JP3921678B2 - 画像処理方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多値の誤差拡散処理を行って画像データの少階調化を行う画像処理方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、コンピュータで作成したり画像入力装置で入力して得られたような多階調の画像を、より少ない階調のプリンタ等の画像出力装置によって出力する場合には、画像データの少階調化を行う必要がある。このように画像データの少階調化を行う場合でも、原画像が持つ画品質をできるだけ維持する技術として、従来より擬似中間調表現が利用されている。擬似中間調表現の手法としては、種々提案されているが、そのうち、誤差拡散法による疑似中間調表現は、画品質が良いため、出力階調が2値のプリンタ等で広く利用されている。また、画像出力装置が3階調以上を表現できる場合に対応して、量子化レベル数が3以上の多値の誤差拡散法も提案されている。なお、誤差拡散法は、注目画素について発生した量子化誤差を、注目画素の近傍における未量子化画素の入力画像データに対して拡散する方法である。
【0003】
ここで、一般的な誤差拡散法の原理(文献「貴家仁志,八重光男,“ディジタル画像データのCによる階調変換技法”,「インターフェース」,Aug,1993,第158〜171ページ」参照)について詳しく説明する。
【0004】
誤差拡散法は、人間の視覚特性を考慮して、量子化誤差を高周波域に変調することによって目立たなくし、擬似中間調を表現する方法である。図20は、一般的な誤差拡散処理を実現するための画像処理装置の構成を示すブロック図である。この画像処理装置は、入力画像データx(i,j)から後述するフィルタ214の出力データを減算する減算器211と、この減算器211の出力データを量子化して、出力画像データy(i,j)として出力する量子化器(図ではQと記す。)212と、出力画像データy(i,j)から減算器211の出力データを減算する減算器213と、この減算器213の出力データに対して所定のフィルタリング処理を行って、減算器211に出力するフィルタ214とを備えている。なお、図中、e(i,j)は、量子化器212における量子化によって発生する量子化誤差を表している。従って、減算器213の出力データは、量子化誤差e(i,j)となる。なお、i,jは、互いに直交する2方向(以下、i方向およびj方向という。)の各座標を表している。
【0005】
フィルタ214は、一種の線形フィルタであり、ここでは、その伝達関数を、G(z1,2 )とする。なお、z1,2 は、それぞれ、i方向、j方向に関するz変換における変数である。図20に示した画像処理装置の構成全体は、2次元のΣΔ変調回路とみなすことができる。従って、この画像処理装置における入出力関係は、次の式(1)のように与えられる。
【0006】
【数1】
Y(z1,2 )=X(z1,2 )+H(z1,2 )E(z1,2 )…(1)
【0007】
なお、式(1)において、Y(z1,2 ),X(z1,2 ),E(z1,2 )は、それぞれ、y(i,j),x(i,j),e(i,j)をz変換した値である。また、量子化誤差E(z1,2 )を変調するフィルタの伝達関数H(z1,2 )は、次の式(2)で与えられる。
【0008】
【数2】
H(z1,2 )=1−G(z1,2 ) …(2)
【0009】
伝達関数H(z1,2 )は、2次元の有限インパルス応答(FIR)ハイパスフィルタを表しており、このハイパスフィルタは、量子化誤差E(z1,2 )の高周波域への変調特性を決定する誤差変調用フィルタとなる。なお、以下、伝達関数H(z1,2 ),G(z1,2 )で表されるフィルタを表す場合にも、フィルタH(z1,2 ),フィルタG(z1,2 )と記す。
【0010】
G(z1,2 )は、次の式(3)のように表される。
【0011】
【数3】
G(z1,2 )=ΣΣg(n1,n2)z1 -n1 2 -n2 …(3)
【0012】
なお、式(3)中の最初のΣはn1が−N1 からM1 についての総和を表し、次のΣはn2が−N2 からM2 についての総和を表している。ただし、N1 ,M1 ,N2 ,M2 は、それぞれ所定の正の整数である。また、g(n1,n2)は、フィルタ係数であり、n1=0,n2=0は、注目画素を表す。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、多値の誤差拡散法は、量子化レベル数が少ない場合、量子化レベル近傍でのテクステャ変化が目立ち、擬似輪郭が生じる等、画品質が悪いという問題点があった。その原因は、原画像データの階調が量子化レべルの近傍の場合に、出力レベルが単一の量子化レベルのみになり、誤差拡散法特有のランダムパターンが生じないことにある。
【0014】
テクステャ変化による画品質の劣化を防ぐ有効な手段の一つとしては、画像データに規則的パターンやランダム雑音を重畳する手法がある。しかし、この手法では、原画像データにおける全ての階調値に対して誤差を大きくすることになり、誤差拡散法の最大の特徴である誤差の最小性を犠牲にすることになり、規則的パターンのテクスチャと誤差拡散法によるテクスチャが合わなかったり、出力画像においてざらつき感が大きい等の問題点がある。
【0015】
また、2値から3値、5値と階層的に誤差拡散処理を行う手法も提案されている(文献「越智宏,“階調化処理による高品質多値誤差拡散法”,画電学誌,24,1(1995−01),第10〜17ページ」参照)が、階層的な処理のために演算時間が多くかかることや、ある階調値を表現するために4出力レベル以上が用いられることがあり、ざらつき感が大きいことや、このための補正処理が必要になること等の問題点がある。
【0016】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、多値の誤差拡散処理を行って、画像データの少階調化を行いながら、テクスチャが一様化されたざらつき感の少ない高品質の画像を得ることができるようにした画像処理方法および装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像処理方法は、入力画像データの階調値が所定の量子化実行範囲内に含まれる場合には、入力画像データを、画素毎に量子化して、所定の量子化レベルを有する画像データに変換して出力すると共に、注目画素について量子化によって発生する量子化誤差を、注目画素の近傍における未量子化画素の入力画像データに対して拡散し、入力画像データの階調値が量子化実行範囲内に含まれない場合には、入力画像データを、量子化せずに出力する第1の誤差拡散処理手順と、この第1の誤差拡散処理手順によって出力される画像データを、画素毎に量子化して、第1の誤差拡散処理手順における量子化レベルとは異なるレベルを含む3つ以上の量子化レベルのいずれかを有する出力画像データに変換して出力すると共に、注目画素について量子化によって発生する量子化誤差を注目画素の近傍における未量子化画素の画像データに対して拡散する第2の誤差拡散処理手順とを備えたものである。
【0018】
本発明の画像処理装置は、入力画像データの階調値が所定の量子化実行範囲内に含まれる場合には、入力画像データを、画素毎に量子化して、所定の量子化レベルを有する画像データに変換して出力すると共に、入力画像データの階調値が量子化実行範囲内に含まれない場合には、入力画像データを、量子化せずに出力する選択的量子化手段と、注目画素について選択的量子化手段における量子化によって発生する量子化誤差を、注目画素の近傍における未量子化画素の入力画像データに対して拡散する誤差拡散手段とを有する第1の誤差拡散処理手段と、この第1の誤差拡散処理手段によって出力される画像データを、画素毎に量子化して、選択的量子化手段における量子化レベルとは異なるレベルを含む3つ以上の量子化レベルのいずれかを有する出力画像データに変換して出力する量子化手段と、注目画素について量子化手段における量子化によって発生する量子化誤差を注目画素の近傍における未量子化画素の画像データに対して拡散する第2の誤差拡散手段とを有する第2の誤差拡散処理手段とを備えたものである。
【0019】
本発明の画像処理方法では、第1の誤差拡散処理手順によって、入力画像データの階調値が所定の量子化実行範囲内に含まれる場合には、入力画像データが、画素毎に量子化され、所定の量子化レベルを有する画像データに変換されて出力されると共に、注目画素について量子化によって発生する量子化誤差が、注目画素の近傍における未量子化画素の入力画像データに対して拡散され、入力画像データの階調値が量子化実行範囲内に含まれない場合には、入力画像データが、量子化されずに出力される。そして、第2の誤差拡散処理手順によって、第1の誤差拡散処理手順によって出力される画像データが、画素毎に量子化され、第1の誤差拡散処理手順における量子化レベルとは異なるレベルを含む3つ以上の量子化レベルのいずれかを有する出力画像データに変換されて出力されると共に、注目画素について量子化によって発生する量子化誤差が注目画素の近傍における未量子化画素の画像データに対して拡散される。
【0020】
本発明の画像処理装置では、第1の誤差拡散処理手段において、選択的量子化手段によって、入力画像データの階調値が所定の量子化実行範囲内に含まれる場合には、入力画像データが、画素毎に量子化され、所定の量子化レベルを有する画像データに変換されて出力されると共に、入力画像データの階調値が量子化実行範囲内に含まれない場合には、入力画像データが、量子化されずに出力され、第1の誤差拡散手段によって、注目画素について選択的量子化手段における量子化によって発生する量子化誤差が、注目画素の近傍における未量子化画素の入力画像データに対して拡散される。また、第2の誤差拡散処理手段において、量子化手段によって、第1の誤差拡散処理手段によって出力される画像データが、画素毎に量子化され、選択的量子化手段における量子化レベルとは異なるレベルを含む3つ以上の量子化レベルのいずれかを有する出力画像データに変換されて出力され、第2の誤差拡散手段によって、注目画素について量子化手段における量子化によって発生する量子化誤差が注目画素の近傍における未量子化画素の画像データに対して拡散される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
始めに、本発明の実施の形態との比較のために、本発明と同様の目的を達成するために、本出願人が先に提出した特許出願特願平9−150442号において提案している画像処理方法および装置(以下、比較例の画像処理方法および装置と言う。)について説明する。本発明は、この画像処理方法および装置を改良したものである。
【0023】
図13は、比較例の画像処理装置の構成を示すブロック図である。この画像処理装置は、入力画像データx(i,j)に対して量子化レベル数が3以上の誤差拡散処理を行って出力する第1の誤差拡散処理部110と、この第1の誤差拡散処理部110の出力データに対して量子化レベル数が3以上の誤差拡散処理を行って出力画像データy(i,j)として出力する第2の誤差拡散処理部120とを備えている。
【0024】
第1の誤差拡散処理部110は、入力画像データx(i,j)から後述するフィルタ114の出力データを減算する減算器111と、この減算器111の出力データを3つ以上の量子化レベルに基づいて量子化して、第1の誤差拡散処理部110の出力データとして出力する量子化器(図ではQa と記す。)112と、この量子化器112の出力データから減算器111の出力データを減算する減算器113と、この減算器113の出力データに対して所定のフィルタリング処理を行って、減算器111に出力するフィルタ114とを備えている。なお、図中、ea (i,j)は、量子化器112における量子化によって発生する量子化誤差を表している。従って、減算器113の出力データは、量子化誤差ea (i,j)となる。フィルタ114は、一種の線形フィルタであり、ここでは、その伝達関数を、Ga (z1,2 )とする。
【0025】
第2の誤差拡散処理部120は、第1の誤差拡散処理部110の出力データから後述するフィルタ124の出力データを減算する減算器121と、この減算器121の出力データを、量子化器112における量子化レベルとは異なるレベルを含む3つ以上の3つ以上の量子化レベルに基づいて量子化して、出力画像データy(i,j)として出力する量子化器(図ではQb と記す。)122と、この量子化器122の出力データから減算器121の出力データを減算する減算器123と、この減算器123の出力データに対して所定のフィルタリング処理を行って、減算器121に出力するフィルタ124とを備えている。なお、図中、eb (i,j)は、量子化器122における量子化によって発生する量子化誤差を表している。従って、減算器123の出力データは、量子化誤差eb (i,j)となる。フィルタ124は、一種の線形フィルタであり、ここでは、その伝達関数を、Gb (z1,2 )とする。
【0026】
各誤差拡散処理部110,120は、それぞれ、2次元のΣΔ変調回路とみなすことができる。従って、図13に示した画像処理装置における入出力関係は、次の式(4)のように与えられる。
【0027】
【数4】
Figure 0003921678
【0028】
なお、式(4)において、Y(z1,2 ),X(z1,2 ),Ea (z1,2 ),Eb (z1,2 )は、それぞれ、y(i,j),x(i,j),ea (i,j),eb (i,j)をz変換した値である。また、量子化誤差Ea (z1,2 ),Eb (z1,2 )を変調するフィルタの伝達関数Ha (z1,2 ),Hb (z1,2 )は、次の式(5),(6)で与えられる。
【0029】
【数5】
a (z1,2 )=1−Ga (z1,2 ) …(5)
【0030】
【数6】
b (z1,2 )=1−Gb (z1,2 ) …(6)
【0031】
伝達関数Ha (z1,2 ),Hb (z1,2 )は、2次元の有限インパルス応答(FIR)ハイパスフィルタを表しており、このハイパスフィルタは、量子化誤差Ea (z1,2 ),Eb (z1,2 )の高周波域への変調特性を決定する誤差変調用フィルタとなる。なお、以下、伝達関数Ha (z1,2 ),Hb (z1,2 ),Ga (z1,2 ),Gb (z1,2 )で表されるフィルタを表す場合にも、フィルタHa (z1,2 ),Hb (z1,2 ),Ga (z1,2 ),Gb (z1,2 )と記す。
【0032】
a (z1,2 ),Gb (z1,2 )は、それぞれ、次の式(7),(8)のように表される。
【0033】
【数7】
a (z1,2 )=ΣΣga (n1,n2)z1 -n1 2 -n2 …(7)
【0034】
【数8】
b (z1,2 )=ΣΣgb (n1,n2)z1 -n1 2 -n2 …(8)
【0035】
なお、式(7)中の最初のΣはn1が−N3 からM3 についての総和を表し、次のΣはn2が−N4 からM4 についての総和を表している。同様に、式(8)中の最初のΣはn1が−N5 からM5 についての総和を表し、次のΣはn2が−N6 からM6 についての総和を表している。ただし、N3 ,M3 ,N4 ,M4 ,N5 ,M5 ,N6 ,M6 は、それぞれ所定の正の整数である。また、ga (n1,n2),gb (n1,n2)は、フィルタ係数であり、n1=0,n2=0は、注目画素を表す。
【0036】
量子化器112における3つ以上の量子化レベルと量子化器122における3つ以上の量子化レベルは、共に入力画像データx(i,j)の最小レベルおよび入力画像データx(i,j)の最大レベルを含むと共に、最小レベルと最大レベルとの間の量子化レベルを含む。最小レベルと最大レベルとの間の量子化レベルに関しては、量子化器112における量子化レベルと量子化器122における量子化レベルは、交互に挟み込まれるように設定されている。本実施の形態では、特に、量子化器122における3つ以上の量子化レベルは、最終的な出力画像データy(i,j)を得るのに適した所望のレベルに設定され、量子化器112における3つ以上の量子化レベルは、量子化器122における各量子化レベルの中間の値、入力画像データx(i,j)の最小レベルおよび入力画像データx(i,j)の最大レベルに設定されている。
【0037】
図14は、量子化器112,122における各量子化レベルの一例を示したものである。この例では、入力画像データx(i,j)の階調値を“0”〜“255”の256段階とし、最終的な出力画像データy(i,j)を5値とするために、量子化器122における各量子化レベルを、“0”,“64”,“128”,“192”,“255”に設定している。そして、量子化器112における量子化レベルは、量子化器122における各量子化レベルの中間の値、入力画像データx(i,j)の最小レベルおよび入力画像データx(i,j)の最大レベル、すなわち、“0”,“32”,“96”,“160”,“224”,“255”に設定している。
【0038】
第1の誤差拡散処理部110における誤差変調用フィルタHa (z1,2 )と第2の誤差拡散処理部120における誤差変調用フィルタHb (z1,2 )は、互いに異なる特性に設定されている。特に、誤差変調用フィルタHb (z1,2 )は、誤差変調用フィルタHa (z1,2 )よりも、低周波域における利得が大きいものが好ましい。
【0039】
次に、図13に示した比較例の画像処理装置の作用および比較例の画像処理方法について説明する。
【0040】
比較例の画像処理装置では、入力画像データx(i,j)は、第1の誤差拡散処理部110に入力され、減算器111によって、入力画像データx(i,j)からフィルタ114の出力データが減算される。減算器111の出力データは、量子化器112によって量子化され、量子化器12の出力データが、第1の誤差拡散処理部110の出力データとして、第2の誤差拡散処理部120に入力される。また、減算器113によって、量子化器112の出力データから減算器111の出力データが減算されて、量子化誤差ea (i,j)が生成される。減算器113の出力データである量子化誤差ea (i,j)は、フィルタ114に入力されて、伝達関数Ga (z1,2 )で表されるフィルタリング処理が施され、フィルタ114の出力データは、減算器111に入力される。このような動作により、第1の誤差拡散処理部110は、入力画像データx(i,j)を3つ以上の量子化レベルに基づいて量子化すると共に、この量子化によって発生する量子化誤差ea (i,j)を高周波域に変調することによって、入力画像データx(i,j)に対して量子化レベル数が3以上の誤差拡散処理を行って出力する。
【0041】
第1の誤差拡散処理部110の出力データは、第2の誤差拡散処理部120に入力され、減算器121によって、第1の誤差拡散処理部110の出力データからフィルタ124の出力データが減算される。減算器121の出力データは、量子化器122によって量子化され、量子化器122の出力データが、第2の誤差拡散処理部120の出力データ、すなわち、画像処理装置の出力画像データy(i,j)として出力される。また、減算器123によって、量子化器122の出力データから減算器121の出力データが減算されて、量子化誤差eb (i,j)が生成される。減算器123の出力データである量子化誤差eb (i,j)は、フィルタ124に入力されて、伝達関数Gb (z1,2 )で表されるフィルタリング処理が施され、フィルタ124の出力データは、減算器121に入力される。このような動作により、第2の誤差拡散処理部120は、第1の誤差拡散処理部110の出力データを3つ以上の量子化レベルに基づいて量子化すると共に、この量子化によって発生する量子化誤差eb (i,j)を高周波域に変調することによって、第1の誤差拡散処理部110の出力データに対して量子化レベル数が3以上の誤差拡散処理を行って出力する。
【0042】
このように、比較例の画像処理装置では、入力画像データx(i,j)に対して、誤差拡散処理部110,120によって、量子化器112,122とフィルタ114,124の特性を変えて、2段階の誤差拡散処理を行い、最終的に少階調化された出力画像データy(i,j)を得るようになっている。
【0043】
次に、比較例の画像処理装置の効果について説明する。図15は、量子化器112,122における各量子化レベルを図14に示したように設定した場合において、入力画像データx(i,j)の各階調に対して、量子化器112,122で発生する量子化誤差の大きさを示したものである。なお、この図では、量子化器112で発生する量子化誤差の大きさを、符号Qa を付した実線で示し、量子化器122で発生する量子化誤差の大きさを、符号Qb を付した破線で示している。この図から、量子化器122による本来の量子化では、量子化レベル近傍で誤差が発生せず、これが量子化レベル近傍でランダムパターンが発生しない原因となっていることが分かる。従って、量子化器112では、量子化器122による量子化で誤差が発生しない部分を中心として選択的に誤差を補充するような量子化を行う。このような量子化器112,122による2段階の量子化によって、原画像データの全階調に対して量子化誤差が一様化されることになる。
【0044】
ここで、誤差拡散処理部110,120における誤差変調用フィルタHa (z1,2 ),Hb (z1,2 )をどのように設計したらよいかについて説明する。フィルタHa (z1,2 ),Hb (z1,2 )に同じ特性のフィルタを用いると、式(4)より、1段目で発生した量子化誤差が、2段目で発生する量子化誤差と同じ周波数同士で干渉し合って画品質が悪くなる。従って、フィルタHa (z1,2 ),Hb (z1,2 )には、異なる特性を持ったフィルタを用いるのが好ましい。また、1段目で発生する量子化誤差は、図15に示したように、まだ一様化されていないので、量子化器112の量子化レベル近傍ではフィルタHa (z1,2 )によるテクスチャは発生しない。これに対して、2段目で発生する量子化誤差は一様化されており、原画像データの全ての階調に対してフィルタHb (z1,2 )によるテクスチャが支配的となるため、フィルタHa (z1,2 )によるテクスチャが細かく、フィルタHb (z1,2 )によるテクスチャが粗くなるように設計した方が、一様なテクスチャが得られる。それは、人間の目には、粗い方が目立つからである。フィルタHa (z1,2 )によるテクスチャを細かく、フィルタHb (z1,2 )によるテクスチャを粗くするには、フィルタHa (z1,2 )の高周波域の利得を大きくし、フィルタHb (z1,2 )では、フィルタHa (z1,2 )に比べて少し低周波域の利得を大きくすればよい。
【0045】
ここで、Ga (z1,2 )のフィルタ係数ga (i,j)の一例を式(9)に示し、Gb (z1,2 )のフィルタ係数gb (i,j)の一例を式(10)に示す。なお、式中の*は注目画素を表し、ga (0,0)=0,gb (0,0)=0となる。
【0046】
【数9】
Figure 0003921678
【0047】
【数10】
Figure 0003921678
【0048】
式(9)で表されるフィルタGa (z1,2 )を用いた誤差変調用フィルタHa (z1,2 )の周波数特性を図16に示し、式(10)で表されるフィルタGb (z1,2 )を用いた誤差変調用フィルタHb (z1,2 )の周波数特性を図17に示す。なお、図16,17において、周波数を表す数値は、絶対値が大きいほど周波数が高いことを表している。式(9)で表されるフィルタGa (z1,2 )およびこれを用いたフィルタHa (z1,2 )は、Floyd&Steinbergのフィルタ(以下、Floydのフィルタと言う。)と呼ばれるものである。式(10)で表されるフィルタGb (z1,2 )およびこれを用いたフィルタHb (z1,2 )は、Jarvis,Judice&Ninkeのフィルタ(以下、Jarvisのフィルタと言う。)と呼ばれるものである。
【0049】
b (z1,2 )に用いるフィルタでは、高周波域の利得が大きい方がテクスチャが細かくなり、利得の大きい帯域が低い方がテクスチャが粗くなる。しかし、高周波域の利得が大きいと、周波数特性が、Ha (z1,2 )に用いたFloydのフィルタに近くなるため、少し干渉を起こしてしまう。逆に、利得の大きい帯域が低いと、干渉が抑えられ、一様なテクスチャを生じる。テクスチャは、細かく一様な方が画品質がよいので、Hb (z1,2 )に用いるフィルタとしては、出力機器や出力解像度によって最適なものを選択する必要がある。また、比較例の画像処理装置によって得られるテクスチャは、Ha (z1,2 )に用いたのフィルタのテクスチャとHb (z1,2 )に用いたフィルタのテクスチャを重畳したものになっている。
【0050】
このように、比較例の画像処理装置および方法によれば、擬似輪郭や粒状感がなく、テクスチャが一様化された、ざらつき感の少ない高品質の画像を得ることができる。
【0051】
しかしながら、比較例の画像処理装置および方法では、ハイライト領域(ドットが粗な領域)やシャドー領域(ドットが密な領域)におけるドットまたは白ドット(ドットに囲まれたドットの無い点状の部分)の分散性が悪く、これが画品質を劣化させるという不具合と、1段目の誤差拡散処理において発生する量子化誤差と2段目の誤差拡散処理において発生する量子化誤差との干渉(以下、誤差変調フィルタの干渉とも言う。)による画像むらが目立ち、これが画品質を劣化させるという不具合があった。
【0052】
本発明の第1の実施の形態に係る画像処理方法および装置は、上述の2つの不具合を解消するものである。
【0053】
次に、本発明の第1の実施の形態に係る画像処理方法および装置について説明する。図1は、本実施の形態に係る画像処理方法を実現するための画像処理装置の構成を示すブロック図である。この画像処理装置は、入力画像データx(i,j)に対して、その階調値に応じて選択的に誤差拡散処理を行って出力する第1の誤差拡散処理部10と、この第1の誤差拡散処理部10の出力データに対して量子化レベル数が3以上の誤差拡散処理を行って出力画像データy(i,j)として出力する第2の誤差拡散処理部20とを備えている。
【0054】
第1の誤差拡散処理部10は、入力画像データx(i,j)から後述するフィルタ14の出力データを減算する減算器11と、この減算器11の出力データの階調値が所定の量子化実行範囲内に含まれる場合には、減算器11の出力データを、画素毎に量子化して、所定の量子化レベルを有する画像データに変換して出力すると共に、減算器11の出力データの階調値が量子化実行範囲内に含まれない場合には、減算器11の出力データを、量子化せずに出力する選択的量子化部12と、この選択的量子化部12の出力データから減算器11の出力データを減算する減算器13と、この減算器13の出力データに対して所定のフィルタリング処理を行って、減算器11に出力するフィルタ14とを備えている。選択的量子化部12の出力データは、第1の誤差拡散処理部10の出力データとして、第2の誤差拡散処理部20に出力されるようになっている。フィルタ14および減算器11は、注目画素について選択的量子化部12における量子化によって発生する量子化誤差ea (i,j)に所定の重み係数を乗じて、注目画素の近傍における未量子化画素の入力画像データx(i,j)に対して拡散する第1の誤差拡散手段に対応する。なお、図中、ea (i,j)は、選択的量子化部12における量子化によって発生する量子化誤差を表している。従って、減算器13の出力データは、量子化誤差ea (i,j)となる。フィルタ14は、一種の線形フィルタであり、ここでは、その伝達関数を、Ga (z1,2 )とする。フィルタ14は、例えばディジタルフィルタによって実現される。
【0055】
第2の誤差拡散処理部20は、第1の誤差拡散処理部10の出力データから後述するフィルタ24の出力データを減算する減算器21と、この減算器21の出力データを、選択的量子化部12における量子化レベルとは異なるレベルを含む3つ以上の3つ以上の量子化レベルに基づいて量子化して、出力画像データy(i,j)として出力する量子化部22と、この量子化部22の出力データから減算器21の出力データを減算する減算器23と、この減算器23の出力データに対して所定のフィルタリング処理を行って、減算器21に出力するフィルタ24とを備えている。フィルタ24および減算器21は、注目画素について量子化部22における量子化によって発生する量子化誤差eb (i,j)に所定の重み係数を乗じて、注目画素の近傍における未量子化画素の画像データに対して拡散する第2の誤差拡散手段に対応する。なお、図中、eb (i,j)は、量子化部22における量子化によって発生する量子化誤差を表している。従って、減算器23の出力データは、量子化誤差eb (i,j)となる。フィルタ24は、一種の線形フィルタであり、ここでは、その伝達関数を、Gb (z1,2 )とする。フィルタ24は、例えばディジタルフィルタによって実現される。
【0056】
第1の誤差拡散処理部10における誤差変調用フィルタHa (z1,2 )と第2の誤差拡散処理部20における誤差変調用フィルタHb (z1,2 )は、互いに異なる特性に設定されている。特に、誤差変調用フィルタHb (z1,2 )は、誤差変調用フィルタHa (z1,2 )よりも、低周波域における利得が大きいものが好ましい。
【0057】
画像処理装置に入力される入力画像データx(i,j)は、例えば、画像入力装置1より与えられ、画像処理装置より出力される出力画像データy(i,j)は、例えば、画像出力装置2に対して出力される。画像入力装置1としては、イメージスキャナ、ディジタルカメラ、ビデオカメラ等がある。画像出力装置2としては、プリンタ、液晶ディスプレイ等がある。
【0058】
なお、本実施の形態に係る画像処理装置は、例えば、単体の装置として構成してもよいし、IC(集積回路)化する等してプリンタ等の画像出力装置に内蔵するようにしてもよい。
【0059】
図2は、図1における選択的量子化部12の構成の一例を示すブロック図である。この選択的量子化部12は、減算器11の出力データを画素毎に量子化して、所定の量子化レベルを有する画像データに変換して出力する量子化部16と、この量子化部16の出力データが一方の固定接点17aに入力されるスイッチ17とを有している。スイッチ17の他方の固定接点17bには、減算器11の出力データが入力されるようになっている。選択的量子化部12は、更に、減算器11の出力データの階調値が所定の量子化実行範囲内に含まれるか否かを判断し、減算器11の出力データの階調値が量子化実行範囲内に含まれるときには、スイッチ17の可動接点17cを固定接点17aに接続し、減算器11の出力データの階調値が量子化実行範囲内に含まれないときには、スイッチ17の可動接点17cを固定接点17bに接続するようにスイッチ17を制御する判断部18を有している。スイッチ17の可動接点17cからの出力データは、選択的量子化部12の出力データとなっている。
【0060】
次に、本実施の形態に係る画像処理装置の作用について説明する。なお、以下の説明は、本実施の形態に係る画像処理方法の説明を兼ねている。
【0061】
本実施の形態に係る画像処理装置では、入力画像データx(i,j)は、第1の誤差拡散処理部10に入力され、減算器11によって、入力画像データx(i,j)からフィルタ14の出力データが減算される。減算器11の出力データは、選択的量子化部12に入力され、減算器11の出力データの階調値が所定の量子化実行範囲内に含まれる場合には、減算器11の出力データは、画素毎に量子化され、所定の量子化レベルを有する画像データに変換されて出力され、減算器11の出力データの階調値が量子化実行範囲内に含まれない場合には、減算器11の出力データは、量子化されずに出力される。この選択的量子化部12の出力データは、第1の誤差拡散処理部10の出力データとして、第2の誤差拡散処理部20に入力される。また、減算器13によって、選択的量子化部12の出力データから減算器11の出力データが減算されて、量子化誤差ea (i,j)が生成される。減算器13の出力データである量子化誤差ea (i,j)は、フィルタ14に入力されて、伝達関数Ga (z1,2 )で表されるフィルタリング処理が施され、フィルタ14の出力データは、減算器11に入力される。このような動作により、第1の誤差拡散処理部10は、誤差が拡散された入力画像データx(i,j)、すなわち減算器11の出力データの階調値に応じて、減算器11の出力データを選択的に量子化すると共に、注目画素について量子化によって発生する量子化誤差を、注目画素の近傍における未量子化画素の入力画像データx(i,j)に対して拡散する誤差拡散処理を行う。
【0062】
第1の誤差拡散処理部10の出力データは、第2の誤差拡散処理部20に入力され、減算器21によって、第1の誤差拡散処理部10の出力データからフィルタ24の出力データが減算される。減算器21の出力データは、量子化器22によって量子化され、量子化部22の出力データが、第2の誤差拡散処理部20の出力データ、すなわち、画像処理装置の出力画像データy(i,j)として出力される。また、減算器23によって、量子化部22の出力データから減算器21の出力データが減算されて、量子化誤差eb (i,j)が生成される。減算器23の出力データである量子化誤差eb (i,j)は、フィルタ24に入力されて、伝達関数Gb (z1,2 )で表されるフィルタリング処理が施され、フィルタ24の出力データは、減算器21に入力される。このような動作により、第2の誤差拡散処理部20は、第1の誤差拡散処理部10の出力データを画素毎に量子化して、選択的量子化部12における量子化レベルとは異なるレベルを含む3つ以上の量子化レベルのいずれかを有する出力画像データy(i,j)に変換して出力すると共に、注目画素について量子化部22における量子化によって発生する量子化誤差を注目画素の近傍における未量子化画素の画像データに対して拡散する誤差拡散処理を行う。
【0063】
図3は、本実施の形態における選択的量子化部12(図では、Qa と記す。)および量子化部22(図では、Qb と記す。)における各量子化レベルの一例を示したものである。この例では、入力画像データx(i,j)の階調値を“0”〜“255”の256段階とし、最終的な出力画像データy(i,j)を3値とするために、量子化部22における各量子化レベルを、“0”,“128”,“255”に設定している。そして、選択的量子化部12における量子化レベルは、量子化部22における各量子化レベルの中間の値、すなわち、“64”,“192”に設定している。この例では、選択的量子化部12の量子化実行範囲は、階調値“64”〜“192”となり、選択的量子化部12は、誤差が拡散された入力画像データx(i,j)、すなわち減算器11の出力データが、この量子化実行範囲内に含まれる場合には、その量子化実行範囲の両端の階調値“64”,“192”を量子化レベルとして、減算器11の出力データを量子化して、量子化レベル“64”,“192”のいずれかを有する画像データに変換して出力し、減算器11の出力データが、量子化実行範囲内に含まれない場合には、減算器11の出力データをそのまま出力する。
【0064】
本実施の形態に係る画像処理方法および装置によれば、比較例の画像処理方法および装置と同様に、選択的量子化部12において、量子化部22による量子化で誤差が発生しない部分を中心として選択的に誤差を補充するような量子化を行っているので、原画像データの全階調に対して量子化誤差が一様化され、擬似輪郭や粒状感がなく、テクスチャが一様化された、ざらつき感の少ない高品質の画像を得ることができる。
【0065】
ここで、図13に示した比較例の画像処理装置において、ハイライト領域およびシャドー領域におけるドット(以下、白ドットを含むものとする。)の分散性が悪いという問題について考える。比較例の画像処理装置において、最終的な出力画像データy(i,j)を3値とするために、量子化器122における各量子化レベルを、“0”,“128”,“255”に設定し、量子化器112における量子化レベルを、“0”,“64”,“192”,“255”に設定したとすると、入力画像データx(i,j)の各階調に対して、量子化器112,122で発生する量子化誤差の大きさは、それぞれ、図4において、符号Qa を付した実線および符号Qb を付した破線で示したようになる。図4を図15と比較すると、まず、最終的な量子化レベル数が5から3に変わったため、量子化誤差が大きくなっていることが分かる。そして、量子化器112によって、斜線で示した階調の両端部分に重畳される誤差も大きくなり、また、誤差が重畳される範囲も広がっている。ハイライト領域およびシャドー領域は、この斜線部分に含まれるため、この斜線部分における誤差がドットの分散性に悪影響を与えていることが分かる。しかし、本来、斜線部分は、テクスチャ変化による擬似輪郭が発生する領域ではなく(テクスチャ変化による擬似輪郭が発生する領域は階調値“128”の周辺の領域)、斜線部分における誤差は何の働きもしていない。従って、ハイライト領域およびシャドー領域におけるドットの分散性を向上させるには、斜線部分における誤差が発生しないようにすればよい。これは、1段目の誤差拡散処理において、斜線部分に対応する階調の両端部分を量子化しないことで実現することができる。
【0066】
以上の観点から、本実施の形態に係る画像処理装置では、第1の誤差拡散処理部10内の選択的量子化部12において、減算器11の出力データの階調値が量子化実行範囲“64”〜“192”内に含まれる場合には、減算器11の出力データを、画素毎に量子化して、量子化レベル“64”,“192”のいずれかを有する画像データに変換して出力すると共に、減算器11の出力データの階調値が量子化実行範囲内に含まれない場合には、減算器11の出力データを、量子化せずに出力するようにしている。これにより、ハイライト領域およびシャドー領域におけるドットの分散性を向上させて、画品質を向上させることができる。なお、この場合には、選択的量子化部12で発生する量子化誤差は、図4において、符号Qa を付した実線で示した部分から、斜線部分を削除した部分で表される。また、量子化部22で発生する量子化誤差は、図4において、符号Qb を付した破線で表される。
【0067】
次に、図13に示した比較例の画像処理装置において、誤差変調用フィルタの干渉による画像むらが目立つという問題について考える。最終的な量子化レベル数が3(量子化レベル“0”,“128”,“255”)の場合、テクスチャ変化による擬似輪郭をなくすために中間の量子化レベル“128”周辺でランダムパターンを発生させようとすれば、最小の量子化レベル“0”と最大の量子化レベル“255”が使用されることになる。これによって、中間の量子化レベル周辺でランダムパターンのダイナミクスが大きくなり、フィルタの干渉による画像むらがより強調されることになる。この問題を緩和するためには、中間の量子化レベル周辺のランダムパターンにおける最小の量子化レベルと最大の量子化レベルの画素の割合を減らすしかない。これは、図5に示したように、選択的量子化部12における量子化レベルを少しずらして、量子化実行範囲を少し狭めることによって実現することができる。これにより、2段目の誤差拡散処理で中間の量子化レベル“128”に量子化される画素の割合が大きく増え、ランダムパターンのダイナミクスを小さくすることができる。
【0068】
そこで、本実施の形態に係る画像処理方法および装置では、好ましくは、量子化実行範囲の両端の階調値を、量子化実行範囲に含まれる第2の誤差拡散処理部20における量子化レベル“128”とこれに隣接する第2の誤差拡散処理部20における量子化レベル“0”,“255”との間の中央の値“64”,“192”よりも、量子化実行範囲内に含まれる第2の誤差拡散処理部20における量子化レベル“128”に近い値とする。
【0069】
図5は、このように設定した場合における選択的量子化部12(図では、Qa と記す。)および量子化部22(図では、Qb と記す。)における各量子化レベルの一例を示したものである。この例では、入力画像データx(i,j)の階調値を“0”〜“255”の256段階とし、最終的な出力画像データy(i,j)を3値とするために、量子化部22における各量子化レベルを、“0”,“128”,“255”に設定している。そして、選択的量子化部12における量子化レベルを、“70”,“186”に設定している。この例では、選択的量子化部12の量子化実行範囲は、階調値“70”〜“186”となり、選択的量子化部12は、誤差が拡散された入力画像データx(i,j)、すなわち減算器11の出力データが、この量子化実行範囲内に含まれる場合には、その量子化実行範囲の両端の階調値“70”,“186”を量子化レベルとして、減算器11の出力データを量子化して、量子化レベル“70”,“186”のいずれかを有する画像データに変換して出力し、減算器11の出力データが、量子化実行範囲内に含まれない場合には、減算器11の出力データをそのまま出力する。
【0070】
上述のように量子化レベルを設定した場合において、選択的量子化部12および量子化部22で発生する量子化誤差の大きさは、それぞれ、図6において、符号Qa を付した実線および符号Qb を付した破線で示したようになる。図6から分かるように、選択的量子化部12における量子化レベルのずらし量を変えることにより、選択的量子化部12による誤差の大きさを変えることができ、1段目の誤差拡散処理で重畳されるランダムパターンのダイナミクスを制御することができる。ただし、ずらし量を大きくしすぎると、ランダムパターンが消えてしまい、2段階の誤差拡散処理の効果がなくなってしまう。
【0071】
このように、第1の誤差拡散処理部10の選択的量子化部12における量子化実行範囲の両端の階調値を、量子化実行範囲に含まれる第2の誤差拡散処理部20における量子化レベルとこれに隣接する第2の誤差拡散処理部20における量子化レベルとの間の中央の値よりも、量子化実行範囲内に含まれる第2の誤差拡散処理部20における量子化レベルに近い値とすることにより、ランダムパターンのダイナミクスを小さくすることができ、その結果、誤差変調用フィルタの干渉による画像むらを軽減でき、画品質を向上させることができる。
【0072】
次に、本実施の形態における誤差変調用フィルタの周波数特性について考える。本実施の形態において、1段目の誤差変調用フィルタHa (z1,2 )と2段目の誤差変調用フィルタHb (z1,2 )には、それぞれ、図16に示した周波数特性のFloydのフィルタと図17に示した周波数特性のJarvisのフィルタを用いてもよいが、フィルタの干渉による画像むらを軽減するために、以下で述べるように改善したフィルタを用いるのが好ましい。
【0073】
まず、誤差変調用フィルタの干渉による画像むらの問題を、フィルタの周波数特性の点から考える。図7および図8は、それぞれ、図16に示したFloydのフィルタの周波数特性および図17に示したJarvisのフィルタの周波数特性を等高線を用いて表現した図である。このような表現により、フィルタの周波数特性の空間的な形状(特性)がよく分かる。図16、図17、図7および図8から、フィルタの干渉による画像むらの原因を考えると、まず、干渉を防ぐためには、フィルタHa (z1,2 )とフィルタHb (z1,2 )は、互いに利得の大きい帯域が重ならないのが望ましいのに、フィルタHa (z1,2 )としてのFloydのフィルタの利得の大きい帯域で、フィルタHb (z1,2 )としてのJarvisのフィルタの利得がかなり大きいことが分かる。次に、周波数特性の空間的な形状(等高線の形)についても、フィルタHa (z1,2 )としてのFloydのフィルタとフィルタHb (z1,2 )としてのJarvisのフィルタでは、かなり異なっており、干渉を起こす方向と起こさない方向とが存在していることが分かる。従って、フィルタの干渉による画像むらを軽減するためには、次の2点についてフィルタを改善すればよい。
【0074】
第1点は、フィルタHb (z1,2 )の利得の大きい帯域を少し低い周波数側にずらして、フィルタHa (z1,2 )とフィルタHb (z1,2 )との干渉を抑えることである。第2点は、フィルタHa (z1,2 )とフィルタHb (z1,2 )とで、周波数特性の空間的な形状(等高線の形)を合わせることで、すべての方向についてフィルタの干渉を抑えることである。
【0075】
なお、フィルタHa (z1,2 )の利得の大きい帯域を低い周波数側にずらすと、出力画像におけるテクスチャが粗くなってしまうが、720DPI(ドット/インチ)程度の解像度になると、テクスチャを目で判別できなくなるので、特性を大きく変えないかぎり、問題は生じない。
【0076】
以上の観点に基づいて改善したフィルタHa (z1,2 )とフィルタHb (z1,2 )に対応するフィルタGa (z1,2 )とフィルタGb (z1,2 )のフィルタ係数係数ga (i,j)、フィルタ係数gb (i,j)を、式(11),(12)に示す。なお、式中の*は注目画素を表し、ga (0,0)=0,gb (0,0)=0となる。
【0077】
【数11】
Figure 0003921678
【0078】
【数12】
Figure 0003921678
【0079】
式(11)で表されるフィルタGa (z1,2 )を用いた誤差変調用フィルタHa (z1,2 )の周波数特性を図9に示し、式(12)で表されるフィルタGb (z1,2 )を用いた誤差変調用フィルタHb (z1,2 )の周波数特性を図10に示す。また、図11および図12は、それぞれ図9および図10に示した周波数特性を等高線を用いて表現した図である。
【0080】
図9ないし図12を見ると、フィルタHa (z1,2 )の利得の大きい帯域でフィルタHb (z1,2 )の利得が小さくなっているのが分かる。なお、フィルタHb (z1,2 )は、フィルタHa (z1,2 )よりも、低周波域における利得が大きくなっている。また、周波数特性の空間的な形状についても、特に高周波域で、フィルタHa (z1,2 )とフィルタHb (z1,2 )との形状が合っていることが分かる。フィルタHa (z1,2 ),Hb (z1,2 )として、このような改善されたフィルタを用いることにより、フィルタの干渉による画像むらを軽減でき、前述の1段目の誤差拡散処理における量子化処理の改善と合わせて、画像むらをほとんど目で分からない程度にまで小さくすることができる。
【0081】
以上説明したように、本実施の形態に係る画像処理方法および装置によれば、1段目の誤差拡散処理において、2段目の誤差拡散処理における量子化で誤差が発生しない部分を中心として選択的に誤差を補充するような量子化を行っているので、原画像データの全階調に対して量子化誤差が一様化され、擬似輪郭や粒状感がなく、テクスチャが一様化された、ざらつき感の少ない高品質の画像を得ることができる。
【0082】
また、本実施の形態によれば、1段目の誤差拡散処理における量子化誤差の変調特性と2段目の誤差拡散処理における量子化誤差の変調特性とを互いに異ならせることにより、1段目の誤差拡散処理において発生する量子化誤差と2段目の誤差拡散処理において発生する量子化誤差の干渉を防止でき、より高品質の画像を得ることができる。特に、2段目の誤差拡散処理における量子化誤差の変調特性を、1段目の誤差拡散処理における量子化誤差の変調特性よりも低周波域における利得の大きいものとすることにより、更に、テクスチャがより一様化された画像を得ることができる。
【0083】
本実施の形態によれば、更に、1段目の誤差拡散処理において、階調の両端部分を量子化しないことにより、ハイライト領域およびシャドー領域におけるドットの分散性を向上させて、画品質を向上させることができる。
【0084】
本実施の形態によれば、更に、量子化実行範囲を狭めることにより、フィルタの干渉による画像むらを軽減して、画品質を向上させることができる。
【0085】
本実施の形態によれば、更に、誤差変調用フィルタを改善することにより、フィルタの干渉による画像むらを軽減して、画品質を向上させることができる。
【0086】
なお、本実施の形態に係る画像処理方法および装置では、比較例の画像処理方法および装置に比べて処理時間の増加はない。
【0087】
図18は、本発明の第2の実施の形態に係る画像処理方法を実現するための画像処理装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態は、誤差拡散法ではなく、平均誤差最小法を用いた例である。本実施の形態に係る画像処理装置は、図1に示した第1の実施の形態に係る画像処理装置において、フィルタ14の代わりに、平均誤差最小法用のフィルタ64を設け、フィルタ24の代わりに、平均誤差最小法用のフィルタ74を設けたものである。本実施の形態におけるフィルタ64,74は、それぞれ、注目画素の近傍における量子化済の複数の画素での量子化誤差ea (i,j),eb (i,j)を保持すると共に、これらの量子化誤差ea (i,j),eb (i,j)に対してそれぞれ所定の重み付けをして平均することにより、平均誤差を算出し、この平均誤差を、注目画素の画像データの入力時に出力する処理を行う。このような処理は、注目画素について発生した量子化誤差を、注目画素の近傍における未量子化画素の入力画像データに対して拡散することと同等である。フィルタ64,74は、例えばディジタルフィルタによって実現することができる。
【0088】
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0089】
図19は、本発明の第3の実施の形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態は、第1の実施の形態に係る画像処理装置と同様の機能を、コンピュータを用いてソフトウェア的に実現した例である。
【0090】
本実施の形態に係る画像処理装置は、コンピュータを用いたものであり、互いにバス30を介して接続されたCPU(中央処理装置)31、ROM32およびRAM(ランダム・アクセス・メモリ)33を備えている。画像処理装置は、更に、インタフェース41〜46を介してバス30に接続されたハードディスクドライブ51、CD(コンパクトディスク)−ROMドライブ52、フロッピィディスクドライブ53、キーボード54、マウス55およびCRT(陰極線管)56を備えている。画像処理装置は、更に、バス30に画像入力装置57を接続するためのインタフェース47と、バス30に画像出力装置58を接続するためのインタフェース48とを備えている。
【0091】
画像入力装置57としては、イメージスキャナ、ディジタルカメラ、ビデオカメラ等がある。画像出力装置58としては、プリンタ、液晶ディスプレイ等がある。
【0092】
本実施の形態に係る画像処理装置では、CPU31が、RAM33を作業領域として、ハードディスクドライブ51内のハードディスク、CD−ROMドライブ52によって駆動されるCD−ROMまたはフロッピィディスクドライブ53によって駆動されるフロピィディスクに格納されたアプリケーションプログラムを実行することによって、図1における画像処理装置の機能を実現するようになっている。
【0093】
本実施の形態に係る画像処理装置は、上述のようにして実現される機能により、画像入力装置57によって入力された画像データあるいは画像処理装置(コンピュータ)で作成した画像データに対して、第1の実施の形態と同様の処理を行って、少階調化された出力画像データを画像出力装置58に対して出力する。
【0094】
本実施の形態におけるその他の作用および効果は第1の実施の形態と同様である。
【0095】
なお、第2の実施の形態に係る画像処理装置と同様の機能を、第3の実施の形態と同様に、コンピュータを用いてソフトウェア的に実現してもよい。
【0096】
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、例えば、実施の形態で挙げた量子化レベル、量子化レベル数や、フィルタの特性等は一例であり、本発明を適用する形態に応じて適宜に設定することができる。
【0097】
また、実施の形態では、入力画像データを、最終的に3階調の出力画像データに変換する例を挙げたが、本発明は、入力画像データを、4階調以上の階調の出力画像データに変換する場合にも適用することができる。
【0098】
また、本発明は、インクジェットプリンタ、溶融熱転写方式やサーモ・オートクローム方式のプリンタ、階調表現の低いディスプレイ装置等に画像データを出力するために画像データを少階調化する場合に有効であるが、それ以外にも、画像処理や画像データの蓄積の負担を軽減するために画像データを少階調化する場合等にも有効である。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1ないし5のいずれかに記載の画像処理方法または請求項6ないし10のいずれかに記載の画像処理装置によれば、入力画像データに対して量子化レベルの異なる2段階の誤差拡散処理を行って少階調化された出力画像データを得るようにしたので、多値の誤差拡散処理を行って、画像データの少階調化を行いながら、テクスチャが一様化されたざらつき感の少ない高品質の画像を得ることができるという効果を奏する。しかも、1段目の誤差拡散処理では、入力画像データの階調値が所定の量子化実行範囲内に含まれる場合にのみ、入力画像データを量子化するようにしたので、ハイライト領域およびシャドー領域におけるドットの分散性を向上させて、画品質を向上させることが可能となるという効果を奏する。
【0100】
また、請求項3記載の画像処理方法または請求項8記載の画像処理装置によれば、量子化実行範囲の両端の階調値を、量子化実行範囲に含まれる2段目の誤差拡散処理における量子化レベルとこれに隣接する2段目の誤差拡散処理における量子化レベルとの間の中央の値よりも、量子化実行範囲内に含まれる2段目の誤差拡散処理における量子化レベルに近い値としたので、更に、1段目の誤差拡散処理において発生する量子化誤差と2段目の誤差拡散処理において発生する量子化誤差の干渉による画像むらを軽減でき、より高品質の画像を得ることができるという効果を奏する。
【0101】
また、請求項4記載の画像処理方法または請求項9記載の画像処理装置によれば、1段目の誤差拡散処理における量子化誤差の変調特性と2段目の誤差拡散処理における量子化誤差の変調特性とを互いに異ならせたので、更に、1段目の誤差拡散処理において発生する量子化誤差と2段目の誤差拡散処理において発生する量子化誤差の干渉を防止でき、より高品質の画像を得ることができるという効果を奏する。
【0102】
また、請求項5記載の画像処理方法または請求項10記載の画像処理装置によれば、2段目の誤差拡散処理における量子化誤差の変調特性を、1段目の誤差拡散処理における量子化誤差の変調特性よりも低周波域における利得の大きいものとしたので、更に、テクスチャがより一様化された画像を得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1における選択的量子化部の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】図1における選択的量子化部および量子化部の各量子化レベルの一例を示す説明図である。
【図4】図3に示したように量子化レベルを設定した場合における選択的量子化部および量子化部で発生する量子化誤差の大きさを示す説明図である。
【図5】図1における選択的量子化部および量子化部の各量子化レベルの他の例を示す説明図である。
【図6】図5に示したように量子化レベルを設定した場合における選択的量子化部および量子化部で発生する量子化誤差の大きさを示す説明図である。
【図7】Floydのフィルタの周波数特性を等高線を用いて表現した説明図である。
【図8】Jarvisのフィルタの周波数特性を等高線を用いて表現した説明図である。
【図9】図1における選択的量子化部で使用するフィルタの周波数特性の一例を示す特性図である。
【図10】図1における量子化部で使用するフィルタの周波数特性の一例を示す特性図である。
【図11】図9に示した周波数特性を等高線を用いて表現した説明図である。
【図12】図10に示した周波数特性を等高線を用いて表現した説明図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態に対する比較例の画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図14】図13における各量子化器の量子化レベルを示す説明図である。
【図15】図14に示したように量子化レベルを設定した場合における各量子化器で発生する量子化誤差の大きさを示す説明図である。
【図16】図13における第1の誤差拡散処理部で使用するフィルタの周波数特性の一例を示す特性図である。
【図17】図13における第2の誤差拡散処理部で使用するフィルタの周波数特性の一例を示す特性図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図19】本発明の第3の実施の形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図20】一般的な誤差拡散処理を実現するための画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10…第1の誤差拡散処理部、11,13…減算器、12…選択的量子化部、14…フィルタ、20…第2の誤差拡散処理部、21,23…減算器、22…量子化部、24…フィルタ。

Claims (10)

  1. 入力画像データの階調値が所定の量子化実行範囲内に含まれる場合には、入力画像データを、画素毎に量子化して、所定の量子化レベルを有する画像データに変換して出力すると共に、注目画素について量子化によって発生する量子化誤差を、注目画素の近傍における未量子化画素の入力画像データに対して拡散し、入力画像データの階調値が前記量子化実行範囲内に含まれない場合には、入力画像データを、量子化せずに出力する第1の誤差拡散処理手順と、この第1の誤差拡散処理手順によって出力される画像データを、画素毎に量子化して、前記第1の誤差拡散処理手順における量子化レベルとは異なるレベルを含む3つ以上の量子化レベルのいずれかを有する出力画像データに変換して出力すると共に、注目画素について量子化によって発生する量子化誤差を注目画素の近傍における未量子化画素の画像データに対して拡散する第2の誤差拡散処理手順と
    を備えたことを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記第1の誤差拡散処理手順は、入力画像データの階調値が、前記第2の誤差拡散処理手順における各量子化レベルのうちの最小レベルと最大レベルとを除いた量子化レベルを含む1つ以上の量子化実行範囲内に含まれる場合に、その量子化実行範囲の両端の階調値を量子化レベルとして、入力画像データを量子化することを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  3. 前記量子化実行範囲の両端の階調値は、量子化実行範囲に含まれる第2の誤差拡散処理手順における量子化レベルとこれに隣接する第2の誤差拡散処理手順における量子化レベルとの間の中央の値よりも、量子化実行範囲内に含まれる第2の誤差拡散処理手順における量子化レベルに近い値であることを特徴とする請求項2記載の画像処理方法。
  4. 前記第1の誤差拡散処理手順と前記第2の誤差拡散処理手順は、互いに異なる特性で量子化誤差を拡散することにより、互いに異なる変調特性で量子化誤差を高周波域に変調することを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  5. 前記第2の誤差拡散処理手順における量子化誤差の変調特性は、前記第1の誤差拡散処理手順における量子化誤差の変調特性よりも低周波域における利得が大きいことを特徴とする請求項4記載の画像処理方法。
  6. 入力画像データの階調値が所定の量子化実行範囲内に含まれる場合には、入力画像データを、画素毎に量子化して、所定の量子化レベルを有する画像データに変換して出力すると共に、入力画像データの階調値が前記量子化実行範囲内に含まれない場合には、入力画像データを、量子化せずに出力する選択的量子化手段と、注目画素について前記選択的量子化手段における量子化によって発生する量子化誤差を、注目画素の近傍における未量子化画素の入力画像データに対して拡散する第1の誤差拡散手段とを有する第1の誤差拡散処理手段と、
    この第1の誤差拡散処理手段によって出力される画像データを、画素毎に量子化して、前記選択的量子化手段における量子化レベルとは異なるレベルを含む3つ以上の量子化レベルのいずれかを有する出力画像データに変換して出力する量子化手段と、注目画素について前記量子化手段における量子化によって発生する量子化誤差を注目画素の近傍における未量子化画素の画像データに対して拡散する第2の誤差拡散手段とを有する第2の誤差拡散処理手段と
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  7. 前記選択的量子化手段は、入力画像データの階調値が、前記第2の誤差拡散処理手段における各量子化レベルのうちの最小レベルと最大レベルとを除いた量子化レベルを含む1つ以上の量子化実行範囲内に含まれる場合に、その量子化実行範囲の両端の階調値を量子化レベルとして、入力画像データを量子化することを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
  8. 前記量子化実行範囲の両端の階調値は、量子化実行範囲に含まれる第2の誤差拡散処理手段における量子化レベルとこれに隣接する第2の誤差拡散処理手段における量子化レベルとの間の中央の値よりも、量子化実行範囲内に含まれる第2の誤差拡散処理手段における量子化レベルに近い値であることを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。
  9. 前記第1の誤差拡散処理手段と前記第2の誤差拡散処理手段は、互いに異なる特性で量子化誤差を拡散することにより、互いに異なる変調特性で量子化誤差を高周波域に変調することを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
  10. 前記第2の誤差拡散処理手段における量子化誤差の変調特性は、前記第1の誤差拡散処理手段における量子化誤差の変調特性よりも低周波域における利得が大きいことを特徴とする請求項9記載の画像処理装置。
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