JP3916290B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、搬送ベルトにて搬送された被転写媒体上に熱溶融性のトナー像を転写し、このトナー像を加熱溶融して被転写媒体に定着させて画像を形成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像形成装置としての複写機においてはカラー指向が強くなり、これに応えてデジタル式のフルカラー複写機が開発されている。この種のフルカラー複写機の方式の1つに、4つの感光体ドラムを用いた、いわゆる4連タンデム方式が知られている。
【0003】
この4連タンデム方式によれば、4つの感光体ドラムが平行に並設され、それぞれの感光体ドラム上にマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのトナーを用いてトナー像が形成される。そして、各感光体ドラムに接触して走行される搬送ベルトに載せられた1枚の用紙(被転写媒体)が順次4つの感光体ドラムとの間の転写領域を通過され、4つの感光体ドラムからそれぞれのトナー像が順次用紙上に転写されて色重ねされ、フルカラーの転写画像が得られる。
【0004】
各色のトナー像が転写された用紙は、搬送ベルトによって定着装置へ搬送され、互いに転接された加熱ローラ及び加圧ローラ間に送り込まれて所定温度で加熱される。これにより、用紙上に転写された各トナー像が溶融されて用紙上に定着され、カラー画像が形成される。
【0005】
ところで、この種の複写機によって厚紙やOHPシートにカラー画像を形成する場合、定着時にトナー像を溶融させるための十分な熱量を確保する工夫が必要となる。つまり、普通紙に画像を形成する場合と比較して、厚紙やOHPシートに画像を形成する場合には、被転写媒体の厚さが増すことから、加熱ローラからの熱がトナー像に十分に伝達されない。このため、媒体に転写されたトナー像の溶融が不十分となり、所定の色を再現できないといった問題が生じる。特に、OHPシートにおいては、各色のトナー像が十分に混ざり合わないため、光の透過性が悪くなり、薄暗い画像しか再現出来なくなる。
【0006】
このため、従来の複写機においては、転写位置の終端から定着装置までの距離を少なくともA4サイズの用紙の幅より長く設定するとともに、加熱ローラおよび加圧ローラによる用紙の搬送速度を転写時における用紙の搬送速度の1/2から1/3に制御している。つまり、用紙の後端が転写位置を通過した後、用紙の搬送速度を遅くし、用紙が定着装置を通過する時間、即ち用紙の加熱時間を通常の2倍から3倍にしている。これにより、トナー像を十分に溶融するための熱量を確保している。
【0007】
また、十分な熱量を確保する別の工夫として、加熱ローラおよび加圧ローラのローラ径を大きくすることが考えられる。ローラ径を大きくすると、各ローラが接触するニップ部分を比較的長くとることができ、各ローラが用紙に接触する部分を大きくすることができる。これにより、各ローラを比較的長い時間用紙に接触させることができ、トナー像に与える熱量を多くすることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように転写領域と定着装置との間に距離を設けたり、定着装置のローラ径を大きくしたりすると、装置が大型化される問題が生じる。また、上記のように定着時における用紙の搬送速度を転写時における用紙の搬送速度より遅くさせるため、用紙の速度制御が複雑になるとともに、制御機構が複雑となり、装置コストが増大される問題がある。更に、定着装置における用紙の搬送速度を遅くすることにより、画像形成プロセス全体の処理速度が低下される問題がある。
【0009】
この発明は、上記問題点を鑑みなされたもので、その目的は、被転写媒体の種類に拘わらず、簡単な制御により高速処理が可能で、装置を小型化できる画像形成装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の画像形成装置は、被転写媒体を供給する供給手段と、上記供給手段にて供給される被転写媒体の材質に応じて、上記被転写媒体を加熱する加熱モードおよび上記被転写媒体を加熱しない非加熱モードのいずれか一方を選択するためのモード選択手段と、画像信号に基づく静電潜像を感光体上に形成し、この静電潜像に熱溶融性トナーを供給して現像し、現像したトナー像を上記供給手段によって供給される被転写媒体上に転写する画像形成手段と、上記画像形成手段にて被転写媒体上に転写されたトナー像を加熱して溶融し、上記被転写媒体上に定着させる定着手段と、上記被転写媒体を保持するとともに、上記画像形成手段を通して上記定着手段へ搬送する搬送部材を有する搬送手段と、上記搬送部材を加熱することにより、上記搬送部材にて保持された状態で搬送中の被転写媒体を加熱するとともに、上記画像形成手段にて被転写媒体上に転写されたトナー像を加熱する加熱手段と、上記搬送部材の温度を検知する検知手段と、上記モード選択手段を介して上記加熱モードが選択されたことを条件に、上記検知手段による検知結果に基づいて上記加熱手段を制御し、上記被転写媒体上に転写されたトナー像の溶融温度よりも低い温度に上記搬送部材を加熱させる制御手段と、を備えている。
【0014】
また、この発明の画像形成装置は、被転写媒体を供給する供給手段と、上記供給手段にて供給される被転写媒体の材質に応じて、上記被転写媒体を加熱する加熱モードおよび上記被転写媒体を加熱しない非加熱モードのいずれか一方を選択するためのモード選択手段と、互いに所定距離離間して互いに略平行に配置された第1および第2ローラ、上記第1および第2ローラに巻回されて張設された搬送ベルト、および上記第1ローラを駆動して上記搬送ベルトを走行させるモータを有し、上記供給手段にて供給された被転写媒体を上記搬送ベルト上に保持した状態で搬送する搬送手段と、上記搬送ベルトの上方に配置された感光体ドラム、上記感光体ドラム上に画像信号に基づく静電潜像を形成する潜像形成手段、この静電潜像に帯電した熱溶融性トナーを供給して現像する現像装置を備えたプロセスユニット、並びに現像したトナー像を上記搬送手段によって搬送中の被転写媒体上に転写する転写手段を有し、上記搬送手段にて搬送される被転写媒体上にトナー像を形成する画像形成手段と、上記搬送ベルトを加熱することにより、上記搬送ベルト上に保持された状態で搬送中の被転写媒体を加熱するとともに、上記画像形成手段にて被転写媒体上に転写されたトナー像を加熱する加熱手段と、上記画像形成手段にてトナー像が転写されて上記搬送手段にて搬送されつつ上記加熱手段にて選択的に加熱された被転写媒体を上記トナー像とともに加熱して上記トナー像を加熱し、加熱されたトナー像を上記被転写媒体上に定着させる定着手段と、上記搬送ベルトの温度を検知する検知手段と、上記モード選択手段を介して上記加熱モードが選択されたことを条件に、上記検知手段による検知結果に基づいて上記加熱手段を制御し、上記被転写媒体上に転写されたトナー像が溶融することのない温度に上記搬送ベルトを加熱させるとともに、上記転写装置によって上記感光体ドラムとの間に与えられる転写電圧を制御する制御手段と、を備えている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明を使用した画像形成装置として、カラーデジタル複写機1(以下、単に複写機1と称する)を概略的に示している。
【0016】
被転写媒体としての用紙Pは、給紙ローラ2によって複写機1のハウジング3内に送り込まれ、一対のアライニングローラ4によって整列された後、さらにアライニングローラ4の回転により搬送ベルト21(搬送部材)上に送り込まれる。搬送ベルト21は、例えば半導電性ポリイミドで製作されているため、熱的にも耐摩耗性の点からも安定した材料である。
【0017】
搬送ベルト21は、複写機1内に互いに離間して配置された駆動ローラ6(第1ローラ)及び従動ローラ8(第2ローラ)に巻回されて張設されている。駆動ローラ6には図示しないモータが接続され、モータの回転により駆動ローラ6が回転され、搬送ベルト21が所定方向に無端走行される。従動ローラ8には、図示しないバネにより、駆動ローラ6から離間する方向にテンションが付与されており、各ローラ間に掛け渡された搬送ベルト21がたるむことなく走行できるようになっている。
【0018】
搬送ベルト21の上方には、複数のプロセスユニット10Y、10M、10C、10Bが設けられている。それぞれのプロセスユニットは、トナーの色がイエロー用(Y)、マゼンタ用(M)、シアン用(C)、ブラック用(B)である。また、それぞれのプロセスユニットは、レーザビーム光学装置12Y、12M、12C、12Bを備え、搬送ベルト21の内側には各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Bに対向して転写装置14Y、14M、14C、14B、が設けられている。
【0019】
用紙Pがアライニングローラ4によって送られると共にアライニングローラ4の回転時からタイミングをとってプロセスユニット内画像が形成される。このとき転写装置14Y、14M、14C、14Bにより所定の電荷が搬送ベルト21に与えられるので、この電荷により用紙Pは搬送ベルト21に張り付いた状態になっている。
【0020】
ここで、トナー色がイエローのプロセスユニット10Yを用いて用紙P上にイエロートナー像を形成する場合の動作について代表して説明する。尚、他の色のプロセスユニット10M、10C、10Bも同様に動作される。
【0021】
まず、感光体ドラム11Yが除電・帯電装置13Yによって、表面を例えばマイナスの電荷で−700V程度に一様に全面帯電される。次に、色分解されたイエローの画面信号に応じてレーザービーム光学装置12Yによってレーザ光が感光体ドラム11Y上に照射される。感光体ドラム11Yは、レーザ光が照射された部分だけ抵抗が減少するので、レーザ光が照射された部分のマイナス電荷が消去され静電潜像が形成される。尚、通常はレーザとしては半導体レーザが使用され、画像に応じて変調されたレーザ光は、回転多面鏡(図示せず)によって走査される。
【0022】
この様にして形成された静電潜像は現象装置15Yによって現像される。つまり、感光体ドラム11Y上に形成された静電潜像のマイナス電荷が消去された部分に、反転現像よってマイナスに帯電した着色微粒子であるトナーが−500V程度の現像バイアスを与えられることにより付着し、静電潜像が可視化されるのである。そして、用紙Pが感光体ドラム11Yと搬送ベルト21間に突入し、転写装置14Yによって用紙P上に転写される。転写装置14Yでは、例えば搬送ベルト21を介して用紙Pの裏側からプラス1000V程度の電荷が与えられ、これによって感光体ドラム11Y上にマイナス帯電したトナーによって現像されたトナー像を、用紙P上に引き付け、転写しているのである。
【0023】
続いて、マゼンタ、シアン、ブラツクのトナー像が、それぞれのプロセスユニット10M、10C、10Bによって、同様に用紙P上に順次重ね合わされて形成される。
【0024】
上記のように各色のトナー像が重ね合わされて転写された用紙Pは、搬送ベルト21の終端に近接して配置された定着装置30(定着手段)へ送り込まれる。定着装置30へ送り込まれた用紙Pは、定着ローラランプ32によって加熱された定着ローラ31と、定着ローラ31に向けて押付けられ加圧ローラランプ34によって加熱された加圧ローラ33と、の間に導かれ、両者の間で加圧されつつ加熱される。これにより、用紙P上に重ね合わされた各色のトナー像が溶融されて用紙P上に定着され、用紙P上にカラー画像が形成される。画像が形成された用紙Pは、一対の排紙ローラ40によって複写機1の外に排出される。
【0025】
尚、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11B上には、用紙Pに転写されずに残った残留トナーが付着されており、これらの残留トナーがクリ−ニングブレード16Y、16M、16C、16Bによって擦り落とされて清掃される。
【0026】
ここで、定着装置30について図2を用いて詳細に説明する。
上述したようなカラー複写機1の定着装置30では、用紙P上に重ね合わされた4色のトナー像を一対のローラ、即ち定着ローラ31および加圧ローラ33間で加圧するとともに加熱して溶融させていることから、トナー像を必要以上に押しつぶしてしまうと画像ににじみを生じることが考えられる。このため、定着ローラ31および加圧ローラ33は、それぞれ金属製の円筒形の芯金31a、33aの周面上に耐熱性のシリコンゴム31b、33bを所定の厚さで形成して構成されている。このように弾性変形可能なゴムを各ローラの表面上に設けることにより、トナー像を必要以上に押しつぶすことを防止でき、良質な画像を形成できる。
【0027】
しかし、シリコンゴムは、その耐熱性から210℃程度までが加熱の限界とされている。また、シリコンゴムは、金属と比較してかなり低い熱伝導率を有している。このため、シリコンゴムの厚さを例えば2mm程度に設定すると、芯金とシリコンゴムとの間の界面部31c、33cの温度を限界温度の210℃程度まで上げたとしても、シリコンゴムの表面温度を170℃程度までしか上げることができない。
【0028】
このように、各ローラ31、33の表面温度、即ち定着温度が上記のように170℃程度では、普通紙にトナー像を定着させることは可能であるが、OHPや厚紙などのようにある程度の厚みを有する媒体にトナー像を定着させるには不十分である。つまり、OHPや厚紙(以下、単に媒体と称する場合もある)は普通紙と比べて厚いため、普通紙と同じように加熱したのではトナー像に十分な熱量を与えることができず、トナー像を十分に溶融させることができない。
【0029】
OHPや厚紙に対しても十分な熱量を与えるためには、媒体が定着装置を通過する時間を長くとるか、各ローラ31、33間のニップS(図2参照)を増やすことが考えられる。定着時間を長くするには、定着ローラ31および加圧ローラ33による媒体の搬送速度を定着時の搬送速度より遅くすればよいが、そのための制御が複雑になるとともに、装置構成が複雑化してしまう。その上、定着時間を長くしてしまうと、装置全体の処理速度が低下されてしまい、パフォーマンスコストが低下されてしまう。また、各ローラ31、33間のニップSを増やすためには、各ローラ31、33相互の押付け圧力を高くする必要があり、ローラ表面にゴムの反発力を超えた永久的な変形を生じ、ローラの機能が低下されてしまう。
【0030】
このため、本実施の形態の複写機1においては、OHPや厚紙であってもトナー像を十分に溶融できるように、媒体自体を加熱する目的で、媒体を保持搬送する搬送ベルト21を加熱するための加熱機構を備えている。つまり、定着装置30へ送り込むOHPや厚紙自体を加熱することにより、上記のように定着装置における定着温度が不十分である場合であっても媒体上のトナーを十分に溶融でき、トナー像を媒体に良好に定着させることができる。
【0031】
以下、図3乃至図5を用いてこの発明の加熱機構について説明する。図3は搬送ベルト21および搬送ベルト21を加熱する加熱機構を概略的に示し、図4は複写機1のコントロールパネルを部分的に示し、図5は加熱機構の制御系を示している。
【0032】
図3に示すように、搬送ベルト21を巻回した従動ローラ8(用紙Pの給紙側のローラ)は、熱伝導率の高いアルミ等の金属パイプによって形成されている。従動ローラ8の内部には、この発明の加熱手段として作用するハロゲンランプ51が従動ローラ8と非接触状態で且つ同軸的に配設されている。また、従動ローラに巻回された搬送ベルト21の部位には、この発明の検知手段として作用するサーミスタ52がベルト表面に接触した状態で配設されている。
【0033】
また、図4に示すように、上記加熱機構を作動させるための複写機1のコントロールパネル60には、普通紙を処理する普通紙モード(非加熱モード)を選択するための選択ボタン61、およびOHPや厚紙を処理するOHP/厚紙モード(加熱モード)を選択するための選択ボタン62が設けられている。
【0034】
更に、図5に示すように、加熱機構の制御系は、この発明の制御手段として作用する制御部70を有している。制御部70には、上記コントロールパネル60およびサーミスタ52が接続されている。また、制御部70には、複写機1の各転写装置14Y、14M、14C、14Bおよびハロゲンランプ51が接続されている。
【0035】
しかして、上記のように構成された加熱機構により、搬送部材としての搬送ベルト21を加熱する場合、サーミスタ52による検知結果に従ってハロゲンランプ51をON/OFFさせ、従動ローラ8を所定の温度に加熱して搬送ベルト21を所望の温度に制御する。
【0036】
上記のように、熱源としてのハロゲンランプ51を従動ローラ8内に配置すれば、従動ローラが熱により膨張しても搬送ベルト21の搬送速度が変化されることがなく画像の色ずれ等の画像不良を防止できる。反対に、熱源を駆動ローラ6側に配置すると、駆動ローラ6のローラ径が熱により変化し、搬送速度が変化する。このため、熱源を従動ローラ8近傍に配置している。
【0037】
また、熱源としてはどのようなものでも良く、例えば、図6および図7に示すような抵抗体81を板82に取付けた発熱体80を従動ローラ8近傍に配置しても良い。発熱体80の配置位置は、ローラ内部(図6)、または搬送ベルト21の内側のローラに隣接した位置(図7)が好ましい。この他に、例えば熱源を搬送ベルト21の外側に配置することが可能であるが、熱源を搬送ベルト21の表面に対向させると、搬送ベルト21上に残留したトナーが不所望に溶融されて固着され、搬送ベルト21を十分に加熱できなくなる問題が生じる。このため、熱源は搬送ベルト21の内側に配置されることが望ましい。
【0038】
また、上記のように、サーミスタ52を熱源に近い従動ローラに巻回された搬送ベルト21の部位に配置することにより、ハロゲンランプ51による加熱温度を正確に検知することができ、きめこまかい温度制御が可能となる。
【0039】
次に、上記のように構成された複写機1において、媒体の材質に応じて処理モードを変化させて、良好な画像を出力する制御動作について説明する。
例えば、複写機1に普通紙がセットされ、オペレータによって選択ボタン61が押し下げられて普通紙モードが選択されると、各色のプロセスユニット内の転写装置14Y、14M、14C、14Bによって搬送ベルト21の内側から与えられる電荷が通常の電位に制御される。つまり、各転写装置14Y、14M、14C、14Bにおける転写電圧が1000V程度に設定される。尚、普通紙モードが選択された場合には、上述した加熱機構は作動されない。
【0040】
一方、複写機1にOHPや厚紙などの媒体がセットされ、オペレータによって選択ボタン62を介してOHP/厚紙モードが選択されると、各転写装置14Y、14M、14C、14Bにおける転写電圧が1200V程度に設定され、普通紙の場合より大きな電荷が与えられる。それと同時に、サーミスタ52により搬送ベルト21の表面温度が検知され、この検知結果に基づいてハロゲンランプ51がオン/オフされ、搬送ベルト21の表面温度が所定温度に加熱制御される。尚、搬送ベルト21の加熱温度を媒体の種類に応じて任意に設定し、その媒体に合った加熱制御をすれば、いかなる媒体であっても適切な熱量で良質な画像を出力できる。
【0041】
以上のように、本実施の形態の複写機によると、被転写媒体を搬送する搬送ベルト21を処理する媒体の材質に応じて選択的に加熱することにより、被転写媒体およびトナー像を加熱して定着装置へ供給している。これにより、OHPや厚紙などの比較的厚い媒体に画像を出力する場合であっても媒体上のトナーを十分に溶融させることができ、良質な画像を形成できる。つまり、搬送ベルト21を選択的に加熱するだけの簡単な制御により媒体の材質や厚さに応じた条件で画像を出力でき、定着装置のローラ径を大きくして装置を不所望に大型化したり、定着時の媒体の搬送速度を不所望に遅くしたりすることなく、良質な画像を形成できる。
【0042】
また、上記のような制御の他に、普通紙を処理する場合に搬送ベルト21を所定の温度に加熱することも考えられる。このように、普通紙を処理する際に搬送ベルト21を加熱することにより、定着時に要する熱量を従来より少なくすることができる。これにより、定着装置の各ローラ間のニップ部分の長さを短くでき、各ローラ径を小さくすることができ、定着装置、即ち装置全体を小型化できる。また、定着時の熱量を小さくできることから、既存の装置であれば定着時間を短くでき、装置のウォームアップ時間を短くでき、省エネルギータイプの複写機を提供できる。
【0043】
尚、上述した例では定着時の熱量を少なくすることによる効果について述べが、搬送ベルト21を加熱することによって搬送ベルト21の雰囲気温度を一定に保持することもでき、各感光体周りの温度を安定させる効果もある。つまり、搬送ベルト21を加熱することにより、環境温度が変化した場合であっても安定した画像形成が可能となる。
【0044】
次に、被転写媒体に対するトナーの定着特性について、具体例を上げて説明する。尚、トナーの定着特性については、定着時における最下層トナーの温度を基準に判断した。つまり、トナーを十分に溶融させて混ざり合わせるためには約80℃以上に加熱することが必要であり、最も溶融されにくい最下層のトナーが定着時に80℃以上に加熱されているか否かが判断の基準となる。最下層トナーが十分に加熱されていれば、全てのトナーが十分に混ざり合い、良好な色再現ができる。
【0045】
図8に示すように、媒体P上にイエロートナーYt、マゼンタトナーMt、シアントナーCtを順次重ねあわせて転写し、各トナー像を保持した媒体を定着ローラ31と加圧ローラ33との間に送り込み、所定の定着温度(160℃或いは170℃)で媒体にトナー像を定着した。このときの定着温度、即ち各ローラの表面温度は、ローラの耐熱性の観点から170℃程度が限界となる。
【0046】
まず、定着装置30へ送り込む媒体を加熱せずに、普通紙(80μm)、OHP、厚紙(190μm)のそれぞれの場合について最下層トナーの定着時の温度をシュミレーションした。尚、普通紙の定着温度を160℃、OHPの定着温度を160℃および170℃、厚紙の定着温度を160℃および170℃に設定し、それぞれの場合について最下層トナーの温度をシュミレーションした。この結果を図9に示す。
【0047】
これによると、普通紙の場合では160℃の定着温度で最下層トナーの温度が89℃となり、良好な色再現ができた。つまり、普通紙の場合には媒体を予め加熱しなくても良質な画像を形成できた。
【0048】
一方、OHPにおいては、160℃の定着温度では最下層トナーの温度を75℃までしか上げることができず、トナー像を十分に溶融できなかった。また、170℃の定着温度では最下層トナーの温度を85℃まで上げることができ、普通紙の場合と同等の色再現ができたが、トナーの混ざり合いが不十分であり光の透過性が不十分であった。
【0049】
また、厚紙においても160℃の定着温度ではトナー像を十分に溶融することができず、170℃の定着温度でも最下層トナーの温度を70℃までしか上げることができず、良好な色再現ができなかった。つまり、OHPや厚紙などの媒体を予め加熱することなく定着装置へ供給すると、トナーに十分な熱量を与えることができず、良好な色再現ができない。
【0050】
次に、定着装置30へ送り込む媒体、即ちOHPおよび厚紙を予め所定温度に加熱したときの定着時における最下層トナーの温度をシュミレーションした。ここでは、上述した加熱機構により搬送ベルト21の表面温度を40℃に加熱し、搬送ベルト21上に保持されて搬送される媒体を加熱した。このとき、OHPは33℃に加熱され、厚紙は30℃に加熱された。尚、OHPおよび厚紙の各場合において、定着温度を170℃に設定し、定着時の最下層トナーの温度をシュミレーションした。この結果を図10に示した。
【0051】
ところで、搬送ベルト21の表面温度が高いほどトナーを十分に溶融させることができるが、搬送ベルト21上に不所望に残留したトナーの固着を防止するため、搬送ベルト21の加熱温度はトナーの溶融温度以下に設定されなければならない。このため、搬送ベルト21の温度を40℃に加熱した。また、このときの搬送ベルト21による媒体搬送速度は100mm/secであり、媒体が搬送ベルト21に接触して搬送されている間の搬送距離は387mmであった。
【0052】
上記のような条件で定着時における最下層トナーの温度を調べたところ、OHP上の最下層トナーの温度は94℃であり、厚紙上の最下層トナーの温度は76℃であった。尚、定着装置30へ送り込む媒体を加熱すると、媒体上のトナー自体も加熱時間に応じて加熱されることから、定着時にはトナーもある程度加熱されており、定着時の熱量が低くてもトナーを十分に溶融させることができる。
【0053】
従って、OHPにおいては色再現性が良好で且つ光の透過性に優れた画像を形成でき、厚紙においては良好に色再現ができた。つまり、定着装置に送り込む前に予め媒体を所定の温度に加熱することにより、媒体の材質や厚さによらず、定着時に要する熱量を低く抑えることができ、良質な画像を形成できる。
尚、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の画像形成装置は、上記のような構成および作用を有しているので、被転写媒体の種類に拘わらず、簡単な制御により高速に画像を形成でき、装置を小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の画像形成装置としてのデジタルカラー複写機を示す概略図。
【図2】図1の複写機に組込まれた定着装置の定着ローラおよび加圧ローラを示す断面図。
【図3】図1の複写機に組込まれた搬送ベルトおよび加熱機構を示す斜視図。
【図4】図1の複写機のコントロールパネルを部分的に示す図。
【図5】図3の加熱機構を作動させるための制御系を示すブロック図。
【図6】図3の従動ローラ近傍に熱源を配置した他の例を示す斜視図。
【図7】図6の熱源の配置位置を変えた状態を示す斜視図。
【図8】各色のトナー像を重ね合わせて媒体上に定着させる動作を説明するための図。
【図9】定着装置へ送り込む媒体を加熱しない場合の最下層トナーの温度を示す図。
【図10】定着装置へ送り込む媒体を所定温度に加熱した場合の最下層トナーの温度を示す図。
【符号の説明】
1…複写機、
2…給紙ローラ、
3…ハウジング、
4…アライニングローラ、
6…駆動ローラ、
8…従動ローラ、
10Y、10M、10C、10B…プロセスユニット、
11Y、11M、11C、11B…感光体ドラム、
12Y、12M、12C、12B…レーザービーム光学装置、
13Y、13M、13C、13B…除電・帯電装置、
14Y、14M、14C、14B…転写装置、
15Y、15M、15C、15B…現像装置、
16Y、16M、16C、16B…クリーニングブレード、
21…搬送ベルト、
30…定着装置、
31…定着ローラ、
32…定着ローラランプ、
33…加圧ローラ、
34…加圧ローラランプ、
40…排紙ローラ、
51…ハロゲンランプ、
52…サーミスタ、
60…コントロールパネル、
61、62…モード選択ボタン、
70…制御部、
P…用紙(媒体)。

Claims (5)

  1. 被転写媒体を供給する供給手段と、
    上記供給手段にて供給される被転写媒体の材質に応じて、上記被転写媒体を加熱する加熱モードおよび上記被転写媒体を加熱しない非加熱モードのいずれか一方を選択するためのモード選択手段と、
    画像信号に基づく静電潜像を感光体上に形成し、この静電潜像に熱溶融性トナーを供給して現像し、現像したトナー像を上記供給手段によって供給される被転写媒体上に転写する画像形成手段と、
    上記画像形成手段にて被転写媒体上に転写されたトナー像を加熱して溶融し、上記被転写媒体上に定着させる定着手段と、
    上記被転写媒体を保持するとともに、上記画像形成手段を通して上記定着手段へ搬送する搬送部材を有する搬送手段と、
    上記搬送部材を加熱することにより、上記搬送部材にて保持された状態で搬送中の被転写媒体を加熱するとともに、上記画像形成手段にて被転写媒体上に転写されたトナー像を加熱する加熱手段と、
    上記搬送部材の温度を検知する検知手段と、
    上記モード選択手段を介して上記加熱モードが選択されたことを条件に、上記検知手段による検知結果に基づいて上記加熱手段を制御し、上記被転写媒体上に転写されたトナー像の溶融温度よりも低い温度に上記搬送部材を加熱させる制御手段と、
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 被転写媒体を供給する供給手段と、
    上記供給手段にて供給される被転写媒体の材質に応じて、上記被転写媒体を加熱する加熱モードおよび上記被転写媒体を加熱しない非加熱モードのいずれか一方を選択するためのモード選択手段と、
    互いに所定距離離間して互いに略平行に配置された第1および第2ローラ、上記第1および第2ローラに巻回されて張設された搬送ベルト、および上記第1ローラを駆動して上記搬送ベルトを走行させるモータを有し、上記供給手段にて供給された被転写媒体を上記搬送ベルト上に保持した状態で搬送する搬送手段と、
    上記搬送ベルトの上方に配置された感光体ドラム、上記感光体ドラム上に画像信号に基づく静電潜像を形成する潜像形成手段、この静電潜像に帯電した熱溶融性トナーを供給して現像する現像装置を備えたプロセスユニット、並びに現像したトナー像を上記搬送手段によって搬送中の被転写媒体上に転写する転写手段を有し、上記搬送手段にて搬送される被転写媒体上にトナー像を形成する画像形成手段と、
    上記搬送ベルトを加熱することにより、上記搬送ベルト上に保持された状態で搬送中の被転写媒体を加熱するとともに、上記画像形成手段にて被転写媒体上に転写されたトナー像を加熱する加熱手段と、
    上記画像形成手段にてトナー像が転写されて上記搬送手段にて搬送されつつ上記加熱手段にて選択的に加熱された被転写媒体を上記トナー像とともに加熱して上記トナー像を加熱し、加熱されたトナー像を上記被転写媒体上に定着させる定着手段と、
    上記搬送ベルトの温度を検知する検知手段と、
    上記モード選択手段を介して上記加熱モードが選択されたことを条件に、上記検知手段による検知結果に基づいて上記加熱手段を制御し、上記被転写媒体上に転写されたトナー像が溶融することのない温度に上記搬送ベルトを加熱させるとともに、上記転写装置によって上記感光体ドラムとの間に与えられる転写電圧を制御する制御手段と、
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  3. 上記加熱手段は、上記第2ローラ近傍で上記搬送ベルトに近接して配置されたヒータを有し、上記検知手段は、上記第2ローラに巻回された搬送ベルトの部位に接触して配置されたサーミスタを有することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 上記ヒータは、上記第2ローラ内に配置されていることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 上記画像形成手段は、上記搬送ベルトの走行方向に沿って並設され、色分解された各色毎の画像信号に基づいて各色のトナー像を上記被転写媒体上に順次重ねあわせて形成する複数のプロセスユニットを備え、上記被転写媒体上にカラー画像を形成することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
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