JP3867682B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、操作入力手段から操向輪に至る操舵系の途中位置に設けられ、機械的に切り離された操作入力手段と操向輪とを連結するクラッチを備えた、いわゆる、ステア・バイ・ワイヤ方式による車両用操舵装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来のステア・バイ・ワイヤ方式による車両用操舵装置は、ステアリングホイールと反力モータとの間にトルクセンサを加え、システムの一部がフェールした場合、クラッチを繋いでドライバー操作力により直接タイヤを転舵すると共に、前記トルクセンサの信号により制御可能なモータでトルクアシスト制御(=パワーステアリング)を行っている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−145098号公報。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の車両用操舵装置にあっては、通常のステア・バイ・ワイヤ制御では不要であるトルクセンサをステアリングホイールと反力モータとの間に設ける必要があり、トルクセンサの分コストアップしてしまうという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、操作入力手段の近傍にトルクセンサを設けることのない低コスト・省スペースのシステムとしながら、システムに既設の操舵角センサと転舵角センサを用いた操舵トルクの推定により、クラッチの接続時、最適な操作アシストトルクを付与することができる車両用操舵装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、
操作入力手段を有する操作部と、
操向輪を転舵する転舵部と、
前記操作部に設けられ、操舵角を検出する操舵角センサと、
前記転舵部に設けられ、転舵角を検出する転舵角センサと、
前記転舵部に設けられ、前記操向輪に転舵トルクを付与する転舵アクチュエータと、
前記操作入力手段から前記操向輪に至る操舵系の途中位置に設けられ、機械的に切り離された前記操作入力手段と前記操向輪とを連結するクラッチと、
前記クラッチが前記操作入力手段と前記操向輪とを切り離している時に、前記操舵角に応じた転舵角となるように前記転舵アクチュエータを制御するステア・バイ・ワイヤコントローラと、
を備えた車両用操舵装置において、
前記クラッチと転舵部との間に設けられ、前記クラッチが前記操作入力手段と操向輪とを連結した時に、前記操作入力手段により入力される操舵トルクを前記操向輪に伝達するとともに、該操舵トルクにより弾性変形する部材と、
前記部材が変形することにより発生する操舵角検出値と転舵角検出値との角度偏差を演算する角度偏差演算手段と、
を設け、
前記ステア・バイ・ワイヤコントローラは、前記クラッチが前記操作入力手段と操向輪とを連結している時に、前記角度偏差に基づいたアシストトルクを付与するように前記転舵アクチュエータを制御することを特徴とする。
【0007】
ここで、「操舵トルクにより弾性変形する部材」の剛性は、剛性が高すぎるとクラッチ接続時に角度偏差が小さくなることで、その上限レベルを操舵角センサや転舵角センサの角度検知分解能により決める。また、剛性が低すぎるとクラッチ接続により機械的に連結されていながらも遊びが大きい操舵違和感を与えることで、その下限レベルをクラッチ接続時にしっかりした操舵感の確保により決める。
【0008】
【発明の効果】
よって、本発明の車両用操舵装置にあっては、クラッチの接続時、角度偏差演算手段において、操舵角検出値と転舵角検出値との角度偏差を演算するようにし、ステア・バイ・ワイヤコントローラにおいて、角度偏差に基づいたアシストトルクを付与するように転舵アクチュエータを制御しているため、操作入力手段の近傍にトルクセンサを設けることのない低コスト・省スペースのシステムとしながら、システムに既設の操舵角センサと転舵角センサを用いた操舵トルクの推定により、クラッチの接続時、最適な操作アシストトルクを付与することができる。
すなわち、クラッチの接続により操作入力手段と操向輪とが機械的に連結された状態でドライバーがステアリングホイール等の操作入力手段に対し操舵を行えば、操作部と転舵部との間に設けられた部材が、伝達される操舵トルクにより弾性変形するため、角度偏差(演算値)と部材の剛性(既値)から操舵トルクを推定することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の車両用操舵装置を実現する実施の形態を、図面に示す第1実施例及び第2実施例に基づいて説明する。
【0010】
(第1実施例)
まず、構成を説明する。
図1は第1実施例の車両用操舵装置を示す全体システム図であり、この第1実施例は、フェイルセーフのためのステア・バイ・ワイヤシステム(以下、SBWシステムという。)の転舵アクチュエータを2重系とした例である。
【0011】
図1において、1はステアリングホイール(操作入力手段)、2は操作部、3は操向輪、4は転舵部、5はクラッチ、6は操舵角センサ、7は反力アクチュエータ、8は第1コラムシャフト(操舵軸)、9は第2コラムシャフト(操舵軸)、10は第1転舵アクチュエータ、11は第2転舵アクチュエータ、12はピニオン角センサ(転舵角センサ)、13はピニオンシャフト(転舵軸)、14はステアリング機構、15はケーブル機構、16は車速センサ、17はステア・バイ・ワイヤコントローラ、18は反力アクチュエータ駆動回路、19はクラッチ駆動回路、20は第1転舵アクチュエータ駆動回路、21は第2転舵アクチュエータ駆動回路である。
【0012】
第1実施例の車両用操舵装置は、ステアリングホイール1を有する操作部2と、操向輪3,3を転舵する転舵部4と、機械的に切り離されたステアリングホイール1と操向輪3,3とを連結するクラッチ5と、を備えている。
【0013】
前記操作部2の第1コラムシャフト8には、上端部から順にステアリングホイール1、操舵角センサ6、反力アクチュエータ7が設けられている。そして、操作部2の第1コラムシャフト8と第2コラムシャフト9との間に、外部から接続及び解放の制御ができる電磁クラッチ等によるクラッチ5が設けられている。
【0014】
前記転舵部4のピニオンシャフト13には、上部から順に、第1転舵アクチュエータ10、第2転舵アクチュエータ11、ピニオン角センサ12が設けられている。そして、ピニオンシャフト13の下端部には、ラック&ピニオン式によるステアリング機構14が連結され、該ステアリング機構14の両側には、ラックギヤ軸の移動により転舵角が変えられる操向輪3,3が設けられている。
【0015】
前記ケーブル機構15は、前記操作部2と転舵部4との間に設けられ、前記クラッチ5の接続時に伝達される操舵トルクにより伸びる(弾性変形)低剛性部材の一例である2本のケーブル15c,15dと、第2コラムシャフト9の下端部に設けられた第1ケーブルリール15aと、ピニオンシャフト13の上端部に設けられた第2ケーブルリール15bとにより構成されている。2本のケーブル15c,15dは、両ケーブルリール15a,15bにそれぞれ逆方向に巻き付けられた状態で両ケーブルリール15a,15bを連結している。
【0016】
前記ステア・バイ・ワイヤコントローラ17は、操舵角センサ6とピニオン角センサ12と車速センサ16からのセンサ信号を入力し、前記操作部2に設けられた反力アクチュエータ7及びクラッチ5と、前記転舵部4に設けられた第1転舵アクチュエータ10及び第2転舵アクチュエータ11と、これらのアクチュエータ7,10,11及びクラッチ5を制御する。
【0017】
このステア・バイ・ワイヤコントローラ17には、SBWシステムに故障が発生すると、前記クラッチ5を接続する指令を出力すると共に、演算された操舵角と転舵角との角度偏差に応じたアシストトルクを得る指令を、2つの転舵アクチュエータ10,11の少なくとも一方(正常な転舵アクチュエータ)に出力するフェイルセーフ制御部を有する。
【0018】
次に、作用を説明する。
【0019】
[ステア・バイ・ワイヤ制御処理]
図2は第1実施例のステア・バイ・ワイヤコントローラ17により実行されるステア・バイ・ワイヤ制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
【0020】
ステップS1では、各駆動回路18,19,20,21の故障診断等により、SBWシステムに故障が発生したか否かが判断され、NOの場合(正常時)はステップS2へ移行し、YESの場合(故障発生時)はステップS10へ移行する。
【0021】
ステップS2では、解放されていたクラッチ5の解放を維持、もしくは、接続されていたクラッチ5を解放し、ステップS3へ移行する。
【0022】
ステップS3では、クラッチ5の接続・解放を示すクラッチフラグFLG CLをFLG CL=0(クラッチ解放を表す)とし、ステップS4へ移行する。
【0023】
ステップS4では、操舵角センサ6、ピニオン角センサ12,車速センサ16からのセンサ信号を読み込み、ステップS5へ移行する。
【0024】
ステップS5では、操舵角と、操舵角等に応じてマップや演算等により決められた舵角比(操舵角と転舵角の比)により、目標転舵角を算出し、ステップS6へ移行する。
【0025】
ステップS6では、操舵角と車速により、操舵状況や車両状態に応じて最適な目標操舵反力トルクを算出し、ステップS7へ移行する。
【0026】
ステップS7では、第1転舵アクチュエータ10に対し、実転舵角を目標転舵角に一致させる指令を出力し、ステップS8へ移行する。
【0027】
ステップS8では、第2転舵アクチュエータ11に対し、目標転舵角を得る指令を出力し、ステップS9へ移行する。ここで、2つの転舵アクチュエータ10,11により角度制御を行うため、操向輪3,3を転舵するのに必要なトルクを得る電流値は、2つの転舵アクチュエータ10,11に分配し、例えば、1つの転舵アクチュエータにつき転舵に必要なトルクの半分のトルクが得られる電流値とする。
【0028】
ステップS9では、反力アクチュエータ7に対しステップS6にて算出された目標操舵反力トルクを得る指令を出力し、RETURNへ移行する。
【0029】
ステップS10では、ステップS1においてSBWシステムに故障が発生したと判断されたとき、クラッチフラグFLG CLがFLG CL=0であるか否かが判断され、YESの場合(FLG CL=0)はステップS11へ移行し、NOの場合(FLG CL=1)はステップS13へ移行する。
【0030】
ステップS11では、故障発生部位の制御を中止し、さらに、クラッチ駆動回路19を作動させてクラッチ5を接続し、同時に、操舵角センサ6に対してピニオン角センサ12を同じ値にリセットし、ステップS12へ移行する。
【0031】
ステップS12では、クラッチフラグFLG CLをFLG CL=1(クラッチ5の接続状態を表す)にセットし、ステップS13へ移行する。
【0032】
ステップS13では、操舵角センサ6とピニオン角センサ12のセンサ信号を読み込み、ステップS14へ移行する。
【0033】
ステップS14では、操舵角センサ信号に基づく操舵角検出値とピニオン角センサ信号に基づく転舵角検出値との角度偏差を演算し、ステップS15へ移行する(角度偏差演算手段)。
【0034】
ステップS15では、ステップS14にて演算された角度偏差と、ステップS15の枠内に記載されたアシストトルクマップを用いてモータ指令電流を演算し、このモータ指令電流を第1,第2転舵アクチュエータ10,11の少なくとも一方に出力し、RETURNへ移行する。第1,第2転舵アクチュエータ10,11の両方に出力する場合、正常時と同様に動作させることが可能であり、両転舵アクチュエータ10,11のどちらか一方に出力する場合は、片方の転舵アクチュエータで操向輪3,3を転舵するのに必要なトルクを得ることになる。
ここで、アシストトルクマップは、角度偏差が小さい領域では角度偏差が大きくなるにしたがって比例的にアシストトルクを増大し、角度偏差が大きくなるにしたがってアシストトルクの増大勾配が小さくなるように設定している。なお、このアシストトルクマップは、角度偏差と車速に応じて変化するマップとしても良いし、角度偏差と他の車両状態に応じて変化するマップとしても良い。
【0035】
[SBWシステムの正常時]
SBWシステムの正常時には、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS8→ステップS9へと進む流れとなる。
【0036】
すなわち、操作部2に設けられたクラッチ5の解放制御と(ステップS2)、転舵部4に設けられた第1転舵アクチュエータ10及び第2転舵アクチュエータ11に対する角度制御と(ステップS7,S8)、操作部2に設けられた反力アクチュエータ7に対する操舵反力制御と(ステップS9)、が行われる。
【0037】
よって、ステアリングホイール1と操向輪3,3とが機械的に切り離されているステア・バイ・ワイヤ方式を生かし、操舵時には、ドライバーのステアリングホイール1に対する操作量や操作速度等に応じ、最適な舵角比により操向輪3,3を転舵することができる。
【0038】
また、機械的に連結されている操舵装置の場合、路面と操向輪との間に発生する転舵抵抗による操舵反力がドライバーに与えられるのに対し、ステアリングホイールと操向輪とが機械的に切り離されているステア・バイ・ワイヤ方式では、操舵反力がステアホイールに伝達されなく、操舵違和感をドライバーに与える。これに対し、本実施例の車両用操舵装置は、機械的に連結されている操舵装置と同様の操舵反力が、反力アクチュエータ7によりステアリングホイール1を介してドライバーに与えられる。
【0039】
[SBWシステムの故障時]
SBWシステムの故障時であって、最初の制御起動時には、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS10→ステップS11→ステップS12→ステップS13→ステップS14→ステップS15へと進む流れとなり、ステップS12では、クラッチフラグFLG CLがFLG CL=0からFLG CL=1へと書き替えられる。
【0040】
そして、次回からの制御起動では、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS10→ステップS13→ステップS14→ステップS15へと進む流れが繰り返されることになり、ステップS13では、操舵角センサ6とピニオン角センサ12のセンサ信号が読み込まれ、ステップS14では、操舵角検出値と転舵角検出値との角度偏差が演算され、ステップS15では、角度偏差とアシストトルクマップを用いてモータ指令電流が演算され、このモータ指令電流が正常である両転舵アクチュエータ10,11のうち、正常である転舵アクチュエータに出力される。
【0041】
よって、SBWシステムの故障時であっても、操舵角センサ6とピニオン角センサ12と両転舵アクチュエータ10,11のうち少なくとも一方のアクチュエータが正常である限り、角度偏差という操舵トルクの推定情報を用いて、ドライバーの操舵負担を軽減する適切なアシストトルクを付与することができる。
【0042】
[SBWシステム故障時のアシストトルク付与作用]
特開平2002−145098号公報によると、SBWシステムにおいて、複数ある転舵アクチュエータと反力アクチュエータが故障した場合、ステアリングホイールと舵取り機構をクラッチ機構によって機械的に接続する。その後、ステアリングホイールの近傍に設置したトルクセンサによってドライバーの操舵トルクを検知し、前記転舵アクチュエータや反力アクチュエータのうち、正常に制御可能なアクチュエータを用いて、操舵トルクに応じたアシストトルクを付与し、ドライバーの負担を軽減するとしている。
しかしながら、実際には、ステアリングホイールの近傍にトルクセンサを設置することは、コストの上昇や搭載スペースが取れない等、非常に困難である。
【0043】
これに対し、本発明は、上記のようなステアリングホイール近傍のトルクセンサに頼ることなく、クラッチの接続により機械的に連結される操舵トルク伝達系の経路上に、ケーブル機構等の低剛性部材を配置することを特徴とするものである。
その理由は、操舵トルクに応じて操作部2と転舵部4との間に角度偏差が生じ、その角度偏差は、SBWシステムに不可欠の操舵角センサ6とピニオン角センサ12を用いて検出することができるからである。
この検出した角度偏差と部材の剛性から操舵トルクを推定することができる。そして、推定した操舵トルクに応じて、例えば、第1実施例の場合、2個ある転舵アクチュエータ10,11のうち、正常な転舵アクチュエータを制御することによって、アシストトルクを付与することができる。
【0044】
次に、効果を説明する。
第1実施例の車両用操舵装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
【0045】
(1)ステアリングホイール1を有する操作部2と、操向輪3,3を転舵する転舵部4と、操作部2に設けられ、操舵角を検出する操舵角センサ6と、転舵部4に設けられ、転舵角を検出するピニオン角センサ12と、転舵部4に設けられ、操向輪3,3に転舵トルクを付与する転舵アクチュエータ10,11と、ステアリングホイール1から操向輪3,3に至る操舵系の途中位置に設けられ、機械的に切り離されたステアリングホイール1と操向輪3,3とを連結するクラッチ5と、クラッチ5がステアリングホイール1と操向輪3,3とを切り離している時に、操舵角に応じた転舵角となるように転舵アクチュエータ10,11を制御するSBWコントローラ17と、を備えた車両用操舵装置において、前記クラッチ4と転舵部4との間に設けられ、前記クラッチ5がステアリングホイール1と操向輪3,3とを連結した時に、ステアリングホイール1により入力される操舵トルクを操向輪3,3に伝達するとともに、該操舵トルクにより弾性変形する部材と、前記部材が変形することにより発生する操舵角検出値と転舵角検出値との角度偏差を演算する角度偏差演算ステップS14と、を設け、SBWコントローラ17は、クラッチ5がステアリングホイール1と操向輪3,3とを連結している時に、前記角度偏差に基づいたアシストトルクを付与するように転舵アクチュエータ10,11を制御する構成としたため、操作入力手段であるステアリングホイール1の近傍にトルクセンサを設けることのない低コスト・省スペースのシステムとしながら、SBWシステムに既設の操舵角センサ6とピニオン角センサ12を用いた操舵トルクの推定により、クラッチ4の接続時、最適な操作アシストトルクを付与することができる。
【0046】
(2) 前記部材を2本のケーブル状部材とし、該2本のケーブル部材は、前記操作部2に設けられた第1ケーブルリール15aと、前記転舵部4に設けられた第2ケーブルリール15bとにそれぞれ互いに逆方向に巻き付けられた状態で操作部2と転舵部4を連結するため、クラッチ5が接続されるSBWシステムの故障時に、操舵角センサ6とピニオン角センサ12により角度偏差が検知ができる変形量と、しっかりした操舵感と、を両立する剛性を容易に得ることができる。
【0047】
(3)転舵アクチュエータは、第1転舵アクチュエータ10及び第2転舵アクチュエータ11を有し、SBWコントローラ17は、クラッチ5がステアリングホイール1と操向輪3,3とを連結している時に、前記角度偏差に基づいたアシストトルクを付与するように、前記第1転舵アクチュエータ10と前記第2転舵アクチュエータ11の少なくとも一方を制御する構成としたため、SBWシステムの故障時、操舵角センサ6とピニオン角センサ12が正常で両転舵アクチュエータ10,11のうち少なくとも一方の転舵アクチュエータが正常である限り、操舵トルク推定情報を用いて、ドライバーの操舵負担を軽減する適切なアシストトルクを付与することができる。
【0048】
(第2実施例)
第2実施例は、SBWシステム(反力アクチュエータ+転舵アクチュエータ)と油圧パワーステアリングシステム(以下、油圧PSシステムという。)とを組み合わせた例である。
【0049】
構成を説明すると、図3において、1はステアリングホイール(操作入力手段)、2は操作部、3は操向輪、4は転舵部、5はクラッチ、6は操舵角センサ、7は反力アクチュエータ、8は第1コラムシャフト(操舵軸)、9は第2コラムシャフト(操舵軸)、10は転舵アクチュエータ、12はピニオン角センサ(転舵角センサ)、13はピニオンシャフト(転舵軸)、14’は油圧パワーステアリング機構(油圧アシスト機構)、15はケーブル機構、16は車速センサ、17はステア・バイ・ワイヤコントローラ、18は反力アクチュエータ駆動回路、19はクラッチ駆動回路、20は転舵アクチュエータ駆動回路、22は油圧パワーステアリングコントローラ、23はエンジン回転数センサ、24はソレノイドバルブ、25はロータリバルブ、26はパワーステアリングポンプ(オイルポンプ)、27はリザーバータンクである。
【0050】
この第2実施例は、転舵アクチュエータ10が1つのSBWシステムに、車速感応式の電子制御による油圧PSシステムを組み合わせたものであり、正常時は転舵アクチュエータ10による角度制御に対し、油圧PSシステムがアシストトルクを付与する。
【0051】
前記ステア・バイ・ワイヤコントローラ17は、操舵角センサ6とピニオン角センサ12からのセンサ信号と、油圧パワーステアリングコントローラ22からの車速情報と油圧PSシステムの故障情報を入力し、前記操作部2に設けられた反力アクチュエータ7及びクラッチ5と、前記転舵部4に設けられた転舵アクチュエータ10を制御する。
【0052】
前記油圧PSシステムは、前記転舵部4に設けられた油圧パワーステアリング機構14’と、該油圧パワーステアリング機構14’への油圧を制御するロータリバルブ25と、該ロータリバルブ25への油圧供給源であるパワーステアリングポンプ26及びリザーバタンク27と、車速センサ16とエンジン回転数センサ23からのセンサ信号を入力する油圧パワーステアリングコントローラ22と、該油圧パワーステアリングコントローラ22からの指令によりバルブ開度が無段階に制御されるソレノイドバルブ24と、を有して構成される。
【0053】
前記ステア・バイ・ワイヤコントローラ17には、SBWシステムの故障発生に基づき前記クラッチ5を接続する指令を出力し、該クラッチ5が接続している状態で油圧PSシステムに故障が発生すると、演算された操舵角と転舵角との角度偏差に応じたアシストトルクを得る指令を前記転舵アクチュエータ10に出力するフェイルセーフ制御部を有する。なお、他の構成は第1実施例と同様であるので、図面に同一符号を付して説明を省略する。
【0054】
次に、作用を説明する。
【0055】
[ステア・バイ・ワイヤ制御処理]
図4は第2実施例のステア・バイ・ワイヤコントローラ17により実行されるステア・バイ・ワイヤ制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
【0056】
ステップS21では、各駆動回路18,19,20の故障診断等により、SBWシステムに故障が発生したか否かが判断され、NOの場合(正常時)はステップS22へ移行し、YESの場合(故障発生時)はステップS29へ移行する。
【0057】
ステップS22では、解放されていたクラッチ5の解放を維持、もしくは、接続されていたクラッチ5を解放し、ステップS23へ移行する。
【0058】
ステップS23では、クラッチ5の接続・解放を示すクラッチフラグFLG CLをFLG CL=0とすると共に、油圧PSシステムの正常・故障を判断し、正常ならば油圧PSシステムの正常・故障を示すPSシステムフラグFLG PSをFLG PS=0(油圧PSシステムの正常を表す。)とし、ステップS24へ移行する。
【0059】
ステップS24では、操舵角センサ6、ピニオン角センサ12及び車速センサ16からのセンサ信号を読み込み、ステップS25へ移行する。
【0060】
ステップS25では、操舵角と、操舵角等に応じてマップや演算等により決められた舵角比(操舵角と転舵角の比)により、目標転舵角を算出し、ステップS26へ移行する。
【0061】
ステップS26では、操舵角と車速により、操舵状況や車両状態に応じて最適な目標操舵反力トルクを算出し、ステップS27へ移行する。
【0062】
ステップS27では、転舵アクチュエータ10に対し、実転舵角を目標転舵角に一致させる指令を出力し、ステップS28へ移行する。
【0063】
ステップS28では、反力アクチュエータ7に対しステップS26にて算出された目標操舵反力トルクを得る指令を出力し、RETURNへ移行する。
【0064】
ステップS29では、ステップS21においてSBWシステムに故障が発生したと判断されたとき、クラッチフラグFLG CLがFLG CL=0であるか否かが判断され、YESの場合(FLG CL=0)はステップS30へ移行し、NOの場合(FLG CL=1)はステップS32へ移行する。
【0065】
ステップS30では、故障発生部位の制御を中止し、さらに、クラッチ駆動回路19を作動させてクラッチ5を接続し、同時に、操舵角センサ6に対してピニオン角センサ12を同じ値にリセットし、ステップS31へ移行する。
【0066】
ステップS31では、クラッチフラグFLG CLをFLG CL=1(クラッチ5の接続状態を表す)にセットし、ステップS32へ移行する。
【0067】
ステップS32では、油圧パワーステアリングコントローラ22からの故障情報に基づき、油圧PSシステムに故障が発生したか否かが判断され、YESの場合(油圧PSシステム故障)はステップS33へ移行し、NOの場合(油圧PSシステム正常)はRETURNへ移行する。
【0068】
ステップS33では、ステップS32において油圧PSシステムに故障が発生したと判断されたとき、PSシステムフラグFLG PSがFLG PS=0であるか否かが判断され、YESの場合(FLG PS=0)はステップS34へ移行し、NOの場合(FLG
PS=1)はステップS35へ移行する。
【0069】
ステップS34では、PSシステムフラグFLG PSをFLG PS=1(油圧PSシステムの故障を表す)にセットし、ステップS35へ移行する。
【0070】
ステップS35では、操舵角センサ6とピニオン角センサ12のセンサ信号を読み込み、ステップS36へ移行する。
【0071】
ステップS36では、操舵角センサ信号に基づく操舵角検出値とピニオン角センサ信号に基づく転舵角検出値との角度偏差を演算し、ステップS37へ移行する(角度偏差演算手段)。
【0072】
ステップS37では、ステップS36にて演算された角度偏差と、ステップS37の枠内に記載されたアシストトルクマップを用いてモータ指令電流を演算し、このモータ指令電流を転舵アクチュエータ10に出力し、RETURNへ移行する。
【0073】
[SBWシステムの正常時]
SBWシステムの正常時には、図4のフローチャートにおいて、ステップS21→ステップS22→ステップS23→ステップS24→ステップS25→ステップS26→ステップS27→ステップS28へと進む流れとなる。
【0074】
すなわち、操作部2に設けられたクラッチ5の解放制御と(ステップS22)、転舵部4に設けられた転舵アクチュエータ10に対する角度制御と(ステップS27)、操作部2に設けられた反力アクチュエータ7に対する操舵反力制御と(ステップS28)、が行われる。
【0075】
よって、ステアリングホイール1と操向輪3,3とが機械的に切り離されているステア・バイ・ワイヤ方式を生かし、操舵時には、ドライバーのステアリングホイール1に対する操作量や操作速度等に応じ、最適な舵角比により操向輪3,3を転舵することができる。このとき、アシストトルクは油圧PSシステムにより付与される。さらに、機械的に連結されている操舵装置と同様の操舵反力が、反力アクチュエータ7によりステアリングホイール1を介してドライバーに与えられる。
【0076】
[SBWシステム故障で油圧PSシステム正常時]
SBWシステム故障時で、油圧PSシステム正常時であって、最初の制御起動時には、図4のフローチャートにおいて、ステップS21→ステップS29→ステップS30→ステップS31→ステップS32→RETURNへと進む流れとなり、ステップS31では、クラッチフラグFLG CLがFLG CL=0からFLG CL=1へと書き替えられる。
【0077】
そして、次回からの制御起動では、図4のフローチャートにおいて、ステップS21→ステップS29→ステップS32→RETURNへと進む流れが繰り返されることになり、クラッチ5を接続した状態で、転舵アクチュエータ10に対する角度制御も反力アクチュエータ7に対する操舵反力制御も中止される。
【0078】
よって、操舵部2と転舵部4とが機械的に連結されている操舵装置と同様に、ドライバーのステアリングホイール1に対する操作力により操向輪3,3が転舵され、この操舵時には操舵反力が操向輪3,3側から与えられる。このとき、油圧PSシステムが正常である限り、油圧PSシステムを用いて、ドライバーの操舵負担を軽減する適切なアシストトルクを付与することができる。
【0079】
ここで、SBWシステムを、1つの転舵アクチュエータ10のみのシステムとしたのは、一般に油圧PSシステムの信頼性は高く、転舵アクチュエータを2重系にする必要性が低いことによる。
【0080】
[SBWシステムと油圧PSシステムとが共に故障時]
SBWシステムと油圧PSシステムとが共に故障を発生した時であって、最初の制御起動時には、図4のフローチャートにおいて、ステップS21→ステップS29→ステップS30→ステップS31→ステップS32→ステップS33→ステップS34→ステップS35→ステップS36→ステップS37へと進む流れとなり、ステップS31では、SBWシステムフラグFLG CLがFLG CL=0からFLG CL=1へと書き替えられる。ステップS34では、PSシステムフラグFLG PSがFLG PS=0からFLG PS=1へと書き替えられる。
【0081】
そして、次回からの制御起動では、図4のフローチャートにおいて、ステップS21→ステップS29→ステップS32→ステップS33→ステップS35→ステップS36→ステップS37→RETURNへと進む流れが繰り返されることになる。
【0082】
つまり、ステップS35では、操舵角センサ6とピニオン角センサ12のセンサ信号が読み込まれ、ステップS36では、操舵角検出値と転舵角検出値との角度偏差が演算され、ステップS37では、角度偏差とアシストトルクマップを用いてモータ指令電流が演算され、このモータ指令電流が転舵アクチュエータ10に出力される。
【0083】
よって、SBWシステムの故障時で、かつ、油圧PSシステム故障時であっても、操舵角センサ6とピニオン角センサ12と転舵アクチュエータ10が正常である限り、角度偏差という操舵トルクの推定情報を用いて、ドライバーの操舵負担を軽減する適切なアシストトルクを付与することができる。
【0084】
次に、効果を説明する。
この第2実施例の車両用操舵装置にあっては、第1実施例の(1),(2)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
【0085】
(4)前記転舵部2に設けられた油圧パワーステアリング機構14'と、該油圧パワーステアリング機構14'への油圧を制御するロータリバルブ25と、該ロータリバルブ25への油圧供給源であるパワーステアリングポンプ26と、を有して油圧PSシステムを構成し、前記SBWコントローラ17は、クラッチ5がステアリングホイール1と操向輪3,3とを連結している時に、油圧PSシステムに故障が発生した場合、前記角度偏差に基づいたアシストトルクを付与するように、前記転舵アクチュエータ10を制御する構成としたため、SBWシステムの故障時で、かつ、油圧PSシステム故障時であっても、操舵角センサ6とピニオン角センサ12と転舵アクチュエータ10が正常である限り、操舵トルクの推定情報を用いて、ドライバーの操舵負担を軽減する適切なアシストトルクを付与することができる。
加えて、正常時においてアシストトルクを油圧PSシステムで分担するので、転舵アクチュエータ10の出力を、第1実施例よりも小さな出力とすることが可能である。また、SBWシステムのみの故障発生時には、クラッチ5を接続するだけで、油圧PSシステムによりアシスト力を付与することができるため、転舵アクチュエータを第1実施例のように2重系にする必要性が低下し、転舵アクチュエータの数を削減することができる。
【0086】
以上、本発明の車両用操舵装置を第1実施例及び第2実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0087】
例えば、第1実施例及び第2実施例では、弾性変形する低剛性部材としてケーブルの例を示したが、クラッチの接続時に伝達される操舵トルクにより弾性変形する低剛性部材であれば、例えば、操舵トルクにより捩られるトーションバーやラバーカップリング等であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の車両用操舵装置を示す全体システム図である。
【図2】第1実施例のステア・バイ・ワイヤコントローラにより実行されるステア・バイ・ワイヤ制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】第2実施例の車両用操舵装置を示す全体システム図である。
【図4】第2実施例のステア・バイ・ワイヤコントローラにより実行されるステア・バイ・ワイヤ制御処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール(操作入力手段)
2 操作部
3 操向輪
4 転舵部
5 クラッチ
6 操舵角センサ
7 反力アクチュエータ
8 第1コラムシャフト(操舵軸)
9 第2コラムシャフト(操舵軸)
10 第1転舵アクチュエータ
11 第2転舵アクチュエータ
12 ピニオン角センサ(転舵角センサ)
13 ピニオンシャフト(転舵軸)
14 ステアリング機構
15 ケーブル機構(低剛性部材)
16 車速センサ
17 ステア・バイ・ワイヤコントローラ
18 反力アクチュエータ駆動回路
19 クラッチ駆動回路
20 第1転舵アクチュエータ駆動回路
21 第2転舵アクチュエータ駆動回路
Claims (4)
- 操作入力手段を有する操作部と、
操向輪を転舵する転舵部と、
前記操作部に設けられ、操舵角を検出する操舵角センサと、
前記転舵部に設けられ、転舵角を検出する転舵角センサと、
前記転舵部に設けられ、前記操向輪に転舵トルクを付与する転舵アクチュエータと、
前記操作入力手段から前記操向輪に至る操舵系の途中位置に設けられ、機械的に切り離された前記操作入力手段と前記操向輪とを連結するクラッチと、
前記クラッチが前記操作入力手段と前記操向輪とを切り離している時に、前記操舵角に応じた転舵角となるように前記転舵アクチュエータを制御するステア・バイ・ワイヤコントローラと、
を備えた車両用操舵装置において、
前記クラッチと転舵部との間に設けられ、前記クラッチが前記操作入力手段と操向輪とを連結した時に、前記操作入力手段により入力される操舵トルクを前記操向輪に伝達するとともに、該操舵トルクにより弾性変形する部材と、
前記部材が変形することにより発生する操舵角検出値と転舵角検出値との角度偏差を演算する角度偏差演算手段と、
を設け、
前記ステア・バイ・ワイヤコントローラは、前記クラッチが前記操作入力手段と操向輪とを連結している時に、前記角度偏差に基づいたアシストトルクを付与するように前記転舵アクチュエータを制御することを特徴とする車両用操舵装置。 - 請求項1に記載された車両用操舵装置において、
前記部材を2本のケーブル状部材とし、該2本のケーブル部材は、前記操作部に設けられた第1ケーブルリールと、前記転舵部に設けられた第2ケーブルリールとにそれぞれ互いに逆方向に巻き付けられた状態で前記操作部と前記転舵部を連結することを特徴とする車両用操舵装置。 - 請求項1または請求項2に記載された車両用操舵装置において、
前記転舵アクチュエータは、第1転舵アクチュエータ及び第2転舵アクチュエータを有し、
前記ステア・バイ・ワイヤコントローラは、前記クラッチが前記操作入力手段と前記操向輪とを連結している時に、前記角度偏差に基づいたアシストトルクを付与するように、前記第1転舵アクチュエータと前記第2転舵アクチュエータの少なくとも一方を制御することを特徴とする車両用操舵装置。 - 請求項1または請求項2に記載された車両用操舵装置において、
前記転舵部に設けられた油圧アシスト機構と、該油圧アシスト機構への油圧を制御するバルブと、該バルブへの油圧供給源であるオイルポンプと、を有して油圧パワーステアリングシステムを構成し、
前記ステア・バイ・ワイヤコントローラは、前記クラッチが前記操作入力手段と前記操向輪とを連結している時に、油圧パワーステアリングシステムに故障が発生した場合、前記角度偏差に基づいたアシストトルクを付与するように、前記転舵アクチュエータを制御することを特徴とする車両用操舵装置。
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