JP3913999B2 - 車両用エアバッグ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車等の車両に設けられる車両用エアバッグ装置、特にドア部材のヒンジ構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車両には、車両衝突時の安全手段としてエアバッグ装置が備えられている。かかるエアバッグ装置は、車両衝突により車体に所定値以上の衝撃力が加わったときに、インストルメントパネル等の内装部品の内部に折り畳んで収納配置されたエアバッグ本体が、インフレータからの高圧気体の供給によって車室内乗員側へ膨出して、乗員を受け止めてインストルメントパネル等に二次衝突しないように保護するものである。
【0003】
そして、上記エアバッグ本体は、膨出時に、インストルメントパネル等に形成された樹脂製エアバッグリッド部を押圧し、そのエアバッグリッド部裏面に予め形成された開裂溝を開裂しドア片を開くことにより膨出開口を形成し、該膨出開口から車室内乗員側へ膨出されるようになっている。
【0004】
更に、上記エアバッグ装置においては、そのドア片の裏面側に金属製のドア部材を配設することにより、例えば単層又は多層の樹脂製エアバッグリッド部におけるドア片部分の表面側からの押圧力に対抗し得る強度の確保と、開裂溝での確実な開裂性の確保という相反する機能の両立を図る構成になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、かかるエアバッグ装置において、インフレータを通常動作モード(所定量の気体を1回で全量噴出する通常の動作モード)又は多段動作モード(所定量の気体を段階的に分けて噴出する動作モード)のいずれにも対応可能に構成すると共に、そのインフレータを通常動作モード又は多段動作モードを択一的に選択する構成のものが提案されているが、その場合、インフレータの通常動作モードと多段動作モードのいずれにも対応可能な特別なヒンジ構造が必要となる。
【0006】
即ち、ヒンジ部として、インフレータの通常動作モードにおけるエアバッグ本体の高膨出圧力に耐え得る程度の大きな曲げ剛性を有するように設定すると、インフレータの多段動作モードにおける1段目の気体噴出時におけるエアバッグ本体の低膨出圧力では、そのヒンジ部が曲がりにくく、エアバッグリッド部に所定の膨出開口がうまく形成されない虞がある。また、逆に、ヒンジ部として、インフレータの多段動作モードにおける1段目の気体噴出時におけるエアバッグ本体の低膨出圧力で曲がる程度の小さな曲げ剛性を有するように設定すると、インフレータの通常動作モードにおけるエアバッグ本体の高膨出圧力により、そのヒンジ部が切断してしまう虞があり、エアバッグリッド部に形成されるドア片のヒンジ回転がうまく形成できない虞がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、上記の問題点に鑑み、簡易な構造でインフレータの通常動作モード又は多段動作モードのいずれにも対応可能なヒンジ構造を備えた車両用エアバッグ装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明では、エアバッグリッド部の裏面に配設され、エアバッグ本体の膨出圧力により押圧されてヒンジ部を介して回動し前記エアバッグリッド部に膨出開口を形成するドア部材を有する車両用エアバッグ装置において、前記ヒンジ部は、第1のヒンジ部と該第1のヒンジ部の前記ドア部材開放端側に設けられた第2のヒンジ部とからなり、該第2のヒンジ部は、第1のヒンジ部の幅寸法よりも小さな幅に設定されて、前記エアバッグ本体の膨出圧力が所定の値より低い段階でも折れ曲り前記膨出開口の形成を開始せしめることを特徴としている。
【0009】
このように構成された請求項1にかかる発明によれば、インフレータの通常動作モードにおいては、エアバッグ本体の膨出圧力が所定の値より低い初期段階において第1のヒンジ部の幅寸法よりも小さな幅に設定された第2のヒンジ部が折れ曲り、エアバッグリッド部に膨出開口の形成を開始するが、その後エアバッグ本体の膨出圧力が所定の高い値になると、その第2のヒンジ部にヒンジ軸が隣接する第1のヒンジ部が折れ曲り、第2のヒンジ部が切断されることなく、第1のヒンジ部と第2のヒンジ部とが協動してエアバッグリッド部に所定の膨出開口が形成され、一方、インフレータの多段動作モードにおいては、1段目の気体噴出時におけるエアバッグ本体の低膨出圧力により第2のヒンジ部が折れ曲り、エアバッグリッド部に膨出開口の形成を開始し、その後2段目の気体噴出段時におけるエアバッグ本体の低膨出圧力が作用しても、第1のヒンジ部は殆ど又は全く折れ曲ることなく、第2のヒンジ部のみにて所定の膨出開口が形成されることになる。このように、簡易なヒンジ構造でインフレータの通常動作モード又は多段動作モードのいずれにも対応可能となる。
【0010】
請求項2に記載された発明では、前記第1のヒンジ部の基部に、該第1のヒンジ部と前記第2のヒンジ部とのヒンジ軸の離間距離を大きくする凹部を形成したことを特徴としている。
【0011】
このように構成された請求項2にかかる発明によれば、第1のヒンジ部の基部に形成した凹部によって第1のヒンジ部と第2のヒンジ部とのヒンジ軸の離間距離を大きくすることにより、第1のヒンジ部に所要の曲げ剛性を簡単な構造で確保することができる。
【0012】
請求項3に記載された発明では、前記第1のヒンジ部を、前記第2のヒンジ部からドア部材の横幅方向へ進むに従い前記ドア部材固定端側へ向けて傾斜するテーパ状としたことを特徴としている。
【0013】
このように構成された請求項3にかかる発明によれば、第1のヒンジ部を、第2のヒンジ部から車幅方向外方へ進むに従いドア部材固定端側へ向けて傾斜するテーパ状としたことにより、第1のヒンジ部の曲げ剛性を車幅方向の部分で確保することが可能となる。
【0014】
請求項4に記載された発明では、前記ドア部材のドア部の両側に、脆弱部を設けたことを特徴としている。
【0015】
このように構成された請求項4にかかる発明によれば、前記ドア部材のドア部の両側に、脆弱部を設けることにより、膨出するエアバッグ本体によりドア部の中央部が両側部よりも強く押圧されたときに、ドア部がその両側部にある脆弱部で曲がることにより、ドア部材の中央部にある第2のヒンジ部への応力集中が緩和されることとなる。
【0016】
請求項5に記載された発明では、前記第2のヒンジ部は、前記ドア部材の中央部とその両側部のそれぞれに設けられていることを特徴としている。
【0017】
このように構成された請求項5にかかる発明によれば、前記第2のヒンジ部は、前記ドア部材の中央部とその両側部のそれぞれに設けられていることにより、膨出するエアバッグ本体によりドア部の中央部が両側部よりも強く押圧されても、ドア部材の両側部に設けた第2のヒンジ部により、ドア部は全体的にヒンジ回転することとなり、ドア部材の中央部にある第2のヒンジ部のみに応力が集中することを防止できる。
【0018】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の具体的な実施の形態1について、図示例と共に説明する。
【0019】
図1〜図5は、この発明の実施の形態1を示すものである。
【0020】
先ず、構成を説明すると、図1、図2に示すように、自動車のフロントウインドウガラス1の下方に位置するインストルメントパネル2の助手席側の部分に、エアバッグ装置3が設置されている。上記エアバッグ装置3は、エアバッグ本体(図示せず)を収容すると共にインストルメントパネル2の内部に配置される後述のエアバッグモジュール4と、エアバッグ本体が膨出するための膨出開口をインストルメントパネル2の部分に形成するリッド部5とで構成されている。なお、このリッド部5は、インストルメントパネル2と一体に成形した構成としたが、リッド部をインストルメントパネルと別体に成形して後工程で取付けてなる構成としてもよい。
【0021】
上記インストルメントパネル2及びリッド部5は、表面側から順にTEO製等の表皮6とPU製等の発泡層7とPPC製等の芯材8とを一体に有する3層構造に構成されている。なお、インストルメントパネル2及びリッド部5は、芯材8のみの単層構造や、芯材8に、表皮層、発泡層及びバッキング層からなる多層ラミネートシートを貼着した多層構造のものでもよい。この3層構造のインストルメントパネル2は、予め賦形された表皮6と芯材8とを図示しない発泡成形型へセットして、表皮6と芯材8との間に発泡層7を構成する発泡性材料を注入発泡させることにより成形される。
【0022】
この際、発泡成形型へセットする前の表皮6のリッド部5となる部分には、予め開裂溝9が形成される。この開裂溝9は、表皮6の裏面側にその一部を残して薄肉に加工された薄肉加工部等によって構成される。この薄肉加工部は、表皮6の裏面側を、ナイフカット、超音波カット、レーザーカット等により適宜形成される。この実施の形態1の場合、開裂溝9は、略車幅方向へ延びる1本の横開裂溝部10と、この横開裂溝部10の両端部を通り略車両前後方向へ平行に延びる2本の縦開裂溝部11とから成り、平面視略H形状を呈している。なお、この実施の形態1における2本の縦開裂溝部11を省略して開裂溝9を平面視略一文字状としてもよく、また、開裂溝の他の形態として平面視略U形状のものでもよい。
【0023】
また、発泡成形型へセットする前の芯材8のリッド部5となる部分には、予め略矩形の開口部12が形成され、この開口部12には、金属製又は樹脂製のドア部材13が、複数のスタッドボルト14を有するインサート材15とそのスタッドボルト14に螺着されるナット16を介して取付けられている。なお、開裂溝9を平面視略H形状又は平面視略一文字状とした場合は、図示のように、ドア部材13は、車両前後方向に2枚取付けられる。そして、その2枚のドア部材13,13の相対向する開放端側辺部間に横開裂溝部10を対応させ、かつドア部材13,13の両側辺と開口部12の両側縁との間にそれぞれ2本の縦開裂溝部11を対応させるようにしている。各ドア部材13は、図3に示すように、スタッドボルト14によって開口部12の前縁部又は後縁部に固定するためのドア部材固定端となる取付部16と、開口部12内に位置するドア部17とを備えている。
【0024】
なお、開裂溝が平面視略U形状をしている場合には、ドア部材13は、1枚だけ取付けられることとなる。この場合も、ドア部材13の周縁部にその平面視略U形状の開裂溝を対応させるようにする。また、インサート材15を省略してドア部材13の取付けを行ってもよい。
【0025】
更に、スタッドボルト14を利用して芯材8の裏面側には金属製又は樹脂製の補強枠部材18が取付けられる。また、この補強枠部材18の開口部12に対応する周縁部には、インストルメントパネル2内方へ延びる突出補強片19、20が形成されている。
【0026】
一方、エアバッグモジュール4は、筒状のインフレータ21を収容可能な、側方から見て略逆Ω字状をした例えば金属製のベース部材22を備えている。このベース部材22は、ステアリングサポートメンバ等の車体側メンバ23へ図示しないボルト等の締結部材を用いて締結固定される。なお、このインフレータ21は、通常動作モード(所定量の気体を1回で全量噴出する通常の動作モード)又は多段動作モード(所定量の気体を段階的に分けて噴出する動作モード)のいずれにも対応可能に構成され、かつ通常動作モード又は多段動作モードを択一的に選択されるように構成されている。
【0027】
更に、エアバッグモジュール4は、上記ベース部材22の上部に溶接等により連結固定されかつその底部には該ベース部材22に連通するディフューザ開口24が設けられた例えば金属製のエアバッグ収納容器25を備えており、このエアバッグ収納容器25には、エアバッグ本体が折り畳んだ状態で収納されており、また、そのエアバッグ本体は、その気体導入口部の内部に挿入される金属製のリテーナ26を介して、そのリテーナ26から突設されたリテーナボルト27にナット28を螺着することにより上記エアバッグ収納容器25に固定されている。
【0028】
次に、本発明の特徴であるヒンジ構造について以下に説明する。この実施の形態1のヒンジ構造は、ドア部材13のドア部17とエアバッグリッド部5に対する取付部16との間に、曲げ剛性が従来の単一ヒンジ部のそれよりも小さくかつ後述の第2のヒンジ部32のそれよりも大きな第1のヒンジ部30と、曲げ剛性が第1のヒンジ部30より小さく上記エアバッグ本体の膨出圧力が所定の値より低い段階で折れ曲り膨出開口の形成を開始させる第2のヒンジ部32とが形成されている構造となっている。
【0029】
具体的には、図3に示すように(図3では2枚のドア部材13の一方のみを図示したが他方のものについても同様である。)、第1のヒンジ部30と第2のヒンジ部32とを、略矩形のドア部材13の車幅方向の略中央位置に設ける。この第1のヒンジ部30と第2のヒンジ部32とは、ドア部17と取付部16との境界部分に両側部から中央へ向けてスリット33を施すことにより形成する。
【0030】
そして、このうち第2のヒンジ部32は、第1のヒンジ部30のドア部材13開放端側に設けられる。更に、第2のヒンジ部32は、第1のヒンジ部30の幅(寸法A)よりも小さな幅(寸法Bの2倍の寸法)に設定する。そのために、図3に示すように、第1のヒンジ部30の幅(A)に対応する幅の部位の中央に、長穴34を設けて、その長穴34の両側に2つの第2のヒンジ部32が形成されるように構成している。なお、長穴34を2つ以上形成して第2のヒンジ部32を3つ以上に分けてもよい。
【0031】
更に、第1のヒンジ部30の基部には、第1のヒンジ部30の第2のヒンジ部32からの大きな曲げ代となるヒンジ軸の離間距離Cを確保するための凹部35が、スリット33の端部から取付部16側へ向かって切欠き成形されている。また、取付部16には、その取付部16に添設されるインサート材15のスタッドボルト14が貫通するボルト孔36が、一対の凹部35の間に1箇所、各凹部35の側部側に2箇所ずつ配置されている。
【0032】
ここで、第2のヒンジ部32の曲げ剛性は、インフレータ21の通常動作モード又は多段動作モードにおいて、エアバッグ本体の膨出圧力が所定の値より低い段階で折れ曲り膨出開口の形成を開始させ得るように設定され、かつ第1のヒンジ部30の曲げ剛性は、インフレータ21の通常動作モードにおいては、第2のヒンジ部32が折れ曲った後に折れ曲ることにより、第2のヒンジ部32が切断されないように、第2のヒンジ部32と協働してエアバッグ本体の所定の膨出圧力を吸収し、またインフレータ21の多段動作モードにおいては、多少又は殆ど折れ曲らないように設定されていれば、上述の実施の形態1の形態に限定する必要はなく、例えば、その幅寸法や厚さ寸法や材質等を適宜変えてもよく、また一対の凹部35の間のボルト孔36を省略して第1のヒンジ部30の曲げ剛性をより大きくする等の変更を適宜行うことができる。
【0033】
次に、この実施の形態1の作用について説明する。
【0034】
インフレータ21が作動すると、このインフレータ21から高圧気体が噴出され、エアバッグ本体内へと高圧気体が導入される。
【0035】
エアバッグ本体は、この高圧気体の導入に伴って膨張し、この膨張の圧力により先ずリッド部5の一部がH形状の開裂溝9に沿い開裂されリッド部5が開いて膨出開口が形成されると同時に、この膨出開口からエアバッグ本体が、車体斜め後方(車室内乗員側)へ向かって膨出する。これによって、エアバッグ本体は定位置に着座している助手席側の乗員の頭部等を受け止め、頭部等がインストルメントパネル2等に当接しないように保護する。
【0036】
この際、インフレータ21の通常動作モードにおいては、エアバッグ本体の膨出圧力が所定の値より低い初期段階において第1のヒンジ部の幅寸法よりも小さな幅に設定された第2のヒンジ部32が折れ曲り、エアバッグリッド部5に膨出開口の形成を開始するが、その後エアバッグ本体の膨出圧力が所定の高い値になると、第1のヒンジ部30が折れ曲り、図4、図5に示すように、第1のヒンジ部30と第2のヒンジ部32とが協動してエアバッグリッド部5に所定の膨出開口が形成され、一方、インフレータ21の多段動作モードにおいては、1段目の気体噴出時におけるエアバッグ本体の低膨出圧力により第2のヒンジ部32が折れ曲り、エアバッグリッド部5に膨出開口の形成を開始し、その後2段目の気体噴出段時におけるエアバッグ本体の低膨出圧力が作用しても、第1のヒンジ部30は殆ど折れ曲ることなく、第2のヒンジ部32のみにて所定の膨出開口が形成されることになる。
【0037】
【発明の実施の形態2】
図6は、この発明の実施の形態2を示すものであり、第1のヒンジ部31の曲げ剛性を実施の形態1における曲げ代Cに代えて、ドア部材13の横幅方向に向かってテーパ状に拡がる漸拡部37により設定したものである。
【0038】
なお、漸拡部37をテーパ状ではなく階段形状38に形成してもよい。
【0039】
【発明の実施の形態3】
図7は、この発明の実施の形態3を示すものであり、ドア部材13のドア部17の両側部に、本発明の脆弱部(この実施の形態3では複数の孔を穿設したが、これに限らず、例えばドア部材13のその両側部のみ板厚を薄くするとか、そのドア部材13に設けられる剛性向上用のビードをその両側部だけ設けないでおく等のことにより本発明脆弱部を設けてもよい)39が設けられている。
【0040】
このように構成されたこの発明の実施の形態3によれば、膨出するエアバッグ本体によりドア部17の中央部が両側部よりも強く押圧されたときに、ドア部17がその両側部にある脆弱部39で曲がることにより、ドア部材13の中央部にある第2のヒンジ部32への応力集中が緩和されるので、ドア部17の横幅寸法が特に長い場合には効果的である。
【0041】
【発明の実施の形態4】
図8は、この発明の実施の形態4を示すものであり、ドア部材13の中央部に設けた第2のヒンジ部32の他に、ドア部材13の両側部にもそれぞれ第2のヒンジ部321、322を設けたものである。この第2のヒンジ部321、322は、第2のヒンジ部32の幅(寸法B)と同程度又は若干小さな幅(寸法D)を有するように設定されている。なお、符号341、342は各第2のヒンジ部321、321、又は322、322の間に設けられた長穴34と同様な長穴であり、この長穴341、342を2つ以上形成して第2のヒンジ部321、322を3つ以上に分けてもよい。
【0042】
このように構成されたこの発明の実施の形態4によれば、膨出するエアバッグ本体によりドア部17の中央部が両側部よりも強く押圧されても、ドア部材13の両側部に設けた第2のヒンジ部321、322により、ドア部17は全体的にヒンジ回転することとなり、ドア部材13の中央部にある第2のヒンジ部32のみに応力が集中することを防止できるため、ドア部17の横幅寸法が特に長い場合には効果的である。
【0043】
【発明の効果】
以上説明してきたように、請求項1の発明によれば、簡易なヒンジ構造でインフレータの通常動作モード又は多段動作モードのいずれにも対応可能となる。
【0044】
請求項2の発明によれば、ヒンジ部の基部に形成した凹部によって第1のヒンジ部と第2のヒンジ部とのヒンジ軸の離間距離を大きくすることにより、ヒンジ部に所要の曲げ剛性を確保することができる。
【0045】
請求項3の発明によれば、第1のヒンジ部を、第2のヒンジ部からドア部材の横幅方向へ進むに従いドア部材固定端側へ向けて傾斜するテーパ状としたことにより、第1のヒンジ部の曲げ剛性を車幅方向の部分で確保することが可能となる。
【0046】
請求項4の発明によれば、ドア部材のドア部の両側部に脆弱部を設けることにより、ドア部材の中央部に位置する第2のヒンジ部へのドア部材の回転に伴う応力集中を緩和できる。
【0047】
請求項5の発明によれば、第2のヒンジ部をドア部材の中央部とその両側部のそれぞれに設けることにより、中央部に位置する第2のヒンジ部のみにドア部材の回転に伴う応力が集中するのを防止できる、という実用上有益な効果を発揮し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかるインストルメントパネルの斜視図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図2のドア部材の斜視図である。
【図4】展開後のドア部材の状態を示す下方から見た斜視図である。
【図5】図4を上方から見た斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態2にかかる概略平面図である。
【図7】本発明の実施の形態3にかかるドア部材の斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態4にかかるドア部材の斜視図である。
【符号の説明】
3 エアバッグ装置
5 エアバッグリッド部
13 ドア部材
30、31 第1のヒンジ部
32、321、322 第2のヒンジ部
Claims (5)
- エアバッグリッド部の裏面に配設され、エアバッグ本体の膨出圧力により押圧されてヒンジ部を介して回動し前記エアバッグリッド部に膨出開口を形成するドア部材を有する車両用エアバッグ装置において、
前記ヒンジ部は、第1のヒンジ部と該第1のヒンジ部の前記ドア部材開放端側に設けられた第2のヒンジ部とからなり、該第2のヒンジ部は、第1のヒンジ部の幅寸法よりも小さな幅に設定されて、前記エアバッグ本体の膨出圧力が所定の値より低い段階で折れ曲り前記膨出開口の形成を開始せしめることを特徴とする車両用エアバッグ装置。 - 前記第1のヒンジ部の基部に、該第1のヒンジ部と前記第2のヒンジ部とのヒンジ軸の離間距離を大きくする凹部を形成したことを特徴とする請求項1記載の車両用エアバッグ装置。
- 前記第1のヒンジ部を、前記第2のヒンジ部からドア部材の横幅方向へ進むに従い前記ドア部材固定端側へ向けて傾斜するテーパ形状としたことを特徴とする請求項1記載の車両用エアバッグ装置。
- 前記ドア部材のドア部の両側に、脆弱部を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の車両用エアバッグ装置。
- 前記第2のヒンジ部は、前記ドア部材の中央部とその両側部のそれぞれに設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の車両用エアバッグ装置。
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