレート10の幅方向中央部には逆L字状に折曲されたピストン受け10aが一体に形成され、同中央部の下面には矩形状の嵌合溝10bが形成されている。又、このロックプレート10の中央部から左右に延びるアーム部10cの各端部には、上方に開口する矩形切欠き状の係合溝10dが形成されている。
而して、上記ロックプレート10は、その幅方向中央部に形成された前記嵌合溝10bを離脱ブラケット4の前記ガイド部4dに嵌合せしめることによって離脱ブラケット4に上下動可能に支持されるが、このとき、その左右のアーム部10cの基端部には、固定ブラケット8に形成された前記左右のガイド部8aが上方から嵌合されており、該ロックプレート10は、後述ようにガイド部4d,8aによってガイドされながら上下動する。又、ロックプレート10の前記ピストン受け10aは、パイロアクチュエータ7の前記ピストン7aの先端に当接している。
又、離脱ブラケット4の前記ステアリングコラム2を挟んでこれの左右両側には、板金製のエネルギー吸収部材11が設けられている。
ここで、各エネルギー吸収部材11は、垂直に延びるプレート状の本体11aの上部に、前後に直角に折り曲げられた支持部11b,11cを形成して構成され、一方の支持部11bの先端部には幅広(離脱ブラケット4の矩形スリット状の孔4eの幅寸法よりは小)の係合部11dが形成され、他方の支持部11cには長孔状のボルト挿通孔11eが形成されている。又、本体11aには、両支持部11b,11cの境界部分から垂直下方に延びる引き裂き誘導ラインLが予め刻設されている。尚、引き裂き誘導ラインLは、略V字状断面の連続又は不連続のノッチによって構成されている。
而して、各エネルギー吸収部材11の一方の支持部(後端部)11cは、これに形成されたボルト挿通孔11eに挿通する不図示のボルト(前記スライドプレート5を車体に固定するボルト)によってスライドプレート5と共に車体に取り付けられ、他方の支持部(前端部)11bは、離脱ブラケット4の左右に形成された前記孔4eを貫通し、図1に示すように、係合部11dを含む先端部は、離脱ブラケット4から前方へ突出している。そして、その突出部にロックプレート10の係合溝10dが係脱することによって、エネルギー吸収部材11の支持部11bが離脱ブラケット4に対して係脱(ロック/アンロック)される。
ところで、前記パイロアクチュエータ7のON/OFFの制御は、不図示のECU(電子制御装置)による点火制御によってなされている。
従って、ECUには、シートポジションセンサ、ドライバーの体重を検出する体重センサ、車速センサ、乗員位置センサ、シートベルト着用センサ等の運転状態検出センサやステアリングホイールに加わる衝撃を検出する衝突検出センサが接続されており、これらのセンサからの情報信号が入力されるようになっている。そして、これらの情報に基づいてECUはパイロアクチュエータ7に電流を流し、該パイロアクチュエータ7のON/OFFの制御を行う。尚、上記運転状態検出センサに衝突検出センサを併用し、検出精度を向上させるようにしても良い。
次に、以上の構成を有する車両用ステアリングコラム装置1の作用を図3〜図5に基づいて低荷重時と高荷重時に分けてそれぞれ説明する。尚、図3は車両用ステアリングコラム装置の斜視図であり、(a)はアンロック状態(係合解除状態)、(b)はロック状態(係合状態)を示す。又、図4及び図5は各作用時の状態を示す側面図であり、図4(a)は衝突前の状態、図4(b)は低荷重時の衝突後の状態、図5(a)は高荷重時の衝突直後の状態、図5(b)は高荷重時の衝突後にエネルギー吸収部材を引き裂く状態をそれぞれ示す。
車両衝突前の状態においては、図3(a)及び図4(a)に示すように、パイロアクチュエータ7はOFF状態にあって、ロックプレート10は下限位置にあり、その両端の係合溝10dは、エネルギー吸収部材11の支持部11bに係合していない(アンロック状態)。従って、両エネルギー吸収部材11の支持部(前端部)11bは、離脱ブラケット4に連結されいない。
而して、車両が衝突すると減速するが、車体の衝突の程度が比較的小さい場合、ドライバーの体重が小さい場合や、車両の減速度が比較的小さいためにドライバーによりステアリングホイールに加わる衝撃荷重も比較的小さい場合等の低荷重時には、パイロアクチュエータ7はOFF状態を維持する。このため、低荷重時には両エネルギー吸収部材11の支持部(前端部)11bは、離脱ブラケット4に連結されておらず、両者は非連結状態にある。
従って、図4(b)に示すように、離脱ブラケット4が車体から離脱してパイロアクチュエータ7やロックプレート10等と共に車体前方へと移動し、左右のエネルギー吸収部材11は、そのまま車体側に残される。そして、このときの離脱ブラケット4の離脱に消費されるエネルギーによって衝撃エネルギーが吸収され、低荷重時のドライバーの安全が確保される。
他方、衝突の程度が比較的大きい場合、ドライバーの体重が大きい場合や、車両の減速度が比較的大きいためにドライバーからステアリングホイールに加わる衝撃荷重も比較的大きい場合等の高荷重時には、パイロアクチュエータ7がONされ、火薬の爆発により、図3(b)及び図5(a)に示すように、ピストン7aが上動してロックプレート10のピストン受け10aに作用して該ロックプレート10を押し上げるため、ロックプレート10の左右の係合溝10dが左右のエネルギー吸収部材11の支持部11の先端に係合し(ロック状態)、エネルギー吸収部材11の支持部11bは、ロックプレート10を介して離脱ブラケット4に連結される。尚、このとき、ロックプレート10は、ガイド部4d,8aに沿って真っ直ぐ確実に移動することができ、車両振動によるガタが抑えられるため、その作動安定性が高められる。
従って、図5(b)に示すように、離脱ブラケット4が車体から離脱して車体前方へと移動し、これに連結された両エネルギー吸収部材11を引き裂き誘導ラインLに沿って引き裂く。このため、高荷重時には、主に両エネルギー吸収部材11を引き裂く際の大きな消費エネルギーによって衝撃エネルギーが吸収され、これによって高荷重時のドライバーの安全が確保される。
以上のように、本実施の形態においては、車両衝突時に車体に加わる衝撃エネルギーやドライバーによりスアリングホイールに加わる衝撃エネルギーをその衝撃の程度に応じて2段階的に吸収することができ、ドライバーの体格や衝突の程度に関わらず、衝撃エネルギーを確実に吸収してドライバーの安全を常に確保することができる。
又、本実施の形態においては、パイロアクチュエータ7のピストン7aとロックプレート10の移動方向が共に上下方向で同じであるため、機構を単純化することができる。
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
図6は本発明の実施の形態2に係る車両用ステアリングコラム装置の斜視図、図7は同車両用ステアリングコラム装置の分解斜視図であり、これらの図においては図1及び図2に示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての再度の説明は省略する。
本実施の形態は、パイロアクチュエータ7のピストン7aの前後方向の動きを、ロックプレート10に形成されたテーパ部10eによってロックプレート10の上下方向の動きに変換することを特徴としており、そのための機構部分のみが実施の形態1とは異なり、他の構成は実施の形態1と同じである。
本実施の形態に係る車両用ステアリングコラム装置1’においては、離脱ブラケット4に水平に取り付けられたパイロアクチュエータ7は、前後方向に移動するピストン7aを備え、このピストン7aの先端部には鋭角を成すテーパ面が形成されている。
又、ロックプレート10の幅方向中央には、切り起しによって所定角度折り曲げられた前記テーパ部10eが形成されており、このテーパ部10eにはパイロアクチュエータ7のピストン7aの先端部が係合している。
次に、本実施の形態に係る車両用ステアリングコラム装置1’の作用を図8〜図10に基づいて低荷重時と高荷重時に分けてそれぞれ説明する。尚、図8は車両用ステアリングコラム装置の斜視図であり、(a)はアンロック状態(係合解除状態)、(b)はロック状態(係合状態)を示す。又、図9及び図10は各作用時の状態を示す側面図であり、図9(a)は衝突前の状態、図9(b)は低荷重時の衝突後の状態、図10(a)は高荷重時の衝突直後の状態、図10(b)は高荷重時の衝突後にエネルギー吸収部材を引き裂く状態をそれぞれ示す。
車両衝突前の状態においては、図8(a)及び図9(a)に示すように、パイロアクチュエータ7はOFF状態にあって、そのピストン7aは後退限にあるため、ロックプレート10は下限位置にあり、その両端の係合溝10dは、エネルギー吸収部材11の支持部11bに係合していない(アンロック状態)。従って、両エネルギー吸収部材11の支持部(前端部)11bは、離脱ブラケット4に連結されていない。
而して、低荷重時には、パイロアクチュエータ7はOFF状態を維持するため、低荷重時には両エネルギー吸収部材11の支持部(前端部)11bは、離脱ブラケット4に連結されておらず、両者は非連結状態にある。
従って、図9(b)に示すように、離脱ブラケット4が車体から離脱してパイロアクチュエータ7やロックプレート10等と共に車体前方へと移動し、左右のエネルギー吸収部材11は、そのまま車体側に残される。そして、このときの離脱ブラケット4の離脱に消費されるエネルギーによって衝撃エネルギーが吸収され、低荷重時のドライバーの安全が確保される。
他方、高荷重時には、パイロアクチュエータ7がONされ、図8(b)及び図10(a)に示すように、ピストン7aが前進してその先端がロックプレート10のテーパ部10eに作用してロックプレート10を押し上げるため、該ロックプレート10の左右の係合溝10dが左右のエネルギー吸収部材11の支持部11bの先端に係合し(ロック状態)、エネルギー吸収部材11の支持部11bは、ロックプレート10を介して離脱ブラケット4に連結される。尚、このとき、ロックプレート10は、ガイド部4d,8aに沿って真っ直ぐ確実に移動することができ、車両振動によるガタが抑えられるため、その作動安定性が高められる。
従って、図10(b)に示すように、離脱ブラケット4が車体から離脱して車体前方へと移動し、これに連結された両エネルギー吸収部材11を引き裂き誘導ラインLに沿って引き裂く。このため、高荷重時には、主に両エネルギー吸収部材11を引き裂く際の大きな消費エネルギーによって衝撃エネルギーが吸収され、これによって高荷重時のドライバーの安全が確保される。
以上のように、本実施の形態においても、前記実施の形態1と同様に、車両衝突時に車体やスアリングホイールに加わる衝撃エネルギーをその衝撃の程度に応じて2段階的に吸収することができ、ドライバーの体格や衝突の程度に関わらず、衝撃エネルギーを確実に吸収してドライバーの安全を常に確保することができる。
又、本実施の形態では、パイロアクチュエータ7のピストン7aは前後方向(ステアリングコミラム軸方向)に移動する構成を採用したため、パイロアクチュエータ7の上方に大きなスペースを確保することができる。
尚、以上の実施の形態では、車体に加わる衝撃エネルギーやドライバーによりステアリングホイールに加わる衝撃エネルギーをその衝撃の程度に応じて2段階に吸収できるようにしたが、これに限ることなく、2段階に吸収するための条件として、シートポジションセンサ、ドライバーの体重を検出する体重センサ、車速センサ、乗員位置センサ、シートベルト着用センサ等からのドライバーの運転状態に関する情報により衝撃エネルギーを2段階に吸収できるようにすることもできる。
本発明は、衝突時にプレート状のエネルギー吸収部材を引き裂くことによって衝撃荷重を吸収する安全対策を採用する車両用ステアリングコラム装置に対して適用可能である。
本発明の実施の形態1に係る車両用ステアリングコラム装置の斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る車両用ステアリングコラム装置の分解斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る車両用ステアリングコラム装置の斜視図であって、(a)はアンロック状態(係合解除状態)、(b)はロック状態(係合状態)を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る車両用ステアリングコラム装置の各作用時の状態を示す側面図であって、(a)は衝突前の状態、(b)は低荷重時の衝突後の状態を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る車両用ステアリングコラム装置の各作用時の状態を示す側面図であって、(a)は高荷重時の衝突直後の状態、(b)は高荷重時の衝突後にエネルギー吸収部材を引き裂く状態を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る車両用ステアリングコラム装置の斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る車両用ステアリングコラム装置の分解斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る車両用ステアリングコラム装置の斜視図であって、(a)はアンロック状態(係合解除状態)、(b)はロック状態(係合状態)を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る車両用ステアリングコラム装置の各作用時の状態を示す側面図であって、(a)は衝突前の状態、(b)は低荷重時の衝突後の状態を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る車両用ステアリングコラム装置の各作用時の状態を示す側面図であって、(a)は高荷重時の衝突直後の状態、(b)は高荷重時の衝突後にエネルギー吸収部材を引き裂く状態を示す図である。
符号の説明
1,1’ 車両用ステアリングコラム装置
2 ステアリングコラム
3 ステアリングシャフト
4 離脱ブラケット
4a スリット
4d ガイド部
5 スライドプレート
6 支持ブラケット
7 バイロアクチュエータ(アクチュエータ)
7a ピストン(作動子)
8 固定ブラケット
8a ガイド部
9 ネジ
10 ロックプレート
10d 係合溝
10e テーパ部
11 エネルギー吸収部材
11a エネルギー吸収部材本体
11b,11c 支持部
11d 係合部
L 引き裂き誘導ライン

Claims (4)

  1. ステアリングコラムを支持する離脱ブラケットを車体に離脱可能に取り付けるとともに、引き裂き可能なエネルギー吸収部材の一端を車体に固定して成る車両用ステアリングコラム装置において、
    前記エネルギー吸収部材の他端を前記離脱ブラケットに係脱可能に接続するとともに、該エネルギー吸収部材の他端を前記離脱ブラケットに対して係脱させるロックプレートと、該ロックプレートを駆動するアクチュエータを設け、
    低荷重時には前記ロックプレートによる前記エネルギー吸収部材の前記離脱ブラケットへの係合を解除し、高荷重時には前記ロックプレートによって前記エネルギー吸収部材を前記離脱ブラケットに係合せしめるよう構成したことを特徴とする車両用ステアリングコラム装置。
  2. 前記アクチュエータがパイロアクチュエータであり、その作動子がステアリングコラム軸に対して垂直方向に移動するよう配置し、該パイロアクチュエータの作動子によって前記ロックプレートをステアリングコラム軸に対して垂直方向に移動させることを特徴とする請求項1記載の車両用ステアリングコラム装置。
  3. 前記ロックプレートにテーパ部を設け、前記パイロアクチュエータをその作動子がステアリングコラム軸方向に移動するよう配置するとともに、該パイロアクチュエータの作動子をロックプレートのテーパ部に係合させ、該作動子のステアリング軸方向の移動をロックプレートのステアリングコラム軸に対して垂直方向の移動に変換することを特徴とする請求項1記載の車両用ステアリングコラム装置。
  4. 前記ロックプレートの移動をガイドするガイド部を設けたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の車両用ステアリングコラム装置。
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