JP3900208B2 - 音響再生方式および音声信号処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、サラウンド方式の音響再生システムなどに用いられる音響再生方式および音声信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
家庭において、例えば、CD(コンパクトディスク)を再生して得られる音声を聴取しようとする場合、あるいは、テレビ番組や、ビデオテープ、DVD(デジタルビデオディスク)を再生して得られる映像、音声を視聴しようとする場合、コンサートホールや映画館と同じような臨場感を得ることができるように、例えば、サラウンド方式の音響再生システムが用いられる。
【0003】
図9は、サラウンド方式の音響再生システムの一例を示すもので、2個のリアスピーカを有する場合の例を示している。この例の場合には、左右のスピーカ20a、20bに加え、聴取者100の左側と右側の後方に、リアスピーカ(サラウンドスピーカ)30a、30bが設置される。
【0004】
そして、CDプレーヤやDVDの再生装置などの音声信号発生源10において再生された音声信号のうち、左チャンネルの音声信号AL、右チャンネルの音声信号ARは、増幅回路11a、増幅回路11bで増幅されて、それぞれの出力信号が、スピーカ20a、スピーカ20bに供給される。
【0005】
また、この例の場合には、リア左スピーカ用の音声信号S1aが、増幅回路12aで増幅され、リア右スピーカ用の音声信号S1bが、増幅回路12bで増幅されて、それぞれの出力信号がリアスピーカ30a、リアスピーカ30bに供給される。
【0006】
これにより、スピーカ20a、20bに加えて、リアスピーカ30a、30bからはリアスピーカ用の音声が放音されて、聴取者100は、臨場感のある再生音声を聴取する。
【0007】
そして、このように、2個のリアスピーカを用いるようにされた音響再生システムの場合、より良好な再生環境を形成するために、聴取者100を中心として、聴取者100の正面から左のリアスピーカ30aまでの水平面における開き角θ、および、聴取者100の正面から右のリアスピーカ30bまでの水平面における開き角θの推奨値は、110度とされている場合が多い。
【0008】
いわゆるドルビー・プロロジック方式、ドルビー・AC3方式、MPEGマルチチャンネル方式などの場合には、前述の開き角θは、110度が推奨値として用いられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、サラウンド方式において、リアスピーカ用の音声信号は、特にリアスピーカの存在感を感じさせない再生が望ましいという傾向があることが経験的に知られている。
【0010】
ところが、2個のリアスピーカを用いる、例えば、図9に示した従来の音響再生システムでは、リアスピーカからリアスピーカ用の音声信号を放音した場合に、リアスピーカの存在感が強く出てしまう傾向がある。このように、聴取者が、リアスピーカから音声が放音されていることを強く聴感してしまうような場合には、聴取者にとって、リアスピーカから放音された音声を含む音場の雰囲気感はあまりよくない。
【0011】
以上のことにかんがみ、この発明は、リアスピーカから音声が放音されたときに、聴取者が感じるリアスピーカの存在感に関わる問題を解消することができる音響再生方式および音声信号処理装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この発明による請求項1に記載の音響再生方式は、
聴取者から離間して、当該聴取者の真後ろ方向を中心として、当該中心の近傍であって、当該中心の左右の異なる位置であるリアスピーカが配置された実スピーカ位置とは異なる仮想スピーカ位置から音声を放音した場合の前記聴取者の耳元までの音響伝達関数に基づいて、
供給されるリアスピーカ用の音声信号に対して、前記聴取者の正面から前記実スピーカ位置までの水平面における開き角より小さい位置に音像があるようにする仮想音像定位処理を行って、前記仮想音像定位処理がされた音声信号を前記リアスピーカに供給することを特徴とする。
【0013】
この発明による請求項1に記載の音響再生方式によれば、聴取者の真後ろ方向を中心として、聴取者から離れた位置であって、当該中心の近傍の左右の異なる位置となる実スピーカ位置に配置されたリアスピーカに供給される音声信号に対して、仮想スピーカ位置から音声を放音した場合の聴取者の耳元までの音響伝達関数に基づいて、仮想音像定位処理が施される。
【0014】
この仮想音像定位処理は、聴取者の正面から実スピーカ位置までの水平面における開き角より小さい位置に音像があるようにする処理である。
【0015】
これにより、実スピーカ位置のリアスピーカからは、仮想音像定位処理された音声が放音されるため、実スピーカ位置のリアスピーカの存在感が弱められ、音場の雰囲気感をよりよくすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照しながら、この発明による音響再生方式および音声信号処理装置の一実施の形態について説明する。以下に説明する実施の形態においては、対になる2個のリアスピーカを有するサラウンド方式の音響再生システムに、この発明による音響再生方式を適用したものとして説明する。
【0017】
また、以下の説明においては、前述にもしたように、音声を放音したときにその存在感が強く出る傾向にあるリアスピーカについて説明し、聴取者の前方に配置される左右のスピーカ(いわゆるフロントスピーカ)についての説明は省略する。また、音声信号の発生源としては、DVD(デジタルビデオディスク)の再生装置(以下、DVD装置という)が用いられたものとして説明するが、説明を簡単にするため、映像信号の再生系についての説明は省略する。
【0018】
[第1の実施の形態]
図1は、この発明による音響再生方式が適用された音響再生システムの一実施の形態を説明するための図である。
【0019】
この第1の実施の形態の音響再生システムは、図1に示すように、音声信号の発生源としてのDVD装置1と、DVD装置1において再生された左右のリヤスピーカ用の音声信号S1a、S1bに対して、後述する仮想音像定位処理を行う音声信号処理装置としての仮想音像定位処理装置2と、増幅回路3a、3bと、1組のリアスピーカ4a、4bとを備えている。また、図1において、聴取者100は、この第1の実施の形態において、聴取者100が、リアスピーカ4a、4bから放音された音声を聴取する聴取位置および聴取者100の向きをも示している。
【0020】
前述したように、2個のリアスピーカを用いるようにされた音響再生システムの場合、より良好な再生環境を形成するために、聴取者を中心として、聴取者の正面方向と、聴取者から左のリアスピーカを結ぶ方向とのなす角、および、聴取者から右のリアスピーカを結ぶ方向とのなす角の推奨値は、110度とされている場合が多い。
【0021】
しかし、この第1の実施の形態においては、聴取者100を中心として、聴取者100の正面方向と、聴取者100からリアスピーカ4aを結ぶ方向とがなす角である開き角θ1、および、聴取者100を中心として、聴取者100の正面方向と、聴取者100からリアスピーカ4bを結ぶ方向とがなす角である開き角θ2は、いずれも110度より大きな値とされる。
【0022】
すなわち、この第1の実施の形態において、リアスピーカ4a、4bは、図1において点線の矢印が示す聴取者100の真後ろ方向(背面方向)に近くなるように、聴取者100の真後ろ方向を中心として、左右の異なる位置に配置される。
【0023】
そして、この第1の実施の形態においては、DVD装置1において再生されたリアスピーカ用の音声信号S1a、S1bに対して、仮想音像定位処理装置2において仮想音像定位処理を施した音声信号S2a、S2bを形成し、これをリアスピーカ4a、4bに供給するようにしている。
【0024】
仮想音像定位処理は、リアスピーカ4a、4bから放音された音声であっても、実際にリアスピーカ4a、4bが設置されている実スピーカ位置に音像があるのではなく、この実スピーカ位置とは異なる位置に音像がある、あるいは、実スピーカとしてのリアスピーカ4a、4bから音声が放音されたことを聴取者に意識させないようにする処理である。
【0025】
この第1の実施の形態においては、図1に示すように仮想的にリアスピーカを配置する仮想スピーカ位置5a、5bを設定し、リアスピーカ4a、4bから音声を放音した場合に、この仮想スピーカ位置5a、5bに音像があるように聴取者100が聴感するようにする。
【0026】
この場合、仮想スピーカ位置5a、5bは、図1に示すように、聴取者100を中心として、聴取者100の正面方向と、聴取者100から仮想スピーカ位置5aを結ぶ方向とがなす角である開き角φ1、および、聴取者100を中心として、聴取者100の正面方向と、聴取者100から仮想スピーカ位置5bを結ぶ方向とがなす角である開き角φ2が、いずれも、前述した聴取者100の正面からリアスピーカ4a、4bまでの水平面における開き角θ1、θ2より小さくなる位置に設定される。
【0027】
このように、この第1の実施の形態において、仮想スピーカ位置5a、5bは、聴取者100を中心として、聴取者100の正面から仮想スピーカ位置5a、5bまでの開き角φ1、φ2が、前述した開き角の推奨値である110度に近くなる方向に設定される。
【0028】
したがって、この第1の実施の形態において、リアスピーカ4a、4bおよび仮想スピーカ位置5a、5bの配置は、以下に示す(1)式を満足し、かつ、(2)式を満足するように設定する。
開き角φ1≒110度(推奨値)<開き角θ1 …(1)
開き角φ2≒110度(推奨値)<開き角θ2 …(2)
そして、仮想音像定位処理は、仮想スピーカ位置5a、5bから音声を放音した場合の仮想スピーカ位置5a、5bから聴取者100の耳元までの音響伝達関数、および、リアスピーカ4a、4bから音声を放音した場合のリアスピーカ4a、4bから聴取者100の耳元までの音響伝達関数に基づいて行う。
【0029】
次に、仮想音像定位処理について詳細に説明する。
図2は、仮想音像定位処理装置2において行われる仮想音像定位処理に必要となる音響伝達関数について説明するための図である。
【0030】
仮想音像定位処理には、図2Aに示すように、開き角がφ1である仮想スピーカ位置5aから音声を放音した場合の、聴取者100の左耳までの音響伝達関数Hφ1Lおよび聴取者100の右耳までの音響伝達関数Hφ1Rと、開き角がφ2である仮想スピーカ位置5bから音声を放音した場合の、聴取者100の右耳までの音響伝達関数Hφ2Rおよび聴取者100の左耳までの音響伝達関数Hφ2Lとが必要になる。
【0031】
さらに、後述にもするように、リアスピーカ4a、4bから音声を放音した場合のクロストークを補償するために、図2Bに示すように、開き角がθ1となるように配置されたリアスピーカ4aから音声を放音した場合の聴取者100の左耳までの音響伝達関数Hθ1Lおよび聴取者100の右耳までの音響伝達関数Hθ1Rと、開き角がθ2となるように配置されたリアスピーカ4bから音声を放音した場合の聴取者100の右耳までの音響伝達関数Hθ2Rおよび聴取者100の左耳までの音響伝達関数Hθ2Lとが必要になる。
【0032】
これらの音響伝達関数は、図2Aに示した仮想スピーカ位置5a、5b、図2Bに示したリアスピーカ4a、4bの各位置にスピーカを設置して、各位置に設置したスピーカからインパルス音を放音し、聴取者100の左右の耳元でのインパルス応答を測定することにより求めることができる。すなわち、聴取者の耳元で測定したインパルス応答が、インパルス音を放音したスピーカ位置から聴取者100の耳元までの音響伝達関数である。
【0033】
このようにして求められた音響伝達関数に基づいて、仮想音像定位処理装置2において、仮想音像定位処理が行われる。
【0034】
図3は、この第一の実施の形態の仮想音像定位処理装置2を説明するためのブロック図である。図3に示すように、仮想音像定位処理装置2は、いわゆるバイノーラル化処理に用いられるフィルタ211、212、213、214と、リアスピーカ4a、4bからの再生音声の放音時に生じる空間音響的クロストークを補償するためのいわゆるクロストーク補償処理に用いられるフィルタ231、232、233、234と、加算回路221、222、241、242とを備えている。
【0035】
図3に示すように、フィルタ211、212、213、214は、図2Aを用いて説明した仮想スピーカ位置5a、5bから聴取者100の左右の耳元までの音響伝達関数Hφ1L、Hφ1R、Hφ2R、Hφ2Lがフィルタ係数として用いられたものである。
【0036】
また、フィルタ231、232、233、234は、図4に示すように、図2Bを用いて説明したリアスピーカ4a、4bから聴取者100の左右の耳元までの音響伝達関数Hθ1L、Hθ1R、Hθ2R、Hθ2Lに基づいて求められるフィルタ係数G1、G2、G3、G4がフィルタ係数として用いられたものである。
【0037】
そして、DVD装置1において再生された左リアスピーカ用の音声信号S1aは、仮想音像定位処理装置2のフィルタ211、212に供給される。また、右リアスピーカ用の音声信号S1bは、仮想音像定位処理装置2のフィルタ213、214に供給される。
【0038】
フィルタ211、212では、フィルタ係数Hφ1L、Hφ1Rに基づいて、左リアスピーカ4aに供給される音声信号S1aを変換し、左リアスピーカ4aから放音された音声が、仮想スピーカ位置5aに音像がある、あるいは、仮想スピーカ位置5a側に音像があるように聴感されるようにする。
【0039】
同様に、フィルタ213、214では、フィルタ係数Hφ2R、Hφ2Lに基づいて、右リアスピーカ4bに供給される音声信号S1bを変換し、右リアスピーカ4bから放音された音声が、仮想スピーカ位置5bに音像がある、あるいは、仮想スピーカ位置5b側に聴感されるようにする。
【0040】
そして、フィルタ211およびフィルタ214において処理されて、聴取者100の左耳により聴取される音声信号は、加算回路221に供給される。また、フィルタ212およびフィルタ213において処理された聴取者100の右耳により聴取される音声信号は、加算回路222に供給される。
【0041】
加算回路221で処理された音声信号は、フィルタ231、232に供給され、加算回路222で処理された音声信号は、フィルタ233、234に供給される。
【0042】
フィルタ231、232、233、234では、リアスピーカ4a、4bから聴取者100の耳元までの音響伝達関数に基づいて求められるフィルタ係数G1、G2、G3、G4に応じて、クロストークをキャンセルする処理が行われる。そして、フィルタ231、234により処理された音声信号は、加算回路241に供給され、フィルタ232、233により処理された音声信号は加算回路242に供給される。
【0043】
加算回路241からは、左リアスピーカ4aに供給する音声信号であって、左リアスピーカ4aから放音されたときには、仮想スピーカ位置5a側に音像があるように聴感される音声信号S2aが出力される。また、加算回路242からは、右リアスピーカ4bに供給する音声信号であって、右リアスピーカ4bから放音されたときには、仮想スピーカ位置5b側に音像があるように聴感される音声信号S2bが出力される。
【0044】
これにより、リアスピーカ4a、4bからリアスピーカようの音声信号が放音された場合であっても、聴取者は、仮想スピーカ位置5a、5bに音像がある、あるいは、仮想スピーカ位置5a、5b側に音像があるように放音された音声を聴感することができる。
【0045】
このため、リアスピーカが持つ音源的な音の張り付き感に代表される好ましくない存在感が解消され、リアスピーカから放音される音声がより自然な音声として聴取することができるため、リアスピーカから放音される音声に求められる雰囲気感、臨場感が向上する。
【0046】
このように、この第1の実施の形態においては、聴取者の耳元において測定した音響伝達関数に基づいて求めたフィルタ係数のフィルタからなる仮想音像定位処理装置2により仮想音像定位処理を施した場合であっても、厳密な再現性を確保することは難しく、音像ずれ(音像ぼけ)が生ずる可能性が高い。特に、実際に音声を放音する実スピーカとしてのリアスピーカ4a、4bの外側に、仮想スピーカ位置5a、5bを設定して、仮想音像を形成した場合には、音像がずれる傾向にある。
【0047】
この結果、仮想音像定位処理を施した音声信号をリアスピーカ4a、4bから放音した場合には、放音された音声は、空間に浮遊したような感じを与える音像品質になりやすく、これによってもリアスピーカの存在感が弱められると考えられる。
【0048】
また、前述したように、リアスピーカ(音源)4a、4bの方向と、音像を感じる方向とを異なるようにした場合、音声を放音した部屋の壁などによる反射音の影響により、音源と音像とが分離しやすくなり、リアスピーカ4a、4bから放音された音声は、空間に浮遊したような音像品質になりやすいことも寄与して、リアスピーカ4a、4bの存在感を弱めていると考えられる。
【0049】
また、例えば、多数の被験者について測定した頭部音響伝達関数などの代表的頭部音響伝達関数に基づいて作成したフィルタ係数のフィルタからなる仮想音像定位処理装置2により仮想音像定位処理を施した音声信号をリアスピーカ4a、4bから放音する場合も考えられる。
【0050】
この場合、用いられた音響伝達関数が、例えば、聴取者100の耳元において測定した音響伝達関数と異なっていることもある。そして、この場合、聴取者100が聴取する音像には、多少の音像ずれが生じ、これがリアスピーカの音源的な存在感を弱めることに寄与していると考えられる。
【0051】
すなわち、前述したように、実際にリアスピーカ4a、4bからの音声を聴取する聴取者の耳元で測定した音響伝達関数を用いた場合であっても厳密な再現性を確保することは難しい。したがって、聴取位置の多少のずれや、聴取者毎に異なる可能性のある音響伝達関数の多少のずれによっては、リアスピーカから放音される音声に求められる雰囲気感、臨場感が低下するようなことはない。
【0052】
なお、この第1の実施の形態においては、図3に示した各フィルタのフィルタ係数は、仮想スピーカ位置5a、5b、リアスピーカ(実スピーカ位置)4a、4bが、それぞれ聴取者からみて左右略対称位置となっていない場合のパターンとして示したものである。
【0053】
しかし、仮想スピーカ位置5a、5b、リアスピーカ(実スピーカ位置)4a、4bが、それぞれ聴取者からみて左右略対称位置となった場合は、Shuffer型フィルタを使用して、よりシンプルに仮想音像定位処理装置2を構成することができる。
【0054】
[第2の実施の形態]
次に、この発明による音響再生方式の第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態の音響再生システムは、2個のリアスピーカ4a、4bのそれぞれに対し、複数の仮想スピーカ位置を設定することにより、リア(サラウンド)音場の雰囲気感をより一層向上させるようにしたものである。
【0055】
図5は、この第2の実施の形態の音響再生システムを説明するための図である。図5に示すように、この第2の実施の形態の音響再生システムは、リアスピーカ4a、4bに対して、複数の仮想スピーカ位置5a1〜5a4、5b1〜5b4が設定されること以外は、前述した第1の実施の形態の音響再生システムと同様の構成を有する。
【0056】
したがって、仮想スピーカ位置を複数か所設定することにより、仮想音像定位処理装置2を構成するバイノーラル化処理用のフィルタの係数が、前述した第1の実施の形態とは異なる。
【0057】
この第2の実施の形態においては、図5に示したように、リアスピーカ4a、4bのそれぞれに対して、4か所づつの仮想スピーカ位置5a1〜5a4、5b1〜5b4が設定されるため、これら複数の仮想スピーカ位置のそれぞれから聴取者の耳元までの複数の音響伝達関数を考慮して、バイノーラル化処理用のフィルタの係数を求める。
【0058】
この場合、図6に示すように、各仮想スピーカ位置にスピーカを設置して、インパルス音を放音し、聴取者100の左右の耳元においてインパルス応答を測定することにより、各仮想スピーカ位置から聴取者100の左右の耳元までの音響伝達関数を求めることができる。
【0059】
そして、このように複数の仮想スピーカ位置を設定した場合、聴取者100の左右の耳元までの音響伝達関数は、これら複数の仮想スピーカ位置から聴取者100の耳元までの各音響伝達関数が加算されたものとなる。
【0060】
ななわち、聴取者100の左側の仮想スピーカ位置5a1、5a2、5a3、5a4から聴取者100の左耳までの音響伝達関数H1、および、右耳までの音響伝達関数H2は、以下の(3)式、および、(4)式のように求めることができる。
H1=HφaL1+HφaL2+HφaL3+HφaL4 …(3)
H2=HφaR1+HφaR2+HφaR3+HφaR4 …(4)
同様にして、聴取者100の右側の仮想スピーカ位置5b1、5b2、5b3、5b4から聴取者100の左耳までの音響伝達関数H3は、および、右耳までの音響伝達関数H4は、以下の(5)式、および、(6)式のように求めることができる。
H3=HφbL1+HφbL2+HφbL3+HφbL4 …(5)
H4=HφbR1+HφbR2+HφbR3+HφbR4 …(6)
したがって、これらの各式において、HφaL、HφaR、HφbL、HφbRの後のサフィックスを示す数字をiで表すと、図7に示すように、この場合の聴取者100の左耳、右耳においての音響伝達関数H1、H2、H3、H4を求めることができる。
【0061】
そして、この第2の実施の形態の場合には、図8に示すように、複数の仮想スピーカ位置5a1〜5a4、5b1〜5b4に応じて求めた音響伝達関数H1、H2、H3、H4をフィルタ係数とするフィルタ251〜254としてを用いて、仮想音像定位処理装置2を構成するようにする。
【0062】
この場合、フィルタ251は、図6に示した聴取者100の左側の仮想スピーカ位置5a1、5a2、5a3、5a4から聴取者100の左耳までの音響伝達関数H1をフィルタ係数として用いたものであり、フィルタ252は、図6に示した聴取者100の左側の仮想スピーカ位置5a1、5a2、5a3、5a4から聴取者100の右耳までの音響伝達関数H2をフィルタ係数として用いたものである。
【0063】
同様に、フィルタ253は、図6に示した聴取者100の右側の仮想スピーカ位置5b1、5b2、5b3、5b4から聴取者100の右耳までの音響伝達関数H3をフィルタ係数として用いたものであり、フィルタ254は、図6に示した聴取者100の左側の仮想スピーカ位置5b1、5b2、5b3、5b4から聴取者100の左耳までの音響伝達関数H4をフィルタ係数として用いたものである。
【0064】
このように、仮想スピーカ位置を多数設けることにより、音声信号(ソース)のミキシング時の音場に近づけることができ、より自然な音場感が得られるとともに、サラウンド音場の雰囲気感をり一層向上させることができる。
【0065】
なお、この第2の実施の形態においては、図5に示したように、聴取者100の後ろ側の左右に、4か所づつの仮想スピーカ位置(仮想音像)を展開するようにしたが、これに限るものではなく、左右に2か所づつ、3か所づつ、あるいは5か所づつ、6か所づつのように、複数の仮想スピーカ位置を設定し、仮想音像を展開することもできる。
【0066】
また、前述した第1、第2の実施の形態においては、仮想スピーカ位置(仮想音像)は、聴取者100を中心として、聴取者100の正面方向と、聴取者100から、聴取者100とリアスピーカ4a、または、リアスピーカ4bとを結ぶ方向とのなす角である開き角θ1、θ2の内側に仮想スピーカ位置(仮想音像)を設定するようにしたが、これに限るものではない。
【0067】
例えば、聴取者100を中心として、聴取者100の正面方向と、聴取者100から実スピーカ4a、4bを結ぶ方向とのなす角であるを開き角θ1、θ2を、前述した2個のリアスピーカを用いるようにされた音響再生システムの場合の推奨値(推奨角度)である110度、もしくは、これに近くなるようにする。そして、仮想スピーカ位置を実スピーカ4a、4bの外側に設定することもできる。
【0068】
すなわち、聴取者100を中心として、聴取者100の正面方向と、聴取者100から仮想スピーカ位置を結ぶ方向とのなす角であるを開き角φ1、φ2を、前述の開き角θ1、θ2より大きくなるように仮想スピーカ位置を設定することができる。もちろん、開き角φ1、φ2が、開き角θ1、θ2よりも小さくなる位置と、大きくなる位置の両方に仮想スピーカ位置を設定するようにしてもよい。
【0069】
このように、リアスピーカ4a、4bが配置される実スピーカ位置は、聴取者100の背面方向の任意の位置に配置することができる。もちろん、仮想スピーカ位置も任意の位置に設定することができる。
【0070】
また、前述した第1、第2の実施の形態においては、仮想音像定位処理装置2は、音声信号発生源としてのDVD装置1とは別体であるものとして説明したがこれに限るものではない。例えば、音声信号発生源としてのDVD装置などの再生装置内やオーディオアンプ装置内に仮想音像定位処理装置を内蔵するようにしてももちろんよい。
【0071】
また、前述した第1、第2の実施の形態において、図1、図5に示した実際に配置されたスピーカであるリアスピーカ4a、4bに、仮想音像定位処理を施していない音声信号S1a、S1bを一部ミキシングしてもよい。
【0072】
すなわち、図1、図5に示したように、リアスピーカ4a、4bの外側に、仮想スピーカ位置が設定されて、仮想音像が展開した状態であれば、聴取者の真後ろ方向の近傍に配置されたリアスピーカ4a、4bに、仮想音像定位処理前の無加工にリアスピーカ用の音声信号S1a、S1bを一部ミキシングしてもよい。この場合においても、より自然な音場感、雰囲気感が損なわれることはないことが、比較聴取実験により確認された。
【0073】
また、前述した第1、第2の実施の形態においては、音声信号の発生源としてDVD装置を用いた音響再生システムとして説明したがこれに限るものではない。例えば、CD(コンパクトディスク)、MD(ミニディスク)と呼ばれる小型光磁器ディスクなどの各種の音声信号の記録媒体の再生装置を音声信号の発生源として用いた音響再生システムにこの発明を適用することもできる。
【0074】
もちろん、ビデオテープレコーダから再生される音声信号を、聴取者の後ろ側に配置されるリアスピーカからも放音するようにして、家庭においても映画館と同じような臨場感でビデオ映画などを観賞できるようにする、いわゆるホームシアターシステムなどにこの発明を適用することができる。
【0075】
このように、この発明は、少なくとも左右2個のリアスピーカにリアスピーカ用の音声信号を出力するようにする各種方式に適用することができる。
【0076】
また、リアスピーカは、左右2個に限るものではなく、複数個のリアスピーカを有する場合にもこの発明を適用するようにしてもよい。この場合には、各リアスピーカから放音するリアスピーカ用の音声信号に対して、想定した仮想スピーカ位置から聴取者の耳元までの音響伝達関数に基づいて仮想音像定位処理を行うようにすればよい。
【0077】
また、家庭用だけでなく、自動車内で用いるカーオーディオシステムや、コンサートホール、劇場、映画館などの大規模な音響再生システムにもこの発明を適用することもできる。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、リアスピーカの存在感に起因する問題を解消することができる。これにより、リアスピーカを用いた場合にも、放音される音声を自然な音声として聴取することができ、音場の雰囲気感を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による音響再生方式が適用された音響再生システムを説明するための図である。
【図2】この発明による音響再生方式において行われる仮想音像定位処理について説明するための図である。
【図3】図1に示した音響再生システムの仮想音像定位処理装置について説明するための図である。
【図4】図1に示した音響再生システムの仮想音像定位処理装置について説明するための図である。
【図5】この発明による音響再生方式の他の例が適用された音響再生システムを説明するための図である。
【図6】この発明による音響再生方式の他の例において行われる仮想音像定位処理について説明するための図である。
【図7】この発明による音響再生方式の他の例において行われる仮想音像定位処理について説明するための図である。
【図8】図5に示した音響再生システムの仮想音響システムの仮想音像定位処理装置を説明するための図である。
【図9】リアスピーカを用いた従来の音響再生方式の一例を示す図である。
【符号の説明】
1…DVD装置(音声信号発生源)、2…仮想音像定位処理装置、3a、3b…増幅回路、4a、4b…リアスピーカ、5a、5b…仮想スピーカ位置(仮想音像)、5a1、5a2…仮想スピーカ位置、5a3、5a4…仮想スピーカ位置、5b1、5b2…仮想スピーカ位置、5b3、5b4…仮想スピーカ位置、100…聴取者(聴取位置)
Claims (4)
- 聴取者から離間して、当該聴取者の真後ろ方向を中心として、当該中心の近傍であって、当該中心の左右の異なる位置であるリアスピーカが配置された実スピーカ位置とは異なる仮想スピーカ位置から音声を放音した場合の前記聴取者の耳元までの音響伝達関数に基づいて、
供給されるリアスピーカ用の音声信号に対して、前記聴取者の正面から前記実スピーカ位置までの水平面における開き角より小さい位置に音像があるようにする仮想音像定位処理を行って、前記仮想音像定位処理がされた音声信号を前記リアスピーカに供給することを特徴とする音響再生方式。 - 請求項1に記載の音響再生方式において、
前記仮想音像定位処理により定位させる前記音像を複数の位置に設定することを特徴とする音響再生方式。 - 再生されたリアスピーカ用の音声信号の入力端と、
聴取者から離間して、当該聴取者の真後ろ方向を中心として、当該中心の近傍であって、当該中心の左右の異なる位置であるリアスピーカが配置された実スピーカ位置とは異なる仮想スピーカ位置から音声を放音した場合の聴取者の耳元までの音響伝達関数に基づいて、前記入力端を介して入力された前記リアスピーカ用の音声信号に対して、前記聴取者の正面から前記実スピーカ位置までの水平面における開き角より小さい位置に音像があるようにする仮想音像定位処理を行う仮想音像定位処理部と、
前記仮想音像定位処理部において処理された前記リアスピーカ用の音声信号の出力端と
を備えたことを特徴とする音声信号処理装置。 - 請求項3に記載の音声信号処理装置において、
前記仮想音像定位処理により定位させる前記音像を複数の位置に設定することを特徴とする音声信号処理装置。
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