JP3918433B2 - 横2重モードsawフィルタ - Google Patents
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Description
本発明は、弾性表面波(SAW)を利用した共振子型弾性表面波フィルタに関し、特に2個のSAW共振子を横に平行に配置した横2重モードSAWフィルタに関する。
背景技術
近年、SAWフィルタの中でも特に横多重モードSAWフィルタが、小型かつ低損失で狭帯域な通過特性を有し、通過帯域外のスプリアスも少ないことから、携帯電話等の移動通信端末の中間周波(IF)フィルタとして広く使用されている。例えば特開昭59−131213号公報に記載される横2重モードSAWフィルタは、圧電基板上に2個のSAW共振子を、そのすだれ状電極即ちインターディジタル・トランスデューサ電極(IDT:Interdigital Transduser)が励起するSAWの伝搬方向と直交する向きに平行に配置し、SAWの音響的結合に起因する2つの独立な固有振動モード、即ち基本波対称モードS0及び基本波斜対称モードA0を使用し、その共振周波数f1、f2の差で通過帯域幅が決定される。特に周波数温度特性が優れた水晶基板を用いた場合には、2mm×6.5mm程度の平面素子サイズで、比帯域幅約700ppm及び挿入損失5dB程度の優れた特性を有する2段縦続接続のフィルタが得られる。
最近では、通信システムのデジタル化に伴って携帯電話にGSM方式、PHS方式等のデジタル通信方式が採用されるようになり、約1000ppmの比較的広い通過帯域幅を有しかつより小型のIFフィルタが要求されている。ところが、上述した従来の横2重モードSAWフィルタでは、従来妥当とされる600〜800ΩのフィルタインピーダンスZ0が得られる1個のSAW共振子の幅寸法7〜9λ(λ:SAW波長)において、基本波対称モードS0及び基本波斜対称モードA0の共振周波数差が700ppm程度以上に大きくならない。通過帯減幅を拡大するためには、IDTの電極指交差幅及びSAW共振子間のギャップを狭くしなければならず、そのため挿入損失の増加や通過帯域外周波数特性の抑圧度が劣化するという問題が生じる。
また、IFフィルタを小型化しようとすると、そのSAW共振子を構成するIDTの電極指対数Mと片側の反射器導体本数Nとの和M+Nを少なくすることが必要になる。例えば、最近要求されている平面サイズ3.8×3.8mm以内の容器に収納する場合、素子サイズが2×3mm程度になるので、各SAW共振子のIDTの電極指対数Mと片側の反射器導体本数Nの和M+Nは約200本以下にしなければならない。これでは、SAW共振子のQ値(共振先鋭度)が低下して、共振振幅の励振強度および変位伝達係数が減少し、SAWフィルタの伝送特性を劣化させることになる。
更に、反射器導体本数の不足分を補って挿入損失を改善するためには、電極膜の厚みを厚くすればよいが、これによって縦及び横高次モードスプリアスのレベルが増加し、通過帯域外の周波数特性の抑圧度が劣化する。
特開平4−373304号公報及び特開平9−93079号公報には、IDTの電極指交差幅を狭めることなく通過帯域を広くするために、3個のSAW共振子をSAWの伝搬方向と直交する向きに並列に近接配置した横3重モードSAWフィルタが提案されている。しかしながら、このSAWフィルタでは、それぞれ隣接する第1及び第2SAW共振子間のフィルタインピーダンスと第2及び第3SAW共振子間のフィルタインピーダンス間に設計上回避できない差異が発生するいう問題があり、これが通過帯域内にリップルを発生させるので、実用上良好なフィルタ特性を得ることは困難である。
また、クレメンス・ラッペル(Clemens C.W.Ruppel)らの論文「SAW Devices for Mobile Communication Applications」(1997年第26回EMシンポジウム;第129〜130頁)には、S0(基本波対称)−S1(1次対称)モードとA0(基本波斜対称)−A1(1次斜対称)モードとを使用することにより、両モード間の周波数差を大きくとることができ、その結果通過帯域幅を拡大し得る横多重モードSAWフィルタが開示されている。しかしながら、このSAWフィルタは、設計上はともかく製造上実際にはばらつきがあるため、S0−S1モードにおいてA0モードが励振されてリップルが発生し、又はA0−A1モードにおいてS1モードが励振されてリップル発生の原因となる虞がある。また、入出力端子の配置を含めて電極パターンの構成が複雑になり、そのためにフィルタのサイズを十分に小型化できない虞がある。
そこで、本発明は、上述した従来の問題点を解消するためになされたものであり、その目的は、通過帯域幅の広帯域化と共に小型化を図ることができる横多重モードSAWフィルタを提供することにある。
また、本発明の目的は、周波数安定度に優れかつS/N比が良く、携帯電話等の移動通信端末のIFフィルタとしての使用に適した横多重モードSAWフィルタを提供することにある。
発明の開示
本願発明者は、横2重モードSAWフィルタの設計に際し、以下に述べる理論を用いて、所謂横モードと呼ばれるモードの振動変位とその共振周波数とを算出し得ることを見出した。この横モードは、SAW共振子の幅方向(SAWの伝搬方向X軸に対して直交するY軸方向)の長さに依存して存在する固有振動モードであり、幅方向の長さは、一般的にIDTの電極指交差幅WC即ち正極性の電極指と負極性の電極指とが相互に重なる部分の幅方向の寸法を指す。
SAW共振子の幅方向について、その振動変位を簡便に計算するための方法として、本願発明者らは、既に論文「常温に動的及び静的零温度係数をもつKカット水晶SAW共振子」(高木,桃崎他:電気学会・電子回路技術委員会・第25回EMシンポジウム,第77〜83頁,(1996))において、横モードを支配する微分方程式を公開している。この方程式は次式(1)のように記述される。
aω0 2(Y)V(Y),YY+{ω2−ω0 2(Y)}V(Y)=0…(1)
ここで、ωは角周波数、ω0(Y)は該当する領域の素子角周波数、aは幅方向の実効的せん断剛性定数、V(Y)は幅方向の弾性表面波変位の振幅、Yは弾性表面波の波長で規格化したY座標である。また、ω0(Y)は、座標Yにおける弾性表面波の速度を角周波数に換算した量であり、これを周波数ポテンシャル関数と呼ぶことにする。
この周波数ポテンシャル関数は、SAW共振子の動作点近傍において、弾性表面波の伝搬路に存在するアルミニウム金属導体膜の厚みH(Y)の関数により変化する、より一般的には、アルミニウム金属の質量m(Y)の関数で変化することが確認されている。従って、SAW共振子の主要部を構成するIDTにおけるω0(Y)は、IDTの質量m(Y)により略決定される。即ち、座標Yにおける弾性表面波の速度は、ω0(m(Y))と記述することができる。使用する圧電基板が水晶ST−カットの場合には、IDTの膜厚が薄いために、ω0(Y)はmに略比例して直線的に降下する。
式(1)は、波数が位置の関数である場合のHelmhortzの方程式であるが、計算を簡単にするために式全体を基準となる周波数ω00 2で割ると、次式(2)のように書くことができる。
aQ2(Y)V(Y),YY+{Ω2−Q2(Y)}V(Y)=0 …(2)
ここで、Ω=ω/ω00は規格化周波数、Q(m(Y))=ω0(Y)/ω00はポテンシャル関数である。
振動変位振幅V(Y)は、例えば次のように逐次積分することにより計算することができる。
式(3)のV(Y,Ω)は規格化周波数Ωの関数であるが、実際の振動変位振幅は、振幅の2乗であるV2(Y,Ω)のYに関する総積分値がSAW共振子の全エネルギであるから、エネルギの停留原理である次式(4)により与えられるΩにおいて実現する。
本願発明者は、上記理論に基づいて、横2重モードSAWフィルタの電極パターンの寸法・膜厚等の設計条件を用いることにより、その基本波及び高次モードの共振周波数を正確に計算できることから、従来は最も強い基本波のS0モードとA0モードとの共振がスプリアスとして発生するため、常識的に利用できないと思われていたS1・A1モードの利用を思い至り、本発明を案出したものである。
本発明によれば、それぞれにすだれ状電極とその両側に1対の反射器とを有し、圧電体平板上に弾性表面波の伝搬方向と平行に近接して配置した2個のSAW共振子を備え、前記各SAW共振子のすだれ状電極が、前記伝播方向に沿って延長する電気的に正極の第1の給電導体と、前記第1の給電導体の両側に平行に延長する電気的に負極の第2及び第3の給電導体とを有し、前記第1の給電導体が、その両側に前記第2又は第3の給電導体に向けて前記伝播方向と直交する向きに延長する複数の電気的に正極の電極指を有し、前記第2及び第3の給電導体が、前記電気的に正極の電極指に対応して前記第1の給電導体に向けて前記伝播方向と直交する向きに延長する複数の電気的に負極の電極指を有し、それにより前記すだれ状電極が、前記第1の給電導体を挟んで駆動電界の方向を180度反転させるように構成して、1次対称モードS1と1次斜対称モードA1とを励振できるようにしたことを特徴とする横2重モードSAWフィルタが提供される。
このように構成することにより、横2重モードSAWフィルタの伝送特性が、基本波でなく高次横モードに属する1次対称モードS1と1次斜対称モードA1とから合成され、S1・A1モード間に従来よりも大幅に広い周波数差即ち通過帯域幅を得ることができる。しかも、S0・A0モードの発生電荷をキャンセルしてこれらモードの励振を抑制し、S2モードの発生電荷を相殺してこのモードの励振を抑制し、従来は抑制困難であったS2モードのスプリアスレベルが40dB以下と低いので、通過帯域にリップルが発生せず、特にPHS、GSM方式等のチャンネル間の周波数幅が比較的大きい移動通信装端末のIFフィルタとして実用に適している。
また、S1・A1モードを効率よく駆動するために180度反転させた電極からなるIDTは、電極指交差幅を8λ〜12λ程度まで大きくとれ、S1・A1モードの発生電荷を相殺せずに効率良く積分するので、結果としてSAW共振子の等価抵抗が小さくなり、挿入損失を改善することができる。更に、このような電極パターンは、SAW伝搬方向に周期配列構造をとるので、設計上配線に無理がなく、共振子のQ値を損なわないので、素子の小型化が容易である。
特に、各SAW共振子の電気的に正極及び負極の電極指は、各給電導体にλ/2(λ:弾性表面波の波長)の周期的間隔をもって、λ/4の幅を有するように形成し接続するのが好ましい。
或る実施例では、入力側のSAW共振子のすだれ状電極を、接地から電気的に分離した正極側及び負極側の入力端子を有する差動型に構成することにより、入力・出力端子間でコモンノイズ(電圧)によるSAWの励振を防止でき、ノイズに対して良好な使用状態を実現することができる。
別の実施例では、出力側のSAW共振子のすだれ状電極に、接地から電気的に分離した正極側入力端子と、接地に接続した負極側の入力端子とからなる片接地型の入力端子対を構成することにより、静電結合ノイズ即ち浮遊の静電容量を介して入力から出力に伝達される電圧を遮断する静電シールド効果が得られるので、好都合である。
特に1000ppmの帯域幅を確保するためには、相互に近接する2個のSAW共振子のすだれ状電極を2.5〜5μmのギャップ長Eをもって分離し、かつ/又は前記すだれ状電極の電気的に正極及び負極の電極指の交差幅を4λ〜6λの範囲内に設定することが好ましい。
より具体的には、SAW共振子のすだれ状電極の対数を120〜60の範囲内とし、かつ片側の反射器の導体本数を80〜140の範囲内と少なく設計することにより、従来と比較して素子の平面積が約半分に削減でき、小型で良好なSAWフィルタが実現でき、携帯電話等の移動通信端末の小型化に対応することができる。
更に、圧電体平板が水晶基板で、30〜45度回転Y板のSTカットX伝搬方位であると、周波数の温度特性が高精度で、使用温度範囲での周波数変化が小さく安定するので、好都合である。
また、或る実施例では、上述した横2重モードSAWフィルタを2段縦続接続することにより、通過帯域外の減衰量を確保することができるので、好都合である。
発明を実施するための最良の形態
以下に、本発明による横2重モードSAWフィルタについて、上記式(1)乃至(4)を用いて設計した具体的実施例を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明による横2重モードSAWフィルタの実施例に使用される電極パターンを示している。本実施例のSAWフィルタは、矩形の圧電体平板100上に2個のSAW共振子101、102が、弾性表面波の伝播方向であるX軸に直交するY軸方向に横向きに平行に配置されている。各SAW共振子101、102は、それぞれ略中央に破線の枠で示すすだれ状電極(IDT)103、104を有する。両IDT103、104のX軸方向の両側には、前記各SAW共振子の1対の反射器でもあるSAWフィルタの反射器105、106が破線の枠で示すように配置されている。反射器105、106は、それぞれ弾性表面波を反射するためのアルミニウム金属からなる導体ストリップ群107、108を有する。
SAW共振子101、102のIDT103、104は、互いに反転した極性を有するように配置される。一方のIDT103は、X軸に沿って延長する圧電体平板100中央寄りの負極側給電導体109と、これに平行な外側の負極側給電導体110と、これらの中間に配置された正極側給電導体111とを有する。正極側給電導体111から多数の電極指112が、その両側の負極側給電導体109、110に向けて交互に延出し、これらと対をなす多数の電極指113、114が、負極側給電導体109、110から正極側給電導体111に向けて交互に延出している。正極側給電導体111及び電極指112は、破線の枠で示す接続導体115を介して、SAW共振子101の正極性入力端子116に接続している。負極側給電導体109、110及び電極指113、114は、破線の枠で示す接続導体117を介して、SAW共振子101の接地された負極性入力端子118に接続している。
他方のIDT104は、同様にX軸に沿って延長する圧電体平板100中央寄りの負極側給電導体119と、これに平行な外側の負極側給電導体120と、これらの中間に配置された正極側給電導体121とを有する。正極側給電導体121から多数の電極指122が、負極側給電導体119、120に向けて交互に延出し、これらと対をなす多数の電極指123、124が、負極側給電導体119、120から正極側給電導体121に向けて延出している。正極側給電導体121及び電極指122は、破線の枠で示す接続導体125を介して、SAW共振子102の正極性出力端子126に接続している。負極側給電導体119、120及び電極指123、124は、破線の枠で示す接続導体127及び一方の反射器105を構成する導体ストリップ群107を介して、SAW共振子102の接地された負極性出力端子128に接続している。更に中央付近の負極側給電導体119及び電極指123は、反対側の反射器106を構成する導体ストリップ群108を介して接地された負極性出力端子129に接続している。尚、入出力信号は当然ながら高周波交流信号であるが、ここでは便宜上一方を正極、他方を負極と呼ぶものとする。
前記IDTの電極指及び反射器の導体ストリップ群は、利用するレーリー波及びリーキー波等の弾性表面波の位相進行方向(X軸方向)に直交して、互いに平行かつ周期的に配置される。これらIDT及び反射器等の電極パターンは、圧電体平板100上にアルミニウム又は金等の導電性金属薄膜を蒸着、スパッタ等により形成した後、フォトリソグラフィ技術によりパターン形成して作られる。
このように各SAW共振子101、102のIDT103、104は、それぞれその幅方向の略中央をSAW伝播方向に沿って縦断する電気的正極性の給電導体111、121の両側に、λ/2(λ:SAW波長)の空間的位置ずれをもって形成された略λ/4幅の正極性電極指112、122と、これに対向するように同じくλ/2の空間的位置ずれをもって形成された略λ/4幅の電気的負極性電極指113、114、123、124とを有し、駆動電界の方向を180度反転するように構成されるので、図3に関連して後述するように1次対称モードS1及び前記1次斜対称モードA1を励振することができる。
上述したように入力側のIDT103は、正極側及び負極側電極指112〜114がいずれの接地端子(GND)128、129にも接続されない、所謂差動動作し得るバランス型の構成である。これにより、例えば駆動電界が正負電極指間に作用しないことから明らかなように、各入力側端子116、118に同じ値の電圧がコモンノイズとして印加しても、それによりSAWが励振されてSAWフィルタが動作することはないという利点がある。
他方、出力側のIDT104は、上述したように負極側出力端子128が接地された所謂非差動型又はアンバランス型の構成である。これにより、浮遊の静電容量を介して入力側から出力側に伝達される電圧を遮断し、静電結合ノイズを分離する静電シールド効果が得られるという利点がある。その結果、SAWフィルタの帯域外減衰特性を改善することができる。
本実施例の圧電体平板100は、水晶、タンタル酸リチウム、四ほう酸リチウム、ランガサイト等の圧電性を有する単結晶、及びZnO等の圧電性薄膜を形成した基板で形成することができる。特に30〜45度回転Y板の水晶ST−X伝播カット基板は、周波数温度特性が良好かつ高精度で、使用温度範囲で周波数変化が小さく安定していることから好ましい。
次に、図1と図2とを用いて、図1の横2重モードSAWフィルタについて、その各振動モードの幅方向変位V(Y)を説明する。図1の横2重モードSAWフィルタにおいて、外部から電気信号(電圧)が入力側SAW共振子101の正極側入力端子116と負極側入力端子118間に印加されると、その印加電圧は、真中の正極側給電導体111を介して正極側電極指112に供給される。これにより、入力側IDT103上にSAWがX軸方向に沿って励振される。そして、その音響的結合によって、出力側のIDT104上にSAWがX軸方向に沿って励振され、圧電効果により出力側SAW共振子102の正極側出力端子126と負極側出力端子128間から電気信号(電圧)が出力される。
IDT103、104上には、図2に示すように、その電極指位置において給電導体111、121の幅方向両側にそれぞれ上向き及び下向きの矢印130、131で示すように、励振電界が逆向きに発生する。この相互に180°反転する駆動電界によって、図2の下部に示すような1次対称モードS1及び1次斜対称モードA1の振動変位が発生する。ここで、図中縦軸は相対変位V(Y)量を、横軸は幅方向の位置Yをそれぞれ示す。同図から分かるように、本実施例のSAWフィルタは、両モードS1、A1共に各IDT103、104の中央位置P、Qにおいて変位V(Y)が略零であるという特徴があり、これによってS1、A1両モードの効率的な励振が可能となる。
次に、図1に示す実施例の横2重モードSAWフィルタについて、具体的な導体パターンの寸法設計例について図3乃至図5を用いて説明する。尚、図2において、参照符号Eは両IDTを分離するギャップ長、D及び2Dは中央寄り及び中間の各給電導体の幅、C及びIGは電極指と隣接する給電導体間の分割ギャップ、BWは外側の給電導体の幅、WC00は上述したように互いに反転した極性を有する電極指交差幅を指す。
先ず、ギャップ長E及び電極指交差幅WC00を変化させた場合に図1の実施例が示す特性を図3と図4に示す。ここでの共通の設計条件として、圧電体平板100は30〜45度の回転Y板からなる水晶ST−X伝播カット基板、IG=2λ(λ:X軸方向に伝播するSAWの波長)、BW=2λ、C=2μm、D=4μm、素子の動作周波数fは、一般にGSM方式やPHS方式等の携帯電話に使用されるIF帯用SAWフィルタの周波数に近い250MHzである。
図3は、電極指交差幅WC00=5λにおいて、ギャップ長Eを2から10μmまで変化させた場合に、横インハーモニックモード群の内、S0(基本波対称モード)、A0(基本波斜対称モード)、及び高次モードであるS1(1次対称モード)、A1(1次斜対称モード)の各共振周波数を計算したものである。図3に示すように、従来の横2重モードSAWフィルタに使用されている基本波A0モードとS0モードとの周波数差DF0は、1次モードであるA1モードとS1モードとの周波数差DF1より相当小さく、500ppm程度に過ぎない。
これに対し、本発明による1次モードであるA1モードとS1モードとの周波数差DF1を使う場合には、フィルタの比帯域幅をGSM方式、PHS方式の携帯電話で用いられるIFフィルタに要求される1000ppm程度にするために、両IDTのギャップ長Eを約2.5〜5μmの範囲とすれば良いことが分かる。
この場合に、各モードの周波数は、両IDT103、104の電極指交差領域WC00において、それぞれ該領域が有する規格化周波数ポテンシャル関数PYM(Y)を等しく1として、上記式(3)中のQ(Y)=ω0(Y)/ω00とPYM(Y)の関係を表す次式(5)を用いて計算する。但し、ηを0.99から0.95の値とした。
ω0(Y)=ω00{1/η+(1−1/η)PYM(Y)} …(5)
この条件下で、規格化周波数ポテンシャル関数PYM(Y)は次のようにして与えることができる。先ず、WC00で表される電極指の周期的配列で構成された領域は、その周期的格子構造により弾性表面波が摂動を受け、自由表面の伝搬速度VsからVmに低下する。従って、前記領域の素子角周波数ω0(Y)=ω00(=2πVm/(2PT))はVmに対応して決定される。ここで、PTは電極指の配列周期長である。この角周波数ω00に対応するPYMが1であることは、上記式(5)から容易に理解できる。また、自由表面に対するPYMは0であり、その場合の角周波数はω00(1/η)( >ω00)となる。従って、前記ηは周波数降下を示す係数である。
図2中D、2D、BWで示す給電導体部分は、全面被覆した場合にFEM解析で得られる弾性表面波速度から判断して、前記自由表面の速度Vsより500〜1000ppmとやや小さいものとされ、従ってPYM=0.1程度に対応する(0.001=1/0.99−1)×PYM)。図中領域Cは、領域WC00の電極指本数の1/4が弾性表面波の伝搬路と交差しているから、約0.25の速度降下とみなされ、従ってPYM=0.25である。そして、以上の規格化周波数ポテンシャル関数PYM(Y)によって発生する横モードの変位V(Y)が、図2の下部に示すS1モード及びA1モードである。
図4は、図2中ギャップ長E=4μmとして、電極指交差幅WC00を4λから7λまで変化させた場合のA1モードとS1モードとの周波数差DF1の特性を示している。同図から分かるように、WC00=4λ〜5λの範囲において、DF1は略1500〜1000ppmの値をとることができる。このDF1は、ギャップ長Eの前記条件においてWC00=4λ〜5λの範囲に対応しており、従ってDF1=1000ppmは、略WC00=4λ〜5λにすれば良いといえる。尚、WC00=4λ〜6λであれば、DF1=750〜1500ppmとなるので、従来より広い通過帯域幅を得ることができる。
図5には、本実施例の横2重モードSAWフィルタに使われる2個のSAW共振子が示す等価定数とIDT対数Mとの関係を示す。ここで、SAW共振子の周波数を、上述したと同様に250MHzとした。この周波数において、水晶基板で製作可能と思われる最小素子サイズである約2×3mmに収納するためには、IDTの対数Mと片側の反射器Nの和を200以内にする必要がある。
ここで、圧電体平板上に弾性表面波の位相伝搬方向に直交する多数の電極指を周期的に配置したIDTと、その両側に多数のストリップ導体を周期的に配置した一対の反射器とを有する1ポート型のSAW共振子において、IDTを構成する電極指をM対としたときに、IDTの電極指全体でのトータル反射係数Γを次式(6)の通り定義した上で、10>Γ>0.8とすれば、振動エネルギーが共振子の中央に集中した、所謂エネルギ閉込型SAW共振子を実現できることが知られている(鈴木、清水、山ノ内著:「エネルギー閉じ込め弾性表面波共振子」、信学技法US87−36,第9〜16頁、(1987.9.)参照)。
Γ =4MbH/λ …(6)
尚、Mは正電極と負電極を1対としたIDTの対数、bは電極1本当たりの弾性表面波の反射係数、Hは導体の膜厚、λは弾性表面波の波長である。
例えば、STカット水晶基板にアルミニウム導体のIDTを形成した場合、b=0.255、H/λ=0.03としてM=80とすれば、図1の1ポート型SAW共振子を構成でき、このときΓ=2.448程度となる。従って、素子サイズを2×3mm程度とするために、IDTの電極指対数Mと片側の反射器導体本数Nの和が約200であるから、M=80、反射器の導体本数N=200−M=120とすれば、素子サイズの小型化を実現することが可能と考えられる。
図5は、上記条件下において、1個のSAW共振子のIDTの電極指対数Mに関するQ値(共振先鋭度)(黒丸点)及び等価直列共振抵抗R1(白丸点)の特性を示している。但し、1個のSAW共振子の電極指交差幅(上述したWC00×2に相当)として8λを用いた。同図において、Q値は、IDTの対数M=40〜120の範囲において約1万以上の値となり、R1は、M=60〜120の範囲において100Ω程度の値が得られる。
従って、本実施例においては、素子サイズが2×3mm程度とするために、電極指交差幅WC00=4λ〜6λで、IDT対数M=60〜120とし、上述したようにIDTの電極指対数M対と片側の反射器導体本数Nの和が約200であるから、反射器の導体本数を140〜80本とすれば、素子の小型化と同時に概ね本発明の目的とする特性を得られることが分かる。
図2は、図1の横2重モードSAWフィルタを2段縦続接続した実施例を示している。圧電体平板200には、それぞれ破線の枠で囲まれた第1の横2重モードSAWフィルタ201と第2の横2重モードSAWフィルタ202とが配置され、中央付近に設けられた導体パターン203により、第1のSAWフィルタ201の正極出力端子と第2のSAWフィルタ202の正極入力端子間を接続している。
本実施例では、そして全体がパッケージ204に実装され、該パッケージに設けられた入力側の正極端子205、負極端子206、及び接地端子(GND)207、208に、第1のSAWフィルタ201の正極入力端子、負極入力端子、及び負極出力端子がそれぞれ接続されている。また、パッケージ204に設けられた出力側の正極端子209、負極端子210、及び接地端子(GND)211、212に、第2のSAWフィルタ202の正極出力端子、負極出力端子、及び負極入力端子がそれぞれ接続されている。
入力側の正極端子205と負極端子206間には、電気信号源213がフィルタの整合用回路214を介して接続され、かつ出力側の正極端子209と負極端子210間には、フィルタの終端整合回路215が接続されている。入力側の正極端子205・負極端子206間の電圧をV1、出力側の正極端子209・負極端子210間の電圧をV2とすると、本実施例のフィルタの伝送特性は通常20LOG10(V2/V1)で与えられる。
図1の実施例と同様に、第1及び第2のSAWフィルタ201、202は、それぞれ出力側のIDTの負極端子が接地された非差動型又はアンバランス型の構成となっている。これにより、接地電位にある導体パターンの面積を広くとることができるので、第一段の入力側端子205、206と第2段の出力側端子209、210間のシールド作用を発揮し、浮遊の静電容量を介して入力側から出力側に伝達される電圧を接地により遮断することができる。このように第1及び第2のSAWフィルタ間の電磁気的な結合が防止される結果、帯域外減衰特性を改善できる効果がある。
図7は、本実施例における一方のSAWフィルタのIDTと、その下部に基本波であるS0モードとA0モードの幅方向変位V(Y)とを示しており、その縦軸は相対変位V(Y)量、横軸は幅方向の位置Yである。
図8は、本実施例のフィルタの伝送特性(動作伝送量SB=20LOG10(V2/V1)(dB))を示している。図8の縦軸はSBを対数表示で、横軸は周波数変化率Δf/fをppm単位10−6で表示されている。図中300は、前述のS1・A1モードによって作られる1000ppm程度の通過帯域幅であり、図3の計算値と概ね一致している。301は基本波対称モードS0と基本波斜対称モードA0とによって作られるスプリアスである。302はS1より高次の対称モードであるS2モードによって作られるスプリアスであって、高次モードであるために40dB以上と十分に抑圧されている。
図8の伝送特性は、通過帯域幅の頂点を0dBとして相対表示したもので、本実施例のSAWフィルタの挿入損失は第1段(即ち、図1の実施例に相当)において3dB、第2段において6dB程度と良い値が得られている。これは、SAWフィルタのIDTにおける駆動電界の方向を180度反転する本発明の方法が、1次対称モードS1及び1次斜対称モードA1の駆動方法として適切であったことを示している。
本実施例のSAWフィルタの挿入損失は5dB程度であり、基本波モードS0及びA0によるスプリアス301は予想外に小さい結果となった。その理由を図7に関連して説明すると、S0モードとA0モードとは、WC0及びWC1のIDT領域において同一の極性の変位をもつため、符号216で示すようにWC0及びWC1領域において180°反転した極性となるように構成された電極指217、218に発生する電荷が、相互に相殺して電気的短絡現象を呈し、その結果エネルギ損失を発生して共振先鋭度(Q値)の大幅低下(20000から2000へ、−20dB)をもたらしたと考えられる。
更に、各モードに対する相対励振効率(IDTにおいて検出される電荷の総量/振動変位全体で得られるはずの電荷総量)を計算すると、S0及びA0モードにおいて0.1、S1及びA1モードにおいて0.75程度となる。このため、0.1/0.75=0.133(−17dB)の抑圧効果があり、全体では−37dB程度の抑圧が実現したものと考えられる。
以上、本発明の好適な実施例について詳細に説明したが、当業者に明らかなように、本発明はその技術的範囲内において上記実施例に様々な変形・変更を加えて実施することができる。例えば圧電体平板は、他のカットである16度回転Y板であるLSTカットや、9.6度回転Y板であるKカットの水晶基板でもよく、更に水晶以上に大きな電気機械結合係数k2の圧電気材料であっても、設計条件を適正化すれば、より小型のSAWフィルタが実現することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明による横2重モードSAWフィルタの実施例を示す構成図である。
図2は、図1の横2重モードSAWフィルタの励振部とこれに用いる振動モードS1、A1の横幅方向の変位との関係を示す図である。
図3は、図1の横2重モードSAWフィルタにおいて中央ギャップEの変化に関する各振動モードの共振周波数を示す図である。
図4は、図1の横2重モードSAWフィルタにおいて電極指交差幅WC00の変化に関するA1、S1振動モードの周波数差を示す図である。
図5は、図1の横2重モードSAWフィルタに使用されているSAW共振子の等価定数とIDT対数との関係を示す図である。
図6は、本発明による2段縦続接続した横2重モードSAWフィルタの実施例を示す構成図である。
図7は、図6の横2重モードSAWフィルタの励振部と抑圧される振動モードS0、A0の横幅方向の変位との関係を示す図である。
図8は、図6の横2重モードSAWフィルタの伝送特性を示す図である。
Claims (10)
- それぞれにすだれ状電極とその両側に1対の反射器とを有し、圧電体平板上に弾性表面波の伝搬方向と平行に近接して配置した2個のSAW共振子を備え、
前記各SAW共振子のすだれ状電極が、前記伝播方向に沿って延長する電気的に正極の第1の給電導体と、前記第1の給電導体の両側に平行に延長する電気的に負極の第2及び第3の給電導体とを有し、
前記第1の給電導体が、その両側に前記第2又は第3の給電導体に向けて前記伝播方向と直交する向きに延長する複数の電気的に正極の電極指を有し、
前記第2及び第3の給電導体が、前記電気的に正極の電極指に対応して前記第1の給電導体に向けて前記伝播方向と直交する向きに延長する複数の電気的に負極の電極指を有し、
それにより前記すだれ状電極が、前記第1の給電導体を挟んで駆動電界の方向を180度反転させるように構成して、1次対称モードS1と1次斜対称モードA1とを励振できるようにしたことを特徴とする横2重モードSAWフィルタ。 - 前記電気的に正極及び負極の電極指が、前記各給電導体にλ/2(λ:前記弾性表面波の波長)の間隔をもって、λ/4の幅を有するように形成されていることを特徴とする請求項1記載の横2重モードSAWフィルタ。
- 入力側の前記SAW共振子のすだれ状電極が、接地から電気的に分離した正極側及び負極側の入力端子を有することを特徴とする請求項1記載の横2重モードSAWフィルタ。
- 出力側の前記SAW共振子のすだれ状電極が、接地から電気的に分離した正極側入力端子と、接地に接続した負極側の入力端子とを有することを特徴とする請求項1記載の横2重モードSAWフィルタ。
- 相互に近接する前記2個のSAW共振子のすだれ状電極が、2.5〜5μmのギャップ長Eをもって分離されていることを特徴とする請求項1記載の横2重モードSAWフィルタ。
- 前記すだれ状電極の前記電気的に正極及び負極の電極指の交差幅が4λ〜5λの範囲内にあることを特徴とする請求項1記載の横2重モードSAWフィルタ。
- 前記すだれ状電極の前記電気的に正極及び負極の電極指の交差幅が4λ〜6λの範囲内にあることを特徴とする請求項1記載の横2重モードSAWフィルタ。
- 前記SAW共振子のすだれ状電極の対数が120〜60の範囲内にあり、かつ片側の前記反射器の導体本数が80〜140の範囲内にあることを特徴とする請求項1記載の横2重モードSAWフィルタ。
- 前記圧電体平板が水晶基板で、30〜45度回転Y板のSTカットX伝搬方位であることを特徴とする請求項1記載の横2重モードSAWフィルタ。
- 前記横2重モードSAWフィルタを2段従属接続したことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の横2重モードSAWフィルタ。
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