JP4157611B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリなどの画像形成装置に関し、特に、感光体や中間転写体等のトナー像担持体上に形成されたトナー像を次の記録材へ転写する転写工程時の転写性能を改善した画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンター、ファクシミリなどの画像形成装置、例えば、電子写真方式の画像形成装置において、像担持体、例えば感光体上に形成されたトナー顕像を記録材である転写紙に転写する方式は良く知られている。さらに、この感光体から転写紙に転写する工程内に、もう一つの転写工程を入れて、感光体から中間転写体へ一次転写した後、中間転写体上の一次転写像を転写紙へ二次転写することで最終画像を得る中間転写方式も既に知られている。とりわけ中間転写方式は、色分解された原稿をブラック、シアン、マゼンタ、イエローのトナーによる減色混合を用いて再現するフルカラー画像形成装置における各色トナー像の重ね合わせ転写方式として採用されている。
【0003】
ところで、電子写真方式の画像形成装置における転写工程にて発生する「異常画像」の一つに、トナー像の一部が転写されないという「中抜け現象」がある。この現象はトナーの総付着量が多いフルカラー画像形成装置で、一般的なコロナ放電による非接触の転写方式でも発生するが、バイアスローラ等による接触の転写方式にて発生し易い傾向がある。
【0004】
この「中抜け現象」発生の原因は、フルカラー画像の場合、トナー層厚が厚くなること、バイアスローラでは接触圧力により中間転写体の表面とトナー間の非クーロン力である機械的な付着力が強力に発生すること、さらに、画像形成プロセスを繰り返し実行する工程において、トナー像担持体表面にトナーがフィルム状に付着するフィルミング現象を起こし、該表面とトナーとの間に強い付着力が発生することによると考えられる。
【0005】
かかる「中抜け現象」を回避する手段として既に以下の二つの技術が開示されている。
第1の技術:米国特許 第5053827号 (METHODO AND APPARATUS FOR A TRANSFER BELT)。
【0006】
この米国特許には、中間転写体としての中間転写ベルトの表面エネルギーよりも小さい表面エネルギーを有するフッ素系の材料からなる部材で構成されているローラ (conditioning mean)を中間転写ベルト表面に当て、中間転写ベルト上の表面エネルギーを減じるコンディショニングプロセスを有する技術が開示されている。
【0007】
これに類する技術として特開平2〜198476号公報も開示されている。この公開特許公報には、中間転写体に濡れ性を小さくする(つまり表面エネルギーを小さくする)物質を加えることで、中間転写体そのものの表面エネルギーを小さくする、技術が開示されている。
【0008】
第2の技術:特開昭63−58387号公報。
この公開特許公報には、トナー像支持体と転写紙の線速度を異ならせることで、転写時の「中抜け現象」を低減する、技術が開示されている。
【0009】
また、これに類する技術としては、以下の公開特許公報にも開示されている。特開平3−148680号公報、特開平6−83212号公報、特開平6−317992号公報。
【0010】
上記第1の技術、第2の技術は画像形成装置の転写工程時に発生する「中抜け現象」を回避する技術であるが、これらの技術では不十分であり、十分な効果が得られない場合がある。以下、本発明が解決しようとする課題について述べる。
【0011】
本発明者が後述の実施の形態に示す構成の中間転写ベルト方式を用いたカラー画像形成装置(図1、2)にて行った実験結果から以下のことが判明した。
1.トナー像担持体表面(図1、2の例では中間転写ベルト19表面)の表面エネルギーを記録材(図1、2の例では転写紙24)よりも同等以下とし(例えば、中間転写ベルト19の表面に潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を塗布する)、トナーがトナー像担持体から離型し易くすると「中抜け現象」は改善するが、トナー像担持体と記録材の線速度差状態によりその効果が異なる。具体的に示すと、トナー像担持体と転写紙の線速度差が無い状態では本技術だけでは「中抜け現象」を完全に無くすことは難しい。ここで、図3に転写紙と中間転写ベルトの線速比と中抜けランクの関係を示すが、図3の△:中間転写ベルトにステアリン酸亜鉛を塗布した場合と、○:塗布しない場合の比較より明らかなように、線速比が無い場合は中間転写ベルトにステアリン酸亜鉛を塗布した方が「中抜け現象」が改善されているが、線速比が0の場合は完全に無くすことはできない。尚、図3の中抜けランクとは、図1、2の装置で転写紙上に画像形成を行った場合に、目視観察で「中抜け」部が発見されない状態をランク5、目視観察で「中抜け」部と判断することが難しいくらいに辛うじて「中抜け」部を発見できる状態をランク4、目視観察で「中抜け」部を辛うじて発見でき、その「中抜け」部が画像品質を損ねない状態をランク3、目視観察で「中抜け」部を比較的容易に発見できる状態をランク2、誰が観察しても「中抜け」部をすぐに発見できる状態をランク1としたものであり、画像品質を損ねないためには、ランク3以上が必要である。
【0012】
2.トナー像担持体と転写紙の線速度差を持たせた場合でも、トナー像担持体表面と記録材表面の表面エネルギー状態により効果が異なる。具体的に示すと、記録材の表面エネルギーをトナー像担持体よりも小さくする(例えば、記録材に潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を塗布する)と、トナー像担持体と転写紙の線速度差に係わらず「中抜け現象」はまったく改善されない。すなわち、図3の△:中間転写ベルトにステアリン酸亜鉛を塗布した場合と、□:転写紙にステアリン酸亜鉛を塗布した場合の比較より明らかなように、転写紙にステアリン酸亜鉛を塗布した場合は、誰が観察しても「中抜け」部をすぐに発見できる状態となり、画像品質が大幅に低下する。
【0013】
3.ローラあるいはベルトを用いた転写手段を有する画像形成装置では、転写紙は上記転写手段との摩擦力により搬送されるが、ローラ径やベルト周長を含む駆動径のばらつきにより最終的な転写紙の線速度が異なってしまうことが発生する。さらに、転写紙の種類により発生する摩擦力が異なるため、同一の転写手段の駆動条件ではそれぞれの転写紙にて同一の線速度が得られず、転写紙により「中抜け現象」が異なることがある。
【0014】
以上の1〜3の結果から、とりわけ「中抜け現象」に対して本発明者が考察したことを以下に述べる。
電子写真方式におけるトナー像の転写は、記録材裏面に配置されたコロナチャージャ、バイアスローラ、バイアスベルト等の転写手段にて転写電界を形成し、トナー像担持体上のトナーを静電力により記録材側に移動させることが基本的な原理であるが、実際の転写工程においては、トナー像担持体とトナー間の力(以下F1)、トナーとトナー間の力(以下F2)、トナーと記録材間の力(以下F3)である機械的付着力が大きく影響している。
【0015】
すなわち、F1が大きいと転写電界の作用に係わらずトナー像担持体に接触しているトナーは記録材側へ移動することができない。さらに、転写圧によりトナー層間に布均一に発生するF2に影響され、トナー層内にてF2の弱い部分にて分離する。しかしながら、トナー像担持体の表面エネルギーを記録材表面エネルギーに対して同等以下とする(トナー像担持体表面のトナーに対する離型性を記録材表面のトナーに対する離型性に対して高くする)と上記F1の影響が小さくなるため、トナーは転写電界にて容易に記録材へ移動できるようになる。
【0016】
ここで、図4のトナー像担持体と記録材の線速度差が無い場合の「中抜け現象」のモデルに示すように、トナー像担持体19の記録材24の線速度差が無い場合は、トナー像担持体19と記録材24間の垂直方向の力である上記F1〜F3が主であり、F1を十分小さくしなければ、トナー像担持体19の表面エネルギーを記録材表面エネメギーに対して同等以下としても(図4(b2))、トナー層44中の一部のトナー39がトナー像担持体19側に残り、十分な効果が得られない。
【0017】
また、図5のトナー像担持体と記録材の線速度差が有る場合の「中抜け現象」のモデルに示すように、トナー像担持体19の記録材24の線速度を異ならせた場合、(b1)のようにトナー像担持体19の表面エネルギーを記録材24の表面エネルギーに対して小さくする(トナー像担持体表面のトナー層44に対する離型性を記録材表面のトナー層44に対する離型性に対して高くする)と、F1が小さいことにより速度差により生じる剪断歪による剪断力がトナー像担持体19とトナー44間に発生し「中抜け現象」の無い均一な転写が得られる。しかしながら、(b2)のように、上記表面エネルギー(トナーに対する離型性)の関係が逆であると、速度差により生じる剪断歪による剪断力はトナー39と記録材24間に発生し「中抜け現象」を含め均一な転写が得られないばかりか、トナー像乱れが発生した。
【0018】
以上のことより、前述の従来技術は必要条件ではあるが、それだけでは十分な効果は得られず、条件によって逆効果となってしまうことが理解できた。
かかる問題を解消するため、本発明者はトナー像担持体の表面エネルギーを記録材表面エネルギーに対して同等以下とすると共に、少なくとも上記転写工程時のトナー像担持体と記録材の線速度を異ならせるようにすることを提案しており、その出願が特開平9−106194号として公開された。
【0019】
この公開特許公報に記載された発明によれば、トナー像担持体の表面エネルギーの経時的な上昇を防止し、記録材の表面エネルギーよりも小さい値を保つために、定期的に潤滑剤を塗布する塗布装置を設け、且つ、トナー像担持体と記録材の線速度比を±1〜3%になるようにすることで、図3(転写紙と中間転写ベルトの速度比と中抜けランクの関係を示す図)の”△”で示すように、中抜けランク5が常に得られるようになり、「中抜け現象」の発生を略完全に防止することができるものである。
【0020】
すなわち、トナー像担持体の表面エネルギーを記録材の表面エネルギーに対して小さくし、且つ速度差により生じる剪断歪による剪断力がトナー像担持体とトナー間に発生するため、「中抜け現象」の無い均一な転写が得られるようになったものである。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、複写機、プリンターなどの画像形成装置において、1枚の記録材が2度以上の転写工程を経るような両面あるいは合成機能を具備するものが良く知られている。この種の装置においても特開平9−106194号公報の技術が適用されるのであるが、このとき記録材が転写紙の場合、第1回目の転写工程で転写されたトナー像は「中抜け現象」の無い良好なものであるのに対し、第2回目の転写工程で転写されたトナー像に「中抜け現象」が発生することがあった。すなわち、第1回目及び第2回目が同一条件で、且つ同一転写紙に転写を行ったにも拘らず、第1回目が正常で、第2回目が中抜けするという問題が発生した。
【0022】
そこで、本発明者はその原因を調べるべく種々の実験を行ったところ、第1回目の転写工程を経た転写紙はそのトナー像を定着すべく定着工程を経ることであることが判った。すなわち、転写紙は定着工程を終えると、表面性、特に摩擦係数が変化し、その変化に起因して第2回目の転写工程で転写されたトナー像に中抜けが発生することが判明した。
【0023】
転写紙の表面性が変化する要因としては、まず離型剤であるオイルが付着することが挙げられる。一般に、定着装置では定着ローラの離型性を確保するため、離型剤としてのシリコーンオイル等を塗布しており、このオイルは定着装置を通過した転写紙にも付着する。そして、オイルが付着した転写紙は転写バイアスローラと摩擦力が低下してスリップ率が大きくなるため、転写紙の表面性が変化することである。また、他の要因としては、転写紙が定着ローラ対に挾持搬送される際に加圧され、表面の凹凸が均されるため、転写紙の表面性が変化することである。さらに、他の要因としてはトナーが加熱融着されるとトナー表面が鏡面化されるため、転写紙の表面性が変化することである。なお、フルカラーの画像形成装置において使用される定着装置は、単色の装置と比べて表面がつるつるな定着ローラを使用するため、加圧による表面の凹凸がより均される。さらに、フルカラーの画像形成装置は単色のものと比べてトナー量が多く、その表面を鏡面化させるようにしており、転写紙の表面性がより変化し易い傾向にある。よって、第1回目の転写は正常で、第2回目の転写が中抜けするという問題は単色の画像形成装置でも問題になるのだが、特にフルカラーの画像形成装置では問題が大きかった。
【0024】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、1枚の記録材が2度以上の転写工程を経ても、「中抜け現象」等の転写不良の問題を解消し得る画像形成装置を提供することを目的としている。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、トナー像を担持する像担持体と、該像担持体とで挟持した記録材にトナー像を転写するための転写部材と、前記記録材上に形成されたトナー像を該記録材に定着する定着手段とを有し、前記像担持体と前記転写部材のそれぞれが回転駆動されるとともに、前記転写部材の回転速度が変更可能に構成された画像形成装置において、前記記録材が普通紙の場合、1回目の転写工程の後、前記定着手段による定着工程を経て2回目の転写工程を施す際、1回目の転写工程では前記像担持体の線速と前記転写部材の線速をそれぞれ前記転写部材の線速を前記像担持体の線速より高速となる設計された速度とし、2回目の転写工程では前記像担持体の線速を変更せずに前記転写部材の線速を高速にし、前記記録材がOHPシートの場合、1回目の転写工程の後、前記定着手段による定着工程を経て2回目の転写工程を施す際、1回目の転写工程では前記像担持体の線速と前記転写部材の線速をそれぞれ設計された速度とし、2回目の転写工程では前記像担持体の線速と前記転写部材の線速を変更しないことを特徴とする画像形成装置を提案する。
【0026】
なお、本発明は、前記記録材が普通紙の場合よりもOHPシートの場合の方が、前記1回目の転写工程時の前記転写部材の線速を高速とすると、効果的である。
【0027】
さらに、本発明は、前記記録材が普通紙である場合、前記記録材における前記2回目の転写工程で、前記転写部材の線速を前記1回目の転写工程時より0.5%以上高速としたことであると、効果的である。
【0028】
さらにまた、本発明は、前記記録材が普通紙である場合、前記記録材における前記2回目の転写工程で、前記転写部材の線速を前記1回目の転写工程時より0.6%以下高速としたことであると、効果的である。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る中間転写ベルト方式を用いたカラー画像形成装置の概略構成図、また、図2は上記カラー画像形成装置の感光体及び中間転写ベルト周りの拡大図である。以下、図1、2を参照して中間転写ベルト方式を用いたカラー画像形成装置の構成・動作を説明する。
【0040】
カラー画像読み取り装置(以下、カラースキャナーと記す)1は、原稿3の画像を照射ランプ4、ミラー群5(−1、2、3)、及びレンズ6を介してカラーセンサー7に結像して、原稿3のカラー情報を、例えば、Blue、Green、Red(以下、B、G、Rと略記する)の色分解光毎に読み取り、電気的な画像信号に変換する。
【0041】
カラーセンサー7はこの例ではB、G、Rの色分解手段とCCDの様な光電変換素子で構成されており、3色同時読み取りを行う。そして、このカラースキャナー1で得たB、G、Rの色分解画像信号の強度レベルを基にして画像処理部(図示せず)で色変換処理を行い、Black、Cyan、Magenta、Yellow(以下、Bk、C、M、Yと略記する)のカラー画像データを得る。これを次に述べるカラー画像形成装置(以下、カラープリンターと記す)2によって、Bk、C、M、Yの各色のトナーによりトナー像担持体である感光体9上に顕像を形成し、最終的なカラー画像を得る。尚、Bk、C、M、Yの画像データを得るためのカラースキャナー1の動作方式は、カラープリンター2の動作とタイミングを取ったスキャナースタート信号にて、図1において照明・ミラー光学系が左向き矢印方向へ原稿走査し、1回走査毎に1色の画像データを得る。
【0042】
次にカラープリンター2の概要を説明する。
書き込み光学ユニット8は、カラースキャナー1からのカラー画像データを光信号に変換し、原稿画像に対応した光書き込みを行い感光体ドラム9に静電潜像を形成する。該書き込み光学ユニット8は、レーザー光源(LD)8−1とその発光駆動制御部(図示を省略)、ポリゴンミラー8−2とその回転用モーター8−3、f/θレンズ8−4や反射ミラー8−5等で構成されている。
【0043】
感光体ドラム9は、図中に矢印で示す如く反時計方向に回転するが、その周囲には感光体クリーニングユニット(クリーニング前除電器を含む)10、除電ランプ11、帯電器12、電位センサー13、Bk現像器14、C現像器15、M現像器16、Y現像器17、現像濃度パターン検知器18、中間転写ベルト19などが配置されている。
【0044】
各現像器14、15、16、17は静電潜像を現像するために現像剤の穂を感光体ドラム9の表面に接触させて回転する現像スリーブ14−1、15−1、16−1、17−1と、現像剤を汲み上げ撹拌するために回転する現像パドル14−2、15−2、16−2、17−2、及び現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知センサー14−3、15−3、16−3、17−3などで構成されている。
【0045】
さて、待機状態では4個の現像器14、15、16、17の全てが現像スリーブ上の剤は穂切り状態(現像不動作状態)となっているが、以下の説明では、現像動作の順序(カラー画像形成順序)が、Bk、C、M、Yの例で説明する(但し、画像形成順序はこれに限定されるものではない)。
【0046】
コピー動作が開始されると、カラースキャナー1で所定のタイミングからBk現像データの読み取りがスタートし、この画像データに基づき書き込み光学ユニット8からのレーザー光による光書き込み・潜像形成が始まり、感光体ドラム9上にBk画像データによる静電潜像が形成される(以下、Bk画像データによる静電潜像をBk潜像と記す。また、C、M、Yについても同様にC潜像、M潜像、Y潜像と記す)。
【0047】
このBk潜像の先端部から現像可能とすべく、Bk現像器14の現像位置に潜像先端部が到達する前に現像スリーブ14−1を回転して剤の穂立ちを行い、Bk潜像をBkトナーにて現像する。そして以後、Bk潜像領域の現像動作を続けるが潜像後端部がBk現像位置を通過した時点で速やかにBk現像スリーブ14−1上の剤穂切りを行い、現像不動作状態とする。これは少なくとも次のC画像データによるC潜像先端部が到達する前に完了させる。
【0048】
尚、穂切り現像スリーブ14−1の回転方向を現像動作中とは逆方向に切り替えることで行う。
さて、感光体ドラム9に形成されたBkトナー像は感光体ドラム9と同方向に駆動されているトナー像担持体としての中間転写体である中間転写ベルト19の表面に静電力にて転写される(以下、感光体ドラム9から中間転写ベルト19へのトナー像転写をベルト転写と称す)。
【0049】
このベルト転写は、感光体ドラム9と中間転写ベルト19が接触する状態において転写バイアスローラ20に所定のバイアス電力を印加することで行う。
尚、中間転写ベルト19には、感光体ドラム9に順次形成するBk、C、M、Yのトナー像を同一面に順次位置合わせして、4色重ねのベルト転写画像を形成し、その後、転写紙に一括転写を行う。
【0050】
この転写ベルトユニットの構成・動作については後述する。
ところで、感光体ドラム9側では上記Bk行程で形成されたBkトナー像を中間転写ベルト19に転写後、クリーニング及び除電が行われ、次のC行程へ進むが、所定のタイミングからカラースキャナー1によるC画像データの読み取りが始まり、その画像データによる書き込み光学ユニット9のレーザー光書き込みで、感光体ドラム9上にC潜像形成を行う。
【0051】
C現像器15はその現像位置に対して、先のBk潜像後端部が通過した後で且つC潜像先端が到達する前に現像スリーブ15−1を回転開始して剤の穂達てを行い、C潜像をCトナーで現像する。以後、C潜像領域の現像を続けるが、潜像後端部が通過した時点で先のBk現像器の場合と同様にC現像スリーブ15−1上の穂切りを行う。これもやはり次のM潜像先端部が到達する前に完了させる。
【0052】
尚、M及びYの行程については、それぞれの画像データ読み取り・潜像形成・現像の動作が上述のBk、Cと同様であるので説明を省略する。
次に、中間ベルトユニットについて説明する。
【0053】
中間転写ベルト19は、駆動ローラ21、ベルト転写バイアスローラ20、及び従動ローラ群に張架されており、図示していない駆動モータにより後述の如く駆動制御される。ベルトクリーニングユニット22は、入口シール22−1、ゴムブレード11−2、及びベルトから接離機構22−3などで構成されており、1色目のBk画像をベルト転写した後の2、3、4色目をベルト転写している間は接離機構22−3によりベルト面から離間させておく。
【0054】
中間転写ベルト19の駆動ローラ21に対向する位置には、中間転写ベルト19上の画像を転写紙24に転写するための転写ユニット23が配置されており、この転写ユニット23は、電荷付与手段としての接触転写部材である転写バイアスローラ23−1、ローラクリーニングブレード23−2及び中間転写ベルト19からの接離機構23−3などで構成されている。この転写ユニット23の転写バイアスローラ23−1は接離機構23−3により通常は中間転写ベルト19面から離間しているが、中間転写ベルト19面に形成された4色の重ね画像を転写紙24に一括転写する時にタイミングを取って接離機構23−3で押圧され、該ローラ23−1に所定のバイアス電圧を印加して転写紙24への転写を行う。
【0055】
尚、転写紙24は、複数の転写紙カセット30、31、33の中から選択された転写紙カセット(例えば、転写紙カセット(A)30)から給紙ローラ(25)により給紙され、レジストローラ26によって、中間転写ベルト19面の4色重ね画像の先端部が転写位置に到達するタイミングに合わせて転写位置に給紙される。
【0056】
さて、上記中間転写ベルト19の動き方は作像モードにより以下の方式がとられる。
(1)一定速往動方式.
Bkトナー等、均一色のみの作像モード時に実施される動作であり、第一のトナー像のベルト転写後も、そのまま一定速で往動を続ける。
【0057】
転写バイアスローラ23−1は第一のトナー像の先端部にタイミングを合わせて給紙される転写紙24にタイミングを合わせて接離機構23−3により中間転写ベルト19に当接され、トナー像を転写紙24へ転写する。
【0058】
以後、リピート枚数に従って形成され中間転写ベルト19上に転写されるトナー像をそれぞれ転写紙24に転写する。
(2)往復動(クイックリターン)方式.
2色以上のトナーにより画像を形成する作像モード時に実行される動作であり、Bkトナー像のベルト転写が終了したら、感光体ドラム9面から中間転写ベルト19を離間させ、そして往動運動を終了させると同時に逆方向へ高速リターンさせる。リターンは、中間転写ベルト19面上の画像先端位置がベルト転写相当位置を逆方向に通過し、さらに、予め設定された距離分を移動した後に停止させて待機状態にする。
【0059】
次に感光体ドラム9面のCトナー像の先端部がベルト転写位置より手前の所定位置に到達した時点に、中間転写ベルト19を再び往動方向にスタートさせる。また、中間転写ベルト19を再び感光体ドラム9面に接触させる。この場合もC画像が中間転写ベルト19面上でBk画像に正確に重なるような条件に制御されてベルト転写される。
【0060】
その後も同様の動作によりM,Y画像行程に進み、4色重ねのベルト転写画像を得る。
そして、4色目のY画像のベルト転写行程に引き続き、リターンせずにそのままの速度で往動し、中間転写ベルト19面上の4色重ね合わせトナー像を転写紙24へ一括転写するべく転写バイアスローラ23−1はトナー像の先端部にタイミングを合わせて給紙される転写紙24にタイミングを合わせて接離機構23−3により中間転写ベルト19に当接され、トナー像が転写紙24へ転写される。
【0061】
さて、中間転写ベルト19面からトナー像を転写された転写紙24は、紙搬送ユニット27で定着器28へ搬送され、所定温度にコントロールされ、離型剤としてのシリコンオイルが塗布された定着ローラ28−1と加圧ローラ28−2によりトナー像が転写紙上に溶融定着される。そして、定着後の転写紙はコピートレイ29へ排出され最終コピー画像が得られる。
【0062】
尚、感光体ドラム9への各色の画像形成毎に、トナー像のベルト転写後の感光体ドラム9は、感光体クリーニングユニット10(クリーニング前除電器10−1、ブラシローラ10−2、ゴムブレード10−3)で表面をクリーニングされ、除電ランプ11で均一に除電される。また、転写紙24にトナー像を転写した後の中間転写ベルト19には、クリーニングユニット22が接離機構22−3で押圧され、ベルト表面がクリーニングされる。
【0063】
また、リピートコピー時は、カラースキャナー1の動作及び感光体ドラム9への画像形成は、1枚目のY(4色目)画像行程に引き続き所定のタイミングで2枚目のBk(1色目)画像行程に進む。また、中間転写ベルト19の方は、1枚目の4色画像の転写紙24への一括転写工程に引き続き、表面をクリーニングユニット22でクリーニングされた領域に2枚目のBkトナー像がベルト転写されるようにする。その後は、1枚目と同様の動作となる。
【0064】
尚、転写紙カセット30,31,33には、各種サイズの転写紙が収納されており、操作パネル(図示せず)で指定されたサイズ紙の収納カセットからタイミングを取ってレジストローラ26方向に給紙・搬送される。また、34はオーバーヘッドプロジェクター(OHP)用紙や厚紙などの給紙に用いられる手差し給紙トレイである。さらに、32は両面コピー用の両面転写紙カセットであり、操作部にて両面モードが選択されると、定着後の転写紙は図示していない反転手段により反転され、両面転写紙カセット32へ格納される。そして、両面のための画像形成に合わせて片面と同様のシーケンスにて転写・定着が行われる。
【0065】
さて、以上までは4色フルカラー画像を得るコピーモードの説明であったが、3色コピーモードや2色コピーモードの場合は、指定された色と回数の分について、上記と同様の動作を行うことになる。
【0066】
また、単色コピーモードの場合は、所定枚数が終了するまでの間、その色の現像器のみを現像動作(穂立て)の状態にして、中間転写ベルト19は感光体ドラム9面に接触したまま往動方向に一定速駆動し、更にベルトクリーニングユニット22も中間転写ベルト19に接触したままの状態でコピー動作を行う。
【0067】
また、
ここで、本実施例における画像形成装置の主な構成・作像条件の具体例を以下に示す。
・感光体ドラム:OPC。
・中間転写ベルト:
カーボン分散のフッ素系樹脂ETFE(エチレン・テトラフロロ・エチレン)、
体積抵抗率 1010Ωcm、
表面抵抗率 109Ωcm2
・転写バイアスローラ:
ヒドリンゴムローラにPFEチューブを被膜、
体積抵抗率 109Ωcm。
・トナー :
ポリオールをメイン樹脂に、ブラック(Bk)はカーボン、シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)は各顔料にて着色。
【0068】
流動性付与材としてシリカを外添。
・現像剤特性:
トナー濃度;各色4〜6(wt%)、
トナー帯電量;各色−15〜−25(C/g)。
・感光体電位:
画像部(LDデータ「255」部)−80〜−130(V)、
非画像部(LDデータ「0」部)−500〜−700(V)、
・プロセススピード;180mm/sec
・ベルト転写バイアス電圧:
1C:1200(v)、2C:1300(v)、
3C:1400(v)、4C:1500(v)、
・転写バイアス電圧;1300(v)。
【0069】
以上、本発明に係る画像形成装置の構成・動作について説明した。
本実施の形態では、転写時にトナー像担持体と記録材の間で剪断力が生ずるような搬送条件で記録材を搬送している。具体的には、中間転写ベルト19を駆動する駆動ローラ21は中間転写ベルト19の線速度がVbとなるように駆動され、転写紙24を発生する摩擦力にて搬送する転写バイアスローラ23−1は転写紙24の線速度がVpとなるように駆動される。そしてこのとき、VbとVpは、Vp>Vbとなるようにそれぞれの速度が基本的に設計されている。
【0070】
さらに、中間転写ベルト19のベルト表面エネルギーの経時的な上昇を防止し、転写紙24の表面エネルギーよりも小さい値を保つために、定期的に潤滑剤を塗布する塗布装置36を設けることで、中抜けランク5が常に得られることが可能になり、「中抜け現象」の発生を略完全に防止するように設定することができる。
【0071】
ところで、上記の如く「中抜け現象」の発生を防止できるように、転写紙の搬送速度を設定しても、その転写紙に再度転写を行う、所謂両面・合成時には転写紙の搬送速度がずれてしまうことを発見した。そして、この転写紙の搬送速度のずれが、第2回以降の転写工程において「中抜け現象」を発生させてしまうことが判明した。
【0072】
かかる「中抜け現象」の発生を防止するため、本発明は次のように構成している。
両面あるいは合成機能が選択されたとき、第1回目の転写工程時では片面コピー時と同様に、中間転写ベルト19の線速を比べて転写バイアスローラ23−1の線速を高速にして線速差を設けて、図6の○で示すように中抜けのランクを「5」と非常に良好な状態にしている。ここで、転写紙が第2回目の転写工程になると、定着工程を経た転写紙速度はその表面性が変化、より詳しくは転写紙の摩擦力が低下してスリップ率が大きくなるため「遅い」方向にずれる。このため、中抜けランクは非常に良好な「5」からランク「3」と劣化してしまう。
【0073】
そこで、このずれを補正するため、転写バイアスローラ23−1にその搬送力を可変できるように調整手段を持たせる。この速度調整方法は、転写バイアスローラ23−1を駆動する駆動モータが例えばブラシレスモータであればその基本周波数を変えることで行うことができる。
【0074】
かくして、両面あるいは合成において第2回目転写工程時の転写バイアスローラの速度を「速く」する方向へシフトすると、その量に応じて「中抜け現象」は良好となる方向へシフトする。本発明者の図1に示す装置を用いた実験によれば、図6に示すように、第1回目転写工程時に対して「+0.5〜0.6%」速めると、第1回目転写工程時と同じ中抜けランク「5」となり、その効果が確認された。また、このときの第2回目転写工程における転写紙自体の線速は第1回目転写工程時のそれとほぼ同速であった。
【0075】
次に、本実施の形態の画像形成装置においては、記録材の種類を主に普通紙である転写紙と、OHPシートとを選択することができる。そして、OHPシートを選択したときには、画像形成装置にOHPを認識させる必要がある。これは普通紙に対してOHPシートがその形成材料(OHPはPETが主材料)から定着性を満足させるためにその定着条件を普通紙とは異なったものとするためである。そして、装置にOHPシートを用いることを認識させる方法としては、操作部(図示せず)にOHPモードとする選択キーを設けたり、あるいはOHPシートに特別なマークを設け、それを装置が有しているセンサーにて検出する等がある。
【0076】
ところで、OHPシートは元来、表面平滑性を備え持つものであり、定着工程を経てもその表面性がほとんど変化しないものである。また、OHPシートを選択し、かつ両面あるいは合成機能を選択する場合も当然あり得る。このとき、上記した方法のように、第2回目転写工程時で転写バイアスローラ23−1の速度を速めても、「中抜け現象」のランクがほぼ変わらなかった。
【0077】
そこで、普通紙による両面あるいは合成機能を選択されたときには、第2回目転写工程時の転写バイアスローラの速度を、第1回目転写工程時と高速にするが、OHPシートによる両面あるいは合成機能を選択されたときには、第2回目転写工程時の転写バイアスローラの速度を、第1回目転写工程時と同速にするように制御している。
【0078】
このように制御することで、記録材が普通紙であってもOHPシートであっても第2回目転写工程のトナー像に「中抜け現象」のない転写が得られる。
図7は、上記した制御の流れを示すフローチャートであり、まず両面あるいは合成機能を選択されたが判断される(ステップ1)。次に、ユーザーがOHPモードの選択キーをONしたかが判断される(ステップ2)。ユーザーがOHPモードの選択キーを押さないときには、OHPシートが使用できる手差しトレイ34が使用されるかが判断され(ステップ3)、手差しトレイ34が使用される場合にはその手差しトレイ34に載置した記録材がOHPシートかが判断される(ステップ4)。このステップ4において、OHPシートが使用されるとき、及び上記ステップ2でOHPモードが選択されたときには第2回目転写工程時の転写バイアスローラの速度を、第1回目転写工程時と同速にする(ステップ5)。
【0079】
また、ステップ3で手差しトレイ34が使用されないとき、及びステップ4で手差しトレイ34に載置した記録材がOHPシートでないときは共に転写紙が使用されるものであるから、第2回目転写工程時の転写バイアスローラの速度をアップする(ステップ6)。
【0080】
ところで、OHPシートは普通紙よりも摩擦力が小さいが、記録材の種類に関係なく転写バイアスローラ23−1の線速度が一定であると、それにより記録材の速度が異なってしまうので、普通紙の中抜けランクが良好であってもOHPシートのランクは劣化してしまうことが起り得る。
【0081】
そこで、OHPシートを選択した場合には、上記した速度調整できる転写バイアスローラ23−1を利用して転写工程時の速度を普通紙のときよりも「速く」する方向へシフトさせる。それによって、OHPシートの「中抜け現象」をも良好となる方向へシフトすることができる。従って、OHPシートを選択し、かつ両面あるいは合成機能を選択したときには上記したように、第1回目転写工程時の転写バイアスローラの速度を速め、第2回目転写工程時は第1回目と同速にすればよい。
【0082】
次に、両面・合成等の機能が画像形成装置に「自動」として設けられている場合には、図8のブロック図に示す如く、一連の画像形成シーケンスとして第1回目転写工程時と第2回目転写工程時をCPU41が自動的に判定し、予め設定してある記憶媒体としてのROMあるいはRAM(メモリ)42に格納してあるそれぞれの速度値データをモータ制御回路45へ送り、そのデータに従ってモータ40を回転させ、転写バイアスローラ23−1を駆動する。
【0083】
また、両面・合成等の機能が画像形成装置に「手動」として設けられている場合には、操作部43に用意されている「両面」あるいは「合成」を選択するボタン等によりユーザーが装置に入力する情報に従いCPU41が予め設定してあるROMあるいはRAM42に格納してあるそれぞれの速度値データをモータ制御回路45へ送り、そのデータに従ってモータ40を回転させ、転写バイアスローラ23−1を駆動する。なお、モータ制御回路45へ送る速度値データは駆動モータ40がブラシレスモータであれば、例えばPWM値で送る。
【0084】
これにより両面・合成時や記録材の種類に応じてそれぞれの場合に対し転写バイアスローラ23−1の速度制御を実現することができる。
また、ROMあるいはRAM42には転写紙による両面あるいは合成が選択された際、転写バイアスローラ23−1の線速を1回目転写工程より2回目転写工程で高速にするように制御するためのプログラムを格納し、それを既存の画像形成装置に取り付けることで、既存の装置が上記した制御を行うようにすることができる。
【0085】
さらにまた、ROMあるいはRAM42は転写紙による両面あるいは合成が選択された際、転写バイアスローラ23−1の線速を1回目転写工程より2回目転写工程で高速に、OHPシートによる両面あるいは合成が選択された際、転写バイアスローラ23−1の線速を1回目転写工程と2回目転写工程とを同速にするように制御するためのプログラムを格納させる。
【0086】
このように構成すれば、このROMあるいはRAM42を既存の画像形成装置に取り付けることで、既存の装置が上記した制御を行うようにすることができる。
【0087】
図9は、本発明の他の実施の形態を示す説明図であって、本例ではトナー像担持体を中間転写ローラ51とし、電荷付与手段がベルト車53,54に巻き掛けられた転写バイアスベルト52で構成している。この場合、ベルト車53が駆動側であり、ベルト車53の回転を制御することで、転写バイアスベルト52の線速を上記した転写バイアスローラ23−1の場合と同様に制御することができる。 なお、本発明はトナー像担持体が中間転写ドラムであっても良い。また、本発明は中間転写体を具備しない画像形成装置にも適用でき、この場合、トナー像担持体が中間転写体でなく感光体である。
【0088】
さらに、トナー像担持体である中間転写ベルト19の表面エネルギーを下げる手段としてステアリン酸亜鉛を定期的に塗布することを実施例では示したが、従来例にて述べられているようにフッ素系部材を塗布したり、ベルトをシリコンあるいはフッ素系の材料にて形成する手段もあることは周知である。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、2度以上の転写工程を経る記録材に対し、2回目以降の転写工程時における記録材の搬送条件を設定して「中抜け現象」の発生を防止することができる。
【0090】
さらに、本発明によれば、2度以上の転写工程を経る記録材に対し、2回目以降の転写工程時における記録材の搬送条件を、記録材の種類に応じた設定をし、記録材の種類を問うことなく「中抜け現象」の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関わる中間転写ベルト方式を用いたカラー画像形成装置の概略構成図である。
【図2】図1に示すカラー画像形成装置の感光体及び中間転写ベルト周りの拡大図である。
【図3】転写紙と中間転写ベルトの線速比と中抜けランクの関係を示す図である。
【図4】トナー像担持体と転写材に速度差が無い場合の「中抜け現象」のモデルの説明図である。
【図5】トナー像担持体と転写材に速度差が有る場合の「中抜け現象」のモデルの説明図である。
【図6】第2回目の転写工程時における転写バイアスローラの速度アップ率と中抜けランクの関係を示す図である。
【図7】本発明の一制御例を示すフローチャート図である。
【図8】転写バイアスローラの駆動制御系の概略構成を示すブロック図である。
【図9】本発明が適用される画像形成装置の概略図である。
【符号の説明】
1 カラー画像読み取り装置(カラースキャナー)
2 カラー画像記録装置(カラープリンター)
3 原稿
4 照明ランプ
5 ミラー群
6 レンズ
7 光電変換素子(CCD)
8 書き込み光学ユニット
8−1 レーザー光源(LD)
8−2 ポリゴンミラー
8−3 ポリゴンモーター
8−4 f/θレンズ
8−5 反射ミラー
9 感光体ドラム
10 感光体クリーニングユニット
10−1 クリーニング前除電器
10−2 ブラシローラ
10−3 ゴムブレード
11 除電ランプ
12 帯電器
13 電位センサー
14 Black(Bk)現像器
14−1 Bk用現像スリーブ
14−2 Bk用現像パドル
14−3 Bk用トナー濃度センサー
15 Cyan(C)現像器
15−1 C用現像スリーブ
15−2 C用現像パドル
15−3 C用トナー濃度センサー
16 Magenta(M)現像器
16−1 M用現像スリーブ
16−2 M用現像パドル
16−3 M用トナー濃度センサー
17 Yellow(Y)現像器
17−1 Y用現像スリーブ
17−2 Y用現像パドル
17−3 Y用トナー濃度センサー
18 現像濃度パターン検出器
19 中間転写ベルト
20 ベルト転写バイアスローラ
21 ベルト駆動ローラ
22 ベルトクリーニングユニット
22−1 ブラシローラ
22−2 ゴムブレード
22−3 接離機構
23 転写ユニット
23−1 転写バイアスローラ
23−2 ゴムブレード
23−3 接離機構
24 転写紙
25 給紙ローラ
26 レジストローラ
27 紙搬送ユニット
28 定着器
28−1 定着ローラ
28−2 加圧ローラ
29 コピートレイ
30 転写紙カセット(A)
31 転写紙カセット(B)
32 転写紙両面カセット(C)
33 転写紙カセット(D)
34 手差しトレイ
35 ローラ
36 塗布装置
37 潤滑剤
38 ブラシ
39 トナー
40 モーター
41 制御部(CPU)
42 メモリ(RAM、ROM)
43 操作部
44 トナー層
45 モーター駆動回路

Claims (4)

  1. トナー像を担持する像担持体と、該像担持体とで挟持した記録材にトナー像を転写するための転写部材と、前記記録材上に形成されたトナー像を該記録材に定着する定着手段とを有し、
    前記像担持体と前記転写部材のそれぞれが回転駆動されるとともに、前記転写部材の回転速度が変更可能に構成された画像形成装置において、
    前記記録材が普通紙の場合、1回目の転写工程の後、前記定着手段による定着工程を経て2回目の転写工程を施す際、1回目の転写工程では前記像担持体の線速と前記転写部材の線速をそれぞれ前記転写部材の線速を前記像担持体の線速より高速となる設計された速度とし、2回目の転写工程では前記像担持体の線速を変更せずに前記転写部材の線速を高速にし、
    前記記録材がOHPシートの場合、1回目の転写工程の後、前記定着手段による定着工程を経て2回目の転写工程を施す際、1回目の転写工程では前記像担持体の線速と前記転写部材の線速をそれぞれ設計された速度とし、2回目の転写工程では前記像担持体の線速と前記転写部材の線速を変更しないことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記記録材が普通紙の場合よりもOHPシートの場合の方が、前記1回目の転写工程時の前記転写部材の線速を高速とすることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像形成装置において、前記記録材が普通紙である場合、前記記録材における前記2回目の転写工程で、前記転写部材の線速を前記1回目の転写工程時より0.5%以上高速としたことであることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1ないし3の何れかに記載の画像形成装置において、前記記録材が普通紙である場合、前記記録材における前記2回目の転写工程で、前記転写部材の線速を前記1回目の転写工程時より0.6%以下高速としたことであることを特徴とする画像形成装置。
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