JP3916995B2 - 電気音響変換器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、動電型の電気音響変換器に関するものであり、特に、基板への取付けを行い得るように構成された電気音響変換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
小型のスピーカやマイクロホン等の電気音響変換器は、基板への取付けを行い得るように構成されているものが多い。
【0003】
その際、動電型の電気音響変換器においては、振動板に固定されたボイスコイルのコイル端末が端子プレートに導通固定されているが、この導通固定は、振動板を支持するフレームの基板対向面から離れた位置において行われるので、この端子プレートを基板の導電部に導通させるための構造が必要になる。
【0004】
その代表的な導通構造として、従来より、表面実装構造(例えば特公平7−117836号公報参照)と、コイルバネ構造(例えば特開平11−313393号公報参照)とが知られている。
【0005】
前者は、端子プレートの先端部をフレームの基板対向面に沿って延びるように形成しておき、電気音響変換器を基板に取り付けたときに端子プレートの先端部を基板の導電部に面接触させることにより導通を図る構造である。後者は、端子プレートにコイルバネを装着しておき、電気音響変換器を基板に取り付けたときにコイルバネを弾性圧縮変形させた状態で基板の導電部に当接させることにより導通を図る構造である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の電気音響変換器においては、表面実装構造を有する電気音響変換器とコイルバネ構造を有する電気音響変換器とが各々専用品として製造されているので、端子プレートやフレーム等の部品についても両者間で全く異なる構造のものが製造されている。
【0007】
このため、これらの部品を成形する金型等が各導通構造毎に必要となり、しかも部品管理が複雑化するので、電気音響変換器の製造コストを低減させることができず、またその開発期間を短縮することができない、という問題がある。
【0008】
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、基板への取付けを行い得るように構成された動電型の電気音響変換器において、その製造コストの低減および開発期間の短縮を図ることができる電気音響変換器を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、フレームおよび端子プレートの構成に工夫を施して、これらを表面実装構造およびコイルバネ構造の双方に共通使用可能とすることにより、上記目的達成を図るようにしたものである。
【0010】
すなわち、本願発明に係る電気音響変換器は、
基板への取付けを行い得るように構成された動電型の電気音響変換器であって、
ボイスコイルが固定された振動板と、この振動板の外周縁部を支持するフレームと、このフレームに取り付けられ、上記ボイスコイルのコイル端末を上記フレームの基板対向面から離れた位置で導通固定する端子プレートと、を備えてなる電気音響変換器において、
上記端子プレートが、上記コイル端末との導通固定部を構成する基端部と上記フレームの基板対向面に沿って延びる先端部と、これら基端部と先端部とを接続する中間部とからなり
上記端子プレートの基端部における上記コイル端末との導通固定部から離れた位置に小孔が形成されるとともに、上記フレームにおける上記小孔の裏側部位に上記基板対向面から上記端子プレートまで延びる筒状凹部が形成されている、ことを特徴とするものである。
【0011】
上記「電気音響変換器」は、動電型の電気音響変換器であれば、その種類は特に限定されるものではなく、例えば、小型のスピーカ、ブザー、マイクロホン、レシーバ等が採用可能である。
【0012】
上記「振動板」および「ボイスコイル」は、動電型の電気音響変換器の構成要素として使用可能なものであれば、その具体的構成は特に限定されるものではない。
【0013】
上記「導通固定」とは、電気的に接続される態様で固定することを意味するものであって、その具体的方法は特に限定されるものではなく、例えば、ハンダ付け、熱圧着等が採用可能である。
【0014】
上記「フレームの基板対向面」とは、電気音響変換器を基板に取り付ける際にフレームにおいて基板と対向する面を意味するものであり、基板への取付状態において、基板と接触するように構成された面であってもよいし、基板との間に隙間が形成されるように構成された面であってもよい。
【0015】
上記「基板対向面に沿って延びる」とは、基板対向面と略面一で延びるように、あるいは基板対向面から突出した位置で基板対向面と略平行に延びることを意味するものである。
【0016】
上記「筒状凹部」は、コイルスプリングを挿入し得る態様で基板対向面から端子プレートまで延びるように形成されたものであれば、その断面形状や長さ等は特に限定されるものではなく、また、必ずしもその全周に周壁面が形成されている必要はない。
【0017】
【発明の作用効果】
上記構成に示すように、本願発明に係る電気音響変換器は、そのフレームに取り付けられた端子プレートの先端部が該フレームの基板対向面に沿って延びるように形成されているので、そのままの状態で表面実装構造を有するものとすることができる。また、端子プレートの基端部におけるコイル端末との導通固定部から離れた位置には小孔が形成されるとともに、フレームにおける小孔の裏側部位には基板対向面から端子プレートまで延びる筒状凹部が形成されているので、この筒状凹部内にコイルバネを挿入するとともにその先端部を小孔に挿入し、この先端部を端子プレートに固定または係止すれば、コイルバネを端子プレートに装着することができ、これにより電気音響変換器をコイルバネ構造を有するものとすることができる。
【0018】
そしてこれにより、表面実装構造を有する電気音響変換器とコイルバネ構造を有する電気音響変換器との間で、端子プレートおよびフレームを共通使用することができるので、金型等の種類を減らすことができ、また部品管理を容易化することができる。
【0019】
したがって本願発明によれば、基板への取付けを行い得るように構成された動電型の電気音響変換器において、その製造コストの低減および開発期間の短縮を図ることができる。
【0020】
上記構成において、フレームを合成樹脂成形品からなる構成とし、端子プレートをインサート成形によりフレームと一体的に形成するようにすれば、端子プレートのフレームへの取付強度を十分に高めることができ、また、端子プレートの先端部をフレームの基板対向面と略面一で延びるように形成することが容易に可能となり、その分だけ電気音響変換器の薄型化を図ることができる。
【0021】
また上記構成において、端子プレートをその基端部へ向けて二股に分岐するように形成し、この基端部における一方の分岐部をコイル端末との導通固定部として構成するとともに他方の分岐部を小孔が形成されたコイルバネ装着部として構成すれば、次のような作用効果を得ることができる。
【0022】
すなわち、端子プレートに対するコイルバネの装着を、コイルバネの先端部を端子プレートにハンダ付けすることにより行うようにした場合、ハンダ付けの際の熱が端子プレートに沿って周囲に伝達されることとなる。その際、端子プレートをその基端部へ向けて二股に分岐するように形成し、一方の分岐部を導通固定部、他方の分岐部をコイルバネ装着部として構成しておけば、ハンダ付けの際の熱をコイルバネ装着部から導通固定部へ伝達しにくくすることができ、これにより導通固定部が不用意に加熱されてコイル端末の剥離等の不具合が発生してしまうのを効果的に抑制することができる。
【0023】
さらに上記構成において、コイル端末の端子プレートへの導通固定を熱圧着により行うようにすれば、この導通固定をハンダ付けにより行うようにした場合に比して、ハンダ盛りスペースが不要となることから導通固定用の所要スペース(特に高さ方向のスペース)を小さくすることができ、また、導通固定の信頼性が高まることから導通不良の発生率を大幅に低減させることができる。
【0024】
ここで「熱圧着」とは、熱および押圧力を加えることにより行われる接合方法を意味するものである。この熱圧着の際の加熱方法は、コイル端末の芯線が上記押圧力により端子プレートと接触する程度にコイル端末の絶縁被覆を溶融させることができるものであれば、特定の方法に限定されるものではなく、例えば、コイル端末に通電することにより加熱する方法、コイル端末を挟む熱圧着用治具と端子プレート等との間に通電して加熱する方法、あるいは、予め加熱された熱圧着用治具をコイル端末に押し当てる方法等が採用可能である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。
【0026】
図1および2は、本願発明の一実施形態に係る2種類の電気音響変換器を並べて示す平面図および底面図であって、同図(a)に示すのが表面実装構造を有する電気音響変換器10Aであり、同図(b)に示すのがコイルバネ構造を有する電気音響変換器10Bである。また、図3は、図1のIIIa方向矢視図(a)およびIIIb方向矢視図(b)であり、図4は、図1のIVa 方向矢視図(a)およびIVb 方向矢視図(b)である。
【0027】
これらの図に示すように、本実施形態に係る2種類の電気音響変換器10A、10Bは、いずれも小型の動電型スピーカであって、外部機器(例えば携帯電話機等)の基板に取り付けられた状態で使用されるようになっている。
【0028】
これら各電気音響変換器10A、10Bは、フレームサブアッシ12と、このフレームサブアッシ12に上方から装着された振動板14およびカバー16と、フレームサブアッシ12に下方から装着された磁気回路ユニット18とからなっている。
【0029】
なお、各電気音響変換器10A、10Bは、その構成の大半が同一であるので、構成同一の部分には同一の参照符号を付して説明することとする。
【0030】
図5は、一方の電気音響変換器10Aを代表して取り上げてこれを詳細に示す、図1のV-V 線断面図であり、図6は、この電気音響変換器10Aを、カバー16を外して示す平面図である。
【0031】
これらの図にも示すように、フレームサブアッシ12は、フレーム20と、1対の端子プレート22と、ボイスコイル24と、1対のダミー端子プレート26とからなっている。
【0032】
フレーム20は、ポリアミド系の合成樹脂材料からなる射出成形品であって、平面視において15mm四方程度の略正方形の外形形状を有している。
【0033】
このフレーム20は、磁気回路ユニット18を装着するための円形開口部20aが中央部に形成された底壁部20Aと、この底壁部20Aの外周縁から上方へ延びるように形成された周壁部20Bとを備えてなっている。そして、このフレーム20における底壁部20Aの下面20bが、電気音響変換器10A、10Bを基板に取り付ける際に基板と対向する基板対向面を構成している。この基板対向面20bは、磁気回路ユニット18の下面よりも僅かに下方に位置するように形成されている。
【0034】
フレーム20における周壁部20Bの内周側には、底壁部20Aから円形開口部20aと略同心状に立ち上がるようにして振動板支持部20Cが形成されている。そして、この振動板支持部20Cに振動板14が載置された状態で、該振動板14が振動板支持部20Cに接着固定されることにより、振動板14の背面側(下面側)に背面空間C1を形成するようになっている。
【0035】
周壁部20Bの内周側の四隅のコーナ部のうち、2箇所のコーナ部には上記端子プレート22が埋設されており、残り2箇所には上記ダミー端子プレート26が埋設されている。
【0036】
端子プレート22が埋設された2箇所のコーナ部には、底壁部20Aから振動板支持部20Cよりもやや低い高さ位置まで立ち上がるようにして端子埋設部20Dが形成されている。
【0037】
一方、ダミー端子プレート26が埋設された2箇所のコーナ部には、背面空間C1と連通する付加空間C2が形成されている。この付加空間C2は、振動板支持部20Cを略三角形にくり抜くとともにその内周部にスリット20gを形成することにより構成されている。そして、この付加空間C2は、振動板支持部20Cに振動板14が載置固定されることにより上方側の外部空間と仕切られるようになっている。
【0038】
端子プレート22およびダミー端子プレート26は、金属板のプレスおよび曲げ加工品として構成されており、フレームサブアッシ12をインサート成形で製造することによりフレーム20と一体的に形成されている。端子プレート22は、その基端部22Aが端子埋設部20Dの上面に露出しており、その先端部22Bが基板対向面20bに露出している。一方、ダミー端子プレート26は、その基端部26Aが付加空間C2に露出しており、その先端部26Bが基板対向面20bに露出している。
【0039】
端子プレート22およびダミー端子プレート26の先端部22B、26Bは、表面実装構造を有する電気音響変換器10Aにおいては、基板対向面20bと略面一で周壁部20Bよりも外周側まで延びた後、該周壁部20Bの外側面に略沿って上方へ突起片22b、26bとして僅かに延びるように形成されており、一方、コイルバネ構造を有する電気音響変換器10Bにおいては、基板対向面20bと略面一で周壁部20Bの外側面の位置まで延びている。なお、端子プレート22およびダミー端子プレート26の先端部22B、26Bは、フレームサブアッシ12のインサート成形後にフレーム20の周壁部20Bからインサートの一部として突出して残る帯状片の切断位置を適宜設定するとともに該帯状片に曲げ加工を施すことにより、2種類の電気音響変換器10A、10Bに対応させるようになっている。
【0040】
フレーム20の底壁部20Aには、上記インサート成形の際に用いられるインサート保持治具により、フレーム20の基板対向面20bから端子プレート22およびダミー端子プレート26まで円柱状に延びる円柱穴20dおよび20fが1対ずつ形成されている。
【0041】
振動板14は、同心円状に形成された複数の凹凸を有するダイヤフラム状の部材であって、ポリイミド(PI)製の合成樹脂フィルムに熱プレス成形を施すことにより形成されている。そして、この振動板14は、その外周縁平坦部14aにおいてフレーム20の振動板支持部20Cの上面に接着固定されるとともに、その中間平坦部14bにおいてボイスコイル24の上端に接着固定されている。この振動板14は、ダミー端子プレート26が埋設された2箇所のコーナ部においては、その外周縁平坦部14aが外周側へ延長形成されており、この延長形成部14cによって付加空間C2と振動板14の上方側の外部空間とを仕切るようになっている、
カバー16は、ポリアミド系の合成樹脂材料からなる射出成形品であって、平面視においてフレーム20と略同じ外形形状(15mm四方程度の略正方形の外形形状)を有している。
【0042】
このカバー16は、天壁部16Aと、この天壁部16Aの外周縁部から下方へ延びる周壁部16Bとからなり、天壁部16Aの外周縁部には横長矩形状の放音孔16aが形成されている。この放音孔16aは、ダミー端子プレート26が埋設された2箇所のコーナ部の間の位置において周壁部16Bを切り欠くようにして形成されている。そして、このカバー16は、その周壁部16Bにおいてフレーム20の周壁部20Bに接着剤38を介して接着固定されている。なお、天壁部16Aの下面中心部には、振動板14が振動したときに該振動板14との干渉を回避するための円形凹部16bが形成されている。
【0043】
磁気回路ユニット18は、鋼製のベース28と、マグネット30と、鋼製のヨーク32とからなっている。
【0044】
ベース28は、有底円筒状に形成されており、その上端外周部には環状凹部28aが形成されている。マグネット30は、ネオジ焼結磁石(Nd−Fe−B焼結磁石)の表面にニッケルメッキが施されてなる円板状部材であって、ベース28の底壁部上面にこれと同心で接着固定されている。ヨーク32は、マグネット30よりも僅かに径の大きい円板状部材であって、マグネット30の上面にこれと同心で接着固定されている。これにより磁気回路ユニット18は、ヨーク32の外周面とベース28の内周面との間に、ボイスコイル24の下端部を収容する円筒状磁気間隙を全周同一幅で形成するようになっている。
【0045】
そして、この磁気回路ユニット18は、フレーム20の円形開口部20aに下方から嵌め込まれるようにしてフレーム20の底壁部20Aに接着固定されている。この底壁部20Aにおける円形開口部20aの周辺部には、ベース28の環状凹部28aと係合するようにして磁気回路ユニット18を受ける位置決め係止片20eが周方向に等間隔で3箇所に形成されている。
【0046】
図7は、図6のVII 部詳細図であり、図8は、図7のVIII-VIII 線断面図である。
【0047】
これらの図にも示すように、端子プレート22は、その基端部22Aへ向けて二股に分岐するように形成されており、端子埋設部20Dの上面には2つの分岐部22A1、22A2が別々に露出している。内周寄りに位置する分岐部22A1は、ボイスコイル24のコイル端末24aとの導通固定部として構成されており、外周寄りに位置する分岐部22A2は、小孔22aが形成されたコイルバネ装着部として構成されている。
【0048】
これら導通固定部22A1およびコイルバネ装着部22A2は、端子埋設部20Dの上面と略面一でランド状に形成されている。その際、端子埋設部20Dの上面は、導通固定部22A1の露出位置の方がコイルバネ装着部22A2の露出位置よりも僅かに高い位置に設定されている。
【0049】
ボイスコイル24は、その上端がフレーム20の振動板支持部20Cの上面と略面一となるようにして円形開口部20a内に配置されている。そして、このボイスコイル24の上端部から延出する1対のコイル端末24aの各々が、その先端部近傍部位において端子プレート22の導通固定部22A1に熱圧着により導通固定されている。そして、この導通固定部22A1には、コイル端末24aの被熱圧着部24a1とそのボイスコイル24側の一般部との境界部分を覆うようにしてオーバコート34が施されている。
【0050】
このコイル端末24aの導通固定処理を行う必要上、端子埋設部20Dは、その上面が振動板支持部20Cおよび周壁部20Bを部分的に切り開くようにして形成されている。そして、この端子埋設部20Dと振動板支持部20Cに載置固定された振動板14との間にはシール剤36が充填されており、これにより背面空間C1を外部空間と仕切られた密閉空間として構成するようになっている。
【0051】
ただし、フレーム20の底壁部20Aには、背面空間C1と外部空間とを連通させる微小貫通孔20cが形成されており、この微小貫通孔20cにより背面空間C1の内圧が変動するのを防止するようになっている。この微小貫通孔20cは、内圧調整機能を発揮することができれば足りるので、φ1mm以下(好ましくは、φ0.5mm以下)のできるだけ小さい内径(例えば、φ0.3mm程度)で形成されている。
【0052】
フレーム20の端子埋設部20Dにおける導通固定部22A1の下方部位に形成された円柱穴20dは、上述したようにインサート保持治具によって形成される空間であるが、コイル端末24aを熱圧着する際には、この円柱穴20dに熱圧着用の受け治具(金属ピン)が挿入されるようになっている。
【0053】
一方、端子埋設部20Dにおけるコイルバネ装着部22A2の下方部位(裏側部位)には、フレーム20の基板対向面20bから端子プレート22まで延びる筒状凹部20hが形成されている。この筒状凹部20hは、その途中部分は端子プレート22の小孔22aを中心とする円柱状に形成されているが、その下端部は基板対向面20bへ向けて円錐状に広がるように形成されており、その上端部は端子プレート22へ向けて円錐状に狭まるように形成されている。
【0054】
コイルバネ構造を有する電気音響変換器10Bにおいては、図8において2点鎖線で示すように、筒状凹部20h内にコイルバネ40に挿入されるとともにその先端部40aが端子プレート22の小孔22aに挿入され、この先端部40aにおいて端子プレート22のコイルバネ装着部22A2に固定されている。この固定は、コイルバネ40の先端部40aをコイルバネ装着部22A2の上面にハンダ42によりハンダ付けすることにより行われている。
【0055】
なお、コイルバネ40は、そのコイル部の全長がフレーム20の筒状凹部20hの筒長よりも所定寸法長い値に設定されており、その巻径が筒状凹部20hの内径よりも所定寸法小さい値に設定されている。その際、コイルバネ40としては、ステンレス鋼にニッケルメッキおよび金メッキが施されたものが使用されるようになっている。
【0056】
一方、表面実装構造を有する電気音響変換器10Aにおいては、このようなコイルバネ40が装着されることなしにフレーム20とカバー16との組付けが行われている。
【0057】
以上詳述したように、本実施形態に係る電気音響変換器10A、10Bは、そのフレーム20に取り付けられた端子プレート22の先端部22Bが該フレーム20の基板対向面20bに沿って延びるように形成されているので、そのままの状態で表面実装構造を有するもの(電気音響変換器10A)とすることができる。また、端子プレート22の基端部22Aにおけるコイル端末24aとの導通固定部(分岐部22A2)から離れた位置には小孔22aが形成されるとともに、フレーム20における小孔22aの裏側部位には基板対向面20bから端子プレート22まで延びる筒状凹部20hが形成されているので、この筒状凹部20h内にコイルバネ40を挿入するとともにその先端部40aを小孔22aに挿入し、この先端部40aを端子プレート22にハンダ付けすれば、コイルバネ40を端子プレート22に装着することができ、これにより電気音響変換器をコイルバネ構造を有するもの(電気音響変換器10B)とすることができる。
【0058】
そしてこれにより、表面実装構造を有する電気音響変換器10Aとコイルバネ構造を有する電気音響変換器10Bとの間で、端子プレート22およびフレーム20を共通使用することができるので、金型等の種類を減らすことができ、また部品管理を容易化することができる。
【0059】
したがって本実施形態によれば、基板への取付けを行い得るように構成された動電型の電気音響変換器において、その製造コストの低減および開発期間の短縮を図ることができる。
【0060】
特に本実施形態においては、フレーム20の四隅のコーナ部に端子プレート22およびダミー端子プレート26が1対ずつ設けられており、端子プレート22の先端部22Bのみならずダミー端子プレート26の先端部26Bもフレーム20の基板対向面20bに沿って延びているので、電気音響変換器10Aを基板に表面実装する際、基板に対するハンダ付けを4箇所で行うことができ、これにより基板への取付強度を高めることができる。
【0061】
また、表面実装構造を有する電気音響変換器10Aにおいては、端子プレート22およびダミー端子プレート26の先端部22B、26Bが、基板対向面20bと略面一でフレーム20の周壁部20Bよりも外周側まで延びた後、該周壁部20Bの外側面に略沿って上方へ突起片22b、26bとして僅かに延びるように形成されているので、電気音響変換器10Aを基板に表面実装する際、端子プレート22およびダミー端子プレート26の基板に対するハンダ付けを、その先端部22B、26Bの下面のみならず突起片22b、26bの側面においても行うことができ、これにより基板への取付強度を一層高めることができる。
【0062】
一方、コイルバネ構造を有する電気音響変換器10Bにおいては、端子プレート22およびダミー端子プレート26の先端部22B、26Bが、基板対向面20bと略面一で周壁部20Bの外側面の位置までは延びているが、突起片22b、26bは形成されていないので、その分だけ電気音響変換器10Bの小型化を図ることができる。
【0063】
なお、このような構成を採用する代わりに、電気音響変換器10A、10B共に突起片22b、26bが形成された構成、あるいは電気音響変換器10A、10B共に突起片22b、26bが形成されていない構成を採用することも可能である。
【0064】
本実施形態においては、フレーム20が合成樹脂成形品からなり、端子プレート22およびダミー端子プレート26がインサート成形によりフレーム20と一体的に形成されているので、端子プレート22およびダミー端子プレート26のフレーム20への取付強度を十分に高めることができ、また、端子プレート22およびダミー端子プレート26の先端部22B、26Bをフレーム20の基板対向面20bと略面一で延びるように形成することが容易に可能となり、その分だけ電気音響変換器10A、10Bの薄型化を図ることができる。
【0065】
また本実施形態においては、端子プレート22がその基端部22Aへ向けて二股に分岐するように形成されており、その一方の分岐部22A1がコイル端末24aとの導通固定部として構成されるとともに他方の分岐部22A2は小孔22aが形成されたコイルバネ装着部として構成されているので、コイルバネ40の先端部40aを端子プレート22にハンダ付けする際に、端子プレート22に沿って周囲に伝達される熱を、コイルバネ装着部22A2から導通固定部22A1へ伝達しにくくすることができ、これにより導通固定部22A1が不用意に加熱されてコイル端末24aの剥離等の不具合が発生してしまうのを効果的に抑制することができる。
【0066】
さらに本実施形態においては、コイル端末24aの端子プレート22への導通固定が熱圧着により行われているので、この導通固定をハンダ付けにより行うようにした場合に比して、ハンダ盛りスペースが不要となることから導通固定用の所要スペース(特に高さ方向のスペース)を小さくすることができ、また、導通固定の信頼性が高まることから導通不良の発生率を大幅に低減させることができる。
【0067】
なお本実施形態においては、コイルバネ構造を有する電気音響変換器10Bにおけるコイルバネ40の先端部40aが、端子プレート22のコイルバネ装着部22A2にハンダ付けされているものとして説明したが、コイルバネ装着部22A2の小孔22aに挿入したコイルバネ40の先端部40aを折り曲げてコイルバネ装着部22A2に係止するようにすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態に係る2種類の電気音響変換器を並べて示す平面図であって、同図(a)が表面実装構造を有する電気音響変換器、同図(b)がコイルバネ構造を有する電気音響変換器
【図2】上記2種類の電気音響変換器を、図1と同様に並べて示す底面図
【図3】図1のIIIa方向矢視図(a)およびIIIb方向矢視図(b)
【図4】図1のIVa 方向矢視図(a)およびIVb 方向矢視図(b)
【図5】上記表面実装構造を有する電気音響変換器を詳細に示す、図1のV-V 線断面図
【図6】上記表面実装構造を有する電気音響変換器を、カバーを外して示す平面図
【図7】図6のVII 部詳細図
【図8】図7のVIII-VIII 線断面図
【符号の説明】
10A 表面実装構造を有する電気音響変換器
10B コイルバネ構造を有する電気音響変換器
12 フレームサブアッシ
14 振動板
14a 外周縁平坦部
14b 中間平坦部
14c 延長形成部
16 カバー
16A 天壁部
16B 周壁部
16a 放音孔
16b 円形凹部
18 磁気回路ユニット
20 フレーム
20A 底壁部
20B 周壁部
20C 振動板支持部
20D 端子埋設部
20a 円形開口部
20b 基板対向面(下面)
20c 微小貫通孔
20d、20f 円柱穴
20e 位置決め係止片
20g スリット
20h 筒状凹部
22 端子プレート
22A 基端部
22A1 導通固定部(一方の分岐部)
22A2 コイルバネ装着部(他方の分岐部)
22B、26B 先端部
22a 小孔
22b、26b 突起片
24 ボイスコイル
24a コイル端末
26 ダミー端子プレート
28 ベース
28a 環状凹部
30 マグネット
32 ヨーク
34 オーバコート
36 シール剤
38 接着剤
40 コイルバネ
40a 先端部
42 ハンダ
C1 背面空間
C2 付加空間

Claims (4)

  1. 基板への取付けを行い得るように構成された動電型の電気音響変換器であって、
    ボイスコイルが固定された振動板と、この振動板の外周縁部を支持するフレームと、このフレームに取り付けられ、上記ボイスコイルのコイル端末を上記フレームの基板対向面から離れた位置で導通固定する端子プレートと、を備えてなる電気音響変換器において、
    上記端子プレートが、上記コイル端末との導通固定部を構成する基端部と上記フレームの基板対向面に沿って延びる先端部と、これら基端部と先端部とを接続する中間部とからなり
    上記端子プレートの基端部における上記コイル端末との導通固定部から離れた位置に小孔が形成されるとともに、上記フレームにおける上記小孔の裏側部位に上記基板対向面から上記端子プレートまで延びる筒状凹部が形成されている、ことを特徴とする電気音響変換器。
  2. 上記フレームが、合成樹脂成形品からなり、
    上記端子プレートが、インサート成形により上記フレームと一体的に形成されている、ことを特徴とする請求項1記載の電気音響変換器。
  3. 上記端子プレートが、該端子プレートの基端部へ向けて二股に分岐するように形成されており、
    上記基端部における一方の分岐部が、上記コイル端末との導通固定部として構成されるとともに、上記基端部における他方の分岐部が、上記小孔が形成されたコイルバネ装着部として構成されている、ことを特徴とする請求項1または2記載の電気音響変換器。
  4. 上記コイル端末の上記端子プレートへの導通固定が、熱圧着により行われている、ことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の電気音響変換器。
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