JP3916775B2 - コネクタ - Google Patents
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- Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)
- Multi-Conductor Connections (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント基板を挿入して接続する挿入型コネクタ部と、プリント基板を圧接して接続する圧接型コネクタ部とを一体に具備したコネクタに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来より、プリント基板１０ｂやプリント基板１０ｃを無半田で接続するコネクタには、図５に示すような挿入型コネクタ４１と圧接型コネクタ４２とがあった。
前記挿入型コネクタ４１は、ハウジング１３に２本指を有するフォーク型接触片１４を嵌め込み、他端の端子片２１をプリント基板１０ａに半田１７で固定するとともに、配線パターンに電気的に接続してなるものである。
前記圧接型コネクタ４２は、ハウジング１３に細幅の板ばねからなるリーフ型接触片１６を嵌め込み、このリーフ型接触片１６の接触部２２を突出口３０から突出させ、他端の端子片２１をプリント基板１０ａに半田１７で固定するとともに、配線パターンに電気的に接続してなるものである。
【０００３】
このような構成において、挿入型コネクタ４１のフォーク型接触片１４にプリント基板１０ｂを挿入し、また、圧接型コネクタ４２のリーフ型接触片１６の接触部２２にプリント基板１０ｃを圧接し、それぞれ電気的に接続する。挿入型コネクタ４１と圧接型コネクタ４２とは、プリント基板１０ａの配線パターンを介して接続される。この結果、プリント基板１０ｂとプリント基板１０ｃとの配線が接続される。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような挿入型コネクタ４１と圧接型コネクタ４２とが独立したコネクタでは、プリント基板１０ａにおける挿入型コネクタ４１と圧接型コネクタ４２との取付け位置にばらつきがあり、寸法精度がでにくいだけでなく、小型化に限度があるという問題があった。また、挿入型コネクタ４１と圧接型コネクタ４２とをプリント基板１０にそれぞれ個々に取り付けなければならず、作業性が悪く、さらに、部品点数も多くなるという問題があった。
【０００５】
本発明は、小型化、低コスト化、高信頼性を満足するコネクタを提供することを目的とするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明は、挿入型コネクタ部１１と圧接型コネクタ部１２は、同一の導電性金属板にて一体に形成したスライドコネクタ１９からなり、左右対称形の２個のスライドコネクタ１９をハウジング１３内に組み込んで２連とし、挿入型コネクタ部１１は、側部２４から伸びた部分にフォーク型接触片１４を一体に形成してなり、圧接型コネクタ部１２は、側部２４と一体の底部２０から細幅のリーフ型接触片１６を横向きのＵ字形に折曲し、このリーフ型接触片１６の上側部分には、上方へ突出した下向きＵ字形の接触部２２を形成してなり、ハウジング１３は、絶縁物の箱状をなし、背面側から内部の途中まで圧接型コネクタ部１２の組み込み溝２８が形成され、かつ、背面側から正面側まで貫通して挿入型コネクタ部１１の電極溝３３が形成され、組み込み溝２８の上部に接触部２２の突出口３０が切り込まれて、ハウジング１３の正面側と側面側にプリント基板１０ｂの挿入溝２９が開口されるとともに、この挿入溝２９と前記電極溝３３を交差するように形成されていることを特徴とするコネクタである。
【０００７】
コネクタのハウジング１３の底部分をプリント基板１０ａに固定的に取り付け、挿入溝２９へプリント基板１０ｂを挿入する。すると、プリント基板１０ｂの２条の配線パターン１８が左右の挿入溝２９内のフォーク型接触片１４の弾性に抗して圧接しながら圧入されて、プリント基板１０ｂは、コネクタに電気的に接続されるとともに機械的にも固定される。
また、コネクタの上面側からプリント基板１０ｃを圧接するか、スライドすることによりプリント基板１０ｃの下面の配線パターン１８と圧接型コネクタ部１２の接触部２２が接触して電気的に接続される。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明の第１実施例を示す図１及び図２において、スライドコネクタ１９は、挿入型コネクタ部１１と圧接型コネクタ部１２とを一体に形成してなるもので、このスライドコネクタ１９を左右対称形に形成して、これらを２個ハウジング１３内に組み込んで２連のコネクタとしたものである。
【０００９】
前記圧接型コネクタ部１２は、導電性と弾性を有する金属板からなり、底部２０の部分から細幅のリーフ型接触片１６を横向きのＵ字形に折曲し、このリーフ型接触片１６の下側部分には、ハウジング１３への圧入突起部２３を形成し、リーフ型接触片１６の上側部分には、上方へ突出した下向きＵ字形の接触部２２を形成する。
前記挿入型コネクタ部１１は、前記底部２０を垂直に折曲して側部２４とし、この側部２４から伸びた部分に上下の２本指を有するフォーク型接触片１４を一体に形成し、このフォーク型接触片１４の先端部の内側には、接触部２５を膨出し、また、フォーク型接触片１４の上下両側部分に圧入突起部２６を一体に設け、底部２０と側部２４の折曲部分には、折曲を容易にする折り曲げ用溝２７を形成する。
なお、前記ハウジング１３内に組み込まれる左右のスライドコネクタ１９は、挿入型コネクタ部１１が外側で圧接型コネクタ部１２が内側となるように、挿入型コネクタ部１１と圧接型コネクタ部１２の位置が左右対称形になっている。
【００１０】
前記ハウジング１３は、プラスチックなどの絶縁物からなり、縦、横が略正方形で、厚さの薄い、全体が箱状をなし、背面側から内部の途中までスライドコネクタ１９の圧接型コネクタ部１２が差し込まれる組み込み溝２８が形成され、かつ、背面側から正面側まで貫通して挿入型コネクタ部１１が差し込まれる電極溝３３が形成され、組み込み溝２８の上部には、接触部２２が突出するための突出口３０が背面から切り込まれている。さらに、ハウジング１３の上面には、接触部２２の頂点よりも低いガイド突起３１が一体に形成されている。
【００１１】
前記ハウジング１３の正面側と側面側に開口し、かつ、ハウジング１３の内部の途中まで伸びた挿入溝２９が形成されている。この挿入溝２９は、前記電極溝３３を交差するように形成されてプリント基板１０ｂが挿入される。この挿入溝２９の正面側には、プリント基板１０ｂの挿入を案内するテーパーが周囲に形成されている。前記ハウジング１３の側面部における挿入溝２９の開口部分と一致する位置に、ストッパ３２が一体に形成されている。
これらの組み込み溝２８、電極溝３３、挿入溝２９、ストッパ３２などは、左右対称のスライドコネクタ１９が組み込まれるものであるから、ハウジング１３の両側部に形成される。
【００１２】
前記プリント基板１０ｂは、左右の挿入溝２９に挿入されるものであるから、挿入端部に逃げ切欠き３４が切り欠かれており、また、プリント基板１０ｂの上面及び／又は下面には、所定幅の配線パターン１８が２条形成されている。この配線パターン１８の先端部分におけるプリント基板１０ｂの角部は、挿入溝２９への挿入を容易にするため、丸みをもって形成されている。
【００１３】
以上のような構成において、本発明によるコネクタのハウジング１３の底部分をプリント基板１０ａに固定的に取り付ける。
取り付けられたハウジング１３の正面の側の挿入溝２９へプリント基板１０ｂを挿入する。すると、プリント基板１０ｂの２条の配線パターン１８が左右の挿入溝２９内のフォーク型接触片１４の弾性に抗して接触部２５に圧接しながらストッパ３２の位置まで圧入されて、プリント基板１０ｂは、コネクタに電気的に接続されるとともに機械的にも固定される。
また、コネクタの上面側からプリント基板１０ｃを圧接するか、スライドすることによりプリント基板１０ｃの下面の配線パターン１８と圧接型コネクタ部１２の接触部２２が接触して電気的に接続される。このとき、ガイド突起３１がプリント基板１０ｃの上方から圧接するときの、又は、横方向からスライドするときの位置決めとして作用する。
【００１４】
前記実施例におけるスライドコネクタ１９は、図１（ｂ）に示すように、挿入型コネクタ部１１と圧接型コネクタ部１２とを１つずつの場合としたが、これに限られるものではなく、図３に示すように、１つの挿入型コネクタ部１１と２つの圧接型コネクタ部１２とを一体に形成して、プリント基板１０ｃにおける２条の配線パターン１８に接続するようにしてもよく、さらに３つ以上でもよい。
【００１５】
前記実施例におけるスライドコネクタ１９は、圧接型コネクタ部１２の底部２０と挿入型コネクタ部１１の側部２４が直交するようにして、プリント基板１０ｂとプリント基板１０ｃとが平行面に位置するようにしたが、これに限られるものではなく、圧接型コネクタ部１２の底部２０と挿入型コネクタ部１１の側部２４が同一面とし、プリント基板１０ｂを前記実施例のように水平ではなく、直角にして挿入されるようにしてもよく、この場合には、勿論、電極溝３３、挿入溝２９などは、前記実施例と異なる形状になる。
【００１６】
前記実施例では、２個のスライドコネクタ１９におけるそれぞれの挿入型コネクタ部１１が外側で圧接型コネクタ部１２が内側になるようにハウジング１３に組み込んだ。そのため、プリント基板１０ｂにおける２条の配線パターン１８の間に逃げ切欠き３４を形成した。このような構成とすることにより、挿入溝２９に挿入される配線パターン１８の部分のプリント基板１０ｂの幅が十分広くなり、逃げ切欠き３４の部分から折れるおそれがない。
しかし、使用目的によっては、図４に示すように、２個のスライドコネクタ１９におけるそれぞれの圧接型コネクタ部１２が外側で挿入型コネクタ部１１が内側になるようにハウジング１３に組み込み、プリント基板１０ｂにおける２条の配線パターン１８を、わずかに隙間をもって形成し、これらの２条の配線パターン１８の両側に逃げ切欠き３４を形成した挿入片部３５とするようにしてもよい。このような構成とすることにより、挿入溝２９に挿入される挿入片部３５の幅が細くなるので、逃げ切欠き３４の部分から折れる心配があるが、折れに対しては他の手段で解決するようにしてもよい。
【００１７】
【発明の効果】
請求項１記載の発明によれば、挿入型コネクタ部と圧接型コネクタ部は、同一の導電性金属板にて一体に形成したスライドコネクタからなるので、挿入型コネクタ部と圧接型コネクタ部との取付けや寸法精度が正確で、製造及び組立ての作業性に優れ、部品点数も少なくなる。さらに、小型化もできる。
また、挿入型コネクタ部は、側部から伸びた部分にフォーク型接触片を一体に形成してなり、圧接型コネクタ部は、前記側部と一体の底部から細幅のリーフ型接触片を横向きのＵ字形に折曲し、このリーフ型接触片の上側部分に、上方へ突出した下向きＵ字形の接触部を形成してなり、ハウジングは、絶縁物の箱状をなし、背面側から内部の途中まで圧接型コネクタ部の組み込まれる組み込み溝を形成し、かつ、背面側から正面側まで貫通して挿入型コネクタ部の組み込まれる電極溝を形成し、組み込み溝の上部に接触部の突出する突出口を切り込み、ハウジングの正面側と側面側にプリント基板の挿入溝を開口するとともに、この挿入溝と前記電極溝を交差するように形成したので、小型化、低コスト化、高信頼性を満足するコネクタを提供することができる。
【００１８】
請求項２記載の発明によれば、左右対称形のスライドコネクタを２個ハウジング内に組み込んで２連としたので、請求項１記載の発明による作用効果に加えて、複数の配線パターンに同時に、かつ、正確に接続できる、という効果を有する。
【００１９】
請求項３記載の発明によれば、スライドコネクタは、１つの挿入型コネクタ部と１つまたは２つ以上の圧接型コネクタ部とを一体に形成したので、請求項１記載の発明による作用効果に加えて、より多くの配線パターンに同時に、かつ、正確に接続できる。
【００２０】
請求項４記載の発明によれば、スライドコネクタは、１つの挿入型コネクタ部と１つまたは２つ以上の圧接型コネクタ部とを一体に形成したので、請求項２記載の発明による作用効果に加えて、より多くの配線パターンに同時に、かつ、正確に接続できる。
【００２１】
請求項５記載の発明によれば、２個のスライドコネクタにおけるそれぞれの挿入型コネクタ部が外側で圧接型コネクタ部が内側になるようにハウジングに組み込み、プリント基板における２条の配線パターンの間に逃げ切欠きを形成したので、請求項２又は４記載の発明による作用効果に加えて、挿入溝に挿入される配線パターンの部分のプリント基板の幅が十分広くなり、逃げ切欠きの部分から折れるおそれがない、という効果を有する。
【００２２】
請求項６記載の発明によれば、２個のスライドコネクタにおけるそれぞれの圧接型コネクタ部が外側で挿入型コネクタ部が内側になるようにハウジングに組み込み、プリント基板における２条の配線パターンを、わずかに隙間をもって形成し、これらの２条の配線パターンの両側に逃げ切欠きを形成した挿入片部としたので、請求項２又は４記載の発明による作用効果に加えて、挿入溝に挿入される挿入片部の幅を細くすることができる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明によるコネクタの一実施例を示す分解斜視図で、（ａ）は、コネクタにプリント基板１０ｂを挿入する直前の斜視図、（ｂ）は、スライドコネクタ１９の斜視図である。
【図２】 本発明によるコネクタにプリント基板１０ｂとプリント基板１０ｃを接続した状態を示すもので、（ａ）は、コネクタにプリント基板１０ｂを挿入した状態の一部切り欠いた平面図、（ｂ）は、（ａ）におけるＣ−Ｃ線側面図、（ｃ）は、（ａ）における正面図、（ｄ）は、（ａ）におけるＡ−Ａ線側面図、（ｅ）は、（ａ）におけるＢ−Ｂ線側面図である。
【図３】 本発明によるスライドコネクタ１９の他の実施例を示す平面図である。
【図４】 本発明によるコネクタの他の実施例を示す分解斜視図である。
【図５】 従来の挿入型コネクタ４１と圧接型コネクタ４２の説明図である。
【符号の説明】
１０ａ、１０ｂ、１０ｃ…プリント基板、１１…挿入型コネクタ部、１２…圧接型コネクタ部、１３…ハウジング、１４…フォーク型接触片、１６…リーフ型接触片、１７…半田、１８…配線パターン、１９…スライドコネクタ、２０…底部、２１…端子片、２２…接触部、２３…圧入突起部、２４…側部、２５…接触部、２６…圧入突起部、２７…折り曲げ用溝、２８…組み込み溝、２９…挿入溝、３０…突出口、３１…ガイド突起、３２…ストッパ、３３…電極溝、３４…逃げ切欠き、３５…挿入片部、４１…挿入型コネクタ、４２…圧接型コネクタ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント基板を挿入して接続する挿入型コネクタ部と、プリント基板を圧接して接続する圧接型コネクタ部とを一体に具備したコネクタに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来より、プリント基板１０ｂやプリント基板１０ｃを無半田で接続するコネクタには、図５に示すような挿入型コネクタ４１と圧接型コネクタ４２とがあった。
前記挿入型コネクタ４１は、ハウジング１３に２本指を有するフォーク型接触片１４を嵌め込み、他端の端子片２１をプリント基板１０ａに半田１７で固定するとともに、配線パターンに電気的に接続してなるものである。
前記圧接型コネクタ４２は、ハウジング１３に細幅の板ばねからなるリーフ型接触片１６を嵌め込み、このリーフ型接触片１６の接触部２２を突出口３０から突出させ、他端の端子片２１をプリント基板１０ａに半田１７で固定するとともに、配線パターンに電気的に接続してなるものである。
【０００３】
このような構成において、挿入型コネクタ４１のフォーク型接触片１４にプリント基板１０ｂを挿入し、また、圧接型コネクタ４２のリーフ型接触片１６の接触部２２にプリント基板１０ｃを圧接し、それぞれ電気的に接続する。挿入型コネクタ４１と圧接型コネクタ４２とは、プリント基板１０ａの配線パターンを介して接続される。この結果、プリント基板１０ｂとプリント基板１０ｃとの配線が接続される。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような挿入型コネクタ４１と圧接型コネクタ４２とが独立したコネクタでは、プリント基板１０ａにおける挿入型コネクタ４１と圧接型コネクタ４２との取付け位置にばらつきがあり、寸法精度がでにくいだけでなく、小型化に限度があるという問題があった。また、挿入型コネクタ４１と圧接型コネクタ４２とをプリント基板１０にそれぞれ個々に取り付けなければならず、作業性が悪く、さらに、部品点数も多くなるという問題があった。
【０００５】
本発明は、小型化、低コスト化、高信頼性を満足するコネクタを提供することを目的とするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明は、挿入型コネクタ部１１と圧接型コネクタ部１２は、同一の導電性金属板にて一体に形成したスライドコネクタ１９からなり、左右対称形の２個のスライドコネクタ１９をハウジング１３内に組み込んで２連とし、挿入型コネクタ部１１は、側部２４から伸びた部分にフォーク型接触片１４を一体に形成してなり、圧接型コネクタ部１２は、側部２４と一体の底部２０から細幅のリーフ型接触片１６を横向きのＵ字形に折曲し、このリーフ型接触片１６の上側部分には、上方へ突出した下向きＵ字形の接触部２２を形成してなり、ハウジング１３は、絶縁物の箱状をなし、背面側から内部の途中まで圧接型コネクタ部１２の組み込み溝２８が形成され、かつ、背面側から正面側まで貫通して挿入型コネクタ部１１の電極溝３３が形成され、組み込み溝２８の上部に接触部２２の突出口３０が切り込まれて、ハウジング１３の正面側と側面側にプリント基板１０ｂの挿入溝２９が開口されるとともに、この挿入溝２９と前記電極溝３３を交差するように形成されていることを特徴とするコネクタである。
【０００７】
コネクタのハウジング１３の底部分をプリント基板１０ａに固定的に取り付け、挿入溝２９へプリント基板１０ｂを挿入する。すると、プリント基板１０ｂの２条の配線パターン１８が左右の挿入溝２９内のフォーク型接触片１４の弾性に抗して圧接しながら圧入されて、プリント基板１０ｂは、コネクタに電気的に接続されるとともに機械的にも固定される。
また、コネクタの上面側からプリント基板１０ｃを圧接するか、スライドすることによりプリント基板１０ｃの下面の配線パターン１８と圧接型コネクタ部１２の接触部２２が接触して電気的に接続される。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明の第１実施例を示す図１及び図２において、スライドコネクタ１９は、挿入型コネクタ部１１と圧接型コネクタ部１２とを一体に形成してなるもので、このスライドコネクタ１９を左右対称形に形成して、これらを２個ハウジング１３内に組み込んで２連のコネクタとしたものである。
【０００９】
前記圧接型コネクタ部１２は、導電性と弾性を有する金属板からなり、底部２０の部分から細幅のリーフ型接触片１６を横向きのＵ字形に折曲し、このリーフ型接触片１６の下側部分には、ハウジング１３への圧入突起部２３を形成し、リーフ型接触片１６の上側部分には、上方へ突出した下向きＵ字形の接触部２２を形成する。
前記挿入型コネクタ部１１は、前記底部２０を垂直に折曲して側部２４とし、この側部２４から伸びた部分に上下の２本指を有するフォーク型接触片１４を一体に形成し、このフォーク型接触片１４の先端部の内側には、接触部２５を膨出し、また、フォーク型接触片１４の上下両側部分に圧入突起部２６を一体に設け、底部２０と側部２４の折曲部分には、折曲を容易にする折り曲げ用溝２７を形成する。
なお、前記ハウジング１３内に組み込まれる左右のスライドコネクタ１９は、挿入型コネクタ部１１が外側で圧接型コネクタ部１２が内側となるように、挿入型コネクタ部１１と圧接型コネクタ部１２の位置が左右対称形になっている。
【００１０】
前記ハウジング１３は、プラスチックなどの絶縁物からなり、縦、横が略正方形で、厚さの薄い、全体が箱状をなし、背面側から内部の途中までスライドコネクタ１９の圧接型コネクタ部１２が差し込まれる組み込み溝２８が形成され、かつ、背面側から正面側まで貫通して挿入型コネクタ部１１が差し込まれる電極溝３３が形成され、組み込み溝２８の上部には、接触部２２が突出するための突出口３０が背面から切り込まれている。さらに、ハウジング１３の上面には、接触部２２の頂点よりも低いガイド突起３１が一体に形成されている。
【００１１】
前記ハウジング１３の正面側と側面側に開口し、かつ、ハウジング１３の内部の途中まで伸びた挿入溝２９が形成されている。この挿入溝２９は、前記電極溝３３を交差するように形成されてプリント基板１０ｂが挿入される。この挿入溝２９の正面側には、プリント基板１０ｂの挿入を案内するテーパーが周囲に形成されている。前記ハウジング１３の側面部における挿入溝２９の開口部分と一致する位置に、ストッパ３２が一体に形成されている。
これらの組み込み溝２８、電極溝３３、挿入溝２９、ストッパ３２などは、左右対称のスライドコネクタ１９が組み込まれるものであるから、ハウジング１３の両側部に形成される。
【００１２】
前記プリント基板１０ｂは、左右の挿入溝２９に挿入されるものであるから、挿入端部に逃げ切欠き３４が切り欠かれており、また、プリント基板１０ｂの上面及び／又は下面には、所定幅の配線パターン１８が２条形成されている。この配線パターン１８の先端部分におけるプリント基板１０ｂの角部は、挿入溝２９への挿入を容易にするため、丸みをもって形成されている。
【００１３】
以上のような構成において、本発明によるコネクタのハウジング１３の底部分をプリント基板１０ａに固定的に取り付ける。
取り付けられたハウジング１３の正面の側の挿入溝２９へプリント基板１０ｂを挿入する。すると、プリント基板１０ｂの２条の配線パターン１８が左右の挿入溝２９内のフォーク型接触片１４の弾性に抗して接触部２５に圧接しながらストッパ３２の位置まで圧入されて、プリント基板１０ｂは、コネクタに電気的に接続されるとともに機械的にも固定される。
また、コネクタの上面側からプリント基板１０ｃを圧接するか、スライドすることによりプリント基板１０ｃの下面の配線パターン１８と圧接型コネクタ部１２の接触部２２が接触して電気的に接続される。このとき、ガイド突起３１がプリント基板１０ｃの上方から圧接するときの、又は、横方向からスライドするときの位置決めとして作用する。
【００１４】
前記実施例におけるスライドコネクタ１９は、図１（ｂ）に示すように、挿入型コネクタ部１１と圧接型コネクタ部１２とを１つずつの場合としたが、これに限られるものではなく、図３に示すように、１つの挿入型コネクタ部１１と２つの圧接型コネクタ部１２とを一体に形成して、プリント基板１０ｃにおける２条の配線パターン１８に接続するようにしてもよく、さらに３つ以上でもよい。
【００１５】
前記実施例におけるスライドコネクタ１９は、圧接型コネクタ部１２の底部２０と挿入型コネクタ部１１の側部２４が直交するようにして、プリント基板１０ｂとプリント基板１０ｃとが平行面に位置するようにしたが、これに限られるものではなく、圧接型コネクタ部１２の底部２０と挿入型コネクタ部１１の側部２４が同一面とし、プリント基板１０ｂを前記実施例のように水平ではなく、直角にして挿入されるようにしてもよく、この場合には、勿論、電極溝３３、挿入溝２９などは、前記実施例と異なる形状になる。
【００１６】
前記実施例では、２個のスライドコネクタ１９におけるそれぞれの挿入型コネクタ部１１が外側で圧接型コネクタ部１２が内側になるようにハウジング１３に組み込んだ。そのため、プリント基板１０ｂにおける２条の配線パターン１８の間に逃げ切欠き３４を形成した。このような構成とすることにより、挿入溝２９に挿入される配線パターン１８の部分のプリント基板１０ｂの幅が十分広くなり、逃げ切欠き３４の部分から折れるおそれがない。
しかし、使用目的によっては、図４に示すように、２個のスライドコネクタ１９におけるそれぞれの圧接型コネクタ部１２が外側で挿入型コネクタ部１１が内側になるようにハウジング１３に組み込み、プリント基板１０ｂにおける２条の配線パターン１８を、わずかに隙間をもって形成し、これらの２条の配線パターン１８の両側に逃げ切欠き３４を形成した挿入片部３５とするようにしてもよい。このような構成とすることにより、挿入溝２９に挿入される挿入片部３５の幅が細くなるので、逃げ切欠き３４の部分から折れる心配があるが、折れに対しては他の手段で解決するようにしてもよい。
【００１７】
【発明の効果】
請求項１記載の発明によれば、挿入型コネクタ部と圧接型コネクタ部は、同一の導電性金属板にて一体に形成したスライドコネクタからなるので、挿入型コネクタ部と圧接型コネクタ部との取付けや寸法精度が正確で、製造及び組立ての作業性に優れ、部品点数も少なくなる。さらに、小型化もできる。
また、挿入型コネクタ部は、側部から伸びた部分にフォーク型接触片を一体に形成してなり、圧接型コネクタ部は、前記側部と一体の底部から細幅のリーフ型接触片を横向きのＵ字形に折曲し、このリーフ型接触片の上側部分に、上方へ突出した下向きＵ字形の接触部を形成してなり、ハウジングは、絶縁物の箱状をなし、背面側から内部の途中まで圧接型コネクタ部の組み込まれる組み込み溝を形成し、かつ、背面側から正面側まで貫通して挿入型コネクタ部の組み込まれる電極溝を形成し、組み込み溝の上部に接触部の突出する突出口を切り込み、ハウジングの正面側と側面側にプリント基板の挿入溝を開口するとともに、この挿入溝と前記電極溝を交差するように形成したので、小型化、低コスト化、高信頼性を満足するコネクタを提供することができる。
【００１８】
請求項２記載の発明によれば、左右対称形のスライドコネクタを２個ハウジング内に組み込んで２連としたので、請求項１記載の発明による作用効果に加えて、複数の配線パターンに同時に、かつ、正確に接続できる、という効果を有する。
【００１９】
請求項３記載の発明によれば、スライドコネクタは、１つの挿入型コネクタ部と１つまたは２つ以上の圧接型コネクタ部とを一体に形成したので、請求項１記載の発明による作用効果に加えて、より多くの配線パターンに同時に、かつ、正確に接続できる。
【００２０】
請求項４記載の発明によれば、スライドコネクタは、１つの挿入型コネクタ部と１つまたは２つ以上の圧接型コネクタ部とを一体に形成したので、請求項２記載の発明による作用効果に加えて、より多くの配線パターンに同時に、かつ、正確に接続できる。
【００２１】
請求項５記載の発明によれば、２個のスライドコネクタにおけるそれぞれの挿入型コネクタ部が外側で圧接型コネクタ部が内側になるようにハウジングに組み込み、プリント基板における２条の配線パターンの間に逃げ切欠きを形成したので、請求項２又は４記載の発明による作用効果に加えて、挿入溝に挿入される配線パターンの部分のプリント基板の幅が十分広くなり、逃げ切欠きの部分から折れるおそれがない、という効果を有する。
【００２２】
請求項６記載の発明によれば、２個のスライドコネクタにおけるそれぞれの圧接型コネクタ部が外側で挿入型コネクタ部が内側になるようにハウジングに組み込み、プリント基板における２条の配線パターンを、わずかに隙間をもって形成し、これらの２条の配線パターンの両側に逃げ切欠きを形成した挿入片部としたので、請求項２又は４記載の発明による作用効果に加えて、挿入溝に挿入される挿入片部の幅を細くすることができる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明によるコネクタの一実施例を示す分解斜視図で、（ａ）は、コネクタにプリント基板１０ｂを挿入する直前の斜視図、（ｂ）は、スライドコネクタ１９の斜視図である。
【図２】 本発明によるコネクタにプリント基板１０ｂとプリント基板１０ｃを接続した状態を示すもので、（ａ）は、コネクタにプリント基板１０ｂを挿入した状態の一部切り欠いた平面図、（ｂ）は、（ａ）におけるＣ−Ｃ線側面図、（ｃ）は、（ａ）における正面図、（ｄ）は、（ａ）におけるＡ−Ａ線側面図、（ｅ）は、（ａ）におけるＢ−Ｂ線側面図である。
【図３】 本発明によるスライドコネクタ１９の他の実施例を示す平面図である。
【図４】 本発明によるコネクタの他の実施例を示す分解斜視図である。
【図５】 従来の挿入型コネクタ４１と圧接型コネクタ４２の説明図である。
【符号の説明】
１０ａ、１０ｂ、１０ｃ…プリント基板、１１…挿入型コネクタ部、１２…圧接型コネクタ部、１３…ハウジング、１４…フォーク型接触片、１６…リーフ型接触片、１７…半田、１８…配線パターン、１９…スライドコネクタ、２０…底部、２１…端子片、２２…接触部、２３…圧入突起部、２４…側部、２５…接触部、２６…圧入突起部、２７…折り曲げ用溝、２８…組み込み溝、２９…挿入溝、３０…突出口、３１…ガイド突起、３２…ストッパ、３３…電極溝、３４…逃げ切欠き、３５…挿入片部、４１…挿入型コネクタ、４２…圧接型コネクタ。
Claims (6)
- ハウジングに挿入型コネクタ部と圧接型コネクタ部とを組み込んだコネクタにおいて、前記挿入型コネクタ部と圧接型コネクタ部は、同一の導電性金属板にて一体に形成したスライドコネクタからなり、前記挿入型コネクタ部は、側部から伸びた部分にフォーク型接触片を一体に形成してなり、圧接型コネクタ部は、前記側部と一体の底部から細幅のリーフ型接触片を横向きのＵ字形に折曲し、このリーフ型接触片の上側部分に、上方へ突出した下向きＵ字形の接触部を形成してなり、ハウジングは、絶縁物の箱状をなし、背面側から内部の途中まで圧接型コネクタ部の組み込まれる組み込み溝を形成し、かつ、背面側から正面側まで貫通して挿入型コネクタ部の組み込まれる電極溝を形成し、組み込み溝の上部に接触部の突出する突出口を切り込み、ハウジングの正面側と側面側にプリント基板の挿入溝を開口するとともに、この挿入溝と前記電極溝を交差するように形成したことを特徴とするコネクタ。
- ハウジングに挿入型コネクタ部と圧接型コネクタ部とを組み込んだコネクタにおいて、前記挿入型コネクタ部と圧接型コネクタ部は、同一の導電性金属板にて一体に形成したスライドコネクタからなり、前記挿入型コネクタ部は、側部から伸びた部分にフォーク型接触片を一体に形成してなり、圧接型コネクタ部は、前記側部と一体の底部から細幅のリーフ型接触片を横向きのＵ字形に折曲し、このリーフ型接触片の上側部分に、上方へ突出した下向きＵ字形の接触部を形成してなり、ハウジングは、絶縁物の箱状をなし、背面側から内部の途中まで圧接型コネクタ部の組み込まれる組み込み溝を形成し、かつ、背面側から正面側まで貫通して挿入型コネクタ部の組み込まれる電極溝を形成し、組み込み溝の上部に接触部の突出する突出口を切り込み、ハウジングの正面側と側面側にプリント基板の挿入溝を開口するとともに、この挿入溝と前記電極溝を交差するように形成し、前記スライドコネクタを左右対称形に２個形成し、この２個のスライドコネクタを１個のハウジング内に組み込んで２連としたことを特徴とするコネクタ。
- ハウジングに挿入型コネクタ部と圧接型コネクタ部とを組み込んだコネクタにおいて、前記挿入型コネクタ部と圧接型コネクタ部は、同一の導電性金属板にて一体に形成したスライドコネクタからなり、前記挿入型コネクタ部は、側部から伸びた部分にフォーク型接触片を一体に形成してなり、圧接型コネクタ部は、前記側部と一体の底部から細幅のリーフ型接触片を横向きのＵ字形に折曲し、このリーフ型接触片の上側部分に、上方へ突出した下向きＵ字形の接触部を形成してなり、ハウジングは、絶縁物の箱状をなし、背面側から内部の途中まで圧接型コネクタ部の組み込まれる組み込み溝を形成し、かつ、背面側から正面側まで貫通して挿入型コネクタ部の組み込まれる電極溝を形成し、組み込み溝の上部に接触部の突出する突出口を切り込み、ハウジングの正面側と側面側にプリント基板の挿入溝を開口するとともに、この挿入溝と前記電極溝を交差するように形成し、前記スライドコネクタは、１つの挿入型コネクタ部と１つまたは２つ以上の圧接型コネクタ部とを一体に形成してなることを特徴とするコネクタ。
- ハウジングに挿入型コネクタ部と圧接型コネクタ部とを組み込んだコネクタにおいて、前記挿入型コネクタ部と圧接型コネクタ部は、同一の導電性金属板にて一体に形成したスライドコネクタからなり、前記挿入型コネクタ部は、側部から伸びた部分にフォーク型接触片を一体に形成してなり、圧接型コネクタ部は、前記側部と一体の底部から細幅のリーフ型接触片を横向きのＵ字形に折曲し、このリーフ型接触片の上側部分に、上方へ突出した下向きＵ字形の接触部を形成してなり、ハウジングは、絶縁物の箱状をなし、背面側から内部の途中まで圧接型コネクタ部の組み込まれる組み込み溝を形成し、かつ、背面側から正面側まで貫通して挿入型コネクタ部の組み込まれる電極溝を形成し、組み込み溝の上部に接触部の突出する突出口を切り込み、ハウジングの正面側と側面側にプリント基板の挿入溝を開口するとともに、この挿入溝と前記電極溝を交差するように形成し、前記スライドコネクタを左右対称形に２個形成し、この２個のスライドコネクタを１個のハウジング内に組み込んで２連とし、前記スライドコネクタは、１つの挿入型コネクタ部と１つまたは２つ以上の圧接型コネクタ部とを一体に形成してなることを特徴とするコネクタ。
- ２個のスライドコネクタにおけるそれぞれの挿入型コネクタ部が外側で、圧接型コネクタ部が内側になるようにハウジングに組み込み、プリント基板における２条の配線パターンの間に逃げ切欠きを形成してなることを特徴とする請求項２又は４記載のコネクタ。
- ２個のスライドコネクタにおけるそれぞれの圧接型コネクタ部が外側で、挿入型コネクタ部が内側になるようにハウジングに組み込み、プリント基板における２条の配線パターンを、わずかに隙間をもって形成し、これらの２条の配線パターンの両側に逃げ切欠きを形成した挿入片部としたことを特徴とする請求項２又は４記載のコネクタ。
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