JP3880795B2 - フィーダー細胞を含まない培養物中で、霊長類由来始原幹細胞を増殖させるための方法 - Google Patents

フィーダー細胞を含まない培養物中で、霊長類由来始原幹細胞を増殖させるための方法 Download PDF

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Description

【0001】
(1 発明の背景)
(1.1 発明の分野)
本発明は、幹細胞培養培地の分野およびこのような細胞を培養するための方法に関する。より詳細には、本発明は、支持層の有無にかかわらず、実質的に未分化の状態にある霊長類由来始原幹細胞を培養するための方法および材料を提供する。本発明は、細胞培養、組織移植、創薬、および遺伝子治療の分野での応用を有する。
【0002】
(1.2 関連技術)
幹細胞は、特に、特異化された機能を有する他の細胞型(「完全に分化した」細胞)、もしくはより狭い範囲の細胞型(「多能性」細胞)に分化の可能な他の幹細胞型に分化し得る細胞である。あらゆる(すなわち、多能性もしくは完全に分化した)細胞型に分化する能力を有する幹細胞は、「全能性細胞」と呼ばれる。このような細胞は「始原幹細胞」とも言われる。ヒトにおける移植、創薬、および遺伝子治療に用いるために容易に利用可能な全ての型の細胞ならびに組織の供給を提供し得る始原幹細胞として、霊長類、特にヒト由来の始原幹細胞の単離および増殖に大きな関心が寄せられている。
【0003】
始原幹細胞の霊長類からの単離および増殖のための方法は、すでに記載されている。ヒト始原幹細胞の単離および増殖のための手順は、同時係属中の米国特許出願第08/829,372号に記載されている。アカゲザルおよび他の非ヒト霊長類始原幹細胞を得るための手順は、同時係属中の米国特許出願第08/376,327号;同第08/591,246号;同第08/665,217号およびWO96/22362に記載されている。これらの特許出願の各々は、その全体が全ての目的のために、本明細書中で参考として援用される。加えて、Thomsonら(1995 Proc.Natl.Acad.Sci.USA 92:7844-7848)に記載されている、アカゲザル始原幹細胞の単離のための方法もまた、その全体が全ての目的のため、本明細書で参考として援用される。
【0004】
残念なことに、培養で霊長類由来の始原幹細胞を増殖するための現在の方法は、マウスのような他の種の始原幹細胞を培養するための方法ほどにははっきりとは定義できておらず、そしてこの方法と比較して比較的非効率的である。例えば、霊長類由来始原幹細胞を培養する現在の方法は、細胞培養のプロセスを複雑かつ遅延させる支持層を必要とする。加えて、未分化の全能性の霊長類由来始原幹細胞の増殖のために最適な培養培地の処方は、決定すべきことが未だに残っている。
【0005】
特に、期間を延長してまたは無期限に、全能性の始原幹細胞の培養物を維持することが所望される。未分化の、全能性の、霊長類由来始原幹細胞の培養物を長期間にわたって維持する能力は、このような細胞を治療目的に使用することを容易にする。さらに、組織の産生および遺伝子治療のための多数の遺伝的改変を有する、霊長類由来始原幹細胞の産生を可能にするに十分な期間、実質的に未分化の霊長類由来始原幹細胞の培養物を増殖することが所望される。
【0006】
(2. 発明の要旨)
本発明は、実質的に未分化の状態にある霊長類由来始原幹細胞を培養するための方法および試薬を提供する。本明細書中に記載の方法および材料は、1つもしくは多数の遺伝的な改変を有する、霊長類由来始原幹細胞の調製を可能にする改良された培養条件を提供する。このような改変細胞は、遺伝子治療および組織移植/体内移植治療における重要な適用を有する。
【0007】
1つの局面において、本発明は、実質的に未分化の状態の霊長類由来始原幹細胞の増殖のための細胞培養培地を提供する。1つの実施態様において、本発明の細胞培養培地は、霊長類由来始原幹細胞の増殖を支持するために有効な、低浸透圧、低内毒素基礎培地を含む。この基礎培地は、霊長類由来始原幹細胞の増殖を支持するための有効な栄養血清、ならびにマウス胚線維芽細胞およびSTO細胞のようなフィーダー細胞、ならびにフィーダー細胞由来細胞外マトリックスの群から選択される基質と合わせられる。この培地は、非必須アミノ酸、抗酸化剤(例えば、β−メルカプトエタノール)、ならびに必要に応じて、ヌクレオシドおよびピルビン酸塩からなる群から選択された第1の増殖因子をさらに含有する。
【0008】
より詳細な実施態様において、細胞培養培地の基礎培地は、約300mOsm/kg未満の浸透圧を有する。さらにより詳細な実施態様は、基礎培地が、約280mOsm/kgの浸透圧を有する基礎培地である。本発明の細胞培養培地のなお他の実施態様は、基礎培地が約0.1内毒素単位/ml未満の内毒素性を有する基礎培地を含む。基礎培地の内毒素性が約0.1内毒素単位/ml未満である、より詳細な実施態様は、基礎培地の内毒素性が、約0.03内毒素単位/mlである実施態様である。
【0009】
他の実施態様において、本発明の細胞培養培地は、第2の増殖因子をさらに含む。好ましい実施態様において、第2の増殖因子は、抗IL-8、抗TGF−β5、抗BDNF、抗TNF−β、抗VEGF、抗TGF−β、IL−11、IL−6、IL−6+可溶性IL−6レセプター、IL−1α、IL−1β、LIF、抗HB−EGF、IL−17、TFG−β−1LAP、MCP−1、bFGF、FGF−4、PDGF可溶性レセプターA、デキサメタゾン、およびフォルスコリンからなる群から選択される。
【0010】
本発明で用いるのに適している増殖因子は、本発明の別の局面で提供される増殖因子をスクリーニングするための方法を用いて決定され得る。本発明のこの局面の1つの実施態様に従い、霊長類由来始原幹細胞は、推定の増殖因子の存在下、本発明の細胞培養培地を用いて増殖される。推定の増殖因子が、未分化の霊長類由来始原幹細胞の増殖を増強するか否かに関して決定は行われる。霊長類由来始原幹細胞の増殖を増強する物質は、増殖因子として分類される。
【0011】
別の局面において、本発明は、本発明の細胞培養培地と液体中で接触している、少なくとも1つの霊長類由来始原幹細胞を含有する、霊長類始原細胞の培養物を提供する。このような細胞は、例えば、ヒト、またはアカゲザル由来の始原幹細胞であり得る。
【0012】
なお別の局面において、本発明は、1つまたはそれ以上の遺伝的な改変を有する霊長類細胞株を産生するための方法を提供する。本研究のこの局面における1つの実施態様に従い、始原幹細胞は、本発明の細胞培養培地を用いて増殖される。第1の遺伝子または核酸は、これらの細胞に導入されるか、もしくは第1の遺伝子はこれらの細胞中で改変され、そして第1のクローン集団が誘導される。さらなる実施態様において、第2の遺伝子もしくは核酸は、第1のクローン集団の細胞に導入されるか、もしくは第2の遺伝子は第1のクローン集団の細胞中で改変され、そして第2のクローン集団が誘導される。いくつかの実施態様では、始原幹細胞がヒト胚細胞から誘導される。他の実施態様では、始原幹細胞は、PSC43細胞であり、本明細書中以下に記載の支持なしの細胞培養で増殖可能である、アカゲザル胚幹細胞の異数体改変体である。この細胞株は、細胞培養培地のための増殖因子のスクリーニングに対して有効であることがわかっている。
【0013】
下に記載の実施例と共に説明を読んだときに、これらおよび他の局面ならびに利点が明らかになる。
【0014】
(3 本発明のいくつかの実施態様の説明)
本発明は、実質的に未分化の状態にある霊長類由来始原幹細胞の培養、ならびに未分化の霊長類由来始原細胞の同定および定量のための方法および材料を提供する。加えて、本発明は、このような細胞の分化を促進もしくは遅延する物質を発見するためのスクリーニング方法も提供する。霊長類由来始原幹細胞を利用することにより得られる多くの恩恵に加え、本発明によって提供される方法および材料は、1つもしくは多数の遺伝的な改変を有する始原幹細胞を産生するために適用され得る。このような連続的な改変を有する霊長類由来始原幹細胞は、特に遺伝的な改変を有する正倍数(euploid)霊長類細胞が有用であり、そして要求される適用に関して、重要な適用を有する。このような適用の例は、霊長類、特にヒトの疾患についての細胞ベースのモデルの開発ならびに遺伝病を処置するために移植について特異化された組織の開発を含むが、これに限定されない。 (3.1 定義)
以下の用語は他で述べない限り、この3.1節中で提供されるように定義される。本明細書で使用される他の全ての用語は、他に述べない限り、その用語に関する特定の分野でのその語法に関して定義される。
【0015】
(3.1.1 基礎培地)
基礎培地とは、培養において霊長類由来始原幹細胞の増殖を支持するために有効な、塩および栄養素の溶液をいう。
【0016】
(3.1.2 馴化培地)
馴化培地とは、フィーダー細胞由来の可溶性因子をさらに補充している、増殖培地をいう。
【0017】
(3.1.3 胎児性生殖細胞)
胎児性生殖細胞もしくはEG細胞とは、***あるいは卵子になると決まっている、胚または胎児の始原生殖細胞に由来する細胞である。
【0018】
(3.1.4 胚幹細胞)
胚幹細胞もしくはES細胞とは、前着床段階の胚の、桑実胚または胚盤胞段階から得られた細胞である。
【0019】
(3.1.5 細胞外マトリックス)
本発明を記載する目的のために用いられる、細胞外マトリックスもしくは規定マトリックスとは、1つまたはそれ以上の物質をいい、これは細胞増殖を支持するための、フィーダー細胞の表面により提供されるものと実質的に同じ条件を提供する。
【0020】
(3.1.6 フィーダー細胞)
本発明を記載する目的のために用いられるフィーダー細胞とは、霊長類由来の始原幹細胞がその上にプレートされる非始原幹細胞をいい、非始原幹細胞は、プレートされた霊長類由来始原幹細胞の増殖の助けとなる環境を提供する。
【0021】
(3.1.7 増殖因子)
本発明を記載する目的のために用いられる増殖因子とは、馴化培地の成分とは異なる、始原幹細胞の増殖を効果的に促進する物質をいう。このような物質としては、サイトカイン、ケモカイン、低分子、中和抗体、および蛋白質が含まれるが、これらに限定されない。
【0022】
(3.1.8 低浸透圧培地)
低浸透圧培地とは、約300ミリ−オスモル/キログラム(「mOsm/kg」)未満の浸透圧を有する溶液をいう。
【0023】
(3.1.9 非必須アミノ酸)
非必須アミノ酸とは、L−アラニン、L−アスパラギン、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、グリシン、L−プロリン、およびL−セリンのアミノ酸をいう。
【0024】
(3.1.10 始原幹細胞)
始原幹細胞とは、本明細書で定義される、胚幹細胞または胎児性生殖細胞のいずれかをいう。
【0025】
(3.1.11 霊長類由来始原幹細胞)
霊長類由来始原幹細胞とは、ヒトおよびサルを含む霊長類の種から獲得された始原幹細胞をいい、これらの細胞は霊長類から得た遺伝的に改変された始原幹細胞を含む。
【0026】
(3.1.12 多能性)
多能性とは、必ずしも全ての型にならないけれども、異なる多数の細胞型のうちの1つへと分化し得る細胞をいう。多能性細胞の1つの例は、骨髄幹細胞であり、この細胞は神経細胞以外の、リンパ球および赤血球のような種々の血液細胞型へと分化し得る。従って、全ての全能性細胞は多能性であるのに対して、全ての多能性細胞が全能性であるわけではないことが認識される。
【0027】
(3.1.13 実質的に未分化)
実質的に未分化とは、霊長類由来始原幹細胞の少なくとも約50%が、未分化で全能性の状態にある霊長類由来始原幹細胞をいう。
【0028】
(3.1.14 全能性)
全能性とは、多能性の細胞および完全に分化した細胞(すなわち、種々の細胞へと、もはや分化し得ない細胞)を含む任意の細胞型へと分化し得る細胞(例えば、限定することなく、骨髄幹細胞、心筋細胞、星状細胞、または結合組織細胞)のことを言う。
【0029】
(3.2 実質的に未分化の状態での霊長類由来始原幹細胞の増殖および維持)
以下の3.2.1節および3.2.2節に記載するように、本発明は、霊長類由来始原幹細胞の培養物を実質的に未分化の状態で、増殖および維持するための細胞培養培地、増殖因子、および方法を提供する。実質的に未分化の状態は、今まで利用可能であったよりも長い期間、全能性の霊長類由来始原幹細胞を増殖しそして維持する。本発明の改良した細胞培養培地はまた、以下の3.3節に記載するように、さらなる増殖因子、および増殖因子の有用な組み合わせについてスクリーニングするために使用され得る。以下の3.4節で考察するように、本明細書で提供される改良した細胞培養培地、増殖因子、および方法を使用して、実質的に未分化の全能性の状態の霊長類由来始原幹細胞を増殖させる能力は、重要な治療適用を有する一もしくは複数の遺伝的改変を有する霊長類由来始原幹細胞系を産生する能力を含む重要な利益を提供する。
【0030】
(3.2.1 実質的に未分化の状態での霊長類由来始原幹細胞の増殖および維持のための細胞培養培地)
1つの局面において、本発明は、実質的に未分化の状態での霊長類由来始原幹細胞を、増殖および維持するための改良した細胞培養培地を提供する。1つの実施態様において、本発明の細胞培養培地は以下を含む;霊長類由来始原幹細胞の増殖を支持するのに有効である、低浸透圧、低内毒素の基礎培地;霊長類由来始原幹細胞の増殖を支持するのに有効な栄養素血清;マウス(またはその他の種)胚線維芽細胞およびSTO細胞のようなフィーダー細胞、ならびにこのようなフィーダー細胞由来の細胞外マトリックスから成る群から選択した基質;非必須アミノ酸;抗酸化剤(還元剤);ならびに、ヌクレオシドおよびピルビン酸塩から成る群から選択した第一の増殖因子。
【0031】
1つの特定の実施態様において、基礎培地の浸透圧は、1キログラムあたり約300ミリオスモル(「mOsm/kg」)未満であり、そしてより特定的には、約280mOsm/kg未満である。1つの実施態様において、基礎培地の浸透圧は、約280mOsm/kgである。1ミリリットル当たりの内毒素単位で測定された内毒性(「eu/ml」)は、約0.1eu未満であり、より特定の実施態様では、約0.05eu/ml未満である。さらにより特定の実施態様において、基礎培地の内毒性は、約0.03eu/ml未満である。1つの特定の実施態様において、基礎培地の内毒性は、約0.03eu/mlである。内毒性の測定方法は、当該分野で公知である。例えば、好適な方法は、U.S.Department of Health and Human Services、FDA、1987年12月により公開された「Guideline on Validation of the Limulus Amebocyte Lysate Test as an End−product Endotoxin Test for Human and Animal Parental Drugs,Biological Puroducts and Medical Devices」に記載されている。
【0032】
栄養素血清は、霊長類由来始原幹細胞の増殖および生存性の維持に効果的である栄養素を供給する任意の血清、または、血清ベースの溶液であり得る。このような血清の例には、仔ウシ胎仔血清(「FBS」)およびウシ胎仔血清(「FCS」)が含まれるが、これらに限定されない。1つの実施態様において、血清はFBSである。より特定の実施態様において、FBSは約25%と約1%との間の濃度で提供される。より特定の実施状態において、FBSは約20%と約2.5%との間の濃度で提供される。さらにより特定の実施態様において、細胞培養培地でのFBS濃度は20%である。他の実施態様において、FBS濃度は2.5%である。
【0033】
本発明の細胞培養培地の他の実施態様は、第一の増殖因子が1つ以上のヌクレオシドを含む実施態様を含有する。さらに特定の実施態様では、ヌクレオシドはアデノシン、シトシン、グアニン、ウリジンおよびチミジンから成る群から選択される。なおさらに特定の実施態様は、選択されたヌクレオシドがほとんど等濃度であるものを含む。より特定の実施態様には、本発明の細胞培養培地に含まれるヌクレオシド濃度が、約0.1μMと約30μMの間であり、さらに特定的には、培地濃度が約0.3μMと約10.0μMの間であるものが含まれる。さらにより特定の実施態様において、ヌクレオシド濃度は約0.5μMと約5.0μMの間である。1つの実施態様において、ヌクレオシド濃度は約0.1μMである。さらに他の実施状態において、第一の増殖因子は、ピルビン酸塩、例えば、ピルビン酸ナトリウム、もしくは実質的に未分化の状態で細胞増殖を維持および/または増殖するのに有効な、他のピルビン酸塩は、例えば、ピルビン酸カリウムであり得る。ピルビン酸塩は、上記のヌクレオシドの1つ以上と結合され得る。1つの実施態様において、ピルビン酸塩は1mMの濃度で提供される。
【0034】
いくつかの実施態様では、第二の増殖因子(3.1.7節で定義された)もまた同様に、実質的に未分化の状態での霊長類由来始原幹細胞の培養物の維持を助ける。このような第二の増殖因子の同一性および有効濃度は、以下の3.3節で記載している方法を用いるか、または細胞培養の当業者に公知の手法を用いて決定され得る。1つの実施態様において、第二の増殖因子は、本発明の細胞培養培地とともに包含され、その第二の増殖因子は、以下からなる群から選択される;抗IL−8、抗TGF−β5、抗BDNF、抗TNF−β、抗VEGF、抗TGF−β、IL−11、IL−6、IL−6+可溶性IL−6レセプター、IL−1α、IL−1β、LIF、抗HB−EGF、IL−17、TGF−β−1LAP、MCP−1、bFGF、FGF−4、PDGF可溶性レセプターA、グルココルチコイド(例えば、デキサメタゾン)、およびフォルスコリン(Forskolin)。第二の増殖因子は、上記に列挙した物質および容易に同定され得る他の増殖因子のうちの1つ以上であり得る。
【0035】
1つの実施態様において、第二の増殖因子はフォルスコリン([3R−(3α,4αβ,5β,6β,6aα,10α,10αβ,10bα]−5−(アセチルオキシ)−3−エテニルドデカヒドロ−6,10,10b−トリヒドロキシ−3,4a,7,7,10a−ペンタメチル−1H−ナフト[2,1−b]ピラン−1−オン)である。1つの実施態様において、ファルスコリンは、本発明の細胞培養培地に添加され、約30μM未満の濃度を達成する。さらにより特定の実施態様において、本発明の細胞培養培地のフォルスコリンの濃度は、約5μMと約15μMとの間であり、さらに特定的には、約8μMと約12μMとの間である。1つの実施態様において、本発明の細胞培養培地に添加されるフォルスコリン濃度は、約10μMである。別の実施態様において、フォルスコオリンの濃度は、約20μMである。
【0036】
別の実施態様において、第二の増殖因子は、単独もしくはヒトインシュリンと組み合わせた「基礎」FGF(「bFGF」)および/またはFGF−4、抗−TGF−β−1抗体、およびEGFからなる群から選択される。1つの実施態様において、細胞培養培地液中のbFGF濃度は、約5ナノグラム/ミリリットル(「ng/ml」)であり、単独でか、もしくはヒトインシュリンと組み合わせられる。bFGFと組み合わせる場合、ヒトインシュリンの濃度は約8μg/mlである。本発明の細胞培養培地にEGFが添加されるこれらの実施態様において、EFGの濃度は約0.1ng/mlである。
【0037】
本発明の細胞培養培地は、抗酸化剤(還元剤)(例えば、β−メルカプトエタノール)もまた含む。ある好適な実施態様において、β−メルカプトエタノールは、約0.1mMの濃度を有する。他の抗酸化剤(例えば、モノチオグリセロール、もしくは、ジチオスレイトール(「DTT」)の単独もしくは組み合わせ)が同様の効果のために使用され得る。さらに他の等価な物質は、細胞培養の分野の当業者に周知である。
【0038】
上記した成分に加えて、本発明の細胞培養培地はさらに、フィーダー細胞(例えば、マウス(もしくは他の種の)胚線維芽細胞、およびSTO細胞)、およびこのようなフィーダー細胞由来の細胞外マトリックスからなる群から選択される基質を含む。1つの実施態様において、13.5日齢のCF−1系統マウスを解剖して得られたマウス胚線維芽細胞を使用する。他の適切なフィーダー細胞系は、細胞培養の分野の当業者に周知である。細胞外マトリックスに対向してフィーダー細胞を使用する場合、その細胞はさらなる増殖を阻止するために、有糸***的に不活性化(例えば、照射により、または化学的に)され,そしてプレート上に播種され得る。さらに、霊長類由来始原幹細胞は、フィーダー細胞に加えてさらに、プレート上で増殖され得る。あるいは、フィーダー細胞は、まずコンフルエンスにまで増殖し、次いで、不活性化されてさらに増殖するのを防げ得る。1組の細胞(霊長類幹細胞)のみの増殖がモニターされる必要があるだけなので、このようなアプローチは細胞培養物の管理を容易化するという利点を有すると認識される。
【0039】
いかなる理論にも結び付けられることを望まないが、このようなフィーダー細胞、もしくはこのようなフィーダー細胞由来の細胞外マトリックスの使用は、霊長類由来始原幹細胞の増殖促進、および/またはこのような細胞の分化の速度を阻害、もしくは減少させるのに必要な基質を1つ以上提供すると考えられる。このような物質は、膜に結合した、および/または可溶性の細胞産物を含有すると考えられ、これらの細胞産物は、細胞によって周囲の培地中へと分泌される。従って、細胞培養分野の当業者は、さらなる細胞系が等価な効果について、本研究の細胞培養培地とともに使用され得ること、ならびにこのようなさらなる細胞系が標準的な方法および材料を使用して同定され得ることを認識する。さらに、当業者はフィーダー細胞によって産生されるか、もしくは細胞外マトリックス中に含まれる1つ以上の物質が同定され得、そして本発明の細胞培養培地に添加され得、このようなフィーダー細胞および/またはこのような細胞外マトリックスに対する必要性を排除し得ることもまた認識する。
【0040】
本発明の1つの特定の実施態様であって、その調製が以下の4.1節で詳細に記載されているものにおいて、本発明によって提供される細胞培養培地は、表1に示される成分および濃度を含む。
【0041】
【表1】
Figure 0003880795
(3.2.2 本発明の細胞培養培地を使った霊長類由来始原幹細胞の増殖)
別の局面において、本発明は実質的に未分化の状態での霊長類由来始原幹細胞を増殖するための方法、および上記の3.2.2.節に記載されているような細胞培養培地におけるこのような細胞の培養物を提供する。本発明によって提供される方法の詳細な実施例は、以下の4.1節および4.2節で見出され得る。
【0042】
培養されるべき霊長類由来始原幹細胞は、公知の方法および材料を使用して入手し得る。ヒト始原幹細胞を単離するための手順は、1997年3月31日に出願された同時係属中の米国特許出願第08/829,327号に記載される。アカゲザルおよび他のヒト以外の霊長類の始原幹細胞を入手する手順は,以下に記載されている;1995年1月20日に出願された同時係属中の米国特許出願第08/376,327号;1996年1月18日に提出された08/591,246;1996年7月25日に公開されたWO96/22362;1996年6月14日に出願された08/665,217;および1997年6月13日に出願された08/874,695。これらの特許出願のそれぞれは、これらの全体がすべての目的のために、本明細書中で参考として援用される。さらに、Thomsonら(1995 Proc.Natl.Acad.Sci.USA 92:7844−7848)に見いだされ得るアカゲザル始原幹細胞の単離のための方法もまた、その全体がすべての目的のために、本明細書中で参考として援用される。
【0043】
一旦、単離されると、霊長類由来始原幹細胞は、任意の種々の技法を用いて、上記の馴化培地を使用して培養される。1つの実施態様において、非馴化培地の容器にフィーダー細胞は入れてある。溶解したフィーダー細胞のマトリックスは、標準的な方法を用いて調製する。このようなマトリックスの調製方法の一例は、以下の4.2節で提供する。次いで、培養すべき始原幹細胞を、その馴化培地といっしょに、そのマトリックス上に添加する。あるいは、その霊長類由来始原幹細胞は、細胞培養の分野で公知の方法を用いて生存フィーダー細胞上で、増殖し得る。次いで、霊長類幹細胞の増殖はモニターされ、培養細胞の分化した程度が決定される。1つの実施態様において、以下の4.2節に記載されるように、アルカリホスファターゼに対する標識を使用して、分化している細胞を確認する。十分量の細胞が分化している場合、もしくはその培養がコンフルエンスにまで増殖している場合、未分化の細胞の少なくとも一部は、継代される。細胞の継代の決定、およびこのような継代の達成のための手法は、標準的な手法を用いて実行され得る。
【0044】
(3.3 増殖因子のスクリーンニング)
他の局面において、本発明は、培養での霊長類由来始原幹細胞の分化を促進、または阻害する増殖因子の決定についてのスクリーニングを提供する。1つの実施態様において、第43染色体を有する、アカゲザル278:5ES細胞の異数性変異体は、本明細書中以下で「PSC43細胞」と呼ぶ、実質的に未分化の状態での、霊長類由来始原幹細胞の増殖を促進する物質を同定するための、一次スクリーニングとして用いる。一次スクリーニングの1つの実施態様において、増大したアルカリホスファターゼ活性の存在は、試験された物質が増殖因子であることを示す。次いで、未分化の状態でのPSC43細胞の増殖の統計学的に有意な促進を生成することが見出される物質は、正常な霊長類由来始原胚幹細胞に対して、試験され得る。このような細胞に対して、有効な増殖因子であることが見出される物質は、次いで、組み合わせて、任意の相乗効果の存在を決定するために試験される。随意に、二次スクリーニングが、一次スクリーニングによって同定された増殖因子を確認するために利用され得る。
【0045】
4.4.2節に詳細に記載される1つの実施態様において、スクリーニングを四つの異なった増殖条件下で増殖したPSC43細胞の群において実行する(あるいは、正常アカゲザル、ヒト、または他の霊長類由来始原幹細胞が使用され得る)。第一の増殖条件(4.4.2.1節に記載)は、上記3.2.1節に記載した培地中にSTO(もしくは他の適切な)フィーダー細胞を含む。第二の増殖条件(4.4.2.2.節)は、STOまたはMEF細胞の細胞外マトリックスをフィーダー細胞(3.2.1節を参照)の代わりに用いることを除いて、第一の増殖条件と同じ条件下での細胞の増殖を含む。第3の増殖条件(4.4.2.3節)は、フィーダー細胞の細胞外マトリックスに近似する一つ以上の物質を含む「規定されたマトリックス」上での細胞増殖を含む。1つの実施態様において、規定されたマトリックスは、コラーゲンII、ヘパリン硫酸塩、およびメロシンからなる群から選択される、一つ以上の物質を含む。さらに、他の適切な物質は、細胞培養の分野で公知の方法を用いて、決定され得る。第四の増殖条件(4.4.2.4節)は、栄養素血清において20%FBSのかわりに2.5%FBSが使用されることを除き、第一の増殖条件と同じ条件下での細胞増殖を含む。
【0046】
1つの実施態様において、アルカリホスファターゼの発現レベルは、本明細書に記載される方法(4.2節参照)を用いて、特定の推定された増殖因子に曝露された細胞のそれぞれの群について決定する。増殖因子にさらされていないコントロール細胞に対するアルカリホスファターゼ発現の増加と相関付けられる物質は、増殖因子であるとみなされる。1つの特定の実施態様において、コントロールと比較して、約20%を超えるアルカリホスファターゼ発現の増加を生成することが見出される物質は、増殖因子であるとみなされる。
【0047】
他の実施態様において、一次スクリーニングにおいて増殖因子として同定された物質は、二次スクリーニングにおいて、その物質に対する細胞の曝露と、テロメラーゼ(以下の4.7節で述べる)、段階特異的な胚抗原-4(SSEA−4)、段階特異的な胚抗原3(SSEA−3)(どちらもKannagiら、EMBOJ,1983,2(12):2355−61に記載されている)、 TRA−1−60抗原、およびTRA−1−81抗原(どちらもAndrewsら、Hybridoma,1984,3(4):347−61)に記載されている)のような分化の欠如に付随する表面マーカーの発現における平行する増加との間における相関関係の存在、または非存在を決定するために試験される。
【0048】
このような実施態様において、一次スクリーニングにおいて記載されたように、細胞は培養される。次いで、スクリーニングされた一つ以上の表面マーカーに対して惹起された抗体に細胞が曝露され、そして/または曝露されたテロメラーゼ発現の存在、もしくは非存在が決定される(4.7節を参照のこと)。いくつかの実施態様において、表面マーカー抗体は、蛍光標識のようなレポーターと結合した第二の抗原とインキュベートされ、その結果、適切な抗原性マーカーを発現する細胞が、蛍光性になる。次いで、標識された細胞を標準的な方法(例えば蛍光標示式細胞分取器(「FACS」)を用いて、分取および計数され得る。次いで、標識および非標識細胞の数は、推定の増殖因子の効果を決定するために比較され得る。あるいは、非標識細胞表面マーカー抗体に曝露された後、ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)形式において、その細胞は、細胞表面マーカー抗体に対して特異的な第二の抗体に曝露され得、そこから、所望の表面抗原を発現する細胞の数が、比色定量的に、または蛍光を測定することにより定量され得る。表面抗原を発現する細胞を定量するさらに他の方法も、細胞培養の当業者に周知である。
【0049】
一次、および必要に応じて二次スクリーニングにおいて、増殖因子として同定された物質は、上記の一次スクリーニングと同じ形式を用いて再度スクリーニングされるが、実際の霊長類由来始原幹細胞が使用される。次いで、増殖因子として確認されたこれらの物質は、増殖因子間の任意の相乗的な性質の存在を決定するために、組み合わせて(例えば、2つまたは3つの物質の組み合わせ)試験される。加えて、分化を促進するか、または未分化細胞の増殖を遅らせ得る物質が同定され得る。例えば、増殖培地における物質に対する抗体は、これらの物質が培養された細胞と相互作用するのを防ぐために添加され得る。
【0050】
最適化された細胞培地を決定するための、上記の技術を使用する1つの例は、以下4.5節にて提供され、そこでは、アルカリホスファターゼ(AP)活性が未分化細胞のマーカーとして用いられる。そこでは、PSC43細胞が、DMEMならびに4.5g/Lグルコース、0.1mM非必須アミノ酸、0.1mMβ−メルカプトエタノール、および20%仔ウシ胎仔血清を含んだ培地で、STOベースの細胞外マトリックスを用いて増殖された。この培地にピルビン酸ナトリウム、アデノシン、グアノシン、チミジン、シチジン、ウリジン、フェノールレッド色素、およびHEPES緩衝液を添加し、各物質の効果を個々に決定した。4.2.1節において詳細に記載するように、この培地に1mMピルビン酸ナトリウム添加すると、AP活性の量を増大させることが決定された。さらに、それぞれ最終濃度1μMのアデノシン、グアノシン、チミジン、シチジン、およびウリジンをピルビン酸ナトリウム増殖培地に添加すると、11回目および17回目の継代の両方で、それぞれのPSC43細胞のAP活性レベルがさらに増大した。増殖培地からレチノイン酸を枯渇させるために、抗−レチノイン酸抗体を使用すると、4.6節に記載されたAP活性によって測定された、未分化細胞の増殖も増大した。
【0051】
上記のスクリーニング方法および材料を用いて未分化細胞の増殖の促進因子として同定された物質を、以下の表2に記載する。細胞培養の当業者は、未分化細胞の増殖の促進因子として同定されたいくつかの因子は、サイトカインのIL−6およびLIFファミリーのメンバーであると認識する。このような物質は、gp130とヘテロ二両体を形成してシグナル伝達をもたらし(Fourcinら、J.Biol.Chem.,271(20):11756−11760(1996))、それによって未分化の増殖を維持する特異的なレセプターと相互作用すると認識されている。残念ながら、IL−6およびLIF−ファミリーレセプターは高度に種特異性であり;そのため、1つの種から単離された増殖因子は、他の種から単離された細胞系で機能しないかもしれない。しかし、抗gp−130抗体はまた、gp130によってシグナル伝達をもたらすために使用され得る(Wijdenesら、Eur.J.Immunol.,25:3474−3481)。それゆえ、本発明は、抗−gp130抗体を含む霊長類由来始原幹細胞を培養するための、方法および培地をさらに包含する。
【0052】
他の実施態様において、本発明の細胞培養方法および材料は、デキサメタゾン((11β,16α)−9−フルオロ−11,17,21−トリヒドロキシ−16−メチルプレグナ−1,4−ジエン−3,20−ジオン)のようなグルココルチコイドを含む。1つの実施態様において、デキサメタゾンは、約1.0ナノモラー(nM)と約10.0μMの間の濃度で提供される。より特定の実施態様において、デキサメタゾンの濃度は、約1.0nMと約1.0μMの間である。別の特定の実施態様において、デキサメタゾンの濃度は、約1.0nMと約500nMの間である。さらに他の実施態様において、デキサメタゾンは、約1.0nMと約100nMの濃度で提供される。なお他の実施態様において、デキサメタゾンは約10nMの濃度で提供される。さらに他の実施態様において、デキサメタゾンは、サイトカインのIL−1、IL−6、Il−11またはLIF−ファミリーのメンバーの少なくとも1つの物質と併用される。いくつかの実施態様において、デキサメタゾンは、以下のものの少なくとも1つと併用される:IL−1β(約50ピコグラム/ml(pg/m)の濃度)、IL−6(約0.004マイクログラム/ml(μg/ml)の濃度)、LIF(約1.2ng/mlの濃度)および、IL−11(約1.0ng/mlの濃度)。
【0053】
(3.4 本発明の細胞培養増殖培地の適用)
本発明によって提供される、実質的に未分化の状態の霊長類由来始原幹細胞の増殖に対する改善された細胞培養培地および方法は、霊長類由来細胞系が有用であるすべての技術に対して適用されることが予想される。特に重要なことは、本発明によって提供される霊長類由来始原幹細胞を培養する細胞培養培地および方法を、単一もしくは複数の遺伝的改変(その適用が3.4.1節において記載される)を有する新しい霊長類由来始原幹細胞を作製するために使用することである。本発明の培地および方法を用いて産生される細胞は、薬物スクリーニング(3.4.2.節を参照)に対するバイオセンサーを構成するために表面に取り付けられ得る。加えて、霊長類由来始原幹細胞がテロメラ−ゼ陽性であるという観察は、霊長類幹細胞(霊長類由来および非霊長類由来のいずれも(3.4.3節記載))の移植可能性を決定するために使用され得る。
【0054】
(3.4.1 複数の遺伝的改変を有する霊長類由来始原幹細胞細胞系の作製)
1つの局面において、本発明の方法および培養培地は、単一もしくは複数の遺伝的改変を有する霊長類由来始原幹細胞を産生するために使用される。細胞の遺伝的変更は、遺伝子治療のための改変された細胞、および移植(grafting)または移植(implantation)のための置換組織を提供する(例えば、宿主による細胞の拒絶を避けるため)というような、多くの理由のために望ましい。
【0055】
本発明のこの局面の一つの実施態様によれば、始原幹細胞は、上記3.2.1節に記載した培養培地および方法を使用して増殖される。第一の遺伝子は、細胞培養物の少なくとも一つの細胞において、改変されるか、もしくはそれに導入され、そして、その得られる培養物から、改変された始原幹細胞の最初のクローン集団が誘導される。第一のクローン集団は、本発明の培養培地で増殖され得、所望の遺伝的改変を有する細胞系が確立され得る。さらなる遺伝的改変が必要である場合、第二の遺伝子が、第一のクローン集団の少なくとも一つの細胞において改変されるか、またはそれに導入されて、第一および第二の遺伝的改変を有する第二のクローン集団を産生する。あるいは、第一および第二の遺伝的改変が、同じ霊長類幹細胞に導入され、続いて同時に両方の改変についてスクリーニングし得る(すなわち、第一のクローン集団を単離する必要性を回避する);しかし、好ましい手順は段階的手順である。
【0056】
細胞に対して遺伝的改変を行うために用いられる方法は、遺伝的形質転換体を作製する分子生物学の技術分野において公知の任意のものであり得る。限定することなく、このような方法は、以下に記載するポジィティブ−ネガティブ選択的ベクターの使用を含む; Capecchiらに対する米国特許第5,464,764号;同第5,487,992号;同第5,627,059号;および同第5,631,153号;および米国特許出願第08/781,559号。さらに、酵母人工染色体(YAC)は以下に記載された遺伝的改変を実行するために使用し得る;米国特許出願第08/597,532号;同第08/397,547号;同第08/187,161号;同第08/276,565号;同第08/375,482号;同第08/485,505号;および同第08/372,482号。さらに、同質遺伝子のDNA構築物は、米国特許出願第08/563,138号に記載されるように、本発明により提供される方法および材料を用いて培養された霊長類幹細胞とともに使用され得る。なお他の方法は、調製した幹細胞の治療適用のため特定の遺伝子産物、シグナル伝達分子、細胞表面タンパク質などの発現を増大し得る幹細胞の調製について:Gersonらの、米国特許第5,591,625号に記載される方法を含む。米国特許第5,583,016号は、テロメラーゼのRNA成分についての組み換え遺伝子の、細胞中への導入方法を記載する。そして、GB2317891は、細胞内でヒトテロメラ−ゼ逆転写酵素(hTRT)の量を、例えば、テロメラーゼの逆転転写酵素サブユニットを細胞内に導入することで増大させる方法を記載している。これらの特許および特許出願は、これらの全体がすべての目的のために、本明細書中で参考として援用される。
【0057】
当業者に明白なように、遺伝子産物の改変された発現は、遺伝産物のコード配列の改変、もしくはコード配列の隣接領域の改変によって達成され得る。従って、本明細書中で使用される用語「遺伝的改変」は、遺伝子産物をコードしている配列に対する改変、および隣接領域、特にコード配列(プロモーターを含む)5’上流側の改変を含む。同様に、用語「遺伝子」はコード配列、およびそのコード配列に隣接して存在し得る調節配列、ならびにそのコード配列に隣接する他の配列を含む。加えて、当該分野で公知のように、遺伝的改変は、全遺伝子配列を必ずしも含まない核酸を細胞に導入することによって(例えば、組換えによってゲノムに挿入され得る核酸を導入することにより)達成され得る。
【0058】
本発明における遺伝的に改変された霊長類由来始原幹細胞が、パーキンソン病を処置するために、患者に移植するために使用される一つの実施態様において、その霊長類由来始原幹細胞は、Fasリガンド(CD95としても公知)を発現するように、遺伝的に改変される。Fasリガンドを発現する細胞は、T細胞においてアポトーシスを誘導することは公知である;それにより、免疫学的な特権を有する(Griffithら、Science,270:1189−1192(1995);Bellgrauら、Nature,377:630−632(1995))。一つの実施態様において、本発明は,複数の遺伝的改変(そのなかで少なくとも一つの改変は、Fasリガンドの発現である)を有する霊長類由来始原幹細胞を提供する。他の実施態様において、改変された霊長類由来始原幹細胞は、例えば、以下の表3に挙げる分化の促進因子を使用して異なる細胞型へと分化する。
【0059】
(3.4.2 霊長類由来始原幹細胞を包含するバイオセンサー)
1つの局面において、本発明によって提供される材料および方法を使用して培養および/または改変された細胞は、生物学活性の物質についてスクリーニングをするために支持体表面に取り付けられる。一つの実施態様において、外的刺激に応答しての細胞内の電子生理学的な変化が、例えば、生物活性物質についての高い処理量のスクリーニングとして使用されるために測定され得るように細胞が基板に結合される。一つのより特定の実施態様において、その細胞は、細胞内の特定の遺伝子、もしくは遺伝子産物を標的化し、発現し、またはノックアウトするDNAで形質転換されている。このようなチップに取り付けられた細胞を測定デバイス(例えばコンピューター)と組み合わせて提供することによって、多数の化合物が迅速かつ正確にスクリーニングされ得る。バイオセンサーはまた、大規模平行スクリーニングのために、配列されて、測定デバイスと組み合わせられ得る。
【0060】
他の実施態様において、上記3.4.1節で記載した方法を用いて、レポーター遺伝子が、特定の疾患状態(例えば、乳ガンの場合には、BRCA−1)と関連した遺伝子のコピーと機能的に組み合わせられた始原幹細胞のDNAに組み込まれる。一つの実施態様において、レポーターは、転写事象および転写後事象の両方に感受性である。始原幹細胞は、分化した子孫が、それぞれ疾患遺伝子/レポーター構築物を、1コピーずつ含むように分化することが可能になる。次いで、この細胞は、推定の治療因子についてスクリーニングされる。これにより遺伝子発現、および潜在的な治療因子に対する応答性を、細胞の分化の状態と相関付けることが可能になる。レポーターの適切な選択によって、このようなスクリーニング戦略は、上記の高処理量バイオセンサーで実行され得る。やはり、本明細書で考察されたようなバイオセンサーの他の適用は、当業者に明らかである。
【0061】
(3.4.3 霊長類由来始原幹細胞の幹細胞移植可能性の予測)
なお他の局面において、以下の4.7節で記載している、細胞分化についてのマーカーとしてのテロメラ−ゼ活性の決定は、本発明の方法および,材料を用いて培養された霊長類由来始原幹細胞の移植可能性を決定するために使用される。一つの実施態様において、本発明の方法および材料を用いて培養された霊長類由来始原幹細胞は、分化することができるか、あるいは分化を誘導され、移植に使用される造血幹細胞のような、多能性の娘細胞を産生する。分化の誘導は、レチノイン酸のような、分化を誘導するのに有効な薬剤を用いて実行され得る。この細胞は、遺伝的に改変されていないか、または上記3.4.1節に記載される方法を使用して遺伝的に改変されているものであり得る。強いテロメラ−ゼ発現を有するとして同定された多能性の娘細胞は、特異的に単離され得、そして、上記のように移植またはさらなる培養および/もしくは改変のために使用され得る。
【0062】
別の実施態様では、非改変および改変された霊長類由来始原幹細胞の培養物を提供するために、本発明の細胞培養培地および方法を使用することが、幹細胞のモニタリングまたは幹細胞収集を改良する物質についてスクリーニングするために使用される。例えば、推定の移植促進物質は、上記の方法を用いて増殖した細胞培養物へ添加され得る。推定の移植促進物質を欠損した対照細胞培養物と比較して、テロメラ−ゼ発現を増大させる物質は、移植促進因子または増強因子として同定される。
【0063】
(4 実施例)
以下の実施例は、本発明の特定の局面を例示し、そして本発明を実施する当業者を補助するために提供される。これらの実施例は、いかなる様式においても、決して本発明の範囲を制限するとはみなされない。
【0064】
(4.1 未分化の霊長類由来始原幹細胞の増殖)
この実施例は,線維芽細胞フィーダー層上で、霊長類由来始原幹細胞を低減した分化速度で増殖させるための方法を例示する。
【0065】
ES細胞を増殖させるための馴化培地を、以下の手順を用いて調製した。CF−1系統マウスの13.5日齢胚の切開由来のマウス胚線維芽細胞(「MEF」)を、増殖培地(本明細書以下で「ES培地」と呼ぶ)の存在下でコンフルエンスまで増殖させた。ES培地は、以下から調製した:20% ウシ胎仔血清(HyClone)、280重量オスモル濃度のDulbecco’s Modified Eagle Medium(DMEM、4500mg/L グルコース、およびL−グルタミン(GIBCO))、0.1mM β−メルカプトエタノール(Sigma)、0.1mM 非必須アミノ酸ストック(GIBCO)、1mM ピルビン酸ナトリウム塩(GIBCO)、および最終培地濃度がそれぞれ1μMのアデノシン、グアノシン、チミジン、シチジン、およびウリジン(Sigma)。MEFを増殖させるために使用した組織培養皿の表面積の各平方センチメートルあたりに、約0.25mlのES培地(約0.25ml ES培地/cm2)を加えた。MEFがコンフルエンスに達したとき、ES培地を集め、フィルター滅菌(0.2ミクロン・フィルター)した。この培地を「馴化ES培地」と名付けた。この培地は即座に使用するかもしくは、要事まで−80℃で冷凍した。
【0066】
Torrex 140D モデル X−線機器を使用し、10mlのES培地を含有する15mlチューブに懸濁したMEFを、約3,000〜4,000radの放射線に曝露することにより、照射されたMEFからフィーダー層を調製した。照射後、その細胞を、Beckman TJ−6卓上遠心機において、室温下、1,000rpm,5分間でペレット化した。そのペレット化した細胞からES培地を除き、新鮮なES培地にその細胞を再懸濁した。次いで、ゼラチン化した組織培養プレート上に、その照射した細胞を、およそ5×104細胞/cm2の密度になるようにプレートした。
【0067】
Thomsonら(1995 Proc.Natl.Acad.Sci.USA 92:7844−7848)により記載されるように単離したアカゲザルES細胞をフィーダー層上にプレートし、新鮮なES培地をプレートした細胞に加えた。0.5mM EDTA(Sigma)を含有する1×14190D−PBS(GIBCO/BRL)とともにフィーダー皿を室温下で2〜5分間インキュベートすることにより、未分化のアカゲザルES細胞のコロニ−をフィーダー皿から脱離させた。小径ピペットを使用してアカゲザルES細胞の個々のコロニーを単離し、次いで2.5mlの馴化ES培地を含有し、照射した線維芽細胞により被覆された35mm2組織培養皿に個々のコロニーを移した。
【0068】
上述のアカゲザルESコロニーを、ピペットを使用して小さな塊(1つの塊あたり3〜5個の細胞)になるよう穏やかに分散させた後、15mlの滅菌チューブに移し、次いでBeckman TJ−6卓上遠心機において、室温下、1,000rpm、約5分間でペレット化した。そのES培地を除き、そしてその細胞を2.5mlの新鮮なES培地に再懸濁し、フィーダー層を含有するウェルに移した。ES培地は24時間おきに新鮮なES培地と交換した。コロニーが大きくなり、分化の徴候が観察される前にその細胞を継代した。分化の徴候とは、例えば、細胞質に対する核の比率が高く、顕著な核小体を保持している細胞の緻密なコロニーの消失である。
【0069】
上述の方法により増殖させたアカゲザルES細胞は、そのような細胞を増殖させるために使用した他の手順で観察されたものよりも、未分化の細胞の増殖能力が非常に高められることが明らかになった。形態学的ならびに細胞表面のアルカリホスファターゼ酵素(AP)の表面発現の持続(以下の4.2節に記載する方法で決定した)の両方で判別した結果、有意な割合のアカゲザルES細胞が未分化のままの状態であった。同じ増殖条件化で、その細胞の継代を繰り返すことも可能であった。
【0070】
(4.2 フィーダー層非存在下でのアカゲザル由来ES細胞の増殖)
上述の馴化培地を使用し、PSC43細胞を線維芽細胞マトリックス上で増殖させた。線維芽細胞マトリックスは、使用する3〜4日前に、ゼラチン化した組織培養ウェル(1.0% 重量/体積)に、MEFまたは、SIMマウス胚由来のチオグアニンおよびウアバイン耐性(STO)線維芽細胞(ATCC)のいずれかを播種することにより調製した。その線維芽細胞(MEFもしくはSTO)を低密度(約1.3×103 細胞/cm2)でプレートし、コンフルエンスになるまで3〜4日間増殖させた。コンフルエンス状態になったら、インサイチュで線維芽細胞を溶解させた。ウェルから増殖培地を除き、そのウェルを滅菌した1×14190Dulbecco’sリン酸緩衝化生理食塩水(D−PBS)で2回リンスした。マトリックスの細胞を十分に被覆できる容量の新たに調製した溶解緩衝液(総容積10ml:0.5%Triton−X100、3.5μl水酸化アンモニウム(NH4OH)および、D−PBS)をテストウェルに加えた。溶解緩衝液と混合した細胞を、室温下、約10分間インキュベートした時点で、ウェルからその溶解緩衝液を除き、ウェルを1×14040 D−PBS(Gibco−BRL;0.1g/Lの無水CaCl2および0.1g/LのMgCl2−6H2Oを含有するD−PBS)で3回リンスした。
【0071】
(4.2.1 フィーダー層非存在下でのアカゲザル由来ES細胞の増殖のための補足因子)
上述に記載したように、コンフルエントな始原マウス胚線維芽細胞(MEF)を溶解させることで得た細胞外マトリックスで被覆した組織培養皿上で、PSC43細胞を増殖させ、そして維持した。最初の基礎増殖培地は以下のものであった:DMEMおよび4.5g/Lのグルコース、0.1mM 非必須アミノ酸、0.1mM β−メルカプトエタノール、および20% ウシ胎仔血清。上記の基礎増殖培地に以下の物質を補充した:ピルビン酸ナトリウム、アデノシン、グアノシン、チミジン、シチジン、ウリジン、フェノールレッド色素、およびHEPES緩衝剤。全細胞表面積のおよそ1/2に相当する培地容量を上記のように補充した培地において、24〜28時間ごとに再播種しながら7日間その細胞を培養した。次いで、4.3節に記載する方法でAP活性を測定した。
【0072】
培地への1mM ピルビン酸ナトリウムの添加により、AP活性量の増大を生じた。さらに、ピルビン酸ナトリウムを含有する培地に、アデノシン、グアノシン、チミジン、シチジン、およびウリジンを最終濃度がそれぞれ1μMになるように添加すると、継代数11および17の両方で、PSC43細胞のAP活性レベルがさらに増大する結果となった。フェノール色素の除去、またはHEPES緩衝剤の添加は、AP測定に影響を及ぼさなかった。
【0073】
内毒素レベルを低くした培地(約0.03エンドドキシンユニット/ml)を使用しても、有益な特性が示された。さらに、重量オスモル濃度を280mOsm/kgに減少させたDMEMを使用した場合でも増殖条件が高められた。280mOsm/kgの培地で増殖させたR366.4アカゲザル胚性幹細胞(ThomsonおよびMarshall,「Primate Embryonic Stem Cells」;Current Topics in Developmental Biology 38:133−164)は、重量オスモル濃度が330〜340mOsm/kgの代表的な培地で増殖させた同じ系統の細胞に比べ、AP活性が高まることが示された。加えて、PSC43細胞をプレートするための至適細胞密度は、1.3〜2.2×104細胞/cm2であることが決定された。
【0074】
(4.3 未分化の霊長類由来始原幹細胞の増殖の定量)
この実施例は、始原幹細胞のような細胞のアルカリホスファターゼ(「AP」)活性の程度を測定することにより、未分化の始原幹細胞の増殖を定量するための方法を例示する。
【0075】
4.1節および4.2節に記載した方法を使用して、アカゲザルまたはPSC43細胞を増殖させた。その細胞から培地を吸引除去し、その細胞を1mlのリン酸緩衝化生理食塩水(「PBS」)で洗浄した。無血清DMEM培地中に、約0.2mMの濃度のAP基質、4−メチルウンベリフェリルホスフェート(「4−MUP」)約1mlを、その細胞に添加した。37℃下、約1時間〜約2時間の間、その細胞をインキュベートした後、CYTOFLUOR IIプレートリーダーを、励起波長360nmおよび発光波長448nmで使用して、蛍光産物の量を測定した。
【0076】
(4.4 未分化のPSCの増殖を高める因子のスクリーニング)
この実施例は、上述の細胞増殖条件およびアルカリホスファターゼ活性測定を使用し、未分化の状態にある霊長類由来始原幹細胞の増殖を高める因子を同定するためのスクリーニングを記載する。
【0077】
(4.4.1 概要)
以下の4.4.2節に記載するように、PSC43細胞を4つの異なる条件下で増殖させた。4つの各々の条件下で増殖させた細胞を、24ウェルのマイクロタイタープレートの6つウェルに播種した。次いで、播種した4つの組の細胞を1つ以上の推定される増殖因子に曝露し、そして未分化の状態にある細胞の増殖に対するそれら推定因子の効果を、4.4.3節に記載する一次スクリーニングで、上記4.2節に記載するAP活性を測定することにより決定した。次いで、一次スクリーニングにおいて効果を示した物質を、確認のためのスクリーニングに供した。そこでは4.4.4節に記載のように、推定の増殖因子を霊長類由来始原細胞に対して試験した。最後に、両方のスクリーニングで効果を示した増殖因子を、その因子間での可能な相乗効果を明らかにするため、5.4.5節に記載するように、二連および三連の組み合わせにおいて試験した。
【0078】
下記の4.4.2.1および4.4.2.2節に記載する増殖条件1および2を使用して、フィーダー層の存在下および非存在下で増殖させた未分化の状態にあるPSC43細胞の増殖に対する推定増殖因子の効果を試験した。下記4.4.2.3節に記載する増殖条件3は、PSC43細胞が、20%血清を含有する増殖培地で、14〜15時間という非常に速い倍化時間(population doubling time)を保持するという観察を考慮して、細胞の増殖を遅らせるために低減した血清濃度(2.5%)を使用した。下記4.4.2.4節に記載する増殖条件4は、推定増殖因子に対するPSC43細胞の応答に対する細胞外マトリックス(ECM)成分の効果を調べるため(例えば、ECM成分が、推定増殖因子の作用を隔離、阻害、または増強するかどうかの試験するため)に設計した。
【0079】
(4.4.2 増殖条件)
(4.4.2.1 増殖条件1)
一組のPSC43細胞を、上記4.1節に記載される方法を用いて、以下のように調製した、照射したMEF細胞を使用して増殖させた。抗生物質を含んでいない10% ウシ胎仔血清(「FBS」)を有するDMEM培地を含有している培地(「MEF培地」)でMEF細胞を増殖させた。37℃で、一晩、標準的な24−ウェル組織培養プレートに0.5% ゼラチンを被覆した。次の日、その細胞をトリプシン処理し、計数し、そして4,000radで照射した。プレートからゼラチンを除去し、そしてフィダー層として、照射した細胞を1ウェルあたり100,000細胞の密度になるようにプレートした。その細胞をウェルに一晩付着させ、次いで、1ウェルあたり約25,000PSC43細胞をその細胞上にプレートした。
【0080】
(4.4.2.2増殖条件2)
2番目の一組のPSC43細胞を、4.1節に記載の方法を用いて、STOまたはMEF細胞の細胞外マトリックス上で増殖させた。STOまたはMEF細胞外マトリックスを、以下に示すようにして調製した。STOまたはMEF細胞の保存培養物をそれぞれの培地で増殖させた。37℃で、一晩、標準的な24−ウェル組織培養プレートに0.5 %ゼラチンを被覆した後、ウェルからゼラチンを除去した。STOまたはMEF細胞をトリプシン処理し、計数し、そして1ウェルあたり約50,000細胞の密度になるようにウェルにプレートし、そしてコンフルエンスになるまで増殖させた。次いで、その細胞を1mlのPBSで一回洗浄し、上述した溶解緩衝液0.5mlで最低10分間細胞を溶解した。溶解緩衝液を除去し、ウェルを、カルシウムおよびマグネシウムを含有する1mlのPBSで3回洗浄した。次いで、各々のウェルに約0.5mlのES培地を加え、そしてそのプレートを、上記のようにPSC43細胞をプレートするまで37℃で保存した。
【0081】
(4.4.2.3 増殖条件3)
3番目の一組のPSC43細胞を、4.1節に記載するように、上記のSTO細胞の細胞外マトリックス上で、ただし記載された20% ウシ胎仔血清(FBS)に代えて2.5%のFBSを使用して、増殖させた。その細胞をプレートしてから24時間後に培地を除去し、そして推定の増殖因子を含有する新鮮な培地を加えた。
【0082】
(4.4.2.4 増殖因子4)
4番目の一組のPSC43細胞を、いくつかの異なる物質を使用して増殖させ、霊長類由来始原幹細胞の増殖を支持し得る細胞外マトリックス(ECM)を決定した。
【0083】
(4.4.3 一次スクリーニング)
推定の増殖因子を含有する培地を以下のように調製した。15mlのES培地を15mlのコニカルチューブに分注した。推定の増殖因子を含むストック溶液のアリコートを加え、その混合溶液を、20mlシリンジに取り付けた0.2μmアクロディスク(Acrodisc)フィルターを使用してろ過することにより滅菌した。増殖因子溶液の最終濃度は、試験された推定の増殖因子について、公開された半有効量(ED50)(すなわち、処理された細胞の集団の50%に観測可能な結果をもたらす容量)の5倍であった。公開されたED50の値の概要は、R&D System,Inc.,Minneapolis,MN.の1997 Cytokine Source Bookで見ることが可能である。
【0084】
試験したプレートの各々24ウェルからES培地を吸引除去し、三連で、1.5mlの上記の推定される増殖因子を含有する培地をウェルに加えた。PBSおよび0.1% BSAを含有するES培地から調製した対照溶液を6つのウェルに充填した。系統誤差の可能性を減少させるため、対照のウェルを無作為にプレート上で選択した。PSC43細胞は、推定される増殖因子を含有する培地と共に4日間インキュベートした。2日目もしくは3日目に、推定の増殖因子を含有する培地を除去し、新鮮な推定の増殖因子を含有する培地に交換した。
【0085】
4日目に、4.3節に記載したように、細胞のアルカリホスファターゼ活性をアッセイした。対照値のおおよそ20%程度対照と異なる物質は、未分化のPSC43細胞の増殖を促進するものとみなした。20%より多くアルカリホスファターゼ活性の量を増加させた物質は、実質的に未分化の状態であった。
【0086】
増殖因子としての活性を示した物質を、以下に示すような二次スクリーニングにおいて試験した。両方のスクリーニングにおいて、強い分化の促進あるいは抑制の性質を示す物質は、直接的に三次スクリーニングを行い試験した。
【0087】
EGF、FGF、インターロイキン、TNF、LIF、GRO、NGF、インシュリン様の、PDGF、C−Cケモカインファミリー、ならびに増殖因子中和抗体に属する、200を超える可能性のある増殖物質が、上記のプロトコルを用いてスクリーニングされた。加えて、アンギオゲニン、抗−アンギオゲニン、PD−ECGF、抗−PD−ECGF、TPO、抗−TPO、HGF、抗−HGF、CTLA−4/FCキメラ、HCC−1、I−309、IP−10、MIG、SLPI、抗−SLPI、Strom CDF−1β、EPO、EPO可溶性レセプター、抗−EPO、Flt−1/FCキメラ80、Flt−3リガンド、抗−Flt−3リガンド、GCSF、抗−GCSF、GMCSF、抗−GMCSF、IFN−γ、抗−IFN−γ、レプチン、MCSF、抗−MCSF、SCF、抗−SCF、ENA−78および抗−ENA−78のような物質もスクリーニングされた。対照と比較して20%より多くAP活性の量を増加させた物質を、未分化の細胞の増殖の促進因子として分類した。これらの物質を以下の表2に示す。表2は、促進因子および未分化の細胞の増殖に対する促進因子の効果を、対照の割合として列挙している。20%より多くAP活性の量を減少させた物質を、分化の促進因子として分類し、以下の表3に列挙する。表3は、分化の促進因子および未分化の細胞の増殖に対する分化の促進因子の効果を対照の割合として列挙している。スクリーニングした濃度は括弧で示している。
【0088】
【表2】
Figure 0003880795
【0089】
【表3】
Figure 0003880795
(4.4.4 確認のためのスクリーニング)
一次および二次スクリーニングにおいて効果の見られた因子を、アカゲザルES細胞を使用して、三次スクリーニングにおいてスクリーニングし、先行のスクリーニングの結果を確認した。
【0090】
アカゲザルES細胞を以下の方法で増殖させた。その細胞の8〜10のコロニーを選び、解離、ペレット化、そして約24mlのES培地に再懸濁した。約1mlの細胞懸濁液を、フィーダーで被覆した24−ウェルプレートの各々のウェルに加えた。プレートした細胞を一晩放置した。
【0091】
上記の方法で調製した、増殖因子または対照を含有するES培地約1.5mlを各々のウェルに加えた。その細胞を増殖因子存在下で6日間増殖させ、その間、2日目および4日目に培地を交換した。次いで、その細胞をさらに2日間増殖させた後、AP活性を試験した。アカゲザル細胞のコロニーの数および大きさを記録し、対照のコロニーの数および大きさと比較した。対照のコロニーの数および大きさが、観察されたAP活性の程度と一致した場合、確認のスクリーニングの結果と一次スクリーニングの結果とが一致しているとみなした。
【0092】
(4.4.5 相乗効果のためのスクリーニング)
全てのアッセイで効果を示した増殖因子は、増殖因子間での任意の相乗効果の存在を決定するための二連および三連のスクリーニングに含められる。少なくとも一次および確認のスクリーニングで活性型として同定されたそれらの増殖物質の二元および三元の組み合わせが、個々の増殖因子の代わりに使用された以外は、上記に記載したようにこれらのスクリーニングを行う。個々の成分の質と比較して優れた質を提供する組み合わせは、培地補充物質として含有されている。
【0093】
(4.5 霊長類由来始原幹細胞のフィーダー非存在下での増殖の細胞外マトリックス成分のスクリーニング)
上記に記載したPSC43細胞を、選択した細胞外物質の規定したマトリックス上で増殖させた。以下に記載する物質のうちの1つを使用して被覆した24−ウェルプレートのウェルに、PSC43細胞をプレートした:コラーゲンII、コラーゲンIII、コラーゲンIV、コラーゲンV、調製された細胞外マトリックス(部分精製されたヒト胎盤のマトリックス抽出物、SIGMAより市販)、フィブロネクチン、ラミニン、メロシン(ラミニンホモログ)、テネイシン、ヘパラン硫酸塩、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、アグレカン(aggrecan)、ビグリカン、トロンボスポンジン、ビトロネクチンまたは、デコリン(decorin)。列挙した物質の1つ、およびゼラチン(単独またはフィブロネクチンとの組み合わせ)で被覆したウェルにも細胞をプレートした。細胞を約6日間増殖させた後、依然として未分化状態にある細胞の増殖を測定した。これらの物質および組み合わせを使用しての未分化の状態にあるPSC43細胞の増殖を、上記4.2節に記載したように、アルカリホスファターゼの発現の判定により測定し、そしてSTO細胞上の対照ウェルにおけるPSC43細胞の増殖と比較した。
【0094】
スクリーニングの結果を、以下の表4に記載する。対照と比較して約20%より多くAP活性を増大させた物質および/または組み合わせを、フィーダー非存在下での霊長類由来始原幹細胞増殖に対するポジティブ因子と判定した。表4におけるデータから見られるように、メロシン、ゼラチンと組み合わせたメロシン、ならびにコラーゲンIIおよびヘパリンリン硫酸塩の全ての組み合わせを、フィーダー非存在下での霊長類由来始原幹細胞増殖に対するポジティブ因子であることを見出した。スクリーニングされた推定されるマトリックス成分の濃度を、括弧で示す。
【0095】
【表4】
Figure 0003880795
(4.6 未分化のPSCの維持を高める増殖条件)
この実施例は、未分化の状態にある霊長類由来始原幹細胞の増殖を高めるために、そのような細胞の増殖培地へ抗−レチノール抗体を添加することを例示する。
【0096】
上記のように、溶解した線維芽細胞および馴化培地から調製した線維芽細胞マトリックスで被覆された培養皿に、PSC43細胞(フィーダー後の継代数17で)をプレートした。DMEM、ならびに4.5g/Lグルコース、0.1mM 非必須アミノ酸、0.1mM β−メルカプトエタノール、および20% ウシ胎仔血清を含有する増殖培地(上述したように馴化されている)を使用して、その細胞を維持した。この培地に、最終濃度1μg/mlまたは10μg/mlいずれかの抗−レチノール酸抗体を補充した。その抗体は、Zhoeら、1991 J.Nutr.Biochem.2:122−131およびZhoeら、1991 J.Immunol.Methods 138:211−223に記載されるようにして調製した。対照もまた調製し、そこで上記のものと同じ培地ではあるが、抗−レチノール酸抗体を含まない培地でPSC43細胞を増殖させた。
【0097】
細胞のAPレベルを、培養1週間後に上記のように測定した。抗−レチノール酸抗体を補充した培地では、AP活性において27%の増加が観察された。1μg/mlまたは10μg/mlいずれかの抗−レチノール酸抗体を添加した場合、どちらも同じ効果が得られた。これらの結果は、抗−レチノール酸抗体を含有する馴化ES培地が、未分化の霊長類由来始原幹細胞の増殖を高めることを示している。
【0098】
(4.7 霊長類由来PSCにおけるテロメラーゼ活性の測定)
この実施例は、霊長類由来始原幹細胞における未分化についてのマーカーとしての、そのような細胞におけるテロメラーゼ活性の検出を例示する。
【0099】
未分化のアカゲザル始原幹細胞、分化したアカゲザル始原幹細胞、マウス胚性線維芽細胞、および293細胞の細胞抽出液を、Kimら(Science 266:2011 1994)により記載される界面活性剤溶解法の改良により調製した。その方法では、細胞をリン酸緩衝化生理食塩水で洗浄し、氷上で30分間CHAPS溶解緩衝液を使用して溶解した。MEF、分化した細胞、未分化のES細胞の抽出物を、それぞれ、CHAPS溶解緩衝液1μlあたり10,000細胞、CHAPS溶解緩衝液1μlあたり20,000細胞、およびCHAPS溶解緩衝液1μlあたり約1,000細胞の濃度で調製した。対照およびテロメラーゼ−陽性293細胞(アデノウイルスで形質転換したヒト腎臓細胞株)の抽出物を、CHPAS溶解緩衝液1mlあたり1,000細胞になるよう調製した。溶解した細胞を、4℃、12,000gで30分間遠心分離し、そして細胞抽出物(上清)を除去した。
【0100】
細胞抽出物に存在するテロメラーゼ活性を、改変PCRをベースにしたTRAPアッセイを使用して決定した。改変した逆方向プライマー(RP,5’−GCGCGG(CTTACC)3CTAACC−3’)および、32Pエンドラベルした順方向プライマー(TS,5’−AATCCGTCGAGCAGAGTT−3’)を、標準的な方法および材料を使用して合成した。各々の細胞抽出物2μlを、以下を含有する48μlの混合物と合わせた:20mM Tris−HCl(pH 8.3)、1.5mM MgCl2、63mM KCl、0.05% Tween 20、1mM EGTA、0.1mg/mlウシ血清アルブミン(BSA、fraction V:Boehringer Mannheimより購入)、2μg/ml TS、2mg/ml RP、それぞれ50μMのdATP、dCTP、dTTP、dGTP、および0.04ユニット/μlのTaqポリメラーゼ。PCR増幅を27サイクル行い、各々のサイクルは温度94℃で30秒間、60℃で30秒間、および72℃で30秒間の増幅の順序でなっている。PCRに続いて、15%未変性ポリアクリルアミドゲル上での、ポリアクリルアミドゲル電気泳動によって、試料を分離した。ゲルを乾燥させ、フォスフォイメージャーを使用してその産物を可視化した。各々の細胞抽出液に対し0.2ユニットのRNaseを含有する対照の試料もまた調製し、分析した。PCR産物の定量を、細胞抽出液の段階希釈からのシグナルとテロメラーゼを発現している293細胞の段階希釈からのシグナルとを比較することにより行った。細胞抽出液は、タンパク質濃度に対して正規化されていた。タンパク質の決定は、BSAを標準として使用して、Coomassie Protein Assay Reagent(Pierce#23200)を使用して行った。
【0101】
フィーダーおよび分化したアカゲザル細胞は、テロメラーゼ活性が検出されなかったのに対し、未分化のアカゲザルES細胞は、非常に高いテロメラーゼ活性を示した。未分化のアカゲザルES細胞もまた、293細胞と比較して2.5倍レベルより大きいテロメラーゼ活性を示した。MEF細胞由来の匹敵するレベルの細胞抽出物のテロメラーゼシグナルは、ほんのわずかであるか、あるいは検出不可能であった。後者の結果はまた、未分化のアカゲザル始原幹細胞において観察されたテロメラーゼシグナルは、MEF細胞による未分化のアカゲザル細胞の試料の混入に由来するものではないことも明らかにした。
【0102】
(5 結論)
従って、本発明は、霊長類由来始原幹細胞を実質的に未分化の状態において増殖させるための新しい材料および方法を提供するものである。本発明により提供される材料および方法を使用することにより、ヒトおよびサルから単離された始原幹細胞のような霊長類由来始原幹細胞を、より効率的に増殖させ得る。このような細胞を未分化の状態で効率的に増殖させる能力は、本明細書に記載されるように、組織移植および/または遺伝子治療技術(そこでは、そのような細胞が直接か、または1つ以上の遺伝的改変の後に使用される)を利用してヒト疾患を処置するための始原幹細胞の治療的な使用のために重要な適用を有する。加えて、本明細書に記載される方法および材料を使用して増殖した霊長類由来始原幹細胞は、新規の生理活性物質、または、培養においてそのような細胞の分化を促進もしくは遅延させる他の因子のスクリーニングに使用され得る。

Claims (3)

  1. 霊長類始原幹(pPS)細胞を、本質的にフィーダー細胞を含まない増殖環境で増殖させる方法であって、pPS細胞を、細胞外マトリックスおよび栄養培地の存在下で培養する工程を包含し、pPS細胞が実質的に未分化状態で増殖する方法において、
    前記細胞外マトリックスが、以下の特性の少なくとも1つを有し、
    a)該細胞外マトリックスが、線維芽細胞を培養し、該線維芽細胞をインサイチュで溶解し、次いで溶解後に残ったものを洗浄することによって調製される線維芽細胞マトリックスである、
    b)該細胞外マトリックスが、マトリックス成分またはマトリックス成分の組み合わせから調製された規定マトリックスである、あるいは、
    c)該細胞外マトリックスが、胎盤マトリックス、フィブロネクチン、ラミニン、メロシン、テネイシン、ヘパリン硫酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、アグレカン、ビグリカン、トロンボスポンジン、ビトロネクチン、およびデコリンからなる群より選択されるマトリックス成分を含む、
    前記栄養培地が、以下の特性の少なくとも1つを有する、前記方法。
    a)該栄養培地が、ピルビン酸ナトリウムおよびヌクレオシドを含有し、そして低内毒素レベルを有する、
    b)該栄養培地が、始原幹細胞の未分化増殖を促進する1つ以上の因子であって、TGF−β、IL−11、IL−6、IL−6レセプター、IL−1、LIF、IL−17、LAP、MCP−1、bFGF、FGF−4、PDGF可溶性レセプターA、フォルスコリン、ならびにIL−8、TGF−β、BDNF、TNF−β、VEGF、およびEGFに対する抗体からなる群より選択される因子を含有する、あるいは、
    c)該栄養培地が、培養中の線維芽細胞または他の分化した細胞から培地を回収することによって得られる馴化培地である。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記pPS細胞が実質的に未分化状態で増殖することを可能にする新鮮な増殖環境中に該pPS細胞を継代する工程を包含する、方法。
  3. 前記pPS細胞が胚幹細胞である、請求項1又は2に記載の方法。
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