JP3884311B2 - 自動車用ホイールリムの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用ホイールの製造方法に係り、詳しくは、そのホイールリムを軽量化し得る成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用ホイールは、ホイールリムの内周面に形成されたドロップ部に、ディスクのフランジ部を溶接して構成される、いわゆる2ピースタイプのものが主流となっている。このような2ピースタイプの自動車用ホイールにあって、ホイールリムの製造工程としては、略長方形の平板状基材を、その短辺同士を接合させて筒形基体を形成し、該筒形基体の両端の開口縁を拡口するフレアー工程を行う。その後、筒形の内外両方向から所定形状の金型で挟圧する複数のロール工程によりホイールリム形状を形成する。そして、内側から膨圧するエキスパンダー工程によりホイールリムの寸法を精度良く整える。このようにして、所望のホイールリムを得る製造方法が一般的に知られている。
【0003】
このようなホイールリムの成形にあっては、ホイールリムを支持固定して成形加工することができないことから、各成形工程はホイールリムの周方向に回転させて成形加工を行っている。ここでは、ホイールリムの肉厚を適正なものとするために、ロール工程を複数回に分けて実行することにより、徐々にホイールリムの形状を形成するようにして、板ヒケ等を抑え、均一な肉厚となるようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、自動車の走行性能、及び燃費等の向上のため、ホイールの軽量化が切望されている。これに対して、ディスクを軽量化する方法が多く考案されている。一方、ホイールリムは非固定状態で成形されるため、比較的強さを必要としない部位のみを限定して薄肉化することが困難であり、最も力学的特性を必要とする部位に合わせて厚みが設定されることとなるから、軽量化を行うことが難しかった。
【0005】
このようなホイールリムの軽量化のため、従来より種々の方法が考案されてきた。例えば、特開平7−155882や特開平10−85881等が挙げられる。ここで、特開平7−155882は、平板状基材の、強度をあまり必要としない部位を形成することとなる部分を、予め薄肉化しておき、この平板状基材によってホイールリムを形成するようにしたものである。しかし、この手法では、平板状基材に異なる板厚を形成する工程が別途必要となること、平面内で剛性分布の異なる平板状基材を円筒形とする曲げ成形加工の制御が難しいこと、円筒形とする溶接部分が凸凹形状であるとトリミングが難しいこと等があり、製造工程が繁雑になるという問題があった。
【0006】
一方、特開平10−85881は、ロール工程で、局部的に強い押圧力によってその部位を薄肉化するものである。しかし、この手法では、押圧力による減肉変形によって、材料のポアッソン比に従って、他の部位に増肉変形や延伸変形等を生じることとなる。そのため、このような変形がホイールリムの周方向に作用すると、円周方向に偏肉や周長の延伸等を生じることとなり円筒形状が不均一となって、ホイールリム形状の成形安定性に限界が生じることとなっていた。
【0007】
本発明は、かかる問題点を解決し、ホイールリムの軽量化を実現し得る自動車用ホイールリムの製造方法を提案することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述のような自動車用ホイールリムの製造方法にあって、ロール工程が、ホイールリムのドロップ部から、ホイール裏面側に形成されるビードシート部に連なる領域を、ホイール軸方向に対して傾斜してなる略ストレート面形状に形成する予備成形工程と、該予備成形工程後に、このドロップ部からビードシート部に連なるストレート面領域を屈曲延伸することにより、ドロップ部からホイール径方向に立ち上がるウエル部と、該ウエル部からホイール軸方向とほぼ平行となるレッジ部とを略形成する延伸工程とを備えていることを特徴とする。ここで、予備成形工程において形成されるストレート面領域は、ホイールリムのレッジ部と、ホイール裏面側のウエル部とが成形される領域を示している。
【0009】
ここで、ホイールリムとしては、例えば、図1に示すように、その両側の開口縁にリムフランジ5a,5bが設けられ、これに隣接し、ホイール軸方向とほぼ平行となるビードシード部7a、7bが配設されている。そして、このビートシード部7a、7bの端には、ホイール径方向に***したハンプ部8a,8bが設けられている。さらに、ホイール意匠面側のハンプ部8bからウエル部6bを介してドロップ部3と連成されている。一方ホイール裏面側のハンプ部8aは、ホイール軸方向とほぼ平行に形成されたレッジ部4と連成し、該レッジ部4がウエル部6aを介して該ドロップ部3と連成されている。
【0010】
かかる本発明のロール工程にあって、予備成形工程で形成した、ホイール軸方向に対して傾斜してなる略ストレート面形状の領域を、延伸工程でドロップ部から径方向に立ち上がるウエル部と、ホイール軸方向とほぼ平行となるレッジ部とを連続して略形成することにより、このウエル部とレッジ部とがホイールリムの他の部位と比して延伸されることとなるため、これら部位を薄肉化することが可能となる。また、このウエル部とレッジ部とを略形成するロール工程は、ホイールリムの軸方向に材料を延伸(塑性)変形させることとなるから、この延伸変形により他の部位に増肉変形等を生じることもないため、ホイールリムの周方向形状を均一かつ安定的に形成することが可能である。そのため、自動車用ホイールとして、走行安定性を損なうことも無いという利点がある。而して、ホイールリムにあって、最も強度を必要とするビードシート部等の肉厚を変化させることなく、比較的強度を必要としないレッジ部とそれと連成するウエル部とを適正な形状に薄肉化することができるから、所望の力学的特性を保持しつつ軽量化することが可能となる。
【0011】
こうして成形されたホイールリムを使用した自動車用ホイールは、所望の力学的特性を保持しつつ軽量化されることとなるから、自動車の走行性能と燃費とを向上させ得るという優れた効果が生じる。
【0012】
従来のロール工程にあっては、例えば図6(イ)のように、板ヒケ等による偏肉化を防ぐため、最初にドロップ部の形状を略成形する工程として、該ドロップ部3からホイール径方向に立ち上がるウエル部を形成する加工部位61と、ホイール軸方向と平行となるレッジ部を形成する加工部位41とを連設してなる屈曲面領域10を形成していた。これに対し、本発明の予備成形工程では、例えば図3のように、ドロップ部を形成する加工部位31からビードシート部を形成する加工部位71aに連なる領域を、ホイール軸方向と傾斜するストレート面領域9としている。このように、ホイールリムのレッジ部とウエル部とを形成するに必要な長さを、ストレート面領域9を形成することによって、従来の屈曲面領域10と比して短くすることができる。すなわち、本発明のロール工程に供する板状基材は、従来に比して短い基材幅のものを使用することができるから、少ない材料でホイールリムを製造可能となり、材料にかかる費用を低減することができるという優れた利点も有している。
【0013】
上述したようなロール工程として、延伸工程が、レッジ部を略形成すると共に、タイヤリムの内側位置を規定するために該ビードシート部と該レッジ部とを区画する***形状を有するハンプ部と、ビードシート部と、フランジ部とを略形成する工程を同時に行うようすることも提案される。上述したようにロール工程にあっては、ホイールリムを非固定状態で成形加工するため、板ヒケ等による偏肉化が生じないように、少なくとも、ドロップ部を略形成する第一ロール工程と、フランジ部、ビードシート部、ハンプ部、レッジ部、及びウエル部等の各部位を略成形する第二ロール工程と、ホイールリムの形状を整える第三ロール工程とを行うようにしていることが一般的である。そこで、延伸工程と同時にハンプ部とビードシート部とフランジ部とを形成することにより、上述の予備成形工程を第一ロール工程とし、延伸工程を第二ロール工程とすることができるので、新たに延伸工程を設ける必要がなく、ロール工程が繁雑化することもない。而して、製造工程の工程運用にかかる費用が増加しないから、上述した材料費分だけ製造コストを低減することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を添付図面に従って説明する。
図1は自動車用ホイールAの縦断面図であり、この自動車用ホイールAは、ホイールリムBと、ハブ孔1をその中央に具備するディスクCとからなる、いわゆる2ピースタイプのホイールである。本実施例にあっては、ホイールリムB及びディスクCにスチール材を用いた、いわゆるスチールホイールとしている。かかる自動車用ホイールAは、ホイールリムBのドロップ部3の内周面に、ディスクCのディスクフランジ部2を内嵌させて、隅肉溶接又はスポット溶接により接合することにより一体化される。なお、隅肉溶接には、アーク溶接、レーザー溶接等の公知技術を用いることができる。
【0015】
このホイールリムBは、両側の開口縁にタイヤのサイドウォール部を支持するリムフランジ5a,5bが形成され、そのホイール軸方向内側に、タイヤのビードを着座させるビードシート部7a,7bが夫々に隣接されている。さらに、該ビードシート部7a,7bと連成されて、タイヤリムの内側位置を規定するために***してなるハンプ部8a,8bが夫々配設されている。ホイール意匠面側のハンプ部8bの、ホイール軸方向内側にはタイヤ装着時にタイヤのビードを落とすためのドロップ部3が、該ドロップ部3からホイール径方向に立ち上がったウエル部6bを介して設けられている。そして、このドロップ部3のホイール裏面方向には、ウエル部6aを介してレッジ部4が連成されており、このレッジ部4は、ホイール裏面側のビードシート部7aとハンプ部8aにより区画されている。ここで、ビードシート部7a,7b、及びレッジ部4はホイール軸方向とほぼ平行となるように設けられている。
【0016】
このような自動車用ホイールAのホイールリムBの製造方法につき説明する。図2(イ)のように、所定の略長方形状としたスチール製の板状基材B1を、その短辺同士を隅肉溶接又はスポット溶接により接合して、筒形状の筒形基体B2を形成する。その後、図2(ロ)のように、筒形基体B2の両側から円錐台形状を有する金型11a,11bを押しつけることにより、該筒形基体の両側の開口縁の開口度を拡大させるフレアー工程が実行されて拡口基体B3を得る。その後、図3(イ)の第一ロール工程、図3(ロ)の第二ロール工程、図3(ハ)の第三ロール工程を順次実行することにより、ホイールリムBの形状を形成する。そして、このロール工程の後に、ホイールリムBの内側から膨張圧力を付与するエキスパンダー工程(図示せず)により、ホイールリムBの寸法を精度良く整える。こうして、所望のホイールリムBが製造されることとなる。
【0017】
次に本発明の要部にかかるホイールリムBのロール工程につき説明する。
ロール工程は、フレアー工程で形成した拡口基体B3を、非固定状態で三段階のロール工程により、内外方向(上下方向)から挟圧する各ロール金型の回転によって周方向に回転させながら、ホイールリムBの形状に形成する。
【0018】
第一ロール工程は、図4(イ)のように、拡口基体B3の内周側に両側開口から、同じ回転数で回転する第一ロール内型12a,12bを夫々挿入する。そして、図4(ロ)のように、拡口基体B3が、第一ロール内型12a,12bによって内周上部で支持され、該第一ロール内型12a,12bの回転によって回転することとなる。そして、図4(ハ)のように、この拡口基体B3の上部外周側から回転する第一ロール外型13を押圧することにより、拡口基体B3を該第一ロール外型13及び第一ロール内型12a,12bにより挟圧して、ほぼ均一な肉厚を有する予備成形体B4を得る。この予備成形体B4は、ドロップ部3の基本形状となる加工部位31が形成され、該加工部位31のホイール意匠面側に、ウエル部6bの基本形状となる加工部位61bを介してビードシート部7bを形成する加工部位71bが形成される。一方、反対のホイール裏面側には、ドロップ部3の加工部位31からビードシート部7aを形成する加工部位71aに連なる、ホイール軸方向に対して傾斜してなる略ストレート面形状のストレート面領域9が形成される。このように、第一ロール工程で予備成形工程を実行する。
【0019】
このように第一ロール工程にあっては、第一ロール内型12a,12b及び第一ロール外型13の挟圧成形によって、ドロップ部3の加工部位31からホイール裏面側のビードシート部7aを形成する加工部位71aに向かって、軸方向に対し傾斜するストレート面領域9が形成される。これに対して、図6のように従来のロール工程では、ドロップ部3を略形成する第一ロール工程(図6(イ)参照)にあって、上述の第一ロール工程と同様に、回転する第一ロール内型16a,16b及び第一ロール外型19の挟圧成形によって、予備成形体B4’が形成される。この予備成形体B4’は、ドロップ部3が形成される加工部位31’からホイール裏面側に、ウエル部6aの加工部位61やレッジ部4の加工部位41等からなる屈曲面領域10を有する。このような従来の屈曲面領域10と比較して、本発明の、レッジ部4とウエル部6aとを形成することとなるストレート面領域9の長さは、短くなることから、従来の製造方法で成形する場合に比べて短い板幅の板状基材B1を使用することができ得る。
【0020】
次に第一ロール内型12a,12bと第一ロール外型13とを予備成形体B4から離脱をさせた後、引き続き第二ロール工程を実行する。第二ロール工程は、図5(イ)のように予備成形体B4の両側の開口から、同じ回転数で回転する第二ロール内型14a,14bを夫々挿入する。そして、図5(ロ)のように、予備成形体B4が、第二ロール内型14a,14bによって内周上部で支持され、該第二ロール内型14a,14bの回転によって回転する。そして、図5(ハ)のように、該予備成形体B4の上部外周側から第二ロール外型15を押圧することにより、第二ロール内型14a,14b及び第二ロール外型15によって予備成形体B4を挟圧加工して、ホイールリムBの大まかな形状が形作られたリム成形体B5を得る。このリム成形体B5には、フランジ部の加工部位52a、52b、ビードシート部の加工部位72a,72b、ハンプ部の加工部位82a,82b、ウエル部の加工部位62a,62b、レッジ部の加工部位42が形成されている。ここで、上記の第一ロール工程で形成された予備成形体B4のストレート面領域9は、屈曲延伸されて、ドロップ部3の加工部位32から径方向に立ち上がるウエル部6aの加工部位62aを形成すると共に、レッジ部4の加工部位42を形成することとなる。このように、ストレート面形状を屈曲延伸することによって、この領域の肉厚をその他の部位に比して部分的に薄肉化することが可能である。また、この屈曲延伸によって、リム成形体B5は周方向に均一な形状に成形され得る。
【0021】
この第二ロール工程により大まかな形状が形成されたリム成形体B5は、引き続いて図3(ハ)に示すように、第三ロール工程で、回転する第三ロール内型18a,18bと第三ロール外型17とによって挟圧加工されることにより、フランジ部の加工部位53a、53b、ビードシート部の加工部位73a,73b、ハンプ部の加工部位83a,83b、ドロップ部3の加工部位33、ウエル部の加工部位63a,63b、レッジ部の加工部位43を形成してリム成形体B6が成形される。尚、このリム整形体B6は、ほぼホイールリムの形状を備えている。その後、上述したエキスパンダー工程(図示せず)を行って、所定の寸法精度に整えることによりホイールリムBが完成する。
【0022】
上述のように、本発明にかかる自動車用ホイールリムBの製造方法にあっては、三段階に分けて行われるロール工程の第一ロール工程で、ドロップ部3を略形成すると共に、該ドロップ部3が形成される部位からホイール裏面側のビードシート部6aが形成される部位に連なる領域をホイール軸方向に対し傾斜した略ストーレート面形状とする予備成形工程を実行する。その後、第二ロール工程で、該ストレート面領域9を屈曲延伸することにより、ドロップ部3からホイール径方向に立ち上がるウエル部62aと、ホイール軸方向とほぼ平行となるレッジ部42とを略形成する延伸工程を実行する。これにより、ホイールリムBのレッジ部4と、これと連設するウエル部6aとの肉厚を、他の部分に比べて薄肉化することができ得る。これら部位の薄肉化に伴って、他の部位の肉厚が薄肉化することがないから、ホイールリムBのビードシート部7a,7b等の力学的特性が低下することはない。また、予備成形工程で形成されたストレート面領域9は、従来の第一ロール工程(図6(イ)参照)で形成される同じ部分に当たる屈曲面領域10に比べ短い長さでよいことから、製造工程で投入される板状基材B1の板幅を、従来に比して短くでき、ホイールリムBを比較的容易に軽量化できると共に、材料にかかる費用を低減することが可能となる。
【0023】
このように本発明の製造方法で成形された自動車用ホイールAにあっては、従来の製造方法で成形された場合に比べ、所望の力学的特性を保持しつつ軽量化できると共に、ホイールリム形状を安定して均一に形成することができるから、自動車の走行性能と燃費を向上することが可能となる。また、本発明の製造方法では、新たに加工工程を設けることなく、ホイールリムBを形成できるという優れた利点もある。
【0024】
かかる本発明は上記実施例に限定されるものではなく、この発明の主旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施し得るものである。例えば、上記ホイールリムBがアルミニウム材から成形される自動車用ホイールにも適用可能である。
【0025】
【発明の効果】
本発明は、自動車用ホイールリムの成形にかかるロール工程にあって、予備成形工程で形成した、ホイール軸方向に対して傾斜してなる略ストレート面形状の領域を、延伸工程で屈曲延伸してドロップ部から径方向に立ち上がるウエル部と、ホイール軸方向とほぼ平行となるレッジ部とを略形成するようにしたから、このウエル部とレッジ部とをホイールリムの他の部位と比して薄肉化することができ得る。また、この延伸工程ではホイールリムの他の部位に増肉変形等を生じることもないため、ホイールリムの周方向形状を均一かつ安定的に形成することが可能である。而して、ホイールリムは適正な力学的特性を保持しつつ軽量化することが可能となり、このホイールリムを用いた自動車用ホイールは、自動車の走行性能と燃費を向上できるという優れた効果を生じる。
【0026】
また、予備成形工程で形成する、ストレート面領域は、従来のロール工程にあってドロップ部を略成形する場合に形成される屈曲面領域に対して、ドロップ部からビードシート部に連なる部位に必要な長さを短くできるから、本発明のホイールリム製造方法に供する板状基材は、従来に比して短い基材幅のものを使用することができ得る。これにより、材料にかかる費用を低減できるという優れた利点が生じる。
【0027】
ここで、延伸工程がレッジ部を略形成すると共に、ハンプ部とビードシート部とフランジ部とを略形成することにより、新たに延伸工程を設ける必要がないため、ロール工程が繁雑化することもない。而して、製造工程にかかる費用が増加しないから、上述した材料費分だけ製造コストを低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車用ホイールAの縦断面図である。
【図2】板状基材B1の筒形成形工程と、筒形基体B2のフレアー工程とを示す工程図である。
【図3】本発明の第一ロール工程から第三ロール行程を示す工程図である。
【図4】本発明の第一ロール工程を示す工程図である。
【図5】本発明の第二ロール工程を示す工程図である。
【図6】従来のロール工程を示す工程図である。
【符号の説明】
A 自動車用ホイール
B ホイールリム
B1 板状基材
B2 筒形基体
B3 拡口基体
B4 予備成形体
B5 リム成形体
3 ドロップ部
4 レッジ部
5a,5b フランジ部
6a,6b ウエル部
7a,7b ビードシート部
8a,8b ハンプ部
9 ストレート面領域

Claims (2)

  1. 略長方形状の板状基材から、自動車用ホイールリムを成形加工するホイールリム成形工程にあって、
    前記板状基材の短辺同士を接合させて形成した筒形基体の両端の開口縁を拡口するフレアー工程と、
    該フレアー工程後に、筒形の内外両方向から所定形状の金型で挟圧することによりホイールリム形状を形成する複数のロール工程と、
    該ロール工程後に、内側から膨圧することによりホイールリムを所定寸法に精度良く整えるエキスパンダー工程とを備えた自動車用ホイールリム製造方法において、
    前記ロール工程が、ホイールリムのドロップ部から、ホイール裏面側に形成されるビードシート部に連なる領域を、ホイール軸方向に対して傾斜してなる略ストレート面形状に形成する予備成形工程と、
    該予備成形工程後に、このドロップ部からビードシート部に連なるストレート面領域を屈曲延伸することにより、ドロップ部からホイール径方向に立ち上がるウエル部と、該ウエル部からホイール軸方向とほぼ平行となるレッジ部とを略形成する延伸工程とを備えていることを特徴とする自動車用ホイールリムの製造方法。
  2. 延伸工程が、レッジ部を略形成すると共に、タイヤリムの内側位置を規定すると共にビードシート部と該レッジ部とを区画する***形状を有するハンプ部と、ビードシート部と、フランジ部とを略形成する工程を同時に行うようにした請求項1に記載の自動車用ホイールリムの製造方法。
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