JP2003274172A - 画像処理方法 - Google Patents

画像処理方法

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JP2003274172A
JP2003274172A JP2002073349A JP2002073349A JP2003274172A JP 2003274172 A JP2003274172 A JP 2003274172A JP 2002073349 A JP2002073349 A JP 2002073349A JP 2002073349 A JP2002073349 A JP 2002073349A JP 2003274172 A JP2003274172 A JP 2003274172A
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JP2002073349A
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English (en)
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Akimasa Yoshikawa
晃正 吉川
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Ricoh Printing Systems Ltd
Original Assignee
Hitachi Printing Solutions Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、誤差拡散法において低濃度域での
鎖状の特異模様の発生を抑えかつ輪郭のぼやを軽減した
高画質な画像処理方式を提供するものである。 【解決手段】 本発明は、濃度変化の少ない入力画像信
号では、ドットの発生を局所的に均一させるための閾値
マトリクスと重み係数マトリクスを使用することで、ド
ット発生の偏りをなくし低濃度域での特異模様(テクス
チャ)の発生を防止すると同時に、濃度変化の大きい入
力画像信号では、量子化誤差を分配する分配先画素の濃
度値が大きい画素により多く量子化誤差を分配しドット
が発生しやすくした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタや複写機
に用いられる多階調の入力画像信号を低階調の画像信号
に変換する手法として誤差拡散法を用いた画像処理方式
に関する。
【0002】
【従来の技術】中間調画像を記録する擬似階調表現方法
の一つとして誤差拡散法(Robert Floyd
and Louis Steinberg,“An A
daptive Algorithm for Spa
tial Gray Scale”,Proc.SI
D,Vol17,No2,pp.75−77,197
6)が知られている。誤差拡散法は入力画像と出力画像
の濃度誤差が最小となるように濃度補正をおこなう量子
化処理であり、2値記録しかできないプリンタなどでフ
ルカラーの高精細画像を印刷する場合に、見かけの解像
度と階調表現の低下を抑えた良好な画像を記録すること
ができる極めて有効な手法である。
【0003】図1を用いて従来の誤差拡散法を説明す
る。主走査方向がm画素、副走査方向がn画素で、1画
素あたり8ビット(0〜255)の濃度を持った入力画
像信号Sから、主走査方向がm画素、副走査方向がn画
素で、1画素あたり1ビット(0or 1)の濃度の出
力画像信号Oを生成する。まず、入力画像信号Sの左か
らx番目・上からy番目の画素の濃度値をS(x、
y)、出力画像信号Oの左からx番目・上からy番目の
画素の濃度値をO(x、y)で表とき、出力画像信号O
の濃度値O(x、y)と、入力画像信号Sと出力画像信
号Oとの間で生じた量子化誤差ERRを、下記式1、式
2で算出する。
【0004】 S(x,y)≧TH のとき O(x、y)=1、ERR=S(x,y)−2 55 ・・・[式1] S(x,y)<TH のとき O(x,y)=0、ERR=S(x,y)−0 ・・・ [式2] ここで、THは2値化閾値であり、入力画像信号Sの表
現可能な最大濃度値の半分、つまりTH=128を用い
る。
【0005】次に、入力画像信号Sと出力画像信号Oと
の間で生じた量子化誤差ERRを、注目画素近傍の周辺
画素に分配する。図2は、量子化誤差ERRを周辺画素
に分配するときの分配比を表す重み付け係数マトリクス
である。図2の重み付け係数により、量子化誤差ERR
を下記式3〜式6で周辺画素に分配する。
【0006】 S(x+1,y)=S(x+1,y) +(7/(7+3+5+1) )×ERR ・・・[式3] S(x−1,y+1)=S(x−1,y+1)+(3/(7+3+5+1)) ×ERR ・・・[式4] S(x,y+1)=S(x,y+1)+(5/(7+3+5+1))×ERR ・・・[式5] S(x+1,y+1)=S(x+1,y+1)+(1/(7+3+5+1)) ×ERR ・・・[式6] 以上の処理を、すべての画素に対して順に行うことで、
量子化された出力画像信号Oを得る事ができる。
【0007】しかし、前記誤差拡散法では、一定の濃度
値の画像データに対し特異な構造の模様(テクスチャ)
が発生したり、低濃度域の立ち上がり部において、低濃
度を表現するためのドットの発生が遅れ、白抜けになる
等の欠点がある。この問題を回避する方法として、入力
画像にランダムノイズを加える方法や、量子化処理の際
に使用する閾値にランダムノイズを加える方法、また、
入力画像の濃度値に応じて量子化処理の閾値を変化させ
る閾値最適化誤差拡散法(角谷繁明、”誤差拡散法の高
画質化技術”、日本写真学会誌、第60巻第6号、p
p.353−356、1997)などが提案されてい
る。
【0008】しかしながら、これらの従来法では前述し
た欠点を改良しているが、低濃度域でのドット分散性は
十分ではなく、図3に示すような鎖状の特異模様が発生
している。これは記録媒体上のドット発生率が広い範囲
では均一であるのに対し、局所的には偏っていることに
起因する。同時に、低濃度域で輪郭がぼやける問題も発
生している。これは、低濃度域では量子化誤差の蓄積速
度が遅くドット発生の応答が遅れるためである。これら
が、低濃度域での画質劣化を引き起こしている。一方、
中濃度域や高濃度域では、ドット発生に偏りが発生して
も、空間周波数的に高周波成分が多いため人間の目にお
いては画質的にほとんど問題にならない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術の欠点のなかで、低濃度域での鎖状の特異模様
の発生を抑えると同時に輪郭のぼけを軽減する誤差拡散
法による高画質な画像処理方式を提供することをとす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題は、請求項1記
載の発明によれば、多値の入力画像信号を該入力画像信
号よりも少ない階調数の出力画像信号に量子化する誤差
拡散処理において、各画素に施す処理として、予め用意
した閾値マトリクスから注目画素位置に応じて閾値を抽
出し、該注目画素の濃度値と該閾値とを比較することに
よって、出力画像信号の前記注目画素位置の濃度値を決
定する注目画素濃度決定工程と、前記入力画像信号にお
ける前記注目画素の濃度値と前記注目画素濃度決定工程
により量子化された前記出力画像信号における前記注目
画素の濃度値との間に生じた量子化誤差を、前記注目画
素近傍のまだ量子化されていない周辺画素に分配するた
めに、分配先画素位置と分配係数が格納してある予め用
意した重み係数マトリクスと分配先周辺画素の前記入力
画像信号の濃度値とを用い分配比を計算する分配比計算
工程と、前記分配比計算工程により計算した分配比に基
づいて前記量子化誤差を分配する誤差分配工程とを有す
る画像処理方式を提供することで達成される。
【0011】ここで、前記注目画素濃度決定工程は、入
力画像信号の注目画素に対し、予め用意した閾値マトリ
クスから前記注目画素の位置に応じて閾値を抽出すると
ともに、該注目画素の濃度値と抽出した閾値との比較結
果から、注目画素に対する出力画像信号の濃度値を決定
する。
【0012】一方、前記分配比計算工程では、前記入力
画像信号における該注目画素の濃度値と前記注目画素濃
度決定工程により量子化された前記出力画像信号におけ
る該注目画素の濃度値との間に生じた量子化誤差を、該
注目画素近傍のまだ量子化されていない周辺画素に分配
する。その際の分配先画素の位置は、予め用意した重み
係数マトリクスにより決定する。また、分配先周辺画素
に対する前記量子化誤差の分配比は、重み係数マトリク
スに格納された分配係数と該分配先周辺画素における前
記入力画像信号の濃度値とを用いて計算する。
【0013】更に、前記誤差分配工程では、前記重み係
数マトリクスにより定められた分配先画素に、前記分配
比計算工程により計算した前記分配比に基づいて前記量
子化誤差を分配する。
【0014】なお、前記分配比計算工程において、分配
比の計算のために用いる分配先周辺画素における前記入
力画像信号の濃度値は、前記誤差分配工程で量子化誤差
が加算されたあとの濃度値、つまり誤差拡散処理後の濃
度値を用いず、オリジナルの入力画像信号の濃度値を用
いることである。そのためには、オリジナルの入力画像
信号を複製画像信号として予めコピーし、前記分配比計
算工程ではオリジナルの入力画像信号を、前記注目画素
濃度決定工程および前記誤差分配工程ではコピーした複
製画像信号を用いることが必要である。
【0015】以上の処理をすべての画素に対して順次行
うことにより、入力画像信号は誤差拡散処理により量子
化される。その際の該量子化において、量子化誤差の分
配先と分配比を、分配先画素の入力画像信号における濃
度値で制御可能となる。つまり、該量子化誤差を、周辺
画素のうち入力画像信号における濃度値が大きい画素に
より多く分配することで低濃度域での輪郭のぼけを防止
することが可能になる。
【0016】請求項2記載の発明は、前記請求項1記載
の発明の前記注目画素濃度決定工程で使用する閾値マト
リクスを具体化するものであり、該閾値マトリクスは、
ブルーノイズマスクの手法により閾値を配置することに
より、低濃度域でのドットの発生がブルーノイズ風にな
り、特有な構造の模様(テクスチャ)の発生が防止でき
る。ブルーノイズマスクの手法としては(Robert
Ulichney,“Thevoid−and−cl
uster methord for dithera
rray generation”,SPIE、Vo
l.1913,pp.332−343)を用いることが
できる。ただし、これに限定されるものではなく、他に
知られた方法で作成しても良い。
【0017】請求項3記載の発明は、前記請求項1、2
の発明の前記分配比計算工程を具体化するものであり、
前記重み係数マトリクスにより定められた分配先周辺画
素において、全ての該分配先周辺画素対する前記入力画
像信号の最大濃度値と最小濃度値の濃度差が、予め定め
た基準濃度差より大きい場合には、各周辺画素に対する
分配比を、前記重み係数マトリクスの分配係数と該周辺
画素の入力画像信号の濃度値との積とし、前記濃度差が
前記基準濃度差より小さい場合には、各周辺画素に対す
る分配比を前記重み係数マトリクスの分配係数とする。
つまり、濃度変化の少ない入力画像信号では、ドットの
発生を局所的に均一させるための前記閾値マトリクスと
前記重み係数マトリクスを使用することで、ドット発生
の偏りをなくし低濃度域での特有な構造の模様(テクス
チャ)の発生を防止できると同時に、濃度変化の大きい
入力画像信号では、前記量子化誤差を分配する分配先画
素の濃度値を調べ、濃度値が大きい画素により多く量子
化誤差を分配しドットが発生しやすくすることで、低濃
度域での輪郭のぼけを軽減し、低濃度領域における画質
向上が達成できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て実施例に基づき、図2、および図4から図14を用い
て説明する。なお、本実施例では説明のために、便宜
上、入力画像信号は1画素あたり8ビット(0〜25
5)濃度を持った画像信号とし、処理後の出力画像信号
は1画素あたり1ビットの2値信号とするが、これに限
ったものではない。
【0019】図4は、入力画像信号Sとその複製画像信
号C、更に、本発明の誤差拡散処理後の出力画像信号O
を表している。これらの画像はいずれも主走査方向サイ
ズがm画素、副走査方向サイズがn画素で構成され、主
走査方向がx番目、副走査方向がy番目の画素の濃度値
を、入力画像信号ではS(x,y)、複製画像信号では
C(x,y)、誤差拡散処理後の出力画像信号ではO
(x,y)で表現している。ここで、入力画像信号S
は、後述する分配比計算工程において量子化誤差の分配
比の計算のために使用する。また、複製画像信号Cは後
述する注目画素濃度決定工程における閾値との比較と、
誤差分配工程における量子化誤差の分配に使用し、量子
化後の2値画像を出力画像信号Oに格納する。
【0020】図5は、ドットの発生を局所的に均一させ
るために使用する閾値マトリクスである。本実施例の閾
値マトリクスは、16×16画素サイズの分散型ディザ
マトリクスを使用するが、これに限ったものではない。
以下、図6から図10に従って、本発明の画像処理方式
を説明する。まず、図6のステップS100で、入力画
像信号Sを複製画像信号Cにコピーする。次に、入力画
像信号の量子化のため、全画素に対して、ステップS1
30の注目画素濃度決定工程とステップS140の分配
比計算工程とステップS150の誤差分配工程を実行す
る。そのための繰り返し処理がステップS110とステ
ップS120である。ステップS110は副走査方向の
画像サイズであるn回数分のくり返し処理を、ステップ
S120では主走査方向の画像サイズであるm回数分の
繰り返し処理を行っている。
【0021】次に、図6のステップS130の注目画素
濃度決定工程を図7を用いて説明する。先ず、注目画素
に対する閾値Tを、図5の閾値マトリクスに基づいて求
める(ステップS200)。例えば、注目画素の座標が
主走査方向がx、副走査方向がyの場合、閾値Tは図5
の閾値マトリクスのB(x%16、y%16)で求めら
れる。ここで、x%16とは、xを16で割ったときの
余りを表してる。例えば、注目画素の座標が、主走査方
向が20、副走査方向が40の場合では、閾値Tは、B
(20%16、40%16)=B(4、8)=12とな
る。
【0022】次に、複製画像信号Cの注目画素の濃度値
C(x,y)と閾値Tとを比較する(ステップS21
0)。もし、複製画像信号Cの注目画素の濃度値C
(x,y)が閾値T以上であれば、注目画素にドットを
発生させるために、出力画像信号Oの注目画素の濃度値
O(x,y)を1に設定し(ステップS220)、その
際の量子化誤差ERRに複製画像信号Cの注目画素の濃
度値C(x,y)から255を引いた値を代入する(ス
テップS240)。一方、複製画像信号Cの注目画素の
濃度値C(x,y)が閾値Tより小さい場合は、注目画
素にドットを発生させないために、出力画像信号Oの注
目画素の濃度値O(x,y)を0に設定し(ステップS
230)、その際の量子化誤差ERRに複製画像信号C
の注目画素の濃度値C(x、y)を代入する(ステップ
S250)。これで、注目画素濃度決定工程は終了であ
る。この時点で、注目画素に対する出力画像信号Oの濃
度値と、その際の量子化誤差ERRが決定したことにな
る。
【0023】次に、図6のステップS140の分配比計
算工程を、図2、図8、図9を用いて説明する。この工
程では、注目画素濃度決定工程で生じた量子化誤差ER
Rを注目画素近傍のまだ量子化されていない周辺画素に
分配する際の分配先画素とその分配比Wを計算する工程
である。
【0024】まず、図2、図8を説明する。図2は本実
施例で用いる重み付け係数マトリクスである。この重み
付け係数マトリクスは、量子化誤差ERRの分配先画素
とその分配係数を表している。つまり、図2の重み付け
係数マトリクスは、注目画素の座標を(x,y)とする
とき、分配先画素は周辺の4画素で、その座標は、(x
+1,y)、(x−1,y+1)、(x,y+1)、
(x+1,y+1)であり、更に各分配先画素に対する
分配比は、7:3:5:1であることを示している。ま
た、図8は、量子化誤差ERRの分配先画素とその分配
比Wを表した分配比マトリクスで、分配先画素は図2の
重み付け係数マトリクスで定まり、その座標は図2の重
み付け係数マトリクスの分配先画素と同じく、(x+
1,y)、(x−1,y+1)、(x,y+1)、(x
+1,y+1)である。また、各分配先画素に対する分
配比Wはそれぞれ、W(x+1,y)、W(x−1,y
+1)、W(x,y+1)、W(x+1,y+1)であ
ることを示している。
【0025】次に、図9のフローチャート図に従い分配
比計算工程を説明する。まず、ステップS300で、全
ての分配先画素における濃度値を調べ、その最大濃度値
Smaxと最小濃度値Sminを求める。つまり、分配
先画素の座標は、図8の分配比マトリクスから、(x+
1,y)、(x−1,y+1)、(x,y+1)、(x
+1,y+1)であるから、それぞれの濃度値S(x+
1,y)、S(x−1,y+1)、S(x,y+1)、
S(x+1,y+1)のうち最大の濃度値をSmax、
最小の濃度値をSminとする。次に、ステップS31
0で、最大濃度値Smaxと最小濃度値Sminの差
(Smax−Smin)と基準濃度差Dsとを比較す
る。ここで、基準濃度値Dsとは、分配先画素の濃度値
のばらつき具合を判定するための予め定めた基準値であ
る。考案者の実験では、入力画像信号の階調数の5%程
度が良い結果を示したので、本実施例では入力画像信号
の階調数256に0.05を乗じた13とするが、これ
に限ったものではない。次に、ステップS310の比較
において、最大濃度値Smaxと最小濃度値Sminの
差(Smax−Smin)が基準濃度差Dsより大きい
場合には、量子化誤差ERRの分配先画素への分配比W
は、式7から式10に示すように図2の重み付け係数マ
トリクスの分配係数に分配先画素の濃度値を乗じた値と
する(ステップS320)。
【0026】 W(x+1,y)=7×S(x+1,y) ・・・[式7] W(x−1,y+1)=3×S(x−1,y+1) ・・・[式8] W(x,y+1)=5×S(x,y+1) ・・・[式9] W(x+1,y+1)=1×S(x+1,y+1) ・・・[式10] 一方、ステップS310の比較において、最大濃度値S
maxと最小濃度値Sminの差(Smax−Smi
n)が基準濃度差Ds以下の場合には、量子化誤差ER
Rの分配先画素への分配比Wは、式11から式14に示
すように図2の重み付け係数マトリクスの分配係数とす
る(ステップS330)。
【0027】 W(x+1,y)=7 ・・・[式11] W(x−1,y+1)=3 ・・・[式12] W(x、y+1)=5 ・・・[式13] W(x+1,y+1)=1 ・・・[式14] これで、分配比計算工程は終了である。
【0028】次に、図6のステップS150の誤差分配
工程を図10を用いて説明する。まず、ステップS40
0で、式15に示すように、量子化誤差ERRの全ての
分配先画素に対する分配比の合計Wsを求める。
【0029】 Ws=W(x+1,y)+W(x−1,y+1)+W(x,y+1)+W(x +1,y+1) ・・・[式15] 次に、ステップS410で、式16から式19に示すよ
うに量子化誤差ERRを分配先画素に分配比Wに基づい
て分配する。
【0030】 C(x+1,y)=C(x+1,y)+ERR×W(x+1,y)/Ws ・ ・・[式16] C(x−1,y+1)=C(x−1,y+1)+ERR×W(x−1,y+1 ) /Ws ・・・[式17] C(x,y+1)=C(x,y+1)+ERR×W(x,y+1)/Ws ・ ・・[式18] C(x+1,y+1)=C(x+1,y+1)+ERR× W(x+1,y+ 1)/Ws ・・・[式19] これで、誤差分配工程は終了であり、同時に、1画素に
対する量子化は終了である。
【0031】以上説明したように、濃度変化の少ない入
力画像信号では、ドットの発生を局所的に均一させるた
めの図5の閾値マトリクスと図2の重み係数マトリクス
を使用することで、ドット発生の偏りをなくし低濃度域
での特有な構造の模様(テクスチャ)の発生を防止でき
ると同時に、濃度変化の大きい入力画像信号では、量子
化誤差を分配する分配先画素の濃度値を調べ、濃度値が
大きい画素により多く量子化誤差を分配しドットが発生
しやすくすることで、低濃度域での輪郭のぼけをするこ
とが可能である。なお、本実施例では、図2の重み付け
係数マトリクスを使用したが、これに限定されるもので
はない。例えば、図11の重み付け係数マトリクスを使
用することも可能である。図11の重み付け係数マトリ
クスを使用すると、より多くの演算が必要になるが、量
子化誤差が広範囲に分配されるため、図2の重み付け係
数マトリクスを使用したときより特有な構造の模様(テ
クスチャ)の発生を抑えることができる。
【0032】次に、本発明の第2の実施例について、図
12および図13を用いて説明する。第2の実施例で
は、注目画素濃度決定工程において、ブルーノイズマス
クの手法により閾値が配置されている閾値マトリクスを
使用することのみが、第1の実施例と相違する。以下、
ブルーノイズマスクの生成方法について説明する。
【0033】図12は、作成するブルーノイズマスクB
を示しており、マトリクスサイズは主走査方向がi、副
走査方向がjである。また、主走査方向がx、副走査方
向がyの閾値の座標を(x,y)で、その座標の閾値を
B(x,y)で表わすものとする。また、入力画像信号
の濃度値は0〜255の256段階なので、ブルーノイ
ズマスク内に配置する閾値は1〜255とする。
【0034】次に図13のフローチャート図でブルーノ
イズマスクの生成方法について説明する。最初に、使用
する変数であるK、B(x,y)、A(x,y)、Ev
a0、majorityをステップS500で初期化す
る。Kは現在作成しているブルーノイズマスクの濃度値
で初期値はK=1である。B(x,y)は前述したよう
に、作成するブルーノイズマスクの座標(x,y)での
閾値配列で、初期値はすべて0である。A(x,y)は
ブルーノイズマスクの座標(x,y)に既にドットが発
生したか否かを表す配列で初期値はすべて0である。E
va0は濃度1でのドット分散具合の判断する収束評価
値で初期値はi*jである。majorityはブルー
ノイズマスク内に既に発生したドット数が全画素数の半
分より大きい場合は1、少ない場合は0を示す変数で、
初期値は0である。
【0035】次に、ステップS510からステップS5
80で、濃度1(K=1)のマスクを作成する。これ
が、濃度2から255のマスクを作成するための初期パ
ターンとなる。まず、ステップS510で1濃度分のド
ットをランダムにマスク内に配置する。ドットを配置す
るときは、A(x,y)に1を代入する。また、配置す
るドット数は、各濃度で同数になるように、(i×j/
255)個とする。次に、ステップS520〜S570
の処理でマスク内にランダムに配置されたドットを空間
的分布が均一になるように再配置する。まず、マスク内
のすべての画素の期待濃度を計算する。この期待濃度と
は、ドットの分散具合を評価するものであり、対象画素
の座標を(x,y)とするとき、その画素の期待濃度を
D(x,y)で表し、式20で算出する。
【0036】ここで、式20内のmajorityは、
マスク内に発生した画素の数が全画素数の半分未満の場
合には0、半分以上の場合には1となる変数である。ま
た、u、v、f(p.q)は式21〜式23で算出す
る。
【0037】式21および式22内の%は第1の実施例
でも記載したように剰余を表す記号で、例えば、5%3
=2、3%5=3となる。また、σは調整用係数で考案
者の実験では1.5が良い結果を示した。ところで、期
待濃度とは、対象画素(x,y)の周辺に存在する周辺
画素(u,v)を、対象画素からの距離に応じて重み付
けし合計したものである。f(p,q)が対象画素から
の距離に応じた重み関数である。そのため、対象画素の
周辺に画素が多く存在すればするほど、またその距離が
近ければ近いほど、対象画素の期待濃度は大きくなる。
この期待濃度を、ドットの分散具合の判定材料としてス
テップS550で使用する。ただし、majority
の値が1の場合には、つまり、マスク内に発生した画素
の数が全画素数の半分以上の場合には、対象画素(x,
y)の周辺のまだドットが配置されていない周辺画素
(u,v)を探索し期待濃度を計算するため、対象画素
の周辺に画素が多く存在すればするほど、またその距離
が近ければ近いほど、対象画素の期待濃度が小さくな
る。また、周辺画素の探索範囲は、水平方向がx−(i
/2)〜x+(i/2)、垂直方向がx−(j/2)〜
x+(j/2)とすることで、マスク内すべての画素を
考慮することができる。ただし、マスクサイズが大きく
なると処理に時間が増大するため、マスクサイズや濃度
に応じて探索範囲を調整することも可能である。
【0038】次に、ステップS530で、ドットが配置
された画素、つまり、A(x,y)=1の画素のうち、
最大期待濃度を求め、その最大期待濃度をDmax、そ
の画素の座標を(xmax、ymax)とする。さら
に、ドットが配置されていない画素、つまり、A(x,
y)=0の画素のうち、最小期待濃度を求め、その最小
期待濃度をDmin、その画素の座標を(xmin、y
min)とする。濃度Kが1の場合は、majorit
y=0なので、座標(xmax,ymax)がドットが
最も密集しているところで、座標(xmin,ymi
n)が最も粗のところである。
【0039】次に、ステップS540で、最大期待濃度
Dmaxと最小期待濃度Dminの差をEvaに代入す
る。ここで求めたEvaが現在のドットの分散具合を表
すパラメータとなる。
【0040】次に、ステップS550で、このEvaと
ドット分散具合の収束評価値Eva0を比較し、ドット
分散処理が収束したか否かを判断する。EvaがEva
0未満の場合には、ドット分散具合がまだ不十分と判断
し、ステップS560で、最大期待濃度の画素と最小期
待濃度の画素を入れ替える。つまり、A(xmax,y
max)=0、A(xmin、ymin)=1とする。
さらにステップS570で、収束評価値Eva0にEv
aを代入し新しい収束条件とし、ドット分散処理を続け
るためステップS520に制御を戻す。一方、ステップ
S550でEvaがEva0以上の場合には、ドットが
十分分散したと判断し、ステップS580に移動し、配
列A(x,y)の内容をB(x,y)にコピーする。こ
れで、濃度1のブルーノイズマスク作成が終了したこと
になる。
【0041】次に、ステップS590〜S690で濃度
2〜254のブルーノイズマスクを作成する。ステップ
S590はそのためのループ処理で、K=2からK=2
54までステップS600〜S690の処理を繰り返し
ている。ステップS600はマスク内に発生したドット
数が、全画素数の半分(i×j/2)に達した否か調べ
るため、現在処理中の階調値Kと128とを比較してい
る。Kが128未満の場合には、マスク内に発生したド
ット数が全画素数の半分(i×j/2)に達していない
と判断し、ステップS610でmajorityに0を
代入する。そうでない場合はステップS620でmaj
orityに1を代入する。ただし、この処理では、マ
スク内に発生したドット数が、全画素数の半分(i×j
/2)に達した否かを厳密に判断することはできない
が、それによる影響は処理時間が多少変化するのみでマ
スク作成にはなんら問題ない。
【0042】ステップS630は、1濃度分のマスク作
成のためのループ処理で、ステップS640からステッ
プS690までをi×j/255回繰り返している。こ
のループ回数は、ステップS510と同様、各濃度にお
けるドットの追加数を同数にするため、全画素数を25
5で割った値にしている。そして、ステップS630の
ループを抜けるとステップS590に戻り、次の濃度の
マスク作成を行う。次に、ステップS640からステッ
プS690までの処理を説明する。まず、ステップS6
40で、ステップS520と同様、全画素の期待濃度を
求める。次に、ステップS650でmajorityが
0か否かを判断し、0の場合には、ステップS660で
ドットがまだ配置されていない画素、つまり、A(x,
y)=0の画素のうち、最小期待濃度を求め、その画素
の座標を(xmin,ymin)に代入する。この座標
(xmin,ymin)がドットの密集具合の最も粗の
座標なので、座標(xmin,ymin)にドットを発
生させる。また、マスクには現在処理中の濃度値Kを代
入する。つまり、A(xmin,ymin)=1、B
(xmin,ymin)=Kとする(ステップS67
0)。
【0043】一方、ステップS650で、majori
tyが1の場合には、ステップS680でドットがまだ
配置されていない画素、つまり、A(x,y)=0の画
素のうち、最大期待濃度を求め、その画素の座標を(x
max、ymax)に代入する。この座標(xmax,
ymax)がドットの密集具合の最も粗の座標なので、
座標(xmax,ymax)にドットを発生させる。ま
た、マスクには現在処理中の濃度値Kを代入する。つま
り、A(xmax、ymax)=1、B(xmax,y
max)=Kとする(ステップS690)。
【0044】このようにして、ステップS630の繰り
返し処理、および、ステップS590の繰り返し処理を
ともに終了すると、濃度1から濃度254のマスクが完
成したことになる。あとは、まだ閾値が埋まっていない
画素、つまりB(x,y)=0の画素に255を代入す
ることで、全濃度のマスクが完成する(ステップS70
0)。
【0045】以上の方法により作成したブルーノイズマ
スクを、閾値マトリクスとして使用することで、ドット
の偏りが少なく同時にザラツキ感がなくなり、特有な構
造の模様(テクスチャ)の発生を抑えることができる。
図14は、本実施例で5%濃度のブラック画像を量子化
した結果である。図3のように、従来法で量子化した画
像において発生していた鎖状の特異模様が、本実施例で
は解消している。
【0046】
【発明の効果】従来の誤差拡散法では低濃度域でのドッ
ト分散性が十分ではなく特有な構造の模様(テクスチ
ャ)が発生したり、輪郭がぼやける問題があったのに対
し、本発明では、濃度変化の少ない入力画像信号では、
ドットの発生を局所的に均一させるための閾値マトリク
スと重み係数マトリクスを使用することで、ドット発生
の偏りをなくし低濃度域での特有な構造の模様(テクス
チャ)の発生を防止できると同時に、濃度変化の大きい
入力画像信号では、量子化誤差を分配する分配先画素の
濃度値を調べ、濃度値が大きい画素により多く量子化誤
差を分配しドットが発生しやすくすることで、低濃度域
での輪郭のぼけを軽減することが可能になり、低濃度領
域における画質向上が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の誤差拡散法に用いる画像信号の構成図で
ある。
【図2】従来の誤差拡散法および本発明に用いる第1の
重み付け係数マトリクスである。
【図3】従来の誤差拡散法による出力結果を示す図であ
る。
【図4】本発明に用いる画像信号の構成図である。
【図5】本発明に用いる閾値マトリクスである。
【図6】本発明の第1の実施例を示すフローチャート図
である。
【図7】本発明の第1の実施例の注目画素濃度決定工程
を示すフローチャート図である。
【図8】本発明の第1の実施例に用いる第1の重み付け
係数マトリクスに対する分配比マトリクスである。
【図9】本発明の第1の実施例の分配比計算工程を示す
フローチャート図である。
【図10】本発明の第1の実施例の誤差分散工程を示す
フローチャート図である。
【図11】本発明に用いる第2の重み付け係数マトリク
スである。
【図12】本発明の第2の実施例のブルーノイズマスク
である。
【図13】本発明の第2の実施例におけるブルーノイズ
マスク作成方法を示すフローチャート図である。
【図14】本発明の誤差拡散法による出力結果を示す図
である。
【符号の説明】
1 入力画像信号S 2 出力画像信号O 3 第1の重み付け係数マトリクス 4 入力画像信号S 5 複製画像信号C 6 出力画像信号O 7 閾値マトリクスB 8 分配比マトリクスW 9 第2の重み付け係数マトリクス 10 ブルーノイズマスクB

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多値の入力画像信号を該入力画像信号よ
    りも少ない階調数の出力画像信号に量子化する誤差拡散
    処理を用いた画像処理方法において、 各画素に施す処理として、予め用意した閾値マトリクス
    から注目画素位置に応じて閾値を抽出し、該注目画素の
    濃度値と該閾値とを比較することによって、出力画像信
    号の注目画素位置の濃度値を決定する注目画素濃度決定
    工程と、入力画像信号における該注目画素の濃度値と注
    目画素濃度決定工程により量子化された前記出力画像信
    号の該注目画素の濃度値との間に生じた量子化誤差を、
    該注目画素近傍のまだ量子化されていない周辺画素に分
    配するために、分配先画素位置と分配係数が格納してあ
    る予め用意した重み係数マトリクスと分配先周辺画素の
    入力画像信号の濃度値とを用い分配比を計算する分配比
    計算工程と、分配比計算工程により計算した分配比に基
    づいて量子化誤差を分配する誤差分配工程とを備えたこ
    とを特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 閾値マトリクスは、ブルーノイズマスク
    の手法により閾値が配置されていることを特徴とする請
    求項1記載の画像処理方法。
  3. 【請求項3】 分配比計算工程は、重み係数マトリクス
    により定められた分配先周辺画素において、全ての該分
    配先周辺画素対する入力画像信号の最大濃度値と最小濃
    度値の濃度差が、予め定めた基準濃度差より大きい場合
    には、各周辺画素に対する分配比を、重み係数マトリク
    スの分配係数と該周辺画素の入力画像信号の濃度値との
    積とし、濃度差が基準濃度差より小さい場合には、各周
    辺画素に対する分配比を前記重み係数マトリクスの分配
    係数とすることを特徴とする請求項1乃至2記載の画像
    処理方法。
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