JP3804423B2 - 自動車のペダル支持装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のダッシュパネル後方に配設された操作ペダルの支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車が前方障害物に衝突するときは、車体前部が衝突エネルギーを吸収しながら潰れていき、エンジンルーム内に配置されているエンジンが、その後側に位置するブレーキ装置のマスタシリンダを押しながら後退する。このマスタシリンダには、ダッシュパネル後方に位置するブレーキペダルがロッドを介して連結されているので、マスタシリンダの後退に伴いプレーキペダルも押されて後退することとなる。従って、この衝突の際にブレーキペダルを踏んでいるドライバの足に衝突荷重が作用して大きなキックバックが生じ、そのドライバーの膝に衝撃がかかるという問題がある。
【0003】
これに対して、特開平11−43073号公報には、吊下式車両用ペダルよりも後方の車体構成部材からストッパ部材(押圧部材)を前方へ突出させておき、衝突によって後退してくる車両用ペダルを当該ストッパ部材に当てることが記載されている。車両用ペダルがストッパ部材に当たる位置はその枢支点よりも下側である。従って、車両用ペダルはストッパ部材に当たると、枢支点を中心に回転して先端ペダル部が前方へ移動し、ドライバの足に作用する衝突荷重を軽減する。
【0004】
また、特開平11−59350号公報には、自動車のブレーキペダルのプッシュロッドに対して後退方向に所定値以上の衝突荷重が入力すると、プッシュロッドがブレーキペダルから外れるようにして、ブレーキペダルに入力する衝突荷重を軽減することが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如く、ストッパ部材に操作ペダルの枢支点下側を当てて操作ペダルを先端ペダル部が前方へ移動するように回転変位させるようにしても、操作ペダルが***作ロッドに連結されている場合には、操作ペダルの回転変位を当該ロッドが妨げるおそれがある。これに対して、特開平11−59350号公報に記載されているように、ロッドに所定値以上の衝突荷重が入力したときに操作ペダルから外れるようにすることも考えられる。
【0006】
しかし、これでは、操作ペダルがストッパ部材に当たっても、ロッドに所定値以上の衝突荷重が入力するまでは該ロッドが操作ペダルから外れないから、その間は操作ペダルの回転変位が妨げられることになる。そうして、衝突時に操作ペダルが後退する現象は瞬間的なものであるから、ロッドに所定値以上の衝突荷重が入力するまで回転変位が妨げられる場合は、たとえその後にロッドがペダルから外れるとしても、ドライバの足に比較的大きな衝突荷重が作用することは避けられない。また、ロッドに所定値以上の衝突荷重が入力した時点からドライバの足に大きな衝突荷重が作用するようになるまでに、言わば瞬時に、ロッドが操作ペダルから外れるようにすることは難しく、作動の信頼性を得ることができない。
【0007】
そこで、本発明は、自動車の衝突時に操作ペダルが過度に後退してドライバの足に大きな荷重が作用することを確実に防止することができるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような課題に対して、操作ペダルがストッパ部材に当たった際に、該操作ペダルが前方へ揺動することを妨げないように該操作ペダルとロッドとの連結を切り離すようにしたものである。
【0009】
すなわち、請求項1に係る発明は、自動車のダッシュパネル後方に配設された操作ペダルの支持装置であって、
上記ダッシュパネルに固定されて該ダッシュパネルの後方に配設され、上記操作ペダルを前後揺動自在に支持するペダルブラケットと、
上記操作ペダルと該操作ペダルによって操作されるロッドとを切り離し可能に連結し且つ該操作ペダルに追従して後退することが阻止されたときに該操作ペダルとロッドとの連結を解除するように構成された連結部材と、
上記操作ペダルの後方に配置され、該操作ペダルが上記ダッシュパネル及びペダルブラケットと共に所定量以上に後退してきたときに、該操作ペダルの上記ペダルブラケットに対する支持点と先端ペダル部との中間点の後退を阻止するためのストッパ部材と、
一点が上記ペダルブラケットに枢支されているとともに、他の一点が上記ダッシュパネルよりも後方の車体構成部材に対して上記ペダルブラケットと共に後退したときに外れる ように締結され、該締結が外れることによって上記一点を中心に前後に揺動自在となる可動部材とを備え、
上記可動部材は、上記ペダルブラケットと共に後退して上記締結が外れた後に上記ストッパ部材に後退が阻止されるように当接するストッパ当接部と、このストッパ当接部がストッパ部材に当接した後にさらに後退してくる上記連結部材に当たり該連結部材が上記操作ペダルに追従して後退することを阻止することにより該操作ペダルとロッドとの連結を切り離す連結切り離し部と、この操作ペダルとロッドとの連結が切り離された後に上記ストッパ部材を支えとして上記操作ペダルの中間点を後退しないように受け止めるペダル受け部とを備え、
上記操作ペダルとロッドとの連結の切り離しにより、上記中間点の後退が阻止された上記操作ペダルが上記支持点の後退に伴って該支持点を中心に相対的に前方へ揺動すること妨げられなくなることを特徴とする。
【0010】
従って、この発明によれば、操作ペダルは、自動車の衝突時にダッシュパネル及びペダルブラケットと共に車室側に後退してくる。そのとき、可動部材はペダルブラケットと共に後退するが、その途中で車体構成部材に対する締結が外れることによってペダルブラケットに対して前後揺動自在となる。そうして、可動部材は、さらに後退すると、ストッパ当接部がストッパ部材に当接して後退が阻止され、次いで連結切り離し部が連結部材に当たって該連結部材が操作ペダルに追従後退することを阻止し該操作ペダルとロッドとの連結を切り離し、さらにペダル受け部がストッパ部材を支えとして操作ペダルの中間点の後退を阻止する。
【0011】
このように操作ペダルは所定量後退すると、その中間点の後退が阻止される。このため、操作ペダルの支持点がペダルブラケットと共にさらに後退するときは、操作ペダルは当該支持点を中心に先端ペダル部が前方へ移動するように回転しようとするが、切り離し手段が連結部材による操作ペダルとロッドとの連結を切り離すから、ロッドが操作ペダルの当該回転を妨げることがなくなる。このため、自動車の衝突時には操作ペダルの先端ペダル部が確実に前方へ移動するようになり、ドライバの足に大きな衝突荷重が作用することが避けられる。
【0012】
よって、可動部材を設けるだけで、自動車の衝突時に操作ペダルとロッドとの連結を切り離し、操作ペダルをストッパ部材の働きによってロッドに妨げられることなく前方へ揺動させることができる。
【0013】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の自動車のペダル支持装置において、
上記可動部材のペダル受け部と上記操作ペダルの中間点とのいずれか一方には該操作ペダルが後方へ揺動したときに上記連結切り離し部が上記連結部材に当たる前に、他方に設けられているスイッチ用部材に接触して該操作ペダルの後方への揺動端を検出するペダルスイッチが設けられ、
上記操作ペダルと可動部材との間には、該可動部材の後退が上記ストッパ部材によって阻止されたとき、上記ペダルスイッチとスイッチ用部材とが接触した状態からさらに、上記連結切り離し部材が上記連結部材に当たって当該連結が外れるまで、操作ペダルが連結部材と共に上記可動部材に対して相対的に後方へ揺動することを許容する揺動許容手段が設けられていることを特徴とする。
【0014】
すなわち、自動車の非衝突時においては、可動部材はペダルブラケットと一体的な関係にある。従って、操作ペダルは可動部材に対して前後に揺動することになるが、操作ペダルが後方へ揺動しその揺動端でペダルスイッチとスイッチ用部材とが接触しても、可動部材の連結切り離し部が連結部材に当たることがないようにしなければならない。一方、自動車の衝突時には、可動部材は車体構成部材から外れペダルブラケットに対して前後揺動自在な状態になり、さらに可動部材のペダル受け部が操作ペダルに対してペダルスイッチ及びスイッチ用部材を介して当接した状態となる。
【0015】
この場合、連結部材は操作ペダルに追従して(つまり一体となって)前後に揺動する関係にあるから、ペダルスイッチとスイッチ用部材とが接触した状態からさらに操作ペダルが連結部材と共に可動部材に対して相対的に後方へ揺動することができなければ、この可動部材の連結切り離し部を連結部材に当ててその操作ペダルとロッドとの連結を切り離すことができない。そのために、請求項2に係る発明では、上述の揺動許容手段を設けたものである。
【0016】
【発明の効果】
以上のように請求項1に係る発明によれば、操作ペダルとロッドとを切り離し可能に連結する連結部材と、操作ペダルがダッシュパネル及びペダルブラケットと共に後退してきたときに、該操作ペダルの上記ペダルブラケットに対する支持点と先端ペダル部との中間点の後退を阻止するためのストッパ部材と、ストッパ当接部と連結切り離し部とペダル受け部とを備えている可動部材とを設け、該ストッパ部材によって中間点の後退が阻止された操作ペダルが上記支持点の後退に伴って相対的に前方へ揺動することを妨げないように、上記連結部材による上記操作ペダルとロッドとの連結を可動部材によって切り離すようにしたから、自動車の衝突時には操作ペダルの先端ペダル部が確実に前方へ移動するようになり、ドライバの足に大きな衝突荷重が作用することが避けられる。
【0017】
請求項2に係る発明によれば、上記操作ペダルと可動部材との間には、該可動部材の後退が上記ストッパ部材によって阻止されたとき、上記ペダルスイッチとスイッチ用部材とが接触した状態からさらに、上記連結切り離し部材が上記連結部材に当たって当該連結が外れるまで、操作ペダルが連結部材と共に上記可動部材に対して相対的に後方へ揺動することを許容する揺動許容手段が設けられているから、操作ペダルとロッドとの連結を確実に切り離すことができるとともに、可動部材をペダルスイッチ用のブラケットに兼用することができ、構造の簡単化・軽量化に有利になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は本発明の実施形態の全体構成を示すものである。同図において、1は自動車前部のエンジンルーム2と車室3とを仕切るダッシュパネルである。このダッシュパネル1の下部後方、つまり車室3の下部前端部に運転席(図示せず)に着座したドライバによって踏込み操作される操作ペダルとしてのブレーキペダル4が配設されている。
【0020】
ブレーキペダル4は、ダッシュパネル1に固定されたペダルブラケット5に支持され、このブレーキペダル4の背部には自動車の衝突時にブレーキペダル4に対して働くストッパ部材6が設けられている。また、このペダルブラケット5には、自動車の衝突時にブレーキペダル4とストッパ部材6との間で働く可動部材7が支持されている。可動部材7は自動車の非衝突時にはブレーキスイッチ9を支持するブラケット及びブレーキペダル4の後方への揺動量を規制する戻りストッパとして働くものである。以下、具体的に説明する。
【0021】
上記ダッシュパネル1の前面側にはマスタバック10が設けられ、後面側には上記ペダルブラケット5が設けられ、このペダルブラケット5とマスタバック10とはダッシュパネル1に締結部材11により固定されている。このペダルブラケット5は車体後方へ向かって斜め上方に延び、上端が車体を構成するカウルパネル12に可動部材7と共に離脱可能に締結されている。この可動部材7及び締結構造は後に詳述する。
【0022】
ブレーキペダル4は、ペダルアーム4aの下端にドライバによって踏まれるペダル部4bが設けられたものであり、ペダルアーム4aの上端部が上記ペダルブラケット5に車幅方向に延びる支軸13によって枢着されて、前後に揺動可能になっている。このペダルアーム4aには、マスタバック10からダッシュパネル1を貫通して後方へ延びるプッシュロッド15が後述する連結部材16を介して連結されている。また、ブレーキペダル4の上端部後方には車体構成部材としての車幅方向に延びるインストルメントパネルのフレーム14が配設されていて、このフレーム14から上記ストッパ部材6が車体前方へ向かって少し下降傾斜気味に延びている。
【0023】
上記ペダルブラケット5のカウルパネル12に締結される上端部は、図2に示すように上壁5aと左右の側壁5bとによって断面形状が略逆U字状に形成されている。一方、上記可動部材7は、上壁7aと、前壁7bと、この上壁7aと前壁7bとを結ぶ左右の側壁7cと、側壁7cに固定されてペダルアーム4aの背部を少し後側へ斜めになって下方に延びるスイッチブラケット7dとを備えている。従って、可動部材7の上端部もペダルブラケット5と同様に上壁7aと左右の側壁7cとによって断面形状が略逆U字状になっている。また、スイッチブラケット7dと上記ストッパ部材6とは互いに略直交する関係にあり、ストッパ部材6の先端はスイッチブラケット7dの背面に対向している。
【0024】
そうして、ペダルブラケット5の上壁5a及び可動部材7の上壁7aの各々には前方へ向かって開口した上下に対応するスリット17が形成されていて、このスリット17に通したボルト19によってペダルブラケット5及び可動部材7とカウルパネル12とが締結されている。従って、ペダルブラケット5及び可動部材7は、後方へ向かって所定値以上の押圧力を受けると、スリット17からボルト19が抜けることによってカウルパネル12に対する締結が外れることになる。また、可動部材7の側壁7cはペダルブラケット5の側壁5bにブレーキペダル4の支軸13によって枢支されている。従って、この可動部材7は、上記カウルパネル12に対する締結が外れると、支軸13を中心に前後揺動自在となる。
【0025】
上記可動部材7は、自動車の衝突時に上記ストッパ部材6に当接するストッパ当接部21と、上記連結部材16に当たって上記ブレーキペダル4とプッシュロッド15との連結を切り離す連結切り離し部22と、ストッパ部材6を支えとしてブレーキペダル4の中間点を後退しないように受け止めるペダル受け部23とを備えている。
【0026】
すなわち、可動部材7のスイッチブラケット7dのストッパ部材6に対向する背面部が上記ストッパ当接部21を形成している。このスイッチブラケット7dのストッパ当接部21よりも下側の部位、換言すれば、ブレーキペダル4の支軸13からみてストッパ当接部21よりも離れた部位に上記ブレーキスイッチ9が取付けられている。このブレーキスイッチ9に対向するように上記ブレーキペダル4のペダルアーム4aにスイッチ用部材24がブラケット25を介して取付けられている。この実施形態ではスイッチブラケット7dのブレーキスイッチ取付部が上記ペダル受け部23を形成している。
【0027】
また、可動部材7の前壁7bに連結切り離し部22が形成されている。先にブレーキペダル4とプッシュロッド15との連結構造について説明すると、図3に示すようにプッシュロッド15の後端部には大径のフランジ状連結部15aが一体に形成されている。一方、ブレーキペダル11の中間部にはペダル側ロッド26の後端のジョイント部27が左右水平方向の連結ピン29により連結されている。このペダル側ロッド26の前端部には上記連結部15aと同径のフランジ状の連結部26aが一体に形成されている。そして、この両連結部15a,26aは互いに同心状に突き合わされて連結部材16により保持されている。
【0028】
上記連結部材16は、図4に示すように、突合わせ状態にある連結部15a,26a同士を直径方向両側から挟むように覆う樹脂製等からなる半割形状の1対のカラー30,30と、この両カラー30,30に外嵌合されて両カラー30,30を連結部15a,26aに締め付ける拘束部材31とからなる。各カラー30の長さ方向の両端部には対応する連結部15a,26aの背面に被さって両連結部15a,26aの離脱を阻止する内向きフランジ部30aが形成されている。
【0029】
上記拘束部材31は、両カラー30,30に外嵌合される円筒部31aと、この円筒部31aの前端より外側へ張り出したフランジ部31bとからなる。円筒部31aは、軸方向前方へ所定以上の力が加わったときに両カラー30,30からスライドして抜けるように両カラー30,30に外嵌合されており、この抜けによって両カラー30,30は拘束が解除されて連結部15a,26aから外れ、両ロッド15,26の連結が外れるようになっている。
【0030】
これに対して、上記可動部材7の前壁7bは、図5に示すように、下方に向かって開口した逆U字状の切り抜き部7eが形成されていて、この切り抜き部7eの周囲が連結切り離し部22を構成している。すなわち、切り抜き部7eは、その幅Dが上記拘束部材31の円筒部31aの外径より大きく、且つフランジ部31bの外径よりも小さくなるように形成されており、円筒部31aに遊嵌されて連結切り離し部22がフランジ部31bの背部に配設されている。従って、可動部材7の連結切り離し部22が拘束部材31のフランジ部31bに当たり、該拘束部材31がカラー30,30から前方へ抜けると、当該連結部材16によるブレーキペダル4とプッシュロッド15との連結が外れることになる。
【0031】
自動車の衝突時には上記可動部材7がカウルパネル12に対して相対的に後退して該カウルパネル12から外れるが、これに要する可動部材7の相対的な後退距離よりも、スイッチブラケット7d背面のストッパ当接部21とストッパ部材6の先端面との距離の方が少し大きくなるように、このスイッチブラケット7dとストッパ部材6との位置関係が設定されている。すなわち、自動車の衝突時には、可動部材7がカウルパネル12から外れた後にストッパ当接部21がストッパ部材6に当接するようになっている。
【0032】
また、ブレーキペダル4が後方へ揺動しブレーキスイッチ9がスイッチ用部材24に接触してオン(又はオフ)になるときに、拘束部材31のフランジ部31bが可動部材7の連結切り離し部22に対して若干の隙間を存して対向した状態(図1参照)になるように、このブレーキペダル4、可動部材7及び連結部材16の相対的な位置関係が定められている。
【0033】
そうして、ブレーキペダル4のスイッチ用部材24が支持されたブラケット25は図6に示すようにL字状の部材であって、ブレーキペダル4から側方へ突出した部分にスイッチ用部材24が取付けられている。このブラケット25の側方突出部の前方への曲げ強度は、ブレーキペダル4が支軸13を中心に後方へ揺動してブレーキスイッチ9がオン(又はオフ)となるときのブレーキスイッチ9とスイッチ用部材24との当接荷重よりも大きく、拘束部材31をカラー30から離脱させるに要する力よりも小さくなるように設定されている。
【0034】
次に上記ペダル支持装置の働きについて説明する。
【0035】
自動車の非衝突時には、ブレーキペダル4を踏むとこれが支軸13を中心に前方へ揺動し、それに伴ってプッシュロッド15が前進しマスタバック10で踏み力が倍加されてマスタシリンダに伝えられ、このマスタシリンダからブレーキ圧が自動車の車輪のホイールシリンダに伝達されて車輪に制動力が働く。ブレーキペダル4に対する踏み力を解除すると、ブレーキペダル4が戻ってスイッチ用部材24がブレーキスイッチ9に接触することにより、非ブレーキ状態であることが検出される。
【0036】
ブレーキペダル4を踏み込んだ状態で自動車が前方障害物に衝突すると、車体前部が潰れ、それに伴ってエンジンが後退し、このエンジンに押されてマスタシリンダ、マスタバック10、ペダルブラケット5及び可動部材7がダッシュパネル1と共に車室側へ後退してくる。ペダルブラケット5と可動部材7とはカウルパネル12に対して後方へ離脱可能に締結されているため、上記後退によってカウルパネル12から外れる。可動部材7は、カウルパネル12から外れると、支軸13を中心に前後揺動可能になる。
【0037】
ペダルブラケット5及び可動部材7がブレーキペダル4と共にさらに後退してくると、可動部材7のスイッチブラケット7dのストッパ当接部21がストッパ部材6に当接する。マスタバック10の後退に伴ってプッシュロッド15が後方へ押され、ブレーキペダル4が後方へ揺動している場合には、ブレーキペダル4のスイッチ用部材24が可動部材7のブレーキスイッチ9に接触した状態でストッパ当接部21がストッパ部材6に当接する。ブレーキペダル4がプッシュロッド15によって後方へ押されていない場合でも、可動部材7はストッパ当接部21がストッパ部材6に当たると支軸13を中心に前方へ揺動するから、ブレーキペダル4のスイッチ用部材24と可動部材7のブレーキスイッチ9とが接触した状態になる。
【0038】
可動部材7のスイッチブラケット7dがストッパ部材6に当接し且つブレーキペダル4のスイッチ用部材24と可動部材7のブレーキスイッチ9とが接触した状態で、ペダルブラケット5がさらに後退すると、すなわち、支軸13がさらに後退すると、スイッチ用部材24のブラケット25が図6に矢符で示すように前方へ曲がる。これにより、図7に示すように、可動部材7がブレーキペダル4に対して前方へ回動し、つまり、可動部材7の連結切り離し部22が前方へ移動し、連結部材16の拘束部材31のフランジ部31bに当たる。その結果、拘束部材31はブレーキペダル4に追従して後退することが阻止されるため、相対的に前方へスライドしてカラー30から外れ、連結部材16によるブレーキペダル4とプッシュロッド15との連結が外れる。
【0039】
従って、ペダルブラケット5、すなわち、支軸13がさらに後退するときは、ブレーキペダル4は、その中間点の後退が可動部材7のスイッチブラケット7dを介してストッパ部材6によって阻止されているから、支軸13を中心としてペダル部4bが前方へ移動するように揺動し、ドライバの足に大きな衝突荷重が作用することが避けられる。
【0040】
なお、上記実施形態では、スイッチ用部材24のL型ブラケット25が曲がることによって、ブレーキペダル4のスイッチ用部材24と可動部材7のブレーキスイッチ9とが接触した状態で、可動部材7が前方へ揺動すること、換言すればブレーキペダル4が可動部材7に対して相対的に後方へ揺動することを許容するようにしたが、そのような揺動許容手段としては図8に示すものを採用することもできる。
【0041】
これは、ブレーキペダル4のペダルアーム4aの側面にスイッチ用部材24を弾性体(コイルスプリング)33により後方へ突出する方向に付勢して支持してなるものである。すなわち、スイッチ用部材24は前後方向に延びるロッド35の後端に設けられ、ロッド35は、ペダルアーム4aの側面にウェブが固定されたコ字状ブラケット36の前後のフランジを前後動可能に貫通している。このブラケット36の前後のフランジ間において、ロッド35に固定したスプリング受け37とブラケット36の前側フランジとの間に弾性体33としてのコイルスプリングが圧縮状態で介装されている。
【0042】
従って、スイッチ用部材24は、前方へ向かって所定値以上の力が作用すると、弾性体33の付勢に抗して前方へ移動する。よって、上記L型ブラケット25の場合と同様に、ブレーキペダル4のスイッチ用部材24と可動部材7のブレーキスイッチ9とが接触した状態で、ブレーキペダル4が可動部材7に対して相対的に後方へ揺動することが許容される。
【0043】
上記弾性体33の付勢力は、ブレーキペダル4が支軸13を中心に後方へ揺動してブレーキスイッチ9がオン(又はオフ)となるときのブレーキスイッチ9とスイッチ用部材24との当接荷重よりも大きく、拘束部材31をカラー30から離脱させるに要する力よりも小さくなるように設定されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る自動車のペダル支持装置の非衝突時の状態を示す一部断面にした側面図。
【図2】 同実施形態のペダルブラケット及び可動部材のカウルパネルへの締結部を示す平面図。
【図3】 同実施形態のブレーキペダルとプッシュロッドとの連結部の構造を示す縦断面図。
【図4】 同実施形態の連結部材の分解斜視図。
【図5】 同実施形態の連結部材と可動部材の連結切り離し部との関係を示す横断面図。
【図6】 同実施形態のスイッチ用部材のブレーキペダルへの支持構造を示す断面図。
【図7】 上記ペダル支持装置の自動車衝突時の状態を示す一部断面にした側面図。
【図8】 スイッチ用部材のブレーキペダルへの支持構造の他の例を示す側面図。
【符号の説明】
1 ダッシュパネル
2 エンジンルーム
3 車室
4 ブレーキペダル(操作ペダル)
4a ペダルアーム
4b ペダル部
5 ペダルブラケット
6 ストッパ部材
7 可動部材
7d スイッチブラケット
9 ブレーキスイッチ(操作ペダルスイッチ)
12 カウルパネル(車体構成部材)
13 支軸
14 フレーム(車体構成部材)
15 プッシュロッド
16 連結部材
21 ストッパ当接部
22 連結切り離し部
23 ペダル受け部

Claims (2)

  1. 自動車のダッシュパネル後方に配設された操作ペダルの支持装置であって、
    上記ダッシュパネルに固定されて該ダッシュパネルの後方に配設され、上記操作ペダルを前後揺動自在に支持するペダルブラケットと、
    上記操作ペダルと該操作ペダルによって操作されるロッドとを切り離し可能に連結し且つ該操作ペダルに追従して後退することが阻止されたときに該操作ペダルとロッドとの連結を解除するように構成された連結部材と、
    上記操作ペダルの後方に配置され、該操作ペダルが上記ダッシュパネル及びペダルブラケットと共に所定量以上に後退してきたときに、該操作ペダルの上記ペダルブラケットに対する支持点と先端ペダル部との中間点の後退を阻止するためのストッパ部材と、
    一点が上記ペダルブラケットに枢支されているとともに、他の一点が上記ダッシュパネルよりも後方の車体構成部材に対して上記ペダルブラケットと共に後退したときに外れるように締結され、該締結が外れることによって上記一点を中心に前後に揺動自在となる可動部材とを備え、
    上記可動部材は、上記ペダルブラケットと共に後退して上記締結が外れた後に上記ストッパ部材に後退が阻止されるように当接するストッパ当接部と、このストッパ当接部がストッパ部材に当接した後にさらに後退してくる上記連結部材に当たり該連結部材が上記操作ペダルに追従して後退することを阻止することにより該操作ペダルとロッドとの連結を切り離す連結切り離し部と、この操作ペダルとロッドとの連結が切り離された後に上記ストッパ部材を支えとして上記操作ペダルの中間点を後退しないように受け止めるペダル受け部とを備え、
    上記操作ペダルとロッドとの連結の切り離しにより、上記中間点の後退が阻止された上記操作ペダルが上記支持点の後退に伴って該支持点を中心に相対的に前方へ揺動すること妨げられなくなることを特徴とする自動車のペダル支持装置。
  2. 請求項1に記載の自動車のペダル支持装置において、
    上記可動部材のペダル受け部と上記操作ペダルの中間点とのいずれか一方には該操作ペダルが後方へ揺動したときに上記連結切り離し部が上記連結部材に当たる前に、他方に設けられているスイッチ用部材に接触して該操作ペダルの後方への揺動端を検出するペダルスイッチが設けられ、
    上記操作ペダルと可動部材との間には、該可動部材の後退が上記ストッパ部材によって阻止されたとき、上記ペダルスイッチとスイッチ用部材とが接触した状態からさらに、上記連結切り離し部材が上記連結部材に当たって当該連結が外れるまで、操作ペダルが連結部材と共に上記可動部材に対して相対的に後方へ揺動することを許容する揺動許容手段が設けられていることを特徴とする自動車のペダル支持装置。
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