JP2024073736A - 助手席用エアバッグ装置 - Google Patents

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さおり 畠野
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【課題】ミッドマウントタイプであっても、エアバッグの膨張初期に、上下で並設される2枚の扉部を、略同時に円滑に開かせることが可能な助手席用エアバッグ装置の提供。【解決手段】インストルメントパネル1の上下の中央付近の領域に配設されている。折り畳まれたエアバッグ10を覆うエアバッグカバー25が、インストルメントパネルに略沿うように配置される天井壁部27を有する。天井壁部が、インストルメントパネルにおける後方への突出端を構成する反転部を含んだ領域に配設され、上側扉部30Uと下側扉部30Dとが、反転部28a付近に形成される中央側破断予定部を間に介在させるようにして、隣接される。上側扉部の前面30b側に、エアバッグの展開膨張時の開きを促進させるための当てリブ37が、形成される。【選択図】図3

Description

本発明は、助手席前方のインストルメントパネルの上下の中央付近の領域に配設されるミッドマウントタイプの助手席用エアバッグ装置に関する。
通常、助手席用エアバッグ装置は、折り畳まれて収納部位内に収納されるエアバッグを覆うエアバッグカバーの天井壁部を、インストルメントパネルの領域において、インストルメントパネルから連ならせるようにして、車両に搭載されている。ミッドマウントタイプの助手席用エアバッグ装置は、インストルメントパネルの上下の中央付近の領域に配置される構成であることから、インストルメントパネルにおいて大きく湾曲している領域に、エアバッグカバーの天井壁部を配置させるようにして、搭載されていた(例えば、特許文献1参照)。また、この従来の助手席用エアバッグ装置では、エアバッグカバーは、天井壁部において、収納部位の突出用開口を覆う領域に、上下方向側で2枚の扉部を配設させ、この2枚の扉部を上下で開かせることにより、膨張するエアバッグを突出させる構成であった。
特開2012-111424公報
インストルメントパネルにおいて大きく湾曲している領域に、エアバッグカバーの天井壁部を配置させる場合、天井壁部の領域に形成される上側の扉部と下側の扉部とは、インストルメントパネルの外形形状に応じて、外形形状(湾曲状態)や折り畳まれたエアバッグからの距離等を、大きく異ならせて構成される場合があった。そして、このように上側の扉部と下側の扉部との外形形状等が大きく異なる場合、上側の扉部と下側の扉部との開き(開き開始のタイミングや開きの速度等)に差が生じて、突出用開口を迅速に広く開口させることができず、エアバッグを迅速かつ安定して膨張させることができない虞れがあった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、インストルメントパネルの上下の中央付近の領域に配設されるミッドマウントタイプであっても、エアバッグの膨張初期に、上下で並設される2枚の扉部を、略同時に円滑に開かせることが可能な助手席用エアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る助手席用エアバッグ装置は、助手席前方のインストルメントパネルの上下の中央付近の領域に配設されて、内部に膨張用ガスを流入させて膨張するエアバッグと、エアバッグを折り畳んで収納させる収納部位と、折り畳まれたエアバッグを覆うエアバッグカバーと、を備える構成とされ、
収納部位が、折り畳まれたエアバッグを後方に向かって突出させるように、後方側を開口させて形成される突出用開口を、備え、
エアバッグカバーが、インストルメントパネルに略沿うように配置される天井壁部を有するとともに、天井壁部に、突出用開口を覆う扉部と、扉部の周縁に形成される破断予定部と、を配置させ、エアバッグの展開膨張時に、破断予定部を破断させつつ扉部を開かせる構成とされ、
扉部が、上下で2枚並設される構成の助手席用エアバッグ装置であって、
天井壁部が、インストルメントパネルにおける後方への突出端を構成する反転部を含んだ領域に、配設される構成とされ、
上下で並設される上側扉部と下側扉部とが、反転部付近に形成される中央側破断予定部を間に介在させるようにして、隣接されて、
上側扉部と下側扉部との少なくとも一方の前面側に、エアバッグの展開膨張時の開きを促進させるための当てリブが、前方に向かって突出するように、配設されていることを特徴とする。
本発明の助手席用エアバッグ装置は、インストルメントパネルの上下の中央付近に配置されるミッドマウントタイプとされており、エアバッグカバーにおいて、インストルメントパネルに略沿うように配設される天井壁部が、インストルメントパネルにおける後方への突出端を構成する反転部を含んだ領域に、配設され、エアバッグの展開膨張時に開き可能とされる扉部は、上下で並設されるとともに、この反転部付近に形成される中央側破断予定部を間に介在させるように、隣接されている。すなわち、本発明の助手席用エアバッグ装置では、上下で並設される上側扉部と下側扉部とは、インストルメントパネルにおいて大きく湾曲している領域に、配設されている。しかしながら、本発明の助手席用エアバッグ装置では、上側扉部と下側扉部との少なくとも一方の前面側に、前方に向かって突出するような当てリブを、配設させていることから、このような当てリブを適宜配設させ、また、当てリブの外形形状や突出量等を適宜調整することにより、膨張初期のエアバッグが上側扉部若しくは下側扉部を押し開く際の開き開始のタイミングを調整することができて、上側扉部と下側扉部とを略同時に開き開始可能に調整することができる。そのため、エアバッグの膨張初期に、上側扉部と下側扉部とを略同時に開かせることができて、収納部位の突出用開口を迅速に広く開口させることが可能となることから、突出用開口から、膨張するエアバッグを後方に向かって、迅速に突出させることができる。その結果、エアバッグを、迅速かつ安定して膨張完了させることができる。
したがって、本発明の助手席用エアバッグ装置では、インストルメントパネルの上下の中央付近の領域に配設されるミッドマウントタイプであっても、エアバッグの膨張初期に、上下で並設される2枚の扉部を、迅速かつ円滑に開かせることができる。
具体的には、本発明の助手席用エアバッグ装置において、上側扉部の上下方向に略沿った断面における実質的な長さ寸法が、下側扉部の上下方向に略沿った断面における実質的な長さ寸法よりも小さく設定される場合や、上側扉部の後面側に装飾部材が配設される場合、上側扉部の上下方向に略沿った断面における収納部位の中心軸に対する傾斜角度が、下側扉部の上下方向に略沿った断面における収納部位の中心軸に対する傾斜角度と比較して、大きく設定される場合には、上側扉部の方が下側扉部よりも開き難くなる。このような構成の場合、上側扉部の前面側のみに、当てリブを形成する構成とすれば、エアバッグの膨張初期に、上側扉部を、下側扉部と略同時に開かせることができる。
そして、上側扉部側のみに当てリブを形成する場合、上側扉部の元部側に形成される上側ヒンジ部を、下側扉部の元部側に形成される下側ヒンジ部よりも低強度に設定すれば、上側扉部を、一層開きやすく調整することが可能となって、好ましい。
さらにまた、上側扉部側のみに当てリブを形成する場合、上側扉部の左縁側と右縁側とに形成される上側破断予定部を、下側扉部の左縁側と右縁側とに形成される下側破断予定部よりも、破断強度を低く設定してもよく、このような構成とする場合にも、上側扉部を、より一層開きやすく調整することが可能となって、好ましい。
本発明の一実施形態である助手席用エアバッグ装置を搭載させる車両のインストルメントパネルを示す概略斜視図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置の上下方向に沿った概略縦断面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置の概略拡大縦断面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置の左右方向に沿った概略横断面図であり、図3のIV-IV部位に対応する図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置におけるエアバッグカバーと、周囲のインストルメントパネルと、を示す車両前方側から見た概略背面図である。 図5のVI-VI部位の断面図である。 図5のVII-VII部位の断面図である。 図5のVIII-VIII部位の断面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置において、エアバッグが膨張した状態の概略縦断面図である。 本発明の他の実施形態である助手席用エアバッグ装置の概略縦断面図である。 本発明のさらに他の実施形態である助手席用エアバッグ装置の概略縦断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態の助手席用エアバッグ装置(以下「エアバッグ装置」と省略する)Mは、図1,2に示すように、車両における助手席前方のインストルメントパネル(以下「インパネ」と省略する)1の上下の中央付近の領域に配置されるミッドマウントタイプとされている。具体的には、実施形態のエアバッグ装置Mを搭載する車両のインパネ1は、図1,2に示すように、アッパパネル2とロアパネル3とを備える構成とされており、エアバッグ装置Mは、ロアパネル3の領域に搭載されている。さらに詳細には、エアバッグ装置Mは、ロアパネル3における最も後方側(助手席側)に突出している領域であり、かつ、後方への突出端を構成する反転部3cを含んだ領域に、配設されている。具体的には、ロアパネル3は、上下方向に沿った断面において略逆「く」字形状に湾曲して後方に突出している領域を有しており、この突出領域3aに、エアバッグ装置Mを搭載させるための開口3bを、備えている。また、実施形態では、インパネ1におけるロアパネル3の突出領域3aにおいて、反転部3cよりも上側となる上側部位3dの後面側(表面側)に、装飾部材として、後述するエアバッグカバー25よりも剛性の高い合成樹脂から形成される板状の加飾体5(具体的には、実施形態の場合、ポリプロピレン(PP)製の透明な板状体)が、エアバッグカバー25の配置領域(インパネ1におけるロアパネル3の開口3bの部位)も含めて左右の略全域にわたって、配設されている(図1,2参照)。加飾体5において、エアバッグカバー25の後述する上側破断予定部35Uと上側ヒンジ部32Uとに対応する位置には、後述する上側扉部30Uの開き時に破断可能とされる破断予定部5aが、前面側から凹ませるような溝状として、連続的に形成されている(図2,6参照)。この加飾体5は、接着剤や、図示しない所定の取付部材等を用いて、ロアパネル3に取り付けられている。
エアバッグ装置Mは、図2~4に示すように、内部に膨張用ガスを流入させて膨張するエアバッグ10と、エアバッグ10に膨張用ガスを供給するインフレーター15と、折り畳まれたエアバッグ10とインフレーター15とを収納させる収納部位としてのケース17と、エアバッグ10とインフレーター15とをケース17に取り付けるためのリテーナ12と、折り畳まれたエアバッグ10を覆うエアバッグカバー25と、を備える構成とされている。ケース17は、図示しないブラケットにより、車両のボディ側に連結されている。
エアバッグ10は、詳細な図示を省略するが、膨張完了形状を、助手席前方を広く覆いつつ前端側にかけて収束させるような形状とされるもので、前端側に、膨張用ガスGを内部に流入させるための流入用開口10a(図3,4参照)を、有している。流入用開口10aは、詳細な図示は省略するが、円形に開口して形成されるもので、周縁を、エアバッグ10内に配設されるリテーナ12により押えられて、ケース17の後述する底壁部18に取り付けられている。リテーナ12は、略四角環状とされて、四隅に、前下方に向かって延びるボルト12aを配設させている。各ボルト12aは、エアバッグ10における流入用開口10aの周縁、ケース17の底壁部18、及び、インフレーター15の後述するフランジ部15cを貫通して、ナット13を締結される構成であり、リテーナ12は、このボルト12aとナット13とによって、ケース17の底壁部18に、エアバッグ10とインフレーター15とを取付固定している。
インフレーター15は、略円柱状として、ケース17内に配置される領域に膨張用ガスGを吐出するガス吐出口15bを配設させた本体部15aと、本体部15aの外周面から突出する略四角板状のフランジ部15cと、を備えている。
収納部位としてのケース17は、後方側を開口させて形成される略箱形状とされるもので、略長方形板状の底壁部18と、底壁部18の外周縁から後方(詳細には後上方)に延びる略四角筒形状の周壁部19と、を備える構成とされて、周壁部19の後端側に、エアバッグ10を突出させるための突出用開口17aを、備えている。底壁部18には、インフレーター15の本体部15aを挿入させる挿通孔(図符号省略)やリテーナ12の各ボルト12aを貫通させる貫通孔(図符号省略)が、形成されており、上述したごとく、エアバッグ10における流入用開口10aの周縁やインフレーター15のフランジ部15cが、リテーナ12のボルト12aとナット13とによって、取付固定されている。周壁部19において上下で対向する上壁部19aと下壁部19bとの後端側には、図2,3に示すように、エアバッグカバー25における後述する側壁部42に係止させるための係止フック(図符号省略)が、左右方向に沿って複数個形成されている。実施形態の場合、ケース17は、軸方向(中心軸C1、図3参照)を、水平方向よりも僅かに後上がりに傾斜させるようにして、車両に搭載されている。このケース17の軸方向は、折り畳まれたエアバッグ10を突出させる突出方向と略一致することとなる。
エアバッグカバー25は、軟質の熱可塑性樹脂(実施形態の場合、具体的には、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)等)から形成されるもので、図2~5に示すように、インパネ1の開口1bを塞ぐような天井壁部27と、天井壁部27の前面(裏面)側から前方に延びる側壁部42と、を備えている。側壁部42は、ケース17における周壁部19の外周側において、周壁部19に略沿うように配置されている。側壁部42において、上下方向側で対向する上壁部42a,下壁部42bには、ケース17の上壁部19aと下壁部19bとに形成される係止フックに周縁を係止させるための複数の係止孔(図符号省略)が、形成されている。
天井壁部27は、インパネ1のロアパネル3に略沿うように配置されるもので、側壁部42で囲まれた領域からなる扉配設部28と、扉配設部28の周囲に延びる周縁部40と、を備えている。周縁部40は、図3,4に示すように、ロアパネル3の開口3bの周縁における前側に、配設されている。
扉配設部28は、ロアパネル3の湾曲形状(突出形状)に沿って、上下の中央付近をもっとも後方に突出させるように、上下方向側での断面形状を、略逆「く」字形状として、上下の略中央に、反転部28aを、有している(図2,3参照)。反転部28aは、実施形態の場合、図3に示すように、ケース17における底壁部18に略沿う(ケース17の軸方向(中心軸C1)、すなわち、エアバッグ10の突出方向と略直交する)ような直線状部28bを、備えている。扉配設部28は、エアバッグ10の展開膨張時に開き可能として上下で2枚並設される扉部30U,30Dと、扉部30U,30Dの開き時の回転中心となるヒンジ部(上側ヒンジ部32U,下側ヒンジ部32D)と、扉部30U,30Dの周縁に形成されて扉部30U,30Dの開き時に破断される破断予定部35C,35U,35Dと、を備えている。
詳細には、上下で並設される上側扉部30Uと下側扉部30Dとは、反転部28a付近に形成される中央側破断予定部35Cを間に介在させるようにして、隣接されている。具体的には、上側扉部30Uと下側扉部30Dとを区画している中央側破断予定部35Cは、反転部28aにおける直線状部28bの上下の略中央となる位置に、配設されている(図3参照)。インパネ1におけるロアパネル3の後面側(表面側)に配設される装飾部材としての加飾体5は、下端5bを、中央側破断予定部35Cの配置位置と一致させるようにして(図2,3参照)、上側扉部30Uの後面側を全面にわたって覆うように、配設されている。上側扉部30Uと下側扉部30Dとは、周囲に、破断予定部35C,35U,35Dを前後方向側からみて略H字形状に配設させて、左右方向側での幅寸法を略同一とされている(図1,5参照)。また、上側扉部30Uと下側扉部30Dとは、厚さも略同一に設定されている(図2,3参照)。
実施形態では、上側扉部30Uと下側扉部30Dとは、左右の幅寸法と厚さを同一とされるものの、ケース17に対する傾き(ケース17の中心軸C1(エアバッグ10の突出方向)に対する傾斜角度)や、実質的な長さ寸法(上下方向に沿った断面における上側ヒンジ部32U若しくは下側ヒンジ部32Dから中央側破断予定部35Cまでの離隔距離)を異ならせて構成されている。詳細には、実施形態の場合、上側扉部30Uは、元部側(前端側)に配置される上側ヒンジ部32Uを、下側扉部30Dの元部側(前端側)に配置される下側ヒンジ部32Dよりも、後方に位置させており、実質的な長さ寸法L1(上側ヒンジ部32Uから中央側破断予定部35Cまでの離隔距離、図3参照)を、下側扉部30Dの実質的な長さ寸法L2(下側ヒンジ部32Dから中央側破断予定部35Cまでの離隔距離、図3参照)よりも、小さく設定されている。さらに、実施形態の場合、上側扉部30Uは、上下方向に略沿った断面において、ケース17の中心軸C1に対する傾斜角度αを、40°程度に設定されており、下側扉部30Dは、上下方向に略沿った断面において、ケース17の中心軸C1に対する傾斜角度βを、25°程度に設定されている(図3参照)。さらに、上述したごとく、上側扉部30Uの後面側には、装飾部材としての加飾体5が、全面にわたって配設されている。また、上側扉部30Uの前面30b側には、エアバッグ10の展開膨張時に、上側扉部30Uの開きを促進させるための当てリブ37が、前方に向かって突出するように、配設されている。具体的には、当てリブ37は、上側扉部30Uの前後の略全長にわたって配設されるとともに、左右の側方から見た外形形状を、縁部を略円弧状として形成されている(図2,3参照)。当てリブ37は、左右方向側で複数箇所(実施形態の場合、5箇所)に形成されるもので(図4,5参照)、図8に示すように、前面を、膨張するエアバッグ10に当接可能な当接面37aとされている。このような当てリブ37は、エアバッグ10の膨張初期における上側扉部30Uの開き時に、上側扉部30Uにおいて、膨張するエアバッグ10によって押圧される面(前面(裏面))を、当てリブを設けない場合と比較して、相対的にエアバッグ10側に近接させることにより、押圧開始タイミングを早めるために、配設されている。そして、この当てリブ37の外形形状や前方への突出量、配置数は、エアバッグ10の膨張初期において、上側扉部30Uの開き開始タイミングを、下側扉部30Dの開き開始タイミングと略同一とすることが可能なように、設定されている。
破断予定部35C,35U,35Dは、上述したごとく、エアバッグカバー25を前後方向側から見た状態において、略H字形状に配設されている(図5参照)。中央側破断予定部35Cは、上側扉部30Uと下側扉部30Dとの間において左右方向に略沿って配置されている。上側破断予定部35Uは、中央側破断予定部35Cの両端側からそれぞれ上方に延びて、上側扉部30Uの左縁側と右縁側とに配置されている。下側破断予定部35Dは、中央側破断予定部35Cの両端側からそれぞれ下方に延びて、下側扉部30Dの左縁側と右縁側とに配置されている。中央側破断予定部35Cは、後面側(表面側)から凹ませた略溝状として、左右方向に略沿って連続的に配設され、上側破断予定部35Uと下側破断予定部35Dとは、前面側(裏面側)から凹ませた略溝状として、それぞれ、上下方向に略沿って連続的に形成されている(図2,6,7参照)。実施形態のエアバッグカバー25では、上側破断予定部35Uが、下側破断予定部35Dよりも破断強度を低く設定されている。具体的には、実施形態の場合、上側破断予定部35Uは、図6,7に示すように、下側破断予定部35Dよりも幅寸法を大きく設定されることにより、破断強度を低く設定されている。さらに詳細には、実施形態の場合、下側破断予定部35Dは、凹みの形状を、中央側破断予定部35Cと略同一として(図2,6参照)、破断強度を、中央側破断予定部35Cと略同等に設定され、上側破断予定部35Uは、中央側破断予定部35Cよりも、幅寸法を大きく設定されている。
上側扉部30U,下側扉部30Dの開き時の回転中心となる上側ヒンジ部32Uと下側ヒンジ部32Dとは、上側扉部30Uの元部側(前端30a側)と、下側扉部30Dの元部側(前端30a側)と、に、それぞれ配設されており、実施形態の場合、上側扉部30U側に配設される上側ヒンジ部32Uが、下側扉部30D側に配設される下側ヒンジ部32Dよりも、低強度に設定されている。具体的には、実施形態では、図2に示すように、上側ヒンジ部32Uは、上側扉部30Uから連ならせつつ全体を大きく前方に突出するように湾曲させて構成され、下側ヒンジ部32Dは、下側扉部30Dにおける元部側(前端30a側)の領域に、前面側から凹ませるような溝状として、構成されている。
実施形態のエアバッグ装置Mは、以下のようにして車両に搭載される。まず、エアバッグ10を、内部にリテーナ12を収納させた状態で折り畳み、ケース17内に収納させる。インフレーター15を、本体部15aを底壁部18の下方からケース17内に挿入させるとともに、底壁部18から下方に突出しているリテーナ12の各ボルト12aを、インフレーター15のフランジ部15cに挿通させる。その後、フランジ部15cから突出しているボルト12aにナット13を締結させれば、ケース17に、折り畳んだエアバッグ10とインフレーターとを取り付けることができる。次いで、エアバッグカバー25をケース17に取り付ければ、エアバッグ装置Mを組み立てることができる。その後、エアバッグ装置Mを、ケース17に取り付けられている図示しないブラケットを用いて、車両のボディ側に固定させ、所定の制御装置から延びる作動信号用の図示しないリード線を、インフレーター15に結線させれば、エアバッグ装置Mを車両に搭載することができる。
実施形態のエアバッグ装置Mでは、車両搭載後に、インフレーター15が作動すれば、エアバッグ10が、内部に膨張用ガスを流入させて膨張することとなる。そして、膨張するエアバッグ10が、エアバッグカバー25の上側扉部30Uと下側扉部30Dを押圧することとなって、上側扉部30Uと下側扉部30Dとが、周囲の中央側破断予定部35C,上側破断予定部35U,下側破断予定部35Dを破断させつつ、上側ヒンジ部32U,下側ヒンジ部32Dを回転中心として、図9に示すように、上下に押し開かれることとなる。そして、上側扉部30Uと下側扉部30Dとを開いて形成されるケース17の突出用開口17aから、エアバッグ10が後方に向かって突出し、膨張を完了させることとなる。
そして、実施形態のエアバッグ装置Mでは、エアバッグカバー25において、上下で並設される上側扉部30Uと下側扉部30Dとが、インパネ1のロアパネル3において大きく湾曲している領域(突出領域3a)に、配設されている構成であるものの、上側扉部30Uと下側扉部30Dとの少なくとも一方の前面側(実施形態の場合、上側扉部30Uの前面30b側)に、前方に向かって突出するような当てリブ37を、配設させている構成である。この当てリブ37は、エアバッグ10の展開膨張時の開きを促進させるためのものであり、実施形態の場合、上側扉部30Uにこの当てリブ37を配設させることによって、上側扉部30Uの開き開始のタイミングを、下側扉部30Dの開き開始のタイミングと略同時とするように、調整することができる。そのため、エアバッグ10の膨張初期に、上側扉部30Uと下側扉部30Dとを略同時に開かせることができて、ケース17の突出用開口17aを迅速に広く開口させることが可能となることから、突出用開口17aから、膨張するエアバッグ10を後方に向かって、迅速に突出させることができる。その結果、エアバッグ10を、迅速かつ安定して膨張完了させることができる。
したがって、実施形態のエアバッグ装置Mでは、インパネ1の上下の中央付近の領域に配設されるミッドマウントタイプであっても、エアバッグ10の膨張初期に、上下で並設される2枚の扉部30U,30Dを、迅速かつ円滑に開かせることができる。
具体的には、実施形態のエアバッグ装置Mでは、当てリブ37は、上側扉部30Uのみに配設されている。上側扉部30Uと下側扉部30Dとの開き開始のタイミングの差は、膨張初期のエアバッグ10による上側扉部30U及び下側扉部30Dの前面30bを押圧するように作用する押圧力の差や、上側扉部30U,下側扉部30Dの形状、装飾部材の有無(開かせる扉部自体の重さ)に、起因するものと考えられる。上側扉部30Uと下側扉部30Dとは左右方向側の幅寸法を略同一に設定されていることから、上下方向に略沿った断面における実質的な長さ寸法を異ならせている場合、この長さ寸法が大きい方が、エアバッグ10によって押圧される押圧面積が大きく、早く開くものと推測される。また、押圧力の差は、各扉部30U,30Dの上下方向に略沿った断面におけるケース17の中心軸C1に対する傾斜角度によっても、生じることとなり、このケース17の中心軸C1はエアバッグ10の突出方向と略一致することから、このような傾斜角度が大きい方が、エアバッグ10による押圧力を作用させやすく、早く開くものと推測される。実施形態のエアバッグ装置Mでは、上側扉部30Uは、下側扉部30Dと比較して、ケース17の中心軸C1に対して大きく傾斜して配置されるものの、実質的な長さ寸法は小さく、また、後面側に装飾部材としての加飾体5を配設させていることから、下側扉部30Dと比較して開き難い。そのため、上側扉部30Uの前面30b側のみに、エアバッグ10の展開膨張時の開きを促進させるための当てリブ37を設ける構成とすることにより、エアバッグ10の膨張初期に、上側扉部30Uを、下側扉部30Dと略同時に開かせることができる。
図10に示すエアバッグカバー25Aのごとく、上側扉部30AUが、ケース17の中心軸に対する傾斜角度を、下側扉部30ADの傾斜角度よりも小さく設定されている場合にも、上側扉部30AUは、下側扉部30ADと比較して開き難くなることから、当てリブ37Aを設けることにより、上側扉部30AUと下側扉部30ADとを略同時に開かせるように調整することができる。なお、実施形態では、上側扉部のみに当てリブを配設させる構成としているが、下側扉部のみに当てリブを配設させる構成としてもよく、さらには、エアバッグカバーの天井壁部の外形形状等により、両方の扉部の開きタイミングを早めるためには、上側扉部と下側扉部との両方に、当てリブを配設させる構成としてもよい。実施形態では、上側扉部に形成される当てリブは、左右方向側から見た外形形状を、縁部を略円弧状とするように、構成されているが、当てリブの形状は、実施形態に限定されるものではない。例えば、図11に示すエアバッグカバー25Bの当てリブ37Bのように、左右方向側から見た外形形状を、略直角三角形状としてもよい。
また、実施形態のエアバッグ装置Mでは、上側扉部30Uの開きの回転中心となる上側ヒンジ部32Uが、下側扉部30Dの開きの回転中心となる下側ヒンジ部32Dよりも低強度に設定されている。さらに、上側扉部30Uの左縁側と右縁側とに形成される上側破断予定部35Uも、下側扉部30Dの左縁側と右縁側とに形成される下側破断予定部35Dよりも、破断強度を低く設定されている。そのため、中央側破断予定部35Cの破断から伝搬するように破断される上側破断予定部35Uを、迅速に破断させることができて、また、低強度に設定される上側ヒンジ部32Uによって、上側扉部30Uを一層開きやすく調整することができる。このようなヒンジ部や破断予定部の強度設定は、補助的なものであり、当てリブのみで開き開始タイミングを調整できれば、設けなくともよい。実施形態のエアバッグ装置Mでは、上側扉部30Uの後面側には、全面にわたって装飾部材としての加飾体5が配設されており、また、この加飾体5は、エアバッグカバー25の配置領域を超えて上方と左右両側とに延びるように配設されて、エアバッグ10の膨張完了時には、上側破断予定部35U及び上側ヒンジ部32Uの配置領域に形成される破断予定部5aの部位で分断されて、押し開かれる上側扉部30Uとともに移動することとなる(図9参照)。そのため、上側破断予定部35Uや上側ヒンジ部32Uを、下側扉部30D側に設けられる下側破断予定部35Dや下側ヒンジ部32Dよりも、強度を低く設定することにより、後面側の全面にわたって加飾体5を配設させる構成であっても、上側扉部30Uを、下側扉部30Dと略同時に開かせることができる。
1…インストルメントパネル(インパネ)、3…ロアパネル、3a…突出領域、3c…反転部、5…加飾体(装飾部材)、10…エアバッグ、17…ケース(収納部位)、25,25A,25B…エアバッグカバー、27…天井壁部、28…扉配設部、28a…反転部、30U,30AU…上側扉部(扉部)、30D,30AD…下側扉部(扉部)、32U…上側ヒンジ部(ヒンジ部)、32D…下側ヒンジ部(ヒンジ部)、35C…中央側破断予定部(破断予定部)、35U…上側破断予定部(破断予定部)、35D…下側破断予定部(破断予定部)、37,37A,37B…当てリブ、37a…当接面、M…助手席用エアバッグ装置。

Claims (7)

  1. 助手席前方のインストルメントパネルの上下の中央付近の領域に配設されて、内部に膨張用ガスを流入させて膨張するエアバッグと、該エアバッグを折り畳んで収納させる収納部位と、折り畳まれた前記エアバッグを覆うエアバッグカバーと、を備える構成とされ、
    前記収納部位が、折り畳まれた前記エアバッグを後方に向かって突出させるように、後方側を開口させて形成される突出用開口を、備え、
    前記エアバッグカバーが、前記インストルメントパネルに略沿うように配置される天井壁部を有するとともに、該天井壁部に、前記突出用開口を覆う扉部と、該扉部の周縁に形成される破断予定部と、を配置させ、前記エアバッグの展開膨張時に、前記破断予定部を破断させつつ前記扉部を開かせる構成とされ、
    前記扉部が、上下で2枚並設される構成の助手席用エアバッグ装置であって、
    前記天井壁部が、前記インストルメントパネルにおける後方への突出端を構成する反転部を含んだ領域に、配設される構成とされ、
    上下で並設される上側扉部と下側扉部とが、前記反転部付近に形成される中央側破断予定部を間に介在させるようにして、隣接されて、
    前記上側扉部と前記下側扉部との少なくとも一方の前面側に、前記エアバッグの展開膨張時の開きを促進させるための当てリブが、前方に向かって突出するように、配設されていることを特徴とする助手席用エアバッグ装置。
  2. 前記上側扉部が、上下方向に略沿った断面における実質的な長さ寸法を、前記下側扉部における上下方向に略沿った断面における実質的な長さ寸法よりも小さく設定されて、
    前記当てリブが、前記上側扉部の前面側に、形成されていることを特徴とする請求項1に記載の助手席用エアバッグ装置。
  3. 前記上側扉部が、後面側に、装飾部材を配設させて構成され、
    前記当てリブが、前記上側扉部の前面側に、形成されていることを特徴とする請求項1に記載の助手席用エアバッグ装置。
  4. 前記上側扉部が、上下方向に略沿った断面において、前記収納部位の中心軸に対する傾斜角度を、前記下側扉部における前記収納部位の軸方向に対する傾斜角度と比較して、大きく設定され、
    前記当てリブが、前記上側扉部の前面側に、形成されていることを特徴とする請求項1に記載の助手席用エアバッグ装置。
  5. 前記上側扉部と前記下側扉部とが、開き時の回転中心となるヒンジ部を、元部側に配設させる構成とされ、
    前記上側扉部側に配設される上側ヒンジ部が、前記下側扉部側に配設される下側ヒンジ部よりも、低強度に設定されていることを特徴とする請求項2または4のいずれか1項に記載の助手席用エアバッグ装置。
  6. 前記上側扉部及び下側扉部が、それぞれ、左縁側と右縁側とに、前記上側扉部若しくは前記下側扉部の開き時に破断される上側破断予定部若しくは下側破断予定部を、配設させる構成とされ、
    前記上側破断予定部が、前記下側破断予定部よりも、破断強度を低く設定されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の助手席用エアバッグ装置。
  7. 前記上側扉部及び下側扉部が、それぞれ、左縁側と右縁側とに、前記上側扉部若しくは前記下側扉部の開き時に破断される上側破断予定部若しくは下側破断予定部を、配設させる構成とされ、
    前記上側破断予定部が、前記下側破断予定部よりも、破断強度を低く設定されていることを特徴とする請求項5に記載の助手席用エアバッグ装置。
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