JP3868074B2 - プレートアウトの少ないポリカーボネート組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
発明の分野
本発明はパネルの押出の間のプレートアウトの発生の少ないポリカーボネート組成物から製造された耐候性パネルに係わる。
発明の背景
ポリカーボネート樹脂はその透明性、機械的強度および寸法安定性によって特徴づけられる。これらの特性はガラスはめ及びその他の屋外用途に使用されるシートの作成に対して理想的な選択とされている。しかしながら、これらのシートの有用寿命を引き延ばすためには安定剤および遮蔽剤が必要とされる。これらの添加剤は意図されている目的には有効であるが他の問題を引き起こす。ポリカーボネートから製造された汚れ抵抗性のパネルが米国特許4,948,666およびヨーロッパ特許338355;320632および247480に記載されている。その他の関連した特許には、UV放射線に対して抵抗性とされたポリカーボネートベースのパネルを開示したカナダ特許1,208,873が含まれる。ここでは従って、パネルは、ポリカーボネートコア層を含み、これに中間のUV吸収層およびカバー層を接着して結合させるように、構成されている。このカバー層の目的は中間層からUV吸収剤が気化するのを防ぐためである。この中間のUV吸収層はポリカーボネートから調製できUV吸収剤としてベンゾトリアゾールの誘導体を含有している。同じく注目されるのはドイツ特許出願1,670,951で、これにはその発明のビス−ベンゾトリアゾール化合物を導入することによりUV放射線に対して抵抗性とされたリボンを含めたポリカーボネート成形物品が開示されている。ポリカーボネートシートを保護層で被覆する方法が英国特許出願2,028,228に開示されている。そこでは、好ましくはポリメタクリレートからなりそして有利にはUV吸収剤を含有する層が同時押出によりシートに塗布されると述べられている。米国特許3,892,889には表面がベンゾトリアゾールを含有する溶液で処理されたUVで安定化されたポリカーボネート成形品が開示されている。ドイツ特許公開3,617,978にはその発明のビス−ベンゾトリアゾールを含有する分岐ポリカーボネート樹脂から作られたUV吸収層で被覆された、ポリカーボネート樹脂に基づく同時押出されたシートを開示している。同じく関連しているのはヨーロッパ特許出願110,221で、これには0.5重量%までのUV吸収剤を含有するポリカーボネートのコア層と、その少なくとも一面上の、このコアと同時押出されそして少なくとも3重量%のUV吸収剤を含有するコーティング層からなるパネルが開示されている。この従来技術に言及されているように、押出プロセスの間の揮発性添加剤の発煙およびプレートアウトが問題であり、望ましくない発煙に対する作業者の露出を減少する環境的に健全なプロセスで表面欠陥のない押出シートを提供するためには、この問題を克服する必要がある。
【0002】
発明の要約
ポリカーボネート樹脂、少なくとも170℃の融点を有する置換されたアリールホスファイトおよび少なくとも140℃の融点を有する置換されたトリアジンを含む本発明のポリカーボネート組成物は押し出されたときにプレートアウトおよび発煙を実質的に示さない。
【0003】
押出中のプレートアウトを減少させる本発明の方法は、ポリカーボネート樹脂、少なくとも170℃の融点を有する置換されたアリールホスファイトおよび少なくとも140℃の融点を有する置換されたトリアジンを含む組成物を配合しそしてこの組成物をその溶融温度である少なくとも250℃の温度で押し出すことからなる。
【0004】
発明の詳細な記述
本発明のポリカーボネートは溶融条件下で炭酸ジアリールをジヒドロキシ化合物と反応させる溶融法またはホスゲンとジヒドロキシ化合物とからの重縮合による界面法により調製しうる。これについては、ドイツ特許公開2,063,050;2,063,052;1,570,703;2,211,956;2,211,957および2,248,817、フランス特許1,561,518およびH.Schnellの論文 "Chemistry and Physics of Polycarbonates", Interscience Publishers, New York 1964を参照されたい。
【0005】
本発明の実施に有用なポリカーボネート樹脂はホモポリカーボネート、コポリカーボネート、ターポリカーボネート樹脂またはこれらの混合物である。好ましくはポリカーボネート樹脂の分子量は18,000−200,000(重量平均分子量)、より好ましくは20,000−80,000である。
本発明に関連しては、本発明のポリカーボネートの調製に適するジヒドロキシ化合物は次式(1)または(2)
【0006】
【化3】
Figure 0003868074
【0007】
の構造式に相当する。ここに、Aは炭素原子数1−8のアルキレン基、炭素原子数2−8のアルキリデン基、炭素原子数5−15のシクロアルキレン基、炭素原子数5−15のシクロアルキリデン基、カルボニル基、酸素原子、硫黄原子、−SO−あるいは−SO2−基または一般式
【0008】
【化4】
Figure 0003868074
【0009】
を有する基を表し、gは0または1の数を表し、eは0または1の数を表し、ZはF、Cl、BrまたはC1−C2のアルキルを表しそして1つのアリール基中に幾つかのZ基が置換基として存在する場合にはそれらは同じでも異なってもよく、dは0または1−4の整数を表しそしてfは0または1−3の整数を表す。
本発明の実施に有用なジヒドロキシ化合物には、ヒドロキノン、レゾルシノール、ビス−(ヒドロキシフェニル)−アルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−シクロアルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−エーテル、ビス−(ヒドロキシフェニル)−ケトン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルホキシド、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルホンおよびα,α−ビス−(ヒドロキシフェニル)−ジイソプロピル−ベンゼンがある。これらおよびその他の適当な芳香族ジヒドロキシ化合物は例えば、米国特許3,028,365;2,999,835;3,148,172;3,271,368;2,991,273;3,271,367;3,280,078;3,014,891および2,999,846、ドイツ特許公開1,570,703;2,063,052;2,211,956および2,211.957、フランス特許1,561,418並びにH.Schnell の論文 "Chemistry and Physics of Polycarbonates", Interscience Publishers, New York 1964に記載されている。適当なジヒドロキシ化合物のその他の例は2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェノールA)、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチル−ブタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、α,α−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピル−ベンゼン、2,2−ビス−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ヒドロキシベンゾフェノンおよび4,4′−スルホニルジフェノールである。しかし、最も好ましいのは2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェノールA)である。
【0010】
本発明のポリカーボネートはその構造中に適当なジヒドロキシ化合物の一種またはそれ以上から誘導された単位を必然的に伴いうる。ポリカーボネート樹脂の調製は例えば界面重縮合法、均質相中での重縮合またはエステル交換によるなど、当業界に知られた方法のいずれかに従ってなしうる。
これらの適当な方法およびそれに関連した反応物質、触媒、溶剤および条件は当業界で周知でありそしてとりわけドイツ特許1,046,311および962,274並びに米国特許3,248,414;3,153,008;3,215,668,3,187,065;3,028,365;2,999,846;2,999,835;2,964,974;2,970,137;3,912,638および1,991,273に記載されている。
【0011】
本発明のポリカーボネート樹脂の調製においては、それらの分子量を制限するためにモノフェノール、パラ−クミルフェノール、パラ−t−ブチルフェノール等の単官能性反応物質を使用することができる。樹脂中に分岐剤を使用することもできる。
適当な分岐剤は3、4またはそれ以上の官能性基を有するもの、特に3またはそれ以上のフェノール性ヒドロキシル基を有するものである。これらの使用量は分岐剤に対して通常観察される限度である、化学的に導入されるジフェノールの量に基づいて0.05−2モル%の範囲内に維持すべきである。
【0012】
3またはそれ以上のフェノール性ヒドロキシル基を含有する適当な分岐剤の若干の例には以下のものがある。2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェノール、2,6−ビス−(2′−ヒドロキシ−5′−メチル−ベンジル)−4−メチルフェノール、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−プロパンおよび1,4−ビス−(4,4′−ジヒドロキシトリフェニル−メチル)−ベンゼン。その他の三官能性化合物には、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、トリメシン酸、塩化シアヌル、3,3−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールおよび3,3−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチル−フェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールが含まれる。
【0013】
分岐ポリカーボネートは芳香族熱可塑性ポリカーボネートに対して使用されている既知の方法即ち炭酸ジフェニルによる溶剤を含まない反応混合物中でのエステル交換かあるいはホスゲンによる二相の界面法のいずれでも調製される。例えば、H.Schnellの"Chemistry and Physics of Polycarbonates", Polymer Revue, Vol.IX, 27頁以下、Interscience Publishers, New York 1964、ドイツ特許公開1,570,533および1,595,762、ドイツ特許2,500,002、米国特許3,544,514並びに米国再発行特許27,682を参照されたい。
【0014】
本発明によれば、線状および分岐ポリカーボネートにUV吸収剤および熱安定剤が加えられる。これらの添加剤は、ローラー、ニーダーあるいは単軸または多軸押出機等のような慣用の混合装置によりポリカーボネート中に導入される。
ポリカーボネートには又、強化剤、充填剤、難燃剤、染料、顔料、潤滑剤および離型剤等のその他の慣用の添加剤を添加することができる。
【0015】
従って本発明は又、少なくとも170℃の融点を有する置換されたアリールホスファイトおよび少なくとも140℃の融点を有する置換されたトリアジン並びに随意に強化剤、充填剤、難燃剤、染料、顔料、潤滑剤および/または離型剤を、ローラー、ニーダー、単軸押出機または多軸押出機等のような慣用の混合装置により導入して添加することにより線状および分岐熱可塑性ポリカーボネートを安定化する方法にも係わる。このようなポリカーボネート組成物はまた成形物品の製造に使用することができる。
【0016】
ガラス繊維は好ましい強化材料である。
本発明のポリカーボネート組成物は既知の方法により押出により調製することができる。この組成物は透明でもあるいは顔料を添加してもよく、そしてこの組成物から製造したシートの厚さは好ましくは約0.005″乃至約0.3″、より好ましくは約0.01″乃至約0.25″の範囲でよいが、しかしこのことは本発明にとって重大ではない。ポリカーボネートを押し出してシートを成形することは知られており当業界で既に開示されている。
【0017】
本発明において熱安定剤として有用な置換されたアリールホスファイトは少なくとも170℃、好ましくは少なくとも175℃そしてより好ましくは少なくとも180℃の融点を有する。好ましくは置換されたアリールホスファイトはアルキルアリールホスファイトである。より好ましいアルキルアリールホスファイトは式
【0018】
【化5】
Figure 0003868074
【0019】
を有する。ここに、各R12は同じまたは異なるアルキル、好ましくは炭素原子数3−7のアルキル、そしてより好ましくは第三ブチルである。
本発明において紫外線吸収剤(UV吸収剤)として有用な置換されたトリアジンは少なくとも140℃、好ましくは少なくとも144℃そしてより好ましくは少なくとも148℃の融点を有する。好ましい置換されたトリアジンは式
【0020】
【化6】
Figure 0003868074
【0021】
を有する。ここに、R13はアルキル、好ましくはC4−C8アルキルそしてより好ましくはC613 であり、各R14は同じまたは異なるアリール、好ましくはフェニルまたはアルキル置換フェニルそしてより好ましくはフェニルである。
本発明の方法に従ってシートまたはプロファイルを押し出す際には、組成物の溶融温度は220℃乃至約310℃、好ましくは約230℃乃至約300℃そしてより好ましくは約240℃乃至約280℃である。シートをキャップ層として押し出す時には、サテライト押出機を去る溶融物の温度は約270℃であるが、これをベース層に付着させるときには温度は約280℃に上昇する可能性がある。
【0022】
ここに呈示した如く安定化されたポリカーボネートは既知の方法によりファイバー、フィルム、プレート、および射出成形および押出成形された物品に仕上げることができる。例えばビルディングや温室の建造におけるガラス板として使用される一枚板または多重板を製造するために押出を使用することができる。本発明によれば、0.05−1重量%、好ましくは0.2−0.8重量%のUV吸収剤を含有する線状または分岐ポリカーボネートがこの目的に使用される。
【0023】
本発明に従ってUV光に対して安定化されたポリカーボネートの別の用途は(多段)同時押出法により多層プラスチックシートを製造するのに使用することであり、この場合には重量を担持するコアは例えばABSまたは直鎖または分岐ポリスチレン、好ましくは分岐ポリカーボネートの合成樹脂の層であり、その片側または両側に1−15重量%、好ましくは5−10重量%のUV吸収剤を含有する線状または分岐ポリカーボネートのUV吸収層が被覆される。
【0024】
このUV吸収層は10−50μm、好ましくは20−40μmの厚さを有すべきである。
本発明の組成物にとって特に有用な用途はベース層に紫外光による劣化からの保護を提供するためのキャップ層としてである。この用途では、キャップ層とベース層は当業者に既知の技術により同時押出されそしてそれらの表面は、随意には圧力を加えて、押出から生ずる高温において接触されてシートの接着が行われる。この押出の既知の技術は広く従来技術に記載されており従って本発明の一部を構成しない。
【0025】
本発明は以下の実施例により更に例示されるがこれにより本発明が限定されるものではない。実施例中全ての部および百分率は別段の記載のない限り重量基準による。
実施例
実施例 1
以下のポリカーボネート組成物は下記の表に示した成分を溶融配合して調製した。
Figure 0003868074
脚注:
(1)TINUVIN 1577:2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5(ヘキシル)オキシフェノール。
【0026】
(2)IRGAPHOS 168:トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト。
(3)CYASORB UV 5411:2(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール。
(4)CEL 2021:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル3′,4′−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート。
【0027】
これらの組成物のそれぞれに使用されたポリカーボネート樹脂は重量平均分子量が34,000−36,000のフェノールで末端をキャップされたポリカーボネートであった。パラ−クミルフェノールで末端がキャップされた樹脂で繰り返したところ、性能に差は認められなかった。従って、本発明の実施においては、任意の末端キャップ剤を使用することもあるいは末端キャップ剤を使用しないこともできることが分かった。
【0028】
実施例 2
発煙のレベルを測定するために組成物A、BおよびCを約300℃の溶融温度で25分間簡単なプロファイル形状に押し出した。組成物Aに発煙は認められなかった。組成物Bの発煙は著しく加工は困難であった。組成物Cの発煙が認められポリカーボネートの劣化が認められた。この試験から組成物Aのみが商業的な加工基準を満たすのではないかと結論づけられた。
【0029】
実施例 3
プレートアウトのレベルを測定するために組成物DおよびEを約300℃の溶融温度で25分間簡単なプロファイル形状に押し出した。組成物Dには、プロファイルに表面欠陥を引き起こすに十分なプレートアウトが観察された。組成物Eには、厚いプレートアウト層が観察された。組成物DおよびEに対して観察されたプレートアウトはこれらの組成物を商業的用途に受け入れ難くするに十分であった。
【0030】
実施例 4
組成物A、FおよびCを270℃の溶融温度でキャップ層として押し出した。商業的なスケールでの操業に対する性能を観察するために組成物AおよびCに対する押出試験を4時間続けた。組成物Cに対してはプレートアウトは観察されなかったがしかし発煙は押出試験の開始時にかなり激しくそれからより低い定常レベルに減少した。このより低いレベルにおいてさえ発煙は受け入れ難かった。組成物Fについては、発煙が初期において組成物Cに対するよりもかなり激しくそして減少しなかったので270℃での押出試験は2時間後に終了した。組成物Aは実質的に発煙もプレートアウトもなく受け入れうる性能を示した。従って組成物Aのみが満足に加工された。
【0031】
実施例 5
溶融温度が300−310℃であった他は、実施例4におけると同様に再び組成物AおよびBを押し出した。組成物Aは再び実質的な発煙もプレートアウトもなく押し出され他方組成物Bは受け入れ難い発煙を示した。
実施例 6
商業的なスケールでの操業に対する性能を確認するために組成物AおよびGを270℃の溶融温度で4時間キャップ層として押し出した。組成物Gは若干のプレートアウトおよび発煙を与えた。組成物Aは満足に加工された。
【0032】
実施例 7
組成物AおよびGを異なる商業的な操業で再びキャップ層として4時間押し出した。溶融温度は測定しなかった。組成物Aは実質的なプレートアウトあるいは発煙を与えず従って満足に加工されると考えられた。しかし、組成物Gは満足に加工されないと考えられる程度にまで発煙していた。従って、組成物Gは、満足に加工するには、270℃より高くない溶融温度で押し出すべきであると結論づけられた。
【0033】
これらの試験の結果に基づいて、組成物AおよびGの両者がプレートアウトの少ないポリカーボネート組成物に対する商業的な要件を満たしうると結論された。従って、一般目的のプロファイルおよびシート押出に対する好ましい実施の態様は、線状または分岐ポリカーボネート樹脂100重量部、少なくとも140℃の融点を有する置換されたトリアジン約1乃至約7重量%、好ましくは約3乃至約6重量%および少なくとも170℃の融点を有する置換されたアリールホスファイト約0.005乃至約1重量%、好ましくは約0.03乃至約0.1重量%を含む。もしもこの一般目的の樹脂を別のポリカーボネートシートと共にキャップ層として同時押出することが所望され、そしてもしも置換されたトリアジンのレベルが約5乃至約7重量%を上回っているときには、プレートアウトおよび発煙を許容されるレベル内に維持するために受け入れうる表面品質に相応してできる限り低く溶融温度を維持することが好ましい。実施例6および7の特別な条件においては、これらの条件は溶融温度を270℃より低く低下するよう変更されよう。押出機を操作する当業者であれば表面品質とプレートアウトとの間に商業的に受け入れられるバランスを達成するような適当な条件および溶融温度を容易に決定するであろう。より好ましくは、ポリカーボネート樹脂組成物が専らキャップ層として使用するよう意図されている場合には、置換されたトリアジンの最高レベルをポリカーボネート100部に対して約3乃至約5重量部に制限すればキャップ層の押出プロセスを当業者に知られた通常の商業的な押出条件でプレートアウトあるいは発煙なしに操業することが可能となろう。
【0034】
しかし、ほかのことを考慮せずに単にポリカーボネートを安定化するためには、置換されたトリアジンは約1乃至約15重量%の量で使用しうる。
本発明は例示の目的で上記に詳細に記載されたが、このような詳細な記述は単にこのような例示の目的のためのみであって、特許請求の範囲によって限定される場合以外は本発明の精神および範囲から逸脱することなく当業者によって本発明に変更をなしうることが理解されるべきである。

Claims (7)

  1. 多層押出シートの製造方法であって、
    線状または分岐ポリカーボネート樹脂と0.005〜1重量%の少なくとも180℃の融点を有する式Iの置換アリールホスファイトと1〜5重量%の少なくとも148℃の融点を有する式IIの置換トリアジンとからなるポリカーボネート組成物を製造し、
    Figure 0003868074
    (式中、各R12は同じまたは異なるアルキル基である)
    Figure 0003868074
    (式中、R13はアルキルであり、各R14は同じまたは異なるアリールである)
    上記ポリカーボネート組成物からなるキャップ層を270〜300℃の溶融温度でベース層上に同時押出し、
    これらの層に圧力を加えて高温で接触させてキャップ層とベース層とを接着させる
    ことを含んでなる方法。
  2. 12が炭素原子数3−7のアルキルである、請求項1記載の方法。
  3. 13がC4−C8アルキルであり、R14がフェニルである、請求項1記載の方法。
  4. 13がC613である、請求項3記載の方法。
  5. 前記置換アリールホスファイトがトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトである、請求項4記載の方法。
  6. 前記ポリカーボネートの重量平均分子量が18,000−200,000である、請求項5記載の方法。
  7. 前記ベース層の厚さが10−50μmである、請求項1記載の方法。
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