JP3924140B2 - ガスタービンプラント、及びその動作方法 - Google Patents

ガスタービンプラント、及びその動作方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスタービンプラントに関する。本発明は、特に、ガスタービンと同期機とが結合されたガスタービンプラントに関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスタービンと、電動機と発電機とに兼用される同期機とが結合されたガスタービンプラントが広く使用されている。ガスタービンの起動の際、同期機は電動機として動作してガスタービンを駆動し、ガスタービンを着火回転数まで加速する。その後、ガスタービンが点火されて駆動力の出力を開始し、ガスタービンの起動が完了する。その後、ガスタービンによって同期機が駆動され、同期機が発電機として使用される。
【0003】
このようなガスタービンプラントでは、ガスタービンによる発電が終了した後、同期機は再び電動機として始動され、ガスタービンの各部を冷却するクーリング運転が行われる。
【0004】
同期機とガスタービンとが結合されたガスタービンプラントでは、ガスタービンによる発電が終了した後、同期機が電動機として迅速に再始動され、ガスタービンの冷却時間が短縮されることが望まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、同期機とガスタービンとが結合されたガスタービンプラントであって、ガスタービンによる発電が終了した後、迅速に、同期機が電動機として始動可能なガスタービンプラントを提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、同期機とガスタービンとが結合されたガスタービンプラントであって、ガスタービンによる発電が終了した後、ガスタービンの冷却が完了するまでの時間を短縮することができるガスタービンプラントを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以下に、[発明の実施の形態]で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段が説明される。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]の記載との対応関係を明らかにするために付加されている。但し、付加された番号・符号は、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0008】
本発明によるガスタービンプラントは、ガスタービン軸を含むガスタービン(1)と、電機子とガスタービン軸に連結されて回転する回転子とを含む同期機(2)と、同期機(2)の電機子に電力を供給する電源装置(3)と、同期機(2)の電機子に誘起される誘起電機子電圧(v、v、v)を測定する電圧検出装置(6−1〜6−3)と、電源装置(3)を制御する制御装置(5)とを備えている。制御装置(5)は、ガスタービン(1)から同期機(2)への動力の供給の停止後、前記ガスタービン軸と前記回転子とが慣性により回転している状態にある間に、誘起電機子電圧(v、v、v)に基づいて、前記回転子の回転子位置を算出し、前記回転子位置に基づいて電源装置(3)を制御することによって同期機(2)を電動機として始動する。当該ガスタービンプラントでは、誘起電機子電圧(v、v、v)に基づいて、同期機(2)の回転子の回転子位置を算出することにより、ガスタービン(1)から同期機(2)への動力の供給の停止後、同期機(2)の回転子の停止を待つことなく同期機(2)の再始動が可能である。
【0009】
制御装置(5)は、誘起電機子電圧(v、v、v)が0(V)を通過する時刻に基づいて前記回転子位置を定めることが好ましい。
【0010】
誘起電機子電圧(v、v、v)がu相成分v、v相成分v、及びw相成分vを有する3相電圧である場合、制御装置(5)は、u相成分v、v相成分v、w相成分vのうちの複数に基づいて同期機(2)の回転子位置を定めることが好ましい。同期機(2)の回転子位置がu相成分v、v相成分v、w相成分vのうちの複数に基づいて定められることにより、u相成分v、v相成分v、w相成分vに現れる非対称性の影響が抑制され、より正確に同期機(2)の回転子位置が同定される。
【0011】
誘起電機子電圧(v、v、v)が3相電圧である場合、制御装置(5)は、3相電圧を座標変換して変換電圧(vα、vβ)を算出し、変換電圧(vα、vβ)が0(V)を通過する時刻に基づいて前記回転子位置を定めることが好ましい。u相成分v、v相成分v、w相成分vのうちの少なくとも2つに依存する変換電圧(vα、vβ)に基づいて同期機(2)の回転子位置が定められることにより、u相成分v、v相成分v、w相成分vに現れる非対称性の影響が抑制され、より正確に同期機(2)の回転子位置が同定される。
【0012】
誘起電機子電圧(v、v、v)が3相電圧である場合、制御装置(5)は、前記3相電圧のu相成分v、v相成分v、w相成分v及び0(V)の間の大小関係に基づいて、同期機(2)の回転子位置を算出することが好ましい。このようにして同期機(2)の回転子位置が算出されることにより、簡便に同期機(2)の回転子位置が算出可能である。
【0013】
この場合、制御装置(5)は、前記大小関係に基づいて、前記回転子位置をθ,θ+30°,θ+60°,…,θ+330°(0<θ<30°)のうちのいずれかであると定めることが好ましい。
【0014】
また、制御装置(5)は、前記3相電圧のu相成分v、v相成分、w相成分及び0(V)の間の大小関係に基づいて、ある時刻における前記回転子位置の近似値θ’を、θ,θ+30°,θ+60°,…,θ+330°(0<θ<30°)のうちのいずれかに定め、
【数3】
Figure 0003924140
により、vγ及びvδを定め、且つ、前記vγと前記vδとに基づいて、前記近似値θ’を補正して、前記回転子位置を算出することが好ましい。
【0015】
また、制御装置(5)は、誘起電機子電圧(v、v、v)に基づいて、前記回転子の回転速度と、前記回転子位置の1次算出値を算出し、前記回転速度に基づいて前記1次算出値を補正して前記回転子位置を算出することが好ましい。ここでいう回転速度とは、単位時間あたりの回転数、角周波数(角振動数)、周波数のように、回転子の回転の速さを示すパラメータを意味している。回転速度に基づいて前記1次算出値を補正して前記回転子位置が算出されることにより、電圧検出装置(6−1〜6−3)等で発生する遅延の影響が考慮された、より正確な回転子位置が算出可能である。
【0016】
この場合、制御装置(5)は、前記回転速度が速いほど、広義に単調に増加するように、0以上の値である補正値を定め、前記1次算出値から前記補正値を減じて前記回転子位置を算出することが好ましい。
【0017】
誘起電機子電圧(v、v、v)が、u相成分v、v相成分v、及びw相成分vを有する3相電圧である場合、制御装置(5)は、ある時刻における前記回転子位置をθ、前記回転子の回転角周波数をω1tとしたとき、下記式:
【数4】
Figure 0003924140
に基づいて、誘起電圧係数Λδを算出し、誘起電圧係数Λδに基づいて、電源装置(3)を制御することが好ましい。これにより、ガスタービン(1)から同期機(2)に動力が供給されることにより、同期機(2)の温度は上昇する。その温度の上昇は、同期機(2)の誘起電圧係数Λδに影響を及ぼす。上記の式により誘起電圧係数Λδを算出し、その誘起電圧係数Λδに基づいて、電源装置(3)を制御することにより、同期機(2)の誘起電圧係数Λδの変化を考慮した最適な制御が実現される。
【0018】
本発明による他のガスタービンプラントは、ガスタービン軸を含むガスタービン(1)と、ガスタービン軸と同体に回転する回転子と電機子とを含む同期機(2)と、前記電機子に電力を供給する電源装置(3)と、前記電機子に誘起される誘起電機子電圧(v、v、v)を測定する電圧検出装置(6−1〜6−3)と、電源装置(3)を制御する制御装置(5)とを備えている。制御装置(5)は、ガスタービン(1)から同期機(2)への動力の供給の停止後、前記回転子の回転子位置の目標値を、角周波数ω1uを有するように定め、前記目標値と誘起電機子電圧(v、v、v)に基づいて、誘起電機子電圧(v、v、v)の直軸成分vδが0になるように電源装置(3)を制御して、同期機(2)を電動機として始動する。
【0019】
本発明によるガスタービンプラントの動作方法は、
ガスタービン(1)から同期機(2)への動力の供給の停止の後、同期機(2)の回転子が回転する状態にある間に、同期機(2)の電機子に誘起される誘起電機子電圧(v、v、v)を測定するステップと、
誘起電機子電圧(v、v、v)に基づいて、前記回転子の回転子位置を算出するステップと、
前記回転子位置に基づいて同期機(2)を電動機として始動するステップ
とを備えている。
【0020】
本発明による他のガスタービンプラントの動作方法は、
同期機(2)の回転子の回転子位置の目標値を、角周波数ω1uを有するように定めるステップと、
ガスタービン(1)から同期機への動力の供給が停止された後、同期機(2)の回転子が回転する状態にある間に、同期機(2)の電機子に誘起される誘起電機子電圧(v、v、v)を測定するステップと、
前記目標値と誘起電機子電圧(v、v、v)に基づいて、誘起電機子電圧(v、v、v)の直軸成分vδが0になるように同期機(2)に電力を供給して同期機(2)を電動機として始動するステップ
とを備えている。
【0021】
本発明によるガスタービンプラント制御用プログラムは、
ガスタービン(1)から同期機への動力の供給の停止の後、同期機(2)の回転子が回転する状態にある間に、同期機(2)の電機子に誘起される誘起電機子電圧(v、v、v)を測定するステップと、
誘起電機子電圧(v、v、v)に基づいて、前記回転子の回転子位置を算出するステップと、
前記回転子位置に基づいて同期機(2)を電動機として始動するステップ
とを実行する。
【0022】
本発明による他のガスタービンプラント制御用プログラムは、
同期機の回転子の回転子位置の目標値を、角周波数ω1uを有するように定めるステップと、
ガスタービン(1)から同期機への動力の供給が停止された後、同期機(2)の回転子が回転する状態にある間に、同期機(2)の電機子に誘起される誘起電機子電圧(v、v、v)を測定するステップと、
前記目標値と誘起電機子電圧(v、v、v)に基づいて、誘起電機子電圧(v、v、v)の直軸成分vδが0になるように同期機(2)に電力を供給して同期機(2)を電動機として始動するステップ
とを実行する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明によるガスタービンプラントの実施の一形態を説明する。
【0024】
(実施の第1形態)
本発明によるガスタービンプラントの実施の第1形態では、図1に示されているように、ガスタービン1が回転界磁形の同期機2とともに設けられている。ガスタービン1のガスタービン軸は、同期機2の回転子に連結され、ガスタービン1のガスタービン軸は、同期機2の回転子と同体に回転する。
【0025】
同期機2は、発電機と電動機とに兼用される。ガスタービン1を起動する場合、同期機2は電動機として使用され、ガスタービン1のガスタービン軸をガスタービン1が着火可能な回転数まで加速する。ガスタービン1が着火され、起動が完了した後は、同期機2はガスタービン1により駆動される発電機として使用される。更に、ガスタービン1による同期機2の駆動が停止されて発電が終了した後は、同期機2は電動機として使用され、ガスタービン1の各部が冷却するために、ガスタービン1のガスタービン軸を駆動する。ガスタービン1のガスタービン軸が駆動されると、ガスタービン1のコンプレッサが作動し、ガスタービン1の各部が冷却される。
【0026】
同期機2は、インバータ装置3に接続される。インバータ装置3は、同期機2が電動機として使用されるとき、同期機2の電機子に3相の電機子電圧を供給する。インバータ装置3から同期機2への電機子電圧の供給は、u相電源線4−1、v相電源線4−2、w相電源線4−3を介して行われる。電機子電圧のu相電圧v、v相電圧v、及びw相電圧vは、それぞれu相電源線4−1、v相電源線4−2及びw相電源線4−3を介して同期機2に供給される。
【0027】
インバータ装置3は、制御装置5によって制御される。制御装置5は、u相電源線4−1、v相電源線4−2、及びw相電源線4−3にそれぞれ設けられたu相電圧センサ6−1、v相電圧センサ6−2、及びw相電圧センサ6−3に接続される。u相電圧センサ6−1、v相電圧センサ6−2、及びw相電圧センサ6−3は、それぞれu相電源線4−1、v相電源線4−2及びw相電源線4−3の電圧を測定して、同期機2の電機子のu相電圧v、v相電圧v、及びw相電圧vを測定する。制御装置5は、測定されたu相電圧v、v相電圧v、w相電圧vを受け取る。このとき、u相電圧v、v相電圧v、w相電圧vのうちの2つのみが計測され、他の1つは、下記式:
+v+v=0 …式(1)
を用いて算出されることが可能である。また、u相電源線4−1、v相電源線4−2及びw相電源線4−3の間の線間電圧のうちの2つが計測され、計測された線間電圧と、前述の式(1)とに基づいて、u相電圧v、v相電圧v、w相電圧vが算出されることが可能である。
【0028】
制御装置5は、u相電圧v、v相電圧v、及びw相電圧vに基づいて、u相電圧v、v相電圧v、及びw相電圧vそれぞれの指令値v 、指令値v 、指令値v を定め、インバータ装置3に出力する。インバータ装置3は、u相電圧v、v相電圧v、及びw相電圧vがそれぞれ指令値v 、指令値v 、指令値v に一致するように、u相電圧v、v相電圧v、及びw相電圧vを出力する。
【0029】
制御装置5の動作は、制御装置5に記憶されたプログラムに沿って行われる。制御装置5は、そのプログラムを実行して指令値v 、指令値v 、指令値v を定め、インバータ装置3を制御する。
【0030】
既述のように、実施の第1形態のガスタービンプラントでは、ガスタービン1による同期機2の駆動が停止されて発電が終了した後、ガスタービン1のガスタービン軸が同期機2により駆動され、ガスタービン1の各部が冷却されるクリーニング動作が行われる。実施の第1形態では、ガスタービン1による同期機2の駆動が停止された後、以下のようにして同期機2が電動機として始動される。
【0031】
発電が終了した直後、ガスタービン1のガスタービン軸は、その慣性により空転する。このとき同期機2の回転子も、ガスタービン1のガスタービン軸と同一の回転速度で空転する。同期機2の回転子が空転すると、同期機2の電機子には電圧が誘起され、u相電源線4−1、v相電源線4−2及びw相電源線4−3には、それぞれu相電圧v、v相電圧v及びw相電圧vが現れる。
【0032】
制御装置5は、u相、v相、w相のうちの任意の相の電機子電圧が0(V)を通過する時刻と、その電機子電圧が0(V)を通過する方向とに基づいて、ある時刻における同期機2の回転子の位置θを同定する。例えば、図2に示されているように、制御装置5は、時刻tにu相電圧vが0(V)を通過して、正電圧から負電圧になった場合、時刻tにおける回転子の位置θが90°(=π/2)であると判断する。同様に、時刻tにv相電圧vが0(V)を通過して、負電圧から正電圧になった場合、制御装置5は、時刻tにおける回転子の位置θが30°(=π/6)であると判断する。
【0033】
u相電圧v、v相電圧v及びw相電圧vが0(V)を通過する時刻と、それらが0(V)を通過する方向とに基づいて、少なくとも2つの時刻における回転子の位置が同定され、回転子の位置θ及び角周波数ωが算出される。例えば、時刻tにu相電圧vが0(V)を通過して、正電圧から負電圧になり、その後初めて時刻tにおいて、u相電圧vが0(V)を通過して正電圧から負電圧になった場合、制御装置5は、時刻tにおける回転子の位置θ(t)が90°(=π/2)であり、回転子の回転周期Tが、t−tであると判断する。制御装置5は、回転子の角周波数ωをω=2π/Tにより検出する。
【0034】
一般には、時刻tにおける回転子の位置θ(rad.)及び時刻tにおける回転子の位置θ(rad.)を用いて、時刻tにおける回転子の位置θ(t)及び回転子の角周波数ωは、
θ(t)=ω(t−t)+θ (rad.), …式(2)
ω=(θ−θ)/(t−t), …式(3)
で算出される。このようにして算出された回転子の位置θ(t)及び角周波数ωは、空転する回転子の角周波数が一定とみなされる時間範囲において、ほぼ正確である。
【0035】
u相電圧v、v相電圧v及びw相電圧vが0(V)を通過する時刻と、それらが0(V)を通過する方向とに基づいて、3つ以上の時刻における回転子の位置が測定され、時刻tにおける回転子の位置θ(t)及び角周波数ωが同定されることも可能である。これにより、より正確に回転子の位置θ(t)及び角周波数ωを同定することが可能である。
【0036】
例えば、u相電圧v、v相電圧v及びw相電圧vが0(V)を通過する時刻と、それらが0(V)を通過する方向とに基づいて、時刻tn−2、tn−1、及びtにおける回転子の位置が、それぞれ、θn−2、θn−1、θであると測定されたとする。この場合、時刻tにおける回転子の位置θが下記の式(4)により補正され、より正確と考えられる時刻tにおける回転子の位置θ が算出され得る(図3参照)。
【数5】
Figure 0003924140
但し、A+B=1、0≦A≦0.5≦B≦1 …式(4)
である。この場合、時刻tにおける回転子の位置θ(t)は、
θ(t)=ω(t−t)+θ …式(2’)
と同定され、これにより、より正確に回転子の位置θ(t)が同定される。
【0037】
また例えば、u相電圧v、v相電圧v及びw相電圧vが0(V)を通過する時刻と、それらが0(V)を通過する方向とに基づいて、時刻tn−3、tn−2、tn−1、及びtにおける回転子の位置が、それぞれ、θn−3、θn−2、θn−1、θであると測定されたとする。この場合、回転子の角周波数ωが、下記の式によって求められ、より正確な角周波数ωが算出され得る。
【数6】
Figure 0003924140
但し、
C+D=1、0≦C≦0.5≦D≦1
ω=(θ−θn−1)/(t−tn−1
ωn−1=(θn−1−θn−2)/(tn−1−tn−2
ωn−2=(θn−2−θn−3)/(tn−2−tn−3
Δt=t−tn−1
Δtn−1=tn−1−tn−2
Δtn−2=tn−2−tn−3…式(5)
【0038】
この場合、より正確と考えられる時刻tにおける回転子の位置θ が、下記式により算出され得る。
θ =A{ω(t−tn−1)+θn−1}+Bθ
但し、A+B=1,0≦A≦0.5≦B≦1 …式(6)
このとき、時刻tにおける回転子の位置θ(t)は、式(6)により算出された時刻tにおける回転子の位置θ を用いて、
θ(t)=ω(t−t)+θ …式(2”)
と同定され、これにより、より正確に回転子の位置θ(t)が同定される。
【0039】
更に例えば、u相電圧v、v相電圧v及びw相電圧vが0(V)を通過する時刻と、それらが0(V)を通過する方向とに基づいて、時刻t、t、…、tn−1、及びtにおける回転子の位置が、それぞれ、θ、θ、…、θn−1、θであると測定されたとする。この場合、時刻tと回転子の位置θ(t)とが、1次関数:
θ(t)=ω・t+θ …式(7)
として表現され、回転子の角周波数ωとθとが最小二乗法により定められることが可能である。これにより、より正確に回転子の位置θ(t)が同定される。
【0040】
上述の同期機2の回転子の位置θと角周波数ωとの同定は、u相電圧v、v相電圧v及びw相電圧vのうちの少なくとも2つ以上に基づいて行われることが好ましい。これにより、測定されたu相電圧v、v相電圧v及びw相電圧vに存在し得る非対称性の影響が抑えられ、より正確に回転子の位置θと角周波数ωとの同定を行うことができる。
【0041】
同定された同期機2の回転子の位置θは、回転子の角周波数ωに基づいて補正されることが好ましい。u相電圧センサ6−1、v相電圧センサ6−2、及びw相電圧センサ6−3がu相電圧v、v相電圧v、及びw相電圧vを測定するときに、ある程度の遅延が発生することは避け難い。この遅延により、u相電圧v、v相電圧v、及びw相電圧vに基づいて同定された同期機2の回転子の位置θは、真値よりも小さくなる。同定された同期機2の回転子の位置θと真値との差は、回転子の角周波数ωが大きくなるほど大きい。そこで、同定された同期機2の回転子の位置θから補正値Δθ(>0)が加えられることが好ましい。この場合、制御装置5は、補正値Δθを、回転子の角周波数ωに対して広義に単調に増加するように定める。
【0042】
補正値Δθの決定は、制御装置5の内部に保存される補正テーブル(図示されない)に基づいて行われることが可能である。この場合、補正テーブルには、回転子の角周波数ωと、それに対応する補正値Δθとが記述される。このとき、補正値Δθは、回転子の角周波数ωに対して広義に単調に増加するように定められる。
【0043】
また、補正値Δθは、
Δθ=f(ω) …式(8)
f:回転子の角周波数ωに対して広義に単調に増加する関数
により決定されることが可能である。
【0044】
制御装置5は、同期機2の回転子の位置θと角周波数ωとに基づいて、同期機2が適切に回転するようにu相電圧v、v相電圧v及びw相電圧vの角周波数と位相を定め、u相電圧v、v相電圧v、及びw相電圧vそれぞれの指令値v 、指令値v 、指令値v を決定する。
【0045】
指令値v 、指令値v 、指令値v の決定の際には、同期機2の誘起電圧係数Λδが使用され得る。この場合、誘起電圧係数Λδは、測定されたu相電圧v、v相電圧v及びw相電圧vと、上述のようにして同定された同期機2の回転子の位置θ、及び角周波数ωを用いて、下記のように定められることが好ましい。
【数7】
Figure 0003924140
…式(9)
ここでvγは、同期機2の電機子電圧の横軸成分である。ガスタービン1により同期機2が駆動されることにより、同期機2の温度は同期機2が静止状態にある場合よりも上昇し、同期機2の温度は運転状況に応じて変化する。誘起電圧係数Λδは、同期機2の温度に応じて変化し得る。そこで、式(9)により、誘起電圧係数Λδが算出され、その誘起電圧係数Λδに基づいて指令値v 、指令値v 、指令値v が決定されることにより、同期機2を電動機として作動する際、最適な制御を行うことが可能になる。
【0046】
インバータ装置3は、u相電圧v、v相電圧v、及びw相電圧vがそれぞれ指令値v 、指令値v 、指令値v に一致するように、u相電圧v、v相電圧v、及びw相電圧vを出力する。以上の過程により、同期機2が始動される。
【0047】
実施の第1形態のガスタービンプラントでは、ガスタービン1による同期機2の駆動が停止されて発電が終了した後、同期機2の回転子が空転することにより電機子に誘起される電圧に基づいて、同期機2の回転子の位置及び角周波数が同定される。同定された同期機2の回転子の位置及び角周波数に基づいて、ガスタービン軸と回転子とが空転している間に同期機2が始動される。これにより、ガスタービン1による同期機2の駆動が停止されて発電が終了した後、速やかにガスタービン1の冷却運転が行われる。
【0048】
(実施の第2形態)
実施の第2形態のガスタービンプラントでは、実施の第1形態と異なる方法により、同期機2の回転子の位置θと角周波数ωとが同定される。実施の第2形態のガスタービンプラントの他の構成及び動作は、実施の第1形態と同一である。
【0049】
実施の第2形態では、同期機2の回転子の位置θと角周波数ωとの同定は、u相電圧v、v相電圧v、及びw相電圧vを座標変換して得られる電圧vα及び/又は電圧vβに基づいて行われる。電圧vα、及び電圧vβは、下記式:
【数8】
Figure 0003924140
…式(10)
により算出される。但し、ηは、任意の角度である。
【0050】
実施の第2形態では、制御装置5は、電圧vα又は電圧vβが0(V)を通過する時刻と、それらが0(V)を通過する方向とに基づいて、少なくとも2つの時刻における回転子の位置を測定し、更に、時刻tにおける同期機2の回転子の位置θ(t)及び角周波数ωを同定する。
【0051】
電圧vαと電圧vβとは、u相電圧v、v相電圧v、及びw相電圧vのうちの少なくとも2つの関数である。このように定められた電圧vαと電圧vβとに基づいて、同期機2の回転子の位置θ及び角周波数ωが算出されることにより、測定されたu相電圧v、v相電圧v及びw相電圧vに存在し得る非対称性の影響が抑えられ、より正確に同期機2の回転子の位置θと角周波数ωとの同定を行うことができる。
【0052】
このとき、実施の第1形態と同様に、補正値Δθが、回転子の角周波数ωに対して広義に単調に増加するように定められ、同定された同期機2の回転子の位置θから補正値Δθ(>0)が加えられることが好ましい。
【0053】
更に、実施の第1形態と同様に、式(9)により、誘起電圧係数Λδが算出され、その誘起電圧係数Λδに基づいて指令値v 、指令値v 、指令値v が決定されることが好ましい。
【0054】
実施の第2形態のガスタービンプラントでは、実施の第1形態と同様に、ガスタービン1のガスタービン軸と同期機2の回転子とが空転している間に、同期機2の回転子の位置と角周波数が同定される。その同期機2の回転子の位置と角周波数とに基づいて、回転子が空転している間に同期機2が始動される。これにより、ガスタービン1による同期機2の駆動が停止されて発電が終了した後、速やかにガスタービン1の冷却運転が行われる。
【0055】
更に、実施の第2形態のガスタービンプラントは、より正確に同期機2の回転子の位置θと角周波数ωとの同定を行うことができる。
【0056】
(実施の第3形態)
実施の第3形態のガスタービンプラントでは、実施の第1形態及び第2形態と異なる方法により、同期機2の回転子の位置θと角周波数ωとが同定される。実施の第3形態のガスタービンプラントの他の構成及び動作は、実施の第1形態と同一である。
【0057】
実施の第3形態では、u相電圧v、v相電圧v、w相電圧v、及び0(V)の間の大小関係に基づいて、同期機2の回転子の位置θが同定される。更に、u相電圧v、v相電圧v、w相電圧vのいずれかが0(V)を通過する周期に基づいて、同期機2の回転子の角周波数ωが同定される。又は、それぞれ時刻t及び時刻tにおける回転子位置θ及びθから同期機2の回転子の角周波数ωが同定される。
【0058】
図2を参照して、ある時刻tにおける同期機2の回転子の位置θの同定は、時刻tにおけるu相電圧v、v相電圧v、w相電圧v、及び0(V)の間の大小関係に基づいて、下記のように定められる。時刻tにおいて、
>0>v>vのとき、θ=15°(0°〜30°);
>v>0>vのとき、θ=45°(30°〜60°);
>v>0>vのとき、θ=75°(60°〜90°);
>0>v>vのとき、θ=105°(90°〜120°);
>0>v>vのとき、θ=135°(120°〜150°);
>v>0>vのとき、θ=165°(150°〜180°);
>v>0>vのとき、θ=195°(180°〜210°);
>0>v>vのとき、θ=225°(210°〜240°);
>0>v>vのとき、θ=255°(240°〜270°);
>v>0>vのとき、θ=285°(270°〜300°);
>v>0>vのとき、θ=315°(300°〜330°);
>0>v>vのとき、θ=345°(330°〜360°).
上記において、括弧内に示された範囲は、時刻tにおける同期機2の回転子の位置θの真値の範囲である。例えば、v>0>v>vのとき、同期機2の回転子の位置θの真値は0°〜30°の範囲にあり、同期機2の回転子の位置θは15°と同定される。このようにして同期機2の回転子の位置θが同定されても、時刻tにおける同期機2の回転子の位置θの誤差は、高々15°である。
【0059】
時刻tにおける同期機2の回転子の位置θと、回転子の角周波数ωを用いて、時刻tにおける同期機2の回転子の位置θ(t)は、
θ(t)=ω(t−t)+θ
と同定される。同定された同期機2の回転子の位置θ(t)と回転子の角周波数ωとに基づいて、制御装置5は、指令値v 、指令値v 、指令値v を決定し、同期機2を電動機として始動する。
【0060】
上記のようにして同期機2の回転子の位置θの同定が行われることにより、制御装置5がu相電圧v、v相電圧v、w相電圧vを監視する負担が軽減され、制御装置5の構成を簡便にすることができる。
【0061】
なお、実施の第3形態において、時刻tにおける同期機2の回転子の位置θの同定は、0<θ<30°であるθを用いて、
>0>v>vのとき、θ=θ
>v>0>vのとき、θ=θ+30°;
>v>0>vのとき、θ=θ+60°;
>0>v>vのとき、θ=θ+90°;
>0>v>vのとき、θ=θ+120°;
>v>0>vのとき、θ=θ+150°;
>v>0>vのとき、θ=θ+180°;
>0>v>vのとき、θ=θ+210°;
>0>v>vのとき、θ=θ+240°;
>v>0>vのとき、θ=θ+270°;
>v>0>vのとき、θ=θ+300°;
>0>v>vのとき、θ=θ+330°.
として行われることが可能である。この場合でも、位置θの同定の誤差は、θと(30°−θ)とのうちの大きい方に抑えられる。但し、位置θの同定の誤差を最小にする観点から、上述されているように、θ=15°であることが好ましい。
【0062】
(実施の第4形態)
実施の第4形態のガスタービンプラントでは、実施の第3形態で行われる同期機2の回転子の位置θの同定の方法が修正され、より正確に同期機2の回転子の位置θが同定される。
【0063】
実施の第4形態では、u相電圧v、v相電圧v、w相電圧v、及び0(V)の間の大小関係に基づいて、時刻tにおける同期機2の回転子の位置の第1近似値θ’が同定される。
【0064】
実施の第3形態の同期機2の回転子の位置θの同定と同様に、ある時刻tにおける同期機2の回転子の第1近似値θ’の同定は、時刻tにおけるu相電圧v、v相電圧v、w相電圧v、及び0(V)の間の大小関係に基づいて、下記のように定められる。時刻tにおいて、
>0>v>vのとき、θ’=15°(0°〜30°);
>v>0>vのとき、θ’=45°(30°〜60°);
>v>0>vのとき、θ’=75°(60°〜90°);
>0>v>vのとき、θ’=105°(90°〜120°);
>0>v>vのとき、θ’=135°(120°〜150°);
>v>0>vのとき、θ’=165°(150°〜180°);
>v>0>vのとき、θ’=195°(180°〜210°);
>0>v>vのとき、θ’=225°(210°〜240°);
>0>v>vのとき、θ’=255°(240°〜270°);
>v>0>vのとき、θ’=285°(270°〜300°);
>v>0>vのとき、θ’=315°(300°〜330°);
>0>v>vのとき、θ’=345°(330°〜360°).
【0065】
更に、測定されたu相電圧v、v相電圧v、及びw相電圧vと、上述の第1近似値θ’とに基づいて、時刻tにおける同期機2の電機子電圧の横軸成分の近似値vγ’及び直軸成分の近似値vδ’が下記式:
【数9】
Figure 0003924140
…式(11)
により算出される。更に、同期機2の回転子の第1近似値θ’が、下記式により補正され、時刻tにおける同期機2の回転子の位置θが同定される。
θ=θ’−tan−1(vδ’/vγ’)
≒θ’−(180/π)・(vδ’/vγ’) (°). …式
(12)
ここで、同期機2の電機子電圧は、主として横軸成分で構成されるため、vδ’/vγ’≪1である。更に、vδ’/vγ’の項に乗算されている180/πは、θが度で表現されることにともない付された係数であり、θがラジアンで表現される場合には、必要とされない。
【0066】
一方、同期機2の回転子の角周波数ωは、実施の第3形態と同様に、u相電圧v、v相電圧v、w相電圧vのいずれかが0(V)を通過する周期に基づいて同定される。又は、それぞれ時刻t及び時刻tにおける回転子位置θ及びθから同期機2の回転子の角周波数ωが同定される。
【0067】
時刻tにおける同期機2の回転子の位置θと、回転子の角周波数ωを用いて、時刻tにおける同期機2の回転子の位置θ(t)は、
θ(t)=ω(t−t)+θ …式(13)
と同定される。同定された同期機2の回転子の位置θ(t)と回転子の角周波数ωとに基づいて、制御装置5は、指令値v 、指令値v 、指令値v を決定し、同期機2を電動機として始動する。
【0068】
実施の第4形態では、時刻tにおける同期機2の回転子の位置θが式(12)に基づいて補正され、実施の第3形態よりも、正確に同期機2の回転子の位置θが同定される。
【0069】
なお、実施の第4形態において、時刻tにおける同期機2の回転子の位置の第1近似値θ’の同定は、0<θ<30°であるθを用いて、
>0>v>vのとき、θ’=θ
>v>0>vのとき、θ’=θ+30°;
>v>0>vのとき、θ’=θ+60°;
>0>v>vのとき、θ’=θ+90°;
>0>v>vのとき、θ’=θ+120°;
>v>0>vのとき、θ’=θ+150°;
>v>0>vのとき、θ’=θ+180°;
>0>v>vのとき、θ’=θ+210°;
>0>v>vのとき、θ’=θ+240°;
>v>0>vのとき、θ’=θ+270°;
>v>0>vのとき、θ’=θ+300°;
>0>v>vのとき、θ’=θ+330°.
として行われることが可能である。この場合でも、第1近似値θ’の同定の誤差は、θと(30°−θ)とのうちの大きい方に抑えられる。但し、第1近似値θ’の同定の誤差を最小にする観点から、上述されているように、θ=15°であることが好ましい。
【0070】
【発明の効果】
本発明により、同期機とガスタービンとが結合されたガスタービンプラントであって、ガスタービンによる発電が終了した後、迅速に、同期機が電動機として始動可能なガスタービンプラントが提供される。
【0071】
また、本発明により、同期機とガスタービンとが結合されたガスタービンプラントであって、ガスタービンによる発電が終了した後のガスタービンの冷却時間を短縮することができるガスタービンプラントが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による実施の形態のガスタービンプラントを示す。
【図2】図2は、u相電圧v、v相電圧v、及びw相電圧vと、同期機2の回転子位置との関係を示す。
【図3】図3は、時刻tにおける回転子位置θ の算出法を示す。
【符号の説明】
1:ガスタービン
2:同期機
3:インバータ装置
4−1:u相電源線
4−2:v相電源線
4−3:w相電源線
5:制御装置
6−1:u相電圧センサ
6−2:v相電圧センサ
6−3:w相電圧センサ

Claims (11)

  1. ガスタービン軸を含むガスタービンと、
    電機子と、前記ガスタービン軸に連結されて回転する回転子とを含む同期機と、
    前記電機子に電力を供給する電源装置と、
    前記電機子に誘起される誘起電機子電圧を測定する電圧検出装置と、
    前記電源装置を制御する制御装置
    とを備え、
    前記制御装置は、前記ガスタービンから前記同期機への動力の供給の停止後、前記ガスタービン軸と前記回転子とが慣性により回転している状態にある間に、記誘起電機子電圧に基づいて記回転子の回転子位置を算出すると共に前記回転子位置に基づいて前記電源装置を制御し、これにより、前記ガスタービンの回転数をゼロに到達させることなく前記同期機を電動機として始動する
    ガスタービンプラント。
  2. 請求項1に記載のガスタービンプラントにおいて、
    前記制御装置は、前記誘起電機子電圧が0(V)を通過する時刻に基づいて前記回転子位置を定める
    ガスタービンプラント。
  3. 請求項1に記載のガスタービンプラントにおいて、
    前記誘起電機子電圧は、u相成分v、v相成分v、及びw相成分vを有する3相電圧であり、
    前記制御装置は、前記u相成分v、前記v相成分v、前記w相成分vのうちの複数に基づいて前記回転子位置を定める
    ガスタービンプラント。
  4. 請求項1に記載のガスタービンプラントにおいて、
    前記誘起電機子電圧は、3相電圧であり、
    前記制御装置は、前記3相電圧に対して3相−2相変換を行って2相の変換電圧を算出し、前記変換電圧が0(V)を通過する時刻に基づいて前記回転子位置を定める
    ガスタービンプラント。
  5. 請求項に記載のガスタービンプラントにおいて、
    前記誘起電機子電圧は、3相電圧であり、
    前記制御装置は、前記3相電圧のu相成分v 、v相成分v 、w相成分v 及び0(V)の間の大小関係に基づいて、前記回転子位置θ,θ+30°,θ+60°,…,θ+330°(0<θ<30°)のうちから選択されたいずれかの角度であると特定し、特定された前記回転子位置に基づいて前記電源装置を制御して前記同期機を電動機として始動する
    ガスタービンプラント。
  6. 請求項に記載のガスタービンプラントにおいて、
    前記制御装置は、前記3相電圧のu相成分v相成分、w相成分及び0(V)の間の大小関係に基づいて、ある時刻における前記回転子位置の近似値θ’を、θ,θ+30°,θ+60°,…,θ+330°(0<θ<30°)のうちから選択されたいずれかの角度であると特定し、
    Figure 0003924140
    により、vγ及びvδを定め、且つ、前記vγと前記vδとに基づいて記近似値θ’を補正して記回転子位置を特定し、特定された前記回転子位置に基づいて前記電源装置を制御して前記同期機を電動機として始動する
    ガスタービンプラント。
  7. 請求項1に記載のガスタービンプラントにおいて、
    前記制御装置は、前記誘起電機子電圧に基づいて、前記回転子の回転速度と、前記回転子位置の1次算出値を算出し、前記回転速度に基づいて前記1次算出値を補正して前記回転子位置を算出する
    ガスタービンプラント。
  8. 請求項に記載のガスタービンプラントにおいて、
    前記制御装置は、前記回転速度が速いほど広義に単調に増加するように、0以上の値である補正値を定め、前記1次算出値に前記補正値を加えて前記回転子位置を算出する
    ガスタービンプラント。
  9. 請求項1に記載のガスタービンプラントにおいて、
    前記誘起電機子電圧は、u相成分v、v相成分v、及びw相成分vを有する3相電圧であり、
    前記制御装置は、ある時刻における前記回転子位置をθ、前記回転子の回転角周波数をω1tとしたとき、下記式:
    Figure 0003924140
    に基づいて、誘起電圧係数Λδを算出し、
    前記誘起電圧係数Λδに基づいて、前記電源装置を制御する
    ガスタービンプラント。
  10. ガスタービンから同期機への動力の供給の停止の後、前記同期機の回転子が回転する状態にある間に、前記同期機の電機子に誘起される誘起電機子電圧を測定するステップと、
    前記誘起電機子電圧に基づいて、前記回転子の回転子位置を算出するステップと、
    前記回転子位置に基づいて前記同期機を制御し、これにより、前記ガスタービンの回転数をゼロに到達させることなく前記同期機を電動機として始動するステップ
    とを備えた
    ガスタービンプラントの動作方法。
  11. ガスタービンから同期機への動力の供給の停止の後、前記同期機の回転子が回転する状態にある間に、前記同期機の電機子に誘起される誘起電機子電圧を測定するステップと、
    前記誘起電機子電圧に基づいて、前記回転子の回転子位置を算出するステップと、
    前記回転子位置に基づいて前記同期機を制御し、これにより、前記ガスタービンの回転数をゼロに到達させることなく前記同期機を電動機として始動するステップ
    とを実行する
    ガスタービンプラント制御用プログラム。
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