JP2002111443A - 複合弾性表面波フィルタ - Google Patents

複合弾性表面波フィルタ

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JP2002111443A
JP2002111443A JP2000298083A JP2000298083A JP2002111443A JP 2002111443 A JP2002111443 A JP 2002111443A JP 2000298083 A JP2000298083 A JP 2000298083A JP 2000298083 A JP2000298083 A JP 2000298083A JP 2002111443 A JP2002111443 A JP 2002111443A
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acoustic wave
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electrode
filter
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Shozo Matsumoto
省三 松本
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Toyo Communication Equipment Co Ltd
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    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • H03H9/125Driving means, e.g. electrodes, coils
    • H03H9/145Driving means, e.g. electrodes, coils for networks using surface acoustic waves
    • H03H9/14597Matching SAW transducers to external electrical circuits

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  • Acoustics & Sound (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 縦結合多重モードSAWフィルタにSAW共
振子を直列接続した複合SAWフィルタの挿入損失を改
善する手段を得る。 【解決手段】 圧電基板上に設けた弾性表面波フィルタ
と弾性表面波共振子とを直列接続する共に、この接続点
に容量素子用のIDT電極を並列接続した複合弾性表面
波フィルタであり、前記容量素子用のIDT電極の電極
周期を、これを正規化した値が前記弾性表面波フィルタ
の電極周期を正規化したものより小さくなるよう構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は弾性表面波フィルタ
に関し、特に挿入損失を改善した複合弾性表面波フィル
タに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、弾性表面波フィルタ(以下、SA
Wフィルタと称す)は通信分野で広く利用され、高性
能、小型、量産性等の優れた特徴を有することから特に
携帯電話機等に多く用いられている。セルラー方式携帯
電話機のRF部には低損失、広帯域であると共に隣接す
る送受信波を分離するため減衰傾度の急峻なフィルタが
要求される。例えば、日本におけるセルラー電話方式
(PDC)の800MHz帯の周波数は図10に示すよ
うに割り当てられている。即ち、端末機の受信周波数帯
には810〜843MHz(以下、RX1帯と称す)
と、870MHz〜885MHz帯(以下、RX2帯と
称す)とが割り当てられており、RX2帯が端末機の送
信周波数帯893MHz〜898MHz(TX1)と近
接しているため、RX2帯に用いられる受信用RFフィ
ルタの高域側の減衰傾度として、893〜898MHz
帯にて10dB以上(図中αで表示)が要求されてい
る。
【0003】図11は縦1次−3次モードを用いた縦結
合1次−3次二重モード表面波フィルタF(以下、二重
モードSAWフィルタと称す)と一端子対弾性表面波共
振子R(以下、SAW共振子と称す)とを直列接続した
共振子型の複合弾性表面波フィルタの構成を示す平面図
である。圧電基板31の主面上に表面波の伝搬方向に沿
ってIDT電極32、33、34を近接配置すると共
に、該IDT電極32、33、34の両側にグレーティ
ング反射器(以下、反射器と称す)35a、35bを配
設して二重モードSAWフィルタFを形成する。さら
に、該二重モードSAWフィルタFに平行して、IDT
電極36と、その両側に反射器37a、37bとを配置
してSAW共振子Rを形成する。ここで、IDT電極3
2、33、34及び36はそれぞれ互いに間挿し合う複
数の電極指を有する一対のくし形電極から形成されてい
る。そして、二重モードSAWフィルタFにおける中央
のIDT電極32の圧電基板31の端部寄りのくし形電
極と入力端子INとを接続すると共に、IDT電極3
3、34の圧電基板31端部寄りのくし形電極と、ID
T電極32の圧電基板31中央寄りのくし形電極とをそ
れぞれ接地し、二重モードSAWフィルタFの外側のI
DT電極33、34の圧電基板31中央寄りのくし形電
極からそれぞれリード電極を延在し、SAW共振子Rの
圧電基板31中央寄りのくし形電極と接続し、SAW共
振子Rの他方のくし形電極を出力端子OUTに接続して
複合SAWフィルタを構成している。なお、二重モード
SAWフィルタを広帯域とするために、該フィルタFの
中央のIDT電極32における最外側の電極指を他より
も幅広としている。
【0004】図11に示す複合弾性表面波フィルタ(以
下、複合SAWフィルタと称す)におけるSAW共振子
Rの役割は、例えば該SAW共振子Rの共振周波数を二
重モードSAWフィルタFの通過域内に、***振周波数
を通過帯域近傍の高周波側に配置し、該***振を利用し
て減衰極を形成し、フィルタの減衰量を改善するように
機能している。
【0005】図12は図11に示した複合SAWフィル
タの電極パターンを用いて、RX2帯(870MHz〜885 MH
z)用RFフィルタを構成すべく、圧電基板31に38゜Y
-X LiTaO3を用い、二重モードSAWフィルタFの中央
のIDT電極32を31.5対、外側のIDT電極33、3
4を21.5対、交差幅を30λ(λは励起される表面波の波
長)、アルミニウム合金の電極膜厚を170nmとし、SA
W共振子RのIDT電極36の対数を100.5対、交差幅
を20λ、アルミニウム合金の電極膜厚を170nmとして構
成した複合SAWフィルタのフィルタ特性を示す図であ
る。図12から明らかなように通過域近傍の高域側の減
衰量が改善されているものの通過域内の高域側が丸みを
帯びて劣化していることが分かる。
【0006】上記パスバンド特性を改善するために、本
願発明者は先行する特許出願(特願2000−249238号)に
おいて、図13に示すような複合SAWフィルタを提案
している。即ち、図11に示した、二重モードSAWフ
ィルタFと直列接続のSAW共振子Rとからなる複合S
AWフィルタにおいて、二重モードSAWフィルタFと
SAW共振子Rとの間に容量を並列接続して複合SAW
フィルタを構成したものである。この並列容量は例え
ば、図13に示すように、容量形成用IDT電極38を
用いて形成し、二重モードSAWフィルタF及びSAW
共振子RのIDT電極と直交するように配置した。ま
た、SAWの励振とは無関係の容量形成用IDT電極3
8の電極周期λ2は、電極を形成する際の短絡不良等を
少なくすることを目的として、二重モードSAWフィル
タF及びSAW共振子Rのそれぞれの電極周期λ1及び
λ4より十分大きくすることが望ましい。IDT電極3
8を上述のように構成することによって、フィルタF、
共振子Rから伝搬してきた表面波によりIDT電極38
が表面波を励振することは防止でき、例え表面波が励振
されたとしても、フィルタの帯域より低域側にスプリア
スとして生じるのみであって、複合SAWフィルタのフ
ィルタ特性を劣化させる虞はほとんどない。
【0007】図14は、図13の複合SAWフィルタの
電極パターンを用いて、RX2帯用RFフィルタを構成
すべく、圧電基板31に38゜Y-X LiTaO3を用い、二重モ
ードSAWフィルタFの中央のIDT電極32を31.5
対、外側の2つのIDT電極33、34をそれぞれ21.5
対、交差幅を30λ1、アルミニウム合金の電極膜厚を170
nmとし、SAW共振子RのIDT電極対数36を100.5
対、交差幅を20λ2、容量形成用IDT電極38の対数
を25対、交差幅を100μm(容量にして1.2pF)として構
成した複合SAWフィルタの通過域特性を示す図であ
る。同図において逆三角形で示す1と2とは通過帯域の
規格(両端の周波数)を示している。この図から明らか
なように通過域内の高周波側の丸みが改善されているこ
とが分かる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
複合SAWフィルタにおいて、図14に示した試作品は
従来の挿入損失の規格2.5dBを辛うじて満たしてい
るものの、量産時の製造バラツキを考慮すると、2.0
dB以下を満たしていないと製造歩留まりが低下し、コ
ストが上昇するという問題があった。本発明は上記問題
を解決するためになされたものであって、低損失の複合
SAWフィルタを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る複合弾性表面波フィルタの請求項1記載
の発明は、圧電基板の主面上に設けた弾性表面波フィル
タの一方の端子と、弾性表面波共振子の一方の端子とを
直列に接続すると共に、この接続点に容量形成用のID
T電極を並列接続した複合弾性表面波フィルタであっ
て、前記容量形成用のIDT電極の電極周期を、これを
表面波の伝搬速度にて正規化した値が前記弾性表面波フ
ィルタの電極周期を正規化した値より小さくなるよう構
成したことを特徴とする複合弾性表面波フィルタであ
る。請求項2記載の発明は、圧電基板の主面上に設けた
弾性表面波フィルタの一方の端子と、弾性表面波共振子
の一方の端子とを直列に接続すると共に、この接続点に
容量形成用の第1のIDT電極を並列接続すると共に、
前記弾性表面波フィルタの他方の端子に容量形成用の第
2のIDT電極を並列接続した複合弾性表面波フィルタ
であって、前記第1及び第2のIDT電極を、これらを
表面波の伝搬速度にて正規化した値が共に前記弾性表面
波フィルタの電極周期を正規化した値より小さくなるよ
う構成したことを特徴とする複合弾性表面波フィルタで
ある。請求項3記載の発明は、前記弾性表面波フィルタ
がリーキー波の伝搬方向に沿って、3つのIDT電極と
その両側にグレーティング反射器を配置してなる縦結合
1次−3次二重モード弾性表面波フィルタであり、前記
弾性表面波共振子がIDT電極とその両側にグレーティ
ング反射器を配置したものであることを特徴とする請求
項1または2に記載の複合弾性表面波フィルタである。
請求項4記載の発明は、前記容量形成用のIDT電極を
前記弾性表面波フィルタの励起する表面波の伝搬方向と
直交するように配置したことを特徴とする請求項1乃至
3に記載の複合弾性表面波フィルタである。請求項5記
載の発明は、前記容量形成用のIDT電極が前記弾性表
面波フィルタの励起する表面波の伝搬方向と平行となる
ように配置したことを特徴とする請求項1乃至3に記載
の複合弾性表面波フィルタである。請求項6記載の発明
は、前記容量形成用のIDT電極の両側にグレーティン
グ電極を配置したことを特徴とする請求項1乃至5に記
載の複合弾性表面波フィルタである。請求項7記載の発
明は、請求項1乃至6に記載の複合弾性表面波を縦続接
続したことを特徴とする複合弾性表面波フィルタであ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面に示した実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る複
合SAWフィルタの構成を示す平面図であって、圧電基
板1の主面上に表面波(正しくはリーキー波)の伝搬方
向に沿って3つのIDT電極2、3、4を配置すると共
に、これらの両側に反射器5a、5bを配設して二重モ
ードSAWフィルタFを形成する。さらに、該二重モー
ドSAWフィルタFに平行してIDT電極6と、その両
側に反射器7a、7bを配置してSAW共振子Rを形成
する。そして、二重モードSAWフィルタFにおける中
央のIDT電極2の圧電基板1の端部寄りのくし形電極
と入力端子INを接続し、IDT電極2の圧電基板1の
中央寄りのくし形電極と、IDT電極3、4の圧電基板
1の端部寄りのそれぞれのくし形電極を接地する。さら
に、IDT電極3、4の圧電基板1の中央寄りのそれぞ
れのくし形電極からリード電極を延在し、SAW共振子
Rの圧電基板1の中央寄りのくし形電極とを接続すると
共に、SAW共振子Rの圧電基板1の端部寄りのくし形
電極と出力端子OUTとを接続する。そして、二重モー
ドSAWフィルタFとSAW共振子Rとの間で、圧電基
板1の端部寄りに、リーキー波の伝搬方向と直交して容
量形成用IDT電極8を配置し、その一方のくし形電極
と、二重モードSAWフィルタFとSAW共振子Rとを
結ぶリード電極とを接続し、他方のくし形電極を接地し
て複合SAWフィルタを構成する。
【0011】本発明の特徴はIDT電極3、4、5によ
って励起されるリーキー波の主振動の周波数f1と、I
DT電極8によって励起されるレイリー波の周波数f2
との関係を、図2に模式的に示すようにf2>f1とし
たことにある。即ち、IDT電極2の電極周期をλ1
IDT電極8の電極周期をλ2とすると、リーキー波の
伝搬速度VLは4,212m/秒程度であり、レイリー波
の伝搬速度VRは3,230m/秒程度であるので、それ
ぞれの電極周期を伝搬速度で正規化してλ1’=λ1/V
L、λ2’=λ2/VRとしたとき、IDT電極8の電極周
期λ2がλ2’<λ1’を満足するように設定したことに
ある。なお、図2においてf3は二重モードフィルタF
を構成する縦3次モードの共振周波数を表している。
【0012】図3は図1に示した複合SAWフィルタの
電極パターンを用いて、RX2帯用RFフィルタを構成
すべく、上記の電極周期の条件を満たすように、圧電基
板1に38゜Y-X LiTaO3を用い、二重モードSAWフィル
タFの中央のIDT電極2を31.5対、外側の2つのID
T電極3、4をそれぞれ21.5対、交差幅を30λ1、アル
ミニウム合金の電極膜厚を170nmとし、SAW共振子R
のIDT電極対数6を100.5対、交差幅を20λ4、容量形
成用IDT電極8の対数を25対、交差幅を100μm(容量
にして1.2pF)とした場合の複合SAWフィルタのフィ
ルタ特性を実線で示している。比較のため図14に示し
た従来の複合SAWフィルタのフィルタ特性を破線にて
重ね書きしてある。規格の通過域の両端1、2において
それぞれ1.43db、1.83dBと従来の値より改善されて
いることが判明した。
【0013】図4は本発明に係る複合SAWフィルタの
第1の変形例を示す平面図であって、図1に示す二重モ
ードSAWフィルタFの中央のIDT電極と入力端子I
Nとを接続するリード電極に、さらに容量を並列接続し
て複合SAWフィルタのフィルタ特性をより改善したも
のである。この容量は図4に示すようIDT電極9から
形成されており、IDT電極9の配置方向はリーキー波
の伝搬方向と直交させると共に、その電極周期λ2はI
DT電極8と同様に設定している。
【0014】図5は本発明に係る複合SAWフィルタの
第2の変形例を示す平面図であって、図4に示すIDT
電極8、9の配置方向を90度回転させて、リーキー波
が伝搬する方向に設定したものである。この変形例の特
徴は二重モードSAWフィルタF、SAW共振子Rと同
じ方向にIDT電極10、11を設定したので、その電
極周期λ3を図1、4のように直交させる場合に比べて
大きくすることができる。即ち、製造時の電極短絡を抑
えることが可能となる。なお、この例の場合、f2>f
1とするには、伝搬速度が同じであるのでλ3<λ1と設
定すればよい。
【0015】図6は本発明に係る複合SAWフィルタの
第3の変形例を示す平面図であって、リーキー波の伝搬
方向に沿ってIDT電極をその両側にグレーティング電
極とを配置し、SAW共振子の如き容量素子20を配置
した構成となっている。該容量素子20の一方のくし形
電極を二重モードSAWフィルタFとSAW共振子Rと
を接続するリード電極に接続すると共に、他方のくし形
電極を接地している。そして、容量素子20のIDT電
極の共振周波数f2を二重モードSAWフィルタの主振
動(縦1次モード)の周波数f1より高く設定してい
る。
【0016】図7は図6に示した複合SAWフィルタの
電極パターンを用いて、上記の電極周期の条件を満たし
た上で、圧電基板1に38゜Y-X LiTaO3を用い、二重モー
ドSAWフィルタFの中央のIDT電極2を31.5対、外
側の2つのIDT電極3、4をそれぞれ21.5対、交差幅
を30λ1、アルミニウム合金の電極膜厚を170nmとし、S
AW共振子RのIDT電極対数6を100.5対、交差幅を2
4、容量素子20を形成するIDT電極の対数を60
対、反射器をそれぞれ30本、交差幅を45μm(容量にし
て1.2pF)とした場合の複合SAWフィルタのフィルタ
特性を示している。通過帯域の両端1、2の周波数にお
ける挿入損失はそれぞれ1.42dB、1.83dBと従来例
(図14)のものより、改善されていることが分かる。
【0017】ここで、挿入損失が改善される理由を検討
してみると、容量形成用のIDT電極が、複合SAWフ
ィルタの中心周波数において呈する等価回路の定数値に
あると推測される。そこで、容量素子20をSAW共振
子と考えたときの等価回路を容量Cと抵抗Rの並列回路
として、その値を高周波回路用のネットワーク・アナラ
イザーを用いて反射係数Γとして測定した。周知のよう
に、反射係数Γは被測定物へ入射する入射波Aと、被測
定物から反射される反射波Bとの比で表され、Γ=B/
A=|Γ|ej θ=U+jV と定義されている。即
ち、反射係数ΓはU−V平面において、(0,0)を中
心として極座標で表すことができる。図8は容量素子2
0に対して供給する周波数を550MHzから1050MHzまで変
化させて測定した反射係数Γの奇跡を図示したものであ
る。複合SAWフィルタの中心周波数877.5MHzにお
ける容量素子20の反射係数Γの絶対値は|Γ|=Γ0
で示す点であり、ほぼ1に近い値を示している。このこ
とは等価回路で表す抵抗Rが極めて大きな値を示してい
る。即ち、容量素子20が複合SAWフィルタの中心周
波数において、大きなQを呈するために、挿入損失が低
減するものと考えられる。なお、そのときの容量値はΓ
0における位相回転角で表される。
【0018】図9は本発明に係る複合SAWフィルタの
第4の変形例を示す平面図であって、図6に示す第3の
変形例の二重モードSAWフィルタFの中央のIDT電
極と入力端子INとを結ぶリード電極との間に、SAW
共振子の如き容量素子21を並列接続したものである。
この場合も容量素子20、21の電極周期λ3は二重モ
ードSAWフィルタFの電極周期λ1より小さく設定す
る。図9のような構成とすることにより、複合SAWフ
ィルタの通過域特性をより平坦化することができる。
【0019】以上では縦1次−3次モードを用いた二重
モードSAWフィルタに、SAW共振子を直列接続した
複合SAWフィルタについて説明したが、これに限らず
多重モードSAWフィルタにSAW共振子を直列接続す
るいかなる複合SAWフィルタにも適用できることは説
明するまでもない。また、本発明になる複合SAWフィ
ルタを複数段縦続接続し、より減衰傾度の急峻なフィル
タを構成してもよい。また、圧電基板にタンタル酸リチ
ウムを用いて説明したが、他の圧電物質、例えばニオブ
酸リチウム、四硼酸リチウム、ランガサイト等にも適用
できることは説明するまでもない。
【0020】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成した
ので、請求項1に発明は複合SAWフィルタの挿入損失
を低減することができるという優れた効果を表す。請求
項2記載の発明は複合SAWフィルタの挿入損失を低減
すると共に、通過帯域を平坦にできるという優れた効果
を表す。請求項3に記載の発明はリーキー波を用いて形
成した縦結合1次−3次二重モードSAWフィルタとS
AW共振子とを直列接続した複合SAWフィルタの挿入
損失を低減できるという利点を有する。請求項4記載の
発明は容量形成用のIDT電極をリーキー波と直交して
形成し、挿入損失が低減できるという効果を表す。請求
項5、6記載の発明は複合SAWフィルタの挿入損失を
低減すると共に、容量形成用のIDT電極の電極指間隔
を広げることができると利点を有する。請求項7に記載
の発明は、通過域の平坦性を保ちつつ急峻度、補償減衰
量を改善できるという効果を表す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複合SAWフィルタの構成を示す
示す平面図である。
【図2】複合SAWフィルタの通過帯域と、容量形成用
のIDT電極の共振周波数との関係を説明するための模
式図である。
【図3】本発明になる複合SAWフィルタのフィルタ特
性(実線)と、従来の複合SAWフィルタ(破線)とを
重ね書きした図である。
【図4】本発明に係る第1の変形例を示す平面図であ
る。
【図5】本発明に係る第2の変形例を示す平面図であ
る。
【図6】本発明に係る第3の変形例を示す平面図であ
る。
【図7】第3の変形例のフィルタ特性を示す図である。
【図8】第3の変形例の容量形成用SAW共振子の反射
係数を極座標で表したものである。
【図9】本発明に係る第4の変形例を示す平面図であ
る。
【図10】日本の携帯電話システム(PDC)の周波数
割り当て(900MHZ帯)を示す図である。
【図11】従来の複合SAWフィルタの構成を示す平面
図である。
【図12】従来の複合SAWフィルタのフィルタ特性を
示す図である。
【図13】改良された複合SAWフィルタの構成を示す
平面図である。
【図14】改良された複合SAWフィルタのフィルタ特
性を示す図である。
【符号の説明】
1・・圧電基板 2、3、4、6、8、9、10、11・・IDT電極 5a、5b、7a、7b・・グレーティング反射器 20、21・・容量素子 F・・縦結合1次−3次二重モードSAWフィルタ R・・一端子対弾性表面波共振子 λ1、λ2、λ3、λ4・・電極周期

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板の主面上に設けた弾性表面波フ
    ィルタの一方の端子と、弾性表面波共振子の一方の端子
    とを直列に接続すると共に、この接続点に容量形成用の
    IDT電極を並列接続した複合弾性表面波フィルタであ
    って、前記容量形成用のIDT電極の電極周期を、これ
    を表面波の伝搬速度にて正規化した値が前記弾性表面波
    フィルタの電極周期を正規化した値より小さくなるよう
    構成したことを特徴とする複合弾性表面波フィルタ。
  2. 【請求項2】 圧電基板の主面上に設けた弾性表面波フ
    ィルタの一方の端子と、弾性表面波共振子の一方の端子
    とを直列に接続すると共に、この接続点に容量形成用の
    第1のIDT電極を並列接続すると共に、前記弾性表面
    波フィルタの他方の端子に容量形成用の第2のIDT電
    極を並列接続した複合弾性表面波フィルタであって、前
    記第1及び第2のIDT電極を、これらを表面波の伝搬
    速度にて正規化した値が共に前記弾性表面波フィルタの
    電極周期を正規化した値より小さくなるよう構成したこ
    とを特徴とする複合弾性表面波フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記弾性表面波フィルタがリーキー波の
    伝搬方向に沿って、3つのIDT電極とその両側にグレ
    ーティング反射器を配置してなる縦結合1次−3次二重
    モード弾性表面波フィルタであり、前記弾性表面波共振
    子がIDT電極とその両側にグレーティング反射器を配
    置したものであることを特徴とする請求項1または2に
    記載の複合弾性表面波フィルタ。
  4. 【請求項4】 前記容量形成用のIDT電極を前記弾性
    表面波フィルタの励起する表面波の伝搬方向と直交する
    ように配置したことを特徴とする請求項1乃至3に記載
    の複合弾性表面波フィルタ。
  5. 【請求項5】 前記容量形成用のIDT電極が前記弾性
    表面波フィルタの励起する表面波の伝搬方向と平行とな
    るように配置したことを特徴とする請求項1乃至3に記
    載の複合弾性表面波フィルタ。
  6. 【請求項6】 前記容量形成用のIDT電極の両側にグ
    レーティング電極を配置したことを特徴とする請求項1
    乃至5に記載の複合弾性表面波フィルタ。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6に記載の複合弾性表面波
    を縦続接続したことを特徴とする複合弾性表面波フィル
    タ。
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