JP3888716B2 - 染毛剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、染毛効果および堅牢性に優れ、かつ、毛髪の染まりすぎや地肌汚れが少ない染毛剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より染毛剤としては、パラフェニレンジアミンなどの酸化染料を用いた酸化染毛剤が染毛力や堅牢性に優れ、色調が多彩であることから広く用いられてきている。また近年、酸性染料と溶剤を用いたカラーリンスやヘアマニキュアなどの酸性染毛料も広く普及している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ヘアスタイルの多様化により、頭髪は染毛剤、ブリーチ剤、パーマネントウェーブ用剤、ヘアストレートナー等によって処理される機会が多くなり、これらの処理の繰り返しは毛髪損傷の要因の一つと考えられている。これらの処理によって引き起こされる毛髪損傷としては、毛小皮の浮き上がり、剥離およびそれに続く間充物質の流出による毛髪の多孔質化等が挙げられる。従って、新生毛(根元部分)と、これらの処理を受けた毛髪(毛先部分)とでは、その表面状態が異なる。
【0004】
酸化染毛剤は、主にアルカリ性条件下で毛髪を膨潤させ、毛小皮を開いて染料を毛髪内部に浸透させ、酸化剤で酸化して発色させるものである。従って、毛髪の表面状態の違いにより、毛小皮の開き方が異なったり、あるいは毛小皮が剥離していたりすると、染料の浸透量に差ができ、染まりに斑の生じる場合がある。特に、毛髪の根元部分はさほど染まっていないのに、毛先は真っ黒に染まってしまった等の現象が起こりやすい。
【0005】
また酸性染毛料は、酸性領域で使用するため毛髪の膨潤度は小さく、染料の毛髪内部への浸透性は十分ではないため、染毛効果を得るためには、染料を高濃度に配合したり、染毛時に煩雑な加温操作が必要となる。この際、やはり毛髪表面状態の差により染毛効果が変動し、斑染まりになることがある。また、頭皮や皮膚に付着すると容易に染色され、相当の期間汚れが残ってしまうという欠点がある。
【0006】
従来、このような染まり斑や地肌の汚れを防止するには、染毛施術者の技術に頼らなければならず、従って一般家庭で染毛する場合は、十分防止することは困難であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、酸化染料が配合される染毛剤組成物において、クロルキシレノールおよび/またはクロロブタノールを0.01〜2重量%配合する事により、染毛効果および堅牢性に優れ、染毛技術に習熟していなくても斑染まりや地肌汚れを引き起こさない染毛剤を得ることができることを見い出し、本発明に至った。
【0008】
すなわち、本発明は、染毛効果および堅牢性に優れ、染まり斑や地肌汚れの少ない染毛剤組成物を提供するものである。
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】
本発明に使用されるクロルキシレノールとクロロブタノールは、各々単独で、あるいは混合して配合することができる。その配合量は0.01〜2重量%であり、0.01重量%より少ないと十分な斑染まり防止効果は得られず、また2重量%を越えても効果の上昇は期待できない。さらに好ましくは0.05〜1重量%である。
【0011】
本発明の染毛剤組成物に用いられる染料としては、酸化染料や直接染料が挙げられる。酸化染料は、通常、主要中間体とカプラーに分けられ、主要中間体としては、フェニレンジアミン類、アミノフェノール類、ジアミノピリジン類等およびそれらの塩類の1種または2種以上が挙げられる。塩類としては塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等が挙げられる。これらの中でもパラフェニレンジアミン、パラトルイレンジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−パラフェニレンジアミン、N−フェニル−パラフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2−クロロパラフェニレンジアミン、N,N−ジメチルパラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、オルトアミノフェノール、パラメチルアミノフェノール、2,6−ジクロロパラフェニレンジアミン、パラアミノフェニルスルファミン酸、2,5−ジアミノピリジンおよびそれらの塩類が効果および染毛力の点から好ましい。その配合量は染毛用第1剤の全重量に対して0.01〜15重量%であり、0.01重量%よりも少ないと十分な染毛効果が得られず、15重量%を越えても、その効果は変わらず経済的ではない。さらには0.1重量%〜10重量%が好ましく、0.1重量%以上配合することにより、より優れた染毛効果が得られる。一方、10重量%を越えた場合は染毛効果の上昇は少なくなる。
【0012】
また、カプラーとしては、レゾルシン、ピロガロール、カテコール、メタアミノフェノール、メタフェニレンジアミン、オルトアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノール、1,2,4−ベンゼントリオール、トルエン−3,4−ジアミン、トルエン−2,4−ジアミン、ハイドロキノン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、5−アミノオルトクレゾール、ジフェニルアミン、パラメチルアミノフェノール、フロログルシン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、没食子酸、タンニン酸、没食子酸エチル、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、五倍子、1−メトキシ−2−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチル)アミノベンゼン、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール等およびそれらの塩を配合することができる。この配合量は0.01〜10重量%であり、0.01重量%よりも少ないと十分な染色性が得られず、10重量%を越えても、その効果は変わらず経済的ではない。さらには、0.1重量%〜5重量%が好ましく、0.1重量%以上配合することにより、より優れた染色性が得られる。一方、5重量%を越えた場合は染色性の上昇は少なくなる。その他、「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行,薬事日報社)に収載されたものも適宜、用いることができる。
【0013】
直接染料としては、タール系色素や天然色素などの公知のものが使用でき、1種または2種以上併用してもよい。その中でも、ニトロ系染料、アゾ染料、ニトロソ染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、キノリン染料、アントラキノン染料またはインジゴ染料が、良好な染毛効果を得られ好ましく、また、これらの染料を染毛剤組成物中に0.01〜10重量%配合するのが最も良い。0.01重量%より少ない場合、染毛効果は不十分であり、逆に10重量%より多い場合には、染毛力が向上しないばかりか頭皮、手指への染着が著しくなり望ましくない。
【0014】
直接染料の具体例としては、ニトロパラフェニレンジアミン、パラニトロオルトフェニレンジアミン、パラニトロメタフェニレンジアミン、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール、ピクラミン酸、それらの塩および「医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令」(昭和41年告示、厚生省)により定められた染料(以下、法定色素と略す)のうち、黄色403号の(1)等のニトロ系染料、同じく法定色素、赤色2号、赤色102号、赤色201号、赤色225号、赤色227号、赤色501号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色505号、赤色506号、だいだい色205号、だいだい色402号、だいだい色403号、黄色4号、黄色5号、黄色402号、黄色404号、黄色405号、黄色406号、黄色407号、かっ色201号、黒色401号等のアゾ染料、同じく緑色401号等のニトロソ染料、同じく青色1号、青色202号、青色203号、青色205号、緑色3号、緑色205号、緑色402号等のトリフェニルメタン染料、同じく赤色3号、赤色104号の(1)、赤色105号の(1)、赤色106号、赤色218号、赤色230号の(1)、赤色230号の(2)、赤色231号、赤色232号、赤色401号、だいだい色201号、だいだい色207号、黄色201号、黄色202号の(1)、黄色202号の(2)等のキサンテン染料、同じく黄色203号、黄色204号等のキノリン染料、1−アミノ−4−メチルアミノアントラキノン、1,4−ジアミノアントラキノン、法定色素青色403号、緑色201号、緑色202号、紫色201号、紫色401号等のアントラキノン染料、同じく青色2号、青色201号等のインジゴ染料などが挙げられる。
【0015】
本発明の染毛剤組成物は、液体状、乳液状、クリーム状、ゲル状、ペースト状、またはエアゾールフォームなどの剤型にすることができる。
【0016】
さらに、本発明の染毛剤組成物には本発明の効果を妨げない範囲において、従来公知の成分を添加配合することができる。例えば、高級アルコール、流動パラフィン、エステル油、脂肪酸、シリコーンおよびその誘導体、ワセリン、多価アルコール、紫外線吸収剤、防腐剤、界面活性剤、増粘剤、pH調整剤、アルカリ剤、香料、パール化剤などが挙げられる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例の記述に限定されるものではない。また、%は特記しない限り重量基準である。
【0018】
【実施例】
【0019】
染毛剤あるいはパーマネントウェーブ用剤処理後3ヶ月程度経過した、白髪のあるパネラー5人の頭髪を頭頂部から左右2つに分け、実施例1および比較例1でそれぞれ染毛し、染まり具合を比較した。その結果を表1に示す
(1)染毛試験
◎…根元も毛先も均一によく染まる
○…根元も毛先も均一だが染毛力がやや弱い
△…染毛力は良好だが根元と毛先に差がでる
×…根元の染まりはやや弱いが毛先だけ真っ黒になる
(2)皮膚染着性試験
◎…皮膚に色残りほとんどない
○…皮膚にわずかに染着するが目立たない
△…皮膚に染着し目立つ
×…皮膚に染着し黒く残る
【0020】
【0021】
参考例1(酸性染毛料) %
クロロブタノール 0.2
ベンジルアルコール 10.0
N−メチル−2−ピロリドン 20.0
クエン酸 6.0
黒色401号 0.15
紫色401号 0.15
だいだい205号 0.45
ヒドロキシエチルセルロース 3.0
ラウリル硫酸ナトリウム 0.3
精製水 適 量
比較例2
ベンジルアルコール 10.0
N−メチル−2−ピロリドン 20.0
クエン酸 6.0
黒色401号 0.15
紫色401号 0.15
だいだい205号 0.45
ヒドロキシエチルセルロース 3.0
ラウリル硫酸ナトリウム 0.3
精製水 適 量
長さ12cmの白髪混じりの毛束20本の各々の毛先から5cmの間を、市販のヘアストレートナーで処理し、その後、参考例1および比較例2で10本ずつ染毛比較した。
【0022】
その結果、ヘアストレートナー処理部分と未処理部分の染毛力差は、明らかに参考例1の方が小さく、均一に染まった。
【0023】
【発明の効果】
染毛効果および堅牢性に優れ、染毛技術に習熟していなくても斑染まりや地肌汚れの少ない染毛剤を提供する。
Claims (1)
- 酸化染料が配合される染毛剤組成物において、クロルキシレノールおよび/またはクロロブタノールを0.01〜2重量%含有することを特徴とする染毛剤組成物。
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JP34052196A JP3888716B2 (ja) | 1996-12-04 | 1996-12-04 | 染毛剤組成物 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP34052196A JP3888716B2 (ja) | 1996-12-04 | 1996-12-04 | 染毛剤組成物 |
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JPH10167937A JPH10167937A (ja) | 1998-06-23 |
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1996
- 1996-12-04 JP JP34052196A patent/JP3888716B2/ja not_active Expired - Fee Related
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