JP3890430B2 - 表面検査方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウェブの表面及び内部に存在する欠陥を検出するための表面検査方法及び装置に関し、特に、検査対象であるウェブに2次元的な張力を作用させて、その平面性を向上させて検査を行うことを可能とした表面検査方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
写真フイルムの支持体や液晶パネルの偏光板部材には、ポリエチレンテレフタレート(PET)やトリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のプラスチックフィルムが用いられている。写真フイルムでは、支持体の表面や内部に欠陥があると、印画紙に露光現像した際に欠陥像が生ずる。液晶パネルでは、偏光板部材の欠陥によって液晶の配向が乱されて目視欠陥が発生する。そのため、欠陥の少ないプラスチックフイルムを供給することが望まれている。特に、液晶パネルに使用するプラスチックフィルムでは、30μm以上の欠陥が無いことが望まれている。
【0003】
プラスチックフイルムの欠陥を減少させるために、製造後のプラスチックフイルムには、高精度の欠陥検査を実施する必要がある。この検査では、製造直後の幅広のプラスチックフイルムのウェブから検査用のシートを作成し、この検査用シートを検査員による目視や、偏光顕微鏡による観察等によって検査しているのが実状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、検査員による目視検査は、およそ50μm以下の大きさの欠陥を識別することが難しく、更に、作業に対する熟練度合いや作業時の状態によって検査精度が変化してしまい、品質管理の面で問題があった。また、偏光顕微鏡による検査は、目視検査では発見できない微小な欠陥まで見つけることができるが、検査に膨大な時間がかかるという問題がある。
【0005】
更に、ウェブから検査用シートをカットする際や、検査用シートを偏光顕微鏡にセットする際に、検査用シートにゴミや埃等の異物が付着することがあり、その異物が製造時のものなのか製造後に付着したものなのかが区別できず、検査の正確性に致命的な問題があった。
【0006】
上記問題を解決するために、清潔な環境で製造したウェブロールから巻き戻してウェブを連続搬送し、この連続搬送されるウェブにレーザー光を照射し、傷やゴミ等で乱反射したレーザー光を受光器で検出するようにした表面検査装置がある(例えば、特許登録第2684460号)。しかしながら、この表面検査装置では、受光器の検出精度があまり良くなかったことから、およそ200μm以下の欠陥を検出することができず、また、検査光の入射が一定方向からとなるため、中には乱反射しない欠陥もあり、検出されない欠陥が発生することがあった。
【0007】
また、特にフイルムや磁気シート等のように被検査対象が薄い可撓性材料であると、これらの表面性を極めて均一に保つことは容易ではなかった。このため、特に反射光で欠陥を検出する場合、被検査対象にうねりや傾きがあると、良品部、欠陥部の反射光が正しく受光部に入射しなくなり、検出精度が悪くなるといった問題もあった。
【0008】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、高精度欠陥検査の時間短縮と検査精度の向上とを可能とした表面検査方法及び装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本発明に係る表面検査方法は、ロール状に巻かれたウェブを巻き戻して間欠搬送させ、このウェブの搬送が停止している際に、ウェブの搬送方向とこれに直交する方向との両方にその張力を通常該ウェブが製造工程で搬送される際にかかる5kg/mの値の少なくとも2倍以上作用させつつ、光電素子を移動させてウェブの表面を走査し、欠陥とその欠陥の位置とを検出するようにしたことを特徴とする。また、本発明に係る表面検査方法は、ウェブの同一部位に、前記光電素子による走査を少なくとも2回行い、1度目の走査で欠陥の位置を検出し、2度目の走査で欠陥の状態を識別するようにしたことを特徴とするものである。
【0010】
一方、本発明に係る表面検査装置は、ロール状に巻かれたウェブを引き出して間欠搬送させるウェブ搬送部と、該ウェブの停止時に、搬送方向と直交する方向にその張力を通常該ウェブが製造工程で搬送される際にかかる5kg/mの値の少なくとも2倍以上作用させる張力作用部材と、ウェブに検査光を照射する投光部とウェブからの乱反射光を受光する光電素子とを前記搬送方向と直交する方向に移動させてウェブの表面を走査させる走査機構とを設け、欠陥とその欠陥の位置とを検出するようにしたことを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明に係る表面検査装置は、前記光電素子としてラインCCDを用い、このラインCCDの長手方向が前記ウェブの搬送方向に沿うように配置したことを特徴とするものである。さらに、ウェブの同一部位に、前記光電素子による走査を少なくとも2回実施し、1度目の走査で欠陥の位置を検出し、2度目の走査で欠陥の形態を撮像するようにしたことを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明に係る表面検査装置は、投光部に、受光素子の走査位置の外周を囲むように配置された少なくとも一つのリング状ランプ、好ましくは垂直方向に一定の長さをもった円筒型リング状ランプを用い、受光素子とともに走査機構によって移動されるようにしたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて、詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る表面検査装置の構成を示す概略図である。この表面検査装置は、プラスチックフイルムのウェブ2がロール状に巻かれたウェブロール3がセットされるウェブ供給部4と、ウェブ2の検査を行う検査部5と、検査後のウェブ2を巻き取るウェブ回収部6とから構成されている。
【0014】
ウェブ2は、例えば、磁気テープの支持体として使用されるプラスチックフイルムであり、磁気テープの幅に裁断される前の幅広の状態となっている。また、ウェブ2は、ゴミや埃,傷等がつかないように、両面にラミネートフイルム7,8が重ねられた状態でロール状に巻かれていることもある。その場合には、ウェブ供給部4には、ウェブロール3から巻き戻したウェブ2のラミネートフイルム7,8を剥離して巻き取ることが必要であり、そのため剥離用ローラ9,10がウェブ2の上,下方に配置されている。
【0015】
ウェブロール3から巻き戻されたウェブ2は、検査部5を経てウェブ回収部6の回収用ローラ12に巻き取られる。この回収用ローラ12は、図示されていないモータによってウェブ2を巻き取る方向に間欠回転される。これにより、ウェブ供給部4のウェブ2は検査部5に間欠搬送される。ウェブ供給部4と検査部5との間には、ウェブ2の静電気を除去するとともに、付着しているゴミや埃等を吹き飛ばす除電ブロワ13が配置されている。
【0016】
検査部5には、ウェブ2に平面性を付与する張力作用部材としての一対のローラ15,16が配置されている。この平面性が付与されたウェブ2に対面して、ウェブ2に検査光を照射する投光部17と、光電素子を含む撮像部18と、これら投光部17と撮像部18とをウェブ2の搬送方向に直交する方向で移動させる走査駆動部19とが配置されている。
【0017】
上述のローラ15,16としては、搬送対象であるウェブ2の幅方向の移動を防止するために、表面の静止摩擦係数の高いもの、例えば、鏡面化されて表面粗さが0.4S以下のものや、合成ゴム層(例えばNBR85)を有するものが好ましい。また、ウェブ2は、その搬送方向に所定の張力、例えば10kg/m〜60kg/m程度の張力をかけて搬送される。上記ローラ15,16の静止摩擦係数は、ウェブ2に上記範囲の張力をかけた場合に、ウェブ2がその搬送方向に直交する方向に収縮するのを防止するために必要なものである。
【0018】
より詳細に説明すると、上述の、ウェブ2の搬送方向にかける張力は、通常の製造時にかける5kg/m程度に比べて少なくとも2倍として、このため、いわゆるポアソン比による理論で示されるように、ウェブ2の幅方向の収縮しようとする量が通常の製造工程での量に比べて大きくなる。しかし、表面の静止摩擦係数の高いローラ15,16が、ウェブ2の幅方向への収縮を抑制することにより、ウェブ2の幅方向への収縮を防止するとともに、ローラ15,16間に位置するウェブ2に、その搬送方向と搬送方向と直交する方向との両方向に所定の張力を作用させることができるものである。このようなローラ15,16を使用することで、検査される部位の平面性がきわめて均一となり、欠陥検査を容易かつ高精度に行うことができる。
【0019】
また、図2及び図3に示すように、撮像部18は、光電素子である高解像度のラインCCD21と、ウェブ2の表面で反射した光をラインCCD21に結像する結像レンズ22と、これらが組み込まれる筐体23とからなる。ラインCCD21は、長手方向がウェブ2の搬送方向に沿うように配置されている。
【0020】
投光部17は、円筒形状のケース25と、このケース25に収められた複数のリング状ランプ26a,26b,26c,26dと、各リング状ランプ26a〜26dの間に配置され、リング状ランプ26a〜26dから放射された光をウェブ2の表面に向けて照射させる複数の反射板27a,27b,27cとから構成されている。リング状ランプ26a〜26dとしては、例えば、リング形状の蛍光灯や、EL発光素子等が用いられる。
【0021】
この投光部17は、撮像部18の下方で、撮像部18によるウェブ2の撮像位置の周囲を囲むようにして配置される。これにより、撮像部18の撮像位置に外周から検査光を様々な角度で入射することができ、色々な反射率や指向性を有する傷やゴミ,埃等で検査光を乱反射させることができ、表面検査装置の検査精度を向上させることができる。なお、ウェブ2の下方には、検出効率を高めるために、黒色の支持板29が配置されている。
【0022】
上記投光部17と撮像部18とは、略T字形状の支持ステー31に保持されている。この支持ステー31は、ウェブ2の幅方向に沿って配置された走査駆動部に組み込まれており、この走査駆動部によってウェブ2の幅方向に往復移動される。投光部17はウェブ2の幅方向に移動しながらウェブ2の表面を照明し、撮像部18は投光部17と一緒に移動しながら、投光部17により照明されたウェブ2の表面を撮像する。
【0023】
ウェブ2の欠陥には多種多様なものが存在し、上記リング状ランプ26a〜26dが最も応用範囲が広い。しかしながら、図4に示すように、撮像部18に対向してウェブ2を挟み込むように配置されたバックライト50による検査光によっても、欠陥検査は可能であり、不透明異物や強い傷の類は有効に検出することができる。
【0024】
走査駆動部には、撮像部18と投光部17とを移動させる走査機構が内蔵されている。この走査機構としては、詳しくは図示されていないが、ウェブ2の幅方向に沿って配置されたプーリーと、このプーリーにかけられて支持ステー31が取り付けられたベルトとからなり、プーリーがモータで回転される際のベルトの移動によって支持ステー31を移動させている。なお、走査機構は、プーリーとベルトとに限定されるものではなく、スプロケットとチェーン,ソレノイドとバネ,カム機構,エアシリンダ,油圧シリンダ,ボールネジとボールナット等を用いることができる。
【0025】
図1に示すように、表面検査装置はコンピュータ33によって制御される。コンピュータ33には、表面検査装置を制御するための制御プログラムと、検査の際のスレッシュホールドレベル等の検査条件とが格納されており、これらに従って表面検査装置の制御が行われる。
【0026】
また、撮像部18は、ウェブ2の同一部位を2回走査し、1度目の走査でウェブ2の欠陥の位置を検出し、2度目の走査で各欠陥の状態を撮像する。撮像部18で撮像された欠陥位置データと欠陥画像データはコンピュータ33に入力され、メモリ等の記憶装置に保存される。また、保存されたデータは、コンピュータ33に接続されたモニタ35によって観察することができ、更に、コンピュータ33に接続されたプリンタ36によってプリントアウトして、各種検討に用いることができる。このように、欠陥位置の認識と欠陥形状の撮像とを別々の走査時に行うことで検査速度を飛躍的に高めることができ、一度の走査で欠陥位置の認識と欠陥形状の撮像とを行う場合に比べて、およそ10倍程度検査時間の短縮を図ることができる。
【0027】
検査部5とウェブ回収部6との間には、検査部5で検出された欠陥の位置にマーキングを行うマーキング装置38が配置されている。このマーキング装置38は、詳しくは図示しないが、ウェブ2にマーキングを行うプリンタヘッドと、このプリンタヘッドをウェブ2の幅方向で移動させる移動機構とからなり、コンピュータ33に保存された欠陥位置データに基づいて移動機構がプリンタヘッドを移動させ、所定の位置でウェブ2の表面にマーキングを行う。
【0028】
マーキング装置38でマーキングするマークとしては、例えば、図5に示すように、欠陥の大きさによってマーク形状を変更することが有効である。ここでは、大きな欠陥には同図(A)の五角形マーク40を用い、中程度の大きさの欠陥には同図(B)の四角形マーク41を用い、小さな欠陥には同図(C)の円形マーク42を用いるようにしている。これにより、検査後に欠陥の大きさや分布を容易に調べることができる。なお、プリンタヘッドには、例えば、インクジェット方式のものや、インクリボンを使用する熱転写方式等のプリンタヘッドや、背面インク供給型のスタンプ等を用いることができる。
【0029】
次に、図6に示すフローチャートを参照して、上記実施形態の表面検査装置の作用について説明する。
図1に示すように、プラスチックフイルムのウェブ2は、ロール状に巻かれたウェブロール3の形態で表面検査装置のウェブ供給部5にセットされる。ウェブ供給部5にセットされたウェブロール3からは、ウェブ2が巻き戻され、両面を挟み込んでいるラミネートフイルム7,8が剥がされてから、検査部5を経てウェブ回収部6の回収用ローラ12に係止される。ラミネートフイルム7,8は、剥離用ローラ9,10にそれぞれ係止される。このように、ウェブロール3を直接検査装置にセットして検査することができるため、検査用シートを作成していた従来に比べて検査の正確性が向上する。
【0030】
ウェブ2を表面検査装置にセットした後、コンピュータ33を操作して各種設定を行う。ここでの設定とは、検査する材質やウェブ2の厚み,検査面積,欠陥の大きさや状態に関するスレッシュホールドレベル,マーキングの実施・不実施等である。
【0031】
設定終了後に検査をスタートさせると、図示されていないモータが回収用ローラ12をウェブ巻き取り方向に間欠回転させ、ウェブ2をウェブ供給部4から引き出して検査部5に間欠搬送する。このとき、ウェブ2は、前述のようなローラ15,16の作用により、搬送方向及びこれに直交する方向の両方に張力をかけられ、極めて良好な平面性が得られる。また、図2及び図3に示すように、投光部17ではリング状ランプ26a〜26dが点灯される。ウェブ2の搬送が停止すると、走査駆動部19が作動し、支持ステー31に保持された投光部17と撮像部18とをウェブ2の幅方向に沿って一定速度で移動させる。その際に撮像部18ではラインCCD21が駆動され、投光部17で照明されたウェブ2の表面を撮像する。
【0032】
投光部17をリング状ランプ26a〜26dで形成する場合には、投光部17のリング状ランプ26a〜26dが上下方向で積み重ねられ、反射板27a〜27cによって反射されていることから、放射された検査光は様々な角度でウェブ2の表面に入射する。そのため、ウェブ2の表面及び内部に存在する欠陥がどのような反射率や指向性を有していても、高い精度で検査光をウェブ2の欠陥で乱反射させることができる。
【0033】
また、この乱反射した光を検出するのは、高解像度のラインCCD21であるため、従来の受光器を用いていた検査装置よりも高精度に欠陥を検出することができる。この1度目の走査である検査スキャニングの際には、ウェブ2の欠陥の位置が検出され、検査スキャニングで得られた欠陥位置データは、コンピュータ33に入力されて記録装置に保存される。
【0034】
検査スキャニングで、予め設定した以上のレベルの欠陥が発見されなかった場合には、ウェブ2が再度間欠搬送され、ウェブ2の新たな部分に対して検査スキャニングが実施される。また、検査スキャニングで予め設定した以上の大きさの欠陥が発見された場合には、投光部17と撮像部18とを初期位置に復帰させる際に、確認スキャニングが行われる。この確認スキャニングでは、検出された各欠陥の撮像が行われる。この欠陥画像データも、コンピュータ33に入力され記録される。
【0035】
欠陥画像は、後でモニタ35で観察したり、プリンタ36によりプリントアウトする以外に、リアルタイムにモニタ35で観察することもできる。その際に、欠陥がゴミや埃等のすぐに取り除くことができる、悪影響の少ないものならば、コンピュータ33を操作して、その欠陥を欠陥位置データと欠陥画像データとから除外することができる。
【0036】
なお、ウェブ2の幅方向と同じ長さのラインCCDを使用すれば、より検査時間を短縮することができるが、表面検査装置のコストが大幅に上昇してしまう。そのため、本発明では、短いラインCCDでウェブ2を幅方向に走査するようにして、コストと機能のバランスを図っている。
【0037】
ウェブ2に欠陥があった場合には、ウェブ2の間欠搬送後に、コンピュータ33内に記録されている欠陥位置データに基づいて、ウェブ2の欠陥の位置にマーキング装置38によってマーキングが施される。このマーキングは、欠陥の大,中,小に応じて図5(A)〜(C)の符号40〜41に示すように変えられる。これにより、ウェブ2を直接観察することで、欠陥分布状況を簡単に調べることができる。
【0038】
以上のような検査スキャニング,確認スキャニング,マーキングが、予め設定した規定面積の検査が終了するまで繰り返される。規定面積の検査が終了すると、検査結果をモニタ35に表示させて観察したり、プリンタ36でプリントアウトして各種検討に用いることができる。
【0039】
【実施例】
上記実施形態の表面検査装置を、ローラ15,16として表面粗さが0.4S以下のものを用い、その間隔を300mmとして作製した。検査対象としては、図2に示す幅Lが1000mm、PET製である支持体の厚みが10μm、磁性層厚みが3μmの磁気テープ2を用いた。ラインCCD21の走査幅L1は50mmとし、ラインCCD21の解像度を5000として、表面検査を行った。磁気テープ2には、その搬送方向に13kg/m及び30kg/mの張力を与えた。
【0040】
上述の設定によれば何れの場合でも、ローラ15,16によって幅方向の収縮が抑制されるため、検査される部位の平面性が極めて良好となり、最小で20μmの大きさの欠陥を検出し得る速度で投光部17と撮像部18とを移動させても、1m2の面積のウェブ2を検査するのに5分しかかからなかった。また、マーキングは、平均して5秒/個となった。そのため、検査精度を向上させながら、ウェブの検査時間を大幅に短縮することができる。
【0041】
上記実施例においては、磁気テープウェブの検査を例に説明したが、本発明の表面検査方法及び検査装置は、透明または不透明な各種ウェブの検査に用いることができる。また、ここでは、撮像部と投光部とを1個ずつ使用したが、これらを2個以上ずつ装備して、より検査精度を向上させることもできる。なお、撮像部と投光部とを2個以上ずつ使用する場合、一方を検査スキャニング用、他方を確認スキャニング用と分けて使用してもよい。
【0042】
また、上記実施の形態においては、ローラ15,16として、表面粗さ0.4S以下のものを用いた例を示したが、その硬度,表面粗さなどは、検査対象とするウェブ2の種類,厚みなどに応じて、適宜決定してよいことはいうまでもない。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ウェブの検査される部位の良好な平面性が確保されて、ウェブの欠陥の検査精度を向上させながら検査時間を大幅に短縮することができるため、このウェブを使用する磁気テープ,写真フイルム等の製品の品質向上と、製造効率の向上に大きく貢献する表面検査方法及び装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面検査装置の構成を示す概略図である。
【図2】検査部の構成を示す斜視図である。
【図3】撮像部及び投光部の要部断面図である。
【図4】別の撮像部及び投光部の要部を示す断面図である。
【図5】マーキングされるマークの例を示す説明図である。
【図6】表面検査装置の動作順序を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 ウェブ
3 ウェブロール
4 ウェブ供給部
5 検査部
6 ウェブ回収部
15,16 ローラ
17 投光部
18 撮像部
19 走査駆動部
21 ラインCCD
26a〜26d リング状ランプ
Claims (7)
- ウェブに検査光を照射し、該ウェブの表面及び内部に存在する欠陥で乱反射した光を光電素子により検出する表面検査方法において、ロール状に巻かれたウェブを巻き戻して間欠搬送させ、該ウェブの搬送が停止している際に、搬送方向とこれに直交する方向の両方にその張力を通常該ウェブが製造工程で搬送される際にかかる5kg/mの少なくとも2倍以上作用させつつ、前記光電素子を移動させてウェブの表面を走査し、欠陥とその欠陥の位置とを検出することを特徴とする表面検査方法。
- 前記ウェブの同一部位について、前記光電素子による走査を少なくとも2回行い、一度目の走査で欠陥の位置を検出し、2度目の走査で欠陥の状態を識別することを特徴とする請求項1に記載の表面検査方法。
- ウェブに検査光を照射する投光部と、該ウェブの表面及び内部に存在する欠陥で乱反射された光を検出する光電素子とを備えた表面検査装置において、ロール状に巻かれたウェブを巻き戻して間欠搬送させるウェブ搬送部と、該ウェブの停止時に、搬送方向と直交する方向にその張力を通常該ウェブが製造工程で搬送される際にかかる5kg/mの少なくとも2倍以上作用させる張力作用部材と、前記搬送方向と直交する方向に前記光電素子を移動させて前記ウェブの表面を走査する走査機構とを設け、欠陥とその欠陥の位置とを検出することを特徴とする表面検査装置。
- 前記光電素子としてラインCCDを用い、該ラインCCDの長手方向が前記ウェブの搬送方向に沿うように配置したことを特徴とする請求項3に記載の表面検査装置。
- 前記ウェブの同一部位について、前記ラインCCDによる走査を少なくとも2回実施し、一度目の走査で欠陥の位置を検出し、2度目の走査で欠陥の形態を撮像することを特徴とする請求項4に記載の表面検査装置。
- 前記投光部は、前記光電素子の走査位置の外周を囲むように配置された少なくとも一つのリング状ランプからなり、前記光電素子とともに走査機構によって移動するように構成したことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の表面検査装置。
- 前記リング状ランプは、垂直方向に一定の長さを持つ円筒型リング状ランプであることを特徴とする請求項6に記載の表面検査装置。
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